JPH0722034B2 - 無機絶縁ヒータおよびその製法並びにそれを用いた陰極線管 - Google Patents

無機絶縁ヒータおよびその製法並びにそれを用いた陰極線管

Info

Publication number
JPH0722034B2
JPH0722034B2 JP1170379A JP17037989A JPH0722034B2 JP H0722034 B2 JPH0722034 B2 JP H0722034B2 JP 1170379 A JP1170379 A JP 1170379A JP 17037989 A JP17037989 A JP 17037989A JP H0722034 B2 JPH0722034 B2 JP H0722034B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insulating layer
heater
metal wire
cathode
inorganic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1170379A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0337988A (ja
Inventor
利昭 荒戸
敏明 成澤
昌久 祖父江
信之 小金沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP1170379A priority Critical patent/JPH0722034B2/ja
Priority to US07/545,649 priority patent/US5138221A/en
Priority to DE69018886T priority patent/DE69018886T2/de
Priority to EP90307134A priority patent/EP0407104B1/en
Priority to CN90103380A priority patent/CN1026380C/zh
Priority to KR1019900009848A priority patent/KR100221555B1/ko
Publication of JPH0337988A publication Critical patent/JPH0337988A/ja
Publication of JPH0722034B2 publication Critical patent/JPH0722034B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J9/00Apparatus or processes specially adapted for the manufacture, installation, removal, maintenance of electric discharge tubes, discharge lamps, or parts thereof; Recovery of material from discharge tubes or lamps
    • H01J9/02Manufacture of electrodes or electrode systems
    • H01J9/08Manufacture of heaters for indirectly-heated cathodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J1/00Details of electrodes, of magnetic control means, of screens, or of the mounting or spacing thereof, common to two or more basic types of discharge tubes or lamps
    • H01J1/02Main electrodes
    • H01J1/13Solid thermionic cathodes
    • H01J1/20Cathodes heated indirectly by an electric current; Cathodes heated by electron or ion bombardment
    • H01J1/22Heaters

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、無機絶縁ヒータに係り、該ヒータの無機絶縁
層を改善した無機絶縁ヒータおよびその製法、並びにそ
の用途に関する。
[従来の技術] 陰極線管やエアフローセンサには、絶縁層として無機物
の多孔質層から成る絶縁層を有する無機絶縁ヒータ用が
いられている。
特に、陰極線管の陰極加熱用ヒータは、一般に第1図に
示すように金属線コイル1、絶縁層2およびダーク層5
から成り、金属線コイル1は戻り曲げ端1aに向かって捻
られた2重コイル形状を有している。
前記ヒータの絶縁層2はアルミナ(Al2O3)等を主成分
とする無機絶縁粒子から成り、金属線表面に密着して形
成されている。
該ヒータは、絶縁層2の外側に筒状に形成された陰極ス
リーブ3を加熱し、その先端部に取付けられた陰極ペレ
ット4を加熱して、熱電子を放出させるものである。絶
縁層2は、陰極スリーブ3と金属線コイル1との間を電
気的に絶縁している(特開昭57−95035号)。
また、絶縁層2上に設けられたダーク層5は、加熱効率
を高めるものである(特開昭59−132537号)。
本発明者らの実験によれば、従来の陰極加熱用ヒータで
は、陰極ペレット4を約1100℃以上で加熱,作動させる
と、短期間で絶縁不良を発生することが分かった。
その主な原因は、第2図で模式的に示すように、絶縁層
2の焼成時に、金属線コイルの隣合う金属線間の絶縁部
8に、空隙10や絶縁層の表面まで達するクラック9等が
発生する(但し、金属線コイル上の絶縁部7には発生し
ない)ために、絶縁層の強度が低下し、 金属線コイルの通電〜遮断による熱衝撃に基づく金属
線間の絶縁部8の破損、 絶縁部8の破損による隣合う金属線同士の短絡,焼
断、 絶縁層に生じた空隙10に基づく絶縁破壊、(金属線コ
イルと陰極スリーブとの間の印加電圧(約300V)によ
る。) 等に基づく事故が発生し易い。
こうした問題点を解決する手段としては、繊維状あるい
はウイスカ状の高融点無機絶縁物を無機絶縁粒子と混合
して、絶縁層の強度を上げ、前記クラック発生を防止
(特公昭44−1775号)したり、逆に絶縁層内の気孔率を
高めることによってクラックの進展を防ぐ(特開昭60−
221925号)等の方法が提案されている。
更に、金属線コイルと絶縁層とを密着せずに隙間を設け
て形成し、熱歪あるいは熱膨張差によるクラックの発生
を阻止する方法(特開昭61−121232号,特開昭61−1426
25号)等が提案されている。
[発明が解決しようとする課題] 前記クラックの防止手段は、いずれも比較的低温(約11
00℃以下)で作動させるヒータには効果があるが、含浸
形陰極加熱方式のヒータでは寿命が短いことが分かっ
た。
従来の絶縁層には、第2図に示すようにヒータの金属線
コイルの隣合う金属線間に、空隙10や、あるいは絶縁性
粒子の充填率の低い部分(不均一な部分)が形成される
のを避けることが困難なために、絶縁層の強度が低く、
絶縁破壊し易いと云う問題があった。
また、ヒータの作動中に無機絶縁粒子同士の焼結が進行
して、絶縁層が収縮し、クラックが発生,進行して短期
間で絶縁破壊を引き起こすという問題があった。
更にまた、エアフローセンサ等のように、熱は比較的低
温(約200℃)であるが、自動車等に搭載されるため強
い震動を受けて、絶縁層にクラックが発生し易いと云う
問題があった。
従来の陰極線管の陰極加熱用ヒータは、一般に金属線コ
イルの金属線として、W線またはRe入りW線を巻回して
一次コイルを形成し、これをモリブデン(Mo)を芯線と
して、所定の寸法に巻回して二重コイルとした後、Al2O
3粒子を電気泳動法等により電着被覆し、これを1600〜1
700℃で焼成することにより、無機物の多孔質層から成
る絶縁層を形成している。
必要に応じて、その上に例えばAl2O3粒子とタングステ
ン(W)粒子からなるダーク層を付着して焼成するか、
または、ダーク層を前記未焼成の絶縁層上に形成して、
絶縁層とダーク層を一度に焼成するかして得られる。
焼成後、前記Mo芯線を酸によって溶解除去し、水洗,乾
燥することによりヒータが得られる。
第1図のような二重コイル状の金属線に、電着法によっ
て絶縁層を形成する場合、無機絶縁粒子は、サスペンシ
ョン(Al2O3等の粒子を分散,懸濁した液)中を電気泳
動によって金属線上に付着する。
その際、付着の駆動力はサスペンション中に溶解した硝
酸塩などの電解質が電気分解によって変化した水酸化物
ゲルにある。ところが水酸化物ゲルは金属線の表面には
生成し易いが、金属線間には生成しにくいために、空隙
が生じ易いという現象が起る(荒戸:昭和62年春季日本
金属学会講演予稿集、373頁)。
これを第2図を用いて説明すると、コイル上の絶縁部7
には、サスペンション中の比較的小さな粒子が比較的緻
密に付着するが、隣合う金属線間の絶縁部8には、サス
ペンション中の比較的大きな粒子が不均一に付着すると
云うことである。
そのために、絶縁層の焼成過程において、金属線コイル
間では絶縁層が収縮してクラック9や、あるいは空隙10
を生ずる〔第5図(b)参照〕。
また、従来のヒータは、その動作時に起る絶縁層の焼成
の進行による収縮と、ヒートサイクルによる熱衝撃、あ
るいは金属線コイルの膨張、収縮の反復によって、特
に、強度が低い金属線間の絶縁部8が破壊し、これに基
づく金属線または金属線コイル同士の接触、ヒータの断
線あるいは絶縁層の絶縁破壊が発生し易いことが分かっ
た。
本発明の目的は、ヒータが高温度(例えば1300℃)にな
っても、また、強い震動を受けても絶縁層にクラック等
が生じない優れた無機絶縁ヒータおよびその製法、並び
にその用途、例えば、エアフローセンサ、陰極線管陰極
加熱用ヒータ、該ヒータを備えた陰極線管用陰極および
陰極線管を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明の要旨は、 金属線ヒータと、該金属線ヒータを被覆する無機物の多
孔質層から成る絶縁層を有する無機絶縁ヒータにおい
て、 前記絶縁層は、 (1)前記金属線ヒータの隣合う金属線間で該金属線の
直径内で囲まれた無機絶縁粒子の充填率が45〜75%(絶
縁層の断面積比率)である該金属線に密着して形成され
た第1の絶縁層と、 (2)前記第1の絶縁層上に形成され、無機絶縁粒子の
充填率が前記第1の絶縁層の充填率と同程度またはそれ
より多い(特に45〜85%)第2の絶縁層と、 により構成されていることを特徴とする無機絶縁ヒー
タ、その製法およびその用途にある。
これによって、絶縁層のクラック発生を防止し、それに
基づく絶縁破壊を防止した無機絶縁ヒータを提供するこ
とができるのである。
特に第1の絶縁層の充填率は50〜65%が、第2の絶縁層
の充填率は60〜75%がより好ましい。
また、該ヒータを用いた長寿命の陰極線管陰極並びに陰
極線管を提供することができるのである。
本発明は、隣合う金属線間の絶縁部8の粒子充填率を45
〜75%とし、絶縁層全体の無機絶縁粒子の分布を均一に
することによって、前記の絶縁層のクラック等の発生が
低減され、ヒータの断線あるいは絶縁破壊が起こりにく
ゝなり、ヒータとしての寿命を向上できることを見出し
たものである。
その具体的な方法は、金属線コイルの隣合う金属線間の
絶縁層(第1層目)と、その外側を被覆する絶縁層(第
2層目)とを、分けて形成したことにある。
前記第1層目と第2層目との絶縁層の形成は、無機絶縁
粒子が分散,懸濁したサスペンションの組成を変えるこ
とによって行なうことができる。
特に、第1層目の形成には、サスペンションとして、金
属線コイル表面で反応支配型の電着を起す電解質を含む
ものを用いる。
例えば、電解質成分に、無水化した硝酸アルミニウム
〔以下Al(NO3〕、硫酸アルミニウム〔Al2(SO4
〕、またはAl(NO3と結晶水を有する硝酸アルミ
ニウム〔以下Al(NO3・9H2O〕との混合物がある。
また、AlCl3は、そのままでは拡散支配型の電着特性を
示し、本発明の目的を達成することができないが、溶媒
1に対して、ぎ酸(HCOOH)10〜20mlを添加すること
によって、反応支配型の電着液とすることができる。
なお、反応支配型の電解質による絶縁層の形成は電気分
解による皮膜形成が主流であり、膜形成速度が後述の拡
散支配型に比較して極めて小さい(約1/5)。そして電
解(通電)時間が4秒くらいまでは急速に皮膜が形成さ
れる(膜厚約50μm)が、それを超えると皮膜の厚さは
ほとんど進行しない。しかし、形成される膜は緻密であ
る。従って、コイル間に緻密な絶縁膜を形成することが
できる。
一方、拡散支配型の電解質では、電解によるイオンの濃
度勾配の大きさによる皮膜の形成が主流であり、膜形成
速度は電解時間によって決まる。しかし、急速に形成さ
れるために前記反応支配型の膜に比べてそれほど緻密で
ない。そのためコイル間には空隙が形成され易い。
上記反応支配型電解質の溶媒としては、アルコールと水
とを適当な比率で混合したものが用いられる。
アルコールとしてはエタノールが好ましく、イソプロパ
ノールなどの分極性有機溶媒も用いることができる。
Al(NO3の含有量は、前記溶媒100重量部に対して1.
2〜5重量部が適当である。
上記の電解質溶液100重量部に対して、75〜120重量部の
無機絶縁粒子を分散,懸濁してサスペンションとする。
上記サスペンション中に前記金属線コイルを浸漬し、該
コイルを負電極、アルミニウムを正電極として通電する
と、絶縁粒子は金属線コイルの金属線間に均一に充填さ
れ、第3図(a)で示すような第1の絶縁層301が形成
される。
第1の絶縁層形成に用いたサスペンションでは、通電時
間を長く(例えば数分間)しても、その電着層はある程
度成長すると、その後はほとんど成長しなくなる。これ
は、一旦、電着ゲルが金属線の表面に析出すると、無機
絶縁粒子を電着させるのに重要な役割を果たしている水
酸化物のゲルが強く密着し、逆に電流を通しにくゝする
からである。
第1の絶縁層301は、第3図(a)に示すように金属線
コイルの表面がほぼ隠れる程度でよく、その表面が完全
にフラットになるまで被覆する必要はない。それ以上の
被覆は、焼成時の表面の収縮を招き、クラック発生の原
因となるので好ましくない。
また、第1の絶縁層だけで絶縁層全体を形成すること
は、前記のとおり容易でない。従って、絶縁層の厚さ
は、第1の絶縁層301の上に形成する第2の絶縁層302で
稼ぐのがよい。
第2層目の絶縁層302は、陰極線管陰極加熱用ヒータの
場合は、10μm以上形成するのがよい。
第2の絶縁層を付着するに当っては、第1の絶縁層を予
め焼成しておくことが望ましいが、未焼成のまゝでも、
第2の絶縁層を形成することができる。
第2の絶縁層を形成するためのサスペンションとして
は、従来から使用されている成分、組成のものでもかま
わない。
特に、第2層目も電気泳動法等によって電着するのが好
ましいが、その際に用いるサスペンションとしては、電
解質成分が拡散支配型の電着特性を示す電着液を用いる
のがよい。
上記拡散支配型の電着特性を示す電解質としては、アル
カリ金属塩、例えばKNO3、あるいはアルカリ土類塩、例
えばY2(NO33,Mg(NO32,Ca(NO3等と無水Al(N
O3の混合物がある。これをアルコール水溶液に溶解
し、無機絶縁粒子を分散,懸濁させたサスペンションを
用いるのが好ましい。
第2の絶縁層を模式的に示すと第3図(b)の絶縁層30
2の様になる。
第1層目の表面に電着された第2層目の絶縁層には、従
来の絶縁層に見られるような粒子充填の不均一部あるい
は空隙部(第2図9および10)は発生しにくい〔第5図
(a)参照〕。
前記の第1の絶縁層301は電着法に限らず、例えば無機
絶縁粒子を懸濁させたサスペンションを用いて、浸漬塗
布法により付着させることができるが、この浸漬塗布法
だけでは絶縁層の厚さを制御することが困難である。従
って、浸漬塗布法により金属線上に無機絶縁粒子を薄く
付着させた後、電着する方法が望ましい。
なお、第2の絶縁層302は、前記サスペンションを用い
て浸漬塗布法、または吹き付け等によって形成できる。
第1層目に比べれば絶縁層の厚さの制御は容易である
が、電着法のようにきれいな表面の絶縁層を得ることが
困難である。
なお、前記浸漬法等に用いるサスペンションとしては、
例えば、メチルイソブチルケトンを主成分とする溶媒1
に対して、無機絶縁粒子を1〜3gの割合で分散,懸濁
させ、これに粒子結合剤としてメチルセルロースまたは
ニトロセルロースを配合したものが用いられる。
[作用] 本発明の無機絶縁ヒータの寿命が改善できるのは、金属
線コイルの金属線間に付着形成された第1の絶縁層の有
機絶縁粒子が、均一に分布して、空隙等の欠陥が発生し
ないために、絶縁層の強度および電気絶縁特性が向上す
るからである。
また、それが第2の絶縁層形成にも影響を及ぼして均一
な粒子分布と絶縁層が形成され、その結果絶縁層全体に
欠陥の少ないヒータが形成されるためである。
本発明のヒータは、直径10〜200μmの金属線からな
り、線間隔が該線の線径と同程度を有し、その間に絶縁
層を有するものに好適であり、特に、ヒータ温度が1000
℃以上、より好ましくは1200℃以上となる高輝度、高品
位カラー陰極線管用として好適である。
次に、本発明を実施例により具体的に説明する。
〔実施例1〕 第3図は、本発明の無機絶縁ヒータの断面模式図であ
る。図(a)は第1の絶縁層301の電着後の状態、図
(b)は第2の絶縁層302とダーク層5の状態を示す模
式図である。
図(a)の第1の絶縁層301は、電気泳動法によりAl2O3
粒子をW線より厚さ10μm高くなるように形成した。従
って全体の厚さは60μmである。
サスペンションは、電解質成分である無水Al(NO3313
2gを、エタノール水溶液8lに溶解する。
また、無機絶縁粒子として純度99.9%以上、平均粒径12
μmと4μmのAl2O3粒子を、それぞれ4.5kgづつ配合し
た。
上記サスペンションを用いて、直径150μmのMo芯線に
巻回された直径50μmのW線からなる金属線コイルを負
側、アルミニウムの電極を正側に接続し、DC80V,4秒間
通電して、Al2O3粒子を電気泳動法により電着した。W
線のコイル間隔はW線の直径とほぼ同等に巻回されてい
る。
次いで、これを1600℃の水素雰囲気中で5分間焼成し、
第1の絶縁層を形成した。
第2の絶縁層のサスペンションはAl(NO33132g,Mg(N
O3・6H2O126gをエタノール水溶液8lに溶解して用い
た。
無機絶縁粒子は、前記第1層目の絶縁層に用いたものと
同じAl2O3を用いた。
Al2O3粒子充填率は、第1層目絶縁部8(コイル間のコ
イルの高さまで)の絶縁層が平均67%、第2層目絶縁部
9(金属線コイル上)の絶縁層が平均65%であった。
同じ条件で第1層のみ電着したものの粒子充填率は平均
で61%であったことから、第2の絶縁層の電着時に第1
の絶縁層のAl2O3粒子間に、Al2O3粒子が再侵入して、充
填率を上昇させることが分かった。
なお、無機絶縁粒子の充填率は、得られた無機絶縁ヒー
タを常温硬化型エポキシ樹脂でモールドし、硬化後、充
填率測定部を切断して露出させ、露出面を研磨し、該研
磨面をそれぞれ9視野選択して、2000〜3000倍のSEM顕
微鏡写真を撮影し、これを画像処理解析装置(Joyce-Lo
eble社製MAGISCAN2A)を用いて面積比から充填率を求め
た。
なお、前記の研磨には平均粒径0.5μmのダイヤモンド
研磨材を用いた。
第2の絶縁層の電着後、該絶縁層の表面に平均粒径1μ
m、純度99.9%以上のW粒子を分散,懸濁したサスペン
ションを用いて、浸漬塗布後、水素ガス雰囲気中で1600
℃,5分、1700℃,30分の加熱焼成を行ない、厚さ10μm
のダーク層を形成した。
冷却後、Mo芯線を硝酸と硫酸との混合液により溶解除去
し、水洗、乾燥して無機絶縁ヒータを作製した。
第4図は、上記の本発明によるヒータと、従来のヒータ
の寿命試験結果を示すグラフである。
寿命試験は、各ヒータを3本づつ組み込み、ネック部の
み真空封止したダミー陰極線管を用いて行なった。該ダ
ミー陰極線管に取付けたヒータに、印加電圧E(ヒー
タ電圧)として、定格値(6.3V)より20%高い7.6Vの電
圧を印加し、on(5分)/off(3分)の通電を行ない、
室温と約1400℃の冷熱サイクルを与えた。
前記において、ヒータ電圧を定格値より20%高くするの
は、短期間でヒータの寿命を評価することができるため
である。一般に、こうした寿命試験の傾向としては、総
時間が長くなるにつれてヒータ電流Iは低下するが、
ヒータとカソード間の漏れ電流−2Ihkが小さいほど、−
2Ihkの増加量が少ないほど優れている。
なお、本寿命試験による該ヒータの合否判定基準は、1
本のダミー陰極線管中に取付けた3本のヒータのヒータ
電流の平均値が、初期のヒータ電流に対して95%以下に
なる時間をもって不合格とする。
上記不合格率(不合格ダミー管数/試験ダミー管数)
が、前記通電サイクル5000回目において1%以下なら
ば、製品として実用可能なヒータと判定される。
第1表にこれらの結果を示す。
第1表から明らかなように、1000時間試験後の従来ヒー
タの不合格率が0.2%、5000時間後の不合格率が1.4%で
あるのに対して、本発明ヒータは、1000時間後で従来ヒ
ータの約1/2の0.1%、5000時間後では約1/3と長寿命で
あり、実製品にも十分に使用できるものである。
なお、第4図は、絶縁層全体の平均粒子充填率60%のヒ
ータを用いて行った寿命試験結果を示すグラフである。
図において、横軸は寿命試験総時間、左縦軸はヒータ電
流I、右縦軸は陰極スリーブとヒータ間の漏れ電流−
2Ihkを示す。
本実施例のヒータは従来ヒータと比べて、I,−2Ihk
ともに優れている。
なお、第1,第2の絶縁層およびダーク層の形成に用いた
各サスペンションの組成、および成形,焼成の条件を、
後述の実施例2,3と併せて、第1表に示す。また、得ら
れた無機絶縁ヒータの特性を第2表に示す。
また、第5図は絶縁層の粒子構造を示す600倍のSEM顕微
鏡写真である。
図(a)から分かるように、本発明の第1の絶縁層の無
機絶縁粒子はほぼ均一に形成されており、図(b)のよ
うな空隙部10はほとんど認められない。
〔実施例2〕 実施例1と同様にして陰極加熱用ヒータを作成した。
第1の絶縁層は電気泳動法で形成した。サスペンション
の組成および電着,焼成条件は第1表に示す。
なお、電解質成分として無水化Al(NO3にAl(NO3
・9H2Oを併用したのは次のような理由による。
Al(NO3・9H2Oのみでは、密着性の優れた第1の絶
縁層が形成されると、その後は長時間通電しても絶縁層
が成長しにくい。しかし、無水Al(NO3を加するこ
とにより、所定の厚さの絶縁層を容易に形成することが
できる。
なお、この第1の絶縁層の金属線コイル上部の膜厚は約
10μm、金属線間部の膜厚は約40μmであった。これを
焼成後、第2の絶縁層を電着により形成した。
第1の絶縁層のAl2O3粒子充填率は平均70%、第2の絶
縁層のAl2O3粒子充填率は平均74%であった。
同一条件で第1の絶縁層のみを電着したものの粒子充填
率が平均65%であることから、実施例1の場合と同様
に、第2の絶縁層の電着時に、第1の絶縁層の粒子間隙
にAl2O3粒子が再侵入したことが分かる。
ダーク層も、実施例1と同様に形成した。
第6図に、本実施例のヒータと従来のヒータの寿命試験
結果を示す。
実施例1の場合と同様に、本実施例ヒータは従来ヒータ
に比べて性能が優れている。
〔実施例3〕 実施例1と同様にして陰極加熱用ヒータを作成した。
第1の絶縁層のAl2O3粒子充填率は平均70%、第2の絶
縁層の粒子充填率は平均72%であった。
同一条件で第1の絶縁層のみを電着したもののAl2O3
子充填率は平均65%で、実施例1,2の場合と同様に、第
2の絶縁層の電着の際に、第1の絶縁層にAl2O3粒子が
再侵入したことが分かる。
本実施例では、第1の絶縁層に比較的大きな粒径(約12
μm)のAl2O3粒子を電着し、その外側に第2の絶縁層
には比較的小さな粒径(約3μm)のAl2O3粒子を電着
した。
これによってヒータ動作中に進行する粒子の焼成が、大
きな粒径の粒子によって抑制されるため、絶縁層の収縮
を緩和するのに有効である。但し、第1の絶縁層の焼成
が進行しにくいために、強度が不足がちとなるが、第2
の絶縁層に比較的粒径の小さな粒子を被覆することによ
って、これをカバーすることができる。
第2の絶縁層電着後、ダーク層を被覆し水素雰囲気中で
焼成して本発明のヒータを作製した。
第3表に寿命試験結果を示す。
本発明の陰極線管用の陰極は、前記ヒータを陰極スリー
ブに挿入固定し、陰極ペレットを陰極スリーブ先端部に
配置することによって作製される。
〔実施例4〕 第7図は、実施例1の第1の絶縁層の無機絶縁粒子の充
填率と、該ヒータの寿命との関係を示すグラフである。
実施例1と同様にして第1の絶縁層の粒子充填率が異な
る無機絶縁ヒータを作成し、これについて、on(5分)
/off(3分)の通電試験により、該ヒータが断線するま
での寿命を比較した。
図から明らかなように、無機絶縁粒子の充填率が40%以
上になると、寿命が急激に向上する。そして45〜75%の
範囲が4,000サイクル以上となり好ましい。特に、50〜6
5%では20,000サイクル以上と極めて優れた寿命を示し
ている。
第8図は陰極線管の断面図である。
該陰極線管は漏斗状をしたガラス管で、電子銃801と螢
光面802を封入してある。ガラスバルブは膨らんだコー
ン部と細い円筒状のネック部とから構成され、コーン部
の底に螢光体(電子線照射により蛍光を発する物質)が
塗布されており、高真空で封止されている。
電子銃801は、陰極加熱用ヒータ803によって電子を放出
する陰極804、その電子の流速を纏めて電子ビームとし
高速度に加速すると共に螢光面上に収速するため円筒電
極(グリッド)805から構成されている。
偏向ヨーク806、アノードボタン807を備え、ネック部や
コーン部の内面には導電膜808(螢光面802を覆っている
アルミニウム膜)が形成されている。
上記陰極線管に本発明の陰極加熱用ヒータを用いること
により、陰極線管の寿命を向上することができる。
〔実施例5〕 第9図に自動車用エアフローセンサの構成を示す。
無機絶縁ヒータ部900は、直径30μmの白金線コイル901
が形成されており、その両端部にはPt−Irから成る直径
120μmのリード線902が取付けられ、微小電流計907を
介して電圧印加装置908に接続されている。
前記白金線コイル901の隣接するコイル間に、前記実施
例2と同じ方法で第1の絶縁層904が形成されており、
その上に第2の絶縁層905が形成されている。
第1の絶縁層904の無機絶縁粒子の充填率は平均55%で
あり、第2の絶縁層905の充填率は62%である。上記第
2の絶縁層の上には、さらに厚さ約50μmのガラス保護
層903が形成されている。
上記無機絶縁ヒータ部900は、自動車の気化器(図示せ
ず)中に設置され、その中を流れる気流906によって変
化する熱を、微小電流の変化として検知し、この信号に
よって前記気流の流量を検出して、エンジンの気筒内へ
送られる空気の適正な流量を制御するものである。
本発明の無機絶縁ヒータを用いることによって、耐震強
度および寿命を向上することができる。
[発明の効果] 本発明のヒータは、無機絶縁ヒータの絶縁層として、無
機絶縁粒子が均一に充填されているので、該絶縁層のク
ラック発生を防止する効果があり、長寿命のヒータを提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の陰極線管陰極の断面模式図、第2図は
従来の陰極線管陰極加熱用ヒータの断面模式図、第3図
は本発明ヒータの絶縁層形成工程を示す断面模式図、第
4図および第6図はヒータの寿命試験結果を示すグラ
フ、第5図はヒータの絶縁層の無機絶縁粒子の粒子構造
を示すSEM顕微鏡写真、第7図は無機絶縁ヒータの第1
の絶縁層の無機絶縁粒子の充填率と該ヒータの寿命との
関係を示すグラフ、第8図は本発明ヒータを用いた陰極
線管の全体構造を示す断面模式図、第9図は本発明ヒー
タを用いたエアフローセンサの構成図である。 1…金属線コイル、2…絶縁層、3…陰極スリーブ、4
…陰極ペレット、5…ダーク層、6…芯線除去後の空洞
部、7…金属線コイル上の絶縁部、8…金属線間の絶縁
部、9…絶縁層中のクラック、10…絶縁層中の空隙、30
1…第1の絶縁層、302…第2の絶縁層、801…電子銃、8
02…螢光面、803…陰極加熱用ヒータ、804…陰極、805
…円筒電極、806…偏向ヨーク、807…アノードボタン、
900…ヒータ、901…白金コイル、902…Pt−Irリード
線、903…ガラス保護層、904…第1の絶縁層、905…第
2の絶縁層、906…気流、907…微小電流計、908…電圧
印加装置、909…空洞部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05B 3/48 7715−3K (72)発明者 小金沢 信之 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所茂原工場内 (56)参考文献 特開 昭57−156523(JP,A) 特開 昭64−16927(JP,A) 特開 平1−304635(JP,A) 特公 昭37−14526(JP,B1) 特公 昭36−11766(JP,B1)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属線ヒータと、該金属線ヒータを被覆す
    る無機物の多孔質層から成る絶縁層を有する無機絶縁ヒ
    ータにおいて、 前記絶縁層は、 (1)前記金属線ヒータの隣合う金属線間で該金属線の
    直径内で囲まれた無機絶縁粒子の充填率が45〜75%(絶
    縁層の断面積比率)である該金属線に密着して形成され
    た第1の絶縁層と、 (2)前記第1の絶縁層上に形成され、無機絶縁粒子の
    充填率が前記第1の絶縁層の充填率と同程度またはそれ
    よりも多い第2の絶縁層と、 により構成されていることを特徴とする無機絶縁ヒー
    タ。
  2. 【請求項2】金属線ヒータに無機物の多孔質層から成る
    絶縁層を付着し、焼成する無機絶縁ヒータの製法におい
    て、 (1)前記金属線ヒータの隣合う金属線間を絶縁する第
    1の絶縁層を、反応支配型の電着特性を有する電解質と
    無機絶縁粒子を含むサスペンションを用いて電着により
    形成する工程、 (2)前記第1の絶縁層上に密着し金属線ヒータの外側
    を絶縁する第2の絶縁層を、無機絶縁粒子を含むサスペ
    ンションを用いて形成する工程、 を有することを特徴とする無機絶縁ヒータの製法。
  3. 【請求項3】金属線ヒータに無機物の多孔質層から成る
    絶縁層を付着し、焼成する無機絶縁ヒータの製法におい
    て、 (1)前記金属線ヒータの隣合う金属線間を絶縁する第
    1の絶縁層を、反応支配型の電着特性を有する電解質と
    無機絶縁粒子を含むサスペンションを用いて電着により
    形成する工程、 (2)前記第1の絶縁層上に密着し金属線ヒータの外側
    を絶縁する第2の絶縁層を、前記サスペンションより電
    着速度が大きい拡散支配型の電着特性を有する電解質と
    無機絶縁粒子を含むサスペンションを用いて電着により
    形成する工程、 を含むことを特徴とする無機絶縁ヒータの製法。
  4. 【請求項4】流量を検出すべき気流中に設置された無機
    絶縁ヒータと、該ヒータを加熱する通電加熱手段と、前
    記気流の流量変化に伴って変化する該ヒータの温度を検
    出する検出手段を備えたエアフローセンサにおいて、 前記ヒータが、金属線ヒータと、該金属線ヒータの絶縁
    層として無機物の多孔質層から成る絶縁層を有し、 前記ヒータの絶縁層は、 (1)前記金属線ヒータの隣合う金属線間で該金属線の
    直径内で囲まれた無機絶縁粒子の充填率が45〜75%(絶
    縁層の断面積比率)である該金属線に密着して形成され
    た第1の絶縁層と、 (2)前記第1の絶縁層上に形成され、無機絶縁粒子の
    充填率が前記第1の絶縁層の充填率と同程度またはそれ
    より多い第2の絶縁層と、 により構成されていることを特徴とするエアフローセン
    サ。
  5. 【請求項5】陰極線管の陰極線放射陰極ペレットを加熱
    するヒータが金属線コイルと、該金属線に密着して形成
    された無機物の多孔質層から成る絶縁層を有する陰極線
    管陰極加熱用ヒータにおいて、 前記絶縁層は、 (1)前記金属線ヒータの隣合う金属線間で該金属線の
    直径内で囲まれた無機絶縁粒子の充填率が45〜75%(絶
    縁層の断面積比率)である該金属線に密着して形成され
    た第1の絶縁層と、 (2)前記第1の絶縁層上に形成され、無機絶縁粒子の
    充填率が前記第1の絶縁層の充填率と同程度またはそれ
    より多い第2の絶縁層と、 により構成されていることを特徴とする陰極線管陰極加
    熱用ヒータ。
  6. 【請求項6】陰極線管の陰極線放射陰極ペレットを加熱
    するヒータが二重コイル状に巻回された金属線コイル
    と、 前記金属線コイルの隣合うコイル間に密着して形成され
    た第1の絶縁層と、 前記第1の絶縁層上に密着して形成された第2の絶縁層
    を有し、 前記第1の絶縁層は、無機絶縁粒子が均一充填された充
    填率45〜75%(絶縁層の断面積比率)の絶縁層であり、 前記第2の絶縁層は、均一充填された無機絶縁粒子の充
    填率が、前記第1の絶縁層の充填率と同程度またはそれ
    より多い絶縁層であり、 前記二重コイルのコイル芯部が空洞となっていることを
    特徴とする陰極線管陰極加熱用ヒータ。
  7. 【請求項7】陰極線管の陰極線放射陰極ペレットを加熱
    するヒータが金属線コイルと、該金属線に密着して形成
    された無機物の多孔質層から成る絶縁層を有する陰極線
    管陰極加熱用ヒータにおいて、 前記絶縁層は、 (1)前記金属線ヒータの隣合う金属線間で該金属線の
    直径内で囲まれた無機絶縁粒子の充填率が45〜75%(絶
    縁層の断面積比率)である該金属線に密着して形成され
    た第1の絶縁層と、 (2)無機絶縁粒子から成り、前記第1の絶縁層上に密
    着し前記金属線ヒータの外側を絶縁するように形成され
    た第2の絶縁層と、 により構成されており、 室温と1400℃のヒートサイクル4000回実施後の電気絶縁
    特性が実質的に低下しない電気絶縁性を有することを特
    徴とする陰極線管陰極加熱用ヒータ。
  8. 【請求項8】陰極線管の陰極線放射陰極ペレットを加熱
    するヒータが金属線コイルと、該金属線に密着して形成
    された無機物の多孔質層から成る絶縁層を有する陰極線
    管陰極加熱用ヒータにおいて、 前記絶縁層は、 (1)前記金属線コイルの隣合う金属線間で該金属線の
    直径内で囲まれた無機絶縁粒子の充填率が45〜75%(絶
    縁層の断面積比率)である該金属線に密着して形成され
    た第1の絶縁層と、 (2)無機絶縁粒子から成り、前記第1の絶縁層上に密
    着し前記金属線コイルの外側を絶縁するように形成され
    た第2の絶縁層と、 により構成されており、 前記陰極線放射陰極ペレットと金属線コイルとの間に電
    位差400V、金属線コイルに6.3V以上の電圧を印加して、
    通電〜遮断4000回の通電試験で絶縁不良を生じない電気
    絶縁性を有することを特徴とする陰極線管陰極加熱用ヒ
    ータ。
  9. 【請求項9】金属線コイルを芯線に巻回して二重コイル
    を形成し、該金属線コイルに無機物の多孔質層から成る
    絶縁層を密着して形成し、焼成する陰極線管陰極加熱用
    ヒータの製法において、 (1)前記金属線コイルの隣合うコイル間を絶縁する第
    1の絶縁層を、反応支配型の電着特性を有する電解質と
    無機絶縁粒子を含むサスペンションを用いて、焼成後の
    絶縁層の無機絶縁粒子の充填率が45〜75%(断面積比
    率)となるよう電着により形成する工程、 (2)前記第1の絶縁層上に密着し、コイルの外側を絶
    縁する第2の絶縁層を、前記サスペンションより電着速
    度の大きい拡散支配型の電着特性を有する電解質と無機
    絶縁粒子を含むサスペンションを用いて、焼成後の絶縁
    層の無機絶縁粒子の充填率が、前記第1の絶縁層と同程
    度または多くとも10%以内となるよう電着により形成す
    る工程、 を含むことを特徴とする陰極線管陰極加熱用ヒータの製
    法。
  10. 【請求項10】陰極スリーブ、該陰極スリーブの先端部
    に配置された陰極ペレット、前記陰極スリーブ内に装着
    された陰極ペレット加熱用ヒータを備え、該ヒータは金
    属線が二重コイル状に巻回されており、該金属線コイル
    に密着して形成された無機物の多孔質層から成る絶縁層
    を有する陰極線管用陰極において、 前記ヒータの絶縁層は、 (1)無機絶縁粒子が均一充填された充填率45〜75%
    (絶縁層の断面積比率)の絶縁層が、前記金属線コイル
    の隣合うコイル間に、該金属線に密着して形成された第
    1の絶縁層と、 (2)均一充填された無機絶縁粒子の充填率が、前記第
    1の絶縁層の充填率と同程度または多くても10%以内
    で、かつ、第1の絶縁層上に密着し前記金属線コイルの
    外側を絶縁するように形成された第2の絶縁層と、 により構成されていることを特徴とする陰極線管用陰
    極。
  11. 【請求項11】蛍光スクリーンと、該蛍光スクリーンに
    対向して設けられたグリッド陰極を有する陰極線銃、該
    陰極線銃は陰極スリーブ、該スリーブ先端に配設された
    陰極ペレットと該スリーブ内に装着された陰極加熱用ヒ
    ータを備え、該ヒータは金属線が二重コイル状に巻回さ
    れており、該金属線コイルに密着して形成された無機物
    の多孔質層から成る絶縁層を有する陰極加熱用ヒータを
    備えた陰極線管において、 前記陰極加熱用ヒータの絶縁層は、 (1)無機絶縁粒子が均一充填された充填率45〜75%
    (絶縁層の断面積比率)の絶縁層が、前記金属線コイル
    の隣合うコイル間に、該金属線に密着して形成された第
    1の絶縁層、 (2)均一充填された無機絶縁粒子の充填率が、前記第
    1の絶縁層の充填率と同程度または多くても10%以内
    で、かつ、第1の絶縁層上に密着し前記金属線コイルの
    外側を絶縁するように形成された第2の絶縁層と、 により構成されていることを特徴とする陰極線管。
JP1170379A 1989-07-01 1989-07-01 無機絶縁ヒータおよびその製法並びにそれを用いた陰極線管 Expired - Fee Related JPH0722034B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1170379A JPH0722034B2 (ja) 1989-07-01 1989-07-01 無機絶縁ヒータおよびその製法並びにそれを用いた陰極線管
US07/545,649 US5138221A (en) 1989-07-01 1990-06-28 Inorganically insulated heater, and cathode ray tube and air flow sensor using the same
DE69018886T DE69018886T2 (de) 1989-07-01 1990-06-29 Nichtorganisch isoliertes Heizelement, dessen Herstellungsverfahren und ein solches Element verwendende Kathodenstrahlröhre.
EP90307134A EP0407104B1 (en) 1989-07-01 1990-06-29 Inorganically insulated heater, process for production thereof and cathode ray tube using the same
CN90103380A CN1026380C (zh) 1989-07-01 1990-06-30 无机绝缘加热器、生产工艺及其采用该加热器的阴极射线管
KR1019900009848A KR100221555B1 (ko) 1989-07-01 1990-06-30 무기절연히터, 음극선관음극가열용히터 및 그들의 제조방법과 그들 히터를 사용한 에어플로우센서, 음극선관용음극, 음극선관

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1170379A JPH0722034B2 (ja) 1989-07-01 1989-07-01 無機絶縁ヒータおよびその製法並びにそれを用いた陰極線管

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0337988A JPH0337988A (ja) 1991-02-19
JPH0722034B2 true JPH0722034B2 (ja) 1995-03-08

Family

ID=15903847

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1170379A Expired - Fee Related JPH0722034B2 (ja) 1989-07-01 1989-07-01 無機絶縁ヒータおよびその製法並びにそれを用いた陰極線管

Country Status (6)

Country Link
US (1) US5138221A (ja)
EP (1) EP0407104B1 (ja)
JP (1) JPH0722034B2 (ja)
KR (1) KR100221555B1 (ja)
CN (1) CN1026380C (ja)
DE (1) DE69018886T2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11185606A (ja) * 1997-12-19 1999-07-09 Matsushita Electron Corp 陰極線管の製造方法
KR20000013376A (ko) * 1998-08-07 2000-03-06 구자홍 칼라음극선관용 음극구조체
US7713480B2 (en) 2004-03-30 2010-05-11 Citizen Holdings Co., Ltd. Heater coil for gas sensor, detection element for gas sensor, contact combustion type gas sensor, and method for manufacturing contact combustion type gas sensor
US7335864B2 (en) * 2005-06-01 2008-02-26 Mrl Industries, Inc. Magnetic field reduction resistive heating elements
JP4746368B2 (ja) * 2005-07-13 2011-08-10 帝人化成株式会社 摺動性部品
CN103177914A (zh) * 2011-12-21 2013-06-26 中国科学院电子学研究所 热阴极用熔融热子组件的制备方法
KR102143091B1 (ko) 2015-10-01 2020-08-10 와틀로 일렉트릭 매뉴팩츄어링 컴파니 히터 수명 및 성능을 향상시키기 위한 통합 장치 및 방법
CN111486913A (zh) * 2020-04-26 2020-08-04 上海集迦电子科技有限公司 一种具有荧光材料的光纤流量计及控制方法

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL193502A (ja) * 1954-01-01
US3328201A (en) * 1964-04-27 1967-06-27 Rca Corp Heater for electron tubes
US3500686A (en) * 1968-09-25 1970-03-17 Nasa Heated element fluid flow sensor
US3626231A (en) * 1969-03-05 1971-12-07 Sylvania Electric Prod Thermal shunt for a cathode structure
US3691421A (en) * 1971-07-15 1972-09-12 Gte Sylvania Inc Doubled layer heater coating for electron discharge device
JPS59132537A (ja) * 1983-01-19 1984-07-30 Hitachi Ltd 傍熱形陰極用ダ−クヒ−タの製造方法
US4554480A (en) * 1983-11-29 1985-11-19 Rca Corporation Cathode-ray tube having an electron gun assembly with emissivity modifying means
JPS61121232A (ja) * 1984-11-16 1986-06-09 Hitachi Ltd 傍熱形陰極用ヒ−タ
JPS60221925A (ja) * 1985-03-29 1985-11-06 Mitsubishi Electric Corp 傍熱型電子管用ヒータの製造方法
JPS6255834A (ja) * 1985-09-04 1987-03-11 Hitachi Ltd 傍熱型陰極ヒ−タ
JPS61142625A (ja) * 1985-12-13 1986-06-30 Hitachi Ltd 傍熱形陰極線管用ヒータ
JPH0682056B2 (ja) * 1987-07-13 1994-10-19 株式会社日立製作所 流量計用抵抗素子

Also Published As

Publication number Publication date
CN1026380C (zh) 1994-10-26
CN1048643A (zh) 1991-01-16
EP0407104B1 (en) 1995-04-26
KR910003716A (ko) 1991-02-28
DE69018886D1 (de) 1995-06-01
JPH0337988A (ja) 1991-02-19
US5138221A (en) 1992-08-11
EP0407104A3 (en) 1991-03-20
EP0407104A2 (en) 1991-01-09
DE69018886T2 (de) 1995-11-16
KR100221555B1 (ko) 1999-09-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US2848794A (en) Method of making electrical coils for high temperature use
US4518890A (en) Impregnated cathode
KR920002171B1 (ko) 절연코팅 침착공정
US2478322A (en) Process for producing improved electrical conductors
JPH0722034B2 (ja) 無機絶縁ヒータおよびその製法並びにそれを用いた陰極線管
US2734857A (en) snyder
US3902093A (en) Cathode heater element with a dark heat radiating coating and method of producing such
US2831140A (en) Cataphoretically coated heater insulator assembly
JP2984179B2 (ja) 無機絶縁膜を有するヒータ及びブラウン管の製法
JPH0754263B2 (ja) 熱線式空気流量計及びその製造方法
JP2794068B2 (ja) ブラウン管のヒータ
US3765939A (en) Method of coating cathode heaters
KR910009243B1 (ko) 방열형 선상 음극
JPH01128330A (ja) 陰極線管用の電子放出性陰極構造体及びその製造方法
JPS6360499B2 (ja)
JP3484890B2 (ja) 電気泳動装置
KR100300172B1 (ko) 방열형 음극 및 이를 이용한 음극선관
JPH08203416A (ja) ブラウン管用加熱ヒータ
JPS59132537A (ja) 傍熱形陰極用ダ−クヒ−タの製造方法
US3585074A (en) Method of depositing phosphor on cathode ray tube target
US2160583A (en) Pool-type discharge device
JPH097497A (ja) ヒータ
JPH01304635A (ja) ブラウン管陰極加熱用ヒータ及びそれを用いたブラウン管
JP2590151B2 (ja) ブラウン管陰極加熱ヒータ及びそれを用いたブラウン管
JPH0782806B2 (ja) 傍熱形陰極ヒ−タ

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees