JP2794068B2 - ブラウン管のヒータ - Google Patents

ブラウン管のヒータ

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はブラウン管のヒータに係り、特にヒータ作動
中の絶縁膜の割れ、剥離を防ぎ、高温で長寿命化を達成
できるヒータに関する。
〔従来の技術〕
従来のブラウン管陰極加熱用ヒータは,例えば特開昭
57-95035号公報に示すように金属線コイル,絶縁膜及び
ダーク層からなり,金属線コイルは戻り曲げ端に向かっ
て捻られたコイルドコイル形状をしており,アルミナ
(Al2O3)を主成分とする絶縁膜でその表面が被覆され
ている。ヒータはその外側に設置されている陰極スリー
ブを加熱し,陰極先端部の陰極ペレットから熱電子を放
出させる役目を有する。金属線コイルの表面上の絶縁膜
は陰極スリーブと金属線コイル間の絶縁性を保持する。
またこの絶縁膜上に例えば特開昭59-132537号公報に
開示されているように,ダーク層を更に設けて加熱効率
を高めている。
従来の絶縁膜を有するヒータの場合,本発明者等の研
究によると陰極ペレットを約1100℃以上に加熱して作動
しなければならない含浸形陰極に用いたところ,極めて
短時間で絶縁膜が割れて剥離するため,絶縁不良となる
確率の高いことが分かった。その原因は,従来ヒータ
の絶縁膜は焼成後,第2図に示すように金属線コイル間
に空隙とか,空隙に起因して表面に達する細い割れが存
在しやすいため金属線コイル間の強度が低くヒータ作動
時に割れやすく,金属線コイルが接触して絶縁破壊に至
る,金属線コイル間の絶縁膜強度が低いため金属線コ
イルに通電する際の熱衝撃によって絶縁膜が割れる。
ヒータ作動時に,金属線コイルと陰極スリーブとの間に
高電圧例えば240V程度の電圧が印加されるため絶縁膜に
空隙があると絶縁耐力が小さく絶縁破壊を起しやすい。
等が重なったものである。
このような問題点を解決するための方策としては,特
公昭44-1775号公報のように繊維状あるいはウイスカー
状の高融点絶縁酸化物と絶縁粒子とを混合し,膜強度を
上げて割れ発生を防止したり,逆に,特開昭60-221925
号公報のように絶縁膜の気孔率を高めることによって割
れの進展を防ぐ方策も開示されている。さらに特開昭61
-121232号公報や特開昭61-142625号公報に見られるよう
に金属線コイルと絶縁膜との間に隙間を設けることによ
って熱歪あるいは熱膨張差によるクラックの発生及び進
展を阻止する方法も開示されている。
しかし,これらの案はいずれも比較的低温で作動する
ヒータには適用しえても,ヒータ寿命は長くないことが
分かった。即ち,従来ヒータの絶縁膜構造では第2図に
示すように,金属線コイル間に空隙あるいは絶縁粒子が
充填率の低い部分が存在するため,膜強度が小さく,ヒ
ータ作動中に絶縁破壊しやすいこと,またヒータ作動中
に絶縁粒子同士の焼結が進行し膜の収縮,割れを助長し
て短時間で絶縁破壊する。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記従来技術によるヒータ絶縁膜では金属線コイル間
に粒子充填率の低い空隙あるいは割れが存在しやすいた
め,ヒータ温度を1300℃という高温で作動させたときに
は金属線コイルの接触あるいは絶縁粒子の焼結にともな
う膜の収縮,割れ発生による絶縁破壊を起こすという問
題があった。
本発明の目的は,ヒータ加熱時に絶縁膜に割れが生ず
ることによる絶縁破壊あるいは金属線コイル同士が接触
することによる絶縁不良を抑制し,長時間高温で作動し
ても絶縁不良の確率の少ないブラウン管陰極加熱用ヒー
タを提供することにある。
本発明の第二の目的はかかるヒータを備えた長寿命の
ブラウン管陰極を提供することにある。
本発明の第三の目的はかかるブラウン管陰極を備えた
長寿命のブラウン管を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記第一の目的を達成するために、本発明のブラウン
管のヒータは、電子管の陰極を加熱する螺旋状に巻回し
た金属線コイルと、この金属線コイルを被覆して陰極と
の間を絶縁する絶縁物を有するヒータであって、絶縁物
の粒子の充填率が50〜70%であり、かつ絶縁物の粒子は
金属線コイルの巻き間隔をlとした場合、二軸平均粒径
D1がD1=(1/3)l〜(1/5)lに相当する第一粒子群
と、二軸平均粒径D2がD2=(1/2)D1〜(1/5)D1に相当
する第二粒子群と、の混合粒からなり、第一粒子群の重
量W1と第二粒子群の重量W2との重量比がW1:W2=8:1〜9
9:1であることを特徴とする。
そして上記ヒータの金属線コイルがタングステン、又
は3wt%以下のレニウムと残りがタングステンからなる
ものがよい。
また上記第二の目的は、本発明のブラウン管のヒータ
を用いたブラウン管の陰極により達成される。
さらに上記第三の目的は、上記本発明のブラウン管の
陰極を用いたブラウン管により達成される。
〔作用〕
金属線コイル間に充填する絶縁物粒子の充填率が50%
以下であるならばヒータ作動時における絶縁物の焼結進
行に伴う収縮と熱衝撃或いは金属線コイルの膨脹・収縮
の繰返しにより,強度の低い金属線コイル同志の接触が
起り金属線コイルの断線及び絶縁破壊が起り易く,一方
70%以上ならば絶縁物の緻密で剛性が高い膜が出来,こ
の膜は構成粒子が小さいためヒータ作動時に比較的短時
間での冷熱サイクルによって焼結及び粒子成長が促進さ
れる。その結果焼結収縮時のクラック及び絶縁物と金属
線コイルとの熱膨張差による引っ張り応力が金属線コイ
ルにかかるので断線し易くなる。
従って金属線コイル間に充填する絶縁物粒子の充填率
を50〜70%とすることにより,ヒータ製作時の絶縁物の
焼結過程において金属線コイル間で割れ或いは空隙の発
生,ヒータ作動時の金属線コイルの断線及び絶縁破壊を
防止することができる。
次に電気泳動法などの膜成形法では二軸平均粒径D1
第一粒子群の重量W18に対して二軸平均粒径D2の第二粒
子群重量W2を1以上の割合にすると,比較的小さい二軸
平均粒径D2の第二粒子群の絶縁粒子が金属線コイル表面
に付着し易い特性の為に金属線コイル間の絶縁物粒子の
充填率が70%以上となる。
一方二軸平均粒径D1の第一粒子群の重量W199に対して
二軸平均粒径D2の第二粒子群重量W2を1以下の割合にす
ると,二軸平均粒径D2の第二粒子群が少な過ぎる為本来
小さめの粒子が付着する金属線コイル表面に大きめの二
軸平均粒径D1の第一粒子群が付着し絶縁物が疎の状態に
なり金属線コイル間の絶縁物粒子の充填率が50%以下と
なる。
従って第一粒子群の重量W1と第二粒子群の重量W2との
重量比を W1:W2=8:1〜99:1 とすることにより,金属線コイル間に充填する絶縁物
粒子の充填率を最適な範囲である50〜70%とすることが
出来る。
更に懸濁液中における絶縁物の粒子の濃度が高い程金
属線コイル間での絶縁物粒子の充填率が高くなり,懸濁
液中に前記絶縁物の粒子が45wt%以上含まれていると絶
縁物粒子の充填率が50%以上となり懸濁液の粘性或いは
PHにおいて電着条件や形成後の絶縁物に変化を与える問
題も起らない。
〔実施例〕
以下,本発明を実施例によりさらに具体的に説明する
が,本発明はこれら実施例に限定されない。
陰極加熱用ヒータはモリブデン(Mo)芯線に金属線と
してW線,または3wt%のRe入りW線を巻き回して一次
コイルを成形し,所定のコイルドコイル形状に巻き回し
たのち,Al2O3粒子を電気泳動法により付着してAl2O3
縁層を形成し焼成し,必要とあればさらに例えばAl2O3
粒子とW粒子とからなるダーク層をその上に付着して焼
成し,またはダーク層を未焼結Al2O3層上に形成し,Al2
O3絶縁層とダーク層を焼結し,次いでMo芯線を溶解除去
後,水洗いして,乾燥して製造される。
本発明によるヒータの場合,金属線コイルと陰極スリ
ーブ間の絶縁を維持するための絶縁膜において,金属線
コイル間の絶縁膜を構成する絶縁粒子の充填率が50〜70
%であることによって,短時間での絶縁膜の割れ発生及
び絶縁破壊を防止しうる。
すなわち,絶縁膜を電気泳動法で成形する場合,金属
線コイルが第1図に示すようなコイルドコイル形状の場
合,絶縁粒子はサスペション(絶縁粒子を懸濁した液
体)中を泳動して金属線コイル上に付着するが,その際
の付着作用の駆動力になるものは,サスペション中に溶
解した硝酸塩系などのような電解質成分が電気分解によ
って変化した水酸化物ゲルである。ところがその水酸化
物ゲルはMoなどの芯線に巻回した金属線コイル表面に生
成しやすく,一方では金属線コイル間では空隙となりや
すいという特徴がある。
従って,サスペション中の絶縁粒子が膜状に付着する
際にも,第2図あるいは第3図の7で示す金属線コイル
上には比較的小さな粒子が比較的緻密に付着するが,第
2図あるいは第3図の8で示す金属線コイル間では,金
属線コイル上に生成したゲルの間に残留したサスペショ
ン中の比較的大きめの粒子が,比較的低い粒子充填率で
存在している。このため,ヒータ作動前に行う絶縁膜の
焼結過程において金属線コイル間の絶縁膜に割れあるい
は空隙が生じやすい。
そして,ヒータ作動時には絶縁膜の焼結の進行に伴う
収縮と熱衝撃,あるいは金属線コイルの膨張,収縮の繰
返しによって,強度の低い金属線コイル間の絶縁膜にお
いて金属線コイル同志の接触が起こり,金属線コイルの
断線及び絶縁破壊が起こりやすくなると考えられる。
そこで該金属線コイル間の低強度部分の絶縁膜を50〜
70%の粒子充填率に高めるならば,空隙もしくは割れは
生じず,ヒータ作動時の金属線コイルの熱膨張あるいは
熱衝撃にも耐えうる。
実施例1 第3図は,本発明によるヒータの断面を金属線コイル
長手方向中心線に沿って切断したときの断面状態を模式
的に示したものである。
金属線コイル間の1ターンの距離lがヒータ作動中に
小さくなると,コイル間の絶縁が保てなくなるため,少
なくとも(2/3)l以下にならないことが必要である。
このためには金属線コイル間に50〜70%の粒子充填率を
有する絶縁膜を形成することが必要である。
金属線(W)コイル1の表面に絶縁膜2が付着してお
り,Wコイルの1の内側はMo芯線を溶解した後の空隙6で
ある。前記絶縁膜2はAl2O3粒子をWコイル上に厚さ110
μmに付着して成形した。この時の付着法は,電気泳動
法であり,電解質にはMg(NO3)2及びAl(NO3)3を用い,純
度99.9%以上で平均粒径12μmのAl2O3粒子と純度99.9
%以上で平均粒径3μmのAl2O3粒子を混合したものと
の水性サスペンションを使用した。この水性サスペンシ
ョン濃度は溶媒(アルコール+H2O)8lに対してAl2O3
子を9kg添加したものである。添加したAl2O3粒子は,重
量分率50%の平均径12μmのものを90重量%,同じく平
均径3μmのものを10重量%各々混合したものである。
次の工程では,前記絶縁膜2の外層には平均粒径1μm,
純度99.9%以上のW粒子を厚さ10μmに浸漬塗布法で付
着した後に,全体を純水素中で加熱し,1600℃で2分保
持した後冷却し,次いでMo芯線を溶解除去後,水洗い
し,乾燥して製造した。
絶縁粒子混合比とサスペンション濃度の両方の条件の
いずれかあるいは両方を行えば本発明の目的を達成しう
る。
また,電気泳動被覆法に限らず吹き付け法あるいは浸
漬塗布法いずれかの方法によっても,絶縁粒子配合重量
比及びサスペンション濃度に設定することによって,本
発明の目的を達成することが可能である。
第1表は,上記の方法で作成した本発明のヒータ及び
従来ヒータを芯線の長手方向に沿って縦断面を露出し,W
コイル上(第2図及び第3図,7)及びWコイル間(第2
図及び第3図,8)の部分に分けてヒータ使用前の絶縁膜
構成粒子(Al2O3)の諸元を解析した結果である。
本発明品では,絶縁膜のWコイル間の粒子充填率が5
2.5%と従来品に比べると約25%上昇している。なお,A
l2O3二軸平均径は,個々の粒子の長軸Lと短軸Bから求
めた(L+B)/2の個数分率50%の時の値である。従っ
て,これを重量分率50%に加算した値も上記表中に示し
たが,従来品では平均粒径(重量分率50%)3〜4μm
のAl2O3粒子を用いていたため,解析による換算値が3.5
5〜3.70μmと小さい。一方,本発明品では,平均粒径1
2μmのAl2O3粒子を混合したため,換算値も5.50〜6.15
μmと大きい。
また本発明品と従来品のヒータの性能を比較,評価す
るために,試験条件を以下の諸元に設定した寿命試験を
行った。すなわち,本発明のヒータと従来ヒータとを別
々に3本ずつ組み込んだダミー球を作る。これはブラウ
ン管のネック部のみを真空封入したものである。このダ
ミー球のヒータに印加するヒータ電圧は定格値の6.3Vよ
り20%高い7.6Vとし,強制的に5分ON,15分OFFのサイク
ルを与える。試験時のヒータ電圧が定格より高いことに
よって,比較的短時間でヒータの性能を評価しうる。一
般に寿命試験の結果の傾向としては,総時間が大きくな
るほどヒータ電流Ifは低下し,逆に漏れ電流−2Ihkは増
加する。Ifの低下量が少ないほど,また−2Ihkの増加量
が小さいほどヒータ性能が優れているといえる。
寿命試験結果に基づくヒータの合否判定基準は以下の
とおりである。
1本のダミー球中の3本ヒータのヒータ電流の平均値
の低下量が初期ヒータ電流に対して5%以上になる時点
をもって不合格とする。この不合格率,すなわち試験に
供したダミー球本数に対する不合格ダミー球本数の割合
が上記寿命試験総時間2000時間において0.1%以下,ま
た同5000時間において1.0%以下ならば製品実用可能な
ヒータと判定される。
平均粒子充填率55.2%の本発明のヒータを使用して行
った寿命試験結果を第4図に示す。第4図では横軸に寿
命試験総時間(単位、103h),左縦軸にヒータ電流If
(単位、A),右縦軸に陰極スリーブとヒータ間の漏れ
電流−2Ihk(単位、μA)を示す。本発明ヒータの寿命
試験におけるIf変化を401に,また−2Ihk変化を402に示
す。また,粒子充填率37.5%の従来のヒータを使用して
行った寿命試験の結果を第4図の403及び404で示す。本
発明のヒータの結果,401及び402は,従来のヒータの結
果(403及び404)に比べて,ヒータの性能が向上したこ
とを示している。
第5図はWコイル間のAl2O3粒子充填率と,寿命試験
総時間2000時間経過後のヒータの絶縁不良率及びWコイ
ル断線率との関係を示す図である。絶縁不良率は粒子充
填率を上げることによって低下し,50%以上ではほとん
ど変化しない。一方,Wコイル断線率は粒子充填率70%以
下で大きな変化がないものの65%以上で次第に上昇す
る。そして,寿命試験2000時間経過後のヒータのWコイ
ル断線率が0.1%を超えるのが粒子充填率70%を超える
領域であることから,Wコイル間のAl2O3粒子充填率を本
発明の範囲50〜70%に設定しなければならない。
本発明のヒータと従来ヒータについて寿命試験ごとで
のヒータの不合格率について示したのが第2表である。
第2表から明らかなように,従来ヒータでは1000時間
での不合格率が0.2%,5000時間での不合格率が1.4%で
あるのにたいし,本発明のヒータの場合,1000時間で従
来ヒータの2分の1の0.1%,5000時間では従来ヒータの
約3分の1の0.5%であり,長寿命化が達成され,かつ
製品に実用することが可能である。
本発明のブラウン管陰極は前記のようにしてMo芯線に
巻き回した金属線コイルをコイルドコイル形状に成形
し,前記と同様の操作方法により本発明による絶縁膜及
び必要があればその外側にダーク層を形成し,全体を焼
成後,Mo芯線を混酸で溶解除去,水洗い乾燥して製造さ
れたヒータを第1図に示すように陰極スリーブに挿入固
定し,陰極ペレットを陰極スリーブ先端部に配置して製
造される。
またこのようにして製造された本発明のヒータは第6
図に示す構造でブラウン管に図示するのは1本であるが
実際は3本取り付けられる。すなわち,ブラウン管は漏
斗状をしたガラス管で,電子銃601と蛍光面602を封入し
てある。ガラスバルブは膨らんでいるコーン部と細い円
筒状のネック部にわかれ,コーン部の底に蛍光体を塗布
して高真空に排気してある。
電子銃601は本発明の陰極加熱用ヒータ603,本発明の
ヒータによって電子を放出する陰極604,その電子を流れ
の束に纒めて電子ビームとし高速度に加速すると共に蛍
光面上に収束するためのいくつかの円筒電極(グリッ
ド)605からできている。
このうち,最終電極はネック部やコーン部の内面に塗
布してある導電膜606に接続してあり,さらに導電膜は
蛍光面602を覆っているアルミニウム膜につながってい
る。
607は偏向ヨーク,608はアノードボタンである。
〔発明の効果〕
本発明によれば,ブラウン管のヒータの金属線コイル
を被覆する絶縁物の金属線間における粒子充填率を50〜
70%とすることにより,通電時金属線コイルの伸びによ
る絶縁物の割れが無くなり,また金属線コイルの歪によ
るコイル同志の接触が無くなるので、絶縁物の絶縁破壊
や金属線コイルの断線が防止出来るから,高温で作動す
るヒータの長寿命化をもたらす効果が得られる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明のヒータ及びその周辺部の部分断面図、
第2図は従来ヒータの断面拡大図、第3図は本発明ヒー
タの断面拡大図、第4図は本発明ヒータと従来ヒータの
寿命試験結果を示す図表、第5図は本発明ヒータにおけ
る絶縁膜のWコイル間の粒子充填率に対する絶縁不良率
及びWコイル断線率の変化を示す図表、第6図は本発明
ヒータを用いたブラウン管の全体断面図である。 1……Wコイル,2……絶縁膜,3……陰極スリーブ,4……
陰極ペレット,5……ダーク層,6……Mo芯線除去後の空
隙,7……Wコイル上の絶縁膜,8……Wコイル間の絶縁
膜,9……絶縁膜の割れ,10……空隙,401……本発明ヒー
タのIf変化,402……本発明ヒータの−2Ihk変化,403……
従来ヒータのIf変化,404……従来ヒータの−2Ihk変化,5
01……本発明ヒータの値,502……従来ヒータの値,601…
…電子銃,603……本発明ヒータ,604……陰極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小金沢 信之 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日 立製作所茂原工場内 (56)参考文献 特開 昭62−37842(JP,A) 特開 昭62−222533(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 29/04 H01J 1/24

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子管の陰極を加熱する螺旋状に巻回した
    金属線コイルと、該金属線コイルを被覆して前記陰極と
    の間を絶縁する絶縁物を有するブラウン管のヒータにお
    いて、前記絶縁物の粒子の充填率が50〜70%であり、か
    つ該絶縁物の粒子は前記金属線コイルの巻き間隔をlと
    した場合、二軸平均粒径D1が D1=(1/3)l〜(1/5)l に相当する第一粒子群と、二軸平均粒径D2が D2=(1/2)D1〜(1/5)D1 に相当する第二粒子群と、の混合粒からなり、該第一粒
    子群の重量W1と第二粒子群の重量W2との重量比が W1:W2=8:1〜99:1 であることを特徴とするブラウン管のヒータ。
  2. 【請求項2】前記金属線コイルがタングステン、又は3w
    t%以下のレニウムと残りがタングステンからなること
    を特徴とする請求項1に記載のブラウンの管ヒータ。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載のヒータを用いたブ
    ラウン管の陰極。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の陰極を用いたブラウン
    管。
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