JPH07214865A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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Publication number
JPH07214865A
JPH07214865A JP6014731A JP1473194A JPH07214865A JP H07214865 A JPH07214865 A JP H07214865A JP 6014731 A JP6014731 A JP 6014731A JP 1473194 A JP1473194 A JP 1473194A JP H07214865 A JPH07214865 A JP H07214865A
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JP
Japan
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roller
head
printer
platen
ink
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Pending
Application number
JP6014731A
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English (en)
Inventor
Mitsuru Kurata
満 蔵田
Tokitaka Ehata
時任 江幡
Yasushi Miura
康 三浦
Yasuyuki Takanaka
康之 高中
Kazunari Nishimoto
一成 西本
Yoshiko Miyashita
佳子 宮下
Takeshi Irisawa
剛 入澤
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Priority to US08/383,320 priority patent/US6068374A/en
Priority to DE69529004T priority patent/DE69529004T2/de
Priority to EP95300748A priority patent/EP0666180B1/en
Priority to CN95103218A priority patent/CN1122606C/zh
Publication of JPH07214865A publication Critical patent/JPH07214865A/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J3/00Typewriters or selective printing or marking mechanisms characterised by the purpose for which they are constructed
    • B41J3/407Typewriters or selective printing or marking mechanisms characterised by the purpose for which they are constructed for marking on special material
    • B41J3/4078Printing on textile

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Common Mechanisms (AREA)
  • Coloring (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヘッドギャップを簡易な機構で精度よくかつ
容易に調整できる画像形成装置を提供する。 【構成】 プリント媒体1をプラテン部P2 にてほぼ水
平に搬送する搬送部100と、該搬送部100のプラテ
ン部P2 に対抗して設けられたプリンタ部1000とを
具備する画像形成装置において、前記プリンタ部100
0を案内して搬送方向に離隔/近接移動可能するガイド
部材としてのスライドレール2710を有し、前記スラ
イドレール2710を前記プラテン部P2 に対して傾斜
して設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像形成装置に関し、特
に布帛にインクを吐出してこれを捺染するためのインク
ジェットプリント装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット方式を用いた捺染装置
は、最近知られつつある技術である。この方式の捺染装
置は、スクリーン捺染のようにプリントすべき画像の原
版を必要としないという主な理由によって、プリントで
きる画像の自由度が高いこと、捺染における全体のコス
トが小さいこと等の利点を有している。
【0003】特開平5−212851号公報にはインク
ジェット方式を用いた捺染装置の一従来例が開示されて
いる。この捺染装置では、同公報の特に図2の記載から
明らかなように、鉛直方向に搬送される布帛に対してノ
ズルヘッドからインクが吐出されプリントが行われる。
すなわち、ノズルヘッドからは水平方向にインクが吐出
されることになる。また、このインク吐出が行われるプ
リント部では、ノズルヘッドを備えたプリントユニット
とエンドレスベルトを有した搬送機構とが布帛を挟む位
置で互いに対向するように配置される。
【0004】さらに、上記のような捺染装置では、プリ
ントユニットは水平方向にスライドできるよう構成さ
れ、布帛との距離の調整やエンドレスベルト交換の際の
プリントユニットの移動等を可能とするのが一般的であ
る。
【0005】ところで、以上説明したようなインクジェ
ット方式の捺染装置においても、プリント速度の向上
は、プリント装置一般の例にもれず必然的な要請であ
る。
【0006】プリント速度の向上を図る場合において、
捺染のように比較的長い連続した布帛にプリントを行う
構成にあっては、インクジェットヘッドのインク吐出口
の数を増すこと、すなわちインクジェットヘッドを長尺
化することが最も直接的な実現方法である。さらに詳し
くいえば、布帛等、非記録媒体の搬送方向に配列する吐
出口の数を増すことにより(搬送方向のインクジェット
の長さを長くすることにより)、このヘッドの一回の走
査によってプリントされる1ラインの幅が大きくなり、
これに応じて搬送量を大きくすればプリント速度を向上
させることが可能となる。
【0007】ところが、インクジェットヘッドの長尺化
を行った場合、前述の公報に開示されるような捺染装置
の場合、インクジェットヘッドにおける吐出口の配列は
鉛直方向の配列となり、各吐出口間の水頭差が比較的大
きくなる。このような各吐出口間の水頭差はそれぞれの
吐出量の違いとなって表われるため、これによってプリ
ント品質の低下を招く場合もある。
【0008】これに対して、本出願人が、例えば特開平
5−31905号公報に開示したような、インクを鉛直
下方に吐出する、いわゆる下向きヘッドの構成が知られ
ている。これによれば、各吐出口に水平方向に配列する
ため吐出口間の水頭差は原則として生せず、上記のよう
な問題を解消することができる。
【0009】さらに、このような下向きヘッドを用いる
効果として、上記と同様水頭差に関連してインク吸引等
の回復処理を全吐出口において均一に行うことができ、
また、吐出口面に付着する水滴等の吐出口への侵入を防
ぐことも可能となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、下向き
ヘッドをそのまま捺染装置に用いた場合には、この装置
特有の構成に起因して種々の問題を派生することにな
る。
【0011】すなわち、捺染装置においては、前述した
ように、用いる種々の布帛の厚さ1つに応じてインクジ
ェットヘッドと布帛との間の距離が適切に調整されねば
ならず、また、エンドレスベルトの交換作業等の容易性
を確保するためヘッドユニット全体がプリント位置から
容易に移動できることが望ましいが、下向きヘッドを用
いた場合にはヘッドユニットとベルト搬送機構とが鉛直
方向において対向するためこれら調整や移動が容易でな
いという問題がある。
【0012】さらには、プリント媒体の厚さに応じてヘ
ッドユニットと、ベルト搬送機構との間のヘッドギャッ
プを調整する必要もある。
【0013】本発明の目的はこのよな事情に鑑み、ヘッ
ドギャップを簡易な機構で精度よくかつ容易に調整でき
る画像形成装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成する本
発明の画像形成装置の第1の態様は、プリント媒体の搬
送部と、該搬送部のプラテン部に対向して設けられたプ
リンタ部とを具備する画像形成装置において、前記プリ
ンタ部を案内して搬送方向に離隔/近接移動可能するガ
イド部材を有し、前記ガイド部材が前記プラテン部に対
して傾斜していることを特徴とする。
【0015】また、本発明の第2の態様は、第1の態様
において、前記プリンタ部を前記ガイド部材に沿って移
動する駆動手段と、前記ガイド部材に沿った位置を調整
する位置決め手段とを具備することを特徴とする。
【0016】本発明の第3の態様は、第1または第2の
態様において、前記プラテン部が水平であり、前記ガイ
ド部材が水平方向から傾斜していることを特徴とする。
【0017】本発明の第4の態様は、第1または第2の
態様において、前記ガイド部材が水平であり、前記プラ
テン部が水平方向から傾斜していることを特徴とする。
【0018】本発明の第5の態様において、第1〜4の
いずれかにおいて、前記搬送部は、一対の搬送ローラに
張架された搬送ベルトを有することを特徴とする。
【0019】本発明の第6の態様は、第1〜5のいずれ
かにおいて、前記プリント媒体は布帛であることを特徴
とする。
【0020】本発明の第7の態様は、第1〜6のいずれ
かにおいて、前記プリンタ部がインクを吐出するための
インクジェットヘッドを用い、該インクジェットヘッド
からプリント媒体にインクを吐出してプリントを行うイ
ンクジェットプリント部であることを特徴とする。
【0021】本発明の第8の態様は、第7の態様におい
て、前記インクジェットヘッドは、熱エネルギーを利用
してインクに気泡を生じさせ、該気泡の生成に伴なって
インクを吐出することを特徴とする。
【0022】
【作用】本発明の画像形成装置では、プリント部をガイ
ド部材に沿って搬送方向に移動すると、当該プリント部
とプラテン部との間のヘッドギャップも変化する。した
がって、プリント部の搬送方向の移動によりヘッドギャ
ップを調整できる。
【0023】
【0024】
【実施例】以下、図面を参照し、次の手順にて本発明を
詳細に説明する。
【0025】(1)装置の概要(図1) (2)プリンタ部の構成(図2,図3) (3)スライド機構等(図4〜図11) (4)HSステーション(図12〜図20) (5)乾燥ヒータの取付け位置等(図21〜図24) (6)搬送部の構成(図25〜図41) (7)装置の操作およびメンテナンス(図42〜図4
7) (8)ヘッドギャップ調整機構(図48〜図55) (9)スライド機構によるヘッドギャップ調整機構(図
56〜図58) (10)その他(図59) (1)装置の概要 図1は本発明画像形成装置の一例としての捺染装置の概
略構成を示す模式的側断面図である。ここで、1はプリ
ント媒体としての布帛であり、巻出しローラ11の回転
に応じて巻出され、中間ローラ13および15を介し
て、プリンタ部1000に対向する部位に設けた搬送部
100により実質的に水平方向に搬送された後、送りロ
ーラ17および中間ローラ19を介して巻取りローラ2
1に巻取られる。
【0026】搬送部100は、大略、布帛1の搬送方向
上、プリンタ部1000の上流側および下流側に設けた
搬送ローラ110および120と、それらローラ間に巻
回された無端ベルト形態の搬送ベルト130と、プリン
タ部1000によるプリントに際し布帛の被プリント面
を平坦に規制するべく搬送ベルト130を所定範囲適切
な張力で展張し、平坦性を向上すべく設けた一対のプラ
テンローラ140とを有している。ここで、搬送ベルト
130は、本例では特開平5−212851号に開示さ
れたような金属製のものを用いており、図1中部分的に
拡大して示すようにその表面には粘着層(シート)13
3が設けられている。そして、布帛1は貼付けローラ1
50によって粘着層133によって搬送ベルト130に
接着され、プリント時の平坦性が確保される。
【0027】そのように平坦性が確保された状態で搬送
される布帛1は、プラテンローラ140間の領域内でプ
リンタ部1000によりプリント剤が付与され、搬送ロ
ーラ120の部位において搬送ベルト130ないし接着
層133から剥離され、巻取りローラ21によって巻取
られて行くが、その途中において乾燥ヒータ600によ
り乾燥処理が施される。この乾燥ヒータ600は、特に
プリント剤として液体を用いる場合に有効なものであ
り、その寸法、配設部位は図21〜図24について後述
する。なお、乾燥ヒータ600としては、温風を布帛1
に対して吹付けるもの、赤外線を照射するもの等、適宜
の形態のものを用いることができる。
【0028】(2)プリンタ部の構成 図2はプリンタ部1000および布帛1の搬送系を模式
的に示す斜視図、図3は同じくその模式的な分解斜視図
であり、これら図と図1とを用いてプリンタ部1000
の構成を説明する。
【0029】まず、図1および図2において、プリンタ
部1000は、布帛1の搬送方向(副走査方向)fとは
異なる方向、例えば搬送方向fに直交する布帛1の幅方
向Sに走査されるキャリッジ1010を有している。1
020は当該S方向(主走査方向)に延在する支持レー
ルであり、キャリッジ1010に固着したスライダ10
12を支持し、案内するスライドレール1022を支持
している。1030はキャリッジ1010の主走査を行
われるための駆動源をなすモータであり、その駆動力は
キャリッジ1010が固定されたベルト1032その他
の適宜の伝動機構を介してキャリッジ1010に伝達さ
れる。
【0030】キャリッジ1010は、所定方向(本例で
は搬送方向f)に多数のプリント剤付与素子を配列して
なるプリントヘッド1100を、上記所定方向とは異な
る方向(本例では主走査方向S)に複数保持し、かつ本
例ではこれを搬送方向に2段保持している。各段のプリ
ントヘッド1100は、色を異にするプリント剤に対応
して複数設けられ、これによってカラープリントを可能
とする。プリント剤に用いられる色およびプリントヘッ
ドの個数は、布帛1上に形成しようとする画像等に応じ
て適宜選択できるが、例えば印刷の三原色であるイエロ
ー(Y)、マゼンタ(M)およびシアン(C)、あるい
はさらにこれにブラック(Bk)を加えたものとするこ
とができる。またはそれらに代えて、もしくはそれらと
ともに、三原色では表現が不能もしくは困難である特色
(金色,銀色などの金属色や、鮮やかなレッド,ブルー
など)なども用いることができる。あるいは、同一色で
あっても、濃度に対応して複数のプリント剤を用いるよ
うにしてもよい。
【0031】本例においては、主走査方向Sに複数配置
したプリントヘッド1100を、図1に示すように、搬
送方向fに2段設けている。各段のプリントヘッドが用
いるプリント剤の色,配置個数,配置順序等は、プリン
トしようとする画像等に応じて各段毎で同一としてもよ
く、異ならせてもよい。また、1段のプリントヘッドの
主走査によってプリントされる領域に対し、次段のプリ
ントヘッドによって再度プリントを行うようにすること
もできるし(各段のプリントヘッドによって相補的な間
引きプリントを行うものでも重ねプリントを行うもので
もよい)、プリント領域を分担させて高速プリントを行
うようにすることもできる。さらに、プリントヘッドの
段数は2段に限らず、1段もしくは3段以上としてもよ
い。
【0032】本例においては、プリントヘッド1100
としてインクジェットヘッド、例えばインクを吐出する
ために利用されるエネルギとしてインクに膜沸騰を生じ
させる熱エネルギを発生する発熱素子を有した、キヤノ
ン株式会社の提唱になるバブルジェットヘッドを用いて
いる。そして、搬送部100によって実質的に水平方向
に搬送される布帛1に対し、プリント剤付与素子として
のインク吐出口を下向きとした状態で用い、以て各吐出
口間での水頭差を無くし、吐出条件を均一化して良好な
画像形成を可能とするとともに、全吐出口に対する均一
な回復処理を可能としている。
【0033】また、次に述べるワイピングブレードにて
インク吐出面を清掃する時、ヘッドの長手方向を上下に
配置すると、ヘッド表面に残留するインクの一部が飛び
散りキャリッジ内部へと回り込む。これに対し吐出方向
を下向きにすると、飛び散ったインクは重力の作用でヘ
ッドから離れる方向に落下するので、上記のような問題
は発生しない。
【0034】さらに、プリント媒体の搬送路を水平方向
に配置することは、板材等剛性の高い媒体をプリント媒
体として用いる場合の保持スペースを確保しやすく、重
量のある媒体でも大きな保持力が必要ないなど、プリン
ト媒体の取扱いが容易となる。
【0035】加えて、プリント媒体の着脱の容易性を含
めた配置構成を考えると、吐出方向を下向きにして記録
媒体の搬送路を水平方向にする方が装置を小型化でき
る。
【0036】各プリントヘッド1100にはキャリッジ
1010の移動に追従すべく設けたフレキシブルケーブ
ル1110が接続され、不図示の制御手段との間でヘッ
ド駆動信号やヘッド状態信号など種々信号の授受が行わ
れる。また、プリントヘッド1100に対しては各色イ
ンクを収容したインク供給源1130よりフレキシブル
チューブ1120を介してインクが供給される。
【0037】プリントヘッド1100に対しては、これ
をインクジェットヘッドとしているために特有の機構が
設けられる。これを図2および図3を用いて説明する。
【0038】1200はプリントヘッド1100の回復
操作、すなわちインク吐出状態を良好な状態に保持する
ための操作を行う回復装置であり、キャッピング手段1
220、目詰まり防止手段1231およびワイピングブ
レード1235等からなっている。
【0039】キャッピング手段1220は、非プリント
動作時に各プリントヘッド1100の吐出口面に当接
し、その乾燥および異物の混入を抑え、あるいはその除
去を行うものである。具体的には、非プリント動作時に
は、プリントヘッド1100が、キャッピング手段12
20と対向する位置に移動する。そして、キャッピング
手段1220は、駆動手段1210によってキャップ方
向に駆動され、弾性部材等を吐出口面に圧接させてキャ
ッピングを行うようになっている。
【0040】目詰まり防止手段1231は、プリントヘ
ッド1100がインクリフレッシュによる吐出条件の均
一化を行うための吐出動作(予備吐出動作)をするとき
に吐出インクを受けるものである。この目詰まり防止手
段1231は、プリントヘッドによるプリント領域外に
おいてプリントヘッドと対向する部位に設けられ、予備
吐出されたインクを吸収受液する液受け部材をキャッピ
ング手段1220とプリント領域との間およにその反対
側に配置されている。なお、液受け部材内には液体保持
部材が設けられ、その材質としては、スポンジ状多孔質
部材等が用いられる。
【0041】キャッピング手段1220は、洗浄剤タン
ク1260ならびにエアーポンプドライバ(不図示)等
が適宜組合され、それぞれキャッピング手段1220内
に配設されたノズルより洗浄剤の吐出ならびにエアーの
噴射を行う。
【0042】また、キャッピング手段1220とプリン
ト領域との間には、プリントヘッド1100の吐出口面
を摺擦可能なワイピングブレード1270を配置し、当
該摺擦によって吐出口面に付着した水滴や塵埃などを払
拭するようにしている。
【0043】以上の各部を保持するプリンタ部1000
の構造体は、これを鉄板で形成した箱形状とすることも
できるが、本例ではコストダウン、構成の簡素化、軽量
化等を考慮して図3に示すような構成を採用している。
すなわち、本例では左右一対の搬送部側板103上にプ
リンタ台1300を配置し、そのプリンタ台1300に
てI型鋼材(支持レール)1020をその端部より内側
の部位で支持し、支持レール1020の上に走査レール
1022を配置してキャリッジ1010が走行するよう
にしている。そして、支持レール1020の端部にはプ
リンタ側板1310が固定され、また、プリンタ台13
00には支柱1320が固定されており、それぞれの間
にカバー1330が固定される構成となっている。回復
装置1200もプリンタ台1300とプリンタ側板13
10との間に固定される。
【0044】本例によれば、支持レール1020をレー
ル端部よりも内側で支えるので、キャリッジ1010の
移動によるレールたわみ量の変化が小さい。また、支持
レール自身のたわみも小さく抑えられる。さらに、I型
鋼材で骨組を構成して強度を確保したことによりプリン
タ外周面の強度が余り必要でなくなるので、薄い板金等
で外周面を構成可能となり、軽量化,コストダウンを図
ることができる。
【0045】(3)スライド機構等 本例においては、布帛1は実質的に水平方向に搬送さ
れ、これに対して吐出口を下向きとした状態でインクジ
ェットヘッド形態のプリントヘッド1100を配置して
あり、従ってプリンタ部1000は搬送部100の真上
に位置している。また、本例においては、搬送部側板1
03にてプリンタ部1000を支持している。
【0046】一方、搬送部100においては、損耗に伴
う搬送ベルト130等各部の交換や、各部の汚損等に伴
う修理、清掃等のメンテナンス作業を要することがあ
り、その作業を行うには搬送部100の開放を要するこ
とになる。従って、搬送部100の開放にあたってはプ
リンタ部1000を排除することになるが、メンテナン
ス作業の都度プリンタ部1000を取外すことは、ねじ
その他の取付部材の取外しを要すること、およびプリン
タ部1000の寸法や重量との関係から到底その煩に耐
えず、またメンテナンス終了後の取付けに際しては吐出
口と布帛1との間のギャップ(以下ヘッドキャップとい
う)を再調整することになるなど、好ましいことではな
い。そこで本例においては、プリンタ部1000と搬送
部とを簡単な作業で相対的に離隔/近接できるようにな
してそれらの問題を解決する。
【0047】図4(A)および(B)はその一実施例の
構成および動作を説明するための模式的断面図であり、
この例においては搬送部100の左右側板103上にス
ライドレール105を配置する一方、プリンタ部100
0のプリンタ台1300にスライダ(スライドブッシ
ュ)1350を取付けてスライドレール105に係合さ
せ、すなわちプリンタ部1000がスライドレール10
5およびスライダ1350を介して搬送部側板103に
支持されるようにしている。
【0048】スライドレール105は図4(A)の一部
を拡大したB方向矢視図で示すように、断面が略I形の
部材であり、ここにボール1351を介してスライダ1
350が取付けられている。しかして、搬送部100を
開放するにあたっては、プリンタ部1000をB方向に
スライドさせ、これにより同図(B)に示すように搬送
部100の内部を開放し、所要の作業を行うことが可能
となる。作業終了後には同図(A)に示す位置にプリン
タ部1000を戻せばよい。ここで、通常のプリント位
置(同図(A))と退避位置(同図(B))とのそれぞ
れの位置において、スライド方向の移動が生じないよう
に適宜のロック機構を設けてもよい。
【0049】すなわち、本例によれば、搬送部100の
メンテナンス作業にあたっては本例捺染装置のようにプ
リンタ部の寸法,重量が比較的大きいものであっても、
プリンタ部1000をスライドさせれば足りるので、そ
の都度プリンタ部1000の取外し/取付けを行う煩雑
な作業を排除できる。また、ヘッドギャップはスライド
レール105とスライダ1350との係合によって規制
されるので、それらの取付け精度が確保されていれば、
厚みの異なる布帛1を用いる場合のように特に変更を要
する以外は、ヘッドギャップの再調整を行う必要はな
い。なお、厚みに応じてヘッドギャップを調整する機構
については後述する。
【0050】なお、上例においては搬送部100に対し
てプリンタ部1000を移動させるようにしたが、図5
に示すように、プリンタ部1000を装置本体に対して
固定し、搬送部100を側板103の下部に取付けたス
ライド(不図示)を介してスライドレール106上に支
持させ、搬送部100自体がスライドできるように構成
してもよい。
【0051】次に、図4(B)のようにプリンタ部10
00を退避させて開放された搬送部100に対するメン
テナンス作業の一例として、搬送ベルト130を交換す
る作業について説明する。
【0052】図6〜図8は当該作業の手順を示す。
【0053】まず、図6において、160および162
は搬送部100の上面に、搬送部側板103より内側の
部位に設けられて搬送ローラ110および120(ある
いはさらにプラテンローラ140)を支持する側板であ
る。一方の側板160は支え軸172の挿通を受容する
U字形状の溝164を有しており、他方の側板162に
は支え軸172の軸端部を受容する軸受穴166が設け
られている。
【0054】両支持側板160および162のローラ軸
支部分には、その回転を円滑に行わせるべく軸受が設け
られ、少なくとも一方のローラ(例えば従動ローラ11
0)に対する軸受は布帛1の搬送方向において適当量変
位可能に支持側板160,162に取付けられている。
また、その一方の軸を支持する軸受は、ローラ110,
120間の距離を拡大する方向にばね等により付勢され
ており、これにより搬送ベルト130に適切な張力を付
与する。ここで、搬送ローラ110,120間には図1
に示したように一対のプラテンローラ140が配置され
るが、それらの最上部位置はローラ110,120の最
上部間を結んで形成される表面より若干上方に設定さ
れ、プリント位置での搬送ベルト130ないし布帛1の
平坦性を向上するようにされる。従ってそのようなプラ
テンローラ140の位置設定によって搬送ベルト130
に張力が生じるが、本例ではそのような張力の作用に応
じてローラ110,120間距離を変更できる(ばね力
に抗して距離を減少できる)ので、搬送ベルト130に
作用する張力を適正な値に調整できる。
【0055】なお、図6において180は支持側板16
0の内側に設けたインサイドフレームであり、支え軸1
72の挿通を受容する穴182を有するとともに、搬送
ローラ110,120の軸の相対的変位を受容すべく設
けた長穴183,184を有している。また、インサイ
ドフレーム180の幅Wは、図6(B)に示すように搬
送ローラ110,120の径Dより小さくしてあり、従
って搬送ベルト130の着脱に際して干渉することがな
い。
【0056】図6〜図8を用いて搬送ベルト130の交
換作業の手順を説明する。
【0057】取外しにあたっては、まず図6に示すよう
に、支台170を搬送部100の脇にセットし、支え軸
172を支台170の軸受穴174に挿通する。さらに
搬送ローラ支持側板160に設けたU溝164、インサ
イドフレーム180に設けた穴182、搬送ベルト13
0の内側を介して支え軸172を挿通し、搬送ローラ支
持側板162に設けた軸受穴166にその端部を軸支さ
せる。
【0058】図6までのセッティングにより搬送ローラ
110,120および搬送ベルト130は支台170、
インサイドフレーム180および搬送ローラ側板162
によって支えられることになるので、ボルト161を取
外して図7に示すように搬送ローラ支持側板160を取
外すことができる。この状態で搬送ベルト130は全く
フリーな状態となるので、図8に示すように矢印Aの方
向に容易に抜き出すことができる。
【0059】さらに図8の状態から再び搬送ローラ支持
側板160を搬送部100上に固定すれば、今度は支え
軸172はU溝部164と軸受穴166とで支えられる
ので、支台170を外して搬送ベルト130を抜き取る
ことができる。
【0060】続いて新しい搬送ベルト130を支え軸1
72に通し、再び支台170をセットする。この状態
で、支え軸172は支台170と軸受穴166とで保持
されるので、搬送ローラ支持側板160を取外すことが
できる。
【0061】続いて新しい搬送ベルト130をインサイ
ドフレーム180越しに搬送ローラ110,120にセ
ットし、再び搬送ローラ支持側板160を搬送部100
に固定すれば、ベルトの交換は終了する。
【0062】最後に、支え軸172を引抜き、支台17
0とともに搬送部100から撤去する。
【0063】以上の例によれば、ローラ110,120
等の重量が大であっても、人力だけで容易にベルトの交
換を行うことができる。
【0064】なお、以上の構成において適宜の変形が可
能である。例えば搬送ローラ等の重量等に応じて支え軸
の本数を2本以上としてもよい。また、本構成例の説明
においては、説明を簡略にするために図1のプラテンロ
ーラ140の図示を省略したが、プラテンローラ140
の軸受部についても搬送ローラ110の軸受と同様の構
成とし、さらには後述のように上下動可能とすることが
できる。そして、一方の軸受はインサイドフレーム18
0を介して搬送ローラ支持側板160に、他方の軸受は
搬送ローラ側板162に軸支されるようにすることがで
きる。
【0065】ところで、本例の場合、布帛1を搬送ベル
ト130の接着層131に接着させるべく設けられる貼
付けローラ150はプリンタ部1000側に位置してい
る。また、この貼付けローラ150は接着性を向上させ
るために搬送ローラ110に付勢されるものである。従
って、搬送部100のメンテナンス作業等に際してのプ
リンタ部1000のスライド動作を阻害しない構成を採
るのが好ましい。
【0066】図9(A)および(B)はそのための構成
および動作を説明するための図であり、本例では貼付け
ローラ150をアーム1500の一端により支持し、そ
のアーム1500を中間においてプリンタ部1000に
設けた回動軸1510に軸支させる。そして、アーム1
510の他端にエアシリンダ1520のロッド1522
を取付け、エアシリンダ1520の作動に伴うロッド1
522の進退に応じてアーム1500を軸1510のま
わりに回動せしめ、以て貼付けローラ150の搬送ロー
ラ110に対する付勢およびその解除を可能としてい
る。
【0067】すなわち、図9(A)ではエアシリンダ1
520はロッド1522を後退させ、貼付けローラ15
0を搬送ローラ110に対して付勢した状態にあり、こ
の状態ではプリント動作の実行が可能である。そして、
搬送部100のメンテナンス作業等に際してはエアシリ
ンダ1520を作動させてロッド1522を前進させ、
貼付けローラ150を搬送ローラ110から十分離隔さ
せ、この状態で同図(B)に示すようにプリンタ部10
00をスライドさせれば、貼付けローラ150が当該ス
ライド動作に干渉することがなくなる。また、プリント
動作時の位置に戻す際には、同図(B)の状態のままプ
リンタ部1000をスライドさせ、所定位置に達したと
ころでロッド1522を後退させれば、ローラ130,
110間の干渉が生じない。
【0068】なお、貼付けローラ150を剛に固定して
搬送ローラ110に対して付勢するのではなく、貼付け
ローラ150をプリンタ部1000のスライド動作を阻
害しない程度に弾性的に支持するものであれば、次のよ
うな構成を採ることもできる。
【0069】すなわち、図10(A)および(B)に示
すように、アーム1500の他端を引張りばね1300
にて支持し、アーム1500に対して図中反時計方向の
回動習性を付与して貼付けローラ130を搬送ローラ1
10に対して付勢する。同図(A)に示す状態から同図
(B)に示すような状態にプリンタ部1000を移動さ
せる仮定では貼付けローラ150はばね1530の伸縮
によって変位が許容されるので、スライド動作を大きく
阻害することはない。なお、図において1530はプリ
ンタ部1000のスライド状態においてアーム1500
に突当り、その必要以上の回動を阻止して貼付けローラ
150と搬送ローラ110との円滑な再結合を可能とす
るストッパである。
【0070】図9および図10の例では、貼付けローラ
150をプリンタ部1000側で支持しているが、これ
を装置ベース側で支持し、搬送ローラ110に対する付
勢およびその解除を行うようにすることもできる。
【0071】図11(A)および(B)はその構成およ
び動作の説明図である。本例では、装置ベース側に設け
た軸1540のまわりに一端を回動可能に設けたアーム
1541と、その他端側に軸支されたアーム1543と
を設け、そのアーム1543の一端に貼付けローラ15
0を取付けるとともに、アーム1543の他端とアーム
1541の突起部1541Aとの間にばね1545を設
けて貼付けローラ130の搬送ローラ110に対する適
切な付勢状態が得られるようにし、かつ離脱/係合の動
作が円滑に行われるようにしている。また、アーム15
41の中間にはエアシリンダ1547のロッド1549
を係合させ、その進退駆動に応じてプリント動作が可能
な位置(図11(A))と、スライド動作を阻害しない
位置(同図(B))とに設定できるようにしてある。
【0072】なお、図9および図11では貼付けローラ
150を退避させる駆動手段としてエアシリンダを用い
ているが、その他の手段、例えば油圧シリンダや電磁弁
などを用いてもよい。
【0073】また、搬送ベルト130上に設けられる接
着層131には種々のものを用いることができるが、例
えばこれを両面粘着テープで構成する場合、その片面を
搬送ベルト130上に押付けて行く手段を要する。その
手段として専用のローラを配設してもよいが、本例装置
における貼付けローラ150を兼用し、搬送ローラ11
0とのニップ部分に両面粘着テープを差込んで搬送ベル
ト130を駆動することで両面粘着テープの配設を行う
ことができる。この場合、ローラ150には接着性の劣
るものを用いればよい。
【0074】以上説明したプリンタ部をスライドさせる
機構は、プリントヘッドを下向きとし、このプリントヘ
ッドに対向する布帛の搬送方向を水平としたことを主な
要因として採られた構成である。以下に示す変形例は、
水平方向搬送の構成を積極的に利用したものである。
【0075】すなわち、従来のインクジェット捺染装置
では、布帛を搬送ベルトに貼付けるための布貼付けロー
ラがプリンタ部の下部にあるため、新しい粘着シートを
搬送ベルトに貼付ける場合に布貼付けローラを利用しよ
うとする場合、プリンタユニット等が粘着シート挿入等
の操作の障害となり布搬送ベルトに粘着シートを簡単に
貼付けることができなかった。そのため、メンテナンス
時に粘着性の落ちた粘着シートを剥がして新しい粘着シ
ートを貼付けるために、粘着シート貼付けローラを専用
に用意するのが一般的であった。
【0076】これに対し、本変形例では、プリント領域
において布帛が水平方向に搬送される構成であることに
より布貼付けローラがプリンタユニット等により覆われ
ずこれを捺染装置外部から見える位置に設けることが容
易となり、これにより、布貼付けローラを粘着シートを
貼付けるためにも用いる構成とするものである。
【0077】図60および図61は、それぞれ本変形例
に係る捺染装置のそれぞれ模式的断面図および斜視図で
ある。これら図において上述した要素と同様の要素には
同一の符号を付してその説明は省略する。
【0078】布貼付けローラ150Aは、通常のプリン
ト時においては巻出しローラ11から中間ローラ13,
15を介して搬送される布帛1を搬送ベルト130に押
し付けてこれを貼付けるために用いられる。布帛1が搬
送ベルト130に貼付けられるのは、図1等で説明した
よう搬送ベルト130には予め粘着シート133が貼ら
れており、これに布帛が接着するためである。
【0079】この粘着シートは、布帛の搬送に伴なって
布帛の接着および分離が繰り返されると粘着性が低下す
るため、例えば一定期間毎に交換される。
【0080】この交換の際、新たな粘着シート133
は、図60および図61に示すように、布帛1の搬送方
向と同様の方向、すなわち水平方向に搬送部の布貼付け
ローラ150Aとローラ110上のベルト130との間
に挿入される。すなわち、粘着シート133は布貼付け
ローラ150Aによりベルト130に押付けられて貼付
けられる。この際、粘着シート133の布貼付けローラ
150Aが当接する面は紙等のシールが貼られており、
搬送において布帛が付着する側の粘着面は被覆されてい
る。
【0081】上記粘着シート133の貼付けを行う場
合、布貼付けローラ150Aの布搬送上流側空間(図6
0中、右側の空間)は布搬送部、プリンタユニット10
00、プリンタユニットを支持するプリンタ台1300
が囲む空間内に収容されないため、粘着シート133の
搬送部への挿入を容易に行うことができる。さらに、こ
の構成において、布貼付けローラ150Aは、布帛搬送
方向(図60中、共通接線で示す方向)と垂直な方向に
おいて配設されるため、粘着シートの挿入がより容易と
なっている。
【0082】なお、上記変形例ではプリンタユニットが
搬送部(装置本体側)に対して固定される構成であった
が、例えばプリンタユニットを図60中左方に移動でき
る構成とすれば、通常の状態では布貼付けローラ150
Aがプリンタユニット等によって覆われるものであって
も、粘着シート貼付け時にプリントユニットを移動させ
て粘着シートの挿入等の操作を容易に行うことができ
る。
【0083】また、粘着シートはその貼付け時において
は上述のように片側がシールによって保護されているた
め貼付けローラ150Aの材質を特に考慮する必要はな
かったが、例えば、この表面をふっ素樹脂でコーティン
グすれば、粘着シートの粘着面と接触してもその後の影
響は少ないため、上記シールによって片側の粘着面を保
護する必要はない。なお、ふっ素樹脂としては、ポリ四
ふっ化エチレン、ペルフルオロアルコキシふっ素樹脂、
四ふっ化エチレン六ふっ化プロピレン共重合体、エチレ
ン四ふっ化エチレン共重合体、ふっ化ビニリデン、ポリ
クロロ三ふっ化エチレン、ふっ化ビニル等を挙げること
ができる。
【0084】以上の実施例によれば、貼付けローラが装
置外部に露出する構成とすることができるために貼付け
ローラに粘着シートを挿入する作業が容易となり、貼付
けローラで粘着シート貼付けローラを兼ねることができ
る。
【0085】また、貼付けローラをふっ素樹脂で表面処
理するため摩擦性が低くローラの寿命、清掃性、剥離性
が増す。
【0086】さらに、貼付けローラを布進行方向と垂直
に取付けた場合には、搬送路が湾曲を持たない平面で構
成できるため、布ばかりでなく堅い材質の紙、鋼板等を
搬送することも可能となる。
【0087】(4)HSステーション 多数の吐出口を配列してなるインクジェットヘッドを用
いる画像形成装置にあっては、吐出口のインク吐出量の
ばらつきに起因して形成画像に濃度むらが生じるのを避
けるために、プリント媒体上にテストパターンを形成
し、これを読取って吐出量のばらつきを測定し、当該ば
らつきを補正すべきデータを求めて各吐出口毎もしくは
複数の吐出口毎に画像形成用駆動信号を補正するように
する濃度むら補正技術(ヘッドシェーディング;HS)
を適用することがある。そして、テストパターンの形成
ないしは補正データの獲得を自動化したオートヘッドシ
ェーディング(AHS)を行うようにしたものもある。
【0088】本例装置にHSを適用するにあたっては、
例えば、プリンタ部を一旦退避させ、搬送ベルト上にテ
ストパターン形成用のシート状プリント媒体(以下、H
Sシートという)を貼付け、再びプリンタ部を元の位置
に戻してHS動作を起動し、テストパターンの形成が行
われるようにすることが考えられる。また、動作終了後
のHSシートは、剥し易い所定の位置まで搬送してから
これを剥すか、あるいは再び同じようにプリンタ部を退
避してから剥すようにすることが考えられる。
【0089】しかしながら、本例装置では、搬送部10
0のメンテナンスのためにプリンタ部1000がスライ
ド可能な構成を採用していることから、そのスライド先
の空間を有効に利用してHS処理が行われるようにする
とともに、AHS処理時の作業性の向上を図り、さらに
はテストパターン形成の精度および読取り精度の向上が
可能な構成を採用する。
【0090】そのための構成として、図12に示すよう
に、巻出しローラ11の上部にHS処理モード(これは
搬送部のメンテナンス時を利用して行ってもよいし、適
宜行ってもよい)の実施時にテストパターンのプリント
等を行うHSステーション1600を設ける。プリンタ
部1000は、通常のプリント時における位置(搬送ベ
ルト130の上部)からスライドレール105によって
HSステーション1600に向けて水平に移動するが、
図15に示すように、この際、プリンタ部に設けられた
貼付けローラ150はエアシリンダ1520でHSステ
ーションに干渉しないように退避する。
【0091】そして、スライドレール105の端部に設
けたストッパ等によってHSステーションに対するプリ
ンタ部1000の位置決めが行われる。プリンタ部10
00の移動は、通常のプリント位置における位置決めを
解除した後に作業者がAHSステーション1000まで
動かすようにすることもできるし、あるいはエアーシリ
ンダ,油圧シリンダ,電動モータ等の駆動手段で動かす
ようにしてもよい。
【0092】HSシートは、例えば図13(A),
(B)に示すように、金属,樹脂等で形成した平面性を
有する貼付け板1612に浮きが生じないよう両面テー
プ,スプレーのり,接着剤等を用いて例えば布帛1と同
様の材質のプリントシート1614を貼付して作成す
る。
【0093】一方、本例装置の模式的上面図である図1
4に示すように、HSステーション1600には、HS
シートを位置決めするためのL字型の位置決めガイド1
620が設けられている。そして、位置決めガイド16
20のa部とHSシート1610のX部とが、また位置
決めガイド1620のb部とHSシート1610のY部
とが突当るようにプリントシートを上面にしてHSシー
ト1610をHSステーション1000の載置部162
2に置いた後、上述したようにプリンタ部1000をH
Sステーション1600に向けて移動させる(図1
5)。ここに、載置部1622は高精度に平面性を有し
ているものとする。また、ヘッド1100とプリントシ
ート1614とのギャップが所定値となるように載置部
1622の高さが定められている。さらに、プリンタ部
1000はガイドレール105によって高さが規定され
るので、プリンタ部1000を水平移動させてストッパ
1605に突当てるだけでヘッド1100とプリントシ
ート1614との適正な位置関係が定まることになる。
【0094】上述までのHSモードの準備が完了する
と、キャリッジ1010を通常のプリント動作を行うの
と全く同様に走査させ、プリントヘッド1100により
プリントシート1614にテストパターンをプリントす
る。そのパターンの形成終了後には、プリンタ部100
0をHSステーション1600の位置から通常プリント
位置に戻し、HSシート1610を取出し、図16に示
すようなシステムを用いてHSを行う。
【0095】図16において、読取り手段たるリーダ1
630には例えばCCD等を用いたラインセンサ163
2が設けられ、HSパターンを読みこむ。この処理にあ
たっては、まずプラテンガラス1634に設けた位置決
めガイド1636の位置決め部AとHSシート1610
のX部とが、一方位置決め部BとHSシート1610の
Y部とが突当るように、プラテンガラス1634上にプ
リントシート1614が下面となるようにHSシート1
610を載置する。そして、押え板1636によってH
Sシート1610とプラテンガラス1634との密着性
を高め、ラインセンサ1632を走査してテストパター
ンの読取りを行う。
【0096】当該読取り後には、例えばマイクロコンピ
ュータ形態のCPU、所定のデータを格納したROM、
補正データを展開するためのRAM等を有する補正手段
1640(例えば本出願人が特開平4−39042号等
において開示したシステムを用いることができる)によ
り、読取り結果に応じて各吐出口の補正データを得、こ
れに基づいてプリントデータを補正してプリントヘッド
1100が駆動されるようにする。
【0097】以上の例は、テストパターンをプリントす
るに際し、HSシート1610をHSステーション16
00にセットしてからプリンタ部1000を水平に移動
させれば足りるので、作業性が高いものである。また、
HSステーション1600を布帛1の搬送経路を避けた
位置に設けているため、通常のプリント動作の対象であ
る布帛1を搬送部100から取外さなくてもHS処理を
実行できるので、プリント再開時にプリントパターンの
重畳や欠落等が生じず、その連続性を確保できる。ま
た、専用に設けたHSシート1610によりプリント時
および読取り時の位置決めが容易に行えるので、高精度
に補正用データを獲得できる。さらに、巻出し部の上部
かつプリンタ部の下部にHSステーション1600を設
けたので、装置スペースを有効に活用できる。
【0098】なお、プリントシート1614の貼付け板
1612としては、プラスチック等のフィルムシート
や、表面を研磨した平滑なゴムシートのように、プリン
トシートに浮きが生じないようにした板状の部材でもよ
い。この場合、平面が波状になり得るため、図17に示
すように、複数の吸引孔1624を複数配設してなる載
置部1624上にHSシートを載置し、バキュームによ
り吸着を行わせるようにしてもよい。また、プリントシ
ート自体にある程度の剛性がある場合もしくは載置部に
バキュームを使用した吸引機構を設けた場合等、プリン
トシートに不適切な凹凸が生じないのであれば、貼付け
板を使用しないでテストパターンの形成を行ってもよ
い。
【0099】図18(A)および(B)は、HSステー
ションの変形例として、HSシートを使用せず、連続シ
ート状、例えばロール状のテストパターン形成用プリン
ト媒体を用いる装置の構成例であり、(A)はその模式
的平面図、(B)はそのF方向矢視図である。
【0100】本例では、HSモードの準備として、テス
トパターン用プリント媒体1660の巻出しロール16
62から媒体1660の端部を作業者が引き出し、媒体
1660をHSプラテン1664上を通して、グリッパ
1666によって媒体1660の端部を挾持し、媒体1
660を固定する。ここで、媒体1660がたるまない
ようにHS巻出しロール1662にはブレーキ1668
が設けられている。HSプラテン1664では、媒体1
660に浮きが生じないようにバキュームあるいは静電
気を用いて吸着させている。
【0101】ロール等の部材は、搬送装置の巻出しロー
ラ1を含む巻出し部の上部にあることは、図12〜図1
7の場合と同様である。そして、媒体1660のプラテ
ン1664上へのセット終了後は、上例の説明で述べた
のと同様にプリンタ部1000をHSステーション16
00に移動し、テストパターンをプリントする。その
後、プリンタ部1000をHSステーション1600の
位置から通常プリント位置に戻し、カッタ1669によ
ってテストパターンの形成部分をロールから切り離し、
そのカットシートを図16で述べたような読取り系に載
せ、補正データの獲得を行う。
【0102】本例によれば、図12〜図17で述べた実
施例における作業性の向上および装置スペースの有効利
用という効果に加え、テストパターン形成用媒体をロー
ル紙形態としたことにより、その都度HSシートを準備
する必要がなく、HSシートを収納しておくことができ
るため、HS処理等の作業性が一層向上する。
【0103】図19は、HSステーションの他の変形例
として、ロール状のテストパターン形成用プリント媒体
を自動搬送および排出する装置の構成例である。
【0104】本例では、HSモードの準備は、前述の図
18(A),(B)の場合と異なり、テストパターン用
プリント媒体1600は巻出しロール1662からHS
プラテン1664上を通して排出ローラ1662aまで
自動搬送される。排出ローラ1662aは不図示の駆動
系で所定量を搬送する。その他のブレーキ1668とH
Sプラテン1664の構成は図18(A),(B)と同
じである。
【0105】ロール等の部材が、搬送装置の巻出しロー
ラ11を含む巻出し部の上部にあることも図12〜図1
7の場合と同様である。
【0106】媒体1660の自動搬送後、テストパター
ンをプリントし、その後はテストパターン形成部分を排
出トレイ1669aまで搬送し、排出部1669bに設
けたカッタ1669によってロールから切り離す。排出
トレイ1669aで受けたカットシートを、前述と同
様、図16で述べたような読取り系に載せ補正データの
獲得を行う。
【0107】本例によれば、テストパターン形成用媒体
をロール形形態としたことに加え、初期に媒体の端部を
排出ローラまでセットするのみで、以降媒体が自動搬
送,自動排出されることにより、媒体をセットする必要
がなくなる。つまり、媒体をセットした後、プリンタ部
1000をHSステーション1600に移動し、プリン
トし、プリンタ部1000を再び元の位置に戻し、テス
トパターン形成部分を取り出すといった一連のシーケン
スを必要とせずに、HSモードの起動によりテストパタ
ーンが排出部1669bに得られるので、HS処理等の
作業性はより一層向上する。
【0108】図20はHSステーション1600のさら
に他の構成例として、テストパターン形成,パターン読
取り,データ処理,ヘッドへのデータ転送を自動で行う
ようにしたオートヘッドシェーディング(AHS)機構
の構成例である。
【0109】本例においても、搬送部100の巻出し部
の上部にHSステーションが設けられるが、巻出し部の
側方部にはHS読取り部1670が設けられている。テ
ストパターンの形成部は図18,図19の例とはほぼ同
様に構成でき、媒体1660はHS巻出しロール166
2からHSプラテン1664、読取り部1670のプラ
テン1672を経て読取りロール1674まで搬送され
る。
【0110】AHSモードになると、プリント部100
0がスライドレール105に沿ってHSステーション1
600に移動する。移動は上側と同様エアーシリンダ等
を用いて行うことができる。キャリッジ1010は、H
Sプラテン1664上の媒体1660にHSパターンを
プリントする。HSプラテン1664はバキューム、あ
るいは静電気によって媒体1660を吸着し、平面を形
成している。
【0111】HSパターンのプリント終了後には、パタ
ーン形成部分は下流のHS読取り部1670にある読取
りプラテン1672まで搬送される。読取りプラテン1
672上で媒体1660は、HSプラテン1664上と
同様に吸着され、ラインセンサ1676によってパター
ンの読取りが行われる。その読取りデータは補正手段1
640を介してヘッド1100へ送られる。その後、プ
リンタ部1000は元の通常プリント位置に戻る。
【0112】本例によっても図18,図19の実施例と
同様の効果が得られる他、テストパターンの形成,読取
りを自動化したことにより、HSモードの起動のみでヘ
ッドシェーディングを行えるという効果が得られる。
【0113】なお、図12〜図20の例は、搬送部10
0に対しプリンタ部1000をスライドさせるように構
成した場合に対応したものであるが、図5に示したよう
に固定のプリンタ部1000に対し搬送部100をスラ
イドさせるように構成した場合には、HSステーション
をスライド可能とし、搬送部100に置換わってプリン
タ部1000に対し設定が行えるようにすることができ
る。
【0114】(5)乾燥ヒータの取付け位置等 以下では、図1等に示した乾燥ヒータ600の取付け位
置等の構成について説明する。
【0115】本実施例に関して上述してきたような捺染
装置では、布帛に打ち込まれたインクの乾燥は、プリン
ト処理における重要な工程である。何故ならば、プリン
トの終了した布帛1(図1等参照)は巻取りローラ21
(図1等参照)によって順次巻取られて行くが、この
際、乾燥が十分に行われていない場合には布帛上のイン
クが他の布帛の裏側へ移ることがあるからであり、ま
た、プリントを終了し巻取りローラ21に巻取られた布
帛を取扱う際に、プリント画像が損われることがあるか
らである。
【0116】さらに、本発明者らは、検討の結果、イン
クジェット捺染ならではの微妙な色合いを再現性よく表
現するためには、印捺後の乾燥状態を均一に保った上で
発色処理を行うことが必要であることを見い出した。こ
れは、特に、布帛中の水分が発色工程における染着過程
に大きく影響するためと考えられるからである。
【0117】本実施例では、以上のような乾燥ヒータを
用いる目的の実現に加え、長尺のインクジェットヘッド
を用いた場合に効率よく乾燥を行うことができ、また、
乾燥状態を均一にすることが可能な乾燥ヒータの構成を
提供するものである。
【0118】図21は、本実施例による乾燥ヒータ60
0の構成を説明するための模式的断面図である。
【0119】図21において、前述したように布帛1は
2個のインクジェットヘッド1100の下方向を搬送さ
れ、ベルト130により搬送路の最下流側でベルト13
0と分離されて巻取りローラ21の方へ搬送されるが、
この間に乾燥ヒータ600により布帛の乾燥が行われイ
ンク乾燥が促進される。
【0120】図21に示す構成は、乾燥ヒータ600の
布帛搬送路上における有効乾燥長さl1 が各インクジェ
ットヘッド1100の有効記録幅(搬送方向における吐
出口の配列幅)であり、かつ布帛の間欠送り量であるd
1 と等しいか大きいという構成:l1 ≧d1 である。
【0121】この構成によれば、乾燥ヒータ600が搬
送路上でどの位置に設けられるかにかかわらず、布帛1
上の同時にプリントされた幅d1 を有する領域(幅d1
の1ライン)は、同長さの間欠送りの間に必ず乾燥ヒー
タ600の有効乾燥長さ内で停止することができる。こ
れにより、乾燥ヒータ600によって乾燥されない領域
を生じることが防止される。
【0122】図22は乾燥ヒータ600の他の構成を説
明するための模式的断面図である。
【0123】同図に示す構成は、乾燥ヒータ600の有
効乾燥長さl2 が、インクジェットヘッド1100の有
効記録幅であり、かつ間欠送り量であるd2 の整数倍と
いう構成:l2 =nd2 (n=1,2,…)である。
【0124】この構成によれば、布帛1の同時にプリン
トされた幅d2 は、乾燥ヒータ600の位置にかかわら
ず、常に幅d2 の各部の総乾燥時間は等しくなる。これ
により、布帛に対する乾燥時間を均一化することができ
る。
【0125】図23は乾燥ヒータのさらに他の構成例を
説明するための模式的断面図である。
【0126】ここに示す構成は、上記図21または図2
2に示す構成に加え、プリント位置の最下流位置から乾
燥領域の最上流位置までの距離T1 が、間欠送り量d3
の整数倍である構成:T1 =md3 (m=1,2,…)
である。
【0127】この構成によれば、最終的に下流側のイン
クジェットヘッドにより同時にプリントされた布帛上の
領域d3 は、常に同時に乾燥されるため、領域d3 内に
おいてプリントから乾燥までの時間が均一となるととも
に乾燥条件も等しいものとなる。
【0128】図24は、さらに他の乾燥ヒータに係る構
成を説明するための断面図である。
【0129】同図に示す構成は、図24に示す構成と同
様であり、本例の場合に、上記図21または図22に示
す構成に加え、プリント位置の最上流位置から乾燥ヒー
タ600の有効乾燥領域の最上流位置までの距離T2
間欠送り量d4 の整数倍である構成:T2 =pd4 (p
=1,2,…)である。
【0130】この構成によっても、図23に示す構成と
同様の効果を得ることができるが、本例の場合、少なく
とも上流側のインクジェットヘッド1100によってプ
リントされた領域について上記効果が確保される。
【0131】なお、上記図23,図24に示す構成にお
いて、整数n,m,pはプリント装置の設計上選択され
る値である。
【0132】また、上記各実施例では、間欠送り量と各
インクジェットヘッドの有効記録幅を等しいものとして
説明したが、間欠送り量が有効記録幅の1/k(k=
2,3,4,…)であっても、上記の説明は妥当するも
のであることは明らかである。
【0133】以上のような本実施例の乾燥ヒータの構成
を採用することにより、乾燥を適切かつ良好に行うこと
ができ、特に、本実施例のように長尺のインクジェット
ヘッドを用いた場合にも効率がよく、かつ均一な乾燥を
行うことができ、特に被記録媒体を布帛とした場合続い
て行われる発色定着工程によって再現性のよいカラー発
色画像を得ることができる。
【0134】なお、後述されるように、ギャップ調整等
のためインクジェットヘッドユニットが搬送系に対して
その位置を移動できる構成を用いる場合には、乾燥ヒー
タの位置もこれに連動して移動できる構成とするように
してもよい。
【0135】(6)搬送部の構成 図25は、搬送部100の模式的な拡大斜視図、図26
〜図28は図25のX−X線断面図、図29は図25の
Y−Y線断面図である。
【0136】搬送ベルト110が巻回されている搬送ロ
ーラ110および120の内、搬送方向Sの下流側の搬
送ローラ120はモータ(不図示)によって駆動される
駆動ローラ(以下、駆動ローラ120ともいう)、上流
側の搬送ローラ110は従動ローラ(以下、従動ローラ
110ともいう)であり、搬送ベルト130へ与えるテ
ンションの調整およびベルトの蛇行修正は、従動ローラ
110の搬送方向への微量移動によってされる。搬送ロ
ーラ110および120の間に設けられた一対のプラテ
ンローラ140は、その間の搬送ベルト130に適切な
張力を与えて平面性を形成するためのものであり、これ
らプラテンローラ140の間が平面形成部P1 で、この
平面形成部P1 内にある搬送ベルト130上の領域が被
プリント領域となるプラテン部P2 である。また、蛇行
修正のために搬送ベルト130の端部を検知する光セン
サなどの端部検知センサ2110およびこの端部検知セ
ンサ2110近傍のベルト端部を押さえるセンサ部押さ
えコロ2120は、プラテン部P2 と従動ローラ110
との間に設けられている。
【0137】ここで、駆動ローラ120は、幅方向両端
部以外の部分でかつ少なくともプリント媒体としての布
帛1が搬送される領域は、直径が幅方向にわたって同一
であり、両端部は端部に向かって直径が漸小する先細形
状のクラウンを形成している。すなわち、図26に示す
ように、駆動ローラ120の中央部はストレート部12
1、両端部はクラウン部122を形成しており、これら
の境界部123近傍はR形状のR部124となってい
る。搬送ベルト130は、図26に示すように駆動ロー
ラ120のクラウン部122にも密着するが、ストレー
ト部121によって搬送されるので、クラウン部122
の影響は受けずに高精度に駆動される。また、かかる搬
送ベルト130は、従動ローラ110の微小移動による
搬送ベルト130へのテンションの強弱によっては、図
27に示すように、ベルト端部131がクラウン部12
2から浮いて(めくれて)、隙間gが形成されることが
あるが、この場合もストレート部121においては密着
して巻回されている。。この隙間gは、搬送ベルト13
0の自然長と駆動ローラ120のクラウン部122のク
ラウン量とによって決定される。また、搬送ベルト13
0は、図28に示すように、ベルト端部131が、駆動
ローラ120のローラ端部125から軸方向外側にはみ
出していてもよい。なお、以上は駆動ローラ120につ
いて説明したが、従動ローラ110も駆動ローラ120
と同様な形状をしている。搬送ローラ110および12
0は、例えば、搬送ベルト全長を3100mm、ストレ
ート部121の直径を260mmの場合、ローラ端部の
直径がストレート部より0.5%程度小さくなるように
するのがよい。
【0138】また、図29に示すように、プラテンロー
ラ140も搬送ローラ110および120と同様に、ス
トレート部141およびクラウン部142を有する。ま
た、ストレート部141とクラウン部142との境界部
143近傍にはR部144が形成されている。
【0139】ここで、搬送ローラ110および120な
らびにプラテンローラ140の形状を上述したような形
状にしたのは、次に示すように、搬送ベルト130の幅
方向両端部のめくれを小さく抑えるためである。なお、
説明は搬送ローラについて行うが、プラテンローラにつ
いても同様である。
【0140】幅広の無端状の金属製の搬送ベルト130
の蛇行修正のためには、従動ローラ110の微小移動に
より、ベルト幅方向のテンション量を変える必要があ
る。このとき搬送ローラがベルト幅方向全域にわたって
同径であると、ベルト中央部に比べてベルト端部に過大
なテンションがかかり、これが弾性限界を超過して塑性
変形が生じる場合がある。この結果、ベルト端部のベル
ト周長は中央部のそれより長くなり、ベルト端部にベル
トの外周側に向けてめくれが生じる。また、長時間の間
テンションをかけ続けることによって、このめくれは幅
方向中央部方向に向かって進行し、塑性域が拡大する。
そして、このベルト端部のめくれが発生すると、キャリ
ッジの走査によりプリンタヘッドがベルト端部に引掛か
るという問題が発生する。さらに、ベルトの塑性域の拡
大によって、ベルトの耐久性が低下し、また、搬送ロー
ラの所定の微小移動では蛇行修正できなくなるという問
題も発生する。
【0141】しかし、上述した搬送ローラ110および
120によると、ローラの幅方向両端にクラウン部が形
成されているので、搬送ベルト130に加わるテンショ
ンが最大になるのは、ベルト端部131ではなく、ベル
ト幅方向中央部寄りとなる。この結果、ベルト端部13
1から幅方向中央部へ向かってのベルトの伸びの変化、
つまりベルトの歪の変化が緩慢になる。この作用は、プ
ラテンローラ140間のベルトについても同様である。
従って、ベルト端部のめくれを小さく抑えることができ
る。このめくれ防止効果は、搬送ローラのストレート部
とクラウン部との境界部からベルト端部までの距離が大
きいほど大きく、図28に示すようにベルト端部131
がローラ端125より外側にある場合も、効果が大き
い。
【0142】また、このような形状の搬送ローラ110
および120ならびにプラテンローラ140を用いる
と、搬送ベルト130の塑性変形はストレート部とクラ
ウン部との境界から始まり、塑性域が弾性域に囲まれる
ため、塑性域の進行が抑制され、搬送ベルト130の寿
命も延びる。
【0143】さらに、このようにベルト端部のめくれを
抑えた結果、キャリッジあるいはプリンタヘッドとベル
ト端部との干渉を回避できる。また、逆に、搬送ベル
ト、つまりプリント媒体とキャリッジとのギャップを小
さくして両者を近接させることができ、プリント精度を
向上させることができる。
【0144】図30および図31は、キャリッジ走査域
において、ベルト端部のめくれをより効果的に抑えるた
めに、搬送ベルト130の幅方向両端に複数の薄板状の
摺動部材2130を設けた例を示す。これらの摺動部材
2130は、プラテンローラ140の幅方向両端位置に
設けられた支持部材2131に固定されてプラテンロー
ラ140のクラウン部142に沿って配置され、搬送ベ
ルト130の幅方向端部の表面と摺動してめくれを抑え
るようになっている。また、プラテンローラ140の中
間の位置の搬送ベルト130の幅方向両端部にも、摺動
部材2130と同様な中間摺動部材2140が支持部材
2141に支持されて、摺動部材2130と同じ高さで
かつ平行に配置されている。これら摺動部材2130お
よび2140のベルト抑え側先端は、上方に向かって屈
曲したコーナーR部を有しており、搬送ベルト130表
面に傷がつきにくくなっている。また、摺動部材213
0および2140は、その上端側がプリント媒体である
布帛1の表面とほぼ同じ高さになるように設けられ、常
に少なくともプリンタヘッド1100の最下端位置Hよ
り下方に位置するようになっており、プリンタヘッド1
100がホームポジションHPに移動する際にも干渉し
ないようになっている。
【0145】このように摺動部材2130でキャリッジ
走査域において効果的にベルト端部のめくれを抑える
と、キャリッジあるいはプリンタヘッドとベルト端部と
の干渉をより効果的に回避できる。また、逆に、搬送ベ
ルト、つまりプリント媒体とキャリッジとのギャップを
小さくして両者を近接させることができ、プリント精度
を向上させることができる。
【0146】図32および図33は、図30および図1
3の変形で、摺動部材2130の代わりに円形薄板状の
従動押さえ板2150を設けた例を示す。従動押さえ板
2150は、一対のプラテンローラ140の間とプラテ
ンローラ140の上流側および下流側とに配置されてお
り、それぞれ支持部材2151に設けられた回転軸21
52を中心として回転自在に設けられている。また、従
動押さえ板2150は、プラテンローラ140のクラウ
ン部141の傾きに沿って傾斜して、その下面が搬送ベ
ルト130の端部表面と接するようになっており、搬送
ベルト130の端部をプラテンローラ140のクラウン
部141に沿わせるように作用する。あるいは、従動押
さえ板2150は、ベルト端部131の周長が、自由長
になるように押圧した配置としてもよい。なお、従動押
さえ板2150のベルト押さえ側となる周縁部下側は、
R部2153となっており、搬送ベルト130の表面に
傷がつかないようになっている。また、ベルト保護の観
点から、従動押さえ板2150のベルトと接する部分の
長さmは、その半径の半分以下として、搬送ベルト13
0と摺れ合う面積を極力小さくするのが望ましい。勿
論、従動押さえ板2150は、その上端側がプリント媒
体である布帛1の表面とほぼ同じ高さになるように設け
られ、常に少なくともプリンタヘッド1100の最下端
位置Hより下方に位置するようになっており、プリンタ
ヘッド1100がホームポジションHPに移動する際に
も干渉しないようになっている。
【0147】本例のように搬送ベルト130の搬送に伴
って連れ回りする従動押さえ板2150は、上述した摺
動部材と同様な効果を得ることができるが、さらに、摺
動部材を用いた場合と比べて搬送ベルトの摩耗を防止す
ることができ、ベルト耐久性を向上させることができ
る。キャリッジあるいはプリンタヘッドとベルト端部と
の干渉を回避できる。また、逆に、搬送ベルト、つまり
プリント媒体とキャリッジとのギャップを小さくして両
者を近接させることができ、プリント精度を向上させる
ことができる。
【0148】また、図31〜図34に示す摺動部材およ
び従動押さえ板は共に、プリンタヘッドの最下端位置よ
りも上方に配置される部材がなく、ヘッドホルダとの干
渉を考慮する必要がないので、ヘッドホルダを単一の部
品で構成することができる。また、これらは平板状に構
成できるため、ヘッドを数段に亘って搭載する場合に、
各段間のピッチを高精度に位置決めすることができる。
さらに、ヘッドの各段間のピッチを押さえ部材の有無に
かかわらず自由に変更できる。
【0149】なお、上述した例では搬送ローラ110,
120およびプラテンローラ140にクラウン部を有す
るローラを用いた場合にベルトめくれ防止部材として摺
動部材あるいは従動押さえ板を設けているが、ストレー
トローラを用いた場合に上述した摺動部材あるいは従動
押さえ板を用いても有効であることは言うまでもない。
【0150】図34および図35には、上述した端部検
知センサ2120およびセンサ部押さえコロ2110の
詳細な位置関係を示す。光学センサである端部検知セン
サ2120は、ベルト上方に位置する送光部2121と
これら送光部2121に対応する受光部2122とから
なり、送光部2121および受光部2122はそれぞれ
蛇行していないベルト端部の内側および外側(図34の
(a)および(b)の位置に対応)に並んだ一対ずつの
送・受光部を有しており、これらは所定のセンサギャッ
プd1 となるように配置されている。すなわち、送光部
2121は、搬送ベルト130の上面から所定のセンサ
高さd2 だけ離れた位置に配置されており、受光部21
22は、搬送ベルト130の下面からギャップd3 だけ
離れている。一方、センサ部押さえコロ2110は、端
部検知センサ2110の上流および下流に設けられてい
る。センサ部押さえコロ2110は、正常に搬送される
搬送ベルト130の上面および下面とギャップd4 およ
びd5 を有するように配置されている。ここで、搬送ベ
ルト130の上面からのギャップd4 はセンサ高さd2
より小さく、下面からのギャップd5 はギャップd3
り小さい。なお、搬送ベルト130とセンサ押さえ部コ
ロ2110との間のギャップd4 およびd5をほぼ0と
してセンサ押さえ部コロ2110が常に搬送ベルト13
0に接するようにしてもよい。また、端部検知センサ2
120は、光学センサに限定されず、例えば超音波を用
いたものであってもよい。上述したような端部検知セン
サ2120では、図34に示すように、搬送ベルト13
0の端部131が、(a)および(b)のセンサ位置の
間にあるかどうかを検出することができ、これに基づい
て搬送ベルト130の蛇行を抑えることができる。すな
わち、このセンサの検出データに基づいて蛇行を防止し
た場合、ベルトが蛇行しうる範囲は図中のW1 の範囲で
ある。なお、センサ部抑えコロ2110のベルト幅方向
の長さW2 は蛇行範囲W1 より大きくしてあり、ベルト
が蛇行した場合でも常にめくれを防止するようにしてい
る。
【0151】ここで、センサ部押さえコロ2110を設
けたのは、端部検知センサ2120の位置の搬送ベルト
130の端部131のめくれを防止して、ベルトとセン
サとの干渉を防止すると共に、端部131の位置を正確
に検知するためである。ベルト端部位置を正確に検知す
ると、ベルトの蛇行修正の開始時期および停止時期を正
確に検知することができ、この結果、ベルトの蛇行量す
なわちプリント媒体の蛇行量を最小に抑えることがで
き、プリント物の蛇行による行ずれを抑え、プリント画
像の画質を向上することができる。
【0152】図36および図37には、センサ部押さえ
コロ2110の代わりに固定の押さえ板2160を搬送
ベルト130の上方および下方に設けた例を示す。押さ
え板2160は、端部検知センサ2120の間に位置す
る搬送ベルト130を挟むように設けられており、両方
の押さえ板2160にはセンサ信号が通過するための穴
2161が形成されている。この穴2161のエッジ部
は、搬送ベルト130に接触しても傷がつきにくいよう
に、プレス等でベルトと反対方向に折り曲げ形成された
折り曲げ部2162となっており、ベルト対向側にはコ
ーナR部が設けられている。また、かかる押さえ板21
60は、搬送ベルト上下面との間にそれぞれギャップd
6 およびd7 があるように配置されている。したがっ
て、ギャップd6 およびd7 が搬送ベルト130の最大
めくれ量となり、搬送ベルト130の端部131はこの
範囲にあるように規制される。なお、かかる抑え板21
60の効果は上述したセンサ押さえ部コロの効果と同じ
である。
【0153】図38〜図40には、ベルト端部めくれ抑
え部材として押さえコロ2170を設けた例を示す。こ
れらのコロは、キャリッジの走査範囲の搬送ベルト13
0の上面に当接するように設けられている。なお、本例
では搬送ローラ110A、120Aおよびプラテンロー
ラ140Aとしてストレートローラを用いている。
【0154】本例では、搬送ベルト130のベルト端部
131のめくれを防止して、搬送ベルト130とプリン
タヘッド1100ヘッドホルダ2180およびキャッリ
ジ1010との干渉は防止できる。しかし、プラテンロ
ーラ140Aの間に配置された押さえコロ2170とヘ
ッドホルダ2180およびキャリッジ1010との干渉
を防止する必要がある、したがって、本例では、2段の
プリンタヘッド1100毎にヘッドホルダ2180を設
け、その間に凹部2190を設けた構成となっている。
また、本例では、2段のヘッド1100の間に押さえコ
ロ2170が配置されているので、ヘッドピッチpを自
由に変更することができないという不都合もある。
【0155】また、本例では、センサ部押さえコロが設
けられていない。したがって、図40に示すように、セ
ンサ部でベルト端部にめくれが生じると、センサと干渉
したり、端部位置に誤差eが生じて端部位置が正確に検
知されないという不都合がある。
【0156】図41には、搬送系にテンションローラ2
210を設けた例を示す。本例では、プリント媒体1
は、巻出しローラ11から巻出され、貼り付けローラ1
50を介して搬送ベルト130に貼り付けられて、一対
のプラテンローラ140で形成される平面部とプリンタ
ヘッド1100との間を搬送された後、巻取りローラ2
1に巻取られるようになっている。かかる場合、プリン
ト媒体1は、プリンタヘッド1100のプリント幅に応
じて間欠送り(間欠送り量L)されるので、巻出しロー
ラ11は急停止・急回転をすることになるが、本例で
は、巻出しローラ11と貼り付けローラ150との間に
テンションローラ2210を設け、巻出しローラ11の
急停止・急回転を防止している。
【0157】テンションローラ2210は、エアシリン
ダ2220のロッドの先端に取り付けられて上下方向に
移動可能に設けられており、間欠送りされるときの送り
量およびプリント中(搬送停止中)に巻出しローラ11
から巻出された余剰分を吸収するようになっている。す
なわち、本例では、常に巻出しローラ11からプリント
媒体1を一定速度で巻出しておき、プリント停止中(搬
送停止中)には、(B)に示すように、テンションロー
ラ2210を下方に移動して巻出されたプリント幅分の
プリント媒体のたるみを吸収する。一方、間欠送り時に
は、(A)に示すように、間欠送りに追従するようにテ
ンションローラ2210を上方に送り出す。これによ
り、巻出しローラ11は、常に一定速度で回転していれ
ばよく、急停止・急回転が排除される。したがって、巻
出しローラ11の不定速回転に伴う振動がプリンタ部に
伝達しないので、プリント画質の向上を図ることができ
る。また、テンションローラ2210を設けることによ
り、プリント媒体1の張力がほぼ一定になるので、搬送
ベルト130経の張り付けをムラなく行うことができ
る。なお、本例ではプリンタヘッド1100が1段であ
るので、間欠送り量Lと一対のプラテンローラ140間
の距離はほぼ一致するが、上述した例のように2段、あ
るいは3段以上の場合などは、間欠送り量とプラテンロ
ーラ間の距離とは当然異なる。また、本例では、テンシ
ョンローラを巻出しローラ側に設けたが、勿論、巻取り
ローラ側にも設ければ、巻取りローラの急停止・急回転
を防止できることはいうまでもない。
【0158】(7) 装置の操作およびメンテナンス 図42は、上述したインクジェット捺染装置の操作パネ
ルの配置例を示す。なお、図中、図2と同一部材には同
一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0159】図に示すように、インクジェット捺染装置
にプリント命令を行うための操作パネル2310は、プ
リンタ部の下流側で搬送ベルト130の側方に配置され
ている。したがって、プリントされたプリント媒体1
は、操作部方向に搬送されてくるため、プリントの画質
の確認をすぐ行うことができる。すなわち、例えば、試
し刷りのときには、操作パネル2310でプリント命令
を出した後、すぐにサンプルの確認をすることができ、
また、操作中にプリント不良を発見でき、さらに、不良
発見の際にすぐに装置を停止してメンテナンスを行うこ
とができ、不良プリントを大幅に減少することができ
る。なお、操作部をプリンタ部の上流側には位置する
と、プリント媒体はプリント後もほぼ水平に搬送される
ので、プリンタ部の枠体が邪魔になってプリントされた
状況が操作しながらは確認できないという不都合があ
る。
【0160】上述した捺染装置ではプリンタヘッドのイ
ンク吐出方向が鉛直方向(地表に対して垂直)であるの
で、不吐出や白スジなどのプリント不良が発生した際
に、インク吐出口を観察する場合、プリンタヘッドを下
側から覗かなければならず、インクが垂れて管理者の目
に入るなどの問題が生じるおそれがある。図43〜図4
7はかかる問題を解消する例を示したものである。な
お、上述した図1および2と同一部材には同一符号を付
して重複する説明は省略する。
【0161】図43および図44には、プリンタヘッド
1100を搭載するキャリッジ1010を回動可能に設
けてヘッドの吐出口を容易に観察できるようにした例を
示す。すなわち、キャリッジ1010は、主走査方向に
延在される2本のスライドレール1022上に、スライ
ダ1012を介して搭載されているが、一方側のスライ
ダ1012に当該スライダとキャリッジ1010とを主
走査方向の軸を中心に回動自在とするヒンジ部2320
を設け、他方側のスライダ1012とキャリッジ101
0とを取り外し可能としたものでる。したがって、本例
では、キャリッジ1010は、ヒンジ部2320を中心
として、例えば45〜120度の範囲回動でき、ヘッド
の吐出口を容易に観察することができ、かつ清掃作業が
容易に行える。
【0162】図45および図46は、ヘッドの吐出口を
観察するための鏡2330を設けた例を示す。すなわ
ち、本例は、プリンタ部1000の主走査方向Sの長さ
を搬送部の幅方向の左右側板103の幅より長くし、左
右側板103より外側に出たプリンタ部1000の何れ
か一方側のプリンタ枠下面に開口部2340を設け、そ
の下方に鏡2330を配置したものである。なお、鏡2
330の水平方向に対する傾きは、例えば30〜60度
程度に調整し、キャリッジ1010に搭載されるヘッド
1100の吐出口を鏡2330に写して容易に観察でき
るようにすればよい。
【0163】図47は、鏡2330の代わりにテレビカ
メラ2350を設け、キャリッジ1010に搭載された
ヘッド1100の吐出口の様子をテレビモニタ2360
で観察できるようにしたものである。
【0164】上述したように鏡2330やテレビカメラ
2350によりプリントヘッド1100の吐出口を間接
的に観察すれば、ヘッドを下方から見上げる必要がな
く、作業の安全が確保できる。
【0165】(8)ヘッドギャップ調整機構 インクジェット捺染装置においては、プリント媒体1の
厚さに応じて、プリントヘッドのインク吐出口とプリン
ト媒体との間の隙間であるプリントギャップを変更する
必要がある。以下に、簡単な機構で容易にヘッドギャッ
プを調整できる機構を説明する。
【0166】図48〜図52には、プラテンローラを上
下動することによりヘッドギャップを調整する機構の第
1の例を示す。
【0167】図48は、ギャップ調整機構の外観を模式
的に示す図であり、プリンタ部100の下方に配置され
る一対のプラテンローラ140を上下動することによ
り、搬送ローラ110および120によって張設される
搬送ベルト130のプラテン部P2 を上下動して、ヘッ
ドギャップを調整するものである。図49〜図52はプ
リンタ部を省略した図であり、図49および図50はプ
ラテンローラ140の初期の高さを調整するときの断面
図および平面図、図51および図52はプリント時の布
帛の厚さに合わせてプラテンローラのギャップを調整す
るために上下動するときの断面図および平面図である。
なお、この説明においては必要に応じて、上流側(従動
軸側)のプラテンローラおよびその調整機構の部材には
番号の後にAを、下流側(駆動軸側)のそれには番号の
後にBを付して説明する。
【0168】主に図49および図50に示するように、
プラテンローラ140AおよびBは、両端をプラテンロ
ーラ軸受2410Aおよび2410Bにより支持されて
いる。各プラテンローラ軸受2410Aおよび2410
Bは、搬送ローラ支持側板160に設けられた軸受ホル
ダ2420によって軸方向およびそれに直交する左右方
向の位置が規制された状態で上下方向に移動自在に支持
されており、その下側は上下動軸2430Aおよび24
30Bが、プラテンローラ軸受2410Aおよび241
0Bに対して不回転に固定されている。各上下動軸24
30Aおよび2430Bは、その下端が上下動軸支え2
440Aおよび2440Bによって上下動移動自在に支
持されている。また、各上下動軸2430Aおよび24
30Bの途中にはヘリカルギア2450Aおよび245
0Bが嵌合しており、上下動軸2430Aおよび243
0Bの周囲に形成された雄ねじとヘリカルギア2450
Aおよび2450Bの内周に形成された雌ねじとが噛み
合っている。各ヘリカルギア2450Aおよび2450
Bは、上下方向の位置が規制された状態で回転自在に支
持されており、該ヘリカルギア2450Aおよび245
0Bの回転により、上下動軸2430Aおよび2430
Bが上下動するようになっている。なお、図49および
図51は、プラテンローラ軸受が最も低く、プラテン部
2 とヘッドとのギャップが最も広い位置(すなわち搬
送ローラ110,120の上面を直線で結んだ位置)に
ある場合を示している。このように各プラテンローラ1
40Aおよび140Bの端部をそれぞれ独立で上下動す
る機構はプラテンローラ140Aおよび140Bを設置
する際に必須であり、プラテンローラ140Aおよび1
40Bの設置の際には4つのヘリカルギア2450Aお
よび2450をそれぞれ回転することによりプラテンロ
ーラ軸受2410Aおよび2410Bを上下動し、プリ
ント部1000のプリンタヘッドに対する平行度を出
す。そして、本例のヘッドギャップ調整機構は、これら
のヘリカルギア2450Aおよび2450Bを連動し
て、プラテンローラ140Aおよび140B全体を上下
動するものである。
【0169】連動機構は、プラテンローラ140Aおよ
び140Bの両端にそれぞれ設けられている2つずつの
ヘリカルギア2450Aおよび2450Bにそれぞれ噛
み合って両者を連動する連動用ヘリカルギア2460
と、何れか一方(本例の場合下流側)のプラテンローラ
140Bの両端のヘリカルギア2450Bにそれぞれ噛
み合う一対のウォームギア2470とを具備する。各連
動用ヘリカルギア2460は、それぞれプラテンローラ
140AおよびBの両端に設けられた上下動軸支え24
40の間に配設されるヘリカルギア軸受2461によっ
て両端が回転自在に支持されている軸2462に固定さ
れている。一方、ウォームギア2470は、プラテンロ
ーラ140Bに沿って配置されたウォームギア軸247
1に固着されており、ウォームギア軸2471は両端側
の搬送ベルト支持側板160に設けられた軸受板247
2により回転自在に支持されている。また、ウォームギ
ア軸2471の一端は軸受板2472を貫通しており、
貫通した端部にはハンドル2473が固着されている。
かかる連動機構では、ハンドル2473を回転させてウ
ォームギア2470を回転することにより、ウォームギ
ア2470と噛み合ったヘリカルギア2450Bが回転
し、この回転が連動用ヘリカルギア2460を介して他
のヘリカルギア2450Aに伝達される。すなわち、ハ
ンドル2473の回転により、ヘリカルギア2450A
および2450Bが同時に同方向に回転し、プラテンロ
ーラ140Aおよび140Bは、プリンタ部との平行度
を保ったまま上下方向に平行移動することができる。な
お、図48に示すように、従動ローラ110には、その
軸受111を駆動ローラ120とは反対方向に付勢する
ベルトテンションバネ112が設けられている。したが
って、ヘッドギャップ調整をしても従動ローラ110が
搬送ベルト130のテンションを一定に保つように追従
移動するので、搬送ベルトのテンションは一定に保たれ
る。
【0170】ここで、連動機構の連動用ヘリカルギア2
460およびウォームギア2470は、着脱自在に設け
られている。すなわち、最初に、プラテンローラ140
Aおよび140Bの4つの端部をそれぞれ独立して上下
動するためのヘリカルギア2450Aおよび2450B
を回転することによりプラテンローラ140の平行度を
調整した後、この状態で連動用ヘリカルギア2460お
よびウォームギア2470を設け、連動機構とする。
【0171】本例のヘッドギャップ調整装置の特長は、
平行度を調整した後のヘリカルギア2450Aおよび2
450Bを利用し、これらを平行度を保ったまま連動用
ヘリカルギアで固定かつ連動し、さらにこれらをウォー
ムギア2470およびウォームギア軸2471で連動す
ることにより、プラテンローラ140Aおよび140B
を容易に上下方向に平行移動できるという点である。し
たがって、装置の無駄がなく、ヘッドギャップは非常に
容易に変更することができるという効果がある。
【0172】図53および図54は、同様にプラテンロ
ーラの上下動機構を連動させてヘッドギャップ装置とし
た他の例を示す。ここで、図54は後述する連動ウォー
ムギア軸2541の軸方向の断面図を示している。な
お、この説明においても、必要に応じて、上流側のプラ
テンローラおよびその調整機構の部材には番号の後にA
を、下流側のそれには番号の後にBを付して説明する。
【0173】図示するように、プラテンローラ140A
および140Bの両端は、それぞれ軸受2510Aおよ
び2510Bで支持されている。軸受2510Aおよび
2510Bは、ローラ軸から軸と直交する方向内側にず
れた支点2511を中心として揺動自在に搬送ベルト側
板160に支持されている。また、軸受2510Aおよ
び2510Bは、それぞれ支点2511を中心として下
方に向かって扇状に拡がり、周縁がネジ部となった軸受
ウォームホイール部2512を有している。軸受ウォー
ムホイール部2512は、軸受本体と一体となって揺動
するようになっている。この軸受ウォームホイール部2
512の下方には、それぞれと噛み合いかつ互いに逆ネ
ジとなっているウォームギア2520Aおよび2520
Bが設けられている。ウォームギア2520Aおよび2
520Bは、プラテンローラ140Aおよび140Bの
両端に設けられてローラ軸に直交する2本の連動軸25
30により回転自在に支持されている。ここで、連動軸
2530はその両端に設けられた軸受2531により回
転自在に支持されており、また、連動軸2530の中央
部には2本の連動軸2530を連動するための連動ウォ
ームホイール2532が固着されている。さらに、ウォ
ームギア2520Aおよび2520Bにはウォームギア
固定ネジ2521が設けられており、この固定ネジ25
21によりウォームギア2520Aおよび2520Bと
これらを貫通状態で支持する連動軸2530との一体化
ができるようになっている。一方、連動ウォームホイー
ル2532は、それぞれ連動ウォームギア2540が噛
み合っており、これら連動ウォームギア2540は、搬
送ベルト側板160に回転自在に支持されている連動ウ
ォームギア軸2541により支持されている。また、連
動ウォームギア軸2541は搬送ベルト側板160から
外部に突出しており、その端部にはハンドル2542が
固着されている。
【0174】かかる機構では、初期のプラテンローラ1
40Aおよび140Bの平行出しの際には、ウォームギ
ア固定ネジ2521をゆるめておいて、連動軸2530
に対して各ウォームギア2520Aおよび2520Bを
回転自在にしておく。この状態で、各ウォームギア25
20Aおよび2520Bを回転させると、各軸受251
0Aおよび2510Bが支点2511を中心として揺動
し、プラテンローラ140Aおよび140Bの端部は上
下方向に移動される。このとき、ウォームギア2520
Aと2520Bとは逆ネジになっているので、同方向に
回転すると、軸受2510Aと2510Bとは逆方向に
揺動し、プラテンローラ140Aと140Bとは同方向
に移動される。なお、軸受2510Aおよび2510B
を、図53のように左右対称とせずに、同形状とすれ
ば、ウォームギアは逆ネジにする必要がないことはいう
までもない。このようにして、プラテンローラ140A
および140Bのプリンタ部に対する平行度を調整し、
この状態で、ウォームギア固定ネジ2521を締めてウ
ォームギア2520Aおよび2520Bを連動軸253
0に固定する。この状態では、連動軸2530、連動ウ
ォームホイール2532、連動ウォームギア2540お
よび連動ウォームギア軸2541を介して、4つのウォ
ームギア2520Aおよび2520Bは連動される。し
たがって、ハンドル2542を回転することにより、ウ
ォームギア2520Aおよび2520Bは同方向に回転
され、各軸受2510Aおよび2510Bが揺動し、プ
ラテンローラ140Aおよび140Bは全体一体的に上
下方向に平行移動される。なお、図53に示すように、
従動ローラ110には、その軸受111を駆動ローラ1
20とは反対方向に付勢するベルトテンションバネ11
2が設けられており、ヘッドギャップ調整をしても従動
ローラ110が搬送ベルト130のテンションを一定に
保つように追従移動して、搬送ベルトのテンションが一
定に保たれる点は、上述した例と同様である。
【0175】図55(A)および(B)には、ヘッドギ
ャップ調整機構の他の例を示す。本例は、プリンタ部1
000を上下方向に移動することによりヘッドギャップ
を調整するものであるが、装置設置時においてプラテン
ローラ140の各端部を独立して上下動させて平行度を
調整する機構は別途設ける必要がある。
【0176】本例では、プリンタ部1000のプリンタ
台を上側プリンタ台2610および下側プリンタ台26
20の2段とし、上側プリンタ台2610をガイド部材
2630に案内された状態で下側プリンタ台2620に
対して上下方向に移動自在に構成してある。そして、上
側プリンタ台2610と下側プリンタ台2620との間
には、上側プリンタ台2610およびプリンタ部全体を
上下方向に移動することができるジャッキ2640が設
けられており、さらに、上側プリンタ台2610の四隅
には高さ調整ネジ2650が設けられている。高さ調整
ネジ2650は上側プリンタ台2610の四隅に貫通状
態で設けられて上下方向に位置決め移動可能であり、そ
の位置により下側プリンタ台2620と上側プリンタ台
2610との高さを調整することができるものである。
一方、ジャッキ2640は、例えばエアシリンダなど
で、高さ調整ネジ2650の高さ調整範囲よりストロー
クの大きいものである。なお、下側プリンタ台2620
は、その下面に固定されたスライダ2625を介してス
ライドレール105上設けられており、プリンタ部10
00は図4に示した例と同様に、図中左右方向にスライ
ド可能となっている。
【0177】このようなヘッドギャップ調整機構では、
まず、ジャッキ2640を用いてプリンタ部1000を
上方に移動する。この状態で高さ調整ネジ2650は回
転して高さの微調整を行う。この状態では、高さ調整ネ
ジ2650にはプリンタ部1000の重量がかかってな
いので、調整が容易である。また、この高さ調整は、ネ
ジの回転数、あるいは上下位置の目盛りなどにより、四
隅の高さが同一に調整できるようにしておくのが好まし
い。なお、4つの高さ調整ネジ2650を連動回転する
連動機構を設けるようにしてもよい。つぎに、ジャッキ
2640を動作させてプリンタ部1000を載置した上
側プリンタ台2610を下側プリンタ台2620上に降
ろすことにより、ヘッドギャップが調整される。
【0178】本例のヘッドギャップ調整機構は、高さ調
整ネジ2650の微動調整がプリンタ部1000の重量
がかからない状態で行えるので、軽い操作力で調整で
き、作業が容易であり、かつ調整部の摩耗を防止するこ
とができ、安定したギャップ調整精度を保つことができ
る。また、重量のあるプリンタ部1000の昇降機構と
高さ調整機構とを分けることにより、簡易な機構でヘッ
ドギャップを精度よく微調整することができる。
【0179】なお、前述または後述するいずれのヘッド
ギャップの上下動の調整機構においても前述した搬送ベ
ルトの交換のための機構を同時に組み込むことができる
ことは言うまでもない。
【0180】(9)スライド機構によるヘッドギャップ
調整機構 上述したインクジェット捺染装置では、例えば図4に示
すように、プリンタ部1000をスライドレール105
上に設けてスライド可能とし、プリンタ部100を搬送
部100から簡単に離隔/近接できるようにしている。
ここでは、このように、プリンタ部と搬送部とがガイド
部材を介して相対的に移動可能な画像形成装置におい
て、プリンタ部と搬送部との間のヘッドギャップを容易
に調整できるようにするヘッドギャップ調整装置につい
て説明する。なお、このヘッドギャップ調整機構は、通
常のインクジェッドプリンタ、コンピュータ等の情報処
理機器の画像出力端末、複写装置、ファクシミリ装置な
どの画像形成装置に適用できるものであが、以下の説明
では、インクジェット捺染装置を例にとって説明し、上
述した部材と同一部材には同一符号を付して重複する説
明は省略する。
【0181】図56および図57には、スライド機構に
よるヘッドギャップ調整機構の一例を示す。図示するよ
うに、搬送ローラ110および120に搬送される搬送
ベルト130の、プラテンローラ140によって形成さ
れるプラテン部P2 の上方にプリントヘッド1010を
具備するプリンタ部1000が配置される点は上述した
例と同様である。本例では、プリンタ部1000を支持
するガイド部材としての2本のスライドレール2710
を搬送ベルト130のプラテン部P2 に対して傾斜させ
て設けることにより、ヘッドギャップを調整する。すな
わち、スライドレール2710は、搬送部100の上端
が水平方向に対して傾斜した左右側板2715上に設け
られ、一方、プリンタ部1000を支えるプリンタ台2
720の下面はスライドレール2710に沿って傾斜し
ており、プリンタ部1000は、プリンタ台2720の
下面に設けられたスライダ2725を介して、スライド
レール2710上をスライド可能になっている。この状
態で、プリンタ部1000の吐出面と搬送ベルト130
のプラテン部P2 とは平行状態になっており、したがっ
て、プリンタ部1000がスライドレール2710に案
内されてスライドすると、吐出面とプラテン部P2 とが
平行状態を保ったまま、その間のヘッドギャップが変化
する。
【0182】このようにヘッドギャップを調整するため
にプリンタ部1000をスライドさせる機構は、本例で
は図示のようなエアシリンダ2730およびギャップ設
定コマ2740を有する。エアシリンダ2730は、ス
ライドレール2710に沿って、左右側板2715ある
いは何れか一方に設けられ、そのロッド2731の先端
はプリンタ台2720の下端に設けられた連結部材27
21に連結されており、その駆動によりプリンタ部10
00をスライドレール2710に沿ってスライドできる
ものである。本例では、エアシリンダ2720は、傾斜
の下側にあってプリンタ部1000を押し上げる構成に
なっているが、引き上げる構成としても勿論よい。一
方、スライドレール2710上をスライドするギャップ
設定コマ2740は、レールの傾斜の下端近傍に設けら
れた位置決め調整部材2741との係合位置を段階的に
調整できかつその位置を固定ネジ2742で固定できる
ものであり、プリンタ台2720の傾斜方向下端部と当
接することにより、プリンタ台2720の位置決めを行
う。また、ギャップ設定コマ2740および位置決め調
整部材2741の側面には、ギャップ調整の指標274
3が形成されている。なお、スライドレール2710の
両端には、ストッパ2711が設けられており、プリン
タ台2720の過度の移動を規制している。
【0183】このような機構でヘッドギャップを調整す
るには、まず、エアシリンダ2730を駆動してプリン
タ部1000をスライドレール2710に沿って上方に
移動する。この状態でギャップ設定コマ2740を所定
の位置に固定する。次に、エアシリンダ2730を逆に
駆動してプリンタ部1000をスライドレール2710
に沿って下方に移動し、プリンタ台2720の下端がギ
ャップ設定コマ2740に突き当たるようにする。この
とき、必要に応じて、エアシリンダ2730によりプリ
ンタ部1000を下方に付勢するようにして、プリンタ
部1000の位置を固定しておくのが好ましい。なお、
エアシリンダ2730は、勿論、プリンタ部1000を
搬送部100から離隔/近接するためにスライドレール
2710上を移動させる場合にも使用できる。
【0184】かかるヘッドギャップ調整機構では、図5
6に示すように、ギャップ設定コマ2740を最上部に
移動したときが、最大ヘッドギャップHGmax となり、
逆に、図57に示すように、ギャップ設定コマ2740
を最下部に移動したときが、最小ヘッドギャップHG
min となる。ここで、最大ヘッドギャップHGmax と最
小ヘッドギャップHGmin の設定範囲は、0.5〜6m
m程度あればよい。また、ギャップ調整によりプリンタ
ヘッド1010の搬送方向の位置もずれるので、プリン
タヘッド1010がプラテン部P2 をヘッドの並べ方に
よって決まる長さに加えて長くしておく必要がある。し
たがって、プリンタ部1000の搬送方向の移動距離が
60mmでギャップを6mm変化させる場合には、スラ
イドレール2710を約5.7度程度傾斜させればよ
い。なお、ヘッドギャップの調整によって、プリンタヘ
ッドの位置が変化するが、カットされたプリント媒体等
にプリントするなどプリント開始位置が微妙に影響する
場合などは、媒体の端部を検出するセンサの信号とヘッ
ド位置の情報とを連動するなどすればよい。また、上述
したように、ヒータ600の位置を間欠送り量の整数倍
する場合など、プリント位置の変化がヒータ位置に影響
を与えるが、ヒータ600の搬送方向の長さをプリント
ヘッドの移動量を吸収するだけ大きくしておけばよい
し、プリントヘッドの位置に合わせてヒータの位置を移
動できるようにしてもよい。
【0185】このようなヘッドギャップ調整機構は、プ
リンタ部1000と搬送部100とを離隔/近接するた
めのスライド機構を用いて、簡易な機構でヘッドギャッ
プを容易にかつ高精度に調整するものである。また、プ
リンタ部1000は、ギャップ調整中も常にスライドレ
ール2710上に安定して搭載されているので、プリン
タ枠に無理な力が加わることもなく、プリンタ枠の剛性
を下げてもギャップ出しの精度が落ちない。さらに、上
述した例では、位置決め手段と駆動手段とを別にしたの
で、簡易な機構で高精度にギャップ出しができる。な
お、上述したギャップ設定コマ等を設けずに、エアシリ
ンダの変わりに、プリンタ部を高精度に位置決め移動可
能な駆動手段を設けてもよいことはいうまでもない。
【0186】図58には上述したヘッドギャップ調整機
構の変形例を示す。この例は、基本的には上述した例と
同じであるが、スライドレール2710を傾斜させる変
わりに、プリンタヘッド1010および搬送ベルト13
0のプラテン部P2 を傾斜させたものである。図では同
一作用を示す部材には図56および図57と同一符号を
伏して重複する説明は省略する。
【0187】また、本例の作用効果も基本的には上述し
た例と同一である。しかし、本例ではプリント部100
0を水平なスライドレール2710上を移動すればよい
ので、移動に大きな力がいらないので、大きな駆動力を
必要とせず、ギャップ変更の操作中にエアシリンダ27
30のエアーが抜けてもプリンタ部1000がスライド
レール2710上を滑り落ちることがない。また、ギャ
ップ設定コマ2740にプリンタ部1000の重量が加
わらないので、上述したようなギャップ設定コマ272
0と位置決め調整部材2741とが係合する構成は必ず
しも必要なく、コマの強度が不足して位置決めが不安定
になることがない。なお、このようにプリンタヘッドお
よび搬送ベルトを傾斜させても、上述したように、搬送
ベルト交換のために側板を取り外し可能な構成にした
り、プリンタ部を搬送部から外に移動させてその位置で
ASHパターン印字ができる構成を採用できることは言
うまでもない。
【0188】(10) その他 以上、説明した実施例では、プリント媒体として布帛を
用いる例を説明したが、通常のロール紙、もしくはロー
ル状のフィルムなどのプリントにも応用できることは言
うまでもない。また、図59に示すように変形すれば、
屈曲しない板状物や重量のある板状物に対してもプリン
トできる。
【0189】図59に示す例では、搬送ローラ110お
よび120によって搬送される搬送ベルト130の上流
および下流に、プリントヘッド1010に対応するプラ
テン部を形成するプラテンローラ140の高さとほぼ同
じ高さに、支えローラ2810を設け、板状物1Aをプ
リント部に搬送することができ、プリント可能である。
本発明の水平搬送方式では、搬送路が水平方向なので、
板状物等、剛性の高い媒体の場合も保持スペースを確保
し易く、重量ある媒体でも大きな保持力は必要ないな
ど、各種の媒体の取扱いが容易である。
【0190】また、本発明は、上述したインクジェット
プリント方式に限らず種々のプリント方式を採用できる
が、インクジェットプリント方式を採用する場合には、
その中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエ
ネルギとして熱エネルギを発生する手段を備え、前記熱
エネルギによりインクの状態変化を生起させる方式、す
なわちキヤノン株式会社が提唱するバブルジェット方式
のプリントヘッド、プリント装置を用いることで優れた
効果をもたらすものである。かかる方式によればプリン
トの高密度化,高精細化が達成できるからである。
【0191】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、プリント情報に対応していて核沸騰を越え
る急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を
印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発
生せしめ、プリントヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長,収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形状
の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細
書,同第4345262号明細書に記載されているよう
なものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率
に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記
載されている条件を採用すると、さらに優れたプリント
を行うことができる。
【0192】プリントヘッドの構成としては、上述の各
明細書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変
換体の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書,米国特許第
4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、
共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を
開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギ
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59−138461号公報に基いた構成と
しても本発明の効果は有効である。すなわち、プリント
ヘッドの形態がどのようなものであっても、本発明によ
ればプリントを確実に効率よく行うことができるように
なるからである。
【0193】加えて、プリントヘッドは、プリント装置
の形態に対応して構成できるのは勿論であり、所謂ライ
ンプリンタ形態のものに対してはプリント媒体の幅に対
応した範囲にわたって吐出口を配列したものとすればよ
い。また、上例のようなシリアルタイプのプリントヘッ
ドとしては、装置本体に固定されたプリントヘッド、あ
るいは装置本体に装着されることで装置本体との電気的
な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換
自在のチップタイプのプリントヘッド、あるいはプリン
トヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカー
トリッジタイプのプリントヘッドを用いた場合にも本発
明は有効である。
【0194】また、本発明のプリント装置の構成とし
て、プリントヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段
等を付加することは本発明の効果を一層安定できるの
で、好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、
プリントヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニ
ング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれと
は別の加熱素子或はこれらの組み合わせを用いて加熱を
行う予備加熱手段、プリントとは別の吐出を行なう予備
吐出手段を挙げることができる。
【0195】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用プ
リント信号付与時にインクが液状をなすものを用いても
よい。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形
状態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せ
しめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸
発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化
するインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギ
のプリント信号に応じた付与によってインクが液化し、
液状インクが吐出されるものや、プリント用媒体に到達
する時点ではすでに固化し始めるもの等のような、熱エ
ネルギの付与によって初めて液化する性質のインクを使
用する場合も本発明は適用可能である。このような場合
のインクは、特開昭54−56847号公報あるいは特
開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔
質シート凹部または貫通孔に液状又は固形物として保持
された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形
態としてもよい。本発明においては、上述した各インク
に対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行
するものである。
【0196】さらに加えて、本発明の形態としては、コ
ンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として用い
られるものの他、リーダ等と組合せた複写装置の形態を
採るもの等であってもよい。
【0197】また、本発明は種々のプリント媒体にプリ
ントを行う画像形成装置に適用できるが、上例のような
捺染装置に適用する場合、特に布帛にインクジェット捺
染を行う場合には、そのインクジェット捺染用布帛とし
ては、(1)インクを十分な濃度に発色させ得ること、
(2)インクの染着率が高いこと、(3)インクが布帛
上で速やかに乾燥すること、(4)布帛上での不規則な
インクの滲みの発生が少ないこと、(5)装置内での搬
送性に優れていること、等の性能が要求される。これら
の要求性能を満足させるために、本発明において、必要
に応じて布帛に対し、あらかじめ前処理を施しておくこ
とができる。例えば、特開昭62−53492号公報に
おいてはインク受容層を有する布帛類が開示され、ま
た、特公平3−46589号公報においては還元防止剤
やアルカリ性物質を含有させた布帛の提案がなされてい
る。このような前処理の例としては、布帛に、アルカリ
性物質、水溶性高分子、合成高分子、水溶性金属塩、尿
素およびチオ尿素から選ばれる物質を含有させる処理を
挙げることができる。
【0198】アルカリ性物質としては、例えば、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属、
モノ,ジ,トリエタノールアミン等のアミン類、炭酸ナ
トリウム,炭酸カリウム,重炭酸ナトリウム等の炭酸も
しくは重炭酸アルカリ金属塩等が挙げられる。さらに酢
酸カルシウム、酢酸バリウム等の有機酸金属塩やアンモ
ニアおよびアンモニア化合物等がある。また、スチーミ
ングおよび乾熱下でアルカリ物質となるトリクロロ酢酸
ナトリウム等も用い得る。特に好ましいアルカリ性物質
としては、反応性染料の染色に用いられる炭酸ナトリウ
ムおよび重炭酸ナトリウムがある。
【0199】水溶性高分子としては、トウモロコシ,小
麦等のデンプン物質、カルボキシメチルセルロース,メ
チルセルロース,ヒドロキシエチルセルロース等のセル
ロース系物質、アルギン酸ナトリウム,アラビアゴム,
ローカスイトビーンガム,トラガントガム,グアガム,
タマリンド種子等の多糖類、ゼラチン,カゼイン等の蛋
白質物質、タンニン系物質,リグニン系物質等の天然水
溶性高分子が挙げられる。
【0200】また、合成高分子としては、例えば、ポリ
ビニルアルコール系化合物,ポリエチレンオキサイド系
化合物,アクリル酸系水溶性高分子,無水マレイン酸系
水溶性高分子等が挙げられる。これらの中でも多糖類系
高分子やセルロース系高分子が好ましい。
【0201】水溶性金属塩としては、例えば、アルカリ
金属、アルカリ土類金属のハロゲン化物のように、典型
的なイオン結晶を作るものであって、pH4〜10であ
る化合物が挙げられる。かかる化合物の代表的な例とし
ては、例えば、アルカリ金属では、NaCl,Na2
4 ,KClおよびCH3 COONa等が挙げられ、ま
た、アルカリ土類金属としては、CaCl2 およびMg
Cl2 等が挙げられる。中でもNa,KおよびCaの塩
類が好ましい。
【0202】前処理において上記物質等を布帛に含有さ
せる方法は、特に制限されないが、通常行われる浸漬
法、パッド法、コーティング法、スプレー法などを挙げ
ることができる。
【0203】さらに、インクジェット捺染用布帛に付与
される捺染インクは、布帛上に付与した状態では単に付
着しているに過ぎないので、引き続き繊維への染料等イ
ンク中の色素の定着工程を施すのが好ましい。このよう
な定着工程は、従来公知の方法でよく、例えば、スチー
ミング法、HTスチーミング法、サーモフィックス法、
あらかじめアルカリ処理した布帛を用いない場合は、ア
ルカリパッドスチーム法、アルカリブロッチスチーム
法、アルカリショック法、アルカリコールドフィックス
法等が挙げられる。また、定着工程は、染料によって反
応過程を含むものと含まないものとがあり、後者の例と
しては繊維に含浸させて物理的に離脱しないようなもの
がある。また、インクとしては所要の色素を有するもの
であれば適宜のものを用いることができ、染料に限られ
ず顔料を含むものでもよい。
【0204】さらに未反応の染料の除去および前処理に
用いた物質の除去は、上記反応定着工程の後に従来公知
の方法に準じ、洗浄により行うことができる。なお、こ
の洗浄の際に従来のフィックス処理を併用することが好
ましい。
【0205】以上述べた後処理工程が施されたプリント
物は、その後所望の大きさに切り離され、切り離された
片は、縫着,接着,溶着等、最終的な加工品を得るため
の工程が施され、ワンピース,ドレス,ネクタイ,水着
等の衣類や布団カバー,ソファカバー,ハンカチ,カー
テン等が得られる。布帛を縫製等により加工して衣類や
その他の日用品とする方法は、例えば「最新ニット縫製
マニュアル」(センイジャーナル社発行)や月刊誌「装
苑」(文化出版局発行)等、公知の書籍に多数記載され
ている。
【0206】なお、プリント用媒体としては、布帛,壁
布,刺しゅうに用いられる糸、壁紙、紙、OHP用フィ
ルム、アルマイト等の板状物その他インクジェット技術
を用いて所定の液体を付与可能な種々のものが挙げら
れ、布帛とは、素材,織り方,編み方を問わず、あらゆ
る織物,不織布およびその他の布地を含む。
【0207】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、例えば
搬送ベルトの交換を容易にするために設けられるプリン
ト部の搬送方向へのスライド機構を用いて、そのガイド
部材を搬送ベルトのプラテン部に対して相対的に傾斜す
ることにより、簡単な機構で、容易にかつ高精度にヘッ
ドギャップを調整することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明画像形成装置の一例としての捺染装置の
概略構成を示す模式的側断面図である。
【図2】図1のプリンタ部および搬送部を模式的に示す
斜視図である。
【図3】図1のプリンタ部および搬送部を模式的に示す
分解斜視図である。
【図4】(A)および(B)は搬送部に対してプリンタ
部をスライドさせる実施例の構成および動作を説明する
ための装置の模式的側面図である。
【図5】プリンタ部に対して搬送部をスライドさせる実
施例の構成を説明するための模式的斜視図である。
【図6】(A)は搬送部の搬送ベルトを着脱するための
装置および着脱方法を説明するための模式的斜視図、
(B)は搬送ベルト側部のインサイドフレームの説明図
である。
【図7】搬送ベルト着脱方法の説明図である。
【図8】搬送ベルト着脱方法の説明図である。
【図9】(A)および(B)はプリンタ部のスライドに
応じて貼付けローラを搬送ローラに対し接合/離脱させ
る手段の一実施例の構成および動作を説明するための装
置の模式的側面図である。
【図10】(A)および(B)はプリンタ部のスライド
に応じて貼付けローラを搬送ローラに対し接合/離脱さ
せる手段の他の実施例の構成および動作を説明するため
の装置の模式的側面図である。
【図11】(A)および(B)はプリンタ部のスライド
に応じて貼付けローラを搬送ローラに対し接合/離脱さ
せる手段のさらに他の実施例の構成および動作を説明す
るための装置の模式的側面図である。
【図12】ヘッドシャーディング(HS)ステーション
を配置した装置の模式的側断面図である。
【図13】(A)および(B)は、HS用テストパター
ンを形成するためのHSシートの構成例を示す側面図お
よび平面図である。
【図14】HSステーションを配置した装置の模式的平
面図である。
【図15】HSステーションにプリンタ部を位置づけた
状態を示す装置の模式的側断面図である。
【図16】テストパターンを読取るための読取り系を含
むHSシステムの構成例を示す模式図である。
【図17】HSステーション上のHSシート載置部の構
成例を示す平面図である。
【図18】(A)および(B)は、それぞれ、HSステ
ーションの他の構成例を示すための装置の模式的平面図
およびそのF方向矢視図である。
【図19】HSステーションのさらに他の構成例を示す
図である。
【図20】HSステーションのさらに別の構成例を示す
模式的正面図である。
【図21】本発明の一実施例に係る定着ヒータの構成を
説明するためのインクジェットプリント装置の模式的断
面図である。
【図22】本発明の他の実施例に係る定着ヒータの構成
を説明するためのインクジェットプリント装置の模式的
断面図である。
【図23】本発明のさらに他の実施例に係る定着ヒータ
の構成を説明するためのインクジェットプリント装置の
模式的断面図である。
【図24】本発明のさらに他の実施例に係る定着ヒータ
の構成を説明するためのインクジェットプリント装置の
模式的断面図である。
【図25】搬送部の模式的拡大斜視図である。
【図26】図25のX−X線断面図である。
【図27】図25のX−X線断面図である。
【図28】図25のX−X線断面図である。
【図29】図25のY−Y線断面図である。
【図30】薄板状の摺動部材を設けた例を示す断面図で
ある。
【図31】薄板状の摺動部材を設けた例を示す平面図で
ある。
【図32】薄板状の従動部材を設けた例を示す断面図で
ある。
【図33】薄板状の従動部材を設けた例を示す平面図で
ある。
【図34】端部検知センサ付近の詳細を示す平面図であ
る。
【図35】端部検知センサ付近の詳細を示す側面図であ
る。
【図36】端部検知センサ付近の詳細を示す平面図であ
る。
【図37】端部検知センサ付近の詳細を示す側面図であ
る。
【図38】押さえコロを設けた例を示す平面図である。
【図39】押さえコロを設けた例を示す側面図である。
【図40】押さえコロを設けた例を示す部分拡大図であ
る。
【図41】(A)および(B)は搬送系にテンションロ
ーラを設けた例を示す側面図である。
【図42】操作パネルの配置例を示す斜視図である。
【図43】キャリッジを回動自在に設けた例を示す側面
図である。
【図44】キャリッジを回動自在に設けた例を示す側面
図である。
【図45】吐出口を観察する鏡を設けた例を示す斜視図
である。
【図46】吐出口を観察する鏡を設けた例を示す側面図
である。
【図47】吐出口を観察するテレビカメラを設けた例を
示す斜視図である。
【図48】ギャップ調整機構の一例の外観を模式的に示
す図である。
【図49】プラテン部の初期のギャップ出しを示す断面
図である。
【図50】プラテン部の初期のギャップ出しを示す平面
図である。
【図51】ギャップ調整のためのプラテンローラの上下
動を示す断面図である。
【図52】ギャップ調整のためのプラテンローラの上下
動を示す平面図である。
【図53】ギャップ調整機構の他の例の外観を模式的に
示す図である。
【図54】ギャップ調整機構の他の例の外観を模式的に
示す図である。
【図55】(A)および(B)は、ヘッドギャップ機構
のさらに他の例を示す側面図である。
【図56】スライド機構によるヘッドギャップ調整機構
の一例を模式的に示す側面図である。
【図57】スライド機構によるヘッドギャップ調整機構
の一例を模式的に示す側面図である。
【図58】スライド機構によるヘッドギャップ調整機構
の他の例を模式的に示す側面図である。
【図59】板状物をプリントするための装置の一例を示
す側面図である。
【図60】布貼付けローラの変形例に係る捺染装置の模
式的断面図である。
【図61】布貼付けローラの上記変形例に係る捺染装置
の斜視図である。
【符号の説明】
1 プリント媒体(布帛) 11 巻出しローラ 21 巻取りローラ 100 搬送部 103 搬送部側板 105 スライドレール 110,120 搬送ローラ 130 搬送ベルト 133 粘着シート 140 プラテンローラ 150 貼付けローラ 160,162 搬送ローラ支持側板 170 支台 172 支え軸 180 インサイドフレーム 1000 プリンタ部 1010 キャリッジ 1020 支持レール 1022 スライドレール 1030 駆動モータ 1032 駆動ベルト 1100 プリントヘッド 1110 フレキシブルケーブル 1120 インク供給チューブ 1130 インク供給源 1200 回復装置 1300 プリンタ台 1500,1541,1543 アーム 1520,1547 エアシリンダ 1530,1545 ばね 1600 HSステーション 1605 ストッパ 1610 HSシート 1620 位置決めガイド 1626 載置部 1630 リーダ 1640 補正手段 1660 テストパターンプリント媒体 1662 巻出しロール 1670 テストパターン読取り部 1674 巻取りロール 2110 端部押さえコロ 2120 端部検知センサ 2130 摺動部材 2140 中間摺動部材 2150 従動押さえ板 2160 押さえ板 2170 押さえコロ 2210 テンションローラ 2220 エアシリンダ 2310 操作パネル 2320 ヒンジ部 2330 鏡 2340 開口部 2350 テレビカメラ 2360 テレビモニタ 2410 プラテンローラ軸受 2420 軸受ホルダ 2430A,2430B 上下動軸 2450A,2450B ヘリカルギア 2460 連動用ヘリカルギア 2470 ウォームギア 2471 ウォームギア軸 2472 軸受板 2473 ハンドル 2510A,2510B 軸受 2511 支点 2512 軸受ウォームホイール 2520A,2520B ウォームギア 2521 固定ネジ 2530 連動軸 2531 軸受 2532 連動ウォームホイオール 2540 連動ウォームギア 2541 連動ウォームギア軸 2542 ハンドル 2610 上側プリンタ台 2620 下側プリンタ台 2630 ガイド部材 2640 ジャッキ 2650 高さ調整ネジ 2710 スライドレール 2711 ストッパ 2715 左右側板 2720 プリンタ台 2725 スライダ 2730 エアシリンダ 2731 ロッド 2740 ギャップ設定コア 2741 位置決め調整ネジ 2742 固定ネジ 2743 指標 2810 支えローラ
フロントページの続き (72)発明者 高中 康之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 西本 一成 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 宮下 佳子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 入澤 剛 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリント媒体の搬送部と、該搬送部のプ
    ラテン部に対向して設けられたプリンタ部とを具備する
    画像形成装置において、 前記プリンタ部を案内して搬送方向に離隔/近接移動可
    能するガイド部材を有し、 前記ガイド部材が前記プラテン部に対して傾斜している
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記プリンタ部を前
    記ガイド部材に沿って移動する駆動手段と、前記ガイド
    部材に沿った位置を調整する位置決め手段とを具備する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記プラテ
    ン部が水平であり、前記ガイド部材が水平方向から傾斜
    していることを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2において、前記ガイド
    部材が水平であり、前記プラテン部が水平方向から傾斜
    していることを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかにおいて、前記
    搬送部は、一対の搬送ローラに張架された搬送ベルトを
    有することを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかにおいて、前記
    プリント媒体は布帛であることを特徴とする画像形成装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかにおいて、前記
    プリンタ部がインクを吐出するためのインクジェットヘ
    ッドを用い、該インクジェットヘッドからプリント媒体
    にインクを吐出してプリントを行うインクジェットプリ
    ント部であることを特徴とする画像形成装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、前記インクジェット
    ヘッドは、熱エネルギーを利用してインクに気泡を生じ
    させ、該気泡の生成に伴なってインクを吐出することを
    特徴とする画像形成装置。
JP6014731A 1994-02-08 1994-02-08 画像形成装置 Pending JPH07214865A (ja)

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DE69529004T DE69529004T2 (de) 1994-02-08 1995-02-07 Bilderzeugungsgerät
EP95300748A EP0666180B1 (en) 1994-02-08 1995-02-07 Image forming apparatus
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