JPH0721482A - 通報装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エレベータ等の設備内の利用者が急病等の緊
急事態に陥り自ら通報できない状態であっても外部へ通
報できる通報装置の提供。 【構成】 設備内の利用者の有無を検出して利用者の存
在する時間を計測して該継続時間が所定時間を越えると
確認信号を出力する存在確認手段２と、この存在確認手
段２から前記確認信号が入力されたときに前記設備内へ
出力する出力手段４と、前記存在確認手段２から前記確
認信号が入力されたときに外部へ異常を通報する通報手
段３から構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、エレベータ等の設備に
異常あるいは設備の利用者の具合が悪くなるなどの異常
が発生した場合に、その異常を外部へ通報できるように
した通報装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】不特定多数の人々が随時利用するエレベ
ータ等の設備は、異常が発生した場合に速やかに対応で
きる通報態勢を整えておかないと、例えば夜間にエレベ
ータの乗かご内に利用者が閉じ込められたまま放置され
てしまうといった不都合を起こしかねない。そこで、特
開昭５３−６６６５４号公報や特開昭５４−５５９４６
号公報に開示されているエレベータ非常通報装置のよう
に、エレベータ等の設備に予め通報スイッチを設置して
おき、該設備に異常が発生したときには利用者がこの通
報スイッチを作動させることによって管理室や管理会社
等へ通報できるようにした通報装置が、近年では広く採
用されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の通報装置は、通報スイッチが作動されると自動
的に外部の管理室や管理会社等へ通報がなされるという
ものなので、エレベータ等の設備内の利用者が特に近年
増加している一般家庭に設置されているエレベータで急
病等で身体の具合が悪くなり、通報スイッチを作動させ
ることができなかった場合、外部へ利用者が自分自身の
異常を知らせるすべがなかった。その結果、外部の管理
室や管理会社等は通報を受けることができないため、急
病である利用者の救助が遅れることが考えられた。

【０００４】本発明の目的は、このような従来技術の課
題を解消し、エレベータ等の設備内の利用者が急病等に
なり設備内で倒れたような状況になっても、その状況を
外部へ通報し、一刻も早く利用者を救助できる通報装置
を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明は、利用者が出入りする設備に、外部へ前記設
備の異常及び非常通話を通報する通報装置において、前
記設備内の利用者の有無を検出して利用者の存在する時
間を計測して該継続時間が所定時間を越えると確認信号
を出力する存在確認手段と、この存在確認手段から前記
確認信号が入力されたときに前記設備内へ所定の内容を
出力する出力手段と、前記存在確認手段から前記確認信
号が入力されたときに外部へ異常及び非常通報を通報す
る通報手段とを備えたものである。

【０００６】

【作用】上述の如き構成要素を備えた通報装置は、エレ
ベータ等の設備内の通報スイッチが作動されなくても、
該設備内に利用者が所定時間を越えて留まっていること
が確認されてから外部への通報を行うというものなの
で、前記所定時間を利用者が該設備内から確実に退出す
ると思われる時間に設定しておけば、該設備内の利用者
が急病等により倒れた場合でも早急に救助が可能となる
通報が外部へ行える。

【０００７】更に前記所定時間より少し短くセットした
所定時間を別に設けてこの所定時間を越えた時に該設備
内へ音声あるいは表示により利用者へ退出することの注
意を促すことによって、真に利用者に異常が発生したか
確認できる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図１および図２に
基づいて説明する。ここで、図１は実施例の通報装置の
構成要素を示すブロック図、図２は該通報装置の動作を
説明するためのフローチャートである。

【０００９】図１において、符号１で総括的に示す通報
装置は、エレベータ等の設備内の利用者の有無を検出し
て利用者が存在していれば前記利用者の存在している時
間を計測して該継続時間が所定時間（例えば８分間と１
０分間）を越えると確認信号を出力する存在確認手段２
と、この存在確認手段２から前記確認信号（前記８分
間）が入力されたとき該設備内へ音声あるいは表示出力
を行う出力手段４と、前記存在確認手段２から前記確認
信号（前記１０分間）が入力されたとき電話回線５を介
して外部の管理会社６へ異常信号および非常通話を出力
する通報手段３とによって構成されている。

【００１０】また、存在確認手段２が通報手段３へ確認
信号を出力しているときに、存在確認手段２が利用者が
無、つまり設備内から利用者が退出したことが検出され
ると、存在確認手段２は確認信号に代えて退出信号を出
力し、この退出信号を受信した通報手段３は異常信号に
代えて復旧信号を管理会社６へ出力するようになってい
る。

【００１１】次に、この通信装置１の動作を図２を用い
て詳細に説明する。まず、エレベータ等の設備内に利用
者が存在するか否かを存在確認手段２が検出する。そし
て、該設備内に利用者がいなければ異常なしと判定され
るが、利用者の存在が検出された場合には存在確認手段
２は利用者が存在する継続時間を計測し、継続時間が所
定時間以内であれば異常なしと判定されるが、継続時間
が所定時間を越えた場合には出力手段４へ第１確認信号
７が出力される。これにより、出力手段４は該設備内へ
所定のメッセージを音声あるいは表示により出力して利
用者へ退出するように注意を促す。このあと、存在確認
手段２が利用者の存在がなし、つまり退出したと判定す
れば異常なしと判定されるが、利用者の存在が更に継続
し所定時間を越えた場合は通報手段３へ第２確認信号８
が出力される。こうして通報手段３が第２確認信号８を
受信すると、所定時間経過し、しかも退出メッセージを
設備内へ促したにもかかわらず利用者がエレベータ設備
内に留まっていることが確認されるので、この通報手段
３から管理会社６へ異常信号が出力され、外部へ異常の
通報がなされる。

【００１２】更に、このとき通報先と設備内とでインタ
ーホン等により非常通話を行えるようにしてもよい。

【００１３】また、存在確認手段２が第２確認信号８を
出力しているとき、つまり、通報手段３が異常信号を出
力しているとき設備内から利用者が退出すると、存在確
認手段２は第２確認信号８に代えて退出信号９を出力す
る。そして、この退出信号９を受信した通報手段５は、
異常信号に代えて復旧信号を管理会社６へ出力し、利用
者が該設備内より退出したことを示す復旧信号を外部通
報する。

【００１４】このように上記実施例は、エレベータ等の
設備内に利用者が所定時間を越えて留まっていることを
確認してから、まず設備内の利用者へ退出するメッセー
ジを出力し注意を促し、このあと利用者が更に所定時間
を越えて留まっていることを確認し初めて外部へ通報す
るようになっている。従って、この確認に要する所定時
間を例えば第１段目を８分間とし、第２段目を第１段目
以降２分間継続した設定としておけば、通報手段３から
外部の管理会社６へ異常の通報がなされたときには、利
用者が正常の状態で該設備内に留まっていることは極め
て低く、設備内で利用者に緊急事態が発生したものと考
えられる。すなわち、利用者が急病等により設備内で倒
れたときでも外部へ通報することができるため、急病の
利用者をより早く救助することができる。

【００１５】

【発明の効果】以上説明したように、本発明による通報
装置は、エレベータ等の設備内の利用者が急病等の緊急
事態に陥り自ら外部へ通報できなくても、外部へ通報す
ることができるため、前記利用者を迅速に救出すること
ができ、また、その結果として二次的な災害にも対応で
きるためより一層の安全性の向上が期待できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の通報装置の一実施例を示すブロック図
である。

【図２】本発明の動作を示すフローチャートである。

【符号の説明】

１ 通報装置 ２ 存在確認手段 ３ 通報手段 ４ 出力手段 ５ 電話回線 ６ 管理会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 利用者が出入りする設備に、外部へ前記
   設備の異常及び非常通話を通報する通報装置において、
   前記設備内の利用者の有無を検出して利用者の存在する
   時間を計測して該継続時間が所定時間を越えると確認信
   号を出力する存在確認手段と、この存在確認手段から前
   記確認信号が入力されたときに前記設備内へ所定の内容
   を出力する出力手段と、前記存在確認手段から前記確認
   信号が入力されたときに外部へ異常及び非常通報を通報
   する通報手段とを備えたことを特徴とする通報装置。