JPH0667466U - エレベータの通話装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 閉じ込め事故が発生したとき、確実に救出側
に連絡が行なえるエレベータの通話装置の提供。 【構成】 かご内に設けられた第１の送受話器と通信回
線７を介して遠隔的に接続される監視センタ６の第３の
送受話器を呼び出す呼び出し切替装置８、９の起動を第
１の送受話器３が起動されてから所定時限間隔で行なう
未救出呼び出し装置１０、１１、１２を備えた構成であ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はエレベータの通話装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

エレベータ故障が発生して乗客がかご内に閉じ込められたとき、かご内のイン ターホンを介して非常通報を確実に行なうために、従来の特公昭５９−１７０１ ７号公報に記載のように、乗かご内からの呼び出しに、管理人室やエレベータホ ールに設置されたインターホンの応答がなかったときに、インターフェースによ り電話回線を介し乗かご内の通話器とエレベータの異常を遠隔的に監視する監視 センタの電話器とを接続するエレベータの通話装置が提案されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来技術は、管理人室またはエレベータホールに設置されたインターホン が応答すると、すなわち、受話器を外すと監視センタとの通話はできなくなる。

【０００４】 ここで、例えば、閉じ込め事故が発生し、エレベータホールに設置されたイン ターホンがかごの非常呼び出し釦の操作で呼び出され、この呼び出し音を聞いた エレベータホールの通行人が、インターホンの受話器を取って、かごの乗客より 、閉じ込められたとの連絡を受けて、エレベータの保守を実施しているサービス 会社や、監視センタおよび消防署等、救出を実施する者への通報を行なわないと 、乗客は救出者が来ないため長時間閉じ込められるという社会的に重大問題に発 展することがあった。

【０００５】 本考案の目的は、閉じ込め事故が発生したとき、確実に救出者側に連絡が行な えるエレベータの通話装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するために、本考案は、エレベータのかご内に配置された非常 呼び出し釦および第１の送受話器と、前記エレベータが設置されている建物の所 定の場所に設けられた第２の送受話器と、エレベータと通話回線を介して接続さ れる監視センタ内に設けられた第３の送受話器と、エレベータに異常が発生し前 記非常呼び出し釦が押されたとき、前記第１の送受話器を起動し前記第２の送受 話器を呼び出す呼び出し装置と、前記第２の送受話器が所定時限に応答しなかっ た時前記第３の送受話器を呼び出す呼び出し切替装置とを備えたエレベータの通 話装置において、前記第１の送受話器が起動されてから所定時限間隔で、前記呼 び出し切替装置を起動する未救出呼び出し装置を備えたものである。

【０００７】

【作用】

このように構成されているので、非常呼び出し釦の操作で第１の送受話器が第 ２の送受話器の呼び出しを行ない、この第２の送受話器が応答しても乗客が救出 されない限り、未救出呼び出し装置が監視センタに設置された第３の送受話器を 、所定呼び時限間隔で呼び出すので、閉じ込められた乗客は、確実に救出者側へ の連絡が可能となり、かご内に長時間閉じ込められることはなくなる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図に基づいて説明する。

【０００９】 図において、エレベータのかご１に運転盤１Ａを配置され、この運転盤１Ａの 上部に、例えば建物の１階のエレベータホールに設置された第２の送受話器であ るインターホン２と接続される第１の送受話器であるかご内インターホン３と、 このかご内インターホン３を起動する非常呼び出し釦３Ａとが設けられている。

【００１０】 また、エレベータの制御回路４は、エレベータの異常を演算処理して検出し、 端子４ａから異常発生信号を出力し、端子４ａは２入力のＡＮＤ回路５の一方の 入力端子へ接続され、ＡＮＤ回路５の他方の入力端子は、非常呼び出し釦３Ａの 図示しない接点に接続されている。

【００１１】 また、ＡＮＤ回路５の出力端子は、インターホン２が呼び出されて所定時間例 えば３０秒間応答しないと呼び出し先をインターホン２から監視センタ６の第３ の送受話器である電話機６Ａに切替えて、電話回線７を介して呼び出す通信装置 ８を起動する切替装置９へ接続されている。また、インターホン２の送受話器を 上げると閉成する図示しない接点は、切替装置９へ接続されている。

【００１２】 また、ＡＮＤ回路５の出力端子と切替装置９との接続点とＲＳフリップフロッ プ１０のセット端子Ｓが接続され、ＲＳフリップフロップ１０のリセット端子は 、電源Ｐ−Ｎ間に直列接続されたリセットスイッチＳＷと抵抗ｒの接続点と接続 され、ＲＳフリップフロップ１０の出力端子Ｑは、信号の入力が継続している間 、所定時限間隔、例えば１分間隔で、パルス信号を出力するパルス発生装置１１ と、このパルス発生装置１１の出力パルスを計算して所定の計数値、例えば計数 値が１０となると信号を出力するカウンタ１２に接続され、このカウンタ１２の 信号は、通話装置８へ入力される。ここで、未救出呼び出し装置はＲＳフリップ フロップ１０と、パルス発生装置１１とカウンタ１２とで構成されている。

【００１３】 次に、動作の説明を行なう。 今、エレベータに故障が発生して、かご１に乗客が閉じ込められた場合、制御 回路４は端末４ａからＡＮＤ回路５の一方の入力端子へ信号を出力する。また、 かご１内で乗客が閉じ込められたと判って、非常呼び出し釦３Ａを操作すると、 図示しない接点からＡＮＤ回路５の他方の入力端子へ信号を出力する。

【００１４】 また、非常呼び出し釦３Ａの操作でインターホン２が呼び出され、呼び出しブ ザーが鳴動する。ここでインターホン２の受話器が、例えば３０秒間取られない と、ＡＮＤ回路５の出力端子とインターホン２の図示しない接点として接続され る切替装置９は、通話装置８に信号を出力し、通話装置８は監視センタ６の電話 機６Ａを呼び出し、かご内インターホン３と電話機６Ａとを通話状態とする。

【００１５】 また、ＡＮＤ回路からセット端子Ｓへ信号を入力したＲＳフリップフロップ１ ０は出力端子Ｑからパルス発生装置１１へリセットスイッチＳＷを操作するまで 信号の出力を継続し、パルス発生装置１１は、１分間隔でパルス信号をカウンタ １２へ出力する。カウンタ１２はパルス信号を入力し、計数値が１０、すなわち 異常を検出し非常呼び出し釦３Ａを操作してから１０分後に、通話装置８へ信号 を出力し、通話装置８は監視センタ６の電話機６Ａを呼び出し、かご内インター ホン３と電話機６Ａとを再び通話状態とする。

【００１６】 このように、エレベータの異常によって乗客が、かご１に閉じ込められ、非常 呼び出し釦３Ａを操作すると、建物内に設置されたインターホン２や監視センタ ６の電話機６Ａと、かご内インターホン３が、一旦通話状態になっても、リセッ トスイッチＳＷを操作しない限り、所定間隔で監視センタ６、電話機６Ａとの通 話を行なうようにしている。

【００１７】 なお、本実施例によれば、ＡＮＤ回路５の他方の端子は、非常呼び出し釦３Ａ の図示しない接点と接続させたが、かご内乗客検出センサが、乗客有りを検出し たときの信号であっても良い。また、本実施例によれば、ＲＳフリップフロップ １０のリセット端子ＲにリセットスイッチＳＷの信号を入力したが、かご内乗客 センサが乗客無しを検出したときの信号であっても良い。また制御回路４がエレ ベータが正常のとき出力する信号であっても良い。

【００１８】

【考案の効果】

本考案によれば、非常呼び出し釦の操作で第１の送受話器が第２の送受話器の 呼び出しを行ない、この第２の送受話器が応答しても乗客が救出されない限り、 未救出呼び出し装置が、監視センタに設置された第３の送受話器を所定時限間隔 で呼び出すので、閉じ込められた乗客は確実に救出者側への連絡が可能となり、 かご内に長時間閉じ込められることはなくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示すブロック図である。

【符号の説明】

２ インターホン ３ かご内インターホン ６ 監視センタ ６Ａ 電話機 ７ 電話回線 ８ 通話装置 ９ 切替装置 １０ ＲＳフリップフロップ １１ パルス発生装置 １２ カウンタ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 エレベータのかご内に配置された非常呼
   び出し釦および第１の送受話器と、前記エレベータが設
   置されている建物の所定の場所に設けられた第２の送受
   話器と、エレベータと通話回線を介して接続される監視
   センタ内に設けられた第３の送受話器と、エレベータに
   異常が発生し前記非常呼び出し釦が押されたとき、前記
   第１の送受話器を起動し前記第２の送受話器を呼び出す
   呼び出し装置と、前記第２の送受話器が所定時限に応答
   しなかった時前記第３の送受話器を呼び出す呼び出し切
   替装置とを備えたエレベータの通話装置において、前記
   第１の送受話器が起動されてから所定時限間隔で、前記
   呼び出し切替装置を起動する未救出呼び出し装置を備え
   たことを特徴とするエレベータの通話装置。