JPH07214530A - 無機質セメント板の製造方法 - Google Patents

無機質セメント板の製造方法

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JPH07214530A
JPH07214530A JP794694A JP794694A JPH07214530A JP H07214530 A JPH07214530 A JP H07214530A JP 794694 A JP794694 A JP 794694A JP 794694 A JP794694 A JP 794694A JP H07214530 A JPH07214530 A JP H07214530A
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JP
Japan
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layer
curing
green sheet
cement
cement board
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JP794694A
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English (en)
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Masaaki Kubo
雅昭 久保
Mamoru Ota
守 太田
Yasuhiro Sakamoto
康宏 阪本
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 養生硬化によって生ずる反りの問題を解消し
た無機質セメント板の製造方法を提供する。 【構成】 セメントと骨材と繊維成分を主成分とした水
性スラリーを抄造してグリーンシートを形成し、このグ
リーンシートを第1層としてその上面に、セメントと骨
材と繊維成分を主成分とする、含水率が50重量%以下
のペースト状の粉体混合材料を載せて第2層を形成して
複層板とし、この複層板を加圧成形して上記第2層の上
面に凹凸模様を形成し、さらにこの凹凸模様を形成した
第2層の上面に水を散布した後、養生硬化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は外装材等の建築材料とし
て用いられる無機質セメント板の製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来から、無機質セメント板は、ハチェ
ック抄造法または長網抄造法等の抄造方式か、或いは押
出成形か注型成形かのいずれかの方式で製造されてい
る。このうち、抄造方式による無機質セメント板の製造
方法が生産性に優れているために一般によく行われてい
るが、この抄造方式によって形成されたグリーンシート
を加圧成形して凹凸模様を付与した後、養生硬化して得
られる無機質セメント板の表面には、深く鋭い凹凸模様
を形成することが困難であるという欠点があった。この
欠点を解消するために、上記グリーンシートを第1層と
して、その上面にセメントを主成分とする流動性に乏し
い、含水率が約50重量%以下のペースト状の粉体混合
材料を載せて第2層を形成して複層板とし、この複層板
を加圧成形してこの第2層に所望の凹凸模様を形成し、
これを養生硬化する方法が採用された。ここで第2層に
粉体混合材料を用いる理由は、含水率が高いと凹凸模様
を付与した後に、第2層に含まれる骨材、あるいはセメ
ントが流動し、凹凸模様が型崩れするからである。とこ
ろが、養生工程でもって第1層と第2層に生じる硬化反
応の反応速度は、含水率の差からして異なるために、第
1層と第2層の反応率がことなり、無機質セメント板に
反りが発生するという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の如
く、セメントと骨材と繊維成分を主成分とした水性スラ
リーを抄造してグリーンシートを形成し、このグリーン
シートを第1層としてその上面に、セメントと骨材と繊
維成分を主成分とする、含水率が50重量%以下のペー
スト状の粉体混合材料を載せて第2層を形成して複層板
とし、この複層板を加圧成形して上記第2層の上面に凹
凸模様を形成し、さらに養生硬化させることを特徴とす
る無機質セメント板の製造方法を採用するに当たって、
養生硬化によって生ずる反りの問題を解消した無機質セ
メント板の製造方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の無機質セメント
板の製造方法は、セメントと骨材と繊維成分を主成分と
した水性スラリーを抄造してグリーンシートを形成し、
このグリーンシートを第1層としてその上面に、セメン
トと骨材と繊維成分を主成分とする、含水率が50重量
%以下のペースト状の粉体混合材料を載せて第2層を形
成して複層板とし、この複層板を加圧成形して上記第2
層の上面に凹凸模様を形成し、さらにこの凹凸模様を形
成した第2層の上面に水を散布した後、養生硬化させる
ことを特徴とする。
【0005】
【作用】本発明の無機質セメント板の製造方法による
と、複層板の凹凸模様を形成した第2層に散水すること
によって、第1層に含まれる含水率との均衡をはかり、
第2層の水硬反応を促進させ、反応率を高める。したが
って、得られた無機質セメント板の第1層と第2層の反
応率が接近する。
【0006】以下、本発明を詳しく説明する。まず、加
圧成形される複層板について説明すると、複層板は第1
層とこの第1層に載った第2層から構成される。第1層
は、セメントをバインダーとし、骨材、その他補強のた
めに各種繊維成分を主成分として含んだ水性スラリーを
抄造して得られるグリーンシートで構成される。上記セ
メントとしては、ポルトランドセメント、高炉セメント
等、フライアッシュセメント等を用いることができる。
上記骨材としては特に限定はなく、目的とする無機質セ
メント板の用途に応じて一般に用いられる鉱物性骨材が
用いられる。例えば、建築材料の外装板に適用する場合
には、ケイ石粉、パーライト、シラスバルーン、ガラス
バルーン、シリカ、砂利などが用いられる。上記繊維成
分としては、セルロース系のパルプ繊維、石綿等の鉱物
性繊維、ポリプロピレン、ビニロン等有機質の樹脂系繊
維、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維等が用いられる。
上記第1層は第2層と比べると、含水率がきわめて高
く、仮に凹凸模様を加圧成形で付与しても、解圧すると
経時とともに型崩れする性質を有するものである。
【0007】上記第2層について説明すると、材料面か
ら言及すると基本的には差異はなく、セメント、骨材、
繊維成分を主成分とし、含水率が50重量%以下であっ
て、凹凸模様を付与すると、解圧しても凹凸模様の崩れ
はなく、けいじょうの自己保持性に優れた性質をもっ
た、混練されたペースト状の粉体混合材料が用いられ
る。この混練された粉体混合材料を第1層のグリーンシ
ート上にノズルから供給して第2層を形成し、その結
果、複層板が形成される。この複層板を加圧成形して第
2層に凹凸模様を形成する。
【0008】上記の如く凹凸模様を形成した複層板の第
2層上面に散水すると水は凹凸模様を付与した第2層に
吸収される。この散水は1乃至5リットル/m2 の割合
で行われるのが好ましい。水の散布量が1リットル/m
2 未満では十分な反り防止効果が得られず、5リットル
/m2 を越えると、第2層が吸収する許容以上の水が余
剰水となって流れ落ちる。水硬反応に十分な水がこの工
程で加えられる。この吸収された水によって、次の養生
工程での第2層の水硬反応は促進される。上記の養生方
法は、湿熱状態で行う蒸気養生のみで行うものであって
も、この蒸気養生した後さらにオートクレーブ中で加熱
して行うオートクレーブ養生であってもよい。上記蒸気
養生は、50℃以上の飽和水蒸気で満たされた養生室に
放置してなされる。上記養生工程を経て、無機質セメン
ト板が得られる。
【0009】
【実施例】以下、本発明を実施例として説明する。実施
例1及び比較例1は蒸気養生のみで無機質セメント板を
得る製造方法であり、実施例2及び比較例2は蒸気養生
の後にさらにオートクレーブ養生をして無機質セメント
板を得る製造方法である。上記の二通りの養生方法にお
いては、それぞれ異なった配合の無機質セメント板を作
製した。
【0010】実施例1及び比較例1に用いるグリーン
シートの作製 ポルトランドセメント30重量%、フライアッシュセメ
ント30重量%、高炉水砕スラグ30重量%、マイカ粉
15重量%、及びパルプ5重量%を水に分散させて水性
スラリーを調製し、この水性スラリーを長網抄造法にて
抄造してグリーンシートを作製した。このグリーンシー
トを下記の実施例及び比較例に用いた。このグリーンシ
ートをグリーンシート(A)とする。
【0011】実施例2及び比較例2に用いるグリーン
シートの作製 ポルトランドセメント40重量%、フライアッシュセメ
ント40重量%、ケイ石粉15重量%、及びパルプ5重
量%を水に分散させて水性スラリーを調製し、この水性
スラリーを長網抄造法にて抄造してグリーンシートを作
製した。このグリーンシートを下記の実施例及び比較例
に用いた。このグリーンシートをグリーンシート(B)
とする。
【0012】実施例1及び比較例1に用いる粉体混合
材料の調製 ポルトランドセメント80重量%、パルプ5重量%、及
びパーライト15重量%を水と混合し、含水率が約40
重量%のペースト状の粉体混合材料を調製した。この粉
体混合材料を粉体混合材料(A)とする。
【0013】実施例2及び比較例2に用いる粉体混合
材料の調製 ポルトランドセメント40重量%、ケイ石粉40重量
%、パーライト15重量%、及びパルプ5重量%を水と
混合し、含水率が約40重量%のペースト状の粉体混合
材料を調製した。この粉体混合材料を粉体混合材料
(B)とする。
【0014】実施例1 グリーンシートAを第1層として、このグリーンシート
Aの上面に粉体混合材料Aをノズルから供給して第2層
を形成し、複層板Aを得た。この複層板Aをプレス機に
て加圧成形して上記第2層に凹凸模様を形成した後、第
2層の上面から水を3リットル/m2 散布し、これを8
0℃の湿熱状態に保たれた養生室で100時間放置して
蒸気養生を施し無機質セメント板を得た。
【0015】実施例2 グリーンシートBを第1層として、このグリーンシート
Bの上面に粉体混合材料Bをノズルから供給して第2層
を形成し、複層板Bを得た。この複層板Bをプレス機に
て加圧成形して上記第2層に凹凸模様を形成した後、第
2層の上面から水を2リットル/m2 散布し、これを8
0℃の湿熱状態に保たれた養生室で20時間放置して蒸
気養生を施した後、さらにオートクレーブ中で170℃
−10時間の条件でオートクレーブ養生して無機質セメ
ント板を得た。
【0016】比較例1 グリーンシートAを第1層として、このグリーンシート
Aの上面に粉体混合材料Aをノズルから供給して第2層
を形成し、複層板Aを得た。この複層板Aをプレス機に
て加圧成形して上記第2層に凹凸模様を形成し、これを
80℃の湿熱状態に保たれた養生室で100時間放置し
て蒸気養生を施し無機質セメント板を得た。
【0017】比較例2 グリーンシートBを第1層として、このグリーンシート
Bの上面に粉体混合材料Bをノズルから供給して第2層
を形成し、複層板Bを得た。この複層板Bをプレス機に
て加圧成形して上記第2層に凹凸模様を形成し、これを
80℃の湿熱状態に保たれた養生室で20時間放置して
蒸気養生を施した後、さらにオートクレーブ中で170
℃−10時間の条件でオートクレーブ養生して無機質セ
メント板を得た。
【0018】反り量の測定 上述の如くして得た実施例及び比較例の無機質セメント
板を、それぞれ寸法300mm×300mmに切断して
試料片とし、この試料片を平滑な板の上に載せて、この
ときにできる上記試料片と板との間隔の最大幅を測定し
て反り量とした。測定した反り量を(表1)に示した。
【0019】
【表1】
【0020】表1より、蒸気養生のみの場合、及び蒸気
養生の後にオートクレーブ養生を行った場合のいずれの
場合においても、水の散布処理をした実施例1及び実施
例2の無機質セメント板は、比較例1及び比較例2の無
機質セメント板に比べると、反り量が大幅に低減されて
いることがわかる。また、水の散布処理をした実施例1
及び実施例2の無機質セメント板は、比較例1及び比較
例2と比較すると、表面が緻密化して良好な外観を有し
ていた。
【0021】
【発明の効果】本発明の無機質セメント板の製造方法に
よると、セメントと骨材と繊維成分を主成分とした水性
スラリーを抄造してグリーンシートを形成し、このグリ
ーンシートを第1層としてその上面に、セメントと骨材
と繊維成分を主成分とする、含水率が50重量%以下の
粉体混合材料を載せて第2層を形成して複層板とし、こ
の複層板を加圧成形して上記第2層の上面に凹凸模様を
形成し、さらに養生硬化させることを特徴とする無機質
セメント板の製造方法を採用する場合において、養生硬
化させる前に上記第2層の上面に水を散布するので、養
生硬化によって生ずる反りを大幅に低減することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E04C 2/04 D 7806−2E E04F 13/14 102 A 9127−2E

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメントと骨材と繊維成分を主成分とし
    た水性スラリーを抄造してグリーンシートを形成し、こ
    のグリーンシートを第1層としてその上面に、セメント
    と骨材と繊維成分を主成分とする、含水率が50重量%
    以下のペースト状の粉体混合材料を載せて第2層を形成
    して複層板とし、この複層板を加圧成形して上記第2層
    の上面に凹凸模様を形成し、さらにこの凹凸模様を形成
    した第2層の上面に水を散布した後、養生硬化させるこ
    とを特徴とする無機質セメント板の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記第2層の上面に散布する水の量が、
    1乃至5リットル/m2 であることを特徴とする請求項
    1記載の無機質セメント板の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記養生硬化が、高湿度加熱状態で行う
    蒸気養生によるものであることを特徴とする請求項1又
    は請求項2記載の無機質セメント板の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記養生硬化が、オートクレーブ養生に
    よるものであることを特徴とする請求項1乃至請求項3
    いずれか記載の無機質セメント板の製造方法。
JP794694A 1994-01-27 1994-01-27 無機質セメント板の製造方法 Pending JPH07214530A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100528183B1 (ko) * 2002-11-22 2005-11-15 이규식 콘크리트 구조물 시공 방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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