JPH08267439A - 無機質セメント板の製造方法 - Google Patents
無機質セメント板の製造方法Info
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- JPH08267439A JPH08267439A JP7074793A JP7479395A JPH08267439A JP H08267439 A JPH08267439 A JP H08267439A JP 7074793 A JP7074793 A JP 7074793A JP 7479395 A JP7479395 A JP 7479395A JP H08267439 A JPH08267439 A JP H08267439A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ベルト上に、セメントと骨材と繊維成分を主
成分とする含水率が５０％以下の無機質粉体材料を散布
し、これを上下金型間でプレス成形した後、養生硬化さ
せる無機質セメント板の製造方法を採用するに当たっ
て、プレス成形時に無機質粉体材料が飛散するのを防止
した無機質セメント板の製造方法を提供する。 【構成】 ベルト上に、セメントと骨材と繊維成分を主
成分とする含水率が５０％以下の無機質粉体材料を散布
し、これを上下金型間でプレス成形した後、養生硬化さ
せる無機質セメント板の製造方法において、無機質粉体
材料に配合成分として増粘剤を添加し、ベルト上に散布
した無機質粉体材料の表面に散水した後、プレス成形す
る。および／または、ベルト上に散布した無機質粉体材
料の表面に増粘剤を含有した水溶液を散布した後、プレ
ス成形する。
成分とする含水率が５０％以下の無機質粉体材料を散布
し、これを上下金型間でプレス成形した後、養生硬化さ
せる無機質セメント板の製造方法を採用するに当たっ
て、プレス成形時に無機質粉体材料が飛散するのを防止
した無機質セメント板の製造方法を提供する。 【構成】 ベルト上に、セメントと骨材と繊維成分を主
成分とする含水率が５０％以下の無機質粉体材料を散布
し、これを上下金型間でプレス成形した後、養生硬化さ
せる無機質セメント板の製造方法において、無機質粉体
材料に配合成分として増粘剤を添加し、ベルト上に散布
した無機質粉体材料の表面に散水した後、プレス成形す
る。および／または、ベルト上に散布した無機質粉体材
料の表面に増粘剤を含有した水溶液を散布した後、プレ
ス成形する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は外装材等の建築材料とし
て用いられる無機質セメント板の製造方法に関するもの
である。
て用いられる無機質セメント板の製造方法に関するもの
である。
【０００２】
【従来の技術】従来から、ベルト上に、セメントと骨材
と繊維成分を主成分とする含水率が５０％以下の無機質
粉体材料を散布し、これを上下金型間でプレス成形した
後、養生硬化させて無機質セメント板が製造されてい
る。
と繊維成分を主成分とする含水率が５０％以下の無機質
粉体材料を散布し、これを上下金型間でプレス成形した
後、養生硬化させて無機質セメント板が製造されてい
る。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法にあっては、ベルト上に散布した無機質粉体材料が比
較的乾いているために材料間の結合力が弱く、これを上
下金型間でプレス成形する際に、無機質粉体材料が飛散
しやすいという問題があった。すなわち、プレス成形時
において上金型が降下して、まさに無機質粉体材料の表
面と接触しようとする際に、上金型と無機質粉体材料の
表面との間に存在する空気が、上金型と無機質粉体材料
との間の周辺部の僅かな隙間から突風となって追い出さ
れ、無機質粉体材料の一部を吹き飛ばすからである。こ
のようにプレス成形時に無機質粉体材料が成形金型の周
囲に飛散すると、連続生産の妨げになったり、また得ら
れた無機質セメント板の表面材料が部分的に不足して外
観不良を生じるという原因となる。
法にあっては、ベルト上に散布した無機質粉体材料が比
較的乾いているために材料間の結合力が弱く、これを上
下金型間でプレス成形する際に、無機質粉体材料が飛散
しやすいという問題があった。すなわち、プレス成形時
において上金型が降下して、まさに無機質粉体材料の表
面と接触しようとする際に、上金型と無機質粉体材料の
表面との間に存在する空気が、上金型と無機質粉体材料
との間の周辺部の僅かな隙間から突風となって追い出さ
れ、無機質粉体材料の一部を吹き飛ばすからである。こ
のようにプレス成形時に無機質粉体材料が成形金型の周
囲に飛散すると、連続生産の妨げになったり、また得ら
れた無機質セメント板の表面材料が部分的に不足して外
観不良を生じるという原因となる。
【０００４】従来においてはこの問題を解決する方法と
して、ベルト上に散布した無機質粉体材料の表面をロー
ルで押さえて無機質セメント板の層をある程度固めた
り、無機質粉体材料の表面に散水して湿らせた後にプレ
ス成形するという方法が行われている。無機質粉体材料
の飛散は、上記の方法を併用することによりかなり改善
されるものの、しかしながら十分なものではなく、さら
に改善されることが望まれている。
して、ベルト上に散布した無機質粉体材料の表面をロー
ルで押さえて無機質セメント板の層をある程度固めた
り、無機質粉体材料の表面に散水して湿らせた後にプレ
ス成形するという方法が行われている。無機質粉体材料
の飛散は、上記の方法を併用することによりかなり改善
されるものの、しかしながら十分なものではなく、さら
に改善されることが望まれている。
【０００５】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
ので、ベルト上に、セメントと骨材と繊維成分を主成分
とする含水率が５０％以下の無機質粉体材料を散布し、
これを上下金型間でプレス成形した後、養生硬化させる
無機質セメント板の製造方法を採用するに当たって、プ
レス成形時に無機質粉体材料が飛散するのを防止した無
機質セメント板の製造方法を提供するものである。
ので、ベルト上に、セメントと骨材と繊維成分を主成分
とする含水率が５０％以下の無機質粉体材料を散布し、
これを上下金型間でプレス成形した後、養生硬化させる
無機質セメント板の製造方法を採用するに当たって、プ
レス成形時に無機質粉体材料が飛散するのを防止した無
機質セメント板の製造方法を提供するものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】請求項１に係る無機質セ
メント板の製造方法は、ベルト上に、セメントと骨材と
繊維成分を主成分とする含水率が５０％以下の無機質粉
体材料を散布し、これを上下金型間でプレス成形した
後、養生硬化させる無機質セメント板の製造方法におい
て、無機質粉体材料に配合成分として増粘剤を添加し、
ベルト上に散布した無機質粉体材料の表面に散水した
後、プレス成形することを特徴とするものである。
メント板の製造方法は、ベルト上に、セメントと骨材と
繊維成分を主成分とする含水率が５０％以下の無機質粉
体材料を散布し、これを上下金型間でプレス成形した
後、養生硬化させる無機質セメント板の製造方法におい
て、無機質粉体材料に配合成分として増粘剤を添加し、
ベルト上に散布した無機質粉体材料の表面に散水した
後、プレス成形することを特徴とするものである。
【０００７】請求項２に係る無機質セメント板の製造方
法は、ベルト上に、セメントと骨材と繊維成分を主成分
とする含水率が５０％以下の無機質粉体材料を散布し、
これを上下金型間でプレス成形した後、養生硬化させる
無機質セメント板の製造方法において、ベルト上に散布
した無機質粉体材料の表面に増粘剤を含有した水溶液を
散布した後、プレス成形することを特徴とするものであ
る。
法は、ベルト上に、セメントと骨材と繊維成分を主成分
とする含水率が５０％以下の無機質粉体材料を散布し、
これを上下金型間でプレス成形した後、養生硬化させる
無機質セメント板の製造方法において、ベルト上に散布
した無機質粉体材料の表面に増粘剤を含有した水溶液を
散布した後、プレス成形することを特徴とするものであ
る。
【０００８】請求項３に係る無機質セメント板の製造方
法は、ベルト上に、セメントと骨材と繊維成分を主成分
とする含水率が５０％以下の無機質粉体材料を散布し、
これを上下金型間でプレス成形した後、養生硬化させる
無機質セメント板の製造方法において、無機質粉体材料
に配合成分として増粘剤を添加し、ベルト上に散布した
無機質粉体材料の表面に増粘剤を含有した水溶液を散布
した後、プレス成形することを特徴とするものである。
法は、ベルト上に、セメントと骨材と繊維成分を主成分
とする含水率が５０％以下の無機質粉体材料を散布し、
これを上下金型間でプレス成形した後、養生硬化させる
無機質セメント板の製造方法において、無機質粉体材料
に配合成分として増粘剤を添加し、ベルト上に散布した
無機質粉体材料の表面に増粘剤を含有した水溶液を散布
した後、プレス成形することを特徴とするものである。
【０００９】請求項４に係る無機質セメント板の製造方
法は、請求項１乃至請求項３いずれか記載の無機質セメ
ント板の製造方法において、セメントと骨材とを主成分
とした水性スラリーを抄造してベルト上に形成されたグ
リーンシートの上面に、無機質粉体材料を散布すること
を特徴とするものである。
法は、請求項１乃至請求項３いずれか記載の無機質セメ
ント板の製造方法において、セメントと骨材とを主成分
とした水性スラリーを抄造してベルト上に形成されたグ
リーンシートの上面に、無機質粉体材料を散布すること
を特徴とするものである。
【００１０】
【作用】請求項１に係る無機質セメント板の製造方法に
よると、無機質粉体材料に配合成分として添加した増粘
剤が、ベルト上に散布した無機質粉体材料の表面に散水
することにより、無機質粉体材料を構成する材料の結合
力を高める働きをして、プレス成形時に無機質粉体材料
が飛散しにくくなる。
よると、無機質粉体材料に配合成分として添加した増粘
剤が、ベルト上に散布した無機質粉体材料の表面に散水
することにより、無機質粉体材料を構成する材料の結合
力を高める働きをして、プレス成形時に無機質粉体材料
が飛散しにくくなる。
【００１１】請求項２に係る無機質セメント板の製造方
法によると、ベルト上に散布した無機質粉体材料の表面
に増粘剤を含有した水溶液を散布することにより、水溶
液に含有された増粘剤が無機質粉体材料のを構成する材
料の結合力を高める働きをして、プレス成形時に無機質
粉体材料が飛散しにくくなる。
法によると、ベルト上に散布した無機質粉体材料の表面
に増粘剤を含有した水溶液を散布することにより、水溶
液に含有された増粘剤が無機質粉体材料のを構成する材
料の結合力を高める働きをして、プレス成形時に無機質
粉体材料が飛散しにくくなる。
【００１２】請求項３に係る無機質セメント板の製造方
法によると、上記請求項１の作用と請求項２の作用との
相乗作用により、プレス成形時に無機質粉体材料がより
飛散しにくくなる。
法によると、上記請求項１の作用と請求項２の作用との
相乗作用により、プレス成形時に無機質粉体材料がより
飛散しにくくなる。
【００１３】請求項４に係る無機質セメント板の製造方
法によると、請求項１乃至請求項３いずれか記載の無機
質セメント板の製造方法において、セメントと骨材とを
主成分とした水性スラリーを抄造してベルト上に形成さ
れたグリーンシートの上面に無機質粉体材料を散布する
ことにより、グリーンシートを下層とし、散布した無機
質粉体材料を上層とする構成において、無機質粉体材料
の飛散を防止することができる。
法によると、請求項１乃至請求項３いずれか記載の無機
質セメント板の製造方法において、セメントと骨材とを
主成分とした水性スラリーを抄造してベルト上に形成さ
れたグリーンシートの上面に無機質粉体材料を散布する
ことにより、グリーンシートを下層とし、散布した無機
質粉体材料を上層とする構成において、無機質粉体材料
の飛散を防止することができる。
【００１４】以下、本発明を詳しく説明する。まず、無
機質粉体材料について説明すると、この無機質粉体材料
はセメントをバインダーとし、骨材、その他補強材とし
て各種繊維成分を主成分として配合し、これに水を加え
て混合して含水率（ここでいう含水率は、固形分の重量
を１００％としたときの水の重量％である）が５０％以
下に調製された、比較的乾いた粉体である。上記セメン
トとしては、ポルトランドセメント、高炉セメント等の
一般に用いられているものを用いることができる。上記
骨材としては特に限定はなく、目的とする無機質セメン
ト板の用途に応じて一般に用いられる鉱物性骨材や有機
系骨材から選択して用いられ、例えば、ケイ石粉、パー
ライト、シラスバルーン、ガラスバルーン、シリカ、砂
利などが用いられる。上記繊維成分は補強成分として配
合されるものであり、例えばセルロース系のパルプ繊
維、石綿等の鉱物性繊維、ポリプロピレン、ビニロン等
有機質の樹脂系繊維、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維
等を用いることができる。
機質粉体材料について説明すると、この無機質粉体材料
はセメントをバインダーとし、骨材、その他補強材とし
て各種繊維成分を主成分として配合し、これに水を加え
て混合して含水率（ここでいう含水率は、固形分の重量
を１００％としたときの水の重量％である）が５０％以
下に調製された、比較的乾いた粉体である。上記セメン
トとしては、ポルトランドセメント、高炉セメント等の
一般に用いられているものを用いることができる。上記
骨材としては特に限定はなく、目的とする無機質セメン
ト板の用途に応じて一般に用いられる鉱物性骨材や有機
系骨材から選択して用いられ、例えば、ケイ石粉、パー
ライト、シラスバルーン、ガラスバルーン、シリカ、砂
利などが用いられる。上記繊維成分は補強成分として配
合されるものであり、例えばセルロース系のパルプ繊
維、石綿等の鉱物性繊維、ポリプロピレン、ビニロン等
有機質の樹脂系繊維、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維
等を用いることができる。
【００１５】この無機質粉体材料は、ベルト上に直接散
布しても、ベルト上に抄造して形成されたグリーンシー
ト上に散布しても構わないものである。後者では、グリ
ーンシートは、セメントをバインダーとし、骨材、その
他補強材として各種繊維成分を主成分として含んだ、流
動性に富む水性スラリーを抄造して形成されるもので、
無機質粉体材料と比べると含水率が高いものである。そ
してこの場合、グリーンシートを基材層として、散布さ
れた無機質粉体材料をプレス成形により模様付けされる
層として備えた無機質セメント板が製造されるもので、
基材層が高強度となる材料配合とし、且つ無機質粉体材
料を模様付けし易い配合とすることで、無機質セメント
板は強度に優れ、且つ良好な表面模様を有するものとな
る。
布しても、ベルト上に抄造して形成されたグリーンシー
ト上に散布しても構わないものである。後者では、グリ
ーンシートは、セメントをバインダーとし、骨材、その
他補強材として各種繊維成分を主成分として含んだ、流
動性に富む水性スラリーを抄造して形成されるもので、
無機質粉体材料と比べると含水率が高いものである。そ
してこの場合、グリーンシートを基材層として、散布さ
れた無機質粉体材料をプレス成形により模様付けされる
層として備えた無機質セメント板が製造されるもので、
基材層が高強度となる材料配合とし、且つ無機質粉体材
料を模様付けし易い配合とすることで、無機質セメント
板は強度に優れ、且つ良好な表面模様を有するものとな
る。
【００１６】本発明においては、散布された無機質粉体
材料に増粘剤を含有させることにより、無機質粉体材料
を構成する材料の結合力を高めてプレス成形時の無機質
粉体材料の飛散を防止するものである。このとき、散布
された無機質粉体材料に増粘剤を含有させる手法とし
て、無機質粉体材料を調製する段階での一配合材料とし
て増粘剤を添加する方法、散布後の無機質粉体材料に散
布する水を増粘剤を溶解した水溶液とする方法により行
うもので、これらを併用しても構わないものである。増
粘剤としては、例えばメチルセルロース（以下、ＭＣと
する）、ポリビニルアルコール（以下、ＰＶＡとする）
等を用いることができる。また本発明においては、プレ
ス成形前に散布された無機質粉体材料の表面をロール等
で押さえるようにしてもよく、このとき無機質粉体材料
の飛散防止効果はより向上する。
材料に増粘剤を含有させることにより、無機質粉体材料
を構成する材料の結合力を高めてプレス成形時の無機質
粉体材料の飛散を防止するものである。このとき、散布
された無機質粉体材料に増粘剤を含有させる手法とし
て、無機質粉体材料を調製する段階での一配合材料とし
て増粘剤を添加する方法、散布後の無機質粉体材料に散
布する水を増粘剤を溶解した水溶液とする方法により行
うもので、これらを併用しても構わないものである。増
粘剤としては、例えばメチルセルロース（以下、ＭＣと
する）、ポリビニルアルコール（以下、ＰＶＡとする）
等を用いることができる。また本発明においては、プレ
ス成形前に散布された無機質粉体材料の表面をロール等
で押さえるようにしてもよく、このとき無機質粉体材料
の飛散防止効果はより向上する。
【００１７】本発明においてはプレス成形をすることに
より表面に所望の模様が付与された無機質生板が得ら
れ、この無機質生板を養生することで、セメントの水硬
反応が促進されて硬化し無機質セメント板が製造され
る。このときの養生硬化する方法は、特に限定されず、
湿熱状態で行う蒸気養生のみで行うものであっても、こ
の蒸気養生した後さらにオートクレーブ中で加熱して行
うオートクレーブ養生であってもよい。
より表面に所望の模様が付与された無機質生板が得ら
れ、この無機質生板を養生することで、セメントの水硬
反応が促進されて硬化し無機質セメント板が製造され
る。このときの養生硬化する方法は、特に限定されず、
湿熱状態で行う蒸気養生のみで行うものであっても、こ
の蒸気養生した後さらにオートクレーブ中で加熱して行
うオートクレーブ養生であってもよい。
【００１８】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【００１９】該実施例においては、まず、ポルトランド
セメント４０重量部、フライアッシュ４０重量部、ケイ
石粉１５重量部、パルプ５重量部を配合した固形材料を
過剰の水に分散させて水性スラリーを調製し、この水性
スラリーを抄造して、コンベアにて循環するベルト上に
グリーンシートを得た。
セメント４０重量部、フライアッシュ４０重量部、ケイ
石粉１５重量部、パルプ５重量部を配合した固形材料を
過剰の水に分散させて水性スラリーを調製し、この水性
スラリーを抄造して、コンベアにて循環するベルト上に
グリーンシートを得た。
【００２０】次に、ポルトランドセメント４０重量部、
ケイ石粉４０重量部、バーミキュライト１５重量部、パ
ルプ５重量部を配合した固形材料に、この固形材料を１
００％として水１５％とＰＶＡ粉末０．１％とを配合し
て無機質粉体材料を調製した。この無機質粉体材料を上
記グリーンシート上に約６ｍｍの厚さで散布した後、ス
ポンジゴムロールで０．５ｋｇ／ｃｍ2 の圧力で押さ
え、さらに無機質粉体材料の固形分に対して約７％相当
の水を散布して、上下金型間でプレス成形した。このと
き、成形金型の周囲には無機質粉体材料の飛散が見られ
なかった。
ケイ石粉４０重量部、バーミキュライト１５重量部、パ
ルプ５重量部を配合した固形材料に、この固形材料を１
００％として水１５％とＰＶＡ粉末０．１％とを配合し
て無機質粉体材料を調製した。この無機質粉体材料を上
記グリーンシート上に約６ｍｍの厚さで散布した後、ス
ポンジゴムロールで０．５ｋｇ／ｃｍ2 の圧力で押さ
え、さらに無機質粉体材料の固形分に対して約７％相当
の水を散布して、上下金型間でプレス成形した。このと
き、成形金型の周囲には無機質粉体材料の飛散が見られ
なかった。
【００２１】上記の場合とは別に、該実施例において
は、増粘剤を添加することによる飛散防止効果を確認す
るために、次の如き試験を行った。すなわち、図１
（ａ）（ｂ）（ｃ）（ｄ）に示す如く、グリーンシート
２の上に無機質粉体材料１を散布（プレス後３ｍｍ厚み
相当）し、この無機質粉体材料１の層をアクリル製のプ
ッシュブルゲージ３（面積40mm×40mm, 厚み10mm）にて
０．２５ｋｇ／ｃｍ2 の圧力で押さえた後、電動スプレ
ー４にて無機質粉体材料１の固形分に対して約７％相当
の水を散布し、さらに無機質粉体材料１の表面にエアー
ガンで４５°の角度からエアーを噴射し、無機質粉体材
料１の表面における風速をアネモマスターで測定しなが
ら無機質粉体材料１の飛散状況を目視観察した。
は、増粘剤を添加することによる飛散防止効果を確認す
るために、次の如き試験を行った。すなわち、図１
（ａ）（ｂ）（ｃ）（ｄ）に示す如く、グリーンシート
２の上に無機質粉体材料１を散布（プレス後３ｍｍ厚み
相当）し、この無機質粉体材料１の層をアクリル製のプ
ッシュブルゲージ３（面積40mm×40mm, 厚み10mm）にて
０．２５ｋｇ／ｃｍ2 の圧力で押さえた後、電動スプレ
ー４にて無機質粉体材料１の固形分に対して約７％相当
の水を散布し、さらに無機質粉体材料１の表面にエアー
ガンで４５°の角度からエアーを噴射し、無機質粉体材
料１の表面における風速をアネモマスターで測定しなが
ら無機質粉体材料１の飛散状況を目視観察した。
【００２２】この試験を、ポルトランドセメント４０重
量部、ケイ石粉４０重量部、バーミキュライト１５重量
部、パルプ５重量部を配合してなる固形材料を基本配合
として、（表１）に示す如く、含水率および添加する増
粘剤の条件がそれぞれ異なる無機質粉体材料１を調製し
た実施例１〜実施例８、および比較例１〜比較例６につ
いて行い、無機質粉体材料１が飛散した時点の風速の測
定結果を図２のグラフに示した。なお、実施例３，実施
例４，実施例７，実施例８については、電動スプレー４
にてＰＶＡ０．１％を含有する水溶液を無機質粉体材料
１の固形分に対して約７％相当散布した。また、比較例
１，比較例３〜比較例６については、水の散布を行わな
かった。
量部、ケイ石粉４０重量部、バーミキュライト１５重量
部、パルプ５重量部を配合してなる固形材料を基本配合
として、（表１）に示す如く、含水率および添加する増
粘剤の条件がそれぞれ異なる無機質粉体材料１を調製し
た実施例１〜実施例８、および比較例１〜比較例６につ
いて行い、無機質粉体材料１が飛散した時点の風速の測
定結果を図２のグラフに示した。なお、実施例３，実施
例４，実施例７，実施例８については、電動スプレー４
にてＰＶＡ０．１％を含有する水溶液を無機質粉体材料
１の固形分に対して約７％相当散布した。また、比較例
１，比較例３〜比較例６については、水の散布を行わな
かった。
【００２３】
【表１】
【００２４】図２に示した結果より、実施例１〜実施例
８においては、比較例１〜比較例６に比べて無機質粉体
材料１が飛散しにくいことがわかる。また、実施例１と
実施例２との比較から、増粘剤としてはＭＣよりも水に
溶解しやすいＰＶＡの方が飛散防止効果が大きいかっ
た。
８においては、比較例１〜比較例６に比べて無機質粉体
材料１が飛散しにくいことがわかる。また、実施例１と
実施例２との比較から、増粘剤としてはＭＣよりも水に
溶解しやすいＰＶＡの方が飛散防止効果が大きいかっ
た。
【００２５】
【発明の効果】請求項１に係る無機質セメント板の製造
方法によると、無機質粉体材料に配合成分として添加し
た増粘剤が、ベルト上に散布した無機質粉体材料の表面
に散水することにより、無機質粉体材料を構成する材料
の結合力を高める働きをして、プレス成形時に無機質粉
体材料が飛散しにくくなる。
方法によると、無機質粉体材料に配合成分として添加し
た増粘剤が、ベルト上に散布した無機質粉体材料の表面
に散水することにより、無機質粉体材料を構成する材料
の結合力を高める働きをして、プレス成形時に無機質粉
体材料が飛散しにくくなる。
【００２６】請求項２に係る無機質セメント板の製造方
法によると、ベルト上に散布した無機質粉体材料の表面
に増粘剤を含有した水溶液を散布することにより、水溶
液に含有された増粘剤が無機質粉体材料のを構成する材
料の結合力を高める働きをして、プレス成形時に無機質
粉体材料が飛散しにくくなる。
法によると、ベルト上に散布した無機質粉体材料の表面
に増粘剤を含有した水溶液を散布することにより、水溶
液に含有された増粘剤が無機質粉体材料のを構成する材
料の結合力を高める働きをして、プレス成形時に無機質
粉体材料が飛散しにくくなる。
【００２７】請求項３に係る無機質セメント板の製造方
法によると、上記請求項１の作用と請求項２の作用との
相乗作用により、プレス成形時に無機質粉体材料がより
飛散しにくくなる。
法によると、上記請求項１の作用と請求項２の作用との
相乗作用により、プレス成形時に無機質粉体材料がより
飛散しにくくなる。
【００２８】請求項４に係る無機質セメント板の製造方
法によると、請求項１乃至請求項３いずれか記載の無機
質セメント板の製造方法において、セメントと骨材とを
主成分とした水性スラリーを抄造してベルト上に形成さ
れたグリーンシートの上面に無機質粉体材料を散布する
ことにより、グリーンシートを下層とし、散布した無機
質粉体材料を上層とする構成において、無機質粉体材料
の飛散を防止することができる。
法によると、請求項１乃至請求項３いずれか記載の無機
質セメント板の製造方法において、セメントと骨材とを
主成分とした水性スラリーを抄造してベルト上に形成さ
れたグリーンシートの上面に無機質粉体材料を散布する
ことにより、グリーンシートを下層とし、散布した無機
質粉体材料を上層とする構成において、無機質粉体材料
の飛散を防止することができる。
【図１】本発明の実施例における飛散防止効果の確認試
験の方法を示す概要図である。
験の方法を示す概要図である。
【図２】本発明の実施例における飛散防止効果の確認試
験の測定結果を示す、データをプロットしたグラフであ
る。
験の測定結果を示す、データをプロットしたグラフであ
る。
【符号の説明】 １ 無機質粉体材料 ２ グリーンシート
Claims (4)
- 【請求項１】 ベルト上に、セメントと骨材と繊維成分
を主成分とする含水率が５０％以下の無機質粉体材料を
散布し、これを上下金型間でプレス成形した後、養生硬
化させる無機質セメント板の製造方法において、無機質
粉体材料に配合成分として増粘剤を添加し、ベルト上に
散布した無機質粉体材料の表面に散水した後、プレス成
形することを特徴とする無機質セメント板の製造方法。 - 【請求項２】 ベルト上に、セメントと骨材と繊維成分
を主成分とする含水率が５０％以下の無機質粉体材料を
散布し、これを上下金型間でプレス成形した後、養生硬
化させる無機質セメント板の製造方法において、ベルト
上に散布した無機質粉体材料の表面に増粘剤を含有した
水溶液を散布した後、プレス成形することを特徴とする
無機質セメント板の製造方法。 - 【請求項３】 ベルト上に、セメントと骨材と繊維成分
を主成分とする含水率が５０％以下の無機質粉体材料を
散布し、これを上下金型間でプレス成形した後、養生硬
化させる無機質セメント板の製造方法において、無機質
粉体材料に配合成分として増粘剤を添加し、ベルト上に
散布した無機質粉体材料の表面に増粘剤を含有した水溶
液を散布した後、プレス成形することを特徴とする無機
質セメント板の製造方法。 - 【請求項４】 セメントと骨材とを主成分とした水性ス
ラリーを抄造してベルト上に形成されたグリーンシート
の上面に、無機質粉体材料を散布することを特徴とする
請求項１乃至請求項３いずれか記載の無機質セメント板
の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7074793A JPH08267439A (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | 無機質セメント板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7074793A JPH08267439A (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | 無機質セメント板の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08267439A true JPH08267439A (ja) | 1996-10-15 |
Family
ID=13557541
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7074793A Withdrawn JPH08267439A (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | 無機質セメント板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08267439A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2006018904A1 (ja) * | 2004-08-19 | 2006-02-23 | Minoru Tanaka | 土壁ボード及び土壁ボードの成形方法 |
-
1995
- 1995-03-31 JP JP7074793A patent/JPH08267439A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2006018904A1 (ja) * | 2004-08-19 | 2006-02-23 | Minoru Tanaka | 土壁ボード及び土壁ボードの成形方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020604 |