JPH07212524A - 画像読取装置 - Google Patents

画像読取装置

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JPH07212524A
JPH07212524A JP6012049A JP1204994A JPH07212524A JP H07212524 A JPH07212524 A JP H07212524A JP 6012049 A JP6012049 A JP 6012049A JP 1204994 A JP1204994 A JP 1204994A JP H07212524 A JPH07212524 A JP H07212524A
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JP
Japan
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thin film
film transistor
light receiving
line
potential
Prior art date
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Pending
Application number
JP6012049A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Sakasai
一宏 逆井
Hiroyuki Miyake
弘之 三宅
Tsutomu Abe
勉 安部
Akira Yamazawa
亮 山沢
Fumihiko Ogasawara
文彦 小笠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP6012049A priority Critical patent/JPH07212524A/ja
Publication of JPH07212524A publication Critical patent/JPH07212524A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像読取装置において、画素密度が高密度に
なった場合においても、隣接する薄膜トランジスタのソ
ース・ドレイン間を確実にシールドすることができる構
造を得る。 【構成】 ブロック転送用の薄膜トランジスタ及びリセ
ット用の薄膜トランジスタを有する画像読取装置におい
て、受光素子アレイ11から近い順に、リセット用薄膜
トランジスタTR、これをリセットするリセット電位線
41、転送用の薄膜トランジスタTTの順に配置し、転
送用薄膜トランジスタTTのソース電極35と、隣接す
る転送用薄膜トランジスタTTのドレイン電極36との
間に配置して両電極をシールドするシールド線42を、
前記リセット電位線41に接続して設けることにより、
クロストークの発生を防止して暗出力のばらつきを少な
くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イメージスキャナやフ
ァクシミリ等における原稿画像の読み取りに使用される
画像読取装置に係り、特に画素が高密度に配置された画
像読取装置において、画像を読み取りに際して正確な読
み取りが可能な画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原稿等の画像を読み取る画像読取装置と
しては、例えば、原稿上の画像情報を受光素子アレイを
構成する多数の受光素子に1:1に投影させて電気信号
に変換する密着型イメージセンサが知られている。この
密着型イメージセンサには、画像を多数の画素に分割
し、各画素からの反射光により各受光素子で発生した電
荷を薄膜トランジスタ(TFT)を使用して特定のブロ
ック単位で配線容量に一時的に蓄積し、この蓄積電荷に
よる電位変化を電気信号として時系列的に順次読み出す
TFT駆動型がある。このTFT駆動型のイメージセン
サによれば、TFTの動作により受光素子アレイを複数
のブロックに分けて順次配線容量に転送した後に読み取
るので、単一の駆動用ICで読み取りが可能となり、受
光素子アレイを複数のブロック毎に各駆動用ICにより
読み取る方式に比較して駆動用ICの個数を少なくでき
るという利点がある。
【0003】TFT駆動型イメージセンサは、その等価
回路を図13に示すように、複数の受光素子1から成り
原稿幅と略同じ長さのライン状に配置した受光素子アレ
イ11と、各受光素子に1:1に対応する複数の第1の
薄膜トランジスタTTi,j(i=1〜N,j=1〜n)から
成る第1の薄膜トランジスタ群12と、各受光素子1に
1:1に対応する複数の第2の薄膜トランジスタTRi,j
(i=1〜N,j=1〜n)から成る第2の薄膜トランジ
スタ群13と、多層に形成されたマトリクス配線14と
から構成されている。
【0004】受光素子アレイ11は、N個のブロックの
受光素子群10に分割され、各受光素子1はフォトダイ
オードPと寄生容量Cにより等価的に表わすことができ
る。各受光素子1は各薄膜トランジスタTTi,j及び各薄
膜トランジスタTRi,jのドレイン電極にそれぞれ接続さ
れている。また、各薄膜トランジスタTRi,jのソース電
極は接地され、各薄膜トランジスタTTi,jのソース電極
は、マトリクス状配線14を介して各ブロックを構成す
る受光素子毎にn本の共通信号線15に接続され、各共
通信号線15は信号検出用IC16に接続されている。
【0005】各薄膜トランジスタTTi,jのゲート電極
は、ブロックを構成する各薄膜トランジスタが同時に導
通するようにブロック毎に、ゲートパルス発生回路17
に接続されている。従って、各受光素子1で発生する光
電荷は、受光素子1の寄生容量Cp、薄膜トランジスタ
TTi,jのドレイン・ゲート電極間のオーバーラップ容量
及び薄膜トランジスタTRi,jのドレイン・ゲート電極間
のオーバーラップ容量に蓄積された後、薄膜トランジス
タTTi,jを電荷転送用のスイッチとしてブロック毎に順
次多層配線14の配線容量CLi(i=1〜n)に転送蓄
積される。
【0006】すなわち、ゲートパルス発生回路17に接
続されるゲート線GTi(i=1〜N)のうち、先ずゲー
ト線GT1にゲートパルスφGT1が印加され、第1の薄膜
トランジスタTT1,1〜薄膜トランジスタTT1,nをオンに
し、第1のブロックの各受光素子で発生した電荷が各配
線容量CLiに転送蓄積される。そして、各配線容量CLi
に蓄積された電荷により各共通信号線15の電位が変化
し、この電圧値を信号検出用IC16内のアナログスイ
ッチSWi(i=1〜n)(図示せず)を順次オンさせて
時系列的に出力線18に抽出して信号を読み取る。信号
読み取り後、ゲートパルス発生回路17に接続されるゲ
ート線GRi(i=1〜N)のうち、ゲート線GR1にゲー
トパルスφGR1が印加され、第2の薄膜トランジスタT
R1,1〜薄膜トランジスタTR1,nをオンにして第2の薄膜
トランジスタTRi,jのソース電極側をグランドレベルと
し、各受光素子の寄生容量と第1の薄膜トランジスタT
Ti,j及び第2の薄膜トランジスタTRi,jのドレイン、ゲ
ート電極間のオーバーラップ容量に残された残留電荷を
放電させる(リセット動作)。
【0007】同様にして、ゲートパルスφGR2〜ゲート
パルスφGRnにより、第2〜第Nのブロックの第1の薄
膜トランジスタTT2,1〜TT2,nからTTN,1〜TTN,nまで
がブロック毎にオンすることにより、ブロック毎に受光
素子側の電荷が転送され、順次読み出すことにより、原
稿の主走査方向の1ラインの画像を得た後に前記リセッ
ト動作を行ない、ローラ等の原稿送り手段(図示せず)
により原稿を副走査方向に移動させて前記動作を繰り返
し、原稿面全体の画像信号を得ることができ(特開平2
−265362)。
【0008】上記構造の画像読取装置においては、薄膜
トランジスタTTが主走査方向に配設されるので、薄膜
トランジスタTTi,jのソース電極と、これに隣接する薄
膜トランジスタTTi,jのドレイン電極との間が近接する
ようになっている。ここにおいて、ドレイン側とソース
側の容量に差があるので、ドレイン電極の変化が数V程
度であるのに対し、ソース電極の変化が数十〜数百mV
程度となり、隣接する薄膜トランジスタのドレイン電極
の電位変化の影響をソース電極が受けてクロストークが
発生する現象が生じる。その結果、正確な電荷を読み出
すことができなくなり、画像読取装置における階調の再
現性を悪くするという問題があった。このような問題を
排除するため、例えば特開平3−295275号公報に
開示されるように、各薄膜トランジスタを覆う遮光層を
設け、この遮光層を接地してグランド電位層とし、この
グランド電位層が各薄膜トランジスタのドレイン電極を
覆うようにすることにより、隣接する薄膜トランジスタ
のソース・ドレイン間容量をシールドすることが提案さ
れている。
【0009】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、画素
密度が高密度になって配線密度が増加すると、上記特開
平3−295275号公報に示されるようなグランド電
位層を、薄膜トランジスタによる電荷転送領域に設ける
と、グランド電位層に接続されるグランド線と各信号線
との間にカップリング容量等が形成され、この容量によ
り各画素毎にフィードスルー電圧の相違等が発生し、正
確な電荷を読み取ることができないという問題が生じ
る。
【0010】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、画素密度が高密度になった場合においても、隣接す
る薄膜トランジスタのソース・ドレイン間を確実にシー
ルドすることができる画像読取装置の構造を提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記従来例の問題点を解
決するため請求項1の発明は、複数画素の受光素子を1
ブロックとし、複数ブロックを主走査方向にアレイ状に
配列した受光素子アレイと、前記各受光素子に接続し、
前記受光素子に発生した電荷をブロック毎に転送する第
1の薄膜トランジスタから成る第1のスイッチング素子
群と、前記各受光素子に接続し、転送動作後に受光素子
に残留する電荷をブロック毎に一定電位にリセットする
第2の薄膜トランジスタから成る第2のスイッチング素
子群と、前記各第1の薄膜トランジスタに接続し、転送
された電荷を保持する配線から成る配線群と、前記配線
群の各配線にマトリクス状に接続し、1ブロックを構成
する受光素子の個数に対応する数の共通信号線を設け、
この共通信号線を介して前記電荷を画像信号として時系
列的に出力するとともに、出力後に前記各配線に残留す
る電荷を一定電位にリセットする信号検出用ICと、を
具備する画像読取装置において、次の構成を特徴として
いる。前記主走査方向に直交する副走査方向に前受光素
子アレイから近い順に、前記第2の薄膜トランジスタ、
第2の薄膜トランジスタによりリセットするリセット電
位線、前記第1の薄膜トランジスタの順に配置する。前
記第1の薄膜トランジスタのソース電極と、隣接する第
1の薄膜トランジスタのドレイン電極との間に配置して
両電極をシールドするシールド線を、前記リセット電位
線に接続して設ける。
【0012】請求項2は、請求項1の画像読取装置にお
いて、前記第1の薄膜トランジスタ及び第2の薄膜トラ
ンジスタを薄膜プロセスで形成し、前記シールド線を前
記リセット電位線と同層に形成したことを特徴としてい
る。
【0013】請求項3は、請求項1の画像読取装置にお
いて、前記第1の薄膜トランジスタ及び第2の薄膜トラ
ンジスタを薄膜プロセスで形成し、前記シールド線を前
記第1の薄膜トランジスタのソース電極及びドレイン電
極と同層に形成したことを特徴としている。
【0014】請求項4は、複数画素の受光素子を1ブロ
ックとし、複数ブロックを主走査方向にアレイ状に配列
した受光素子アレイと、前記各受光素子に接続し、前記
受光素子に発生した電荷を全画素分同時に一括転送する
第1の薄膜トランジスタから成る第1のスイッチング素
子群と、前記各受光素子に接続し、一括転送動作後に受
光素子に残留する電荷を全画素分同時に一定電位にリセ
ットする第2の薄膜トランジスタから成る第2のスイッ
チング群と、前記各第1の薄膜トランジスタに接続さ
れ、一括転送された電荷を保持する容量部から成る容量
部群と、前記各第1の薄膜トランジスタに接続し、前記
容量部に保持された電荷をブロック毎に転送する第3の
薄膜トランジスタから成る第3のスイッチング素子群
と、前記各第3の薄膜トランジスタに接続し、ブロック
転送された電荷を保持する配線から成る配線群と、前記
配線群の各配線にマトリクス状に接続し、1ブロックを
構成する受光素子の個数に対応する数の共通信号線を設
け、この共通信号線を介して前記電荷を画像信号として
時系列的に出力するとともに、出力後に前記各配線に残
留する電荷を一定電位にリセットする信号検出用IC
と、を具備する画像読取装置において、次の構成を特徴
としている。前記主走査方向に直交する副走査方向に前
受光素子アレイから近い順に、前記第2の薄膜トランジ
スタ、第2の薄膜トランジスタによりリセットするリセ
ット電位線、前記第1の薄膜トランジスタ、前記容量
部、第3の薄膜トランジスタの順に配置する。前記第1
の薄膜トランジスタのソース電極と、隣接する第1の薄
膜トランジスタのドレイン電極との間に配置して両電極
をシールドするシールド線を、前記リセット電位線に接
続して設ける。
【0015】請求項5は、請求項4の画像読取装置にお
いて、前記第1の薄膜トランジスタ及び第2の薄膜トラ
ンジスタを薄膜プロセスで形成し、前記シールド線を前
記リセット電位線と同層に形成することを特徴としてい
る。
【0016】請求項6は、請求項4の画像読取装置にお
いて、前記第1の薄膜トランジスタ及び第2の薄膜トラ
ンジスタを薄膜プロセスで形成し、前記シールド線を前
記第1の薄膜トランジスタのソース電極及びドレイン電
極と同層に形成することを特徴としている。
【0017】請求項7は、複数画素の受光素子を1ブロ
ックとし、複数ブロックを主走査方向にアレイ状に配列
した受光素子アレイと、前記各受光素子に接続し、前記
受光素子に発生した電荷を全画素分同時に一括転送する
第1の薄膜トランジスタから成る第1のスイッチング素
子群と、前記各受光素子に接続し、一括転送動作後に受
光素子に残留する電荷を全画素分同時に一定電位にリセ
ットする第2の薄膜トランジスタから成る第2のスイッ
チング群と、前記各第1の薄膜トランジスタに接続さ
れ、一括転送された電荷を保持する容量部から成る容量
部群と、前記各第1の薄膜トランジスタに接続し、前記
容量部に保持された電荷をブロック毎に転送する第3の
薄膜トランジスタから成る第3のスイッチング素子群
と、前記各第3の薄膜トランジスタに接続し、ブロック
転送された電荷を保持する配線から成る配線群と、前記
配線群の各配線にマトリクス状に接続し、1ブロックを
構成する受光素子の個数に対応する数の共通信号線を設
け、この共通信号線を介して前記電荷を画像信号として
時系列的に出力するとともに、出力後に前記各配線に残
留する電荷を一定電位にリセットする信号検出用IC
と、を具備する画像読取装置において、次の構成を特徴
としている。前記主走査方向に直交する副走査方向に前
受光素子アレイから近い順に、前記第2の薄膜トランジ
スタ、第2の薄膜トランジスタによりリセットするリセ
ット電位線、前記第1の薄膜トランジスタ、前記容量
部、第3の薄膜トランジスタの順に配置する。前記各第
1の薄膜トランジスタと各第2の薄膜トランジスタとを
接続する個別配線部と共通電位線とにより絶縁膜を挟ん
で前記容量部を形成する。前記第3の薄膜トランジスタ
のソース電極と、隣接する第3の薄膜トランジスタのド
レイン電極との間に配置して両電極をシールドするシー
ルド線を、前記容量部の共通電位線に接続して設ける。
【0018】請求項8は、請求項7の画像読取装置にお
いて、前記第1の薄膜トランジスタ及び第3の薄膜トラ
ンジスタを薄膜プロセスで形成し、前記シールド線を前
記共通電位線と同層に形成することを特徴としている。
【0019】請求項9は、請求項8の画像読取装置にお
いて、前記第1の薄膜トランジスタ及び第3の薄膜トラ
ンジスタを薄膜プロセスで形成し、前記シールド線を前
記第3の薄膜トランジスタのソース電極及びドレイン電
極と同層に形成することを特徴としている。
【0020】
【作用】請求項1及び請求項4の発明によれば、電荷転
送用(請求項4においては一括転送用)の第1の薄膜ト
ランジスタのソース電極と、隣接する第1の薄膜トラン
ジスタのドレイン電極との間に配置して両電極をシール
ドするシールド線を設けたので、前記薄膜トランジスタ
のドレイン・ソース電極間の結合容量を、薄膜トランジ
スタのソース電極と前記シールド線間の容量、及び、薄
膜トランジスタのドレイン電極と前記シールド線間の容
量に変換できる。また、シールド線はリセット電位線に
接続されているので、リセット電位線は一定電位となっ
ているので、シールド線を常時一定電位とすることがで
きる。
【0021】請求項2及び請求項5の発明によれば、シ
ールド線とリセット電位線と同層に形成するので、薄膜
製造プロセス中において、これらを同時にパターニング
することができ、プロセス工程の簡略化を図ることがで
きる。
【0022】請求項3及び請求項6の発明によれば、シ
ールド線と、第1の薄膜トランジスタのソース電極及び
ドレイン電極とを同層に形成するので、薄膜製造プロセ
ス中において、これらを同時にパターニングすることが
でき、プロセス工程の簡略化を図ることができる。
【0023】請求項7の発明によれば、請求項4に加え
て、ブロック転送用の第3の薄膜トランジスタのソース
電極と、隣接する第3の薄膜トランジスタのドレイン電
極との間に配置して両電極をシールドするシールド線を
設けたので、前記薄膜トランジスタのドレイン・ソース
電極間の結合容量を、薄膜トランジスタのソース電極と
前記シールド線間の容量、及び、薄膜トランジスタのド
レイン電極と前記シールド線間の容量に変換できる。ま
た、シールド線は、個別配線部と共通電位線とにより絶
縁膜を挟んで形成された容量部の共通電位線に接続さ
れ、共通電位線は一定電位となっているので、シールド
線を常時一定電位とすることができる。
【0024】請求項8の発明によれば、シールド線と共
通電位線とを同層に形成するので、薄膜製造プロセス中
において、これらを同時にパターニングすることがで
き、プロセス工程の簡略化を図ることができる。
【0025】請求項9の発明によれば、シールド線と、
第3の薄膜トランジスタのソース電極及びドレイン電極
とを同層に形成するので、薄膜製造プロセス中におい
て、これらを同時にパターニングすることができ、プロ
セス工程の簡略化を図ることができる。
【0026】
【実施例】本発明の一実施例に係る画像読取装置につい
て図1ないし図6を参照しながら説明する。図中、図1
3と同一の構成をとる部分については同一符号を付して
いる。図4は、画像読取装置の全体を示す構成図であ
り、ガラス基板(図示せず)上の中央部に、ガラス基板
の長手方向(主走査方向)に沿って、複数の受光素子か
ら成る受光素子アレイ11が配置されている。受光素子
アレイ11は複数のブロックの受光素子群10に分割さ
れ、図13と同様にブロック毎に各受光素子に発生する
電荷を配線容量CLに転送して読み取るように構成され
ている。受光素子アレイ11の一側には、主走査方向に
直交する副走査方向に受光素子アレイ11から近い順
に、リセット用の薄膜トランジスタTRから構成される
薄膜トランジスタ群13、この薄膜トランジスタTRを
リセットするためのリセット電位線、ブロック転送用の
薄膜トランジスタTTから構成される薄膜トランジスタ
群12が配置されている。
【0027】次に、本発明の特徴的な構成部分につい
て、図1を参照しながら説明する。受光素子アレイ11
を構成する各受光素子1は、主走査方向に帯状に形成さ
れた共通電極1a及び光電変換層1bと、光電変換層1
b上に離散的に形成された個別電極1cとから構成され
ている。受光素子1の一側には、上記したように、リセ
ット用の薄膜トランジスタTR、転送用の薄膜トランジ
スタTTの順で配置されている。各薄膜トランジスタ
は、図1(b)の薄膜トランジスタTTに示されるよう
に、ゲート電極31、ゲート絶縁層32、半導体活性層
33と、チャネル保護層34と、ソース電極35及びド
レイン電極36をガラス基板30上に積層して構成され
ている。
【0028】各薄膜トランジスタTRのゲート電極31
は、主走査方向に伸長するゲート信号線GRから引き出
されている。各薄膜トランジスタTTのゲート電極31
は、主走査方向に伸長するゲート信号線GTから引き出
されている。受光素子1の個別電極1c、薄膜トランジ
スタTRのドレイン電極36、薄膜トランジスタTTのド
レイン電極36は、それぞれコンタクト孔100を介し
て配線38により互に接続されている。また、各薄膜ト
ランジスタTTのソース電極35は、配線39及びコン
タクト孔100を介してマトリクス配線14に接続され
ている。
【0029】各薄膜トランジスタTRのソース電極35
は、配線40及びコンタクト孔100を介して主走査方
向に伸長するリセット電位線41に接続されている。ま
た、このリセット電位線41からは、薄膜トランジスタ
TTのソース電極35と、これに隣接する薄膜トランジ
スタTTのドレイン電極36との間に延長されるシール
ド線42が形成されている。このシールド線42は、リ
セット電位線41及びゲート電極31のパターニング時
に同時に形成することができるので、製造工程の増加を
ともなうことがない。このシールド線42を配置したこ
とにより、隣接する薄膜トランジスタTTのドレイン・
ソース電極間に発生する結合容量を、薄膜トランジスタ
TTのソース電極35と前記シールド線42間の容量、
及び、薄膜トランジスタTTのドレイン電極36と前記
シールド線42間の容量に変換することができ、隣接す
る薄膜トランジスタTTのソース・ドレイン電極間をシ
ールドすることができる。
【0030】図1の実施例においては、シールド線42
をリセット電位線41から引き出して形成したが、薄膜
トランジスタTTのソース電極35及びドレイン電極3
6と同じ層に形成してもよい。すなわち、図2に示すよ
うに、薄膜トランジスタTTのソース電極35及びドレ
イン電極36の形成時のパターニングにより、隣接する
薄膜トランジスタのソース・ドレイン電極間にシールド
線42を形成し、このシールド線42をコンタクト孔1
01を介して、配線38,39,40と同時に形成される
接続線48に接続し、この接続線48とリセット電位線
41とがコンタクト孔102を介して接続するようにし
てもよい。また、図3に示すように、薄膜トランジスタ
TTを覆う絶縁層37の上部において、隣接する薄膜ト
ランジスタTTのソース・ドレイン電極間にシールド線
42を形成し、このシールド線42を図2と同様にコン
タクト孔を介してリセット電位線41に接続するように
してもよい。この場合、シールド線42は、配線38、
39、40のパターニングと同時に形成することができ
る。更に、上記各実施例においては、シールド線42を
それぞれ単層としたが、図1〜図3のシールド線42を
組み合わせて配置した多層構造としてもよい。
【0031】上記画像読取装置の1画素分の回路構成に
ついて、図5を参照しながら説明する。すなわち、1画
素分の等価回路は、フォトダイオードPとその寄生容量
Cpとで表わせる受光素子1と、電荷転送用の薄膜トラ
ンジスタTTと、リセット用の薄膜トランジスタTRと、
配線容量CLと、信号検出用IC16中の電位検出アン
プ21及び配線リセット用のMOSトランジスタ22
と、から構成されている。受光素子1は、薄膜トランジ
スタTT及び薄膜トランジスタTRのドレイン電極に接続
されている。薄膜トランジスタTRのソース電極は、リ
セット電位線41を介してリセット電圧VRに接続され
ている。薄膜トランジスタTTのソース電極は、共通信
号線15を介して信号検出用IC16内の電位検出アン
プ21及び配線リセット用のMOSトランジスタ22に
接続されている。薄膜トランジスタTTのゲート電極
は、ブロック毎に薄膜トランジスタTTをオンさせるゲ
ートパルス発生回路16に接続されている。
【0032】従って、受光素子1で発生する光電荷は、
一定時間受光素子の寄生容量Cpと薄膜トランジスタTT
のドレイン・ゲート間のオーバーラップ容量CGD及び薄
膜トランジスタTRのドレイン・ゲート間のオーバーラ
ップ容量CGD、配線38とゲート信号線GRとの交差部
容量(図1)、配線38とリセット電位線41との交差
部容量(図1)に蓄積された後、ゲートパルスφGTによ
り薄膜トランジスタTTがオンし、薄膜トランジスタTT
を電荷転送用のスイッチとして配線容量CLに転送蓄積
される。この蓄積電荷により、共通信号線15の電位が
変化し、薄膜トランジスタTTがオンになった後、この
電圧値を信号検出用IC16内の電位検出アンプ21に
より増幅して出力する。電圧検出後、MOSトランジス
タ22により配線容量CLはリセットされ、リセット終
了後の電位を基準電圧として検知する。次に、ゲートパ
ルスφGRが薄膜トランジスタTRのゲート電極に印加し
て、薄膜トランジスタTRをオンし、寄生容量Cpと薄膜
トランジスタTTのドレイン・ゲート間のオーバーラッ
プ容量CGD及び薄膜トランジスタTRのドレイン・ゲー
ト間のオーバーラップ容量CGD、各交差部容量に残され
た未転送の残留電荷を一定電位にリセットする。
【0033】図5の薄膜トランジスタTTのドレイン電
極側(A点)及び薄膜トランジスタTTのソース電極側
(B点)における電荷転送時の電位変化について、図6
を参照しながら説明する。薄膜トランジスタTTのドレ
イン電極側(A点)では、光電荷蓄積時に電位が上昇し
(明状態の時の方が暗状態の時より上昇幅が大きい)。
薄膜トランジスタTTがオンになると、フィードスルー
電圧(Vf1)分だけ電位が急竣に上昇する。その後、ソ
ース電極の電位に対して平衡状態になるように電荷が転
送されて電位が下降し、薄膜トランジスタTTがオフに
なると、フィードスルー電圧(Vf1)分だけ電位が急竣
に下降する。このときの電位が残留電荷分である。続い
て、薄膜トランジスタTRがオンになると、再びフィー
ドスルー電圧(Vf2)分だけ電位が急竣に上昇し、薄膜
トランジスタTRのソース電極の電位すなわちVR電位に
なるまで電荷が転送されて電位が下降し、薄膜トランジ
スタTRがオフになると、フィードスルー電圧(Vf2)
分だけ電位が急竣に下降する。この時の電位が、新たな
電荷蓄積の始まりとなる。
【0034】一方、薄膜トランジスタTTのソース電極
側(B点)では、光電荷蓄積時に電位は一定で、薄膜ト
ランジスタTTがオンになると、フィードスルー電圧
(Vf3)分だけ電位が急竣に上昇する。このときのドレ
イン電極の電位に対して平衡状態になるように電荷が転
送されて電位が上昇し、薄膜トランジスタTTがオフに
なると、フィードスルー電圧(Vf3)分だけ電位が急竣
に下降する。このときの電位は、転送された電荷量を反
映しているので、この電位(信号電位)を検出する。こ
のとき、隣接する薄膜トランジスタTTのソース・ドレ
イン間に結合容量を持っているとクロストークを起こ
し、正確な電荷を読み出すことができない。上記実施例
によれば、隣接する薄膜トランジスタTTのソース・ド
レイン間をシールド線42によりシールドしたので、ク
ロストークの発生を防止することができる。
【0035】そして、MOSトランジスタ22がオンに
なると、フィードスルー電圧分だけ電位が急竣に下降
し、VIC電位になるまで電荷が転送されて電位は下降す
る。このときのリセットは、MOSトランジスタ22の
オン抵抗が薄膜トランジスタにくらべて小さいので、フ
ィードスルー電圧(Vf3)による降下と重なる。そし
て、MOSトランジスタ22がオフとなり、フィードス
ルー電圧(Vf4)分急竣に上昇する。このときの電位が
最初の段階の電位であり、この電位を基準として前記信
号電位を検知し、両者の電位差がセンサ出力となる。
【0036】本発明の他の実施例について図7ないし図
12を参照しながら説明する。図1ないし図11の画像
読取装置は、ブロック毎の電荷転送に先立ち、受光素子
1に発生した電荷を一時蓄積容量部に一括して転送する
形式のものである。この一括転送型のイメージセンサに
おいても、上記従来例と同様に隣接する薄膜トランジス
タのソース・ドレイン電極間に結合容量が生じて正確な
読み取りに支障を来すという問題がある。
【0037】図10は、一括転送型の画像読取装置の全
体を示す構成図であり、図4と同様の構成をとる部分に
ついては同一符号を付している。異なる構成を中心に説
明すると、受光素子アレイ11とリセット用薄膜トラン
ジスタTRから構成される薄膜トランジスタ群13との
間に、付加容量CADD群51が形成されている。薄膜ト
ランジスタ群13の外側には、前記受光素子1に発生し
た電荷を全画素分同時に一括転送する薄膜トランジスタ
TTから構成される薄膜トランジスタ群52が配置され
ている。薄膜トランジスタTTの外側には、一括転送さ
れた電荷を蓄積する一時蓄積用容量CT群53が配置さ
れている。一時蓄積用容量CT群53の外側には、一時
蓄積用容量CTに蓄積された電荷をブロック毎に容量部
CLに転送するブロック転送用の薄膜トランジスタTMか
ら構成される薄膜トランジスタ群54が配置されてい
る。
【0038】図7は、一括転送型のイメージセンサにお
いて、第1の実施例の図1に対応する平面説明図であ
る。受光素子アレイ11を構成する各受光素子1は、主
走査方向に帯状に形成された共通電極1a及び光電変換
層1bと、光電変換層1b上に離散的に形成された個別
電極1cとから構成されている。受光素子1の一側に
は、リセット用の薄膜トランジスタTR、一括転送用の
薄膜トランジスタTT、ブロック転送用の薄膜トランジ
スタTMの順で副走査方向に配置されている。各薄膜ト
ランジスタは、図1(b)の薄膜トランジスタTTに示
されるように、ゲート電極31、ゲート絶縁層32、半
導体活性層33、チャネル保護層34、ソース電極35
及びドレイン電極36をガラス基板30上に積層して構
成されている。
【0039】各薄膜トランジスタTRのゲート電極31
は、主走査方向に伸長するゲート信号線GRから引き出
されている。各薄膜トランジスタTTのゲート電極31
は、主走査方向に伸長するゲート信号線GTから引き出
されている。同様に、各薄膜トランジスタTMのゲート
電極31は、主走査方向に伸長するゲート信号線GMか
ら引き出されている。受光素子1の個別電極1c、薄膜
トランジスタTRのドレイン電極36、薄膜トランジス
タTTのドレイン電極36は、それぞれコンタクト孔1
00を介して配線38により互に接続されている。薄膜
トランジスタTTと薄膜トランジスタTMとの間には、薄
膜トランジスタTTのソース電極35と薄膜トランジス
タTMのドレイン電極35とを接続する個別配線部43
の方形状部44と、主走査方向に伸長する共通電位線4
5とによりゲート絶縁層32及び絶縁層37を挟むこと
により、一時蓄積容量部CTを形成している。共通電位
線45は接地されて一定電位を保持している。また、各
薄膜トランジスタTMのソース電極35は、配線46を
介してマトリクス配線14に接続されている。
【0040】各薄膜トランジスタTRのソース電極35
は、配線40及びコンタクト孔100を介して主走査方
向に伸長するリセット電位線41に接続されている。ま
た、このリセット電位線41からは、薄膜トランジスタ
TTのソース電極35と、これに隣接する薄膜トランジ
スタTTのドレイン電極36との間に延長されるシール
ド線42が形成されている。このシールド線42は、図
1と同様に、リセット電位線41及びゲート電極31の
パターニング時に同時に形成される。また、シールド線
42は、前記図2及び図3に示したように、薄膜トラン
ジスタTTのソース電極35及びドレイン電極36と同
じ層や、薄膜トランジスタTTを覆う絶縁層37の上部
に形成される配線38、39、40と同じ層に形成して
もよい。このシールド線42を配置したことにより、隣
接する薄膜トランジスタTTのドレイン・ソース電極間
に発生する結合容量を、薄膜トランジスタTTのソース
電極35と前記シールド線42間の容量、及び、薄膜ト
ランジスタTTのドレイン電極36と前記シールド線4
2間の容量に変換することができ、隣接する薄膜トラン
ジスタTTのソース・ドレイン電極間をシールドするこ
とができる。
【0041】また、前記共通電位線45からは、薄膜ト
ランジスタTMのソース電極35と、これに隣接する薄
膜トランジスタTMのドレイン電極36との間に延長さ
れるシールド線47が形成されている。このシールド線
47は、共通電位線45のパターニング時に同時に形成
されるので、製造工程の増加をともなうことがない。こ
のシールド線47を配置したことにより、隣接する薄膜
トランジスタTMのドレイン・ソース電極間に発生する
結合容量を、薄膜トランジスタTMのソース電極35と
前記シールド線47間の容量、及び、薄膜トランジスタ
TMのドレイン電極36と前記シールド線47間の容量
に変換することができ、隣接する薄膜トランジスタTM
のソース電極・ドレイン電極間をシールドすることがで
きる。
【0042】上記実施例における隣接する薄膜トランジ
スタTM間のシールド線47は、共通電位線45から引
き出して形成したが、薄膜トランジスタTMのソース電
極35及びドレイン電極36と同じ層に形成してもよ
い。すなわち、図8に示すように、薄膜トランジスタT
Tのソース電極35及びドレイン電極36の形成時のパ
ターニングにより隣接する薄膜トランジスタのソース・
ドレイン電極間にシールド線47を形成し、このシール
ド線47をコンタクト孔103を介して、配線38,個
別配線部43,配線40と同時に形成される接続線49
に接続し、この接続線49と共通電位線45とがコンタ
クト孔104を介して接続するようにしてもよい。ま
た、図9に示すように、薄膜トランジスタTMを覆う絶
縁層37の上部において、隣接する薄膜トランジスタT
Mのソース・ドレイン電極間にシールド線47を形成
し、このシールド線47を図8と同様にコンタクト孔を
介して共通電位線45に接続するようにしてもよい。こ
の場合、シールド線47は、配線38、40、及び個別
配線部46のパターニングと同時に形成することができ
る。更に、図7〜図9においては、シールド線47をそ
れぞれ単層としたが、図7〜図9のシールド線47を組
み合わせて配置した多層構造としてもよい。
【0043】上記画像読取装置の1画素分の回路構成に
ついて、図11を参照しながら説明する。すなわち、各
色を読み取る1画素分の等価回路は、フォトダイオード
Pとその寄生容量Cpとで表わせる受光素子1と、付加
容量CADDと、一括転送用の薄膜トランジスタTTと、リ
セット用の薄膜トランジスタTRと、ブロック転送用薄
膜トランジスタTMと、一括転送用容量CTと、配線容量
CLと、信号検出用IC16中の電位検出アンプ21及
び配線リセット用のMOSトランジスタ22と、から構
成されている。受光素子1は、薄膜トランジスタTT及
び薄膜トランジスタTRのドレイン電極に接続されてい
る。薄膜トランジスタTRのソース電極は、リセット電
位線41を介してリセット電圧VRに接続されている。
付加容量CADDは、薄膜トランジスタTRのドレイン電極
とソース電極間に形成されている。薄膜トランジスタT
Tのソース電極は、薄膜トランジスタTMのドレイン電極
及び一括転送用容量CTに接続され、薄膜トランジスタ
TMのソース電極は、共通信号線15を介して信号検出
用IC16内の電位検出アンプ21及び配線リセット用
のMOSトランジスタ22に接続されている。薄膜トラ
ンジスタTTのゲート電極は、一括して同時に薄膜トラ
ンジスタTTをオンさせるゲート線GTに接続されてい
る。薄膜トランジスタTMのゲート電極は、ブロック毎
に薄膜トランジスタTMをオンさせるゲート線GMに接続
されている。
【0044】従って、受光素子1で発生する光電荷は、
一定時間受光素子の寄生容量Cp、付加容量CADD、薄膜
トランジスタTTのドレイン・ゲート間のオーバーラッ
プ容量CGD及び薄膜トランジスタTRのドレイン・ゲー
ト間のオーバーラップ容量CGDに蓄積された後、ゲート
パルスφGTにより薄膜トランジスタTTがオンし、薄膜
トランジスタTTを一括転送用のスイッチとして一括転
送容量CTに転送蓄積される。次に、ゲートパルスφGR
が薄膜トランジスタTRのゲート電極に印加して、薄膜
トランジスタTRをオンし、寄生容量Cp、付加容量CAD
D、薄膜トランジスタTTのドレイン・ゲート間のオーバ
ーラップ容量CGD及び薄膜トランジスタTRのドレイン
・ゲート間のオーバーラップ容量CGDに残された未転送
の残留電荷を一定電位にリセットする。リセット後、ゲ
ートパルスφGMにより薄膜トランジスタTMがオンし、
薄膜トランジスタTMを順次転送用のスイッチとしてブ
ロック毎に配線容量CLに転送蓄積される。この蓄積電
荷により、共通信号線15の電位が変化し、薄膜トラン
ジスタTMがオンになった後、この電圧値を信号検出用
IC16内の電位検出アンプ21により増幅して出力す
る。電圧検出後、MOSトランジスタ22により配線容
量CLはリセットされ、リセット終了後の電位を基準電
圧として検知する。
【0045】図11の薄膜トランジスタTTのドレイン
電極側(A点)及び薄膜トランジスタTTのソース電極
側(B点)における電荷転送時の電位変化について、図
12を参照しながら説明する。薄膜トランジスタTTの
ドレイン電極側(A点)では、光電荷蓄積時に電位が上
昇し(明状態の時の方が暗状態の時より上昇幅が大き
い)。薄膜トランジスタTTがオンになると、フィード
スルー電圧(Vf1)分だけ電位が急竣に上昇する。その
後、ソース電極の電位に対して平衡状態になるように電
荷が転送されて電位が下降し、薄膜トランジスタTTが
オフになると、フィードスルー電圧(Vf1)分だけ電位
が急竣に下降する。このときの電位が残留電荷分であ
る。続いて、薄膜トランジスタTRがオンになると、再
びフィードスルー電圧(Vf2)分だけ電位が急竣に上昇
し、薄膜トランジスタTRのソース電極の電位すなわち
VR電位になるまで電荷が転送されて電位が下降し、薄
膜トランジスタTRがオフになると、フィードスルー電
圧(Vf2)分だけ電位が急竣に下降する。この時の電位
が、新たな電荷蓄積の始まりとなる。
【0046】薄膜トランジスタTTのソース電極側(B
点)では、光電荷蓄積時に電位は一定で、薄膜トランジ
スタTTがオンになると、フィードスルー電圧(Vf3)
分だけ電位が急竣に上昇する。このときのドレイン電極
の電位に対して平衡状態になるように電荷が転送されて
電位が上昇し、薄膜トランジスタTTがオフになると、
フィードスルー電圧(Vf3)分だけ電位が急竣に下降し
て一括転送を終了する。次に、薄膜トランジスタTMが
オンになると、再びフィードスルー電圧(Vf4)分だけ
電位が急竣に上昇し、薄膜トランジスタTMのソース電
極の電位になるまで電荷が転送されて電位が下降し、薄
膜トランジスタTMがオフになると、フィードスルー電
圧(Vf4)分だけ電位が急竣に下降し、元の電位に戻
る。
【0047】一方、薄膜トランジスタTMのソース電極
側(C点)では、光電荷蓄積時に電位は一定で、薄膜ト
ランジスタTMがオンになると、フィードスルー電圧
(Vf5)分だけ電位が急竣に上昇する。このときのドレ
イン電極の電位に対して平衡状態になるように電荷が転
送されて電位が上昇し、薄膜トランジスタTRがオフに
なると、フィードスルー電圧(Vf5)分だけ電位が急竣
に下降する。このときの電位は、転送された電荷量を反
映しているので、この電位(信号電位)を検出する。こ
のとき、隣接する薄膜トランジスタTTのソース・ドレ
イン間、隣接する薄膜トランジスタTMのソース・ドレ
イン間に結合容量を持っているとクロストークを起こ
し、正確な電荷を読み出すことができない。上記実施例
によれば、隣接する薄膜トランジスタTT及び薄膜トラ
ンジスタTMのソース・ドレイン間をシールド線により
シールドしたので、クロストークの発生を防止すること
ができる。
【0048】そして、MOSトランジスタ22がオンに
なると、フィードスルー電圧分だけ電位が急竣に下降
し、VIC電位になるまで電荷が転送されて電位は下降す
る。このときのリセットは、MOSトランジスタ22の
オン抵抗が薄膜トランジスタにくらべて小さいので、フ
ィードスルー電圧(Vf5)による降下と重なる。そし
て、MOSトランジスタ22がオフとなり、フィードス
ルー電圧(Vf6)分急竣に上昇する。このときの電位が
最初の段階の電位であり、この電位を基準として前記信
号電位を検知し、両者の電位差がセンサ出力となる。
【0049】
【発明の効果】請求項1ないし請求項3の発明によれ
ば、ブロック転送型の画像読取装置において、リセット
用の薄膜トランジスタのリセット電位線に接続するシー
ルド線を、隣接する転送用の薄膜トランジスタのソース
・ドレイン間に配置させたので、配線密度が高くなった
場合においても、ドレイン電極側の電位変化の影響をソ
ース電極側が受けて発生するクロストークを防止でき、
暗出力のばらつきを少なくして階調再現性の向上を図る
ことができる。
【0050】請求項4ないし請求項6の発明によれば、
一括転送型の画像読取装置において、リセット用の薄膜
トランジスタのリセット電位線に接続するシールド線
を、隣接する一括転送用の薄膜トランジスタのソース・
ドレイン間に配置させたので、配線密度が高くなった場
合においても、ドレイン電極側の電位変化の影響をソー
ス電極側が受けて発生するクロストークを防止でき、暗
出力のばらつきを少なくして階調再現性の向上を図るこ
とができる。
【0051】請求項7ないし請求項9の発明によれば、
一括転送型の画像読取装置において、リセット用の薄膜
トランジスタのリセット電位線に接続するシールド線
を、隣接する一括転送用の薄膜トランジスタのソース・
ドレイン間に配置させるとともに、一時蓄積容量の共通
電位線に接続するシールド線を、隣接する転送用(ブロ
ック転送用)の薄膜トランジスタのソース・ドレイン間
に配置させたので、一括転送用の薄膜トランジスタ及び
転送用の薄膜トランジスタにおいて隣接するドレイン電
極側の電位変化の影響をソース電極側が受けて発生する
クロストークを更に防止でき、暗出力のばらつきを少な
くし階調再現性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の画像読取装置の特徴的な
部分を示す図であり、(a)は平面説明図、(b)は
(a)の I−I 断面説明図である。
【図2】 本発明の一実施例の画像読取装置の特徴的な
部分を示す図であり、(a)は平面説明図、(b)は
(a)のII−II断面説明図である。
【図3】 本発明の他の実施例の画像読取装置の特徴的
な部分を示す断面説明図である。
【図4】 本発明の画像読取装置を示す簡略等価回路図
である。
【図5】 図4の画像読取装置の1画素分の等価回路図
である。
【図6】 図5の等価回路における読み取り動作を示す
タイミングチャート図である。
【図7】 本発明の一実施例に係る一括転送型の画像読
取装置の特徴的な部分を示す図であり、(a)は平面説
明図、(b)は(a)のVII−VII断面説明図である。
【図8】 本発明の一実施例に係る一括転送型の画像読
取装置の特徴的な部分を示す図であり、(a)は平面説
明図、(b)は(a)のVIII−VIII断面説明図である。
【図9】 本発明の他の実施例の画像読取装置の特徴的
な部分を示す断面説明図である。
【図10】本発明の画像読取装置を示す簡略等価回路図
である。
【図11】図10の画像読取装置の1画素分の等価回路
図である。
【図12】図11の等価回路における読み取り動作を示
すタイミングチャート図である。
【図13】従来の画像読取装置の等価回路図である。
【符号の説明】
1…受光素子、 10…受光素子群、 11…受光素子
アレイ、 12…薄膜トランジスタ群、 13…薄膜ト
ランジスタ群、 14…マトリクス配線、 15…共通
信号線、 16…信号検出用IC、 21…電位検出ア
ンプ、 22…MOSトランジスタ、 35…ソース電
極、 36…ドレイン電極、 41…リセット電位線、
42…シールド線、 43…個別配線部、 45…共
通電位線、 47…シールド線、 VR…リセット電圧
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山沢 亮 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 小笠原 文彦 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数画素の受光素子を1ブロックとし、
    複数ブロックを主走査方向にアレイ状に配列した受光素
    子アレイと、 前記各受光素子に接続し、前記受光素子に発生した電荷
    をブロック毎に転送する第1の薄膜トランジスタから成
    る第1のスイッチング素子群と、 前記各受光素子に接続し、転送動作後に受光素子に残留
    する電荷をブロック毎に一定電位にリセットする第2の
    薄膜トランジスタから成る第2のスイッチング素子群
    と、 前記各第1の薄膜トランジスタに接続し、転送された電
    荷を保持する配線から成る配線群と、 前記配線群の各配線にマトリクス状に接続し、1ブロッ
    クを構成する受光素子の個数に対応する数の共通信号線
    を設け、この共通信号線を介して前記電荷を画像信号と
    して時系列的に出力するとともに、出力後に前記各配線
    に残留する電荷を一定電位にリセットする信号検出用I
    Cと、を具備する画像読取装置において、 前記主走査方向に直交する副走査方向に前受光素子アレ
    イから近い順に、前記第2の薄膜トランジスタ、第2の
    薄膜トランジスタによりリセットするリセット電位線、
    前記第1の薄膜トランジスタの順に配置するとともに、 前記第1の薄膜トランジスタのソース電極と、隣接する
    第1の薄膜トランジスタのドレイン電極との間に配置し
    て両電極をシールドするシールド線を、前記リセット電
    位線に接続して設けたことを特徴とする画像読取装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の薄膜トランジスタ及び第2の
    薄膜トランジスタを薄膜プロセスで形成し、前記シール
    ド線を前記リセット電位線と同層に形成した請求項1記
    載の画像読取装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の薄膜トランジスタ及び第2の
    薄膜トランジスタを薄膜プロセスで形成し、前記シール
    ド線を前記第1の薄膜トランジスタのソース電極及びド
    レイン電極と同層に形成した請求項1記載の画像読取装
    置。
  4. 【請求項4】 複数画素の受光素子を1ブロックとし、
    複数ブロックを主走査方向にアレイ状に配列した受光素
    子アレイと、 前記各受光素子に接続し、前記受光素子に発生した電荷
    を全画素分同時に一括転送する第1の薄膜トランジスタ
    から成る第1のスイッチング素子群と、 前記各受光素子に接続し、一括転送動作後に受光素子に
    残留する電荷を全画素分同時に一定電位にリセットする
    第2の薄膜トランジスタから成る第2のスイッチング群
    と、 前記各第1の薄膜トランジスタに接続され、一括転送さ
    れた電荷を保持する容量部から成る容量部群と、 前記各第1の薄膜トランジスタに接続し、前記容量部に
    保持された電荷をブロック毎に転送する第3の薄膜トラ
    ンジスタから成る第3のスイッチング素子群と、 前記各第3の薄膜トランジスタに接続し、ブロック転送
    された電荷を保持する配線から成る配線群と、 前記配線群の各配線にマトリクス状に接続し、1ブロッ
    クを構成する受光素子の個数に対応する数の共通信号線
    を設け、この共通信号線を介して前記電荷を画像信号と
    して時系列的に出力するとともに、出力後に前記各配線
    に残留する電荷を一定電位にリセットする信号検出用I
    Cと、を具備する画像読取装置において、 前記主走査方向に直交する副走査方向に前受光素子アレ
    イから近い順に、前記第2の薄膜トランジスタ、第2の
    薄膜トランジスタによりリセットするリセット電位線、
    前記第1の薄膜トランジスタ、前記容量部、第3の薄膜
    トランジスタの順に配置するとともに、 前記第1の薄膜トランジスタのソース電極と、隣接する
    第1の薄膜トランジスタのドレイン電極との間に配置し
    て両電極をシールドするシールド線を、前記リセット電
    位線に接続して設けたことを特徴とする画像読取装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の薄膜トランジスタ及び第2の
    薄膜トランジスタを薄膜プロセスで形成し、前記シール
    ド線を前記リセット電位線と同層に形成した請求項4記
    載の画像読取装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の薄膜トランジスタ及び第2の
    薄膜トランジスタを薄膜プロセスで形成し、前記シール
    ド線を前記第1の薄膜トランジスタのソース電極及びド
    レイン電極と同層に形成した請求項4記載の画像読取装
    置。
  7. 【請求項7】 複数画素の受光素子を1ブロックとし、
    複数ブロックを主走査方向にアレイ状に配列した受光素
    子アレイと、 前記各受光素子に接続し、前記受光素子に発生した電荷
    を全画素分同時に一括転送する第1の薄膜トランジスタ
    から成る第1のスイッチング素子群と、 前記各受光素子に接続し、一括転送動作後に受光素子に
    残留する電荷を全画素分同時に一定電位にリセットする
    第2の薄膜トランジスタから成る第2のスイッチング群
    と、 前記各第1の薄膜トランジスタに接続され、一括転送さ
    れた電荷を保持する容量部から成る容量部群と、 前記各第1の薄膜トランジスタに接続し、前記容量部に
    保持された電荷をブロック毎に転送する第3の薄膜トラ
    ンジスタから成る第3のスイッチング素子群と、 前記各第3の薄膜トランジスタに接続し、ブロック転送
    された電荷を保持する配線から成る配線群と、 前記配線群の各配線にマトリクス状に接続し、1ブロッ
    クを構成する受光素子の個数に対応する数の共通信号線
    を設け、この共通信号線を介して前記電荷を画像信号と
    して時系列的に出力するとともに、出力後に前記各配線
    に残留する電荷を一定電位にリセットする信号検出用I
    Cと、を具備する画像読取装置において、 前記主走査方向に直交する副走査方向に前受光素子アレ
    イから近い順に、前記第2の薄膜トランジスタ、第2の
    薄膜トランジスタによりリセットするリセット電位線、
    前記第1の薄膜トランジスタ、前記容量部、第3の薄膜
    トランジスタの順に配置するとともに、 前記各第1の薄膜トランジスタと各第2の薄膜トランジ
    スタとを接続する個別配線部と共通電位線とにより絶縁
    膜を挟んで前記容量部を形成し、 前記第3の薄膜トランジスタのソース電極と、隣接する
    第3の薄膜トランジスタのドレイン電極との間に配置し
    て両電極をシールドするシールド線を、前記容量部の共
    通電位線に接続して設けたことを特徴とする画像読取装
    置。
  8. 【請求項8】 前記第1の薄膜トランジスタ及び第3の
    薄膜トランジスタを薄膜プロセスで形成し、前記シール
    ド線を前記共通電位線と同層に形成した請求項7記載の
    画像読取装置。
  9. 【請求項9】 前記第1の薄膜トランジスタ及び第3の
    薄膜トランジスタを薄膜プロセスで形成し、前記シール
    ド線を前記第3の薄膜トランジスタのソース電極及びド
    レイン電極と同層に形成した請求項4記載の画像読取装
    置。
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