JPH07211271A - 陰極線管用ガラスバルブ - Google Patents

陰極線管用ガラスバルブ

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JPH07211271A
JPH07211271A JP713594A JP713594A JPH07211271A JP H07211271 A JPH07211271 A JP H07211271A JP 713594 A JP713594 A JP 713594A JP 713594 A JP713594 A JP 713594A JP H07211271 A JPH07211271 A JP H07211271A
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JP
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glass
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stud pin
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ray tube
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Naoki Morihiro
直希 森広
Riichi Ikezawa
利一 池沢
Tsunehiko Sugawara
恒彦 菅原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】スタッドピン埋め込み部における熱応力による
ガラス破壊を確実に防止する。 【構成】ほぼ矩形のフェース部とその周縁部から実質的
に垂直方向に延在するスカート部6とからなるガラスパ
ネル部を有し、前記スカート部に金属製スタッドピン1
5が固定された陰極線管用ガラスバルブにおいて、前記
スタッドピン周辺のガラス部材に圧縮応力層24を形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はテレビジョン等に用いる
陰極線管(ブラウン管)用ガラスバルブに関し、特にそ
の表示画面側を構成するガラスパネル部の強化構造に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】色選別機構を有する陰極線管等において
は、ガラスパネル表示画面を構成するフェース部の縁部
のスカート部に、シャドーマスクまたはアパーチャグリ
ルを固定する目的で金属製のスタッドピンが埋め込まれ
てガラスに対し熔着固定されている。このようなスタッ
ドピンが埋め込まれたガラスパネルは、ファンネル部と
の封着接合面の研磨工程での発熱や、封着時の排気工程
でのガス成分蒸発のための加熱操作、あるいはガラスシ
ール剤の溶着のための加熱工程等において、高温状態と
なり大きな温度変化を受ける。このような温度変化を受
けると、金属製スタッドピンとガラス材との間の熱膨張
率の違いにより伸縮量が異なるため、両者間に大きな熱
応力が発生し、ガラス材に対する引張り応力によりガラ
スパネルが破壊する場合があった。
【0003】このような問題に対処するため、従来よ
り、スタッドピン外周に沿ってガラスへの埋め込み境界
部分にガラス材の溶融によりフィレット(隅肉)を形成
し、このフィレットによりスタッドピンとガラスとの間
の境界部への応力集中を緩和する方法が行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
フィレットによる応力集中の緩和だけでは、熱応力を充
分に抑えることができず、スタッドピン埋め込み部のガ
ラス破壊防止が充分に達成できなかった。
【0005】本発明は上記従来技術の欠点に鑑みなされ
たものであって、スタッドピン埋め込み部における熱応
力によるガラス破壊を確実に防止した陰極線管用ガラス
バルブの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る陰極線管用ガラスバルブは、表示画面
を構成するほぼ矩形のフェース部と該フェース部に対し
その周縁部から実質的に垂直方向に延在するスカート部
とからなるガラスパネル部と、該ガラスパネル部に対し
密封的に接合されるじょうご状のファンネル部と、電子
銃を格納する前記ファンネル部根元のネック部とにより
構成され、前記スカート部に金属製スタッドピンが固定
された陰極線管用ガラスバルブにおいて、前記スタッド
ピン周辺のガラス部材に圧縮応力層が形成されたことを
特徴としている。
【0007】
【作用】所定の応力値を有する圧縮応力層により、熱工
程での温度変化によるガラスに対する引張り応力をキャ
ンセルして破壊を防止する。
【0008】
【実施例】図2は、本発明が適用されるテレビジョン用
陰極線管の断面構成図である。陰極線管1は、基本的
に、映像表示画面側のガラスパネル部3と、このガラス
パネル部3に対し密封的に接合されるじょうご状のファ
ンネル部4と、電子銃を格納したネック部5とからなる
ガラスバルブ2により構成される。ガラスパネル部3
は、映像表示面を構成する実質的に矩形のフェース部7
と、このフェース部7に対しその周縁部から実質的に垂
直方向に延在するスカート部6とにより構成される。
【0009】スカート部6の外周には、パネル強度を保
持し破損時の飛散を防止するための防爆補強バンド8が
巻回される。フェース部7の内面側には電子銃からの電
子線照射により蛍光を発する蛍光膜12、およびこの蛍
光膜12からの蛍光の戻りを防止するためのアルミニウ
ム膜13が積層され、さらにその内部側に電子線の照射
位置を規定するシャドウマスク14が設けられる。シャ
ドウマスク14はスタッドピン15によりスカート部6
の内面に固定される。
【0010】このようなガラスパネル部3は、封着部1
0に設けたフリットシール剤やハンダガラス等のシール
剤によりファンネル部4に対し密封接合される。ファン
ネル部4の内側には、シャドウマスク14の電子線によ
る高帯電を防ぎ外部へ導通接地するための内部コーティ
ング16が施される。
【0011】図1は、本発明に係る陰極線管のガラスパ
ネル部のスタッドピン打ち込み部分の詳細図である。ガ
ラスパネル3の成形工程後、そのスカート部6の内面
(図2参照)に、Cr−Fe系合金、18%Cr等の金
属製でほぼガラスの膨張係数と同等の膨張係数を有する
スタッドピン15が埋め込まれる。また、スタッドピン
15の表面には、通常Cr23 、FeO・Cr23
等の酸化膜が形成されている。このスタッドピン15は
段差付き円筒形状であって、その太径円筒の端部がスカ
ート部6のガラス材内に挿入され熔着固定される。スタ
ッドピン15の外周面のガラス材との埋め込み境界部に
沿ってガラス材からなるフィレット25が形成される。
このフィレット25により、スタッドピン15とガラス
との間の境界部への応力集中を抑制する。
【0012】さらに本実施例においては、このスタッド
ピン15の埋め込み部(特にフィレット25の形成部周
辺)に圧縮応力層24が形成されている。この圧縮応力
層24の応力値は40〜200kg/cm2 の範囲内で
あることが望ましい。これ以下の応力値であれば、熱工
程で発生する引張り応力に対し充分な強度が得られずガ
ラス破壊防止の目的が充分に満足されない。またこれ以
上の応力値にすると、この表面圧縮応力に対応してガラ
ス内部にほぼ1/2程度の引張り応力が発生するため、
逆にガラスが破壊しやすくなる。
【0013】このような圧縮応力層24は、ガラスパネ
ルを成形後これを冷却して収縮させて表面に圧縮応力層
を形成する物理強化方法により形成することができる。
この物理強化についてさらに説明する。ガラスを軟化点
近くの高温域から急冷すると、表面は急激に収縮固化す
る反面、内部はまだ充分流動性を保持し膨張したままの
状態にあり、一時歪を瞬時に緩和してしまう。さらに冷
却されると内部も収縮しようとするが、その動きは固化
した表面層の存在によって制限される。
【0014】この結果、ガラスの温度が室温まで下がり
充分な平衡状態に達したときには、表面に大きな圧縮応
力層と内部には引張り応力層が形成され残留応力として
残る。この際、発生する応力の大きさはガラス表面が徐
冷点から歪点に下がるまでに要する時間によって左右さ
れ、冷却が速ければ速いほど内部との収縮差が大きくな
り冷却終了後に表面に大きな圧縮応力が発生する。従っ
て、フェース部およびスカート部を有するほぼ矩形のガ
ラスパネルのような構造体を強化する場合、各部分の冷
却速度を操作することにより所望の応力分布を得ること
ができる。
【0015】カラー受像管用ガラスパネルに関しては、
通常1000℃から1100℃程度の溶融ガラスの塊を
受け型内に供給し、押し型によりプレス成形した後、ス
タッドピンを所定のスカート内壁に封着する。この段階
においては、ほぼ徐冷点近くの温度に達しているが、そ
の後歪点までの冷却方法を操作することにより前述の物
理強化が得られる。
【0016】このようにして、ガラスパネル成形後、例
えば徐冷装置を通過中にガラスパネル各部の冷却量を調
整し、ガラス材質やパネル寸法や形状等に応じて必要な
部分を必要な冷却強さ(速さ)で冷却することにより、
スタッドピン部分に最適な応力値の圧縮応力層を形成す
ることができる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る陰極
線管用ガラスバルブにおいては、ガラスパネルのスカー
ト部に固定されるスタッドピン周辺のガラス表面に所定
の応力値の圧縮応力層を形成してガラスを強化するた
め、ガラスパネルの加熱処理工程において、熱膨張率の
違いに起因してスタッドピン周辺部に熱応力が作用した
ときにガラスが破壊することを確実に防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガラスパネルのスタッドピン埋め
込み部分の断面図である。
【図2】本発明が適用される陰極線管用ガラスバルブの
断面図である。
【符号の説明】
6:ガラスパネルのスカート部 15:スタッドピン 24:圧縮応力層 25:フィレット

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表示画面を構成するほぼ矩形のフェース部
    と該フェース部に対しその周縁部から実質的に垂直方向
    に延在するスカート部とからなるガラスパネル部と、該
    ガラスパネル部に対し密封的に接合されるじょうご状の
    ファンネル部と、電子銃を格納する前記ファンネル部根
    元のネック部とにより構成され、前記スカート部に金属
    製スタッドピンが固定された陰極線管用ガラスバルブに
    おいて、前記スタッドピン周辺のガラス部材に圧縮応力
    層が形成されたことを特徴とする陰極線管用ガラスバル
    ブ。
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