JPH0720918U - 立体写真立て - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 平板の写真を立体的に鑑賞できる立体写真立
てを製作容易且つ安価に提供する。 【構成】 表パネル３の背面に平板な写真パネル１を凸
面状に保形させた状態で収容する写真保形具４，５を設
け、写真保形具４，５は反斜面板となる左右の支持面板
８，９と凸面状に湾曲された透明な保形面板７および保
形支持柱１２とで構成され、写真パネル１を保形面板７
と保形支持柱１２の間へ着脱自在に挿入して湾曲状に保
形させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、一般の平面的な写真を額に入れた状態にした際に立体感が出るよう に工夫した立体写真立てに関する。

【０００２】

【従来の技術】

この種の立体写真立てとしては、例えば本件出願人が先に提案して実開平５− ５８０７９号公報で開示されたものなどがある。この立体写真立ては、前面側に 膨出する凸面状の透明表パネルと、この凸面状の透明表パネルの後方に配され、 前面側に膨出するパネル面に写真を形成した凸面状の写真パネルと、上記凸面状 の透明表パネルと上記凸面状の写真パネルとを嵌め込んで固定する額縁とで構成 されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

然しながら、上記立体写真立ての場合には写真パネルを所望の凸面状に保形す るために、この写真パネル自体を凸面状に加工したりその前方または後方に配設 した凸面状の押え板等で押圧を加えて強制的に変形する必要があった。 このように写真パネル自体を加工したり押え板で写真を押圧変形させると、こ の写真パネルは再度写真アルバムに戻して使用することができない。 また、写真パネル自体を加工する場合にはその加工作業が煩雑であると共に、 押え板等で押圧変形させる場合には構造が複雑でコスト高になったり組込み作業 が煩雑である。 さらに、上記立体写真立ての場合には被写体に遠近感が得られるが左右への広 がりに乏しい等の問題点があった。 そこで本考案では、このような従来の技術が有する課題を解決するための立体 写真立ての提供を目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するために本考案による第１の立体写真立ては、額縁状の表パ ネルの背面に平板な写真パネルを凸面状に保形させた状態で収容する写真保形具 を設け、この写真保形具は上記表パネルの両側開口縁部からそれぞれ後方へ延在 する左右の支持面板と、この支持面板の後端間を連結する態様で凸面状に湾曲さ れた透明な保形面板と、この保形面板の中央背面へ縦長に立設された保形支持柱 とで構成され、上記写真パネルを上記保形面板と保形支持柱の間に挿入して当該 保形面板の背面へ着脱自在に添装させた。

【０００５】 また本考案の第２の立体写真立ては、額縁状の表パネルの背面に平板な写真パ ネルを凸面状に保形させた状態で収容する写真保形具を設けると共に、この写真 保形具の両側にはそれぞれ内向き傾斜状に配設されて上記写真パネルの左右周辺 部を反射して写し出す鏡面板を設けた。

【０００６】 また本考案の第３の立体写真立ては、上記第１の立体写真立てにおける写真保 形具の保形面板と各支持面板は透明なパネルで一体に形成され、この各支持面板 はそれぞれ内向き傾斜状に配設されると共に、その前面または背面には上記写真 パネルの左右周辺部を反射して写し出す鏡面処理が施されている。

【０００７】

【作用】

上述した第１の立体写真立てでは、平板な写真パネルを写真保形具へ挿入する だけで容易に凸面状の写真パネルに保形され、この凸面状の写真パネルを表パネ ルの窓穴を通して見ることにより、平板な写真では得られない奥行きのある立体 写真として鑑賞することができる。

【０００８】 上述した第２の立体写真立てでは、左右の鏡面板に写し出された当該写真パネ ルの周辺部によって画面に広がりが加わってより効果的な立体写真となる。

【０００９】 上述した第３の立体写真立てでは、鏡面板が写真保形具の保形面板と一体の各 支持面板によって形成されているので、構造を簡単にして安価にできる。

【００１０】

【実施例】

以下に、本考案の立体写真立てを図１乃至図３で示す実施例に基づいて詳細に 説明する。尚、図１は第１実施例による立体写真立ての全体斜視図を、図２はこ の写真立ての横断面図を、図３は分解斜視図をそれぞれ示す。 この立体写真立ては、写真パネル１が表示される窓穴２が穿設された額縁状の 表パネル３と、この表パネル３の後方で写真パネル１を凸面状に保形する写真保 形具４，５と、この写真保形具４，５を被覆する態様で表パネル３の背面に装着 される裏カバー６を主要部材として構成されている。

【００１１】 一方の写真保形具４は、中央が膨出する態様で凸面状に湾曲形成された保形面 板７と、前方から見て内向き傾斜状に形成されて保形面板７の左右に取り付けら れた支持面板８，９とを備えている。この写真保形具４は、保形面板７の背面に 添装される写真パネル１が透視できるように例えば透明なプラスチックシート材 で形成されると共に、各支持面板８，９の表面には写真パネル１の左右周辺部が 反射して写し出されるように例えば銀紙の貼着や反射塗料の塗布による鏡面処理 が施されており、当該各支持面板８，９の端部には糊代８ａ，９ａを設けて表パ ネル３の背面に接着するようにしている。

【００１２】 他方の写真保形具５は、上下にそれぞれ配設された取付け板１０，１１と、こ の取付け板１０，１１に上下端部が固着されて立設する保形支柱１２とを備えて いる。この写真保形具５は、保形支柱１２が保形面板７の中央背面に位置する態 様で取付け板１０，１１が上下双方から一方の写真保形具４を挾持し、当該取付 け板１０，１１両端部にそれぞれ設けられた糊代１０ａ，１１ａを介して各支持 面板８，９に接着される。なお、この実施例では取付け板１０，１１の内面に例 えば銀紙の貼着や反射塗料の塗布による鏡面処理が施されている。

【００１３】 裏カバー６は、例えば表パネル３の背面の適所に設けた各位置決めブロック１ ３，１４，１５，１６の内側に装着される外径をした一端が開口する箱形に形成 され、左右の両側面には係止ピン１７，１８がそれぞれ突設されている。この裏 カバー６は、上記位置決めブロック１５，１６に取り付けられたフック状の係止 具１９，２０に係止ピン１７，１８を係止することで表パネル３に対して着脱可 能に取り付けられる。なお、図示しないがこの裏カバー６の背部または底部には 写真立てを安定した状態で自立させる公知手段による脚部が必要に応じて取り付 けられる。

【００１４】 以上の構成による立体写真立てでは、裏カバー６を取り外した状態にして一方 の写真保形具４の保形面板７に沿って平板状の写真パネル１を挿入すると、この 写真パネル１は他方の写真保形具５の保形支柱１２で中央が規制されるので、凸 面状に湾曲した状態で容易に保形される。また、この写真パネル１は引き抜くと 平板状に復元されるので、元のアルバムに戻して使用することができる。 このように凸面状に保形された写真パネル１を表パネル３の窓穴２を通して鑑 賞すると、当該湾曲面によって遠近感が生じて奥行きのある立体的な写真に見え ると共に、写真パネル１の左右に配設された鏡面状の各支持面板８，９表面に当 該写真パネル１の左右周辺部が反射して写し出されるので、広がりのある写真と して鑑賞できる。

【００１５】

【考案の効果】

以上に説明した実施例でも明らかなように、本考案による立体写真立てでは次 のような効果を奏する。 まず、請求項１のように写真保形具を形成することにより、平板な写真パネル を挿入するだけで凸面状に湾曲保形され、当該写真パネルを奥行きのある立体写 真として鑑賞することができると共に、構造が簡単なために容易に製作して且つ 安価に提供することができる。然も、写真パネルは何等の加工を施すことなく着 脱自在であり、使用済みの写真パネルは写真保形具から抜き取ると復元され、再 び写真アルバムに戻して使用することができる。 また、請求項２のように写真パネルの両側に鏡面板を設けると、この鏡面板に 当該写真パネルの周辺部が写し出されるので、例えば写真の中央部に人物を配し てその周囲を背景にした写真パネルを使用した際に、人物が前面に浮き出されて 背景には広がりが加わってより効果的な立体写真とすることができる。 さらに、請求項３のように写真保形具の支持面板を鏡面板にすることによって 構造がいっそう簡素化されるので、容易に製作して且つ安価に提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例による立体写真立ての全体斜視
図である。

【図２】図１の立体写真立ての要部横断面図である。

【図３】図１の立体写真立ての分解斜視図である。

【符号の説明】

１ 写真パネル ２ 窓穴 ３ 表パネル ４ 一方の写真保形具 ５ 他方の写真保形具 ６ 裏カバー ７ 保形面板 ８，９ 支持面板（鏡面板） ８ａ，９ａ，１０ａ，１１ａ 糊代 １０，１１ 取付け板 １２ 保形支柱 １３，１４，１５，１６ 位置決めブロック １７，１８ 係止ピン １９，２０ 係止具

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 額縁状の表パネルの背面に平板な写真パ
   ネルを凸面状に保形させた状態で収容する写真保形具を
   設け、この写真保形具は上記表パネルの両側開口縁部か
   らそれぞれ後方へ延在する左右の支持面板と、この支持
   面板の後端間を連結する態様で凸面状に湾曲された透明
   な保形面板と、この保形面板の中央背面へ縦長に立設さ
   れた保形支持柱とで構成され、上記写真パネルを上記保
   形面板と保形支持柱の間に挿入して当該保形面板の背面
   へ着脱自在に添装させたことを特徴とする立体写真立て
2. 【請求項２】 額縁状の表パネルの背面に平板な写真パ
   ネルを凸面状に保形させた状態で収容する写真保形具を
   設けると共に、この写真保形具の両側にはそれぞれ内向
   き傾斜状に配設されて上記写真パネルの左右周辺部を反
   射して写し出す鏡面板を設けたことを特徴とする立体写
   真立て。
3. 【請求項３】 上記写真保形具の保形面板と各支持面板
   は透明なパネルで一体に形成され、この各支持面板はそ
   れぞれ内向き傾斜状に配設されると共に、その前面また
   は背面には上記写真パネルの左右周辺部を反射して写し
   出す鏡面処理が施されている請求項１に記載した立体写
   真立て。