JPH0713258U - 立体写真立て - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 平板の写真を箱体内へ凸面状に湾曲保形した
状態で容易に係止保持させ、立体的に鑑賞できる立体写
真立てを提供する。 【構成】 前面に透明な表面パネル１１が張設された箱
体内に、平板な写真パネル１４を凸面状に湾曲保形させ
た状態で収容する立体写真立てであり、写真パネル１４
を出し入れする開口を閉塞する開閉蓋４が箱体の天板ま
たは表面パネルによって構成されると共に、箱体内の背
面板２の左右前方には挿入した写真パネル１４の左右両
端部が差し込まれて写真パネル１４を凸面状に湾曲保形
させた状態で係止保持する係止溝１２，１３を備えた保
形部材５，６を設けた。また、箱体内に収容した写真パ
ネル１４の両側には当該写真パネルの周辺部が写し出さ
れる反射鏡面１５，１６をそれぞれ設けるようにした。
更に、箱体の背面板２にはスペアの写真パネルを収納す
るポケット１７が取り付けられている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、一般の平面的な写真や絵葉書などの写真パネルを立体感が出るよう に収納した立体写真立てに関する。

【０００２】

【従来の技術】

この種の立体写真立てには、例えば本件出願人が実願平３−７１５１５号で提 案したものなどがあり、この立体写真立ては前面側に膨出する凸面状の透明表パ ネルと、この凸面状の透明表パネルの後方に配され、前面側に膨出するパネル面 に写真を形成した凸面状の写真パネルと、上記凸面状の透明表パネルと上記凸面 状の写真パネルとを嵌め込んで固定する額縁とで構成されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

然しながら、上記した立体写真立ての場合には写真パネルを所望の凸面状に保 形するために、この写真パネル自体を凸面状に加工したりその前方または後方に 凸面状の押え板等を配設する必要があった。 また、このように写真パネル自体を加工する場合には、その加工作業が煩雑で あると共に、一旦加工した写真パネルは再度写真アルバムに戻して使用すること ができない等の問題点があった。 更に、裏面板を取り外して写真パネルを出し入れする構造の場合には、その作 業が煩雑であると共に、背面にポケットを設けてスペアの写真パネル入れにする 際に邪魔になる等の問題点があった。 そこで本考案では、このような従来の技術が有する課題を解決するための立体 写真立ての提供を目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために本考案による第１の立体写真立ては、前面に透明な 表面パネルが張設された箱体内に、平板な写真パネルを凸面状に湾曲保形させた 状態で収容する立体写真立てにおいて、上記写真パネルを出し入れする開口を閉 塞する開閉蓋が箱体の天板または表面パネルによって構成されると共に、当該箱 体内の背面板の左右前方には挿入した写真パネルの左右両端部が差し込まれて当 該写真パネルを凸面状に湾曲保形させた状態で係止保持する係止溝を備えた保形 部材を設けた。

【０００５】 また本考案の第２の立体写真立ては、上記箱体内に収容した写真パネルの両側 に、当該写真パネルの周辺部が写し出される反射鏡面をそれぞれ設けた。

【０００６】 更に本考案の第２の立体写真立ては、上記箱体の背面板にスペアの写真パネル を収納するポケットが取り付けられている。

【０００７】

【実施例】

以下に、本考案の立体写真立てを図１乃至図３で示す実施例に基づいて詳細に 説明する。尚、図１は第１実施例による立体写真立ての天板兼用の開閉蓋を解放 した状態で正面側から見た全体斜視図であり、図２は図１の写真立てを背面側か ら見た全体斜視図であり、図３は第２実施例による立体写真立てを正面側から見 た全体斜視図であり、図４は左半分が図３の写真立てを表面パネル兼用の開閉蓋 を解放した状態で示す平面図、右半分は図３の写真立てを天板を破断した状態で 示す横断面図である。

【０００８】 第１実施例による立体写真立てＡは、図１と図２で示すように底面板１と背面 板２とがＬ字状に形成され、この背面板２にはヒンジ部材３，３を介して天板兼 用の開閉蓋４が矢印のように開閉自在に取り付けられていると共に、底面板１上 の左右には側面板兼用の保形ブロック５，６がそれぞれ取り付けられている。 この保形ブロック５，６は、前面側の左右にそれぞれ設けられた縁取り板７， ８の背面に断面がコの字状をした嵌合溝９，１０が凹設され、当該嵌合溝９，１ ０に両端が差し込まれる態様で透明なプラスチックまたはガラスの平板によって 形成された表面パネル１１が挿着されている。 また、保形ブロック５，６の背面側の内端部には、写真パネル１４を凸面状に 湾曲させた保形状態で係止保持するための保形部材として、当該写真パネル１４ の左右両端部が差し込まれる切欠状の係止溝１２，１３が形成されている。 また、保形ブロック５，６の内側面は後方から前方へ末広がりの傾斜面に形成 され、この内側面は例えば銀紙の貼付やその他の公知の鏡面仕上げ手段によって 反射鏡面１５，１６を構成している。 更に、背面板２にはスペアの写真パネル１８を収納する状差し形状のポケット １７が添着されている。

【０００９】 この第１実施例の立体写真立てＡでは、天板兼用の開閉蓋４を解放した状態に して、上方の開口部から写真パネル１４を挿入して当該写真パネル１４の左右両 端部を係止溝１２，１３にそれぞれ差し込むだけで、写真パネル１４は凸面状に 湾曲された保形状態で係止保持される。従って、写真パネル１４の挿着および取 り外しきわめてが容易であると共に、取り外した写真パネル１４は損傷されるこ となく復元するので、再びアルバムに戻して使用することができる。 この凸面状に湾曲保形された写真パネル１４を前方から鑑賞すると、曲面の遠 近差によって写真の中央部が前面に浮き出された状態で周辺部が後退するような 遠近感が生じると共に、各反射鏡面１５，１６によって写真パネル１４の両端側 が対称状態で写し出される。従って、例えば中央部に人物を配してその周囲を背 景にした写真パネル１４を用いると、人物が前面に浮き出されて一般の平板な写 真では得られない奥行きができると共に、周囲の背景部分が反射鏡面１５，１６ にも写し出されて広がりのある立体写真として鑑賞することができる。 また、取り外しが不要な背面板２にポケット１７が添着され、このポケット１ ７には予め選定した好みのスペアの写真パネル１８を収納しておけるので、今迄 使用していた写真パネル１４に飽きた場合には適時交換することができ、この交 換作業の際にポケット１７が邪魔にならない構造である。

【００１０】 次に第２実施例による立体写真立てＢは、図３で示すように天板２１と底面板 ２２と左右の側面板２３，２４および背面板２５によって箱形を形成し、その前 面側には表面パネル兼用の開閉蓋２６が、開口部を被覆する態様でヒンジ部材２ ７を介して天板２１に取り付けられ、矢印方向へ開閉自在に設けられている。 この開閉蓋２６は、方形枠状をした縁取り板２８の内面に沿って断面がコの字 状をした嵌合溝２９が凹設され、当該嵌合溝２９に外縁部が嵌め込まれる態様で 透明なプラスチックまたはガラスの平板によって形成された表面パネル３０が挿 着されている。 また、底面板２２上には左側面板２３と右側面板２４の内側に保形ブロック３ １，３２がそれぞれ取り付けられている。この保形ブロック３１，３２には、写 真パネル３３を凸面状に湾曲された保形状態で係止保持するための保形部材とし て、当該写真パネル３３の左右両端部が差し込まれる切欠状の係止溝３４が背面 側の内端部に形成されている。 また、保形ブロック３１，３２の内側面は後方から前方へ末広がりの傾斜面に 形成され、この内側面は例えば銀紙の貼付やその他の公知の鏡面仕上げ手段によ って反射鏡面３５，３６を構成している。 更に、背面板２５にはスペアの写真パネル３７を収納する状差し形状のポケッ ト３８が添着されている。

【００１１】 この第２実施例の立体写真立てＢでは、表面パネル兼用の開閉蓋２６を解放し た状態にして、前方の開口部から写真パネル３３を挿入して当該写真パネル３３ の左右両端部を係止溝３４に差し込むだけで、写真パネル３３は凸面状に湾曲さ れた保形状態で係止保持される。従って、写真パネル３３の挿着および取り外し きわめてが容易であると共に、取り外した写真パネル３３は損傷されることなく 復元するので、再びアルバムに戻して使用することができる。 この凸面状に湾曲保形された写真パネル３３を前方から鑑賞すると、曲面の遠 近差によって写真の中央部が前面に浮き出された状態で周辺部が後退するような 遠近感が生じると共に、各反射鏡面３５，３６によって写真パネル３３の両端側 が対称状態で写し出される。従って、例えば中央部に人物を配してその周囲を背 景にした写真パネル３３を用いると、人物が前面に浮き出されて一般の平板な写 真では得られない奥行きができると共に、周囲の背景部分が反射鏡面３５，３６ にも写し出されて広がりのある立体写真として鑑賞することができる。 また、取り外しが不要な背面板２５にポケット３８が添着され、このポケット ３８には予め選定した好みのスペアの写真パネル３７を収納しておけるので、今 迄使用していた写真パネル３３に飽きた場合には適時交換することができ、この 交換作業の際にポケット３８が邪魔にならない構造である。

【００１２】 尚、本考案は上記した実施例に限定されるものではなく、要旨の範囲内におい て各種の変形を採り得るものである。例えば、保形ブロックに傾斜状の反射鏡面 がなくて係止溝のみを備えた構成もあるし、開閉蓋には必要ならばフック状の止 め具を設けても良い。また、開閉蓋をスライド形式にしても良いし、写真パネル を凸面状に湾曲保形する保形部材は背面板の内面に設けることもできる。

【００１３】

【考案の効果】

以上に説明した実施例でも明らかなように、本考案による立体写真立てでは次 のような効果を奏する。 天板または表面パネルが構成する開閉蓋を解放して、上方または前方から挿入 した平板な写真パネルの左右両端部を保形部材の係止溝に差し込むだけで、当該 写真パネルを凸面状に保形した状態で係止保持することができる。これにより、 平板な写真パネルを奥行きのある立体写真として鑑賞することができるが、その 取り付けまたは取り外し作業がきわめて容易であると共に、大切な写真パネルに は何等加工を施す必要がないので損傷すことなく取り外すと復元されて再び写真 アルバムに戻すことができる。 また、上記した写真パネルの両側に反射鏡面を設けるようにすると、この反射 鏡面に当該写真パネルの周辺部が写し出されるので、例えば中央部に人物を配し てその周囲を背景にした写真パネルを使用した際に、人物が前面に浮き出されて 背景には広がりが加わってより効果的な立体写真とすることができる。 更に、取り外しが不要な背面板に添着されたポケットに予め選定した好みのス ペアの写真パネルを収納し、今迄使用していた写真パネルに飽きた場合には適時 交換することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例による立体写真立ての天板
兼用の開閉蓋を解放した状態で正面側から見た全体斜視
図である。

【図２】図１の写真立てを背面側から見た全体斜視図で
ある。

【図３】本考案の第２実施例による立体写真立てを正面
側から見た全体斜視図である。

【図４】左半分が図３の写真立てを表面パネル兼用の開
閉蓋を解放した状態で示す平面図、右半分は図３の写真
立てを天板を破断した状態で示す横断面図である。

【符号の説明】

１，２２ 底面板 ２，２５ 背面板 ３，２７ ヒンジ部材 ４ （天板兼用
の）開閉蓋 ５，６ （側面板兼用の）保形ブロック ７，８，２８ 縁取り板 ９，１０，２９
嵌合溝 １１，３０ 表面パネル １２，１３，３４
係止溝 １４，３３ 写真パネル １５，１６，３
５，３６ 反射鏡面 １７，３８ ポケット １８，３７ スペ
アの写真パネル ２１ 天板 ２３，２４ 側面
板 ２６ （表面パネル兼用の）開閉蓋 ３１，３２ 保形
ブロック Ａ，Ｂ 立体写真立て

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 前面に透明な表面パネルが張設された箱
   体内に、平板な写真パネルを凸面状に湾曲保形させた状
   態で収容する立体写真立てにおいて、上記写真パネルを
   出し入れする開口を閉塞する開閉蓋が箱体の天板または
   表面パネルによって構成されると共に、当該箱体内の背
   面板の左右前方には挿入した写真パネルの左右両端部が
   差し込まれて当該写真パネルを凸面状に湾曲保形させた
   状態で係止保持する係止溝を備えた保形部材を設けたこ
   とを特徴とする立体写真立て。
2. 【請求項２】 上記箱体内に収容した写真パネルの両側
   に、当該写真パネルの周辺部が写し出される反射鏡面を
   それぞれ設けるようにした請求項１に記載した立体写真
   立て。
3. 【請求項３】 上記箱体の背面板には、スペアの写真パ
   ネルを収納するポケットが取り付けられている請求項１
   または請求項２に記載した立体写真立て。