JP3118782U - フレーム - Google Patents

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Abstract

【課題】PET素材を透明体の素材として用いているフレームにおいて、透明体が光を反射することにより額装している絵画、写真等が見えにくくなることを有効に防止可能としたフレームを提供すること。
【解決手段】複数本の長尺状のフレーム材を略多角形状に枠組みすることにより形成される枠体(2)と、該枠体(2)内に支持される透明体(3)と、該透明体(3)の裏面側に重ね合わされる配置で前記枠体(2)内に支持される裏板(4)と、を具備するフレーム(1)であって、前記透明体(3)は、A−PET製の板材を冷却し、その後にこの冷却した板材に微細の凹凸部を多数個形成して成ることを特徴としており、これにより、PET素材を透明体の素材として用いているフレームの場合でも、蛍光灯等の光の反射により額装している絵画、写真等が見えにくくなることを有効に防止できる。
【選択図】図1

Description

本考案はフレームに係り、より詳しくは、蛍光灯等の光の反射により額装した写真、絵画等が見えにくくなることを防止可能としたフレームに関する。
従来から、写真、絵画等を壁等に飾る場合にはフレームが用いられている。即ち、このフレームは、長尺状のフレーム材を多角形状に枠組みすることにより構成された枠体と、この多角形状に枠組みされた枠体内に支持されるとともに、写真、絵画等を挟み込んで支持することが可能な透明体および裏板を備えており、透明体と裏板の間に写真、絵画等を挟み込むことにより、フレームに写真、絵画等を支持し、その後このフレームを壁等に掛けることにより、写真、絵画等を所望する箇所に飾ることを可能としている。
ここで、従来から一般的に用いられているフレームについて図面を参照して説明すると、図4は従来から用いられているフレームの縦断側面を示す図であり、また、図5は従来のフレームの背面図であり、図において31が従来のフレームである。
そして、この従来から用いられているフレーム31では、長尺状のフレーム材を、多角形状、より具体的には四角形状に枠組みした枠体32を備えている。
また、この枠体32は、裏面における内周側全域に載置棚部3201が形成されているとともに、この載置棚部3201に周縁部が載置される配置において、前記枠体32内には、透明体33が係止されている。
更に、この透明体33の裏面には、透明体33とほぼ同一の形状寸法を有する裏板34が重ね合わされており、この裏板34は、その裏面において、前記枠体32の裏面に回動自在に備えた、「トンボ」と呼ばれる係止部材35によって支持されており、これにより、前記枠体32内には透明体33及び裏板34が、重ね合わされた状態で係止されている。
そして、使用に際しては、透明体33及び裏板34によって絵画、写真等35を挟み込んだ状態において、透明体33、および裏板34を前記枠体32内に係止し、この状態で、フレーム31を壁等に引っ掛け、これにより写真、絵画等を所望する箇所に装着して飾ることを可能としている。
ところで、一般的に、フレームを構成する透明体は表面が平坦であるために、見る角度によっては、蛍光灯等の光が反射してしまい、額装してある絵画、写真等が見えにくくなることが往々にしてある。
この点、このような蛍光灯等の光の反射を防止するために透明体に何らかの処理を施すことが好ましいが、近年透明体として多用されているPET素材では光の反射を防止する処理が困難であるという問題点がある。即ち、近年は、環境問題を考慮して、従来から使用されていた塩ビ素材に代わってPET素材が透明体の素材として用いられているが、このPET素材は融点が低く柔らかなために加工を施すことが困難である。そのため、従来は、このようなPET素材を透明体として用いたフレームでは、前述したように、蛍光灯等の光の反射により、額装してある絵画、写真等が見えにくくなることを防止することは不可能であると考えられていた。
そこで、本考案は、PET素材を透明体の素材として用いているフレームにおいて、透明体が光を反射することにより額装している絵画、写真等が見えにくくなることを有効に防止可能としたフレームを提供することを課題としている。
本考案者の実験によれば、融点が低く柔らかなためにエンボス加工を掛けることが不可能であると言われていたPET素材であっても、これを冷却することによりエンボス加工を掛けることが可能であることが判明した。そこで、本考案者は、冷却した後にエンボス加工を掛けることにより形成される透明体を用いたフレームを考案した。
即ち、請求項1に記載の本考案のフレームは、複数本の長尺状のフレーム材を略多角形状に枠組みすることにより形成される枠体と、該枠体内に支持される透明体と、該透明体の裏面側に重ね合わされる配置で前記枠体内に支持される裏板と、を具備するフレームであって、
前記透明体は、PET製の板材を冷却し、その後にこの冷却した板材に微細な凹凸部を多数個形成して成ることを特徴としている。
そして、請求項2に記載の本考案のフレームは、複数本の長尺状のフレーム材を略多角形状に枠組みすることにより形成される枠体と、該枠体内に支持される透明体と、該透明体の裏面側に重ね合わされる配置で前記枠体内に支持される裏板と、を具備するフレームであって、
前記透明体は、A−PET製の板材を冷却し、その後にこの冷却した板材に微細な凹凸部を多数個形成して成ることを特徴としている。
本考案のフレームでは、微細な凹凸を多数個形成してなる透明体を用いているために、蛍光灯等の光が透明体に当たった場合にはその光は乱反射し、これにより額装している絵画、写真等が見えにくくなることを有効に防止することが可能である。
また、透明体としては、PET製の素材を、まず冷却し、その後にその状態のPET素材にエンボス加工を施して形成されているため、環境に優しいPET樹脂を用いつつ蛍光灯等の光の反射による弊害を防止することが可能である。
請求項1に記載の本考案のフレームでは、複数本の長尺状のフレーム材を略四角形状に枠組みすることにより形成される枠体を備えており、この枠体の内周側には透明体が支持されている。また、この透明体の裏面側に重ね合わされる配置で前記枠体内には裏板が支持されており、透明体および裏板間に、写真、絵画等を挟み込むことを可能としている。
そして、前記透明体としては、PET製の素材を冷却した後に、この冷却した素材に、成形用のロールにより微細な凹凸状のエンボス加工を施して形成される透明体を用いている。
次に、請求項2に記載の本考案のフレームでは、前述した請求項1に記載のフレームと同様に、複数本の長尺状のフレーム材を略四角形状に枠組みすることにより形成される枠体を備え、この枠体の内周側には透明体が支持され、この透明体の裏面側に重ね合わされる配置で前記枠体内には裏板が支持され、透明体および裏板間に、写真、絵画等を挟み込むことを可能としている。
そして、前記透明体としては、A−PET製の素材を冷却した後に、この冷却した素材に、成形用ロールにより微細な凹凸状のエンボス加工を施して形成される透明体を用いている。
本考案のフレームの実施例について図面を参照して説明すると、図1は、本実施例のフレームの正面図であり、また、図2は図1におけるA−A線断面図であり、図において1が本実施例のフレームである。
そして、本実施例のフレーム1では、略長方形の外形とした枠体2を備えており、この枠体2は、木製、金属製、樹脂製等の長尺状の4本のフレーム材を枠組みすることにより構成されている。
そして、前記枠体2内には、透明体3および裏板4が支持され、この透明体3と裏板4との間に、写真、絵画等7を挟み込むとともに、前記フレーム2に回動自在に装着した係止部材6によって裏板4をフレーム2に係止することにより、枠体2の内周側に、写真、絵画等7を装着可能としている。
ここで、前記透明体3および裏板4を枠体2内に支持する方法について説明すると、図2において、前記枠体2には、その裏面において、内周側全域に亘って段差部201が形成されており、この段差部201を介して、枠体2の内周側に透明体3および裏板4を支持可能としている。
即ち、透明体3及び裏板4を前記枠体2に支持する場合には、前記段差部201上に透明体3の周縁部を載置するとともに、この透明体3に重ね合わせるような配置で、裏板4の周縁部を前記段差部201上に載置する。そして、裏板4をとんぼ等の係止部材5でフレーム2に係止して、これによりフレーム2内に裏板4および透明体3を支持可能としており、使用に際しては、透明体3と裏板4間に写真、絵画等7を挟み込むことを可能としている。
次に、本実施例における前記透明体3について説明すると、図1において3bは透明体の一部であり、右側に引き出して示した図が3b部分を拡大して示したものである。また、図3は前記透明体3の底面の一部を拡大して示した図であり、本実施例において前記透明体3は、全体をA−PET樹脂により構成している。そして、このA−PET樹脂にエンボス加工を施すことにより、その表面側及び裏面側に微細な凹凸301を多数形成している。
このように、本実施例のフレーム1では、透明体3にエンボス加工を施して微細な凹凸301を多数形成しているおり、透明体3に当たった蛍光灯等の光は乱反射するために、これにより、光の反射により額装した絵画、写真等が見えにくくなることを有効に防止することが可能である。
また、このとき、透明体の素材としてA−PET樹脂を用いているために、廃棄等に際しても有害物質を放出することが無く、環境に配慮したフレームにすることが可能である。
なお、ここで、A−PET樹脂にエンボス加工を施して微細な凹凸を多数形成する方法について説明すると、本実施例における透明体3では、まず、A−PET樹脂による素材を強力に冷却する。
そして次に、表面に多数個の微細な凸部が形成された一対のローラーを用いて、このローラーを、互いの凸部がぶつかり合わない配置で当接させ、この一対のローラー間に、前記冷却したA−PET素材を通す。そしてこれにより、前記冷却したA−PET樹脂に、エンボス加工を施し、その表裏面に微細な凹凸を多数形成している。
なお、前述の実施例ではA−PET樹脂の素材を用いて透明体を形成した場合を説明したが、必ずしもA−PET樹脂を用いる必要はなく、その他のPET樹脂を透明体の素材として用いてもよい。
本考案のフレームでは、PET樹脂の素材を冷却した後にエンボス加工を施して微細な凹凸を多数形成して透明体を形成することにより、PET樹脂を透明体の素材として用いた場合でも蛍光灯等の光の影響で額装した絵画、写真等が見えにくくなることを防止しているため、PET樹脂により透明体を形成しているフレームの全般に適用可能である。
本考案のフレームの実施例の正面図である。 図1におけるA−A線断面図である。 本考案のフレームの実施例における透明体の底面の一部を拡大して示した図である。 従来のフレームを説明するための図である。 従来のフレームを説明するための図である。
符号の説明
1 フレーム
2 枠体
201 段差部
3 透明体
301 透明体に形成した微細な凹凸
4 裏板

Claims (2)

  1. 複数本の長尺状のフレーム材を略多角形状に枠組みすることにより形成される枠体(2)と、
    該枠体(2)内に支持される透明体(3)と、
    該透明体(3)の裏面側に重ね合わされる配置で前記枠体(2)内に支持される裏板(4)と、を具備するフレーム(1)であって、
    前記透明体(3)は、PET製の板材を冷却し、その後にこの冷却した板材に微細な凹凸部を多数個形成して成ることを特徴とするフレーム。
  2. 複数本の長尺状のフレーム材を略多角形状に枠組みすることにより形成される枠体(2)と、
    該枠体(2)内に支持される透明体(3)と、
    該透明体(3)の裏面側に重ね合わされる配置で前記枠体(2)内に支持される裏板(4)と、を具備するフレーム(1)であって、
    前記透明体(3)は、A−PET製の板材を冷却し、その後にこの冷却した板材に微細な凹凸部を多数個形成して成ることを特徴とするフレーム。
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