JPH0720852A - ピアノ機構 - Google Patents

ピアノ機構

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JPH0720852A
JPH0720852A JP5162010A JP16201093A JPH0720852A JP H0720852 A JPH0720852 A JP H0720852A JP 5162010 A JP5162010 A JP 5162010A JP 16201093 A JP16201093 A JP 16201093A JP H0720852 A JPH0720852 A JP H0720852A
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Hiroshi Matsunaga
博 松永
Hisamitsu Honda
久光 本多
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Abstract

(57)【要約】 【目的】タッチや音質の変化を生じさせないで、ピアノ
の音量を効果的に抑制可能なピアノ機構を提供する。 【構成】ハンマレール28の下面に突設されたハンマレ
ギュレチングボタン66が、ハンマ30による打弦直前
にキャッチャ40の上面40aに当接する。そのハンマ
レギュレチングボタン66及びキャッチャ40の当接に
よって打弦部22の打弦運動に制動を加え、打弦による
発音量を抑えている。そのような発音量の抑制は、押鍵
時におけるジャック36等から成る伝達部24の機械的
な作動や押鍵操作とは全く無関係であり、打弦時に弦9
0及びハンマ30間に緩衝材を介在させることもないた
め、タッチや音質の変化を生じさせないでピアノの音量
を抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鍵盤の操作にて外部か
ら力を加え、加えた力によりハンマ系が慣性運動して打
弦し発音するピアノ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鍵盤操作にて外部から加えた力が
ハンマ系を慣性運動させ打弦させることにより発音する
ピアノ機構においては、住宅事情に鑑み、又は運指の練
習等の必要から、ピアノの発音量を抑えるため、例え
ば、いわゆるソフトペダル機構や、いわゆるマフラ機構
を用いていた。
【0003】ここで、ソフトペダル機構とは、ソフトペ
ダルを操作することにより、ハンマの背部にあるハンマ
レールを移動させ、静止位置におけるハンマと弦との距
離を、通常の音量で発音させる場合よりも短くし、打弦
位置でのハンマの速度が上がらないようにして、ハンマ
の打弦による発音量を抑えるための機構である。
【0004】一方、マフラ機構とは、ハンマと弦との間
にフェルト等の緩衝材を介在させることにより、ハンマ
がその緩衝材を介してのみ打弦するようにして、発音量
を抑えるための機構である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のソ
フトペダル機構を用いた場合、ハンマレールの移動に基
づくハンマと弦との間の距離の短縮度合が小さいと殆ど
効果はなく、発音量の抑制を効果的に行うためには、ハ
ンマと弦との間の距離を大幅に短縮する必要があった。
けれども、そのようにしてハンマを弦に極めて近づけた
場合、鍵盤操作の際のタッチが変化するという問題が生
じ、また、ハンマを弦に近づけ過ぎると、鍵盤を操作し
なくてもペダル操作時に発音してしまうという問題も生
じた。
【0006】一方、上記従来のマフラ機構を用いた場
合、ハンマがフェルト等の緩衝材を介して打弦するた
め、柔らかな音質に変化し、普通に発音させた場合のピ
アノの硬い音を出すことができず、ピアノらしさが失わ
れるという問題があった。そこで、本発明は、上記問題
を解決し、タッチや音質の変化を生じさせないで、ピア
ノの音量を効果的に抑制可能なピアノ機構を提供するこ
とを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のピアノ機
構は、鍵盤の操作にて外部から加わった力に基づく慣性
運動によって打弦するハンマ系と、該ハンマ系と前記鍵
盤との間に配設され、静止状態において該ハンマ系と前
記鍵盤とのそれぞれに当接することにより前記鍵盤の操
作にて外部から加わった力を該ハンマ系に伝達し、該伝
達後に該ハンマ系との当接を解除して該ハンマ系を慣性
運動させる機械的機構と、前記ハンマ系が慣性運動を開
始してから、前記打弦するまでの間の所定の位置で、前
記ハンマ系の慣性運動を制限するための制限機構と、を
備えて成ることを特徴とする。
【0008】また、請求項2記載のピアノ機構は、請求
項1記載のピアノ機構において、前記制限機構にて前記
ハンマ系の慣性運動が制限されるときの該制限量を調整
可能な調整機構を備えて成ることを特徴とする。さら
に、請求項3記載のピアノ機構は、請求項1記載のピア
ノ機構において、前記制限機構は、前記ハンマ系が慣性
運動を開始してから打弦するまでの間に前記ハンマ系と
当接することによって前記ハンマ系の慣性運動を制限す
ることを特徴とする。
【0009】
【作用及び発明の効果】請求項1記載のピアノ機構で
は、鍵盤が操作されて外部から力が加えられると、その
力が機械的機構を介してハンマ系に伝達される。その伝
達後に機械的機構とハンマ系との当接を解除し、ハンマ
系は慣性運動に移行して打弦し、発音する。その際、ハ
ンマ系の慣性運動は、その慣性運動の開始から打弦まで
の間の所定位置で、制限機構によって制限される。
【0010】このように請求項1記載のピアノ機構で
は、ハンマ系の慣性運動を、その慣性運動の開始から打
弦までの間の所定位置で制限する制限機構を設けている
ので、機械的機構や鍵盤とは全く関わりなしに、制限機
構によるハンマ系の慣性運動の制限量に応じ、打弦の際
のハンマの速度を抑制して、ハンマの打弦による発音を
抑えることができる。
【0011】従って、請求項1記載のピアノ機構によれ
ば、鍵盤操作の際のタッチの変化やペダル操作による発
音及び音質の変化等の問題を生じさせることなく、効果
的にピアノの発音量を抑制することが可能である。ま
た、請求項2記載のピアノ機構では、前述した請求項1
記載のピアノ機構において、制限機構によってハンマ系
の慣性運動を制限する際の制限量を、調整機構にて調整
することができる。
【0012】従って、調整機構による調整にて、ハンマ
系の慣性運動を制限する量を調整し、所望の音量にてピ
アノを発音させることができる。さらに、請求項3記載
のピアノ機構では、前述した請求項1記載のピアノ機構
における制限機構は、ハンマ系が慣性運動を開始してか
ら打弦するまでの間に、ハンマ系と当接することによっ
てハンマ系の慣性運動を制限するため、前述した請求項
1記載のピアノ機構と同様に、鍵盤操作の際のタッチの
変化やペダル操作による発音及び音質の変化等の問題を
生じさせることなく、効果的にピアノの発音量を抑制す
ることが可能である。
【0013】
【実施例】図面に基づき本発明の一実施例であるアップ
ライトピアノ1について説明する。但し、本発明は以下
に詳述する一実施例に限定されるものではなく、本発明
の要旨を逸脱しない範囲で当業者が想到し得る全ての実
施例を含む。
【0014】図1にアップライトピアノ1の一つの鍵に
ついての発音機構を表し、図2にアップライトピアノ1
の下部に設けられるワイヤペダル機構の概略図を表す。
アップライトピアノ1は、八十八個の鍵10と、各鍵1
0の操作(押鍵)をそれぞれ打弦運動に変換するための
変換機構20と、各変換機構20を介してそれぞれ打弦
される八十八組の弦90と、八十八鍵分の変換機構20
をそれぞれ支持するため八十八鍵の全幅にわたって延在
する支持機構と、その支持機構の全幅を三乃至四分した
各位置に配設され上下方向でピアノ1を支えるアクショ
ンブラケット100と、各弦90近傍に配設され弦90
に対するダンパ110aの当接非当接を調節するための
ラウドペダル機構110と、等から構成されている。
【0015】鍵10は、鍵盤フレーム10aの上に、鍵
10の長手方向中央付近に設けられたバランスピン12
を支点としたシーソ様の運動が可能に配設され、押鍵さ
れると押鍵側14が鍵盤フレーム10aに向かって沈み
込み、押鍵側14と逆側16は上方に向かって突き上が
る。
【0016】変換機構20は、押鍵に応じて打弦するた
めの打弦部22と、押鍵を打弦部22に伝達するための
伝達部24とから成り、前述の支持機構は、打弦部22
及び伝達部24の構成部材を支持するセンタレール26
と、打弦部22を挟んで弦90と逆側に設けられて押鍵
されない状態(以下、「静止状態」という)で打弦部2
2を担持するためのハンマレール28とから成る。
【0017】打弦部22は、打弦するために石斧状に形
成されたフェルト製のハンマ30と、木製で木槌状に形
成されハンマ30がその突起状先端に固設されて成るハ
ンマウッド32と、木製で長尺棒状に形成されハンマウ
ッド32を自身の一端に配設して支持する柄の機能を備
えたハンマシャンク34と、ハンマシャンク34の他端
が固設されて成りハンマシャンク34が回動する際の基
端部として機能するバット36と、ハンマシャンク34
と直交する方向へ突出するようバット36に突設された
木製で短寸棒状のキャッチャシャンク38と、キャッチ
ャシャンク38の先端に取り付けられ打弦後の揺り戻し
による打弦部22の振動を緩和するためのキャッチャ4
0と、から構成されている。
【0018】バット36は、センタレール26に固設さ
れた支持部材42の先端に揺動可能として軸支されてい
る。そして、支持部材42とバット36との間には、打
弦の際の方向とは逆方向へ支持部材42に対してバット
36を付勢するための線ばねから成るバットスプリング
44が配設されている。
【0019】一方、伝達部24は、押鍵側14とは逆側
16の上面に当接部材46を介し当接したウィペン48
と、ウィペン48上面に固設された支持部材48aの先
端に揺動可能として屈曲部が軸支されたL字状のジャッ
ク50とから成る。尚、ジャック50は、静止状態にお
いて、その一端50bが、バット36の基端近傍の下部
36aに当接している。
【0020】ウィペン48は、センターレール26に固
設された取付部材52の先端に揺動可能として軸支され
ている。ウィペン48の上面に弦90から僅かに遠ざか
る方向に傾いて立設された細長棒状の支持部材54の先
端には、打弦後に揺り戻したキャッチャ40を受け止め
て打弦部22の振動を緩和するためのバックチェック5
6が固設されており、キャッチャ40及びバックチェッ
ク56の互いの当接箇所には、それぞれフェルトが貼り
つけられている。
【0021】また、ウィペン48の上面で支持部材54
とほぼ平行に立設された細長金属棒材58の先端には、
細長い布から成るブライドルテープ60の一端が結び付
けられ、その他端はキャッチャ40の下端に結び付けら
れることにより、前述のバックチェック56及びキャッ
チャ40の当接と相俟って、打弦後の打弦部22の振動
の緩和が図られている。
【0022】さらにセンタレール26に固設されジャッ
ク50に向かって延び出した延出部62の下面には、押
鍵によって上方向へ移動しているジャック50の一端5
0aを当接させるためのレギュレチングボタン64が、
延出部62から下方向に向かって突設されており、その
突出量は調節可能とされている。また、レギュレチング
ボタン64の下面64aには、ジャック50の一端50
aが当接したときの衝撃を緩和するために緩衝材として
のフェルトが貼りつけられている。尚、押鍵に伴い上昇
中のジャック50の一端50aがレギュレチングボタン
64の下面64aに当接すると、ジャック50はそれ以
上上昇せず支持部材48aの先端を軸として弦90から
遠ざかる方向へ揺動し始める。そのようにジャック50
が揺動し始めると、それまでバット36の下部に当接し
ていたジャック50の他端50bは、バット36の下部
36aから外れるように構成されている。
【0023】さらにまた、ハンマレール28には、打弦
後に揺り戻したハンマシャンク34の側部を当接させる
ことにより打弦部22の振動を緩和するため、弾性部材
からなる緩衝部28aが取り付けられている。加えて、
ハンマレール28の下面からは、ハンマ30による打弦
直前にキャッチャ40の上面40aに当接することによ
り打弦部22の打弦運動に制動を加え発音量を制限する
ためのハンマレギュレチングボタン66が、下方向に向
かって突設されており、その突設量は調節可能とされて
いる。ハンマレギュレチングボタン66の下面66aに
も、キャッチャ40との衝突の際の衝撃を緩和するため
の緩衝材としてのフェルトが貼りつけられている。
【0024】さらに加えて、ハンマレール28全体を上
方に突き上げることにより、打弦の際にハンマレギュレ
チングボタン66がキャッチャ40に当接しないように
して発音量の制限を解除するためのワイヤペダル機構7
0が設けられている(図2参照)。
【0025】ワイヤペダル機構70は、ハンマレール2
8に一端が取り付けられハンマレール28を上方へ直接
突き上げるための長尺棒状部材である突揚棒72と、突
揚棒72の他端近傍に固設されたブラケット74と、先
端76aがブラケット74に係合し、その先端76aに
てブラケット74を上方へ移動させるため基端76bに
てフレーム78に軸支された揺動部材76と、揺動部材
76の先端76a及び基端76bの間に一端が固設さ
れ、基端76bを軸心として揺動部材76を上方へ揺動
させるためのワイヤ80と、その操作にてワイヤ80の
他端を引っ張ることにより揺動部材76を上方へ移動さ
せるための操作部82と、フレーム80bに螺入される
螺入量が調節可能とされその螺入量の調節により、操作
部82の操作にて引っ張るワイヤ80の引っ張り量を微
調節可能としてワイヤ80及び操作部82の間に配設さ
れた調節螺子部80aと、から構成されている。
【0026】以上のように構成されたアップライトピア
ノ1では、鍵10が操作(押鍵)されると、押鍵側14
の沈み込みにより、バランスピン12を支点として押鍵
側14とは逆側16が上方に移動する。この逆側16の
上方への運動が当接部材46を介してウィペン48に伝
達される。すると、ウィペン48も、取付部材52の先
端を軸として上方へ移動する。
【0027】ウィペン48の上方への移動に伴い、ジャ
ック50は、その一端50aがレギュレチングボタン6
4の下面64aに当接するまで、上方へ移動し続ける。
そのようなジャック50の上方への移動により、バット
36は、支持部材42の先端を軸として弦90に近づく
方向へ揺動する。そのバット36の揺動に連れて、打弦
部22全体が弦90側に向かって揺動する。
【0028】そして、ジャック50の一端50aがレギ
ュレチングボタン64の下面64aに当接した後に、更
にウィペン48が上方へ移動すると、ジャック50が支
持部材48aの先端を軸として揺動することによりジャ
ック50の他端50bがバット36の下部36aから外
れるため、その後、打弦部22は慣性及び自重に基づく
打弦運動により、支持部材42の先端を軸として弦90
に向かって揺動する。
【0029】そのような揺動により、打弦部22が打弦
する直前、即ち、ハンマ30が弦90を打撃する直前
に、キャッチャ40の上面40aがハンマレギュレチン
グボタン66の下面66aに当接する。その当接によっ
て、打弦部22の打弦運動に大きな制動が加わるため、
打弦のための打弦部22のエネルギは極めて小さく抑制
される。従って、そのような状態で打弦されたときの弦
90による発音は、極めて小さくなる。
【0030】また、操作部82を操作すると、ワイヤ8
0が引っ張られ、揺動部材76が基端76bを軸として
上方へ移動し、その移動によって揺動部材76の先端7
6aがブラケット74を上方へ押し上げ、その押上によ
り突揚棒72が上方に移動してハンマレール28全体を
上方に突き上げる。
【0031】そのようにしてハンマレール28全体が上
方に突き上げられることによりハンマレギュレチングボ
タン66も上方へ移動するため、弦90をハンマ30が
打撃する際にキャッチャ40の上面40aがハンマレギ
ュレチングボタン66の下面66aに当接しなくなり、
打弦時の発音量の抑制を解除することができ、押鍵の強
さに応じた通常の発音量を得ることができる。
【0032】それ故、同様な強さで押鍵された場合であ
っても、操作部82の操作・非操作という簡単な操作の
切換に応じ、打弦部22に対してのハンマレギュレチン
グボタン66による非制動・制動の切り換えを図って、
異なった音量の発音を得ることができる。
【0033】このように本実施例では、ハンマレギュレ
チングボタン66を設けて、押鍵後にジャック50の一
端50bがバット36から外れて打弦部22が慣性運動
に移行した後、ハンマ30が打弦する直前に、ハンマレ
ギュレチングボタン66の下面66aとキャッチャ40
の上面40aとを当接させることにより、打弦部22に
よる打弦運動に制動を加えて、打弦時の発音量を抑制し
ている。従って、押鍵時におけるジャック36等から成
る伝達部24の機械的な作動とは全く無関係に、そのた
め押鍵操作にも何らの影響を及ぼすことがなく、アップ
ライトピアノの通常のタッチのままで発音量を抑制する
ことができ、しかも、従来のマフラ機構のような音質の
変化も生じない。
【0034】また、本実施例では、ワイヤペダル機構7
0において、調節螺子部80aの調節によって突揚棒7
2がハンマレール28を突き上げる量を調節し、操作部
82の操作時におけるハンマレギュレチングボタン66
とキャッチャ40との当接・非当接などを調節すること
ができる。
【0035】加えて、本実施例では、前述したようにハ
ンマレール28の下面からハンマレギュレチングボタン
66が突出する量は調節可能であるため、その突出量の
調節によって、ハンマレギュレチングボタン66の突出
量を大きくして更に打弦時の発音量を抑制し、ついには
押鍵時にも発音しないよう発音量が零になるまで抑制し
たり、ハンマレギュレチングボタン66の突出量を小さ
くして打弦時の発音量の抑制を緩和したりすることがで
きる。
【0036】なお、そのように押鍵時に発音しないよう
発音量を零に抑制した場合と、押鍵による通常の発音量
を得る場合とを、ワイヤペダル機構70を用いて切換可
能に構成したアップライトピアノ1に電子音源を組み合
わせ、押鍵時に発音させない場合には、押鍵をセンサで
検出し押鍵に応じた音を電子音源にて生成し所定のスピ
ーカからのみ出力させるように構成してもよい。その場
合、所定のスピーカにヘッドホンを接続することによっ
て、住宅事情等によりピアノの音を外部に出力させるこ
とができなくても、ヘッドホンにて押鍵に応じた電子音
源の出力を聴きながら自分のピアノ演奏を楽しんだり、
押鍵練習をすることができる。
【0037】また、以上の本実施例におけるワイヤペダ
ル機構70では、操作時に音量の制限が解除され、非操
作時に音量が制限される構成とされていたが、その逆
に、操作時に音量が制限され、非操作時に音量の制限が
解除されて通常の音量が得られる構成としてもよい。
【0038】さらに、本実施例では、ハンマレギュレチ
ングボタン66を設けて、打弦部22が慣性運動に移行
した後、ハンマ30が弦90を打撃する直前にキャッチ
ャ40に制動を加えていたが、そのように制動を加える
部材及び制動を加えるための手段はそれぞれキャッチャ
40及びハンマレギュレチングボタン66に限定され
ず、制動を加えることが押鍵に何ら影響を及ぼさない部
材及び手段であれば何でもよい。つまり、押鍵に完全に
連動する部材以外の部材すなわち例えば本実施例の伝達
部24以外の部材に対し、打弦部22が打弦のための慣
性運動に移行してから打弦するまでの間に制動を加える
ことが可能な手段であれば何でもよい。具体的には例え
ば、ジャック50の一端50bがバット36の下部36
aから外れた後、ハンマ30が弦90を打撃する前に、
バットスプリング44に制動を加える手段や、ブライド
ルテープ60に制動を加える手段であってもよい。また
例えば、ハンマウッド32やハンマシャンク34に磁性
粉を付着させ、それらの両側に配設したコイルへの通電
非通電の切換によってハンマ30が弦90を打撃する直
前に、それらハンマウッド32やハンマシャンク34に
制動を加えるように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例のアップライトピアノ1の一つの鍵に
ついての発音機構を表す説明図である。
【図2】アップライトピアノ1の下部に設けられるワイ
ヤペダル機構の概略図である。
【符号の説明】
1…アップライトピアノ、 10…鍵、 20
…変換機構、22…打弦部、 24…伝達
部、 26…センタレール、28…ハンマレール、
30…ハンマ、 36…バット、40…キャ
ッチャ、 48…ウィペン、 50…ジャッ
ク、64…レギュレチングボタン、66…ハンマレギュ
レチングボタン、 70…ワイヤペダル機
構、90…弦、 100…アクションブ
ラケット、

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鍵盤の操作にて外部から加わった力に基
    づく慣性運動によって打弦するハンマ系と、 該ハンマ系と前記鍵盤との間に配設され、静止状態にお
    いて該ハンマ系と前記鍵盤とのそれぞれに当接すること
    により前記鍵盤の操作にて外部から加わった力を該ハン
    マ系に伝達し、該伝達後に該ハンマ系との当接を解除し
    て該ハンマ系を慣性運動させる機械的機構と、 前記ハンマ系が慣性運動を開始してから、前記打弦する
    までの間の所定の位置で、前記ハンマ系の慣性運動を制
    限するための制限機構と、 を備えて成ることを特徴とするピアノ機構。
  2. 【請求項2】 前記制限機構にて前記ハンマ系の慣性運
    動が制限されるときの該制限量を調整可能な調整機構を
    備えて成ることを特徴とする請求項1記載のピアノ機
    構。
  3. 【請求項3】 前記制限機構は、前記ハンマ系が慣性運
    動を開始してから打弦するまでの間に前記ハンマ系と当
    接することによって前記ハンマ系の慣性運動を制限する
    ことを特徴とする請求項1記載のピアノ機構。
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