JPH0720764A - ホログラム記録用材料およびホログラム記録用媒体 - Google Patents

ホログラム記録用材料およびホログラム記録用媒体

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JPH0720764A
JPH0720764A JP16099693A JP16099693A JPH0720764A JP H0720764 A JPH0720764 A JP H0720764A JP 16099693 A JP16099693 A JP 16099693A JP 16099693 A JP16099693 A JP 16099693A JP H0720764 A JPH0720764 A JP H0720764A
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JP
Japan
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hologram recording
compound
hologram
phenoxy resin
polymn
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JP16099693A
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Takeo Yamaguchi
岳男 山口
Yasumasa Toba
泰正 鳥羽
Madoka Yasuike
円 安池
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】化学的安定性や耐環境特性に優れ、高感度、高
回折効率、高透明性および高解像度な特性を有するホロ
グラム記録用材料並びにホログラム記録用媒体を提供す
ることを目的とする。 【構成】フェノキシ樹脂(A)、重合可能なエチレン性
不飽和結合を少なくとも1個有する化合物(B)、光増
感色素(C)および重合開始剤(D)からなるホログラ
ム記録用材料を、基材上に膜形成することを特徴とする
ホログラム記録用媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化学的安定性に優れ、
解像度、回折効率及び透明性などのホログラム特性に優
れ、特に耐熱性に優れたホログラム記録用材料並びにホ
ログラム記録用媒体、及びそれを利用するホログラムの
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ホログラム記録用材料として、漂
白処理銀塩および重クロム酸ゼラチン系の感光材料が一
般に使用されてきた。しかし、これらのホログラム記録
用媒体によるホログラムの製造は、いずれも感光板の製
作方法、ホログラム製造のための処理が煩雑であった
り、製造されたホログラムが耐環境特性、例えば、耐湿
性、耐候性に劣る、また解像度に限界があるなどの問題
点を有していた。かかる問題を解決するために、耐環境
特性に優れ、かつ高解像度、高回折効率などのホログラ
ムの有すべき特性を備えた体積位相型ホログラムの製造
方法として、光重合性のフォトポリマーを利用した例が
知られている。例えば、特公昭62−22152号公報
では、担体となるべき重合体に光重合性物質である2個
以上のエチレン性不飽和結合を有する多官能単量体を分
散せしめた感材を、輻射線の干渉パターンに露出する第
1の工程、該感材を第1の溶剤で処理し該感材を膨潤せ
しめる第2の工程、膨潤作用の乏しい第2の溶剤で処理
し該感材を収縮せしめる第3の工程とを具備してなるこ
とを特徴とするホログラム製造方法が開示されている。
【0003】しかし、上記技術では充分な回折効率を有
するホログラムを製造するためには、50mJ/cm2
以上の露光エネルギーを必要とし、ホログラムの大量複
製や大型ホログラムの製造において、一層の感度特性の
向上が望まれていた。また、感材を第1の溶剤で処理し
感材を膨潤せしめ、さらに、膨潤作用の乏しい第2の溶
剤で処理し該感材を収縮せしめる工程により、2個以上
のエチレン性不飽和結合を有する多官能単量体または担
体の抽出などによるボイドの生成や変形が原因と思われ
るホログラムの透明性の低下が問題となっていた。ま
た、ホログラムの透明性を向上させるために、特願平4
−31590号では、担体となるべき重合体としてポリ
メタクリル酸アルキルを使用している。しかし、上記技
術では、ホログラムを最終製品に装着する際の150℃
数気圧の熱圧着でホログラムが消失するという欠点があ
り、耐熱性の向上が要求されていた。一方、ホログラム
の製造工程において湿式現像処理工程を必要としない、
唯一の処理工程として干渉露光のみでホログラムを製造
することが可能なフォトポリマーを使ったホログラム用
記録材料および製造方法が開示されている。例えば、特
開平2−3081号公報あるいは特開平2−3082号
公報においては、ポリマーあるいはモノマーのどちらか
一方が芳香環あるいはハロゲン原子を含む置換基を有す
ることを特徴とする熱可塑性ポリマー、液体エチレン性
モノマーおよび光開始剤からなるホログラム記録用光重
合性組成物が開示されている。この公知技術に従えば、
高回折効率、高解像度、耐環境性および透明性に優れた
ホログラムが製造されるが、例示のポリマーでは硬化膜
の強度に劣り、例えば、耐溶剤性に問題が生じていた。
また、架橋性ポリマーの採用により、硬化膜の強度を向
上させることの記載はなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、解像度、回
折効率、透明性、化学的安定性、特に耐熱性に優れたホ
ログラム記録用材料並びにホログラム記録用媒体、及び
それを使用するホログラムの製造方法を提供するもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討した結果、本発明に至ったもので
ある。即ち、本発明は、フェノキシ樹脂(A)、重合可
能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1個有する化合
物(B)、光増感色素(C)および重合開始剤(D)か
らなることを特徴とするホログラム記録用材料に関し、
更には、上記のホログラム記録用材料が、さらにフェノ
キシ樹脂(A)と反応し得る官能基を有する多官能架橋
剤(E)を含むホログラム記録用材料に関し、更には、
上記のホログラム記録用材料を基材上に膜形成してなる
ホログラム記録用媒体に関する。以下、詳細にわたって
本発明を説明する。
【0006】本発明において使用されるフェノキシ樹脂
(A)は、一般式(1)で表される構造を主鎖に含む、
数平均分子量が8000以上のものであり、ビスフェノ
ールA誘導体と、アルキレンオキシド誘導体またはアル
キレングリコール誘導体との常法の縮合または付加反応
により合成される。 一般式(1)
【0007】
【化1】
【0008】(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6
7、R8、R9およびR10は、それぞれ独立に、水素原
子、置換されてもよいアルキル基、ハロゲン原子、ヒド
ロキシ基を示す。また、R11は、置換されてもよい炭素
数3以下のメチレン基を示す。)ビスフェノールA誘導
体としては、4,4’−(1−メチルエチリデン)ビス
フェノール、4,4’−[2,2,2−トリフルオロ−
1−(トリフロオロメチル)エチリデン]ビスフェノー
ル、4,4’−(1−メチルプロピリデン)ビスフェノ
ール、4,4’−(1−メチルエチリデン)ビス[2−
メチルフェノール]、4,4’−(1−メチルエチリデ
ン)ビス[2−(1−メチルエチル)フェノール]、
4,4’−(1−メチルエチリデン)ビス(2,6−ジ
ブロモフェノール)、4,4’−(1−メチルエチリデ
ン)ビス(2,6−ジクロロフェノール)、4,4’−
(1−メチルエチリデン)ビス(2,3−ジブロモフェ
ノール)、4,4’−(1−メチルエチリデン)ビス
(2,6−ジヨードフェノール)、4,4’−(1−メ
チルエチリデン)ビス(2−ニトロフェノール)、4,
4’−(1−メチルエチリデン)ビス(2,6−ジメチ
ルフェノール)、4,4’−(1−メチルエチリデン)
ビス(2−ジアミノメチルフェノール)、4,4’−
(1−メチルエチリデン)ビス(2−ジエチルアミノフ
ェノール)、4,4’−(1−メチルエチリデン)ビス
[2,6−ビス(1,1−ジメチルエチル)フェノー
ル]、4,4’−(1−メチルエチリデン)ビス[2,
6−ビス(ブロモメチル)フェノール]、4,4’−
(1−メチルエチリデン)ビス(2−アミノフェノー
ル)などを例示できる。
【0009】アルキレンオキシド誘導体としては、エピ
クロルヒドリン、エチレンオキシド、プロピレンオキシ
ドが例示できる。また、アルキレングリコール誘導体と
しては、エチレングリコール、プロピレングリコール、
3−クロロプロパノール、2−クロロプロパノールを例
示することができる。さらに、アミノ酸、ヒドロキシカ
ルボン酸、ラクトン、ジオール、ジカルボン酸またはジ
カルボン酸無水物などを一種以上併用して、一般式
(1)で表される構造が主鎖の全部でないフェノキシ樹
脂を用いることもできる。
【0010】また、主鎖の一部は、架橋反応が可能であ
るヒドロキシ基で置換されていることが好ましい。更
に、このヒドロキシ基の一部または全部を他の置換基に
変換しても良い。例えば、無水マレイン酸、(メタ)ア
クリル酸、2−メタクリロイロキシエチルイソシアネー
トなどの、ヒドロキシ基と反応し得る官能基とエチレン
性不飽和結合の双方を有する化合物と反応させ、フェノ
キシ樹脂に重合可能なエチレン性不飽和結合を導入させ
ることも好ましい。また、フェノキシ樹脂(A)の数平
均分子量は、8000以上が好ましく、これ以下では、
耐溶剤性および感光膜の強度が著しく低下し、好ましく
ない。
【0011】次に、本発明において使用される重合可能
なエチレン性不飽和結合を少なくとも1個有する化合物
(B)としては、1官能であるビニルモノマーの他にオ
リゴマーを含むものであり、例えば、メチル、エチル、
プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチ
ル、tert−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキ
シル、ヘプチル、オクチル、ノニル、ドデシル、2−メ
チルブチル、3−メチルブチル、2−エチルブチル、
1,3−ジメチルブチル、2−エチルヘキシル、2−メ
チルペンチル、シクロヘキシル、アダマンチル、イソボ
ルニル、ジシクロペンタニル、テトラヒドロフルフリー
ルなどの鎖状、分岐状または環状アルキルのアクリル酸
またはメタクリル酸エステル、フェニル、4−メトキシ
カルボニルフェニル、4−エトキシカルボニルフェニ
ル、4−ブトキシカルボニルフェニル、4−tert−
ブチルフェニル、ベンジル、4−フェニルエチル、4−
フェノキシジエチレングリコール、4−フェノキシテト
ラエチレングリコール、4−フェノキシヘキサエチレン
グリコール、4−ビフェニリルなどの芳香環を含有する
アクリル酸またはメタクリル酸エステル、フェロセニル
メチル、フェロセニルエチルなどの鉄原子を含有するア
クリル酸またはメタクリル酸エステル、トリフルオロエ
チル、テトラフロオロプロピル、ヘプタデカフルオロデ
シル、オクタフルオロペンチル、2,3−ジブロモプロ
ピルなどのハロゲン原子を含有するアクリル酸またはメ
タクリル酸エステル、トリメトキシシリルプロピルなど
のケイ素原子を含有するアクリル酸またはメタクリル酸
エステル、グリシジルアクリレートやグリシジルメタク
リレートなどのエポキシ基を含有するアクリル酸または
メタクリル酸エステル、N,N−ジメチルアミノエチ
ル、N,N−ジエチルアミノエチル、N−tert−ブ
チルアミノエチルなどのアミノ基を含有するアクリル酸
またはメタクリル酸エステルなどが挙げられる。さらに
は、脂肪族ポリヒドロキシ化合物、例えば、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、テトラエチレングリコール、ネオペンチルグリコ
ール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオ
ール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジ
オール、1,10−デカンジオール、トリメチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトー
ル、ソルビトール、マンニトールなどのジあるいはポリ
(メタ)アクリル酸エステル類、芳香族ポリヒドロキシ
化合物、例えば、ヒドロキノン、レゾルシン、カテコー
ル、ピロガロールなどのジあるいはポリ(メタ)アクリ
ルエステル、イソシアヌル酸のエチレンオキシド変性
(メタ)アクリレート、さらには、側鎖にヒドロキシ基
やハロゲン化メチル基などの反応活性を有する官能基を
もつ重合体とアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸な
どの不飽和カルボン酸との反応によって得られるポリマ
ーも好適に使用しうる。このような高分子化合物として
は、ポリビニルアルコール、ビニルアルコールと酢酸ビ
ニルとの共重合体、ポリエピクロルヒドリン、ポリクロ
ロメチルスチレン、2−ヒドロキシ(メタ)アクリレー
トと種々の(メタ)アクリレートとの共重合体、フェノ
ール樹脂などが挙げられる。さらには、(メタ)アクリ
ル化されたエポキシ樹脂、ポリエステル(メタ)アクリ
レートオリゴマー、(メタ)アクリル化したウレタンオ
リゴマー、アクロレイン化ポリビニルアルコール等をあ
げることができる。
【0012】また、ブタジエン、イソプレン、アクリル
アミド、N−ブチルアクリルアミド、N,N−ジメチル
アクリルアミド、アクリロニトリル、スチレン、4−ブ
ロモスチレン、パーフルオロスチレン、α−メチルスチ
レン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化
ビニリデン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバ
ゾール、ビニルピリジン、ビニルピロリジン、無水マレ
イン酸、ジアリルフタレートなどのビニルモノマーが挙
げられる。これらのモノマーは、2種以上用いてもよ
い。また、湿式現像工程を必要としない乾式現像工程で
処理しようとするときは、重合可能なエチレン性不飽和
結合を少なくとも1個有する化合物(B)の屈折率と、
フェノキシ樹脂(A)の屈折率との差が0.005以上
あることが好ましい。
【0013】また、本発明で使用される光増感色素
(C)の具体例としては、カルコン誘導体やジベンザル
アセトンなどに代表される不飽和ケトン類、ベンジルや
カンファーキノンなどに代表される1,2−ジケトン誘
導体、ベンゾイン誘導体、フルオレノン誘導体、ナフト
キノン誘導体、アントラキノン誘導体、キサンテン誘導
体、チオキサンテン誘導体、キサントン誘導体、チオキ
サントン誘導体、クマリン誘導体、ケトクマリン誘導
体、シアニン誘導体、メロシアニン誘導体、スチリル誘
導体、オキソノール誘導体、アクリジン誘導体、アジン
誘導体、チアジン誘導体、オキサジン誘導体、インドリ
ン誘導体、アズレン誘導体、アズレニウム誘導体、スク
アリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、テトラフェニ
ルポルフィリン誘導体、フタロシアニン誘導体、テトラ
アザポルフィラジン誘導体、テトラキノキサリロポルフ
ィラジン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、ピリリウム
誘導体、チオピリリウム誘導体、テトラフィリン誘導
体、アヌレン誘導体、スピロピラン誘導体、スピロオキ
サジン誘導体、チオスピロピラン誘導体、有機ルテニウ
ム錯体などが挙げられる。また、大河原信ら編、「色素
ハンドブック」(1986年、講談社)、大河原信ら
編、「機能性色素の化学」(1981年、シーエムシ
ー)、池森忠三朗ら編、「特殊機能材料」(1986
年、シーエムシー)に記載の色素および増感剤など、輻
射線の波長に吸収がある化合物が挙げられる。光増感色
素(C)は、2種以上用いてもよい。
【0014】また、本発明で使用される重合開始剤
(D)としては、以下に示す化合物が例示できる。例え
ば、2,3−ボルナンジオン(カンファーキノン)、
2,2,5,5−テトラメチルテトラヒドロ−3,4−
フラン酸(イミダゾールトリオン)などの環状シス−α
−ジカルボニル化合物、ベンゾフェノン、ジアセチル、
ベンジル、ミヒラーズケトン、ジエトキシアセトフェノ
ン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1
−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどのケト
ン類、ベンゾイルパーオキシド、ジ−tert−ブチル
パーオキシドなどの過酸化物、アリールジアゾニウムな
どのジアゾニウム塩、N−フェニルグリシンなどの芳香
族カルボン酸、2−クロロチオキサンテン、2,4−ジ
エチルチオキサンテンなどのキサンテン類、ジアリール
ヨードニウム塩、スルホニウム塩、トリフェニルアルキ
ルホウ素錯体、金属アレーン錯体、金属アレーン有機ホ
ウ素錯体、ビスイミダゾール類、ポリハロゲン化合物、
フェニルイソオキサゾロン、ベンゾインエチルエーテ
ル、ベンジルジメチルケタールなどがあげられる。重合
開始剤(D)は、2種以上用いてもよい。
【0015】好ましい重合開始剤としては、英国特許1
388492号および特開昭53−133428号公報
記載のトリス(トリクロロメチル)ー2、4、6ートリ
アジンなどの2、4、6−置換トリアジン化合物、特開
昭59−189340号公報および特開昭60−765
03号公報記載の3,3’−4,4’−テトラ(ter
t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノンなど
の有機過酸化物、特開平1−54440号、ヨーロッパ
特許第109851号、ヨーロッパ特許第126712
号および「ジャーナル・オブ・イメージング・サイエン
ス(J.Imag.Sci.)」、第30巻、第174頁(198
6年)記載の金属アレーン錯体、ジフェニルヨードニウ
ムヘキサフルオロホスフェート、ジ(p−トリル)ヨー
ドニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨー
ドニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのジアリー
ルヨードニウム塩、トリフェニルスルホニウムヘキサフ
ルオロホスフェート、ジフェニルフェナシルスルホニウ
ムヘキサフルオロアンチモネート、ジメチルフェナシル
スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ベンジル−
4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフル
オロアンチモネートなどのスルホニウム塩、テトラフェ
ニルオキソスルホニウムヘキサフルオロホスフェートな
どのオキソスルホニウム塩、特開平3−704号公報記
載のジフェニルヨードニウム(n−ブチル)トリフェニ
ルボレートなどのヨードニウム有機ホウ素錯体、特願平
4−89535号記載のジフェニルフェナシルスルホニ
ウム(n−ブチル)トリフェニルボレート、特願平4−
56831号記載のジメチルフェナシルスルホニウム
(n−ブチル)トリフェニルボレートなどのスルホニウ
ム有機ホウ素錯体などが挙げられる。
【0016】光増感色素(C)と重合開始剤(D)の組
合せの選択は、輻射線の波長と、光増感色素(C)の光
励起後の重合開始剤(D)との間での電子またはエネル
ギー移動の効率の良さに依存する。また、本発明で使用
される多官能架橋剤(E)の例としては、トルエンジイ
ソシアネート、キシレンジイソシアネート、イソホロン
ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートな
どの2官能のイソシアネート、コロネールLなどの多官
能イソシアネート、多官能ケテン、多官能エチレンイミ
ン、多官能エチレンウレタン、多官能エポキシドなどの
フェノキシ樹脂(A)の活性水素などと架橋反応をおこ
しうる化合物を挙げることが出来る。
【0017】また、ブロックトイソシアネート化合物の
如き、熱または光などの外部の刺激によりイソシアノ基
のような架橋反応をおこしうる官能基に変換しうる化合
物を用いてもよい。これらの多官能架橋剤(E)は、2
種以上を用いてもよい。本発明のホログラム記録用材料
は、フェノキシ樹脂(A)、重合可能なエチレン性不飽
和結合を少なくとも1個有する化合物(B)、光増感色
素(C)、重合開始剤(D)からなることを特徴とする
ホログラム記録用材料を適当な溶剤中に溶解させ、得ら
れた感光液を光学的に透明な基材上、あるいは光学的に
透明な保護膜上に皮膜状に塗布して形成される。塗布さ
れる厚みは、乾燥後の膜厚として湿式現像工程を必要と
する場合は、1μmから25μmにすることが好まし
く、4μmから10μmの範囲がより好ましい。また、
湿式現像を必要としないばあいは、3μmから100μ
mとすることが好ましく、7μmから50μmの範囲が
より好ましい。上記各成分比に特定の制限はないが、輻
射線の透過率が1%以上にするように、光増感色素
(C)の濃度を調整することが好ましい。さらに必要に
応じて、各種の添加剤、例えば、可塑剤、酸化防止剤、
熱重合禁止剤、光重合助剤、レベリング剤などを添加し
てもよい。また、多官能架橋剤(E)の付加架橋反応を
助長すべく、多官能架橋剤(E)に対し、0から20重
量%の範囲でアミン類などの架橋反応助剤を添加しても
よい。
【0018】フェノキシ樹脂(A)の全感光材料中に占
める量は、高回折効率を有するホログラム記録を行なう
ためには、10〜90重量%、好ましくは、30〜70
重量%である。重合可能なエチレン性不飽和結合を少な
くとも1個有する化合物(B)の使用量は、支持体であ
るフェノキシ樹脂(A)100重量部に対し10〜20
0重量部、好ましくは40〜150重量部である。上記
範囲を逸脱すると高い回折効率の維持および感度特性の
向上が困難となるので好ましくない。本発明で使用の光
増感色素(C)は、フェノキシ樹脂(A)100重量部
に対し、0.1〜30重量部、好ましくは、0.2〜1
5重量部の範囲で使用される。使用量は、感光層膜厚
と、該膜厚の光学密度によって制限を受ける。即ち、光
学密度が2を越さない範囲で使用することが好ましい。
【0019】また、重合開始剤(D)は、フェノキシ樹
脂(A)100重量部に対し、0.1〜20重量部、好
ましくは1〜15重量部の範囲で使用される。また、多
官能架橋剤(E)は、フェノキシ樹脂(A)100重量
部に対し、0.001〜20重量部の範囲で使用され
る。本発明のホログラム記録用媒体は、ホログラム記録
用感光材料を適当な溶媒に溶解させた感光液をスピンコ
ーター、ロールコーターまたはバーコーターなどを用い
ることによって、光学的に透明な基材上に感光膜を形成
させて得る。光学的に透明な基材としては、ガラス板、
ポリカーボネート板、ポリメチルメタクリレート板また
はポリエステルフィルムなどが挙げられる。さらに、そ
の上に、酸素遮断のための保護層を形成してもよい。保
護層は、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデン、ポリビニルアルコールまたはポリエチレンテ
レフタレートなどプラスチックやガラスなどの光学的透
明なものを、静電的な密着法、押し出し機を用いた積
層、あるいは、溶液状態での塗工などで貼り合わせる。
また、光学的に透明な保護層の上に感光膜を形成し、そ
の後、光学的に透明な基材と積層させることにより、光
学的に透明な基材上に感光層を形成させてもよい。ま
た、貼り合わせの時に保護層と感光膜の間または、基材
と感光膜の間に、気密性を高めるために粘着剤または液
状物質を存在させてもよい。
【0020】また、第1図のような一光束の光学系で該
ホログラム記録用媒体を、輻射線の干渉パターンに露出
するときは、該ホログラム記録用媒体を、鏡あるいはマ
スターホログラムなどよりなる反射層に直接、張り合わ
せてもよい。次に、本発明のホログラムの製造方法につ
いて説明する。すなわち、前記のホログラム記録用媒体
は、振動の影響を受けないようホルダーなどに固定した
のち、アルゴンイオンレーザ、ヘリウムネオンレーザ、
クリプトンイオンレーザ、ルビーレーザなどから発振さ
れる輻射線の干渉パターンを露出する第1の工程に処す
る。第2図に光学系の一例を示す。
【0021】ホログラム記録用媒体は、未露光部分また
は露光量の少ない部分は、フェノキシ樹脂(A)の架橋
反応により、より確実に定着される。定着工程は、輻射
線の干渉パターンを露出する第1の工程の前または後
に、光または熱を加えることが好ましい。熱は、40℃
から160℃の間で加熱するのが好ましい。熱源に特に
限定はないが、一般的には熱循環式オーブンあるいは加
熱ロールが好適に用いられる。光源は、水銀ランプ、キ
セノンランプ、ハロゲンランプ、各種レーザ、アーク
灯、蛍光灯、白熱灯など、紫外光または可視光を放射す
るものであればよい。光と熱を同時に処理しても良く、
光と熱、または熱と光で順次処理をしてもよい。
【0022】現像方法は、前記のごとく、湿式現像方式
と湿式現像を必要としない方式があるが、本発明のホロ
グラム記録用媒体は、いずれの方式も採用できる。湿式
現像を必要としない方式では以上の工程によりホログラ
ムが製造される。湿式現像方式では、さらに以下の工程
を処する。以下、湿式現像方式について説明する。前記
保護膜のあるときは、これを前記記録用媒体より除去せ
しめた後、フェノキシ樹脂(A)を膨潤せしめる溶剤に
て処理をする第2の工程、いわゆる、膨潤工程に処す
る。該工程に好適に用いられる溶剤としては、ベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの芳香族系有機溶剤、アセ
トン、メチルエチルエケトン、メチルイソブチルケト
ン、シクロヘキサノンなどのケトン系有機溶剤、酢酸エ
チル、酢酸ブチルなどのエステル系有機溶剤、ジクロロ
エタン、クロロホルム、クロロベンゼン,1,2−ジク
ロロエタンなどのハロゲン系有機溶剤、メタノール、エ
タノール、イソプロパノールなどのアルコール系有機溶
剤、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル系
有機溶剤、シクロヘキセンなどのアルケン系有機溶剤な
ど一般的に用いられる有機溶剤またはこれらの混合溶剤
が使用できる。該膨潤工程を完遂するに必要な浸漬時間
は、使用する溶剤の膨潤効率および浸漬温度によって異
なるが、室温の場合、概ね30秒から5分の間にて完了
する。
【0023】前記膨潤工程に次いで、さらに、記録用媒
体中のフェノキシ樹脂(A)に対する溶解性または膨潤
性の乏しい溶剤に、記録用媒体を接触せしめ、膨潤工程
で膨潤した記録用媒体を収縮せしめる第3の工程、いわ
ゆる収縮工程に処する。該工程に好適に用いられる溶剤
としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、石油エーテ
ルなどのアルカン系有機溶剤が挙げられるが、該記録用
媒体を収縮せしめる作用を有する溶剤であれば、前記の
溶剤に限定される物ではない。
【0024】
【作用】本発明のホログラム記録用感光材料は、フェノ
キシ樹脂(A)、重合可能なエチレン性不飽和結合を少
なくとも1個有する化合物(B)、光増感色素(C)お
よび重合開始剤(D)からなることを特徴とする。湿式
現像方式では、ホログラム記録用媒体を、輻射線の干渉
パターン中に露出した場合、該輻射線露出部位中、干渉
作用の強い部位においては、光増感色素(C)と重合開
始剤の(D)の作用により、重合可能なエチレン性不飽
和結合を少なくとも1個有する化合物(B)の重合反応
が生じ、フェノキシ樹脂(A)と共に網目構造を形成
し、次の膨潤工程にて使用される溶剤に対し膨潤し難く
なる。一方、輻射線露出部位中、干渉作用の弱い部位に
おいては、重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくと
も1個有する化合物(B)の重合反応が生じないか、あ
るいは、重合度が低いため、該膨潤工程により膨潤す
る。これにより、両部位における密度差が形成され、そ
の結果屈折率差を生じ、ホログラム記録が行なわれるも
のと考えられる。
【0025】また、記録用媒体は、収縮工程により顕著
に増幅され、かつまた、記録用媒体の膜厚を膨潤工程前
の膜厚に戻す作用と相まって、高い回折効率と再生波長
の再現性に優れたホログラムを提供するに至ったものと
考えられる。輻射線の干渉パターンに露出する工程の前
または後に、光または熱の処理をすると、干渉作用の弱
い部位において、未反応の重合可能なエチレン性不飽和
結合を少なくとも1個有する化合物(B)を重合架橋
し、または、フェノキシ樹脂(A)が反応点を有してい
る場合は架橋反応が生じ、干渉作用の弱い部位の強度が
向上し、感光膜の強度が向上したものと思われる。更
に、膨潤工程での膨潤溶剤の選択の幅を広げ、また、膨
潤工程と収縮工程でおきるフェノキシ樹脂(A)の溶
解、変形による透明性の低下を押え、高い透明性が得ら
れることが可能になったと推量される。
【0026】湿式現像を必要としない方式では、ホログ
ラム記録用媒体を、輻射線の干渉パターン中に露出した
場合、該輻射線露出部位中、干渉作用の強い部位におい
ては、光増感色素(C)と重合開始剤(D)の作用によ
り、重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1個
有する化合物(B)の重合反応が生じ、フェノキシ樹脂
(A)と共に網目構造を形成する。その際に、干渉作用
の弱い部位にある重合可能なエチレン性不飽和結合を少
なくとも1個有する化合物(B)は、該輻射線の干渉作
用の強い部位へ拡散し重合する。従って、該輻射線の干
渉の強い部位では、干渉作用の弱い部位に比べ密度が向
上し、その結果両部位間に屈折率差が生じホログラムが
記録される。この時に、フェノキシ樹脂(A)の屈折率
と、重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1個
有する化合物(B)の屈折率との差が0.005以上で
ある場合、該輻射線の干渉作用の強い部位と弱い部位の
屈折率差が大きくなり、より高い回折効率のホログラム
が製造されると推量される。
【0027】さらに輻射線の干渉パターンに露出する第
2の工程の前後に熱処理することによって、フェノキシ
樹脂(A)と多官能架橋剤(E)とを架橋反応せしめる
ことにより、干渉作用の弱い部位の強度が向上し、感光
膜の強度が向上したものと思われる。
【0028】
【実施例】以下実施例に基づき、本発明をより詳細に説
明する。以下の各例において、部は特に断わりのない限
り重量部を表わす。 実施例1 ポリ(オキシ−2−ヒドロキシトリメチレンオキシ−1,4−フェニレンイソ プロピリデン−1,4−フェニレン)(数平均分子量15000) 100部 イソシアヌル酸エチレンオキシド変性トリアクリレート(商品名M−315、 東亜合成化学工業社製) 90部 化合物(a) 2部 (3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマ
リン))
【0029】
【化2】
【0030】 ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート 5部 ジオキサン 900部 上記からなる感光液を100×125×3mmのガラス
板上に、感光液乾燥後の膜厚が7μmとなるように3ミ
ルアプリケーターを用いて塗布し、ホログラム記録用感
光板を作成した。さらに、3ミルアプリケーターでポリ
ビニルアルコールの5%水溶液を塗布し、100℃の熱
オーブンで60分加熱した。この感光板に、第2図に示
すホログラム作成用光学系でアルゴンイオンレーザ48
8nmの光を用いて干渉パターンに露出した後、ポリビ
ニルアルコール膜を剥離し、キシレンに1分間浸漬せし
め、次いで、ヘプタン中に20秒間浸漬した。
【0031】回折効率は、日本分光工業(株)製ART
25C型分光光度計で測定した。該装置は、幅3mmの
スリットを有したフォトマルチメータを、試料を中心に
した半径20cmの円周上に設置できる。幅0.3mm
の単色光を試料に45度の角度で入射し、試料からの回
折光を検出した。正反射光以外で最も大きな値と、試料
を置かず直接入射光を受光したときの値との比を回折効
率とした。また、透過率は、650nmの光を、ホログ
ラムに垂直に入射して時の透過光の強度を試料を置かず
直接入射光を受光したときの値との比より求めた。露光
量2mJ/cm2で回折効率82%のホログラムが作製
された。また、透過率は、90%であった。このホログ
ラムを150℃、3時間の環境下に放置しても回折効率
は85%で、耐熱性のあることが確認された。
【0032】実施例2〜10 実施例1における化合物(a)を、第1表に示した化合
物(b)〜(j)に変え、また、ジフェニルヨードニウ
ムヘキサフルオロホスフェートを、第1表に示した化合
物(k)〜(s)に変え、他は実施例1と同様の方法で
操作したときの回折効率他を第1表に示した。実施例5
では、アルゴンイオンレーザの514nmを、また、実
施例6および7では、ヘリウムネオンレーザの633n
mの光を使用した。 第1表 ──────────────────────────────────── 実施例 色素増感剤 重合開始剤 撮影波長 再生波長 (C) (D) (nm) (nm) ──────────────────────────────────── 2 化合物(b) 化合物(h) 488 485 3 化合物(c) 化合物(i) 488 485 4 化合物(d) 化合物(j) 488 485 5 化合物(e) 化合物(k) 514 510 6 化合物(f) 化合物(l) 633 630 7 化合物(g) 化合物(m) 633 630 ──────────────────────────────────── 第1表(続き) ──────────────────────────────────── 実施例 露光量 回折効率 耐熱性* 透過率** (mJ/cm2) (%) (%) (%) ──────────────────────────────────── 2 4 80 85 90 3 2 78 83 90 4 2 80 83 90 5 8 75 78 90 6 1 82 85 90 7 1 78 80 90 ──────────────────────────────────── * 150℃、3時間保存下における回折効率 ** 650nmにおける透過率、ただし、実施例6およ
び7については、500nmにおける透過率 化合物(b)
【0033】
【化3】
【0034】化合物(c)
【0035】
【化4】
【0036】化合物(d)
【0037】
【化5】
【0038】化合物(e)
【0039】
【化6】
【0040】化合物(f)
【0041】
【化7】
【0042】化合物(g)
【0043】
【化8】
【0044】化合物(h)
【0045】
【化9】
【0046】化合物(i)
【0047】
【化10】
【0048】化合物(j)
【0049】
【化11】
【0050】化合物(k)
【0051】
【化12】
【0052】化合物(l)
【0053】
【化13】
【0054】化合物(m)
【0055】
【化14】
【0056】実施例8 実施例1におけるポリ(オキシ−2−ヒドロキシトリメ
チレンオキシ−1,4−フェニレンイソプロピリデン−
1,4−フェニレン)を、数平均分子量が8000のポ
リ(オキシ−2−(メタクリロキシエチルオキシ)トリ
メチレンオキシ−1,4−フェニレンイソプロピリデン
−1,4−フェニレン)に変え、100℃60分の熱処
理を、40ワット白色蛍光灯3本より2m離れての60
秒露光処理に変え、他は実施例1と同様の方法で操作し
たときの回折効率は70%であった。透過率は、88%
であった。150℃、3時間放置後の回折効率は70%
であった。
【0057】実施例9 実施例1におけるイソホロンジイソシアネートを0.0
2部使用した以外は実施例1と同様に操作して、ホログ
ラム記録を行なった。露光量2mJ/cm2でホログラ
ム記録は可能であったが、その回折効率は88%であっ
た。また、透過率は90%であった。150℃、3時間
放置の回折効率は90%であった。 比較例1 実施例1におけるポリ(オキシ−2−ヒドロキシトリメ
チレンオキシ−1,4−フェニレンイソプロピリデン−
1,4−フェニレン)をポリ(メタクリル酸メチル)を
用いた以外は実施例1と同様に操作したところ、露光量
2mJ/cm2でホログラム記録は可能であったが、そ
の回折効率は85%、透過率は90%であったが、15
0℃、5分の放置で回折効率は完全に消失した。
【0058】比較例2 実施例1におけるポリ(オキシ−2−ヒドロキシトリメ
チレンオキシ−1,4−フェニレンイソプロピリデン−
1,4−フェニレン)をポリ(N−ビニルカルバゾー
ル)を用いた以外は実施例1と同様に操作したところ、
露光量5mJ/cm2でホログラム記録は可能であった
が、全体が白く濁り、回折効率は35%、透過率は0%
であった。 比較例3 実施例1におけるポリ(オキシ−2−ヒドロキシトリメ
チレンオキシ−1,4−フェニレンイソプロピリデン−
1,4−フェニレン)の数平均分子量が15000のも
のに変えて、数平均分子量が3750のものを用いた以
外実施例1と同様に操作したところ、露光量1〜30m
J/cm2で、膨潤溶剤であるキシレンに感光膜が溶解
し、ホログラムが記録できなかった。
【0059】実施例10 ポリ(オキシ−2−ヒドロキシトリメチレンオキシ−1,4−フェニレンイソ プロピリデン−1,4−フェニレン) (数平均分子量15000) 100部 トリエチレングリコールジアクリレート 90部 3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン) 2部 ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート 5部 イソホロンジイソシアネート 0.2部 ジオキサン 900部 上記からなる感光液を100×125×3mmのガラス
板上に、感光液乾燥後の膜厚が25μmとなるように1
0ミルアプリケーターを用いて塗布し、ホログラム記録
用感光板を作成した。さらに、3ミルアプリケーターで
ポリビニルアルコールの5%水溶液を塗布し、100℃
の熱オーブンで60分加熱した。該感光板を、実施例1
と同様に干渉パターンに露出し、その後、130℃の熱
オーブンで60分加熱した。その結果、露光量20mJ
/cm2で回折効率85%のホログラムが作製された。
【0060】また、メチルエチルケトン(MEK)を綿
棒に湿らせ、100回ラビング処理したが、ホログラム
に変化はなかった。 実施例11〜16 実施例10における化合物(a)を、第2表に示した化
合物(b)〜(g)に変え、また、ジフェニルヨードニ
ウムヘキサフルオロホスフェートを、第2表に示した化
合物(h)〜(m)に変え、他は実施例10と同様の方
法で操作したときの回折効率他を第1表に示した。実施
例14では、アルゴンイオンレーザの514nmを、ま
た、実施例15および16では、ヘリウムネオンレーザ
の633nmの光を使用した。 第2表 ──────────────────────────────────── 実施例 色素増感剤 重合開始剤 撮影波長 再生波長 (C) (D) (nm) (nm) ──────────────────────────────────── 11 化合物(b) 化合物(h) 488 485 12 化合物(c) 化合物(i) 488 485 13 化合物(d) 化合物(j) 488 485 14 化合物(e) 化合物(k) 514 510 15 化合物(f) 化合物(l) 633 630 16 化合物(g) 化合物(m) 633 630 ──────────────────────────────────── 第2表(続き) ──────────────────────────────────── 実施例 露光量 回折効率 MEKラビング (mJ/cm2) (%) (回) ──────────────────────────────────── 11 30 95 >100 12 16 90 >100 13 16 95 >100 14 34 90 >100 15 10 95 >100 16 10 95 >100 ──────────────────────────────────── 比較例4 実施例10において、ポリ(オキシ−2−ヒドロキシト
リメチレンオキシ−1,4−フェニレンイソプロピリデ
ン−1,4−フェニレン)をポリ酢酸ビニルに変え、ト
リエチレングリコールジアクリレートを2−フェノキシ
エチルアクリレートに変え、他は実施例10と同様の方
法で操作したときの回折効率は70%であったが、ME
Kラビング処理は、1回でホログラムが消失した。
【0061】
【発明の効果】本発明により、高感度で、化学的に安定
であり、高解像度、高回折効率、高透明性、かつ耐熱性
に優れたホログラムが製造される。
【図面の簡単な説明】
【図1】ホログラム作成用一光束露光装置のブロック図
【図2】ホログラム作成用二光束露光装置のブロック図
【符号の説明】
1:アルゴンイオンレーザ発振装置 2:ミラー 3:レンズ 4:スペイシャルフィルター 5:ガラス板 6:感光膜 7:マスターホログラム 8:ビームスプリッター 9:保護膜(ポリビニルアルコール膜)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノキシ樹脂(A)、重合可能なエチ
    レン性不飽和結合を少なくとも1個有する化合物
    (B)、光増感色素(C)および重合開始剤(D)から
    なることを特徴とするホログラム記録用材料。
  2. 【請求項2】 請求項1のホログラム記録用材料が、さ
    らにフェノキシ樹脂(A)と反応し得る官能基を有する
    多官能架橋剤(E)を含むことを特徴とするホログラム
    記録用材料。
  3. 【請求項3】 請求項1または2のホログラム記録用材
    料を基材上に膜形成してなるホログラム記録用媒体。
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