JPH07207593A - 拡張ニッププレスを用いた抄紙機のプレス部 - Google Patents
拡張ニッププレスを用いた抄紙機のプレス部Info
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- JPH07207593A JPH07207593A JP6330490A JP33049094A JPH07207593A JP H07207593 A JPH07207593 A JP H07207593A JP 6330490 A JP6330490 A JP 6330490A JP 33049094 A JP33049094 A JP 33049094A JP H07207593 A JPH07207593 A JP H07207593A
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Abstract
の構造を提供。 【構成】抄紙機のプレス部を通して紙ウエブ(W) がプレ
ス布(11、 28、 36)と平滑ロール面(31、 39') の支持で密
閉ドローとして通過する。プレス部の第1のニップは拡
張ニッププレス(NP1) であり、このプレス領域を介して
2枚の対向した吸水プレス布(11、 28)が通っている。拡
張ニッププレス(NP1) における上部プレス布はピックア
ップ布(11)であり、これは紙ウエブ(W) を成形ワイヤ(1
0)から運ぶ。プレス部には、少なくとも2つの他のニッ
プ(N1、 N2、 NP2'、 NP3')があり、これらは平滑面(31)付
きセンタロール(30)に関連して成形されている。センタ
ロール(30)は拡張ニッププレス(NP1) の高さより高い(H
1)位置に取り付けられている。他のニップのうちの第1
のもの(N1、 NP2')では、プレス布はピックアップ布(11)
であり、第2の他のニップ(N2、 NP3')はそれ自体が吸水
性のプレス布(33)を有している。拡張ニッププレス(N
P1) の後では、紙ウエブ(W) の走行方向はa≧〜450 に
選択された角度aで転向する。
Description
するものであり、このプレス部は、少なくとも1つの拡
張ニップと、少なくとも2つの他のニップとを有し、こ
のプレス部には、脱水すべき紙ウエブが実質的に密閉の
ドローとしてプレス布および平滑ロール面またはそれと
同等の転送バンドで支持されて通されている。
て、1つまたはいくつかの拡張ニッププレスを用い、ウ
エブの走行方向のプレス領域を実質的にロールプレスニ
ップにおけるよりも長くすることは、従来技術で既知で
ある。初期において、拡張ニッププレスは板紙抄紙機に
おいて、また厚手の等級の紙のみにより通常用いられて
いたが、拡張ニッププレスはまた薄手の等級の紙、例え
ば新聞用紙や上質紙にも導入されつつある。
連している従来技術に関しては、次の特許公報と特許出
願を参照する。すなわち、フィンランド特許出願第8905
30号 (ドイツ公開公報第3808293.4 号に対応)、ドイツ
実用新案登録第8805966 号、フィンランド特許出願第91
3886号 (ドイツ公開公報第4026021 号に対応)、本出願
人のフィンランド特許出願第811403号、米国特許第4,25
7,844 号、同第4,704,192 号、および同第5,120,399 号
である。さらに、論文誌 Wochenblatt fur Papierfabri
kation第19号 (1993)、第180 〜182 頁、"Die Flexoni
p (登録商標)- Pressen"の文献を参照するが、この文
献は J.M. Voith 社の最新の拡張ニッププレスの構造の
いくつかを説明している。
来技術のプレス部は、ある種の問題と開発の必要性を伴
っているが、それらは本発明の正しさを証明するのに役
立っている。これらの問題と欠点の最も重要なものを次
に論じる。
よび図4)に説明されているプレス部には、1つの拡張
ニッププレスからその拡張ニッププレスのグライドベル
ト・マントルの面上の第2および/または第3の拡張ニ
ッププレスへの転送が欠点である。なぜならば、それ
は、吸水性でなくかつ良好なウエブ転送性および付着性
を有する平滑面を必要とするからである。この引用文献
では、第1のニップは水を効率的に両方向へ除去する拡
張ニップではなく、その全体の概念はいくつかのニップ
からなるコンパクトなプレス部ではない。
の欠点は、図1および図2に示す実施例においてはとり
わけ、2つの別個の拡張ニッププレスだけからなるプレ
ス部にある。そのプレス部では、それらの拡張ニップの
両方において高負荷プレスを同じプレスフェルトの面で
行ない、さらにウエブは2つの再湿潤用フェルトの間の
ニップ間の長い距離にわたって一方のフェルトの表面を
移送される。前記引用文献の図3、5および6に示すよ
うなプレス部の幾何学的配置はもっとコンパクトである
が、同じプレスフェルトが両方の拡張ニップを通って走
行し、このフェルトの吸水能力は第2の拡張ニップでは
もはや十分に効率的ではない。ウエブの一方の拡張ニッ
プから他方への転送は、プレスフェルトの表面構造の差
に完全に左右されるが、ウエブ転送を確保するための装
置は全く用いられたことがない。
1a、2、3、3aおよび3bに示すプレス部には、全部のニ
ップを通って走行し、フェルトより低い脱水能力を有す
る転送手段を用いるという欠点がある。第1のニップで
は大量の水が除去されるため、一方向の脱水は前記転送
手段を用いることによって制限される。図2、2a、3、
3a、3bに示すような構造に用いられる転送手段は、拡張
ニッププレスのグライドベルトからなり、その場合、第
1のニップにおける一方向の脱水は完全に除外される。
前記グライドベルトは完全に不浸透性で平滑でなければ
ならない。
ランド特許第75,382号、または米国特許第4,257,844 号
では、高脱水能力の拡張ニッププレスを第1のニップと
して、または他の場合に使用することは提案されていな
いし、また乾燥部への密閉ウエブ転送手段も提案されて
いない。
プとして1つの方向に脱水するシングルフェルト拡張ニ
ップの使用だけを提案しており、プレス部は2つのニッ
プを有しているが、コンパクトな多ニッププレス部は全
く提案していない。
上述の欠点のほとんどを実質的に回避できるようにする
ことを目的とする。
コンパクトなプレス部の構造を提供することを目的とす
る。これはとくに、既存のロールニップからなるプレス
(例えば本出願人の (Sym-press II(登録商標))を、
より高い脱水能力を有し1つまたはいくつかの拡張ニッ
プを採用した新しいプレス部に代えることが必要な抄紙
機の近代化において、重要な目的となる。
ニップで行なわれるプレス部を提供することを特定の目
的とする。
その前段階から第1のニップへ、そこから第2のニップ
へ、さらに存在する場合はその次のニップへ行なわれる
プレス部を提供することを目的とする。
てプレス部の充分に高い脱水能力とウエブの充分に高い
乾燥固形残分に役立つ比較的高いプレス負荷を用いるこ
とができるプレス部を提供することを目的とする。後者
の特性は重要である。なぜならば、乾燥固形残分が増加
すると、ウエブの強度も増加し、それによって第1のニ
ップの後のプレス部を通る無妨害で確実なウエブの転送
に役立つからである。
ない、それによってウエブ構造のZ方向の良好な対称性
を確保することを目的とする。
いウエブ速度であっても、支持され信頼性のあるウエブ
の乾燥部全体にわたる転送を行なうことを特有の目的と
する。
ムボックス、赤外線ヒータまたはそれと同等のものを用
いることが可能であり、それにより脱水を強化できるプ
レス部を提供することを必須でない他の目的とする。
他の目的を達成するため、本発明は次の特徴を有する。
すなわち、− プレス部の第1のニップは拡張ニッププ
レスであり、そのプレス領域を通って吸水性の2つの対
向したプレス布が通り、第1の拡張ニッププレスでは脱
水がウエブの両面から2つの方向へ行なわれること。−
拡張ニッププレスにおける上部プレス布はピックアッ
プ布であり、ピックアップ布はその下面で成形ワイヤか
ら紙ウエブを運ぶこと。− プレス部における少なくも
の2つの他のニップは、平滑面付きセンタロールに関連
して形成され、センタロールは拡張ニッププレスの高さ
より実質的に高い位置に設けられ、他のニップのうちの
第1の他のニップでは、プレス布がピックアップ布から
なり、第2の他のニップはそれ自体が吸水性のプレス布
を有すること。− 第1の拡張ニッププレスの後では、
紙ウエブの走行方向はa≧〜450 として選ばれた角度a
で転向すること。
ウエブがプレス布と平滑ロール面の支持で密閉ドローと
して通過する。プレス部の第1のニップは拡張ニッププ
レスであり、このプレス領域を介して2枚の対向した吸
水プレス布が通っている。拡張ニッププレスにおける上
部プレス布はピックアップ布であり、これは紙ウエブを
成形ワイヤから運ぶ。プレス部には、少なくとも2つの
他のニップがあり、これらは平滑面付きセンタロールに
関連して成形されている。センタロールは拡張ニッププ
レスの高さより高い位置に取り付けられている。他のニ
ップのうちの第1のものでは、プレス布はピックアップ
布であり、第2の他のニップはそれ自体が吸水性のプレ
ス布を有している。拡張ニッププレスの後では、紙ウエ
ブの走行方向はa≧〜450 に選択された角度aで転向す
る。
て本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例
の内容に決して厳格に限定されることはない。
ワイヤ10から分離され、ピックアップ点Pで、ピックア
ップ・サクションロール12のサクション領域12a により
支援され、ピックアップフェルト11上へ転送される。ピ
ックアップフェルト11は、第1の拡張ニップNP1 におい
て吸水上部布として働き、その中へウエブWがフェルト
11の下面で転送される。拡張ニップNP1 には吸水下部フ
ェルト28があり、これはガイドロール29により案内され
る。図1、2、3、5、6および7によれば、第1の拡
張ニップNP1 における下部プレス要素は可撓性マントル
21を設けたホースロール20である。マントル21の内部に
はプレスシュー22があり、それは油圧シリンダにより負
荷され、その圧力は、拡張ニップNP1 における圧搾圧力
のレベルと分布をウエブWの進行方向および横断方向の
両方で調節するために、調整することができる。ホース
ロール21はそれ自体公知のプレス要素であり、その構造
に関しては、本出願人のフィンランド特許出願第905798
号の図10、図11、図12(米国特許出願第 07/795,043 号
および同第08/026,851号に対応)を例として参照する。
図1、2、3、6および7によれば、拡張ニップNP1 の
上部プレス要素は、一体マントル、好ましくは可変クラ
ウン・プレスロール13であり、これには、溝付き面など
の中空面13' が設けられ、好ましくは駆動歯車が設けら
れている。拡張ニップNP1 における高プレス負荷のた
め、プレスロール13の一体マントルは、対応する多孔サ
クションロールマントルに機械的に好ましい構成になっ
ている。
拡張ニップNP1 に対して、可撓性マントル21を設けたホ
ースロール20a が上部ロールとして、さらに一体マント
ルプレスロール13a が下部ロールとして配置されている
点で、異なっている。
は、基本的には、上述のものと同等に有利ではないが、
拡張ニップNP1 の上部ロール13b は多孔マントル13''を
設けたサクションロールであり、そのマントルの内部に
は2つの連続するサクション領域13c および13d があ
る。前記領域のうち、第1のもの13c は拡張ニップNP1
のプレス領域に面し、次の領域13d はウエブWと上部フ
ェルト11の走程が垂直方向に転向されるセクタに配置さ
れている。例外的な場合では、サクションロール13b
を、例えば拡張ニップNP1 が平均よりも低いときは、薄
手の等級の紙に用いることができるが、その場合、マン
トル13''は拡張ニッププレスにおける圧力負荷に絶える
ようにすることができる。
いウエブ走行速度でさえもウエブについて充分に長い滞
留時間と効率的な脱水が得られる。前記脱水はさらに2
面、かつ対称的である。拡張ニップNP1 に到着した時の
ウエブWの乾燥固形残分は、典型的には12〜20% の範囲
であり、拡張ニップNP1 の直後でのウエブWの乾燥固形
残分は、基本的には30〜40% の範囲である。プレス部で
生ずる全脱水のうち、拡張ニップで生ずる効率的脱水の
割合は、典型的には30〜75% の範囲であり、最も一般的
には35〜55% の範囲である。
ニップNP1 における上部ロール13、13b またはホースロ
ール20a (図4)によって、上部フェルト11とウエブW
の走行方向が転向し、ウエブは前記フェルトに支持され
てセクタaにわたって、すなわち実質的に水平から実質
的に垂直な方向に(図5)、または比較的急峻に上方斜
めに転送される。上部フェルト11とウエブWの走行方向
のこの変更(角度a)は、プレス部の占める空間の利用
の改善に役立つ。基本的には、前記角度a≧〜45°であ
る。図1では、前記角度a≒70°であり、図3では前記
角度はかなり大きく a≒170 °である。
ルト28のガイドロール29a は上方の位置に取り付けら
れ、下部フェルト28がウエブWを拡張ニップ領域NP1 の
後で直接案内し、拡張ニップNP1 の後にウエブWが確実
に上部フェルト11に従うようにし、これをさらに、上部
フェルト11のループの内側に取り付けたサクションボッ
クス14a によって確保できるようにしている。前記ボッ
クスの反対側では、スチームボックス14b またはこれと
同等の赤外線照射器が作動し、これによってウエブWの
自由面が熱線または媒体にさらされ、これによって水の
除去は、その後に続くニップN1、N2、NP2 において、そ
れ自体公知の作用モードを利用して促進される。
後に、ウエブWは、フェルト11と28の間の直線走路に従
って案内される。図2によれば、ウエブWは、下部フェ
ルト32から、逆転サクションロール16のサクション領域
16a によって分離される。前記サクション領域16a 上に
はスチームボックス17が取り付けられ、これはスチーム
ボックス14b の機能と同様の機能を有している。図2で
は、サクションロール16はウエブWと上部フェルト11の
走程を水平から垂直に転向する。図3では、同様のサク
ションロール18がウエブWと上部フェルトの方向をその
サクション領域18a 上でほぼ180 °にわたって転向す
る。上述のように、比較的大きな角度aの方向変更によ
って、かなりコンパクトなプレス部が提供される。前記
比較的大きな角度の方向変更は、例えば25〜35m/s の速
度範囲の高いウエブ速度であっても、第1の拡張ニップ
NP1 で行なわれる両面の効率的脱水により可能となる。
この脱水により、ウエブWの乾燥固形残分と強度は、大
きな方向変化aと高い遠心力を許容するレベルにまで増
大されている。
31付きセンタロール30を有し、これに関連して、好まし
くは2つのロールニップN1およびN2が設けられている。
ロールニップN1およびN2におけるプレス領域の長さは、
典型的にはほとんど1桁分だけ、拡張ニップNP1 および
NP2 におけるよりも実質的に短く、その場合、プレス領
域の長さは典型的には100 〜300mm である。図2ないし
7によれば、前記ロールニップN1、N2は平滑面31付きセ
ンタロール30の連続する上部四半部分に配置され、この
配列によってセンタロール31上では有利なニップ負荷の
分布が得られる。
張ニップNP1 の中空面13' 付き上部プレスロール13もま
た第1のロールニップN1をセンタロール30とともに形成
している。図3に示すプレス部構造はとくにコンパクト
であり、その水平方向の寸法L1はとくに短い。図3に示
すようなプレス構造の他の利点は、必要な場合には3つ
のロールニップでもセンタロールに関連して用いること
ができることである。
クアップフェルトでもあるが、また第1のロールニップ
N1において吸水プレス布として働き、その後でウエブW
はセンタロール30の平滑面に追従し、上部フェルト11か
ら離れる。第2のロールニップN2は中空面32' 付きプレ
スロール32とともにセンタロール30によって形成されて
いる。第2のロールニップN2を通って、プレスフェルト
33が走行し、これは吸水性であり、ガイドロール34によ
って案内される。
ンタロール30の平滑面31から短い自由ドローW0として分
離され、ガイドロール35により案内され逆転サクション
ロール37のサクション領域37a により補助されて、下部
フェルト36上へ転送される。下部フェルト36は第2の拡
張ニップNP2 において下部プレス布として働く。図1お
よび4によれば、第2の拡張ニップNP2 は、可撓性マン
トル41と負荷シュー42を設けた下部ホースロール40によ
って形成されている。拡張ニップNP2 の上部ロールは一
体マントル、好ましくは可変クラウン・平滑面39' 付き
プレスロール39である。拡張ニップNP2 の後で、ウエブ
Wはプレスロール39の平滑面に追従し、そこからこれは
短い自由ドローW1として分離され、紙ガイドロール53を
越えて乾燥ワイヤ52へ送られる。プレスロール39および
/またはセンタロール30は加熱してもよく、この加熱は
例えばロールマントルにある穴を通って循環する熱水に
よって行なうことができる。その詳細に関しては本出願
人のフィンランド特許出願第925634号および同第924754
号に参照される。図1および4において、第2の拡張ニ
ップNP2 の手前の下部フェルト36のループ内にはサクシ
ョンボックス38またはこれと同等のものが設けられてい
る。下部フェルト36の後者のガイドロールは参照番号54
で示す。図4および5によれば、第2の拡張ニップNP2
の上部支持ロールの上部セクタにはドクタ43があり、こ
れによって、損紙となるウエブWは、横方向の損紙トラ
フのなかに、または横方向の損紙コンベア44に送られ、
抄紙機の側面へ、さらにパルパーへ送られる。
の用法では、拡張ニップNP2 は、図1の括弧内に参照符
合N3で示すものと同様のロールニップに代えることがで
きる。このような場合、上部ロール39は、好ましくは平
滑面39' 付きプレスロールであり、下部ホースロール40
の位置には、中空面付きで一体マントルの剛性プレスロ
ールが、必要な場合は可変クラウンプレスロールがあ
る。
ニップN1およびN2の後でセンタロール30の平滑面31から
短い自由ドローW0として分離され、紙ガイドロール35に
より案内された乾燥ワイヤ52の下面へ送られ、その面上
にサクションボックス51によって保持され、さらに第1
の乾燥シリンダ50またはこれと同等の導入シリンダへ送
られる。
転送バンドループ60a が取り付けられ、これは紙ウエブ
Wを第2のロールニップN2の後でサクション転送ロール
53aへ送る。ウエブWは、転送布ループ60a の平滑外面
から分離され、さらに前記サクション転送ロール53a の
サクション領域53b および53c により補助されながら乾
燥ワイヤ52へ送られる。図7によれば、比較的長い転送
バンドループ60b が用いられ、これによってウエブW
は、密閉ドローとして第2の拡張ニップNP2 へ、または
その代わりとしてロールニップN3(括弧内に表示)の中
へ、さらに転送サクションロール53a への実質的に水平
な走程として転送バンドループ60b の上面上に運ばれ
る。ロール53a のサクション領域53b により補助され
て、ウエブWは乾燥ワイヤ52へ送られ、その上でこれ
は、サクションボックス51a および51b の負圧により支
援されながら、保持される。転送バンドループ60a 、60
b はガイドおよび張力ロール61により案内され、ガイド
ロール62により駆動される。転送バンドループ60a 、60
b の平滑外面はドクタ63によって清潔に保たれる。
2 は、そのプレス領域を通って転送バンドループ60b が
走行するが、下部プレス要素が平滑ホースマントル40a
を設けたホースロール40A になり、上部プレス要素が中
空面39a 付きプレスロール39A になるように、配列され
ている。拡張ニッププレスNP2 を通って上部プレス布36
A が走り、これはガイドロール54A によって案内され
る。拡張ニッププレスNP2 は、同様のロールニップに代
えることができるが、これは図7の括弧内に参照番号N3
によって示す。
り付けた1次プレスニップN0を示すが、この1次プレス
ニップによってウエブWの乾燥固形残分は、例えば約12
% から約18% に上昇する。1次プレスニップN0はワイヤ
10のサクションロール16と中空面17' 付き上部プレスロ
ール17の間に形成されている。1次プレスニップN0に面
して、ワイヤ10のサクションロール16のサクション領域
16a がある。比較的浸透性があり、目の粗い吸水プレス
布18が1次プレスニップN0を通って走行し、プレス布18
はガイドロール18a により案内される。1次プレスニッ
プN0には、比較的低い直線負荷を使用して、この段階で
は低強度であるウエブの構造が破壊されないようにする
ことが望ましい。
Wは、成形ワイヤ10でワイヤ駆動ロール19の手前のピッ
クアップ点Pへ送られ、ピックアップ布11上へ転送され
る。これに乗って、図1ないし7のいずれかに示すプレ
スサクションを通過する。ここで強調することは、図8
に示す1次プレスニップN0は本発明によるどのようなプ
レス部にも用いることができるが、好ましくは平均より
も厚手の紙または板紙を製造する抄紙機、および/また
は脱水が平均より困難な等級のパルプを用いる場合、あ
るいは機械の走行速度が非常に高い場合に、用いること
ができることである。1次ニップN0の使用により、プレ
ス部の脱水能力の増大と1次プレスニップN0の後のウエ
ブWの強度にも役立てることができ、このことはまた、
プレス部が機械速度に対する隘路となっている場合、そ
の抄紙機の走行速度の増大に役立つ。1次プレスニップ
N0にはまた、本出願人の前記フィンランド特許出願第90
5798号に提示されているように、拡張ニッププレスNP0.
を設けるてもよい。その場合、プレスロール17の位置に
は、破線で示すホースロール(90)またはこれと同等の
ものがある。
0、20a の支持ロール13は、原則として、好ましくはサ
クションロールではない。なぜならば、多孔サクション
ロールマントルの負荷容量がニップの負荷を、実際には
約150kN/m に制限しているからである。しかし、図5に
おいて、サクションロール13b が前記支持ロールの代わ
りに提案されている。この場合、ウエブWのロールニッ
プN2への転送は、サクションロール13b のサクション領
域13c および13d がウエブWを確実に転送するので、か
なり容易になる。支持ロールは、好ましくは中空面付き
ロール13、例えば溝付きおよび/または盲穴付き一体マ
ントルロールであり、これは幅広機械(3m以上)では好
ましくは可変クラウンロールである。
つのロールニップN1およびN2を設けた本発明の実施例を
説明した。ある場合には、とくに厚手の等級の紙または
板紙を用いる場合、本発明をまた実行して、ロールニッ
プN1および/またはN2のうちの一方または両方の位置に
単数または複数のニップを用いることができる。これら
のニップは、図1ないし7に破線により示し、括弧内に
参照符号NP2'およびNP3'で示す。このような場合、ホー
スロール70は第2の拡張ニップNP2'を形成し、ホースロ
ール80はあると考えられる第3の拡張ニップNP3'を、も
しあれば、センタロール30に関連して形成する。拡張ニ
ップNP2'および/またはNP3'をセンタロールに関連して
用いる場合、基本的には、センタロールに関連する第1
のニップがロールニップN1となり第2のニップが拡張ニ
ップNP3'となるがニップの他の組合せも可能な実施例が
好ましい。
を示すが、これでは逆転サクションロール16がセンタロ
ール30とともにロールニップN1を形成している。逆転サ
クションロール160 のサクション領域160aではスチーム
ボックス170 が設けられている。さらに、図2とは異な
り、センタロールに関連している第2のニップは拡張ニ
ップNP2 であり、これは可撓性マントル81とプレスシュ
ー82を設けたホースロール80によって形成されている。
聞用紙、SC紙、LWC 原紙および上質紙などの印刷用紙級
に最適であるが、前記プレス部はまた、例えば段ボール
用ライナまたは中芯原紙などの板紙にも用いることがで
きる。
プにおける様々な直線負荷の最も広くかつ望ましい範囲
を示すが、本発明をこれらの数値に限定するものではな
い。
、好ましくは200 〜800 kN/m 第2の拡張ニップNP2 = 150 〜1400 kN/m 、好ましくは
400 〜1200 kN/m 第2のニップ (第1のロールニップ)N1 = 50 〜150 kN
/m、好ましくは70〜130 kN/m 第3のニップ(第2のロールニップ)N2 = 70 〜200 kN
/m、好ましくは90〜150 kN/m 第4のニップ(第3のロールニップ)N3 = 70 〜200 kN
/m、好ましくは90〜150 kN/m プレス部のフレームはフェルトとロールを迅速に取り替
えることができる通常のフレームである。拡張ニップNP
1、NP2 (NP2'、NP3') には、通常より若干重くかつ厚手の
プレスフェルトを用いることが好ましい。なぜならば、
拡張ニップNP1、NP2 (NP2'、NP3') で除去される水の
量が多く、さらに高い圧力インパルスで紙上に布または
中空面の跡を付け易いからである。拡張ニッププレスで
は、グライドベルトマントル21、41、81は、好ましくは
例えば溝付き、盲穴付きまたは他の凹部を設けた中空面
のものである。
ス部を作り、例として、例えば抄紙機の走行速度を増す
ためにプレス部の脱水能力を増大させる抄紙機の近代化
において、プレス部を、例えば本出願人のSym-Press II
(登録商標)プレスなどの、ロールニップだけの3つま
たは4つのニップからなる既存のプレス部の代わりに、
用いることができるようにしている。このコンパクトさ
は、次の寸法の例によって説明する。すなわち、図1で
は水平方向の寸法L1≒3200〜7200mmであり、図2では水
平方向の寸法L2≒2200〜3600mmであり、また図3では同
様の水平方向の寸法L3≒1200〜1900mmである。図1ない
し3に示す垂直方向の寸法H1は、原則として、H1≒1900
〜2900mmの範囲である。これらの寸法は他の要因の中で
も機械の幅に左右され、幅が広くなれば、ロールの直径
も大きくなる。
なロールの標準的で好ましい直径を示す。前記直径は、
好ましくは次のもの(寸法をミリメートルで示す)から
選択される。すなわち、D1≒1100、D2≒1250、D3≒180
0、D4≒1000、D5≒1600、D6≒700 、D7≒1100、D8≒125
0、D9≒1800、そしてD10 ≒1830である。
定義された本発明の概念の範囲内で改変し、例示のため
のみに上述したものと異なるてもよい。
ニッププレスにおいて効率的な両面脱水が達成され、こ
れによって、ウエブの構造のZ方向の対称性とウエブの
両面の密度および多孔率の対称性が確保される。また、
第1の拡張ニッププレスにおいて、ウエブに関して比較
的高い乾燥固形残分が得られ、ウエブの方向を実質的に
拡張ニッププレスの後で、破損の危険なしに変えること
ができる。これによって、コンパクトな構造を有し、か
つ近代化の点で機械方向に充分に小さな空間しか占めな
いプレス部を提供することができる。
て、ウエブの密閉ドローまたは実質的に密閉されたドロ
ーがほんの非常に短い自由ドローにより達成される。と
くに厚手の等級の紙および/または平均より速いウエブ
速度の場合、拡張ニッププレスをプレス部における最終
のニップとして用い、拡張ニッププレスでは、排水方向
が拡張ニッププレスの手前のロールニップにおける方向
と反対になり、これによってウエブのZ方向の対称性が
確保または改善される。
して用いる本発明による第1の実施例の概略側面図であ
る。
続く第1のプレスニップとして用いる本発明による第2
の実施例を示す図である。
の上部プレスロールがその上方セクタでプレスの平滑面
センタロールとともにロールニップを形成している図で
ある。
プレスのホースロールが上部プレス要素として配置さ
れ、剛性の一体マントルの中空面プレスロールが下部プ
レス要素として配置されている図である。
あり、図1に示す拡張ニップの一体マントルの中空面上
部ロールがサクションロールに代えられて、その対応す
る位置に配置されている図である。
の転送バンドループがロールニップのセンタロールの周
囲に配列されている図である。
定の転送バンドループがロールニップのセンタロールの
周囲に配列され、このバンドループによってウエブを密
閉ドローとして第2の拡張ニッププレスも通して、その
後さらに乾燥ワイヤへ運ぶ図である。
レス部の様々な変形と有利に連結することができる脱水
1次プレスを示す図である。
サクションロールが第1のロールニップをセンタロール
とともに形成している図である。
Claims (18)
- 【請求項1】 少なくとも1つの拡張ニップと、少なく
とも2つの他のニップとを含むプレス部を通って、脱水
すべき紙ウエブが実質的に密閉されたドローとしてプレ
ス布およびロール面またはそれと同等の転送バンドに支
持されて送られる抄紙機のプレス部において、 − 該プレス部の第1のニップは拡張ニッププレスであ
り、そのプレス領域を通って吸水性の2つの対向したプ
レス布が通り、第1の拡張ニッププレスでは脱水が前記
ウエブの両面から2つの方向へ行なわれ、 − 前記拡張ニッププレスにおける上部プレス布はピッ
クアップ布であり、該ピックアップ布はその下面で成形
ワイヤから前記紙ウエブを運び、 − 該プレス部における少なくもの2つの他のニップ
は、平滑面付きセンタロールに関連して形成され、該セ
ンタロールは前記拡張ニッププレスの高さより実質的に
高い位置に設けられ、該他のニップのうちの第1の他の
ニップでは、プレス布が前記ピックアップ布からなり、
第2の他のニップはそれ自体が吸水性のプレス布を有
し、 − 第1の拡張ニッププレスの後では、前記紙ウエブの
走行方向はa≧〜450 として選ばれた角度aで転向する
ことを特徴とする抄紙機のプレス部。 - 【請求項2】 請求項1に記載のプレス部において、該
プレス部は、少なくとも1つの拡張ニップと、少なくと
も2つのロールニップとを含み、そのうちの少なくとも
1つのロールニップは、前記平滑面付きセンタロールに
関連して形成されていることを特徴とするプレス部。 - 【請求項3】 請求項1に記載のプレス部において、前
記センタロールに関連して形成されている前記他のニッ
プのうち少なくとも1つのニップは拡張ニップであるこ
とを特徴とするプレス部。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載のプ
レス部において、前記拡張ニップの後では、前記紙ウエ
ブは該拡張ニッププレスのプレス布の両方の間を最初は
上方へ斜めに送られ、その後、前記紙ウエブはサクショ
ン装置またはそれと同等のものによって下方の布から分
離され、前記ロールニップおよび/または拡張ニップは
前記センタロールの両端の上部の四半分に互いに対して
対向して取り付けられていることを特徴とするプレス
部。 - 【請求項5】 請求項1ないし3のいずれかに記載のプ
レス部において、前記拡張ニップの後では、前記紙ウエ
ブは前記プレス布の間を実質的に水平な走程として逆転
サクションロール上へ送られ、そのサクション領域上で
は、前記紙ウエブの方向は上方斜め、垂直、またはほと
んど反対の方向に転向されて第1の他のニップへ転送さ
れることを特徴とするプレス部。 - 【請求項6】 請求項5に記載のプレス部において、前
記逆転サクションロールは、該プレス部において該プレ
ス部のセンタロールとともに第1のロールニップを形成
するように設けられていることを特徴とするプレス部。 - 【請求項7】 請求項6に記載のプレス部において、前
記センタロールに関連して、その上の第2のニップとし
て拡張ニップが配設されていることを特徴とするプレス
部。 - 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかに記載のプ
レス部において、第1のロールニップは、上部センタロ
ールと、前記拡張ニッププレスの上方の一体マントルの
中空面付きプレスロールとの間に形成されていることを
特徴とするプレス部。 - 【請求項9】 請求項8に記載のプレス部において、前
記拡張ニッププレスの上部ロールは複数の領域において
調整可能なプレスロール、好ましくは単領域プレスロー
ルであることを特徴とするプレス部。 - 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれかに記載の
プレス部において、前記拡張ニッププレスにおける上部
プレス要素は剛性の一体マントルの中空面付きプレスロ
ールであり、下部プレス要素は可撓性マントルを設けた
ホースロールであり、その内面に対して、圧力媒体の圧
力によって負荷されたプレスグライドシューが前記拡張
ニッププレス領域にて作用することを特徴とするプレス
部。 - 【請求項11】 請求項1ないし10のいずれかに記載の
プレス部において、前記ロールニップの後および/また
は前記拡張ニップの後には、別個のプレスニップが該プ
レス部に設けられていることを特徴とするプレス部。 - 【請求項12】 請求項1ないし11のいずれかに記載の
プレス部において、前記ロールニップの後および/また
は前記拡張ニップの後において、前記プレスは別個の第
2の拡張ニッププレスを有し、該拡張ニッププレスには
1枚の下部プレス布が設けられ、その場合、下部プレス
要素は可撓性ホースマントルを設けたホースロールであ
り、上部プレス要素は平滑面付きプレスロールであり、
その平滑面上で前記紙ウエブが乾燥ワイヤ上へ、または
その近くに通されていることを特徴とするプレス部。 - 【請求項13】 請求項1ないし12のいずれかに記載の
プレス部において、該プレス部のセンタロールの周囲に
は転送バンドループが設けられ、該転送バンドループは
ガイドロールによって案内され、前記紙ウエブを密閉ド
ローとして乾燥部における乾燥ワイヤ上に、または先ず
第2の拡張ニッププレスもしくはプレス部のそれと同等
のロールニップの中へ、その後さらに密閉ドローとして
該乾燥部の乾燥ワイヤ上へ送ることを特徴とするプレス
部。 - 【請求項14】 請求項1に記載のプレス部において、
第1の拡張ニップにおける上部プレス要素は複数貫通孔
を有するマントルを設けたサクションロールであり、該
サクションロールは好ましくは2つの連続するサクショ
ン領域からなり、そのうちの第1の領域は前記拡張ニッ
ププレスのプレス領域のある領域内に、また他方の領域
は上部布および前記紙ウエブがその方向を実質的に水平
な方向から上方斜め、垂直または反対の方向へ転向する
転向セクタに位置することを特徴とするプレス部。 - 【請求項15】 請求項1ないし14のいずれかに記載の
プレス部において、第1の拡張ニッププレスより前に、
成形部のワイヤに関連して、1次プレスニップが設けら
れ、これによって相当量の水を前記紙ウエブから除去す
ることができることを特徴とするプレス部。 - 【請求項16】 請求項1ないし15のいずれかに記載の
プレス部において、1次プレスニップは成形ワイヤのサ
クションロールに面して中空面付きプレスロールととも
に形成され、比較的目の粗い吸水プレス布が1次プレス
ニップを通過し、または1次プレスニップが拡張ニップ
プレスからなることを特徴とするプレス部。 - 【請求項17】 請求項1ないし16のいずれかに記載の
プレス部において、第1の拡張ニッププレスの後で、前
記ウエブを加熱しスチームボックスから供給される媒体
に対して、好ましくは該紙ウエブの反対側に配置されて
いるサクション装置、またはそれと同等の赤外線照射器
を使用する領域において該紙ウエブの自由面を露呈し、
該加熱装置の後に続くプレスニップにおける脱水を強化
することを特徴とするプレス部。 - 【請求項18】 請求項1ないし17のいずれかに記載の
プレス部において、該プレス部のセンタロールおよび/
または第2の拡張ニッププレスの支持ロールは加熱可能
であることを特徴とするプレス部。
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