JPH07206728A - 結晶質触媒による気相フッ素化 - Google Patents

結晶質触媒による気相フッ素化

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JPH07206728A
JPH07206728A JP6306172A JP30617294A JPH07206728A JP H07206728 A JPH07206728 A JP H07206728A JP 6306172 A JP6306172 A JP 6306172A JP 30617294 A JP30617294 A JP 30617294A JP H07206728 A JPH07206728 A JP H07206728A
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catalyst
chromium
fluorination
temperature
crystalline
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JP6306172A
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Francois Garcia
ガルシア フランソワ
Eric Lacroix
ラクロワ エリック
Alain Lerch
レルシュ アラン
Abel Rousset
ルーセ アベル
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Elf Atochem SA
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    • C07C17/202Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens of halogen atoms by other halogen atoms two or more compounds being involved in the reaction
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 酸化クロム、又はクロム及び少なくとも一つ
の他の触媒的に活性な金属の酸化物を基材とするバルク
又は担持触媒の存在下に、フッ化水素酸により飽和ハロ
ゲン化脂肪族炭化水素を気相接触フッ素化する方法にお
いて、酸化物の主要部分が結晶状態にあり、しかもバル
ク触媒の場合にはその比表面積がHFによる活性化後にお
いて少なくとも8 m2/gに等しいことを特徴とする方
法。 【効果】 本発明によるクロム基結晶質触媒は、飽和ハ
ロゲン化脂肪族炭化水素の気相接触フッ素化に対して良
好な活性を示し、また、熱衝撃に影響されにくく、しか
も気相接触フッ素化中に、ほとんどフッ素化されないの
で、気相接触フッ素化中に水の生成による工具の腐食の
危険を回避することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化炭化水素の
気相フッ素化の分野に関し、さらに詳しくはその主題
は、クロム基材の結晶質触媒による飽和ハロゲン化脂肪
族炭化水素の接触フッ素化の方法である。
【0002】
【従来の技術】クロロフルオロカーボン(CFCs)の代用
品に通じた集中的な研究は、とりわけより複雑な化学式
を有し、化学的により反応性の高いハロゲン化炭化水素
の合成に注がれた。フッ素化におけるこのような前進し
た新しいステップは、より活性な、そしてとりわけより
選択的な触媒の開発に帰着した。例えば、クロム誘導体
は−既に気相フッ素化に適した触媒として有名であるが
−それらの触媒性能をさらに改良するためのより特定的
な調製法(前駆体、操作条件等)の主題になっている。
また、幾つかの場合においては、クロムの触媒力も、コ
バルト、亜鉛、マグネシウム、鉄、銅等のような他の金
属元素の添加により増強されている。
【0003】気相フッ素化に通常用いられる温度範囲
( 200〜450 ℃)においては、フッ化水素酸による酸素
含有クロム誘導体のフッ素化の速度は、その触媒のフッ
素化度の関数として指数関数的に低下する。ほぼ 1.5程
度のF/Cr原子比はすみやかに達成されるが、他方、より
高いF/Cr原子比(Cr(III) の場合、2.5 〜3)を得るに
は、触媒の分解の危険を伴う極めて長時間のフッ素化
(>100 時間)あるいはより高温での操作のいずれかが
必要である。
【0004】米国特許 3,426,009には、HFとクロム基材
触媒とを用いた気相フッ素化に基づいたフッ素化化合物
の合成が記載されている。この触媒は、CrO3 の熱還元
により得られる。その触媒の活性は、その熱処理の終了
時にかかる触媒中に存在する、3より大きい酸化状態に
あるクロムの割合に依存する。“グリーン酸化クロム(
green chromium oxide ) ”と呼ばれ、フッ素化におい
て活性でないCr2O3 が得られるのを回避するために、空
気中でのかかる焼成は 370℃を越えてはならない旨が明
記されている(1欄65〜70行及び2欄9〜16行)。
【0005】米国特許 3,992,325にクレームされた触媒
は、酸化クロム(III) の三水和物である。この固体にお
いて、長時間非晶質であることを勘案して、著者は、
“γ CrOOH”で表される“ガンマ酸化−水酸化クロム
( gamma chromium oxide-hydroxide)”構造に相当する
斜方晶系結晶相と同定した。この結晶相は、非常にすぐ
れたフッ素化触媒であるということが確認された(1欄
20〜30行)。大部分の場合、その触媒をまず第一に活性
化しなければならず(3欄55〜65行)、かかる活性化中
の温度は、フッ素化において不活性であれば、いかなる
他のクロムの結晶相であってもその生成を回避するため
に 500℃を越えてはならない旨が条件として述べられて
いる(3欄65〜68行、4欄1及び2行)。
【0006】特許EP 514,932 A2 に記載されているクロ
ム触媒の特定的な調製方法によれば、極めて大きな表面
積(>170 m2/g)を有する酸化クロムが製造される。十
分なフッ素化活性を示すためには、この触媒は非晶質で
なければならず(3頁1〜3行及び40〜43行)、そのた
め大きな表面積を有さなければならない。その著者は、
過度に高い温度での焼成を回避して酸化クロムの結晶化
の危険を制限する必要があると説明している(3頁35〜
40行)。
【0007】我々の知っている限りにおいては、特許EP
548,742 A1 のみが結晶質クロム触媒の使用をクレーム
している。この型の触媒は、F1122 ( CF2=CHCl ) をF13
3a (CF3-CClH2 ) に転化することによるF134a の精製に
特に使用されている。その触媒は、60%より高い結晶度
を有さなければならない。酸化クロムCr2O3 は、バルク
形 (bulk form) 又はフッ素化アルミナに担持されてい
るかのいずれかである。この結晶質酸化クロムの利点
は、再生中に揮発性で毒性のあるオキシフッ化クロム(V
I)の放出がないということに基づく(2頁42〜44行)。
このコークス−ジェネレーティング (coke-generating)
精製(F1122 存在下における)の場合において、触媒
の表面積が小さいので、きわめて長い再生(24時間ごと
の再生)なしでは寿命が許されない。
【0008】クロム誘導体の触媒性能を改良すべく“ド
ーパント (dopants)”を添加することも、触媒の結晶化
を遅らせることができる場合がある。例えば、特許EP 5
46,883 A1 には、クロム及びニッケル酸化物を基材とす
る混合触媒がクレームされている。触媒の靱性を改良す
るために、Cr2O3 (非晶質又は結晶質)を導入すること
は可能であるが、触媒の活性部位の結晶化を誘発できる
過度に高い温度は回避することが推奨されている(4頁
50〜55行)。
【0009】同様に、米国特許 4,547,483には、マグネ
シウム塩でドープされたクロム(III) 塩を沈殿させるこ
とによるバルク触媒 (bulk catalyst)の調製方法が記載
されている。HFに対する酸化クロムの反応性の低下を回
避し、フッ素化活性種の生成を促進するために、常に、
触媒の乾燥及び活性化は 400℃未満の温度で行われる
(3欄64〜69行)。
【0010】最後に、特許EP 502 605には、亜鉛基材化
合物を用いて促進されたクロム触媒がクレームされてい
る。ここで、再び上記の例で言及した全ての触媒のよう
に、触媒活性は完全に又は部分的にフッ素化された種と
結びついている。このような特殊な場合において、活性
触媒は、フッ化亜鉛並びにクロムのオキシフッ化物及び
フッ化物からなる(3頁47〜52行)。そういう訳でフッ
素化においてそれらを使用する前にHFでこれらの触媒を
前処理することが望ましい。
【0011】非晶質構造を有する酸素含有クロム誘導体
は、フッ素化剤、さらに詳しくはフッ化水素酸と反応す
る。これらの化合物のフッ素化の速度は、触媒のフッ素
化度の関数として指数関数的に低下する。したがって、
気相中で一般的に使用されている操作条件(T<450
℃)の下では、クロム(III) のフッ素化は下記の二つの
段階に分けられる: − ほぼ 1.5程度のF/Cr原子比に数時間で達することを
可能にする急速な初期フッ素化 − 3に近いF/Cr原子比をかなりゆっくり(数百時間)
もたらす第二段階。
【0012】このようなHFを用いた触媒のフッ素化は発
熱を伴うので、かなり漸進的な制御(不活性物質中での
希釈、ゆっくりと制御しながらの温度の上昇)が要求さ
れる。もう一つの不利な点は、一方で触媒活性を阻害す
る可能性があり、他方で水素酸の存在下において工具の
激しい腐食を引き起こす可能性のある水の生成を伴うと
いうことである。
【0013】そういう訳で、工業的実地においては、急
速なフッ素化段階は、一般的にフッ素化反応物(HF等)
と反応する能力を有するどんな有機生成物も存在しない
ような状態で行われる;かかる処理は、通常、“触媒の
活性化”と呼ばれる。腐食の危険があるため、かかる活
性化段階は、しばしば未反応のフッ素化反応物を回収及
び再循環せずに、粗反応生成物が洗浄用カラム中で直接
処理される簡易化したプラントで行われる。
【0014】この部分的にフッ素化された固体は、既に
フッ素化反応を触媒する;そういう訳で、過度にその時
間が長いと、クロム触媒のより広範囲なフッ素化が、反
応混合物(有機物質、HF、 HCl等)の存在下、有機生成
物のフッ素化用の工業用ユニット中で起こる。この工業
用反応器中での触媒の過フッ素化は、下記のような不利
益なしには起こらない: − 触媒のフッ素化による水及び熱の放出を早く分散さ
せるために、活性化段階を有機物質のフッ素化用ユニッ
トの操作条件に近い操作条件で停止するか、工業用ユニ
ットの始動を極めて漸進的に行うかのいずれかが必要で
ある。この発熱は、HFの触媒への吸着による避けられな
い発熱以外のものである; − 工具や触媒充填材料の損傷を伴う温度の急上昇の危
険がある;実際上、フッ素化触媒の熱衝撃が過度に大き
いと、結果としてしばしばその機械的特性における劣化
(粉末の形成)を招く; − ついには、点在的に大量の水が生成し、工具のきわ
めて重要な部品が急速に腐食する結果となり得る。
【0015】我々の知っている限りにおいては、今ま
で、クロムの酸化物又は水酸化物を基材とした触媒の調
製中及び使用中においては、許容できる触媒性能を得る
ために、過度に高い温度(>450 ℃)で、しかも酸化雰
囲気下での熱処理を回避することにより非晶質特性を保
持することが推奨されていた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、過度
のフッ素化による水の生成を回避することができ、熱衝
撃に影響されにくい触媒を用いた飽和ハロゲン化脂肪族
炭化水素のHFによる気相接触フッ素化方法を提供するこ
とにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】今や、十分に大きな比表
面積を有するならば、高度に結晶質の酸化クロムは、飽
和ハロゲン化脂肪族炭化水素の接触フッ素化に対して良
好な活性を示すということが確認された。
【0018】“未使用”触媒(どんなフッ素化処理に対
しても未使用)に結晶相が存在すると、フッ素化合物及
び特にHFに対するその触媒の反応性が制限される。急速
な活性化の後、かかる触媒はほとんどHFに対して不活性
になる。それらの使用中においては変化がごくわずかで
あるということにより、それらは水の生成による腐食の
危険を除去するという利点を提供する。さらに、非晶質
触媒と比較すると結晶質触媒は、熱衝撃、特に生産上の
危険による温度上昇に著しく影響されにくい。
【0019】したがって、本発明の主題は、酸化クロ
ム、又はクロム及び少なくとも一つの他の触媒的に活性
な金属の酸化物を基材とするバルク又は担持触媒の存在
下に、HFにより飽和ハロゲン化脂肪族炭化水素を気相接
触フッ素化する方法において、酸化物の主要部分が結晶
状態にあり、しかもバルク触媒の場合にはその比表面積
がHFによる活性化後において少なくとも8 m2/gに等し
いことを特徴とする方法である。
【0020】従来技術の非晶質触媒の場合のように、本
発明による結晶質クロム触媒を、少なくとも一つの他の
触媒的に活性な金属(例えば、ニッケル、コバルト、マ
ンガン、マグネシウム、鉄、亜鉛、バナジウム等)の存
在下でドープすることにより触媒性能及び/又は触媒の
物理化学的特性を改良することができる。原子比:他の
活性金属/クロムは、通常 1.2よりも小さく、好ましく
は 0.1〜1である。
【0021】本発明による触媒は、非晶質クロム触媒
を、それらが形成される前又は後に、活性種の結晶化を
得ること、そして十分な比表面積(HFによる活性化後に
>8 m 2/g)を保持することを可能にする条件で熱処理
することにより得ることができる。
【0022】結晶化雰囲気は、重要なパラメーターであ
る。不活性物質(窒素、アルゴン等)下で作業すること
も可能であるかもしれないが、より低い温度で結晶化を
開始させることができ、より大きい比表面積を得ること
ができる酸化雰囲気(空気、酸素等)中で熱処理を行う
のが好ましい。また、処理温度も、結晶化速度、微結晶
の大きさ及び結晶相の性質に直接影響を及ぼすため重要
である。酸化クロム、又はクロム及び付加的な金属の酸
化物の結晶化を得るための最低温度は、使用される金属
前駆体に依存し、熱又は熱量分析により測定することが
できる。一般的に、十分な表面積を保持するために、空
気中での処理温度は 300〜750 ℃の間であり、好ましく
は 400〜700 ℃の間である;ドープされていない酸化ク
ロムの場合には、温度は 650℃未満が都合がよい。
【0023】熱処理時間は、上述のパラメーターに全く
明らかに関連しているが、一般的には48時間を超えな
い。大部分の場合、 0.5〜24時間加熱することにより所
望の結晶質固体を得ることが可能である。昇温は、好ま
しくは漸進的に行う(20〜200℃/時間)。
【0024】出発原料である非晶質触媒は、当業者に公
知の種々の手法により調製することができ、例えば、種
々の金属塩の水酸化物の状態での共沈により、又はCrO
3 の還元により比表面積の大きい固体を得ることができ
る。限定されるわけではないが、バルク非晶質触媒の好
ましい調製手段は、下記の段階を含む: a) クロム(III) 塩(例えば、塩化物、硫酸塩、硝酸
塩)及び任意の少なくとも一つの他の金属の前駆体の水
への溶解。この前駆体は塩(例えば、塩化物、硝酸塩、
酢酸塩、硫酸塩等)、又は混合物中に可溶化する場合に
は金属酸化物又は水酸化物である可能性がある; b) 上記の溶液を塩基 (NaOH、NH4OH、アミン等) を用
いて不完全中和することによるゾルの形成。この中和は
酢酸塩又は硫酸塩型の前駆体の場合には直接的に行うこ
とが可能であり、硝酸塩又はハロゲン化物型の前駆体の
場合には予め60〜95℃で加熱することが必要である可能
性がある; c) 塩基 (NaOH、NH4OH、アミン等) によって、pH6〜1
1(活性な共金属の沈殿のpHに依存)に中和又は塩基性
化することによるゾルのゲル化;最後に、 d) ゲルの洗浄及び50〜200 ℃での乾燥。
【0025】ゾルの形成(b段階)を完全にするため
に、例えば、酢酸アンモニウム、硫酸アンモニウム又は
リン酸アンモニウムのようなクロム及び/又は付加的な
金属の錯体生成剤を、前駆体の水溶液に、その前駆体の
全モル数の5倍までの量で添加してもよい。
【0026】また、c段階のゲルも、メタノールのよう
な還元剤によって溶液中のCrO3 を還元することにより
得られる。
【0027】結晶化操作の前又は後に生じた触媒の二次
成形は、例えば、タブレット化、押出、造粒により、そ
れ自体公知の方法で行うことができる。
【0028】また、触媒の物理化学的特性及び触媒特性
を増大させるために、種々の添加剤を触媒の調製中に添
加することも可能である。例えば、下記の添加剤を添加
することができる(最終的な触媒の重量に対する%): − 最終的な触媒の機械的挙動を改良するための、予め
300℃で乾燥した粉末状のCr2O3 もしくはCr2O3・2H2O
、又はAl2O3・xH2O 2〜30%、 − タブレット化又は押出による二次成形を促進するた
めの、黒鉛 0.1〜5%及び/又はポリビニルアルコール
0.1〜10%、 − 中和後に回収するケークの濾過を促進するための、
ポリアクリレート又はポリアクリルアミドのような凝集
剤 0.1〜20%。
【0029】本発明による結晶質クロム触媒により、HF
を用いる活性化段階は、かなり減少し得る。その活性化
段階は、一般的に、有機物質がない状態におけるHF下で
の昇温に制限される。しかしながら、触媒がフッ素化反
応器中ですぐに結晶化しない場合には、いかなる腐食の
危険をも除くために、HFを導入する前に不活性ガス下又
は空気中で触媒を乾燥することが重要である。この乾燥
の温度は、 100℃ないし結晶化に用いられる温度の間で
よい;しかしながら、 150℃ないし結晶化が行われる温
度よりも50℃低い温度の間の温度で乾燥を行うのが好ま
しい。
【0030】次に、触媒へのHFの吸着による熱のため、
50℃ないし有機物質のフッ素化反応のために設定した温
度の間の温度で、この反応物を徐々に導入することが推
奨される。一般的には 100〜350 ℃の間の温度で活性化
を行うのが好ましく、続いてHF吸着のピークが過ぎたら
すぐに、検討されている有機化合物のフッ素化反応に必
要な温度まで直接昇温することができる。触媒がフッ素
化されるという危険を冒さないように、種々の温度でプ
ラトーに保つ必要はない。触媒が所望の温度になったら
有機反応物の導入を開始することができ、一般的に、こ
の有機反応物は昇温に使用された不活性ガスと入れ代わ
る。
【0031】触媒がフッ素化剤と反応する添加剤を含む
場合、これらの化合物のフッ素化を確実にするために、
活性化から始めることが必要であるということに気づく
かもしれない。しかしながら、この第3の物質は割合が
低く、一般的にフッ素化が容易であるならば、その活性
化は時間的に十分ではなくなる。この場合は、触媒の機
械的特性を強化するために添加されるアルミナの場合に
相当する。それはクロムとは結合しないが、HFと反応し
てオキシフッ化アルミニウム又は三フッ化アルミニウム
を形成する。このアルミナは、クロム基材化合物よりも
容易にフッ素化され、また、 350〜400 ℃の温度でHFを
用いて触媒を急速に活性化することによりアルミナをAl
F3 に転化させるのに必要なフッ素の80%以上を結合さ
せることが可能になる。このように実質的に合成反応器
中でそれ以上変化しない触媒が得られる。
【0032】本発明による結晶質触媒は、HFを用いた飽
和ハロゲン化脂肪族炭化水素の気相フッ素化に使用する
ことができる。それらの触媒は、特に、結果として1個
以上の水素原子を含むC1 〜C4 フッ素化化合物を生じ
るハロゲン化炭化水素のフッ素化に適している。出発原
料であるハロゲン化炭化水素の例としては、これらに限
定されるものではないが、以下の化合物が挙げられる:
CHCl3 、CH2Cl2 、CH2Cl-CFCl2 、CHCl2-CFCl2 、CHCl2
-CClF2 、CH2Cl-CF2Cl、CH3-CCl3 、CHCl2-CF3 、CHFCl
-CF3 、CH2Cl-CF3 、CH3-CCl2-CH3、CCl3-CF2-CH3、CCl
3-CF2-CHCl2 、CCl3-CF2-CH2Cl、CHCl2-CHCl-CH3 及びC
H2Cl-CHCl-CH3
【0033】有機物質のフッ素化の温度は、検討された
反応及び全く明らかに所望の反応生成物に依存する。例
えば、フッ素を用いて部分的に塩素原子を置換する場
合、作業は50〜350 ℃の間の温度で行われ、塩素原子を
全て置換する場合は一般的に 300〜500 ℃の間の温度が
必要である。
【0034】また、接触時間も検討された反応及び意図
する生成物に依存する。大部分の場合、3〜100 秒の間
である;しかしながら、転化度と空時収量(space time
yield)との間の有利な妥協点を得るために、接触時間は
30秒未満であることが都合がよい。
【0035】また、HF/有機化合物のモル比も、検討さ
れた反応に関係する。そのモル比は、数ある中で、反応
の化学量論に依存する。大部分の場合、そのモル比は1/
1 〜20/1の間で変動し得るが、ここで再び、高い空時収
量を得るためにしばしば10未満である。
【0036】作業圧力は、絶対単位で1〜20バール(
0.1〜2MPa )の間が好ましい。
【0037】それらの機械的靱性に依存して、本発明に
よる触媒は、固定床又は流動床中で作用し得る。汚れた
ことにより活性が落ちた触媒は、揮発性の生成物として
触媒上に付着した該生成物(有機物質、コークス等)を
酸化し、転化することが可能な化合物を用いてその触媒
をパージすることにより再生することができる。酸素又
は酸素を含む混合物(例えば、空気)は、このような目
的に全く適しており、触媒の初期の活性を回復すること
ができる。もちろん、この“燃焼”による発熱を、酸素
の流量を制御する (再生の開始時に不活性物質中で高度
に希釈する) ことにより調節して、この再生の暴走を防
ぎ、温度が 600℃を超えるのを回避しなければならな
い。しかしながら、非晶質固体と対比すると、本発明に
よる触媒は結晶状態にあることから、温度上昇に著しく
影響されにくい。
【0038】また、触媒の活性を維持するために、フッ
素化反応を、O2/有機化合物のモル比が 0.001〜0.05
の間の範囲、好ましくは 0.005〜0.03の間の範囲であり
得るように導入された酸素の存在下で行うことも可能で
ある。ここで、再び、結晶質触媒は安定な状態にあるこ
とから、酸素存在下において高温によりいっそう耐え得
る。
【0039】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが本発
明はそれらに制限されるものではない。
【0040】触媒の調製 触媒1(空気中 400℃で焼成したCr2O3 硝酸クロム9水塩 Cr(NO3)3・9H2O 30g (0.075mol) 及
びシュウ酸アンモニウム1水塩 32g (0.225 mol ) を
周囲温度で水75mlに添加し、次いでその混合物をシュウ
酸アンモニウムが完全に溶解するまで60℃で加熱した。
続いて、溶液を20℃まで冷却して、次にエタノール 375
ml及びエチレングリコール 375mlの混合物にすばやく注
いだ。得られた沈殿物を濾過し、次いでエタノールで繰
り返し洗浄して80℃で24時間乾燥した。
【0041】次に、得られた固体を、空気中、 400℃で
5分間かけて分解した。昇温は1℃/min の速度で行っ
た。
【0042】触媒2 焼成を 400℃の代わりに 600℃で行った以外は触媒1の
調製方法と同様の方法で調製した。
【0043】BET表面積が16 m2/gである以外は触媒
1と同様の触媒が得られた(Cr2O3主結晶相)。
【0044】触媒3(比較例) Cr2O3・2H2O 160gを、ポリビニルアルコールを12%含
有する水溶液 276gと混合した。このポリビニルアルコ
ールは結晶質酸化クロムのタブレット化を促進する。 1
00℃で15時間乾燥した後、得られた粉末を空気中、 400
℃で4時間焼成し、タブレットに成形した。
【0045】触媒4( 600℃で結晶化させた混合Ni-Cr
硝酸クロム9水塩の1M水溶液80mlと、塩化ニッケル6
水塩の1M水溶液80mlとを周囲温度で混合した。次に、
その混合物を80℃まで加熱し、続いて冷却しててAl2O3
・2.4H2O 3.8gをその中に分散させた。次いで、その
混合物を14Nアンモニア水50mlを添加することにより中
和した。生成物を濾過、洗浄後、 100℃で15時間乾燥し
た。次に、このようにして得られた固体に、グラファイ
ト 0.4gとポリビニルアルコールを12%含む水溶液 5.1
gを添加した。再び 100℃で15時間乾燥した後、得られ
た粉末を空気中で下記の手順により焼成した: − 200℃に昇温 ( 100℃/時間) した後、1時間プラ
トーに保ち、 − 350℃に昇温 ( 100℃/時間) した後、2時間プラ
トーに保ち、 − 600℃に昇温 ( 100℃/時間) した後、4時間プラ
トーに保つ。
【0046】触媒5( 500℃で結晶化させた混合Ni-Cr
最後の焼成温度( 600℃の代わりに 500℃)以外は触媒
4と同様の方法で調製した。
【0047】触媒6( 400℃で結晶化させた混合Ni-Cr
最後の焼成の温度を 400℃とした以外は触媒4と同様の
方法で調製した。
【0048】触媒7(比較例:非晶質混合Ni-Cr ) 空気中での 600℃までの焼成を行う代わりに、窒素下、
350 ℃での熱処理を行った以外は触媒4と同様の方法で
調製した。
【0049】触媒8( 500℃で結晶化させた混合Cr-V) Cr(NO3)3・9H2O 20g及びVCl3 1.57gを水 100mlに添加
した。得られた溶液を14Nアンモニア水14mlを用いて中
和してpH6.4 にした。このようにして形成したゲルを水
で洗浄した後、濾過し、オーブン中で 120℃で14時間乾
燥した。次いで、得られた粉末を空気中で下記の手順に
より焼成した: − 200℃に昇温 ( 100℃/時間) した後、1時間プラ
トーに保ち、 − 350℃に昇温 ( 100℃/時間) した後、2時間プラ
トーに保ち、 − 500℃に昇温 ( 100℃/時間) した後、4時間プラ
トーに保つ。
【0050】触媒9(比較例:非晶質混合Cr-V) 粉末を窒素下、350 ℃で4時間焼成した以外は触媒8と
同様の方法で調製した。
【0051】触媒10(結晶質混合Cr-Mg) 硝酸クロム9水塩 200g(0.5mol)と、硝酸マグネシウム
6水塩26g(0.1mol)とを、水1リットルに溶解した。そ
の混合物を80℃で2時間加熱した後、アンモニア水を添
加することにより塩基性化してpH10.2に調整した。
【0052】得られたゲルを蒸留水 450mlで2回洗浄し
た後、 100℃で14時間乾燥して最後に空気中、350 ℃で
4時間焼成した。
【0053】触媒11(結晶質混合Cr-Zn) 硝酸クロム9水塩 200gと、塩化亜鉛 68g(0.5mol)と
を、水1リットルに溶解した。その全部を攪拌しながら
80℃で2時間加熱した後、アンモニア水を添加すること
によりpH6.7 に調整した。
【0054】次に、得られたゲルを蒸留水 450mlで2回
洗浄した後、 100℃で14時間乾燥して最後に空気中、40
0 ℃で4時間焼成した。
【0055】触媒12(比較例:非晶質混合Cr-Zn ) 最後の焼成を窒素下 300℃で行った以外は触媒11と同様
の方法で調製した。
【0056】触媒の活性化及びF133a のフッ素化 触媒1〜12の性能及び結晶質バルクCrO2(下記の触媒1
3)の性能を、HFでの活性化後、大気圧での1-クロロ-2,
2,2- トリフルオロエタン(F133a )のフッ素化におい
て試験した。
【0057】フッ化水素酸としては、極微量の水を含む
市販品を使用し、出発原料であるF133a としては純度9
9.9%の製品を使用した。反応器としては、管状炉によ
り加熱された20-ml インコネルチューブを使用した。
【0058】フッ素化試験の前に、まず第1に、反応器
中に入れた触媒を窒素下 (5 l/h )250 ℃で2時間乾燥
した後、下記の活性化方法の中のいずれかの方法により
活性化した:
【0059】(a) 低温での短時間活性化(触媒1、2、
3、8及び13) HFを 250℃で窒素流に徐々に添加し、次に触媒上にHFが
吸着することによる発熱のピークが過ぎた後、フッ素化
反応に対して選択された温度まで加熱する。次に、この
温度で、しかも少しもプラトーに保つことなく、窒素を
F133a で徐々に置換し、その流量を調節して選択された
HF/F133a モル比を得る。
【0060】(b) 低温での長時間活性化(触媒7、9、
10及び12) F133a を導入する前に、 350℃で10時間のプラトーが観
察される以外は上記と同様の方法で活性化を行う。
【0061】(c) 高温での活性化(触媒4、5、6及び
11) HFを 250℃で窒素流に徐々に添加し、次に発熱ピークが
過ぎた後、触媒を 450℃まで加熱する(ただし触媒6の
場合は 400℃、触媒10の場合は 350℃)。この温度にお
ける6時間のプラトーの後 350℃まで戻し、窒素を徐々
にF133a で置換して流量を選択されたHF/F133a モル比
に調節する。
【0062】反応物を混合し、インコネル予熱器中で反
応温度まで加熱した後に反応器に導入した。
【0063】反応生成物を水で洗浄(水素酸を除去)し
て、CaCl2 上で乾燥した後、気相クロマトグラフィによ
りインラインで分析した。
【0064】活性化前の触媒(未使用の触媒)及びHFを
用いて活性化した後の触媒それぞれの特性を下記の表1
にまとめる。表1に示した気孔の体積は、水銀ポロシメ
ーターにより測定したものであり、4nm〜63μmの間
の半径の気孔の体積に相当するものである。
【0065】操作条件及びF133a のF134a へのフッ素化
試験で得られた結果を表2及び3にまとめる。
【0066】表4に、使用後の触媒4、7及び13の特
性、即ち、それぞれ、フッ素化試験F9、F14 及びF5の後
の特性を示す。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】
【表3】
【0070】
【表4】
【0071】試験F1、F2及びF3により、フッ素含有量が
低いが、活性化後の表面積が8 m2/gより大きい結晶質
バルク触媒を用いると、熱力学的平衡に近い、良好な触
媒成績を得ることが可能であるということがわかる。
【0072】触媒1及び2においては、クロムが酸化状
態III にあることはきわめて顕著である。他方、試験F
3、F4及びF5における触媒13においては、クロムは酸化
状態IVにある。それにもかかわらず、きわめて良好な触
媒成績が得られる;存続時間 186時間においてさえきわ
めて良好な活性の安定性を示している(試験F4及びF
5)。
【0073】試験F6により、活性化後に過度に低い比表
面積を示す結晶質酸化クロム(触媒3)は、結果として
きわめて低活性になるということがわかる。
【0074】試験F7〜F11 は、触媒活性におけるバルク
Ni-Cr 触媒の結晶化温度の影響を示す。接触時間4秒で
得られた結果から、最適結晶化温度(活性化中の触媒の
フッ素化と触媒活性との最適の妥協点)が 500〜600 ℃
の間であることがわかる。また、 600℃で焼成された触
媒4は、比較的安定な活性を示すということがわかる
(試験F8及びF9);観察されたわずかな失活は、もっぱ
らO2/F133a 比がわずかに低いために触媒の粘結(cokin
g)が誘導されることによるものである。他方、触媒4の
フッ素含有量を異なる段階で比較すると(表1及び表
4)、この含有量は実質的に活性化後はそれ以上変化し
ないということがわかる; 400時間以上にわたって試験
を行うと15%から18%に変化するのは、触媒中に存在す
るアルミナのフッ素化によるものであり、触媒の活性成
分(クロム及びニッケル誘導体)はフッ素化しないか、
或いはフッ素化してもきわめてわずかである。
【0075】同様の操作条件で試験した場合、非晶質Ni
-Cr 触媒(触媒7)は、結晶質Ni-Cr 触媒の活性と等し
い活性を有する。しかしながら、より急速に失活し、と
りわけ、そのフッ素化はフッ素化試験中続き、試験 288
時間後においてフッ素33.5%に到達する。
【0076】試験F15 及びF16 においては、クロム及び
バナジウムを基材とするバルク触媒の触媒活性を比較す
ることができ、一方は、非晶質形であり(触媒9)、他
方は結晶質である(触媒8)。この結晶質触媒は、非晶
質ホモロジーよりもわずかに活性が低いが、フッ素化が
極僅かであるという利点を有する;活性化後のフッ素3.
5%(非晶質触媒の場合には19.7%)。
【0077】
【発明の効果】本発明によるクロム基結晶質触媒は、飽
和ハロゲン化脂肪族炭化水素の気相接触フッ素化に対し
て良好な活性を示す。また、かかる触媒は、熱衝撃に影
響されにくく、しかも気相接触フッ素化中に、ほとんど
フッ素化されないので、気相接触フッ素化中に水の生成
による工具の腐食の危険を回避することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 (72)発明者 アラン レルシュ フランス国 31400 トゥールーズ ル バロー 2番地 (72)発明者 アベル ルーセ フランス国 31520 ラモンヴィーユ ル ジャン ムーラン 16番地

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化クロム、又はクロム及び少なくとも
    一つの他の触媒的に活性な金属の酸化物を基材とするバ
    ルク又は担持触媒の存在下に、フッ化水素酸により飽和
    ハロゲン化脂肪族炭化水素を気相接触フッ素化する方法
    において、酸化物の主要部分が結晶状態にあり、しかも
    バルク触媒の場合にはその比表面積がHFによる活性化後
    において少なくとも8 m2/gに等しいことを特徴とする
    方法。
  2. 【請求項2】 クロムと結びついた金属がマグネシウ
    ム、ニッケル、亜鉛、鉄、コバルト、バナジウム及びマ
    ンガンからなる群から選ばれる、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 原子比:他の活性金属/クロムが 1.2よ
    り低く、好ましくは0.1〜1の間である、請求項2に記
    載の方法。
  4. 【請求項4】 結晶相がCr2O3、CrO2、NiCr2O4、NiCr
    O3、NiCrO4、MgCrO4、ZnCr2O4又はこれらの酸化物の混
    合物からなる、請求項1〜3のいずれか一つに記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 触媒が、非晶質触媒を、活性種の結晶化
    を得るのに十分な条件で熱処理することにより得られる
    ものである、請求項1〜4のいずれか一つに記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 処理を不活性雰囲気又は酸化雰囲気下、
    300〜750 ℃の間、好ましくは 400〜700 ℃の間の温度
    で行う、請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 飽和ハロゲン化脂肪族炭化水素のフッ素
    化前に、触媒を 100〜350 ℃の温度でHFを用いて活性化
    する、請求項1〜6のいずれか一つに記載の方法。
  8. 【請求項8】 フッ素化されるハロゲン化炭化水素が水
    素原子を1以上含むC1〜C4化合物である、請求項1〜
    7のいずれか一つに記載の方法。
  9. 【請求項9】 1-クロロ-2,2,2- トリフルオロエタンの
    1,1,1,2-テトラフルオロエタンへのフッ素化への請求項
    1〜7のいずれか一つによる方法の適用。
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