JPH07205747A - エアバッグ用パッドカバーの製造方法 - Google Patents

エアバッグ用パッドカバーの製造方法

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JPH07205747A
JPH07205747A JP6005001A JP500194A JPH07205747A JP H07205747 A JPH07205747 A JP H07205747A JP 6005001 A JP6005001 A JP 6005001A JP 500194 A JP500194 A JP 500194A JP H07205747 A JPH07205747 A JP H07205747A
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Kazutoshi Takayama
和利 高山
Minoru Yamazaki
実 山崎
Yasusuke Matsushima
庸介 松島
Takahiro Iino
恭弘 飯野
Shozo Sugiki
正三 杉木
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Nissei Plastic Industrial Co Ltd
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Nissei Plastic Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内金型の上面にティアライン成形用突条を設
けて射出成形しても、成形品における充填合流部のエア
溜りの発生をなくすとともに、ガス焼け、ウェルドライ
ン等の発生と、高い射出圧力によるバリ等の発生とを最
小限に抑止できるティアラインを備えたパッドカバーの
製造方法を提供する。 【構成】 エアバッグ展開時にパッドカバーの開裂を促
進するティアラインを備えたエアバッグ用パッドカバー
の製造方法において、ティアライン成形用突条1A、1
Bを形成した、内金型1のコア3あるいは外金型のキャ
ビティの少なくとも一部にエア逃し入駒7を配置した金
型によってパッドカバーを射出成形するように構成した
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のステアリング
ハンドル等に取り付けられるエアバッグ装置に使用され
るエアバッグ用パッドカバーの製造方法に係るもので、
特に開裂を促進するティアラインを備えたパッドカバー
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のステアリングハンドル等に取り
付けられるエアバッグ装置は、図5に示すように、エア
バッグ20およびガス発生器21等を収納してパッドカ
バー22の側周壁23がベースプレート24の取付部2
5にリベットあるいはビス等によって取り付け固定され
ている。前記パッドカバー23の天面の中央部および側
部には、エアバッグ作動時の開裂を促進するティアライ
ン26が設けられている。なお、27はエアバッグ22
をベースプレート24に固定するリング状のリテーナで
ある。このような開裂を促進するティアライン26を備
えたパッドカバー22としては、従来、ネットや基布等
の補強材を埋め込んだ発砲ウレタンパッドが広く用いら
れている。しかしながら、該発砲ウレタン製のエアバッ
グ用パッドカバーにおいては、補強材を所望の位置に埋
設するのに時間と困難さを要するため、生産性が低いの
みならず、補強材が所望の位置に埋設されたエアバッグ
用パッドカバーの収率が低いという問題があった。これ
に対し、射出成形によってパッドカバーを成形する方法
も知られる。例えば、軟質樹脂からなる外層と硬質樹脂
からなる内層とを一体に成形した二層構造のエアバッグ
用パッドカバーにおいて、内層に開裂用ティアラインを
形成したものや、熱可塑性エラストマーからなる内外層
を一体に成形した二層構造のエアバッグ用パッドカバー
において、内層を形成する熱可塑性エラストマーの10
0%引張応力(伸びが100%になった時の応力)を、
外層を形成する熱可塑性エラストマーの100%引張応
力より高くなるように設定することによって、内層に、
エアバッグ作動の非常時に破断されるべき破断線および
展開支点軸線に沿って溝が形成されるとともに、外層の
内面に、破断線に沿って溝が形成されるエアバッグ用パ
ッドカバーがある。さらに、エステル系熱可塑性エラス
トマーやオレフィン系熱可塑性エラストマーを用いた単
層の射出成形パッドカバーも知られている。これらのパ
ッドカバーを射出成形によって製造する際に、前記開裂
を促進する厚さ0.4〜1.4mmの薄いティアライン
26をパッドカバー23の天面の中央部および側部に、
通常はH型のパターンで形成する必要があった。
【0003】図6によって、図5に示したパッドカバー
を射出成形によって製造する状態を説明すると、内金型
1の表面コア3と外金型2の内面キャビティ4とによっ
てパッドカバー22の成形空間9が画成され、該成形空
間9内に前記外金型2のゲート5から熱可塑性の溶融樹
脂6が射出される。該溶融樹脂6は前記ゲート5から進
入して、両側方および上方に向かう。ところが、前記内
金型1の上面には、前記パッドカバー22天面の中央部
および側部に薄肉のティアライン26A、26B(図
7)を形成するためにかなり突出したティアライン成形
用突条1Aが設けられているために、上方に向かった前
記溶融樹脂6の流れF1は前記ティアライン成形用突条
1Aによって大きく阻害されることになる。一方、図7
は前記成形空間9内に樹脂が充填され、パッドカバー2
2が成形される様子を外金型2を取り除いた状態の斜視
図で示したものであるが、前記ゲート5から進入して、
両側方に向かった溶融樹脂6の流れF2はゲート5の反
対側の充填合流部G(格子模様の部分)にて合流する。
ここでは、上方からの流れF1も合流する。以上のよう
なことから、流れが阻害される前記ティアライン成形用
突条1Aを越えた充填合流部Gには、エア溜り(肉厚の
差による冷却速度の差によって樹脂に収縮差を生じて気
泡が生じたり、射出圧力が低いことによって固化時に内
圧が負圧となり気泡が生じること。)、ガス焼け(前記
エア溜りの気泡が高温のため炭化してしまうこと。これ
によって成形品に黒い条痕が残ることがある。)、ウェ
ルドライン(流れが阻害されたために冷え、低い温度で
充填合流部で合流すると発生しやすい合流線。)等が発
生してしまった。これらの障害は、前記ティアライン成
形用突条1Aの存在により溶融樹脂6の流れが阻害され
て生じることから、射出圧力を高めて成形する試みもな
された。しかしながら、射出圧力を高めるとバリ等が多
発することになった。
【0004】このため、特開平2−248238号公報
や特開平4−151345号公報に記載されたもののよ
うに、高周波型押しによるティアラインの規定や加熱刃
によるティアラインの形成によって、成形後の後加工に
よるティアラインの形成が提唱されたが、ティアライン
部の寸法精度や生産性において未だなお、問題が残るも
のであった。また、特開平3−254919号公報に記
載されたもののように、金型内に進退自在な可動部を設
け、樹脂を金型内に供給した後、前記可動部を前進させ
てティアライン部を押圧成形することも提唱されたが、
金型構造やそれに伴う成形時の金型動作機構が複雑にな
るという問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、以上述べ
てきたような従来の開裂を促進するティアラインを備え
たパッドカバーの製造方法における諸課題を解決して、
内金型の上面にティアライン成形用突条を設けて射出成
形しても、成形品における充填合流部のエア溜りの発生
をなくすとともに、ガス焼け、ウェルドライン等の発生
と、高い射出圧力によるバリ等の発生とを最小限に抑止
できるティアラインを備えたパッドカバーの製造方法を
提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため本発明では、前
記課題を解決するための手段として、エアバッグ展開時
にパッドカバーの開裂を促進するティアラインを備えた
エアバッグ用パッドカバーの製造方法において、ティア
ライン成形用突条を形成した、内金型のコアあるいは外
金型のキャビティの少なくとも一部にエア逃し入駒を配
置した金型によってパッドカバーを射出成形したことを
特徴とするものである。好ましくは、前記エア逃し入駒
を溶融樹脂の射出ゲートと反対側のキャビティあるいは
コアに設けるものであるが、パッドカバーの形状、寸
法、金型構造(パーティングライン位置、ゲートの形状
・数・位置)によって成形欠陥の発生位置が異なるの
で、前記エア逃し入駒の設置位置はこれに限定されるも
のではない。また、前記エア逃し入駒を、前記内金型の
コアあるいは外金型のキャビティの少なくとも一部に刻
設した装着溝に過不足なく埋設するとともに、前記エア
逃し入駒の輪郭部に凹凸部を交互に形成することにより
前記金型の装着溝との間にエアベントを多数形成するよ
うにしてもよいし、前記エア逃し入駒を、前記内金型の
コアあるいは外金型のキャビティの少なくとも一部に刻
設した装着溝に過不足なく埋設するとともに、前記エア
逃し入駒に多数のエアベント用の孔を穿設してもよいも
のである。そして、前記多数のエアベントを集合すべく
前記エア逃し入駒の側面に形成したエア通路溝を前記内
金型のコアあるいは外金型のキャビティの少なくとも一
部に刻設した装着溝内に形成されるエア溜り空間に連通
させてもよい。さらに、前記エアベントを形成するため
に前記エア逃し入駒の形状や金型のエア逃し入駒のため
の装着溝の形状、それらの組合せ形状等は種々のものが
考えられることは言うまでもない。
【0007】
【作用】本発明では、開裂を促進するティアライン26
を備えたエアバッグ用パッドカバー22の製造方法にお
いて、ティアライン成形用突条1A、1Bを形成した、
内金型1のコア3あるいは外金型2のキャビティ4の少
なくとも一部にエア逃し入駒7を配置した金型によって
パッドカバー22を射出成形するので、特殊な構造の金
型や金型動作機構を採用せずとも、射出整形時にティア
ライン成形用突条1Aの存在により溶融樹脂6の流れが
阻害されて、溶融樹脂6内に気泡が生じようとしても、
これら気泡が内金型1のコア3あるいは外金型2のキャ
ビティ4の少なくとも一部に配置して設置された前記エ
ア逃し入駒7、あるいは該エア逃し入駒7と金型におけ
る装着溝8との間に形成されたエアベント部によって有
効に吸収されることから、従来のもののようなエア溜り
による障害の発生の虞れがなくなる。その上、ガス焼
け、ウェルドライン等の発生と、高い射出圧力によるバ
リ等の発生をも最小限に抑止できる。
【0008】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。図1および図2は、本発明の第1および第2実施例
を示すもので、図6、7で説明したように、内金型1の
上面にはパッドカバー22の天面内側に形成されるHパ
ターンのティアライン26A、26Bを成形するための
ティアライン成形用突条1A、1Bが形成されている
(パッドカバー22の天面外側にHパターンのティアラ
イン26A、26Bが形成される場合には、ティアライ
ン成形用突条1A、1Bは外金型2の内面に形成され
る)。そして、溶融樹脂6の流れが阻害されるティアラ
イン成形用突条1Aを越えた充填合流部Gに相当する内
金型1における射出ゲート5と反対側の表面コア3にエ
ア逃し入駒7を配置するものである。該エア逃し入駒7
はT字形に形成された頭部7Aと脚部7Bからなり、図
2(A)(B)に示したように、該エア逃し入駒7を前
記内金型1の表面コア3に刻設したエア逃し入駒7のた
めの装着溝8に過不足なく埋設するとともに、前記エア
逃し入駒7の輪郭部に凹凸部7D、7Cを交互に多数形
成することにより前記内金型1の装着溝8の側壁8Aと
の間にエアベント(凹部7D)を多数形成したものであ
る。エアベントを形成するための凹部7Dの寸法を、長
さLが3mm、幅Wが0.03mm、深さHが5mmと
し、これを複数個並べて設置した。また、前記多数のエ
アベント7Dを集合すべく前記エア逃し入駒7の側面に
形成したエア通路溝7Eを前記内金型1のコア3の少な
くとも一部に刻設した装着溝8内に形成されるエア溜り
空間1C(図2(B)参照)に連通させた。
【0009】〔比較例1〕側周壁肉厚3.5mm、天面
部肉厚3mm、Hパターンティアライン厚さが可変とな
る様な内外金型による入駒構造で、ティアライン厚さを
0.8mm、0.6mm、0.4mmと変化させ、オレ
フィン系エラストマー(AES製、サントプレーン10
1−87)を用いてパッドカバーを射出成形すると、テ
ィアライン部肉厚が薄くなる程、射出ゲート5と反対側
のHパターン横線部すなわちティアライン成形用突条1
Aを越えた天面部と側面部である充填合流部Gにエア溜
まり、ガス焼け、ウェルドラインが発生した。また、成
形時の射出圧力を高くしていくと、バリが発生した。 〔比較例2〕前記比較例1と同じ金型を用い、ポリエス
テル系エラストマー(Dupont製DYM−100)
を用いてパッドカバーを射出成形しても、前記比較例1
と同様、充填合流部Gにエア溜まり、ガス焼け、ウェル
ドラインが発生し、射出圧力を高くしていくと、バリが
発生した。
【0010】〔実施例1〕これに対し、本発明の第1実
施例のものでは、上記各比較例に使用した金型を使用し
て、前記エア溜まり、ガス焼け、ウェルドラインが発生
したティアライン成形用突条1Aを越えた天面部と側面
部である充填合流部Gに、前記エア逃し入駒7を前記内
金型1の表面コア3に刻設したエア逃し入駒7のための
装着溝8に過不足なく埋設して、前記比較例1と同様に
オレフィン系エラストマー(AES製、サントプレーン
101−87)を用いてパッドカバーを射出成形したと
ころ、ガス焼け、ウェルドラインさらにはバリの発生が
なくなり、エア溜まりに関しては殆ど発生を見ることが
なかった。 〔実施例2〕また、同じ条件で、ポリエステル系エラス
トマー(Dupont製DYM−100)を用いてパッ
ドカバーを射出成形しても、前記オレフィン系エラスト
マーによる成形と同様に、ガス焼け、ウェルドラインの
発生がなくなり、エア溜まりに関しても殆どその発生を
見ることがなかった。
【0011】図3は、本発明の第3実施例を示すもの
で、前記第1および第2実施例のものと同様に、溶融樹
脂6の流れが阻害されるティアライン成形用突条1Aを
越えた充填合流部Gに相当する内金型1における射出ゲ
ート5と反対側の表面コア3にエア逃し入駒7を配置す
るものである。該エア逃し入駒7は適宜の形状に形成さ
れ、該エア逃し入駒7を前記内金型1の表面コア3に刻
設したエア逃し入駒7のための装着溝8に過不足なく埋
設するとともに、前記エア逃し入駒7に多数のエアベン
ト用孔7Fを穿設したものである。また、本例において
も図2に示したものと同様に、多数のエアベント用孔7
Fを集合させてエア通路溝7Eを形成し、前記内金型1
に適宜形成したエア溜り空間に連通させるように構成し
てもよい。
【0012】図4は、本発明の第4実施例を示すもの
で、前記第1、第2実施例のものが、エア逃し入駒7を
溶融樹脂6の流れが阻害されるティアライン成形用突条
1Aを越えた充填合流部Gに相当する内金型1における
射出ゲート5と反対側の表面コア3に埋設したのに対
し、本例では、前記エア逃し入駒7を前記充填合流部G
に相当する外金型2の内面キャビティ4側に埋設したも
のである。本例では、外金型2の内面キャビティ4にお
ける、通常は装飾(シボ)が施されるパッドカバーの搭
乗者側の表面を避けた位置にエア逃し入駒7を装着した
ものである。該エア逃し入駒7の内面キャビティ4側に
エアベント7D部が形成される。また、本例においても
図2に示したものと同様に、多数のエアベント7Dを集
合すべく前記エア逃し入駒7に形成したエア通路溝7E
を前記外金型2に形成したエア溜り空間に連通させても
よいし、あるいは該エア通路溝7Eを前記外金型2の外
部に開放してもよい。これによって、エア溜り、ガス焼
けが発生しなくなり、充填合流部Gにおける欠陥の発生
を有効に抑えるものとなった。以上、各実施例を述べて
きたが、前記エアベントを形成するための前記エア逃し
入駒の形状や金型のエア逃し入駒のための装着溝の形
状、それらの組合せ形状等については、本発明の趣旨の
範囲内で、種々のものが考えられることは言うまでもな
い。
【0013】
【発明の効果】以上詳細に述べてきたように、本発明で
は、開裂を促進するティアラインを備えたエアバッグ用
パッドカバーの製造方法において、ティアライン成形用
突条を形成した、内金型のコアあるいは外金型のキャビ
ティの少なくとも一部にエア逃し入駒を配置した金型に
よってパッドカバーを射出成形することによって、特殊
な構造の金型や金型動作機構を採用せずとも、射出整形
時にティアライン成形用突条の存在により溶融樹脂の流
れが阻害されて、溶融樹脂内に気泡が生じようとして
も、これら気泡が内金型のコアあるいは外金型のキャビ
ティの少なくとも一部に配置して設置された前記エア逃
し入駒、あるいは該エア逃し入駒と金型における装着溝
との間に多数形成されたエアベント部によって有効に吸
収されることから、従来のもののようなエア溜りによる
障害の発生の虞れが全くなくなり、また、ガス焼け、ウ
ェルドライン等の発生を最小限に抑止できた。その上、
射出圧力を高めても、前記エアベントによる内圧調整作
用によってバリ等が多発することもなくなった。また、
前記多数のエアベントを集合すべく前記エア逃し入駒の
側面に形成したエア通路溝を前記内金型のコアあるいは
外金型のキャビティの少なくとも一部に刻設した装着溝
内に形成されるエア溜り空間に連通させれば、吸収でき
る気泡の容量が増大し、エア溜りによる障害の発生の防
止効果をさらに高めることができる。これによって、均
質で安定したパッドカバーを成形することができ、ひい
ては、エアバッグの作動時にパッドカバーにおけるティ
アラインの開裂を安定して促進することを可能にするも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1および第2実施例に係る、エア逃
し入駒を設置した内金型を示す斜視図である。
【図2】図1の要部の拡大図である。(A)は斜視図、
(B)は断面図である。
【図3】本発明の第3実施例に係る要部の斜視図であ
る。
【図4】本発明の第4実施例に係る要部の断面図であ
る。
【図5】エアバッグ装置を説明する断面図である。
【図6】金型内におけるパッドカバーの射出成形状態を
説明する断面図である。
【図7】パッドカバーの成形の様子を外金型を取り除い
た状態で示した斜視図である。
【符号の説明】
1 内金型 1A ティアライン成形用突条 1B ティアライン成形用突条 1C エア溜り空間 2 外金型 3 コア 4 キャビティ 5 射出ゲート 6 溶融樹脂 7 エア逃し入駒 7A 頭部 7B 脚部 7C 凸部 7D エアベント(凹部) 7E エア通路溝 7F エアベント用孔 8 装着溝 8A 装着溝側壁 9 成形空間 20 エアバッグ 21 ガス発生器 22 パッドカバー 23 側周壁 24 ベースプレート 25 取付部 26 ティアライン 27 リテーナ F 溶融樹脂の流れ G 充填合流部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年2月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【作用】本発明では、開裂を促進するティアライン26
を備えたエアバッグ用パッドカバー22の製造方法にお
いて、ティアライン成形用突条1A、1Bを形成した、
内金型1のコア3あるいは外金型2のキャビティ4の少
なくとも一部にエア逃し入駒7を配置した金型によって
パッドカバー22を射出成形するので、特殊な構造の金
型や金型動作機構を採用せずとも、射出成形時にティア
ライン成形用突条1Aの存在により溶融樹脂6の流れが
阻害されて、溶融樹脂6内に気泡が生じようとしても、
これら気泡が内金型1のコア3あるいは外金型2のキャ
ビティ4の少なくとも一部に配置して設置された前記エ
ア逃し入駒7、あるいは該エア逃し入駒7と金型におけ
る装着溝8との間に形成されたエアベント部によって有
効に吸収されることから、従来のもののようなエア溜り
による障害の発生の虞れがなくなる。その上、ガス焼
け、ウェルドライン等の発生と、高い射出圧力によるバ
リ等の発生をも最小限に抑止できる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】
【発明の効果】以上詳細に述べてきたように、本発明で
は、開裂を促進するティアラインを備えたエアバッグ用
パッドカバーの製造方法において、ティアライン成形用
突条を形成した、内金型のコアあるいは外金型のキャビ
ティの少なくとも一部にエア逃し入駒を配置した金型に
よってパッドカバーを射出成形することによって、特殊
な構造の金型や金型動作機構を採用せずとも、射出成形
時にティアライン成形用突条の存在により溶融樹脂の流
れが阻害されて、溶融樹脂内に気泡が生じようとして
も、これら気泡が内金型のコアあるいは外金型のキャビ
ティの少なくとも一部に配置して設置された前記エア逃
し入駒、あるいは該エア逃し入駒と金型における装着溝
との間に多数形成されたエアベント部によって有効に吸
収されることから、従来のもののようなエア溜りによる
障害の発生の虞れが全くなくなり、また、ガス焼け、ウ
ェルドライン等の発生を最小限に抑止できた。その上、
射出圧力を高めても、前記エアベントによる内圧調整作
用によってバリ等が多発することもなくなった。また、
前記多数のエアベントを集合すべく前記エア逃し入駒の
側面に形成したエア通路溝を前記内金型のコアあるいは
外金型のキャビティの少なくとも一部に刻設した装着溝
内に形成されるエア溜り空間に連通させれば、吸収でき
る気泡の容量が増大し、エア溜りによる障害の発生の防
止効果をさらに高めることができる。これによって、均
質で安定したパッドカバーを成形することができ、ひい
ては、エアバッグの作動時にパッドカバーにおけるティ
アラインの開裂を安定して促進することを可能にするも
のである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松島 庸介 神奈川県相模原市東林間1−8−20−212 (72)発明者 飯野 恭弘 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町1274−9 (72)発明者 杉木 正三 神奈川県横浜市緑区三保町2710−64

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エアバッグ展開時にパッドカバーの開裂
    を促進するティアラインを備えたエアバッグ用パッドカ
    バーの製造方法において、ティアライン成形用突条を形
    成した、内金型のコアあるいは外金型のキャビティの少
    なくとも一部にエア逃し入駒を配置した金型によってパ
    ッドカバーを射出成形したことを特徴とするエアバッグ
    用パッドカバーの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記エア逃し入駒を溶融樹脂の射出ゲー
    トと反対側に設けたことを特徴とする請求項1に記載の
    エアバッグ用パッドカバーの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記エア逃し入駒を、前記内金型のコア
    あるいは外金型のキャビティの少なくとも一部に刻設し
    た装着溝に過不足なく埋設するとともに、前記エア逃し
    入駒の輪郭部に凹凸部を交互に形成することにより前記
    金型の装着溝との間にエアベントを多数形成したことを
    特徴とする請求項1に記載のエアバッグ用パッドカバー
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記エア逃し入駒を、前記内金型のコア
    あるいは外金型のキャビティの少なくとも一部に刻設し
    た装着溝に過不足なく埋設するとともに、前記エア逃し
    入駒に多数のエアベント用の孔を穿設したことを特徴と
    する請求項1に記載のエアバッグ用パッドカバーの製造
    方法。
  5. 【請求項5】 前記多数のエアベントを集合すべく前記
    エア逃し入駒の側面に形成したエア通路溝を前記内金型
    のコアあるいは外金型のキャビティの少なくとも一部に
    刻設した装着溝内に形成されるエア溜り空間に連通させ
    たことを特徴とする請求項3あるいは4に記載のエアバ
    ッグ用パッドカバーの製造方法。
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