JPH07204438A - フランジ付フィルタ、フィルタ枠、及びフランジ付フィルタのフィルタ枠への取付構造 - Google Patents

フランジ付フィルタ、フィルタ枠、及びフランジ付フィルタのフィルタ枠への取付構造

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JPH07204438A
JPH07204438A JP6003023A JP302394A JPH07204438A JP H07204438 A JPH07204438 A JP H07204438A JP 6003023 A JP6003023 A JP 6003023A JP 302394 A JP302394 A JP 302394A JP H07204438 A JPH07204438 A JP H07204438A
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flange
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filter frame
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廣 二藤部
Koji Obata
耕二 小畑
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フランジ付フィルタのフィルタ枠への取り付
け、取り外しが容易であり、しかも確実にエアーリーク
を防止できるフランジ付フィルタ、フィルタ枠、及びフ
ランジ付フィルタのフィルタ枠への取付構造を提供する
こと。 【構成】 折り加工されたフィルタ11の上流側開口1
6を除いた部分が当該フィルタ11を構成する濾材Nよ
りも通気抵抗が大きいかまたは通気性の無いシール材1
7によってシールされていると共に、フィルタ11の上
流側開口16周縁に全周に渡ってフランジ12が形成さ
れていること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフランジ付フィルタのフ
ィルタ枠への取り付け、取り外しが容易であり、しかも
確実にエアーリークを防止できるフランジ付フィルタ、
フィルタ枠、及びフランジ付フィルタのフィルタ枠への
取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
図14に示すように、フィルタ1は運搬中や交換時の振
動から当該フィルタ1を保護することを目的としてフィ
ルタ枠2と接合一体化した形態(ユニット型フィルタ)
で取り扱われていた。
【0003】ところが、フィルタ枠には厚さが9mmの
合坂や厚さが1mmの鋼板が用いられており、その重量
は6〜15kgと重く、これをフィルタに接合一体化し
た状態で取り扱う場合には、交換作業や運搬作業に大変
な労力と時間とを要していた。
【0004】また、フィルタ枠と接合一体化したフィル
タを廃棄する場合、鋼板を枠として用いたものは燃えな
いため、また合板を使用したものにあっても、フィルタ
を固定するための釘やタッカー等の固定具を使用してい
るため、フィルタとは分離して別々に処分しなければな
らないという煩雑さがあった。
【0005】また、このようなフィルタ枠と接合一体化
した態様で取り扱う場合、フィルタ枠の耐用年数は10
〜15年であるにも拘らず、フィルタの使用限度が6〜
24カ月であることから、その交換は、フィルタの使用
限度に合わせて行われており、十分に使用可能なフィル
タ枠までもフィルタとともに廃棄してしまうという大変
に無駄な対応を取らざるを得なかった。
【0006】さらに、フィルタ枠は合板や鋼板によって
できており減容することができないので、箱型のままの
運搬となり、その分おおきなスペースを確保しなければ
ならなかった。
【0007】そこで、従来のフィルタ枠を接合一体化し
たフィルタにおける取り扱い性が悪い、廃棄処分が煩
雑、減容できないなどの欠点を解消できるフィルタとし
て、フィルタの天地部や両端部をプラスチックや不織布
で補強してフィルタのみで取り扱うことができるように
して前記課題に対処したものも提案されている。
【0008】しかしながら、このフィルタ1にあって
は、フィルタ自体十分な強度を有しておらず、使用時に
おける風圧で変形し、図15に示すように、フィルタ枠
2との間に隙間が生じてエアーリークが発生し易いとい
う欠点があった。
【0009】本発明は、このような事情に鑑みなされた
ものであり、フランジ付フィルタのフィルタ枠への取り
付け、取り外しが容易であり、しかも確実にエアーリー
クを防止できるフランジ付フィルタ、フィルタ枠、及び
フランジ付フィルタのフィルタ枠への取付構造を提供す
ることを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、折り加工されたフィルタの
上流側開口を除いた部分が当該フィルタを構成する濾材
よりも通気抵抗が大きいかまたは通気性の無いシール材
によってシールされていると共に、フィルタの上流側開
口周縁に全周に渡ってフランジが形成されていることを
特徴とするフランジ付フィルタをその要旨とした。
【0011】請求項2記載の発明は、フランジが濾材よ
りも通気抵抗が大きいかまたは通気性の無い素材よりな
ることを特徴とするフランジ付フィルタをその要旨とし
た。
【0012】請求項3記載の発明は、フランジが弾性部
材よりなることを特徴とするフランジ付フィルタをその
要旨とした。
【0013】請求項4記載の発明は、フランジが剛性部
材よりなることを特徴とするフランジ付フィルタをその
要旨とした。
【0014】請求項5記載の発明は、シール材及びフラ
ンジがフィルタとともに折り畳み可能であることを特徴
とするフランジ付フィルタをその要旨とした。
【0015】請求項6記載の発明は、フランジが剛性部
材であって、折り畳み案内線が形成されていることを特
徴とするフランジ付フィルタをその要旨とした。
【0016】請求項7記載の発明は、請求項1記載のフ
ランジ付フィルタを取り付けるフィルタ枠であって、当
該フィルタ枠にフランジ付フィルタを取り付けたとき、
フランジ付フィルタのフランジが当接する当接部がフィ
ルタ枠の上流側に設けられていることを特徴とするフィ
ルタ枠をその要旨とした。
【0017】請求項8記載の発明は、フィルタ枠にフラ
ンジ付フィルタを取り付けたとき、フランジ付フィルタ
を下流側より支持する支持フレームがフィルタ枠の下流
側に取り付けられていることを特徴とするフィルタ枠を
その要旨とした。
【0018】請求項9記載の発明は、支持フレームがフ
ィルタ枠の下流側に折り畳み可能に取り付けられている
ことを特徴とするフィルタ枠をその要旨とした。
【0019】請求項10記載の発明は、フィルタ枠にフ
ランジ付フィルタを取り付けたとき、フランジ付フィル
タを下流側より支持する網籠がフィルタ枠の下流側に取
り付けられていることを特徴とするフィルタ枠をその要
旨とした。
【0020】請求項11記載の発明は、請求項1記載の
フランジ付フィルタの請求項7記載のフィルタ枠への取
付構造であって、フランジ付フィルタのフランジをフィ
ルタ枠の上流側に設けられている当接部に当接させ、前
記フランジを押え枠によって上流側より当接部に押し付
けて、フランジ付フィルタのフランジを押え枠と当接部
との間で挟圧固定するようにしたことを特徴とするフラ
ンジ付フィルタのフィルタ枠への取付構造をその要旨と
した。
【0021】請求項12記載の発明は、押え枠の枠内に
プレフィルタが装着されていることを特徴とするフラン
ジ付フィルタのフィルタ枠への取付構造をその要旨とし
た。
【0022】請求項13記載の発明は、フランジ付フィ
ルタにおけるシール材及びフランジがフィルタとともに
折り畳み可能であり、かつ押え枠にフランジ付フィルタ
の展開状態を保持するためのガイド部が設けられている
ことを特徴とするフランジ付フィルタのフィルタ枠への
取付構造をその要旨とした。
【0023】
【作用】請求項1記載のフランジ付フィルタ(以下フィ
ルタという)にあっては、折り加工されたフィルタ11
のフランジ12をフィルタ枠13の上流側に設けた当接
部14に当接させ、前記フランジ12を押え枠15によ
って上流側より当接部14に押し付けて、フィルタ11
のフランジ12を押え枠15と当接部14との間で挟圧
固定することによりフィルタ11のフィルタ枠13への
取り付けがなされるようになっている。
【0024】また、このフィルタにあっては、フィルタ
のフランジ先端を下流側に折り曲げるとともに、フィル
タ枠にフランジ先端を受け入れる凹部を設け、フランジ
先端をフィルタ枠の凹部に受け入れさせることでフィル
タ枠への取り付けがなされるようにすることもできる。
【0025】また、このフィルタ11は、フィルタ11
の上流側開口16を除いた部分が当該フィルタ11を構
成する濾材Nよりも通気抵抗が大きいかまたは通気性の
無いシール材17によってシールされているので、フィ
ルタ11の上流側開口16から流入したエアーが濾材N
以外の部分から洩れ出ないようになっている。
【0026】また、このフィルタ11は、上流側開口1
6周縁に全周に渡って形成されているフランジ12を押
え枠15とフィルタ枠13の当接部14との間で挟圧固
定するなどして押え枠15とフィルタ枠13とに密着さ
せることにより、フィルタ11とフィルタ枠13との間
に隙間が生じないようにすることができる。
【0027】請求項2記載のフィルタは、フランジ12
が濾材Nよりも通気抵抗が大きいかまたは通気性の無い
素材よりなるので、当該フィルタ11をフィルタ枠13
に取り付けたとき、エアーがこのフランジ12部分を通
してフィルタ11外に洩れ出ることがない。
【0028】請求項3記載のフィルタは、フランジ12
が弾性部材よりなることから、当該フィルタ11のフラ
ンジ12を押え枠15と当接部14との間で挟圧固定し
たとき、フランジ12が圧縮され、その復元力で押え枠
15と当接部14とに密着するようになっている。
【0029】請求項4記載のフィルタは、フランジ12
が剛性部材よりなることから、フランジ形状が安定して
フィルタ枠13への取り付けが容易であり、しかもフラ
ンジ12が取付時に変形してしわが発生することもない
ので、その部分を通してエアーがフィルタ11外に洩れ
出ることもない。
【0030】請求項5記載のフィルタは、輸送時、保管
時、あるいは廃棄するときに、フィルタ11とともにシ
ール材17及びフランジ12を折り畳んで減容できるよ
うになっている。
【0031】請求項6記載のフィルタは、フランジ12
が剛性部材であって、折り畳み案内線27が形成されて
いるので、取付時に変形してしわが発生することもな
く、折り畳み案内線27に沿ってスムーズにフィルタ1
1を折り畳んだり展開状態としたりできるようになって
いる。
【0032】請求項7記載のフィルタ枠は、フィルタ1
1の上流側開口16周縁に全周に渡って形成されたフラ
ンジ12をフィルタ枠13の上流側に設けられている当
接部14と押え枠15との間で挟圧固定してフィルタ1
1を取り付けたとき、フランジ12が押え枠15とフィ
ルタ枠13とに密着して、フィルタ11とフィルタ枠1
3との間に隙間が生じないようになっている。
【0033】請求項8記載のフィルタ枠は、当該フィル
タ枠13にフィルタ11を取り付けたとき、フィルタ枠
の下流側に取り付けられた支持フレーム18がフィルタ
11を下流側より支持し、風圧によるフィルタ11の変
形を防止するようになっている。
【0034】請求項9記載のフィルタ枠は、フィルタ1
1を下流側より支持する支持フレーム18が輸送や保管
するときに折り畳んで減容できるようになっている。
【0035】請求項10記載のフィルタ枠は、当該フィ
ルタ枠13にフィルタ11を取り付けたとき、フィルタ
枠の下流側に取り付けられた網籠19がフィルタ11を
下流側より支持し、風圧によるフィルタ11の変形を防
止するようになっている。
【0036】請求項11記載のフランジ付フィルタのフ
ィルタ枠への取付構造(以下取付構造という)は、フィ
ルタ11のフランジ12をフィルタ枠13の上流側に設
けられている当接部14に当接させ、前記フランジ12
を押え枠15によって上流側より当接部14に押し付け
ることにより、フィルタ11のフランジ12を押え枠1
5と当接部14との間で挟圧固定して、フィルタ11の
フィルタ枠13への取り付けがなされるようになってい
る。
【0037】請求項12記載の取付構造は、押え枠15
の枠内にプレフィルタ20が装着されているので、フィ
ルタ11をフィルタ枠13に取り付けることで、同時に
プレフィルタ20のフィルタ枠13への取り付けも行わ
れるようになっている。
【0038】請求項13記載の取付構造は、シール材1
7及びフランジ12がフィルタ11とともに折り畳み可
能なフィルタ11を展開状態とし、これをフィルタ枠1
3に取り付けたとき、押え枠15に設けられたガイド部
21がフィルタ11の内側面に接して当該フィルタ11
の展開状態を保持するようになっている。
【0039】
【実施例】以下、本発明のフィルタ、フィルタ枠、及び
取付構造を図面に従って詳細に説明する。本発明のフィ
ルタは、従来より使用されている不織布や紙やガラス繊
維紙など折り加工後の形状が容易に崩れない程度の保形
性を持つ濾材Nを所定の折り形状に折り加工したもので
ある。例えばプリーツ加工のみしたもの、あるいはプリ
ーツ加工(一次折り加工)し、さらにW型あるいはV型
などに折り加工(二次折り加工)して表面積の増大が計
られたものなどを挙げることができる。
【0040】図1及び図2に示すように、このフィルタ
11は上流側開口16を除いた部分が当該フィルタ11
を構成する濾材Nよりも通気抵抗が大きいかまたは通気
性の無いシール材17によってシールされている。フィ
ルタ11の上流側開口16を除いた部分とは、フィルタ
11の天地部、並びにプリーツ状、W状あるいはV状を
なすフィルタ11の天地部によって囲まれた部分であ
り、これらの部分がシール材17によってシールされて
いるのである。シール材は、濾材Nよりも通気抵抗が大
きいもの、あるいは通気性の無いものでなければならな
い。というのはシール材が濾材Nよりも通気抵抗が小さ
いと、そこからエアーが洩れてしまい、フィルタが十分
に機能しなくなるからである。このシール材には、不織
布、織物、フィルム、発泡体、合成ゴムなどのシート状
物を用いることができ、これをフィルタ11の天地部及
びフィルタ11の天地部によって囲まれた部分の形状に
合わせて裁断し接着することでフィルタ11の上流側開
口16を除いた部分をシールすることができる。
【0041】尚、シール材は、上記シート状物を所定形
状に裁断したものの他、フィルタ11の天地部及びフィ
ルタ11の天地部によって囲まれた部分を樹脂成形する
ことで設けたものであってもよい。
【0042】また、シール材17として、不織布、紙、
織物、フィルム、発泡体、合成ゴムなど、これら構成材
の厚みを厚くしたり、構成材に樹脂を含浸したり、ある
いは剛性を有するシートを重合したりして剛性が付与さ
れたものを採用した場合、輸送時や運転時に加わる外力
でフィルタ11の折り形状が容易に変形しないようにフ
ィルタの形状保持がなされるようになる。
【0043】また、フィルタ11の上流側開口16周縁
には全周に渡ってフランジ12が形成されている。フラ
ンジ12は、フィルタ11をフィルタ枠13に取り付け
るための部分である。例えば図2に示すように、フラン
ジ12をフィルタ枠13の上流側に設けた当接部14に
当接させ、前記フランジ12を押え枠15によって上流
側より当接部14に押し付けて、フィルタ11のフラン
ジ12を押え枠15と当接部14との間で挟圧固定する
ことで、あるいはフランジ先端を下流側に折り曲げると
ともに、フィルタ枠にフランジ先端を受け入れる凹部を
設け、フランジ先端をフィルタ枠の凹部に受け入れさせ
ることでフィルタ11をフィルタ枠13へ取り付けるこ
とができる。
【0044】また、フランジ12は、フィルタ11とフ
ィルタ枠13との間における隙間の発生を防止する部分
でもある。このため、フランジ12自体の通気抵抗が濾
材Nの通気抵抗よりも小さい場合には、フランジ12か
らエアーが洩れてしまい、フィルタが十分に機能しなく
なる恐れがあるので、フランジ12として使用する材料
には、濾材Nよりも通気抵抗が大きいか、あるいは通気
性の無いものを用いるのが望ましい。フランジ12とし
て使用する材料としては、不織布、紙、織物、フィル
ム、発泡体、合成ゴムなどのシート状物がよい。
【0045】フランジ12の大きさ(幅)、形状などは
特に限定されないが、余りに小さいとフィルタ枠13へ
の取り付けが困難となり、反対に大きすぎる場合には取
り扱い時の邪魔になるので、その大きさ、形状はフィル
タ11上流側の形状、大きさを考慮して適宜決定すると
よい。図面に示したものは、不織布、織物、フィルム、
発泡体、合成ゴムなどのシート状物を帯状(具体的には
20〜60mmの幅)に裁断し、これをフィルタ11の
上流側開口16周縁に全周に渡って接着することで形成
したものである。
【0046】尚、フランジ12を発泡体、合成ゴムなど
の弾性部材によって形成した場合、これを押え枠15と
フィルタ枠13の当接部14との間で挟圧固定したと
き、フランジ12が押え枠15による挟圧力で圧縮さ
れ、その反発力で押え枠15と当接部14との間に密着
することになり、フィルタ11とフィルタ枠13との間
における隙間の発生を防止する機能が一層向上するとい
う利点がある。一方、フランジ12を紙、不織布、フィ
ルムなどの内、例えばボール紙、樹脂を含浸した不織
布、厚手のフィルムなど剛性のある部材で構成した場
合、フランジ形状が安定してフィルタ枠13への取付作
業が容易になり、しかもフィルタ枠13への取付の際に
フランジ12が変形することがないので、取付の際にし
わができてそこからエアーリークが発生する恐れもなく
なるといった利点がある。場合によっては、上記剛性の
ある部材と弾性のある部材とを積層したものや、構成繊
維間に弾性ゴムを満たした不織布などそれ自体が剛性と
弾性とを備えたものをフランジ12の材料として用いる
ことで、剛性によるフランジ形状の安定化と、弾性によ
るフィルタ11とフィルタ枠13との間における隙間の
発生防止とをともに満足させるようにすることもでき
る。
【0047】尚、フランジ12と前記フィルタ11の上
流側開口16を除いた部分をシールするシール材17と
は同じ材料で一体に設けたものであってもよく、各々別
の材料で構成してもよい。
【0048】また、図3〜図5に示すように、前記シー
ル材17及びフランジ12はフィルタ11とともに折り
畳み可能とすることができる。前述した如くシール材1
7及びフランジ12として剛性が付与されたものを採用
した場合、シール材17及びフランジ12がフィルタの
形状を保持し、フィルタ11の折り形状が容易に変形し
ないようになる。反対にシール材17及びフランジ12
に可撓性を有する素材を採用することにより、フィルタ
11、シール材17及びフランジ12は、図3〜図5に
示すように、小さく折り畳んで減容が可能となり、輸送
時、保管時、あるいは廃棄するときにはスペースを取ら
ず、手軽に取り扱いができるようになる。
【0049】尚、フランジ12を展開状態としてフィル
タ枠13へ取り付ける際にフランジ12にしわができて
エアーリークが発生しないようにするため、又フランジ
形状を安定させて取付作業を容易にするために、フラン
ジ12に剛性を有する素材を採用する場合には、フラン
ジ12に折り畳みが可能となるように折り畳み案内線2
7を形成しておくとよい。折り畳み案内線27はフラン
ジ12をハーフカット(厚みの1/2程度の切れ込みを
入れる)したり、破線状または点線状に穴を空けたり、
線状に押圧したりすることで形成することができる。
【0050】フィルタ11とフランジ12との結合は、
フランジとフィルタとの重なり部分を形成し、その部分
を接着剤や熱シール、超音波シールなどにより結合して
も良いが、可撓性のある不織布、織物などの素材を介し
てフィルタとフランジの各々をこの可撓性のある素材に
結合することによって結合すると、フィルタとフランジ
との結合部で折り畳みが可能となるのでよい。
【0051】次に、本発明のフィルタ枠について説明す
る。このフィルタ枠は、フィルタの上流側開口を除いた
部分がシールされたフランジ付きのフィルタを取り付け
るための枠である。このため、フィルタ枠は、フィルタ
を取り付ける部分、つまりフィルタの上流側開口縁部に
形成したフランジの取り付け部分におけるエアーリーク
を考慮するのみでよく、従来の箱型やフィルタの形状に
対応させた型のようにフィルタを支持する部分までエア
ーリークを防止する構造とする必要が無い。
【0052】図1、図2、図6及び図7に示すように、
フィルタ枠13は、フィルタ11のフランジ12の取り
付け部分におけるエアーリークを確実に防止するため、
フィルタ11を取り付けたとき、フィルタ11のフラン
ジ12が当接する当接部14がフィルタ枠13の上流側
に設けられている。当接部14は前記フランジ12の形
状、大きさに対応して設けられており、これにフランジ
12を当接させ、上流側より押え枠15によって押し付
けて、フランジ12を押え枠15と当接部14との間で
挟圧固定することで、フランジ12がフィルタ11とフ
ィルタ枠13との間に密着し、フィルタ11とフィルタ
枠13との隙間が完全になくなり、フィルタ11のフラ
ンジ12の取り付け部分におけるエアーリークが確実に
防止されるようになる。
【0053】また、フィルタ枠13の下流側には、図
2、図6及び図7に示すように、フィルタ11の下流側
に接しこれを支持する支持フレーム18が取り付けられ
ており、これにより風圧によるフィルタ11の変形が防
止されるようになっている。この支持フレーム18はフ
ィルタ11の下流側形状に対応してW状、V状といった
形状に設けた金属製品または樹脂成形品であり、これが
フィルタ枠13の下流側に間隔をおいて配されている。
また、この支持フレーム18はフィルタ枠13に回動可
能に取り付けられており、輸送や保管するときにはこれ
を折り畳んで減容できるようになっている。
【0054】尚、フィルタ11を下流側より支持するも
のとしては、図8に示すように、フィルタ11を下流側
より覆う籠19であってもよく、当該フィルタ枠13に
フィルタ11を取り付けたとき、フィルタ枠の下流側に
取り付けられた網籠19がフィルタ11の下流側に接し
これを支持して、風圧によるフィルタ11の変形を防止
するようになっている。
【0055】また、図面に示すフィルタ枠13は、当接
部14をフィルタ枠13の上流側内周面に形成した態様
であり、フィルタ11のフランジ12を当接部14に当
接させたとき、フランジ12は当接部14外側方の立ち
上がり片22によって囲まれることになるので、エアー
リークの防止という点できわめて有効である。また、こ
の立ち上がり片22にはフランジ12を当接部14側に
押え付ける押え枠15を固定する押え金具23が取り付
けられている。尚、図12及び図13に示すように、取
手26を有する押え枠15がフィルタ枠13の当接部1
4にフィルタ11を介して嵌着するようにして、フィル
タ11のフィルタ枠13への取り付け、並びに押え枠1
5の固定がなされるようにしてもよい。
【0056】次に、本発明の取付構造について説明す
る。尚、フィルタ、フィルタ枠については先に説明済み
であるので、ここでの説明は割愛する。この取付構造
は、図1及び図2に示すように、フィルタ11のフラン
ジ12をフィルタ枠13の当接部14に当接させ、前記
フランジ12を押え枠15によって上流側より押し付け
て、フィルタ11のフランジ12を押え枠15と当接部
14との間で挟圧固定して、フィルタ11をフィルタ枠
13へ取り付けるようにしたものである。
【0057】上記の如くフィルタ11のフランジ12を
フィルタ枠13の当接部14に当接させた状態では、フ
ランジ12と当接部14とが接した状態にあるというだ
けであり、これらに運転時の振動や風圧が加わると両者
間には隙間が生じ、この隙間を通してエアーリークが発
生することになる。この取付構造においては、当接部1
4に当接させたフランジ12を押え枠15によって上流
側より押し付けることで、フランジ12を押え枠15と
当接部14との間で挟圧固定して、フランジ12と当接
部14とを密着させて隙間の発生を防止している。
【0058】また、図2に示すように、フランジ12と
当接部14との間にパッキン24を介在させてもよく、
これによりフランジ12と当接部14との間における隙
間の発生防止は一層確実なものとなる。さらにフランジ
12を当接部14に押し付ける押え枠15に突起25を
設けたならば、押え枠15を押し付けたとき、突起23
がフランジ12を介してパッキン24に食い込み、隙間
の発生防止はより完全なものとなる。尚、この取付構造
においては、フランジ12をフィルタ枠13に固定する
ことで、フィルタ11の取付がなされるようになってい
るので、隙間の発生を防止するためにフィルタ11のフ
ランジ12と当接部14とをより強力に密着させればさ
せるほど、フィルタ11のフィルタ枠13への取り付け
もより確実なものとなる。
【0059】また、この取付構造において、押え枠15
の枠内にプレフィルタ20を装着することもできる。こ
の場合、フィルタ11をフィルタ枠13に取り付けるこ
とで、同時にプレフィルタ20のフィルタ枠13への取
り付けも同時に行うことができるというメリットがあ
る。
【0060】また、この取付構造を図3〜図5に示すよ
うなシール材17及びフランジ12がフィルタ11とと
もに折り畳み可能なフィルタ11に適用する場合には、
図9、図10及び図11に示すように、押え枠15のフ
ランジ12を押える側にガイド部21を設けて、展開状
態としたフィルタ11の形状が保持されるようにするの
が望ましい。それは折り畳み可能としたフィルタ11は
折り畳んだ状態で運搬されたり保管されたりするので、
これをフィルタ枠13に取り付けても、折り畳んだ状態
に戻ろうとするからである。
【0061】図面に示したガイド部21は、フィルタ1
1上流側の内側面の形状に対応させて設けたフレームで
あり、このガイド部21がフィルタ11上流側の内側面
に接して当該フィルタ11の展開状態が保持されるので
ある。このガイド部21としては、フィルタ11上流側
の内側面に接して当該フィルタ11の展開状態を保持で
きるものならば何でもよく、例えばフレームに代えて図
9に示すような形状に裁断した合板や樹脂板であっても
よい。また、ガイド部21がフィルタ11上流側の内側
面全体に接するように設けたものであってもよい。
【0062】
【発明の効果】上記構成を備えたことにより、請求項1
記載のフィルタにあっては、フィルタの上流側開口周縁
に全周に渡って形成されたフランジを押え枠とフィルタ
枠の当接部との間で挟圧固定することで、あるいはフィ
ルタ枠に設けた凹部に下流側に折り曲げたフランジ先端
を受け入れさせることでフィルタのフィルタ枠への取り
付けができ、フィルタ枠への取付操作が簡単である。
【0063】また、このフィルタは、フィルタの上流側
開口を除いた部分が当該フィルタを構成する濾材よりも
通気抵抗が大きいかまたは通気性の無いシール材によっ
てシールされているので、フィルタの上流側開口から流
入したエアーが濾材以外の部分から洩れ出ることがな
く、しかも上流側開口周縁に全周に渡って形成されてい
るフランジを押え枠とフィルタ枠の当接部との間で挟圧
固定するなどして押え枠とフィルタ枠とに密着させるこ
とにより、フィルタとフィルタ枠との間に隙間が生じな
いようにすることができることから、エアーリークを防
止するという点できわめて有効である。
【0064】請求項2記載のフィルタは、フランジが濾
材よりも通気抵抗が大きいかまたは通気性の無い素材よ
りなるので、当該フィルタをフィルタ枠に取り付けたと
き、エアーがこのフランジ部分を通してフィルタ外に洩
れ出ることがなく、フィルタのエアーリークを一層確実
に防止することができる。
【0065】請求項3記載のフィルタは、フランジが弾
性部材よりなることから、当該フィルタのフランジを押
え枠と当接部との間で挟圧固定したとき、フランジが圧
縮され、その復元力で押え枠と当接部とに密着するの
で、フィルタとフィルタ枠との間における隙間の発生を
より効果的に防ぐことができる。
【0066】請求項4記載のフィルタは、フランジが剛
性部材よりなることから、フランジ形状が安定してフィ
ルタ枠への取り付けが容易であり、しかもフランジが取
付時に変形してしわが発生することもないので、その部
分を通してエアーがフィルタ外に洩れ出ることもない。
【0067】また、剛性と弾性とを備えた部材をフラン
ジとして用いることで、剛性によるフランジ形状の安定
化と、弾性によるフィルタとフィルタ枠との間における
隙間の発生防止とをともに満足させることができる。
【0068】請求項5記載のフィルタは、シール材及び
フランジがフィルタとともに折り畳み可能となっている
ので、小さく折り畳んで減容でき、輸送時、保管時、あ
るいは廃棄するときにはスペースを取らず、手軽に取り
扱いができる。
【0069】請求項6記載のフィルタは、フランジが剛
性部材であって折り畳み案内線が形成されているので、
取付時に変形してしわが発生することもなく、折り畳み
案内線27に沿ってフィルタを折り畳んだり展開状態と
したりでき、フィルタの折り畳み、展開をよりスムーズ
に確実に行うことができる。
【0070】請求項7記載のフィルタ枠は、フランジが
当接する当接部がフィルタ枠の上流側に設けられてお
り、この当接部にフランジを当接させ、押え枠とフィル
タ枠の当接部との間でフランジを挟圧固定することで、
フランジを押え枠とフィルタ枠とに密着させ、フィルタ
とフィルタ枠との間に隙間が生じないようにすることが
でき、エアーリークを確実に防止することができる。
【0071】また、このフィルタ枠にあっては、請求項
1記載のフィルタが取り付けられるので、従来の箱型や
フィルタの形状に対応させた型のようなフィルタを支持
する部分のエアーリークを防止する構造は不要であるこ
とから、基本的にはフィルタのフランジを取り付ける部
分におけるエアーリークを防止する枠部分のみでよく、
その分フィルタ枠自体のコンパクト化、軽量化を計るこ
とができる。
【0072】請求項8記載のフィルタ枠は、フィルタ枠
の下流側に取り付けられた支持フレームによってフィル
タが支持されるようになっているので、風圧によるフィ
ルタの変形が防止できる。また、支持フレームによって
フィルタを支持するようにしたことから、その分当該フ
ィルタ枠は簡易な構造となり、軽量化が計られている。
【0073】請求項9記載のフィルタ枠は、フィルタを
下流側より支持する支持フレームがフィルタ枠の下流側
に折り畳み可能であるので、輸送や保管するときに小さ
く折り畳んで減容することができる。
【0074】請求項10記載のフィルタ枠は、フィルタ
枠の下流側に取り付けられた網籠によってフィルタが支
持されるようになっているので、風圧によるフィルタの
変形が防止できる。また、網籠によってフィルタを支持
するようにしたことから、その分当該フィルタ枠は簡易
な構造となり、軽量化が計られている。
【0075】請求項11記載の取付構造は、フィルタの
フランジをフィルタ枠の上流側に設けられている当接部
に当接させ、前記フランジを押え枠によって上流側より
当接部に押し付けることにより、フィルタのフランジを
押え枠と当接部との間で挟圧固定することで、フィルタ
のフィルタ枠への取り付けができ、フィルタのフィルタ
枠への取付操作が簡単である。
【0076】請求項12記載の取付構造は、押え枠の枠
内にプレフィルタが装着されているので、フィルタをフ
ィルタ枠に取り付けることで、同時にプレフィルタのフ
ィルタ枠への取り付けも行なうことができる。
【0077】請求項13記載の取付構造は、押え枠に設
けたガイド部がフィルタの内側面に接して当該フィルタ
の展開状態を保持するので、フィルタが折り畳んだ状態
に戻ろうとするのを阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフィルタを示す斜視図。
【図2】本発明のフィルタをフィルタ枠に取り付けた状
態を示す拡大平面図。
【図3】本発明のフィルタのフランジを折り畳む状態を
示す斜視図。
【図4】本発明のフィルタのフランジを折り畳んだ状態
を示す斜視図。
【図5】本発明のフィルタのシール材を折り畳んだ状態
を示す斜視図。
【図6】本発明のフィルタ枠を示す斜視図。
【図7】本発明のフィルタ枠を示し、支持フレームを折
り畳んだ状態を示す斜視図。
【図8】本発明のフィルタ枠の別の例を示す斜視図。
【図9】押え枠を示す斜視図。
【図10】押え枠とフィルタとを示す平面図。
【図11】押え枠のガイド部がフィルタ上流側の内面側
に接している状態を示す平面図。
【図12】フィルタ、フィルタ枠、及び押え枠の別の例
を示す平面図。
【図13】図12の拡大平面図。
【図14】従来のユニット型フィルタを示した斜視図。
【図15】フィルタ枠内に取り付けた取り替え式フィル
タが風圧で変形している状態を示す正面図。
【符号の説明】
11・・・フィルタ 12・・・フランジ 13・・・フィルタ枠 14・・・当接部 15・・・押え枠 16・・・開口 17・・・シール材 18・・・支持フレーム 19・・・網籠 20・・・プレフィルタ 21・・・ガイド部 N ・・・濾材

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 折り加工されたフィルタの上流側開口を
    除いた部分が当該フィルタを構成する濾材よりも通気抵
    抗が大きいかまたは通気性の無いシール材によってシー
    ルされていると共に、フィルタの上流側開口周縁に全周
    に渡ってフランジが形成されていることを特徴とするフ
    ランジ付フィルタ。
  2. 【請求項2】 フランジが濾材よりも通気抵抗が大きい
    かまたは通気性の無い素材よりなることを特徴とする請
    求項1記載のフランジ付フィルタ。
  3. 【請求項3】 フランジが弾性部材よりなることを特徴
    とする請求項1記載のフランジ付フィルタ。
  4. 【請求項4】 フランジが剛性部材よりなることを特徴
    とする請求項1または3記載のフランジ付フィルタ。
  5. 【請求項5】 シール材及びフランジがフィルタととも
    に折り畳み可能であることを特徴とする請求項1記載の
    フランジ付フィルタ。
  6. 【請求項6】 フランジが剛性部材であって、折り畳み
    案内線が形成されていることを特徴とする請求項5記載
    のフランジ付フィルタ。
  7. 【請求項7】 請求項1記載のフランジ付フィルタを取
    り付けるフィルタ枠であって、当該フィルタ枠にフラン
    ジ付フィルタを取り付けたとき、フランジ付フィルタの
    フランジが当接する当接部がフィルタ枠の上流側に設け
    られていることを特徴とするフィルタ枠。
  8. 【請求項8】 フィルタ枠にフランジ付フィルタを取り
    付けたとき、フランジ付フィルタを下流側より支持する
    支持フレームがフィルタ枠の下流側に取り付けられてい
    ることを特徴とする請求項7記載のフィルタ枠。
  9. 【請求項9】 支持フレームがフィルタ枠の下流側に折
    り畳み可能に取り付けられていることを特徴とする請求
    項8記載のフィルタ枠。
  10. 【請求項10】 フィルタ枠にフランジ付フィルタを取
    り付けたとき、フランジ付フィルタを下流側より支持す
    る網籠がフィルタ枠の下流側に取り付けられていること
    を特徴とする請求項7記載のフィルタ枠。
  11. 【請求項11】 請求項1記載のフランジ付フィルタの
    請求項7記載のフィルタ枠への取付構造であって、フラ
    ンジ付フィルタのフランジをフィルタ枠の上流側に設け
    られている当接部に当接させ、前記フランジを押え枠に
    よって上流側より当接部に押し付けて、フランジ付フィ
    ルタのフランジを押え枠と当接部との間で挟圧固定する
    ようにしたことを特徴とするフランジ付フィルタのフィ
    ルタ枠への取付構造。
  12. 【請求項12】押え枠の枠内にプレフィルタが装着され
    ていることを特徴とする請求項11記載のフランジ付フ
    ィルタのフィルタ枠への取付構造。
  13. 【請求項13】フランジ付フィルタにおけるシール材及
    びフランジがフィルタとともに折り畳み可能であり、か
    つ押え枠にフランジ付フィルタの展開状態を保持するた
    めのガイド部が設けられていることを特徴とする請求項
    11記載のフランジ付フィルタのフィルタ枠への取付構
    造。
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