JPH07202397A - 霧状フラックスの捕集装置 - Google Patents

霧状フラックスの捕集装置

Info

Publication number
JPH07202397A
JPH07202397A JP5334838A JP33483893A JPH07202397A JP H07202397 A JPH07202397 A JP H07202397A JP 5334838 A JP5334838 A JP 5334838A JP 33483893 A JP33483893 A JP 33483893A JP H07202397 A JPH07202397 A JP H07202397A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flux
filter
mist
collecting
atomized
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5334838A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3140624B2 (ja
Inventor
Junji Kagiyama
潤二 鍵山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nihon Den Netsu Keiki Co Ltd
Original Assignee
Nihon Den Netsu Keiki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nihon Den Netsu Keiki Co Ltd filed Critical Nihon Den Netsu Keiki Co Ltd
Priority to JP05334838A priority Critical patent/JP3140624B2/ja
Publication of JPH07202397A publication Critical patent/JPH07202397A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3140624B2 publication Critical patent/JP3140624B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)
  • Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)
  • Details Or Accessories Of Spraying Plant Or Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィルタ固有の特性を十分に利用し霧状フラ
ックスの捕獲・捕集を高めて、捕集漏れを生ずることが
なく、かつ、メンテナンス性に優れた霧状フラックスの
捕集装置を実現する。 【構成】 配線基板1は搬送コンベア2で搬送され、噴
霧ノズル3から霧状フラックス4を噴霧する。配線基板
1に塗着しなかった霧状フラックス4はファン10によ
ってフード5内に吸引され、第1のフィルタ7の複数並
設されたトンネル状の流通路を通るときこれで大粒の霧
状フラックスが捕獲され、次いで第2のフィルタ8の不
織布により細かい霧状のフラックスが除去され、さらに
第3のフィルタ9の活性炭によって完全に捕獲し、捕集
する構成を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、霧状のフラックスを配
線基板に塗布する際に、配線基板に塗着しなかった霧状
フラックスを捕集する霧状フラックスの捕集装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】噴霧ノズル等からフラックスを噴霧させ
て配線基板に塗布する方法が広く用いられるようになっ
た。すなわちこの技術により、配線基板にフラックスを
薄く均一に塗布することができるからである。他方で、
不活性ガス雰囲気中で半田付けを行う方法が広く行われ
るようになった。
【0003】すなわちこれらの技術により、良好な半田
付けを確保しながら、半田付け後の配線基板上のフラッ
クス残渣を極小化することができ、その結果として配線
基板の無浄化を図れるからである。
【0004】しかし、噴霧フラックスの性質上、噴霧さ
れたフラックスの全てを配線基板に塗着させることはで
きない。そのため、塗着漏れしたフラックスの捕獲・捕
集を行い、大気中への拡散を防止する必要がある。そし
て、これに関する幾つかの技術が提案されている。
【0005】特開平5−138342号公報に開示され
る技術は、フィルタによって霧状フラックスを捕獲・捕
集する技術であり、フィルタ交換機構(巻取り機構)を
有しているが、一般的に行われているフィルタリング技
術である。
【0006】また、特開平4−41070号公報に開示
される技術は、霧状フラックスが吸引される際の運動エ
ネルギを利用し、板状の分離板に衝突させて捕獲・捕集
する技術である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平5−1
38342号公報に開示される技術では、フィルタが有
する固有の性質を有効に利用する技術が確立しておら
ず、フィルタリング効率が低くて捕集効率が低下した
り、逆に、フィルタの捕集負担が高過ぎて短時間で目詰
まりを生じたりする。そのため、フィルタの使用量が多
くなり易くランニングコストも高くなり易い短所があ
る。
【0008】また、特開平4−41070号公報に開示
される技術は、霧状フラックスの運動から生ずるところ
の慣性力に依存して捕獲・捕集を行うので、捕獲・捕集
率が低くなり易い短所がある。すなわち、霧状フラック
スは微細な粒子状態にあって大気中に漂う状態で存在す
るので、霧状フラックスとの接触面積の小さい同技術に
おいては、その多くは捕獲されることがなく、実用的な
捕獲・捕集性を確保するためには、さらに別の装置(例
えばサイクロン型の捕集装置)が必要である。
【0009】本発明は、従来技術における上記のような
問題を解消するもので、フィルタ固有の特性を余すとこ
ろなく利用し、霧状フラックスの捕獲・捕集率を高めた
捕集装置を実現するとともに、メンテナンス性に優れ、
捕集漏れを生じない霧状のフラックスの捕集装置を実現
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、フィルタ固有
の性質を余すところなく有効に活用しているところに特
徴がある。また、その構造においてもメンテナンス性に
優れ、捕集漏れを最小限にするよう配慮した構成であ
る。
【0011】すなわち、本発明にかかる霧状フラックス
の捕集装置は、トンネル状の流通路を複数並設してなる
第1のフィルタと、この第1のフイルタより目の細かい
不織布からなる第2のフィルタとが、霧状フラックスの
流通する方向に対し順次配設されているものである。
【0012】また、活性炭からなる第3のフィルタが霧
状フラックスの流通する方向に対し第2のフィルタの後
段に設けられているものである。
【0013】さらに、第1のフィルタの流通路が略水平
方向となるように配設されているものである。
【0014】また、第1のフィルタの流通路が水平方向
に対し斜め方向となるように配設されているものであ
る。
【0015】さらに、第1のフィルタが複数段霧状フラ
ックスの流通する方向に対して前段と後段に隣接して設
けられるとともに各段のトンネル状の流通路が各段の間
で互いにくいちがうように配設されているものである。
【0016】また、トンネル状の流通路を略平行に複数
並設してなるフィルタ体が、少なくとも2つ以上枠体に
面を対向させて嵌め込まれて第1のフィルタが構成され
るとともに、これらの隣接するフィルタ体の面と面の間
に挿通され、その挿通方向を軸線として回転することに
よりフィルタ体を前記本体から取り外す長尺の板状部材
からなるフィルタ取外し治具を具備したものである。
【0017】さらに、噴霧ノズルから霧状フラックスを
噴霧して配線基板に塗着・塗布する霧状フラックスの塗
布装置に対して、霧状フラックスの噴霧位置周辺に設け
られるとともに、配線基板に塗着しなかった霧状フラッ
クスの吸引案内を行うためのフードと、塗布装置におけ
る配線基板の搬入口および搬出口の少なくとも一方に配
線基板に塗着しなかった霧状フラックスの吸引案内を行
なう補助フードが設けられているものである。
【0018】
【作用】本発明においては第1フィルタには、トンネル
状の流通路が複数(多数)設けられているので、その流
通表面積を非常に大きく取ることができる。したがっ
て、大気(雰囲気)と一緒に吸引された霧状フラックス
の該流通路に対する接触確率は極めて高くなり、粒径の
相対的に大きい霧状フラックスは、この第1のフィルタ
で殆ど捕獲・捕集することができる。
【0019】そして、相対的に粒径の小さい霧状フラッ
クスは、透過間隙が小さい第2のフィルタすなわち不織
布からなるフィルタに捕獲・捕集される。
【0020】このようにフィルタの最適配分を行った結
果として、1つのフィルタに過大な捕獲・捕集負担を与
えることなく、適切な負担配分を採ることができる。す
なわち、1つのフィルタに過大な捕獲・捕集負担を与え
ると、短期のうちに目詰まりを生じてしまい、その本来
の機能を果たさなくなるからである。
【0021】また、第1のフィルタおよび第2のフィル
タにおいては、液状あるいは固形状のフラックスやその
溶剤は捕獲・捕集することができるが、気体化した溶剤
を捕獲・捕集することはできない。しかし、活性炭から
なる第3のフィルタを第2のフィルタの後段に設けるこ
とにより、これを吸着除去することができる。すなわ
ち、漏れのない捕獲・捕集を行うことができる。
【0022】さらに、第1のフィルタには相対的に粒径
の大きいフラックスが付着して捕獲・捕集される。その
ため、それらの捕集積算量が増加すると液滴となり、流
動可能な状態に至る。しかし、その流通路が略水平方向
を向くように配設しておくことにより、それらが滴下す
ることがなくなり、フィルタ周辺部分が不必要に汚れる
ようなことがない。ちなみに、流通路が略垂直方向を向
くように配設すると、該流通路に沿って滴下してしま
う。
【0023】また、流通路が水平方向に対して捕獲・捕
集したフラックスが滴下し難い程度に、斜め方向を向く
ように配設しているので、流通路に進入する霧状フラッ
クスは、その流通方向が変わるのでフィルタ表面に接触
し易くなる。すなわち、捕獲・捕集効率が向上する。
【0024】さらに、各段のトンネル状流通路がくいち
がうように配設することによって、霧状フラックスが段
間を通過する際にフィルタ表面に接触し易くなり、捕獲
・捕集率を高めることができる。
【0025】また、フィルタ取外し治具の板状部材を挿
通し、その後に回転することにより、フィルタ体を枠体
から簡単に取り外すことができる。特に、フラックスは
粘着性が高いので、フィルタ体と枠体とが粘着して該フ
ィルタ体を枠体から取り外す際に手間取ることがある。
すなわち、このように構成することによって、メンテナ
ンス性が向上する。
【0026】さらに、霧状フラックスの塗布装置におい
ては、被塗布配線基板の長さや幅により、噴霧された霧
状フラックスが、該装置の配線基板搬入口あるいは搬出
口から僅かではあるが流出することがある。しかし、該
搬入口あるいは搬出口にも補助フードを設けることによ
り、それら流出する霧状フラックスをも完全に捕獲し、
捕集することができる。
【0027】
【実施例】図1は本発明の一実施例の概略を示す構成図
でフラックスの塗布装置に実施している状態を示してい
る。この図で、配線基板1は搬送コンベア2で矢印A方
向に搬送され、その下方に配設した噴霧ノズル3から霧
状フラックス4を噴霧する。そして、配線基板1に塗着
しなかった霧状フラックス4をその上方に配設したフー
ド5により吸引案内される。なお、以下の説明では霧状
フラックス4の流れを基準として、前段,後段を定義す
る。
【0028】一方、第1のフィルタ7のユニットを霧状
フラックス4の流通する方向に対しフード5の後段位置
である上端部に設け、続いて、第2のフィルタ8のユニ
ットを設け、さらに第3のフィルタ9のユニットとファ
ン10が順次設けられ、霧状フラックス4が排出口11
から排出される。そして、各フィルタ7,8,9とファ
ン10との間は配管部6で接続され、各フィルタ7,
8,9はカートリッジ状に形成してあり、その交換は抜
き差し作業だけで行うことができる構成である。
【0029】図2,図3は本発明の一実施例の具体的形
状を示すもので、図2は斜め前方から見た場合の態様を
示す一部を破断した斜視図、図3は図2の斜め後方から
見た場合の態様を示す一部を破断した斜視図である。こ
れらの図において、図1と同一符号は同一部分を示し、
100は霧状フラックスの捕集装置の全体を示す。12
は前記ファン10の駆動源であるモータ、13は前記第
1のフィルタ7を収納する筐体、14は前記第2のフィ
ルタ8を取り付ける筐体である。
【0030】第2のフィルタ8は、不織布8aを筐体1
4の基台15に嵌め込む形状に形成してあり、嵌め込ん
だ後に固定用の枠体8bを嵌め込んで固定する構成であ
る。
【0031】さらに、第2のフィルタ8の後段上部に
は、活性炭9aを収納した第3のフィルタ9を筐体16
の基台17に配設し、その後段にはファン10を接続し
て透孔18から吸引した雰囲気を排出口11から排出す
る構成である。そしてこれらの間も配管部6で接続して
いる。なお、第3のフィルタ9もカートリッジ状に形成
してあり、その交換は抜き差し作業だけで行うことがで
きる。また、19は制御ユニット、20A,20Bは前
記配線基板1の入口と出口である。
【0032】図4は、第1のフィルタ7を示す分解斜視
図である。すなわち、第1のフィルタ7は枠体21にフ
ィルタ体22A,22Bを面を対向させて嵌め込んで構
成した例である。この例では枠体21に沿ってその中央
位置にフィルタ体22A,22Bを係止する板状の係止
片24を設けてあり、2つのフィルタ体22A,22B
を枠体21の両側面から嵌め込むと前記係止片24に当
接して1つのユニットにする。
【0033】一方、フィルタ体22A,22Bは例え
ば、ダンボールで形成してあり、波板と平板とが交互に
積層され、多層の波状に形成した空間をトンネル状の流
通路23として利用している。また、枠体21にはパネ
ル25と把手26を設けてあり、第1のフィルタ7の抜
き差し作業を容易化するとともに、封止性を確保してい
る。なお、フィルタ体22A,22Bのトンネル状の流
通路23の形成方法は、上述した波板と平板のみなら
ず、ハニカム状その他、種々の変形が可能であることは
いうまでもない。
【0034】さらに、パネル25と反対位置の枠体21
にはフィルタ体22A,22Bの取外し用の治具を(後
述)を挿入する透孔27を設けてあり、この透孔27に
対するパネル25には外側に対しては凸部、内側に対し
て凹部となる係止部25aを設けてある。これらは、後
述するフィルタ取外し治具を使用する際に必要となるも
のである。
【0035】また、図2および図3においては、フィル
タ体22A,22Bの流通路23が略水平方向へ向くよ
うに配設した例を示しているが、第1のフィルタ7全体
を斜めに配設するか、または、フィルタ体22A,22
Bを斜めに配設し、その流通路23が水平方向に対して
斜め方向を向くように配設してもよい。
【0036】図5(a),(b)は、フィルタ体22
A,22Bの断面と配置の一例を示す断面図である。す
なわち、図5(a)は図4のI−I線による断面図、図
5(b)は図4のII−II線による断面図である。ただ
し、図5(b)は枠体21にフィルタ体22A,22B
を装着したときの断面図である。
【0037】これらの図に示すように、図1のフード5
によって吸引案内された雰囲気は、フィルタ体22A,
22Bすなわちダンボールのトンネル状の流通路23を
通過する。そしてその際に、接触した霧状フラックスが
フィルタ体22A,22Bに付着し捕獲・捕集される。
【0038】また、図5(b)に示すものは、各フィル
タ体22A,22Bのトンネル状の流通路23がその隣
接面においてくいちがうように構成している。このトン
ネル状の流通路23のくいちがいを形成するためには、
両フィルタ22A,22Bの通路を予め段違いに形成し
ておき、枠体21に嵌め込んだ際に図5(b)のような
くいちがいを生ずるように構成するか、または、フィル
タ体22A,22Bの係止位置のオフセットを与えるた
めの段差を枠体21に予め形成しておき、同じフィルタ
体22A,22Bを使用して図5(b)のようなくいち
がいを生じるように構成する。
【0039】図6は、第1のフィルタ7におけるフィル
タ体22A,22Bを取り外すために用いるフィルタ取
外し治具31を示す図で、図6(a)は第1のフィルタ
7と取外し治具31との使用態様を示す斜視図、図6
(b)はフィルタ体22A,22Bが外れた様子を説明
する背面図である。
【0040】図6(a)に示すように、フィルタ体22
A,22Bのフィルタ取外し治具31は長尺の板状部材
32と、これを操作するためのパネル33と把手34か
らなる。なお、板状部材32の先端には凸部32aを形
成するが、この凸部32aは、第1のフィルタ7のパネ
ル25の内面側に形成された凹部からなる係止部25a
に嵌まり込む形状に形成する。なお、フィルタ取外し治
具31に設けたパネル33は、板状部材32と把手34
とを容易に取り付けるための部材である。
【0041】そして、このフィルタ取外し治具31を使
用する手順は、図4に示す枠体21に設けた透孔27か
ら板状部材32をフィルタ体22A,22B間の隙間に
挿入し、板状部材32の凸部32aを第1のフィルタ7
の係止部25aに当接させる。次いで、この板状部材3
2をその挿通方向を軸線として回転させると、図6
(b)のようにフィルタ体22A,22Bが矢印方向に
外れる仕組みである。
【0042】図7,図8は、補助フードの使用態様を示
すもので、フラックス塗布装置に実施した状態を示して
おり、図7はフラックス塗布装置を正面から見た概略断
面図、図8は、同じく一部を破断した斜視図で、図7の
第1のフィルタ7より前方部分の図示は省略してある。
なお、図7においては、フィルタ7,8,9の配設を略
示してある。
【0043】また、霧状フラックスの塗布装置100の
配線基板1の入口20Aおよび出口20Bの位置に、配
線基板1に塗着しなかった霧状フラックス4の吸引案内
を行うための補助フード41A,41Bを設けた構成で
あり、これらは有用な効果を発揮する何ずれか一方側に
のみ設けた構成であってもかまわない。
【0044】また、42A,42Bは前記補助フード4
1A,41Bに搬送コンベア2を装着するための開口部
で、配線基板1の入口と出口になる。43A,43Bは
前記補助フード41A,41Bから配管部6へ接続され
る配管部である。
【0045】次に、動作について説明する。配線基板1
に霧状フラックス4を塗布する環境の雰囲気は、ファン
10によって発生した吸引力によってフード5内へ吸引
案内される。すなわち、この際に配線基板1に塗着され
なかった霧状フラックス4が一緒に吸引される。
【0046】そして、第1のフィルタ7によって、霧状
フラックス4が第1のフィルタ7に接触した際に付着し
て捕獲、捕集することができる。なお、このフィルタ体
22A,22Bは、多数のトンネル状の流通路23を有
しているので、その接触面積が大きい。そのため、霧状
フラックス4とフィルタ体22A,22Bとが接触する
確率が高く、捕獲・捕集率も高い。
【0047】次いで、不織布8aで構成した第2のフィ
ルタ8は、その透過隙間が極めて小さい。したがって、
第1のフィルタ7で捕獲・捕集できなかった霧状フラッ
クス4をこの第2のフィルタ8で完全に捕獲・除去する
ことができる。
【0048】すなわち、第1のフィルタ7と第2のフィ
ルタ8とは、その流通路の形状および透過間隙の大きさ
の違いから、霧状フラックス4の粒径の相対的な相違に
よる捕獲・捕集率の相違およびフィルタ表面への接触確
率の相違を適切に配分することが可能となり、フィルタ
の目詰まりが発生し難くなり、また、吸引力の低下も少
なくなる。
【0049】次に、一般的にフラックスは固形分と溶剤
分とからなり、溶剤としてはアルコール系の溶剤が多用
されている。そのため、フラックス塗布のプロセスで該
アルコールが気化する。他方、アルコールの放出量は公
害防止の理由から規制(500ppm以下)されてい
る。そこで、この規制に適合しないフラックス(揮発性
の高い溶剤を使用したフラックス)を使用する場合に
は、そのような溶剤も捕獲・捕集する必要がある。
【0050】活性炭9aからなる第3のフィルタ9はそ
のために設けたフィルタであり、アルコール等の溶剤成
分は該第3のフィルタ9で捕獲・捕集される。
【0051】以上のように、霧状フラックス4およびそ
の溶剤成分をも確実に捕獲・捕集し、大気中へのフラッ
クスの拡散を十分に防止することができる。また、各フ
ィルタ7,8,9はカートリッジ状に形成できるので交
換作業も極めて容易となる。
【0052】さらに、フィルタ体22A,22Bのトン
ネル状の流通路23を水平方向に向けて配設することに
よって、捕獲・捕集されたフラックスが滴下して周辺部
分を汚染することもない。
【0053】また、トンネル状の流通路23を水平方向
に対して斜め方向となるように配設することによって、
霧状フラックス4の吸引運動方向が変化し、霧状フラッ
クス4とフィルタ表面との接触確率が高まって捕獲、捕
集率を更に高めることができるとともに、斜め方向の角
度を適切に選ぶので、第1のフィルタ7に捕獲・捕集さ
れたフラックスが滴下して周辺部分を汚染することもな
い。
【0054】ちなみに、トンネル状の流通路23を鉛直
方向へ向けて配設する構成では、折角捕獲・捕集したフ
ラックスが重力を受けてフィルタ外へ滴下することにな
る。
【0055】また、フィルタ体22A,22Bを多段に
して相互の流通路23にくいちがいを生ずるように配設
する構成であるので、このくいちがい部分における霧状
フラックス4とフィルタ体22A,22Bの表面との接
触確率が高まり、捕獲、捕集率を高めることができる。
【0056】また、第1のフィルタ7およびそのフィル
タ取外し治具31を用いることによって、フィルタ体2
2A,22Bの交換も容易に行うことができる。なお、
第2のフィルタ8の交換もその構成から容易である。
【0057】このようにフィルタ体22A,22Bの交
換作業が容易に行うことができるということは、次の理
由から重要な事項である。すなわち、フィルタ体22
A,22Bに捕獲・捕集された霧状のフラックス4は粘
着性が強く、枠体21や基台との接着を生じ易いからで
ある。もともと、フィルタ体はその目的上から枠体や基
台に気密に固定する必要があるので、接着が生じ易いの
である。
【0058】さらに、霧状フラックス4の捕集装置10
0の配線基板1の入口20A,出口20Bにも補助フー
ド41A,41Bを設けているので、これらの入口20
A,出口20Bから大気中へ拡散しようとする霧状のフ
ラックス4をも十分に捕獲・捕集することができる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、トンネル
状の流通路を複数並設してなる第1のフィルタと、この
第1のフイルタより目の細かい不織布からなる第2のフ
ィルタとが、霧状フラックスの流通する方向に対し順次
配設されているので、流通表面積を非常に大きく採るこ
とができる。したがって、大気(雰囲気)と一緒に吸引
された霧状フラックスの粒径の相対的に大きい霧状フラ
ックスは、この第1のフィルタにほとんど捕獲・捕集す
ることができ、相対的に粒径の小さい霧状フラックス
は、第2のフィルタに捕獲・捕集される。
【0060】このようにフィルタの最適配分を行った結
果として、1つのフィルタに過大な捕獲・捕集負担を与
えることなく、適切な負担配分を採ることができる。す
なわち、1つのフィルタに過大な捕獲・捕集負担を与え
ると、短期のうちに目詰まりを生じてしまい、その本来
の機能を果たさなくなるからである。
【0061】また、活性炭からなる第3のフィルタが霧
状フラックスの流通する方向に対し第2のフィルタの後
段に設けられているので気体化した溶剤を活性炭によ
り、吸着除去することができる。すなわち、漏れのない
捕獲・捕集を行うことができる。
【0062】さらに、第1のフィルタの流通路が略水平
方向となるように配設されているので相対的に粒径の大
きいフラックスが付着して捕集積算量が増加することに
より液滴となり、流動可能な状態になっても滴下するこ
とがなくなり、フィルタ周辺部分が不必要に汚れるよう
なことがない。
【0063】また、第1のフィルタの流通路が水平方向
に対し斜め方向となるように配設されているので流通路
に進入する霧状フラックスは、その流通方向が変わるの
でフィルタ表面に接触し易くなる。すなわち、捕獲・捕
集効率が向上する。
【0064】さらに、第1のフィルタが複数段霧状フラ
ックスの流通する方向に対して隣接して設けられるとと
もに各段のトンネル状の流通路が各段の間で互いにくい
ちがうように配設されているので霧状フラックスが段間
を通過する際にフィルタ表面に接触し易くなり、捕獲・
捕集率を高めることができる。
【0065】また、トンネル状の流通路を複数並設して
なるフィルタ体が、少なくとも2つ以上枠体に面を対向
させて嵌め込まれて第1のフィルタが構成されるととも
に、これらの隣接するフィルタ体の面と面の間に挿通さ
れ、その挿通方向を軸線として回転することによりフィ
ルタ体を枠体から取り外すフィルタ取外し治具を具備し
たので、フィルタ体を枠体から簡単に取り外すことがで
きる。特に、フラックスは粘着性が高いので、フィルタ
体と枠体とが粘着してフィルタ体を枠体から取り外す際
に手間取ることがあるのを解消することができ、メンテ
ナンス性が向上する。
【0066】さらに、噴霧ノズルから霧状フラックスを
噴霧して配線基板に塗着・塗布する霧状フラックスの塗
布装置に対して、霧状フラックスの噴霧位置周辺に設け
られ、配線基板に塗着しなかった霧状フラックスの吸引
案内を行うためのフードと、塗布装置における配線基板
の搬入口および搬出口の少なくとも一方に配線基板に塗
着しなかった霧状フラックスの吸引案内を行なう補助フ
ードが設けられているので、噴霧された霧状フラックス
が、入口あるいは出口から僅かではあるが流出するのを
完全に捕獲・捕集することができる等の利点を有する。
【0067】また、各フィルタ周辺部分を汚染すること
もなく、メンテナンス性にも優れている。溶剤成分に対
しても捕集漏れを生じない。すなわち、環境汚染性のき
わめて少ない捕集装置を実現することができる。
【0068】さらに、ランニング有効時間(フィルタが
有効な性能を発揮する時間)も長くすることができる。
その結果、ランニングコストが低く、運転時に漸次に発
生する吸引・捕集能力の低下も少なく、長期間に亘って
その捕集能力を維持することができる等の種々の利点を
有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の概略を示す一部を破断とし
た構成図である。
【図2】図1の具体的形状を斜め前方から見た場合の態
様を示す一部を破断した斜視図である。
【図3】図2を斜め後方から見た場合の態様を示す一部
を破断し、また、一部を引出した状態の斜斜視図であ
る。
【図4】第1のフィルタを示す分解斜視図である。
【図5】図4のフィルタ体の断面と配置の一例を示す断
面図である。
【図6】図4のフィルタ体を取り外すために用いるフィ
ルタ取外し治具を示す斜視図と取り外し動作を説明する
背面図である。
【図7】補助フードの使用態様例を示す概略断面図であ
る。
【図8】図7の補助フードの一部を破断して示した斜視
図である。
【符号の説明】
1 配線基板 2 搬送コンベア 3 噴霧ノズル 4 霧状フラックス 5 フード 6 配管部 7 第1のフィルタ 8 第2のフィルタ 8a 不織布 9 第3のフィルタ 9a 活性炭 10 ファン 11 排出口 21 枠体 22A フィルタ体 22B フィルタ体 23 流通路 27 透孔 31 フィルタ取外し治具 32 板状部材 41A 補助フード 41B 補助フード 100 霧状フラックスの捕集装置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンネル状の流通路を複数並設してなる
    第1のフィルタと、この第1のフイルタより目の細かい
    不織布からなる第2のフィルタとが、霧状フラックスの
    流通する方向に対し順次配設されていることを特徴とす
    る霧状フラックスの捕集装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の霧状フラックスの捕集装
    置において、活性炭からなる第3のフィルタが前記霧状
    フラックスの流通する方向に対し第2のフィルタの後段
    に設けられていることを特徴とする霧状フラックスの捕
    集装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の霧状フラ
    ックスの捕集装置において、第1のフィルタの流通路が
    略水平方向となるように配設されていることを特徴とす
    る霧状フラックスの捕集装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2記載の霧状フラ
    ックスの捕集装置において、第1のフィルタの流通路が
    水平方向に対し斜め方向となるように配設されているこ
    とを特徴とする霧状フラックスの捕集装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載
    の霧状フラックスの捕集装置において、第1のフィルタ
    が複数段霧状フラックスの流通する方向に対して前段と
    後段に隣接して設けられるとともに、前記各段のトンネ
    ル状流通路が各段の間で互いにくいちがうように配設さ
    れていることを特徴とする霧状フラックスの捕集装置。
  6. 【請求項6】 トンネル状流通路を略平行に複数並設し
    てなるフィルタ体が、少なくとも2つ以上枠体に面を対
    向させて嵌め込まれて第1のフィルタが構成されるとと
    もに、これらの隣接するフィルタ体の面と面の間に挿通
    され、その挿通方向を軸線として回転することにより各
    フィルタ体を前記枠体から取り外す長尺の板状部材から
    なるフィルタ取外し治具を具備したことを特徴とする請
    求項1乃至請求項5のいずれかに記載の霧状フラックス
    の捕集装置。
  7. 【請求項7】 噴霧ノズルから霧状フラックスを噴霧し
    て配線基板に塗着・塗布する霧状フラックスの塗布装置
    に用いるフラックスの捕集装置である霧状フラックスの
    噴霧位置周辺に設けられ、配線基板に塗着しなかった霧
    状フラックスの吸引案内を行うためのフードと、前記塗
    布装置における前記配線基板の搬入口および搬出口の少
    なくとも一方に前記配線基板に塗着しなかった霧状フラ
    ックスの吸引案内を行なう補助フードとを備えたことを
    特徴とする霧状フラックスの捕集装置。
JP05334838A 1993-12-28 1993-12-28 霧状フラックスの捕集装置 Expired - Fee Related JP3140624B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05334838A JP3140624B2 (ja) 1993-12-28 1993-12-28 霧状フラックスの捕集装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05334838A JP3140624B2 (ja) 1993-12-28 1993-12-28 霧状フラックスの捕集装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07202397A true JPH07202397A (ja) 1995-08-04
JP3140624B2 JP3140624B2 (ja) 2001-03-05

Family

ID=18281790

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05334838A Expired - Fee Related JP3140624B2 (ja) 1993-12-28 1993-12-28 霧状フラックスの捕集装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3140624B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006212565A (ja) * 2005-02-04 2006-08-17 Muramatsu Fuusou Setsubi Kogyo Kk 塗装ブース装置
JP2010064068A (ja) * 2008-09-10 2010-03-25 Semes Co Ltd 気液分離装置及びこれを含む基板処理装置
WO2015029673A1 (ja) * 2013-08-30 2015-03-05 シャープ株式会社 捕集装置および検出装置
JP2016049540A (ja) * 2014-08-29 2016-04-11 富士通テン株式会社 塗布装置、及び、塗布システム

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006212565A (ja) * 2005-02-04 2006-08-17 Muramatsu Fuusou Setsubi Kogyo Kk 塗装ブース装置
JP2010064068A (ja) * 2008-09-10 2010-03-25 Semes Co Ltd 気液分離装置及びこれを含む基板処理装置
WO2015029673A1 (ja) * 2013-08-30 2015-03-05 シャープ株式会社 捕集装置および検出装置
JP2016049540A (ja) * 2014-08-29 2016-04-11 富士通テン株式会社 塗布装置、及び、塗布システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP3140624B2 (ja) 2001-03-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6453941B2 (ja) 液体塗料の過剰噴霧を分離するデバイス
US6099396A (en) Carbon dioxide jet spray pallet cleaning system
JP6096771B2 (ja) オーバースプレーを分離するための方法及び装置、及び該装置を備えた設備
AU2007256486A1 (en) Wet electrostatic precipitator
US20090151569A1 (en) Exhaust Processor for Coating Machine
EP0490959B1 (en) Method and apparatus for removing solvent vapours
CN101622075A (zh) 涂装间
JPH07202397A (ja) 霧状フラックスの捕集装置
JPH06233956A (ja) 自動車粉体コーティング用の車内浄化システム
JP3104137B2 (ja) 塗装ブースの未塗着塗料捕集装置
KR102472264B1 (ko) 액상도장용 집진기
CA2401792A1 (en) Method and device for purifiying air contaminated by paint particles
JP3406423B2 (ja) フラックス塗布装置
JP3407963B2 (ja) フラックス塗布装置
JPS6034761A (ja) 自動車車体等の塗装方法及びその塗装装置
CN217120620U (zh) 一种喷涂设备
JPH10107410A (ja) 噴霧式フラックス塗布装置におけるフラックス捕集装置
JPH0576815A (ja) 塗料ミスト捕集方法およびその装置
JP2001029852A (ja) 塗装装置
JP3074184U (ja) 粉体塗装兼用の溶剤塗装ブース
JP2002192037A (ja) 塗装装置
JP2003275640A (ja) 塗装ブース
JPS6090064A (ja) ドライ型塗装ブ−ス
JP3332261B2 (ja) 塗装ブース装置
KR20050115582A (ko) 도장 배출 가스 건식/습식 일체형 처리장치

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees