JP3074184U - 粉体塗装兼用の溶剤塗装ブース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶剤塗装ブースで粉体塗装ができるようにし
た粉体塗装兼用の溶剤塗装ブースを提供する。 【解決手段】 ４側面１０１、１０２、１０３及び１０
４のうち１側面１０１を開放したブース１内に、粉体塗
料の捕集ホッパー１１と、これに連通すると共に、ブー
ス１の外に設けた粉体塗料の回収装置３に連通する可撓
性の吸引ホース１２とを共に移動可能に収容したもの。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、粉体塗装が行えるようにした溶剤塗装ブースに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の溶剤塗装ブースは、溶剤塗装ガンで被塗装物に噴射したオーバースプレ ーの溶剤塗料は、対向する側壁側に設けた溶剤塗料処理装置の水槽に捕集し、水 滴はエリミネータで遮断して水槽に落下させ、排気をブロア及びダクトを介して 屋外に排出していた。 このような溶剤塗装ブースで粉体塗装を行うと、粉体塗料のオーバースプレー 分は、溶剤塗料処理装置では捕集されにくく、排気ブロア及びダクトを通じて屋 外へ排出されるので、粉体塗装を行うことができなかつた。 しかしながら、広い面積と空間を有する溶剤塗装ブースで、粉体塗装が行える ようにしたい要望が大きかつた。 そこで本考案者は、溶剤塗装専用のブースに、オーバースプレー分の粉体塗料 を捕集する捕集ホッパーと、これに連通すると共に、ブース屋外に設けた粉体塗 料の回収装置に連通する吸引ホースとを、溶剤塗装時に邪魔にならない範囲に移 動できるようにした粉体塗装兼用の溶剤塗装ブースを開発することに成功した。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、溶剤塗装ブースで粉体塗装ができるようにした粉体塗装兼用の溶剤 塗装ブースを提供するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記課題を達成するため、図示するように、４側面１０１、１０２ 、１０３及び１０４のうち１側面１０１を開放したブース１内に、粉体塗料の捕 集ホッパー１１と、これに連通すると共に、ブース１の外に設けた粉体塗料の回 収装置３に連通する可撓性の吸引ホース１２とを共に移動可能に収容し、粉体塗 装時には、ブース１の１側面１０１と対向する側面１０２側に、捕集ホッパー１ １を移動して、粉体塗装ガン１３を、被塗装物４１に噴射して粉体塗装すると共 に、オーバースプレーした粉体塗料を捕集ホッパー１１及び吸引ホース１２を介 して回収装置３に導入し、粉体塗料を回収できるようにし、溶剤塗装時には、捕 集ホッパー１１と吸引ホース１２とを、溶剤塗装ガン１４の噴射範囲外のブース １内に移動し、１側面１０１側から溶剤塗装ガン１４を噴射して、被塗装物４２ に溶剤塗装すると共に、１側面と対向する側面１０２に設けた溶剤塗料処理装置 ２により、溶剤塗料を処理できるようにした粉体塗装兼用の溶剤塗装ブースであ る。

【０００５】 本考案において、粉体塗装の回収装置は、粉体塗装においてオーバースプレー した粉体塗料を吸引導入して、フイルターにより粉体塗料を分離して回収すると 共に、吸引した排気を清浄化して排出するもので、実用新案登録第３００３３３ ８号に例示されている。 オーバースプレーした塗装粉体の捕集ホッパーは、トレー状の捕集部と下部に 設けた吸引部とからなり、吸引部は吸引ホースに連通されるものである。 溶剤処理装置は、オーバースプレーの溶剤塗料を吸引して水槽で捕集すると共 に、水滴は邪魔板状のエリミネーターで遮断して水槽に落下させ、排気をブロア とダクトを介して屋外に排出させるものである。

【０００６】

【考案の実施の形態】

本考案の実施の形態が図１乃至図５に示されている。 本考案実施例の粉体塗装兼用の溶剤塗装ブースは、４側面１０１、１０２、１ ０３及び１０４を設け、１側面１０１を開放し、対向する側面１０２側に溶剤処 理装置２を設けている。 また、ブース１内に、移動可能に、粉体塗料の捕集ホッパー１１と、可撓性の 吸引ホース１２とを設けている。 溶剤処理装置２は、穴あき板状のエリミネータ２１と水槽２２とブロア及びダ クト２３とを備えている。 捕集ホッパー１１は、トレイ状の捕集部１１１と樋状の吸引部であつて吸引ホ ース１２と連通されるもの１１２からなり、レール１５１上を移動できると共に 、回動点１５３を支点として自由に回動し、さらに、レール１５１は、レール１ ５２、１５２によって平行移動し、吸引ホース１２は捕集ホッパー１１の移動に 伴い移動する。 すなわち、粉体塗装時には、捕集ホッパー１１及び吸引ホース１２は、図３に 示すように、実線に示す位置にあり、溶剤塗装時には、１点鎖線に示す位置を経 て、２点鎖線に示す位置にあることになる。 従つて、粉体塗装時には、図１、２及び３に示すように、粉体塗料の捕集ホッ パー１１は、被塗装物４１の背後にあつて、被塗装物４１の前方にある粉体塗装 ガン１３から粉体塗装のオーバースプレー分を吸引して、吸引ホース１２を介し て粉体塗料の回収装置３に導入されることになる。 また、溶剤塗装時には、図３の２点鎖線、図４及び図５に示す捕集ホッパー１ １及び吸引ホース１２の位置に、回動点１５３、レール１５１、レール１５２、 １５２を介して移動し、溶剤塗装ガン１４の溶剤噴射範囲から遠ざけられて、被 塗装物４２に溶剤塗料が噴射されることになり、オーバースプレー分は、溶剤処 理装置２の水槽に吸収され、排気はエリミネーター２１及びフアン、ダクト２３ を介して屋外に排出されることになる。

【０００７】

【考案の効果】

本考案によれば、溶剤塗装と粉体塗装とが需要や用途に応じて自由に使い分け て作業能率を挙げることができ、溶剤塗料の処分や粉体塗料の回収が効率よくで きることになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施の形態を示す粉体塗装時の溶剤塗
装ブースの側面の説明図である。

【図２】図１の別の側面からみた説明図である。

【図３】図１の平面からみた説明図である。

【図４】図１の溶剤塗装時の溶剤塗装ブースの側面の説
明図である。

【図５】図４の別の側面からみた説明図である。

【符号の説明】

１ ブース １０１、１０２、１０３、１０４ ブース側面 １１ 捕集ホッパー １２ 吸引ホース １３、１４ 塗装ガン ２ 溶剤塗料処理装置 ３ 粉体塗料回収装置 ４１、４２ 被塗装物

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ４側面１０１、１０２、１０３及び１０
   ４のうち１側面１０１を作業に支障のない範囲に開放し
   たブース１内に、粉体塗料の捕集ホッパー１１と、これ
   に連通すると共に、ブース１の外に設けた粉体塗料の回
   収装置３に連通する可撓性の吸引ホース１２とを共に移
   動可能に収容し、粉体塗装時には、ブース１の１側面１
   ０１と対向する側面１０２側に、捕集ホッパー１１を移
   動して、粉体塗装ガン１３を、被塗装物４１に噴射して
   粉体塗装すると共に、オーバースプレーした粉体塗料を
   捕集ホッパー１１及び吸引ホース１２を介して回収装置
   ３に導入し、粉体塗料を回収できるようにし、溶剤塗装
   時には、捕集ホッパー１１と吸引ホース１２とを、溶剤
   塗装ガン１４の噴射範囲外のブース１内に移動し、１側
   面１０１側から溶剤塗装ガン１４を噴射して、被塗装物
   ４２に溶剤塗装すると共に、１側面と対向する側面１０
   ２に設けた溶剤塗料処理装置２により、溶剤塗料を処理
   できるようにしたことを特徴とする粉体塗装兼用の溶剤
   塗装ブース。