JPH07201711A - 近接露光方法及びその装置 - Google Patents

近接露光方法及びその装置

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JPH07201711A
JPH07201711A JP5350473A JP35047393A JPH07201711A JP H07201711 A JPH07201711 A JP H07201711A JP 5350473 A JP5350473 A JP 5350473A JP 35047393 A JP35047393 A JP 35047393A JP H07201711 A JPH07201711 A JP H07201711A
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JP
Japan
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mask
substrate
exposure
illumination light
optical path
Prior art date
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Application number
JP5350473A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Kamiyama
勉 上山
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Projection-Type Copiers In General (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 大型化された基板にも精度良くパターンを転
写できる近接露光方法及びその装置を提供する。 【構成】 光源から照射された露光用照明光の反射して
マスク面に照射する光路反転ミラー65の裏面の複数個
所に、微小変位可能なアクチュエータ67が配備されて
いる。露光用照明光の平行度の局部的な調整およびマス
クの局部的な伸縮等を補正するにあたり、該当個所のア
クチュエータ67が駆動されることにより、光路反転ミ
ラー65のその個所の曲率が調整される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光剤が塗布された液
晶表示用ガラス基板等の基板に回路パターン等を焼き付
ける近接露光方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な近接露光装置では、露光処理を
繰り返し行っていくうちに、露光用照明光等からの熱の
影響を受けてマスクが熱膨張して歪みが生じ、基板に焼
き付けられたパターンに誤差(ズレ)が生じることがあ
った。
【0003】そこで、このような誤差を補正するための
近接露光装置として、例えば特開平4−195053号
公報に記載されているものが知られている。この装置
は、図11の全体概略構成図に示すように、マスクホル
ダ103に保持されているマスク101と露光ステージ
106に吸着保持されている基板104とを所定の間隔
に設定し、マスクパターン面に描かれている一対のアラ
イメントマーク102と基板104に焼き付けられてい
る一対のアライメントマーク105との相対位置を検出
光学系107および検出素子108により検出する。こ
のアライメントマーク102,105の相対位置関係よ
りマスク101と基板104とのズレ量を演算装置10
9で求める。
【0004】算出されたズレ量に応じて制御装置112
が光学系111を光軸に沿って変位させることにより、
露光用光源110からの照明光Lの照射角度を調整す
る。すなわち、焼き付けられたパターンのズレがマイナ
ス(縮小)方向に生じている場合は、図12(a)に示
すように、露光用照明光Lをマスク101に対して拡げ
て(発散させて)照射するとマスクパターンは基板10
4上に拡大して焼き付けられることにより、ズレが補正
される。また、焼き付けられたパターンのズレがプラス
(拡大)方向に生じている場合は、図12(b)に示す
ように、露光用照明光Lをマスク101に対して狭める
(収束させる)とマスクパターンは基板104上に縮小
して焼き付けられることにより、ズレが補正される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た近接露光装置には、つぎのような問題点がある。すな
わち、従来の装置では、拡大あるいは縮小倍率は基板の
全面に対して一律であるのに対し、実際のマスクの伸縮
は必ずしも一律に生じるのではなく、マスク内の温度分
布のバラツキに起因して、マスクが局部的に伸縮してい
る。そのため、従来の装置によれば、パターンのズレを
基板の全面にわたって高精度に補正することができない
という欠点がある。特に、基板の大型化に伴ってマスク
も大きくなっているので、マスク内の局部的な伸縮が大
きくなり、上記の欠点は無視できなくなっている。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、大型化された基板にも精度良くパター
ンを転写できる近接露光方法及びその装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は次のように構成されている。すなわち、請
求項1に記載の発明は、パターンが形成されたマスクに
対向して基板を保持し、前記マスクを介在させて前記基
板に露光用照明光を照射し、前記基板表面に前記マスク
のマターンを焼き付ける近接露光方法において、前記マ
スクのパターンのズレ量とその個所を測定し、前記測定
結果に基づいて、前記露光用照明光の照射角度を局部的
に変更すること、を特徴とする。
【0008】また、請求項2に記載の発明は、パターン
が形成されたマスクに対向して基板を保持し、前記マス
クを介在させて前記基板に露光用照明光を照射し、前記
基板表面に前記マスクのマターンを焼き付ける近接露光
装置において、前記露光用照明光を発する光源と、前記
光源からの露光用照明光を前記マスクに向けて反射する
弾性変形可能な光路反転ミラーと、前記光路反転ミラー
の非反射面側の複数個所に連結配備され、前記光路反転
ミラーの反射面の曲率を局部的に変化させるミラー変形
手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
【作用】請求項1に係る発明の近接露光方法によれば、
マスクのパターンのズレ量およびその個所を検出し、検
出された結果に基づいて、マスクを通して基板に照明さ
れる光の照射角度を局部的に変更して照射する。すなわ
ち、ズレが生じていない領域については基板に対して垂
直な照明光によって露光し、ズレが生じている領域につ
いては照明光の照射角度を変えることによって、パター
ンの焼き付け倍率を局部的に変更する。その結果、焼き
付けパターンの局部的なズレが補正されて基板全面にわ
たってパターンが精度よく焼き付けられる。
【0010】また、請求項2に係る発明の近接露光装置
によれば、ミラー変形手段により局部的に光路反転ミラ
ーの曲率を変化させることによって、露光用照明光の照
射角度が局部的に変更され、その結果、マスクのパター
ンの焼き付け倍率が局部的に変更される。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。図1は、本実施例に係る近接露光装置の全体概
略斜視図、図2は、図1の正面図であり、図3は、図1
の平面図である。但し、図3では露光光学部6を省略し
てある。
【0012】本実施例の近接露光装置は、感光剤が塗布
された基板1を1枚ずつ順次搬入するための基板ローダ
部3と、基板1を露光用のマスク2に対向させて保持し
て露光処理を行う露光部4と、露光済基板1’を搬出す
るための基板アンローダ部5と、露光用照明光をマスク
2に向けて照射する実施例の要部である露光光学部6等
から構成されている。
【0013】基板ローダ部3は、基板カセット31から
基板1を順に取り出すローダロボット32を備えてい
る。このローダロボット32は、ローダアーム33をロ
ーダ位置LPから図の左方向へ移動させて基板カセット
31に挿入させ、そこでローダアーム33を上昇させ、
基板カセット31に収納されている複数枚の基板1の中
の最下段の基板1を1枚取り出し、ローダ位置LPまで
運び、ローダアーム33を降下させて基板搬送機7に渡
す。
【0014】また、ローダロボット32は、後述する倍
率設定もしくは確認の必要が生じた際に、図3に示すよ
うに、ローダアーム33をローダ位置LPで90°回転
させ、下方向へ移動させてマスク収納カセット34に挿
入させる。そこで上記と同じようにローダアーム33を
上昇させ、マスク収納カセット34に収納されているキ
ャリブレーションマスクMを取り出し、ローダ位置LP
まで運び、さらに90°回転させて露光位置RPへ搬送
する。
【0015】基板搬送機7は、図3に示すように、ロー
ダアーム33等を挟んで対向配置され、それぞれ基板搬
送方向に同期して移動可能な一対のアーム71、72を
備えている。この基板搬送機7は、露光部4への基板1
の搬入と、露光部4から基板アンローダ部5への露光済
基板1’の搬出とを行うことができるように、その両端
部にそれぞれ吸着支持部7a、7bを備えている。
【0016】基板搬送機7の吸着支持部7aに支持され
た基板1は、図における右方向に搬送されることによっ
て露光部4に搬入される。なお、マスク2は、マスクホ
ルダー21によって露光ステージ41の上方位置に設置
されている。次に、露光ステージ41は、Z方向駆動機
42によってZ方向に上昇されることにより、基板搬送
機7で保持されている基板1を底面から吸着保持する。
それと同時に、基板搬送機7は基板1の吸着を解除して
ローダ位置LPに戻る。さらに、露光ステージ41は基
板1を保持した状態で、Z方向駆動機42によって、Z
方向に上昇しながら、基板1とマスク2とのギャップが
均一になるように微調整を行い、例えば、前記ギャップ
が50μm〜100μmになるようにして停止する。ま
た、露光ステージ41の両側部に、後述するマスク2と
キャリブレーションマスクMとの交換を行うための昇降
駆動する一対のハンド43が配備されている。
【0017】露光光学部6は、その内部に露光用照明光
の光源61を備えている。光源61としては、例えば、
紫外線照射用のキセノン(Xr)ランプが用いられる。
光源61から出射された光は凹面鏡62で集光される。
集光された光は光路反転ミラー63により光路が反転さ
れた後、フライアイレンズ64を介して光路反転ミラー
65に入射される。光路反転ミラー65は弾性変形可能
な部材から構成されている。
【0018】図2,図4に示すように、光路反転ミラー
65の非反射面(裏面)側の複数個所に微小変位可能な
アクチュエータ67が連結配備されている。これらのア
クチュエータ67としては、例えば圧電素子あるいは磁
気歪素子等が用いられる。各アクチュエータ67が各々
独立して駆動されることにより、光路反転ミラー65の
反射面の曲率が局部的に変えられる。本実施例では、縦
横4×5個の合計20個のアクチュエータ67が配備さ
れている。これらのアクチュエータ67は、本発明にお
けるミラー変形手段に相当する。
【0019】光路反転ミラー65で反射された光は、フ
レネルレンズ66により、マスク2に垂直な平行光に変
えられた後、マスク2を通って基板1の表面に照射され
る。その結果、マスク2のパターンが、基板1に塗布し
た感光剤に焼き付けられる。
【0020】露光が終了すると、露光ステージ41は、
露光済基板1’を保持した状態で、Z方向駆動機42に
よってZ方向に降下される。降下とともに基板1の吸着
を解除することにより、既に待機している基板搬送機7
の吸着支持部7b上に基板1が移載される。露光ステー
ジ41は、さらに降下され、次の基板1が搬入される待
機位置で停止される。基板1が載置された基板搬送機7
は、基板1を吸着保持して、基板アンローダ部5のアン
ローダ位置UPに移動される。基板1の露光処理が行わ
れている間に、基板搬送機7の吸着支持部7aに次の基
板1が載置され、吸着支持部7bに支持された露光済基
板1’がアンローダ位置UPに搬出されると同時に、吸
着支持部7aに支持された新たな基板1が露光部4に搬
入される。
【0021】アンローダ位置UPに搬出された露光済基
板1’は、アンローダロボット52のアンローダアーム
53がアンローダ位置UPで上昇されることによって、
アンローダアーム53に受け渡される。このアンローダ
アーム53が露光済基板カセット51に進入することに
より露光済基板カセット51に露光済基板1’が収納さ
れる。
【0022】以上のように、本実施例の近接露光装置は
構成されている。以下にマスク2と基板1とのズレの補
正方法について説明する。マスク2は、露光処理を繰り
返し行われていくうちに、露光用照明光等の熱の影響を
受け、不均一に熱膨張する。このマスク2を用いて平行
光を照射しても基板1上には局部的に拡大(あるいは縮
小)したパターンがそのまま転写されてしまう。一方、
マスク2を通して基板1上へ照射される光は、基板1の
全面にわたり完全な平行光ではなく、装置の精度等の要
因で局部的に傾斜した光として照射されるので、このよ
うな光がマスク2を通して照射されると、さらに局部的
に変倍したパターンが基板1に転写されてしまい、設計
値通りのパターンが転写された基板1が得られない。
【0023】そこで、基準となるキャリブレーションマ
スクMを用いて露光用照明光の照射角度の状態を測定
し、これに基づいて光路反転ミラー65の反射面の曲率
を局部的に変えることにより照明光を完全な平行光に補
正する。次に、完全な平行光をマスク2を通して基板1
上へ照射してパターンを転写し、転写されたパターンを
光学的に測定することによって、マスク2の熱膨張の状
態を求める。この状態に応じて光路反転ミラー65の曲
率を局部的に変えることによって照明光の平行度を局部
的に変化させる。その結果、補正されたマスク2のパタ
ーンが基板1に転写される。以下に、具体的に説明す
る。
【0024】キャリブレーションマスクによる露光用照
明光の照射角度の補正手順を図5に示すフローチャート
に従って説明する。 ステップS1:露光時間、ギャップ等の露光条件の入力
を行う。
【0025】ステップS2:マスク2をキャリブレーシ
ョンマスクMと取り替える。以下、この手順を図1〜図
3を参照して説明する。先ず、露光ステージ41の両側
部に配備された一対のハンド43を、昇降装置44によ
ってZ方向に上昇させ、マスクホルダ21に装着されて
いるマスク2を持ち上げて保持する。ローダロボット3
2のローダアーム33を上昇させ、次にローダアーム3
3を露光位置RPへ移動させてローダアーム33をマス
ク2の下面へ挿入させる。ローダアーム33を上昇さ
せ、ハンド43上のマスク2を受取る。マスク2を保持
した状態でローダアーム33をローダ位置LPへ後退さ
せ、そこで平面視で時計方向へ90°回転させる。マス
ク2を格納する所定位置までローダアーム33を上昇さ
せ待機させる。この間にマスク収納カセット34の扉3
5が開き、ローダアーム33をマスク収納カセット34
方向へ移動させてマスク収納カセット34内へ挿入す
る。ローダアーム33が降下することによりマスク2が
マスク収納カセット34内へ一旦格納される。引き続
き、ローダアーム33は、マスク収納カセット34から
退避し、そこでキャリブレーションマスクMの下部に位
置する高さまで下降する。再びローダアーム33をマス
ク収納カセット34内へ挿入し、上昇することでキャリ
ブレーションマスクMを受取る。以後、上述した逆の手
順でキャリブレーションマスクMをマスク収納カセット
34から取り出し、マスクホルダ21上にセットする。
【0026】ステップS3:アンローダロボット52に
備えられた倍率検出装置55を使って倍率検出を行うた
めに、アンローダロボット52の動作モードを、通常の
露光モードから計測モードに変更する。
【0027】倍率検出装置55は、アンローダロボット
52のアンローダアーム53の一端に内蔵され、図3に
示すように、通常の基板1の搬送状態では、露光済基板
カセット51側に位置している。図示しない制御系によ
って、通常の基板を搬送するための露光モードから、倍
率を計測するための計測モードに制御が切り換えられる
と、アンローダアーム53は180°反転し、更に、ア
ンローダアーム53は露光位置RPへ移動して倍率検出
装置55が、図6,図7に示すように、前記したキャリ
ブレーションマスクMの測定位置の下面に移動される。
キャリブレーションマスクMは、上述したようにマスク
2の熱膨張を測定するための基準となるものであり、熱
張係数の小さい石英ガラス等の材料で作られている。こ
の下面に格子状にピンホールP1〜P9が設けられたパ
ターンが描かれている。このピンホールP1〜P9が露
光用照明光を平行光に補正するための測定位置である。
各ピンホールP1〜P9の位置は、制御系の記憶部に予
め記憶されている。アンローダロボット52は、これら
の位置情報に基づいて、検出装置55が各ピンホールP
1〜P9の直下に順にくるように、アンローダアーム5
3を駆動する(図7参照)。
【0028】ステップS4:露光光学部6からの照明光
がキャリブレーションマスクM上に照射される。
【0029】ステップS5:検出装置55によって各ピ
ンホールP1〜P9における照明光のズレ量を測定す
る。以下、図8を参照して説明する。検出装置55は、
図8(a),(b)に示すように、センサA,B,C,
Dからなる4分割センサー56と、4分割センサー56
の下部に連結され、4分割センサー56をZ方向へ駆動
させる圧電あるいは磁歪素子等のアクチュエータ57と
で構成されている。
【0030】照明光のズレ量は以下のように検出され
る。図8(a)に示すように、キャリブレーションマス
クMのピンホールP1の直下に、4分割センサ56を位
置決めし、ピンホールP1を通過した光を高さZ1,Z
2でそれぞれセンサA,B,C,Dによって受光する。
先ず、X方向だけをみると、図8(b)に示すように、
高さZ1での受光位置E1はセンサBとセンサCとの出
力の差として検出される。
【0031】次に、4分割センサ56の下部に連結され
たアクチュエータ57により4分割センサ56を高さΔ
z(例えば50μm)上昇させてキャリブレーションマ
スクMに近づける。この位置Z2で、上記と同様に、X
方向の受光位置E2を検出する。Z1でのX方向の受光
位置E1と、Z2でのX方向の受光位置E2との差を求
めることにより、ピンホールP1に入射された光の傾き
の度合いに応じたズレ量X1 が算出される。同様にして
Y方向も検出する。このようにして、ピンホールP1〜
P9の各ズレ量X1,Y1 〜X9,Y9 を順次検出する。
【0032】ステップS6:ステップS5で求められた
ズレ量X1,Y1 〜X9,Y9 を倍率分布マップとして一
旦、制御系の記憶部へ記憶する。
【0033】ステップS7:倍率分布マップの各値が予
め設定されている許容範囲であるかどうかを判定する。
倍率分布マップの各ズレ量X1,Y1 〜X9,Y9 が、許容
範囲を越えている場合はステップS8に移行し、許容範
囲を越えていなければステップS9に進む。この許容範
囲は、露光用照明光の平行度のズレの許容量に関連する
もので、パターン転写の要求精度に応じて定められる。
【0034】ステップS8:上記の各ズレ量X1,Y1
9,Y9 のいずれかが、許容範囲を越えている場合は、
光路反転ミラー65に配備されたアクチュエータ67群
のうち、許容範囲を越えたズレ量が生じている個所に対
応したアクチュエータ67を駆動して、光路反転ミラー
65の該当個所の曲率を局部的に変化させることによ
り、露光用照明光の平行度を補正する。この補正手法の
詳細は後述する。
【0035】ステップS9:最後に、ローダロボット3
により、上述した手順とは逆の手順でキャリブレーショ
ンMを露光用のマスク2と交換する。以上で露光用照明
光の平行度の補正が完了する。
【0036】次に、ステップS8で行われる光路反転ミ
ラー65を使った露光用照明光の平行度の補正手法を具
体的に説明する。図8(a)を参照する。露光用照明光
の検出されたズレ量がX1 であり、また、4分割センサ
56の変位量をΔzとすると、照明光の傾斜角度αは次
式(1) によって求められる。 α=tan -1(X1 /Δz) ………(1)
【0037】(1) 式で求められた露光用照明光の照射角
度αを光路反転ミラー65の局部的な曲率を変えること
により補正する。図9(a)に模式的に示したように、
照明光Lの照射角度をαだけ変位させるためには、光路
反転ミラー65における照明光Lの入射点P1 の傾きを
α/2だけ変位させればよい。以下、図9(b)を参照
する。この図は、入射点P1 において光路反転ミラー6
5の反射面をα/2だけ変位させるために、入射点P1
に関連したアクチュエータ67を微小距離δだけ変位さ
せた状態を示している。ここでは、反射面が略円弧状に
変形するものとする。図中、rは反射面の曲率半径、L
は曲率中心から光路反転ミラー65の初期位置までの距
離、φは一つのアクチュエータ67によって変形される
領域の幅であり、アクチュエータ67の配列ピッチに概
ね等しい。
【0038】図9(b)より、アクチュエータ67の変
位量δは次式(2) で表される。 δ=r−L=r−rcos(α/2)=r(1−cos(α/2))………(2) 一方、rは次式(3) で表される。 r=(φ/2)/sin(α/2) ………(3) したがって、(2) ,(3) 式により、δは次式(4) によっ
て求められる。 δ=((φ/2)/sin(α/2))・(1−cos(α/2))………(4)
【0039】以上のようにして、露光用照明光の平行度
を補正すると、次に、実際の露光処理に使用されるマス
ク2の伸縮を補正するために、光路反転ミラー65の反
射面の曲率を再度調整する。具体的には、マスク2をセ
ッティングして基板1上へパターンの焼き付けを行い、
焼き付けられたパターンのズレ量を光学的に測定する。
パターンのズレ量は、照明光の平行度の調整において設
定した各ピンホールP1〜P9と略同じ個所を測定す
る。図10に示すように、各個所のズレ量Δxと、マス
ク2と基板1のギャップGとに基づき、前記ズレ量Δx
を補正するために設定すべき露光用照明光Lの傾斜角度
αを次式(5) により求める。 α=tan -1(Δx/G) ………(5)
【0040】上述のようにして求められた角度αだけ露
光用照明光の照射角度を局部的に調整するために、光路
反転ミラー65の該当個所のアクチュエータ67を駆動
する。その結果、マスク2のパターンが基板1上の正し
い位置に焼き付けられる。なお、アクチュエータ67の
変位量の算出手法は、上述して照明光の平行度の補正の
場合と同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0041】なお、本発明は次のように変形実施するこ
ともできる。上述した実施例では、検出装置によって各
ピンホールP1〜P9における照明光のズレ量を検出し
た後、このズレ量に基づいてアクチュエータ67の変位
量δを演算により算出して、光路反転ミラー65の曲率
を調整した。しかし、本発明はこれに限定されず、各ピ
ンホールP1〜P9における照明光のズレ量を検出しな
がら、そのズレ量が許容範囲になるようにアクチュエー
タ67の変位量をフィードバック制御することによっ
て、光路反転ミラー65の曲率を調整するようにしても
よい。
【0042】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に係る発明の近接露光方法によれば、マスクパターン
の検出されたズレ量に対応する部位を照射する露光用照
明光の照射角度を局部的に変更するので、マスクパター
ンの局部的なズレを補正することができ、大型化された
基板に対しても全面にわたりマスクパターンを精度よく
焼き付けることができる。
【0043】また、請求項2に係る発明の近接露光装置
によれば、請求項1に係る発明の近接露光方法を好適に
実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る近接露光装置の全体概略斜視図で
ある。
【図2】実施例装置の全体概略正面図である。
【図3】実施例装置の一部切欠全体概略平面図である。
【図4】光路反転ミラーの変形機構の構成を示した図で
ある。
【図5】露光用照明光の平行度調整の手順を示したフロ
ーチャートである。
【図6】キャリブレーションマスクのピンホールと検出
装置との位置関係を示した図である。
【図7】検出装置の測定動作を示した図である。
【図8】検出装置による測定方法を示した図である。
【図9】光路反転ミラーの曲率設定の説明に供する図で
ある。
【図10】マスクパターンのズレの補正方法の説明に供
する図である。
【図11】従来装置の全体概略側面図である。
【図12】従来装置によるパターンのズレの補正方法の
説明に供する図である。
【符号の説明】
1 … 基板 2 … マスク 3 … 基板ローダ部 4 … 露光部 5 … 基板アンローダ部 6 … 露光光学部 7 … 基板搬送機 32 … ローダロボット 52 … アンローダロボット 55 … 検出装置 56 … 4分割センサ 65 … 光路反転ミラー 67 … アクチュエータ M … キャリブレーションマスク
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/20

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パターンが形成されたマスクに対向して
    基板を保持し、前記マスクを介在させて前記基板に露光
    用照明光を照射し、前記基板表面に前記マスクのマター
    ンを焼き付ける近接露光方法において、 前記マスクのパターンのズレ量とその個所を測定し、 前記測定結果に基づいて、前記露光用照明光の照射角度
    を局部的に変更すること、 を特徴とする近接露光方法。
  2. 【請求項2】 パターンが形成されたマスクに対向して
    基板を保持し、前記マスクを介在させて前記基板に露光
    用照明光を照射し、前記基板表面に前記マスクのマター
    ンを焼き付ける近接露光装置において、 前記露光用照明光を発する光源と、 前記光源からの露光用照明光を前記マスクに向けて反射
    する弾性変形可能な光路反転ミラーと、 前記光路反転ミラーの非反射面側の複数個所に連結配備
    され、前記光路反転ミラーの反射面の曲率を局部的に変
    化させるミラー変形手段と、 を備えたことを特徴とする近接露光装置。
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