JPH07199159A - 高分子分散型液晶表示素子とその製造方法 - Google Patents

高分子分散型液晶表示素子とその製造方法

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JPH07199159A
JPH07199159A JP34929293A JP34929293A JPH07199159A JP H07199159 A JPH07199159 A JP H07199159A JP 34929293 A JP34929293 A JP 34929293A JP 34929293 A JP34929293 A JP 34929293A JP H07199159 A JPH07199159 A JP H07199159A
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JP
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liquid crystal
resin layer
polymer
crystal display
layer
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JP34929293A
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English (en)
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Hiroshi Kurosawa
比呂史 黒沢
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 短時間で高分子分散型液晶表示素子を製造で
きる製造方法及びそれに適した高分子分散型液晶表示素
子を提供することである。 【構成】 未硬化の光硬化性樹脂層17に光吸収材又は
負触媒の粒子15を添加して光を照射することにより、
光硬化性樹脂層17を不均一な速度で硬化させる。硬化
がある程度進んだ段階で、未硬化部分を除去することに
より樹脂層17中に多数の微小空間29を形成する。こ
の樹脂層17を液晶27に浸すと、微小空間29に液晶
27が充填し、高分子樹脂17と液晶27の複合層から
なる高分子分散液晶層が形成される。この高分子分散液
晶層を用いて高分子分散型液晶表示素子を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高分子分散型液晶表
示素子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高分子分散型液晶表示素子の製造方法と
しては、例えば、液晶と光(又は熱)硬化性樹脂との混
合液を2枚の基板とシール材から成る液晶セルに真空注
入法等を用いて注入した後、樹脂を硬化させて液晶と樹
脂の複合層を形成する手法が主に用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような製
造方法では、液晶と硬化性樹脂の混合液を液晶セルに注
入する処理に時間がかかり、画面が大型化するほどスル
ープットが低下するという問題があった。この発明は、
上記実状に鑑みてなされたもので、短時間で高分子分散
型液晶表示素子を製造できる製造方法及びそれに適した
高分子分散型液晶表示素子を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の第1の観点にかかる高分子分散型液晶表
示素子の製造方法は、多数の微小空間を有する高分子樹
脂層を形成する高分子樹脂層形成工程と、前記微小空間
に液晶を浸透させることにより、高分子樹脂と液晶の複
合層からなる高分子分散液晶層を形成する工程と、一対
の基板と、前記一対の基板間を封止するためのシール材
と、前記高分子分散液晶層から高分子分散型液晶表示素
子を形成する工程とを備えることを特徴とする。
【0005】前記高分子樹脂層形成工程は、例えば、硬
化性樹脂溶液を不均一な硬化速度で硬化し、樹脂層を形
成する硬化工程と、前記硬化工程による樹脂層中の未硬
化部分を除去する工程より構成されることを特徴とす
る。
【0006】また、この発明の第2の観点にかかる高分
子分散型液晶表示素子は、一対の基板と、前記基板間に
配置され、多数の微小空間を有する樹脂層と、前記樹脂
層に浸すことにより、前記微小空間を充填した液晶と、
前記一対の基板間を封止するシール材とを備えることを
特徴とする。
【0007】
【作用】上記構成とすることにより、この発明の第1の
観点にかかる高分子分散型液晶表示素子の製造方法によ
れば、液晶と高分子樹脂の相分離により高分子分散液晶
層を形成するのではなく、高分子樹脂層を独立して形成
し、該高分子樹脂層中の多数の微小空間内に液晶を充填
させることにより、高分子分散液晶層を形成する。従っ
て、真空注入法等を用いて液晶セルに液晶及び高分子樹
脂の重合前の硬化性樹脂を注入する場合に比して、その
製造が簡単で、短時間ですむ。
【0008】前記高分子樹脂層は、例えば、硬化性樹脂
溶液を不均一な速度で硬化し、形成された高分子樹脂層
中の未硬化部分を吸引・溶解等により除去することによ
り製造可能である。
【0009】また、この発明の第2の観点にかかる高分
子分散型液晶表示素子によれば、液晶は樹脂層中の多数
の微小空間内に浸透しているものなので、樹脂層を独立
して形成し、該樹脂層に液晶を浸透させるという上述の
製造方法を採用できる。従って、簡単かつ短時間でこの
高分子分散型液晶表示素子を製造できる。
【0010】
【実施例】この発明の実施例に係る高分子分散型液晶表
示素子の製造方法を図面を参照して説明する。 (第1実施例)以下、第1実施例にかかる高分子分散型
液晶表示素子の製造方法をその工程に従って説明する。
【0011】まず、透明基板11上に蒸着、スパッタリ
ング等により透明電極13を形成する。次に、図1
(A)に示すように、透明基板11上に、光吸収剤の粒
子15を均一に混在させた未硬化の光硬化性樹脂をスク
リーン印刷或いはグラビア印刷により塗布し、光硬化性
樹脂層17を形成する。
【0012】光吸収剤としては、例えば、ヒドロキシベ
ンゾフェノン系のオルトヒドロキシベンゾフェノン、フ
ェニルサリチル酸等の紫外線吸収剤を使用できる。次
に、光硬化性樹脂層17に紫外線を照射する。紫外線の
照射により光硬化性樹脂層17は硬化を開始するが、光
吸収剤の粒子15の影になっている部分は、紫外線が光
吸収剤の粒子15により吸収されてしまうため、硬化し
ない。従って、光硬化性樹脂層17は、硬化部分と未硬
化部分が混在する状態となる。
【0013】一定時間紫外線を照射すると、未硬化部
分、即ち、溶液状態の光硬化性樹脂を吸引により除去す
る。これにより、図1(B)に示すような、表面から内
部にかけて多数の微小空間29を含む光硬化性樹脂層
(この段階ではすでに硬化して高分子樹脂となっている
ので、以下高分子樹脂層と呼ぶ)17が形成される。
【0014】一方、図1(C)に示すように、他方の透
明基板21上には、透明電極23、シール材25を形成
し、液晶27を溜めておく。この状態で、高分子樹脂層
17を液晶27に浸すようにして、透明基板11でシー
ル材25を上から封止すると、図1(D)に示すよう
に、液晶27が高分子樹脂層17の表面から微小空間2
9内に充填して、微小空間を充たす。液晶27で充たさ
れた微小空間が高分子分散液晶層の液晶ドメインとして
機能する。
【0015】以上説明したように、この実施例では、硬
化した光硬化性樹脂層17中に未硬化の部分をほぼ均等
に分散させ、未硬化の部分を吸引により取り除くことに
より、微小空間29を多数形成し、これに液晶27を充
填させることにより高分子分散液晶層を形成している。
このような製造工程は、液晶セルに光硬化性樹脂と液晶
の混合溶液を真空注入し、液晶と高分子樹脂の相分離を
行う場合に比して工程数及び所要時間が非常に少なくな
り、高分子分散型液晶表示素子を短時間で形成すること
ができる。なお、上述の例では、光吸収剤の粒子15を
均一に光硬化性樹脂層17に混在させたが、例えば、光
硬化性樹脂層17の表面上に散布するようにしてもよ
い。
【0016】(第2実施例)第1実施例においては、光
吸収剤の粒子15を光硬化性樹脂層17内に配置し、未
硬化の部分を形成したが、第2実施例では、光硬化性樹
脂の硬化を遅らせる触媒(負触媒)を用いて未硬化の部
分を形成する。この実施例においても、図1(A)に示
すように、透明基板11に透明電極を形成し、その上に
負触媒の粒子15を含む未硬化の光硬化性樹脂層17を
塗布する。
【0017】次に、未硬化の光硬化性樹脂層17に光
(紫外線)を照射する。光の照射により光硬化性樹脂層
17は硬化を開始するが、負触媒の粒子15の近傍部分
は、負触媒の作用により硬化が進まず、未硬化の状態を
維持する。一定時間光を照射した後、未硬化の部分を吸
引により除去する。これにより、図1(B)に示すよう
な、表面から内部にかけて多数の微小空間29を含む高
分子樹脂層17が形成される。この状態で、必要に応じ
て、高分子樹脂層17全体に紫外線を照射し、全体を十
分に硬化する。
【0018】図1(C)に示すように、他方の透明基板
21上には、透明電極23、シール材25を形成して液
晶27を溜めておく。この状態で、高分子樹脂層17が
液晶27に浸るように透明基板11でシール材25を上
から封止すると、液晶27が高分子樹脂層17の表面か
ら微小空間29に充填し、図1(D)に示す高分子分散
型液晶表示素子が得られる。
【0019】第1及び第2実施例においては、光硬化性
樹脂の未硬化の部分を吸引することにより微小空間29
を形成しているが、例えば、高分子樹脂に不溶で未硬化
状態の光硬化性樹脂を溶かす溶媒等に透明基板11を浸
し、未硬化部分を除去するようにしてもよい。
【0020】(第3実施例)以下、この発明の第3実施
例を説明する。この実施例では、未硬化状態の光硬化性
樹脂の溶液を予め発泡させておく。この発泡状態にある
光硬化性樹脂の溶液をスクリーン印刷或いはグラビア印
刷により透明基板11上に塗布する。次に、発泡状態の
ままの光硬化性樹脂層に紫外線を照射して硬化する。光
硬化により生成された高分子樹脂層は、内部に微小空間
29を多数含んだ状態となる。
【0021】透明基板21上には、図1(C)に示すよ
うに、透明電極23、シール材25を形成して液晶27
を溜めておく。この状態で、高分子樹脂層が液晶27に
浸るように透明基板11でシール材25を上から封止す
ると、図1(C)に示すように、液晶27が高分子樹脂
層17中の微小空間29内に充填して高分子分散液晶層
を形成し、高分子分散型液晶表示素子が得られる。
【0022】なお、発泡状態の光硬化性樹脂溶液を印刷
した場合に、粘性が確保できず、硬化前に樹脂層の形状
が崩れてしまう場合がある。このような場合には、雰囲
気温度を下げる等して粘性を増加して、その形状が維持
されるようにする。また、第1、第2及び第3実施例に
おいて液晶27の粘性や高分子樹脂層17の微小空間に
存在する空気等のため、液晶27が微小空間に充填しな
い場合がある。このような場合には、予め、粘度の低い
液晶を用いるか、減圧環境下で透明基板21上の液晶2
7に高分子樹脂層17を充填させてもよい。又、予め高
分子樹脂層17の微小空間に減圧下である程度液晶を充
填してから液晶が充填した状態の高分子樹脂層17を液
晶27に浸すようにしてもよい。
【0023】この発明は、上記実施例に限定されず、種
々の変更が可能である。例えば、分散液晶層の形成は、
樹脂中に予め液晶充填用の微小空間(例えば、径が2〜
10μm)を形成しておき、これに液晶を浸透させるこ
とにより高分子分散液晶層を形成するならば、どのよう
な手法を採用してもよい。また、上記実施例では、透明
基板11上に光硬化性樹脂層17を形成したが、光硬化
性樹脂層17は透明基板11上以外の場所で形成しても
よい。さらに、光硬化性樹脂は光硬化性のものに限定さ
れず、熱硬化性のものでもよい。
【0024】
【発明の効果】この発明によれば、高分子分散型液晶表
示素子、特に、その中の高分子分散液晶層を短時間で簡
単に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例にかかる高分子分散型液晶
表示素子の製造過程を示す図である。
【符号の説明】
11・・・透明基板、13・・・透明電極、15・・・光吸収剤
の粒子又は負触媒の粒子、17・・・光硬化性樹脂層又は
高分子樹脂層、21・・・透明基板、23・・・透明電極、2
5・・・シール材、27・・・液晶、29・・・微小空間

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数の微小空間を有する高分子樹脂層を形
    成する高分子樹脂層形成工程と、 前記高分子樹脂層の微小空間に液晶を浸透させることに
    より、高分子樹脂と液晶の複合層からなる高分子分散液
    晶層を形成する工程と、 一対の基板と、前記一対の基板間を封止するためのシー
    ル材と、前記高分子分散液晶層とから高分子分散型液晶
    表示素子を形成する工程とを備えることを特徴とする高
    分子分散型液晶表示素子の製造方法。
  2. 【請求項2】前記高分子樹脂層形成工程は、硬化性樹脂
    溶液を不均一な硬化速度で硬化し、樹脂層を形成する硬
    化工程と、前記硬化工程による樹脂層中の未硬化部分を
    除去する工程より構成されることを特徴とする請求項1
    記載の高分子分散型液晶表示素子の製造方法。
  3. 【請求項3】一対の基板と、 前記基板間に配置され、多数の微小空間を有する樹脂層
    と、 前記樹脂層に浸すことにより、前記微小空間を充填した
    液晶と、 前記一対の基板間を封止するシール材とを備えることを
    特徴とする高分子分散型液晶表示素子。
JP34929293A 1993-12-28 1993-12-28 高分子分散型液晶表示素子とその製造方法 Pending JPH07199159A (ja)

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