JPH07198649A - ガスセンサ及びその製造方法 - Google Patents

ガスセンサ及びその製造方法

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JPH07198649A JP6278103A JP27810394A JPH07198649A JP H07198649 A JPH07198649 A JP H07198649A JP 6278103 A JP6278103 A JP 6278103A JP 27810394 A JP27810394 A JP 27810394A JP H07198649 A JPH07198649 A JP H07198649A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体製造技術を利用してシリコン基板上に
多数個が同時に形成された薄膜型ガスセンサ及びその製
造方法を提供すること。 【構成】 本発明の薄膜型ガスセンサは、シリコン基板
と、シリコン基板の表面上に形成された絶縁膜と、前記
絶縁膜の表面上にジグザグ状に形成されたヒータと、前
記絶縁膜の表面上に前記ヒータと並んでジグザグ状に形
成された温度センサと、絶縁膜上に形成された、ヒータ
及び温度センサを電気的に絶縁させるための層間絶縁膜
と、前記ヒータ及び温度センサの上部の層間絶縁膜上に
形成された多数個の電極と、前記電極の上部にアレイ状
に配列された、検出ガスと反応するための多数個の対ガ
ス感応層と、ガス感応層が検出ガスと反応しないように
検出ガスを遮断するための各対ガス感応層のうち一つの
ガス感応層に形成された多数個のガス遮断膜と、を含
む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜の半導体ガスセン
サ及びその製造方法に関するものである。金属酸化物半
導体を用いたガスセンサとしては、セラミック基板上の
ガス感知物質を塗布した抵抗型のガスセンサが広く用い
られている。
【0002】
【従来の技術】このような抵抗型のガスセンサは、厚膜
型のセンサであり、図1はガスセンサの断面図であり、
図2(a)と(b)はガスセンサの電極及びヒータの平
面構造を各々示す。
【0003】図1に示すように、厚膜型ガスセンサは、
セラミック基板4の前面には電気的な信号を読み取るた
めの電極1と、検出ガスと反応しうるガス感応層2が形
成されている。一方、セラミック基板4の後面にはガス
感応層2が検出ガスとよく反応するようガス感応層2を
所定の温度と加熱するためのヒータ3が形成されてい
る。ここで、用いられるセラミック基板4は、通常厚さ
0.635mm程度のアルミナAl2 3 基板か、又はア
ルミナ円筒である。
【0004】図2(a)と(b)は、各々電極1とヒー
タ3の平面構造図であり、抵抗型ガスセンサはアルミナ
材質のセラミック基板4の後面に伝導性物質をスクリー
ン印刷法により塗布し、高温で焼成してヒータ3を形成
する。この際、ヒータ用伝導性物質としてはRuO
2 系、Ni−Cr系、W−Pt系の物質が用いられる。
【0005】電極1はセラミック基板4の前面上に通常
Ptのような伝導性物質をスクリーン印刷法により塗布
し、高温焼成して形成する。前記ヒータと電極用伝導性
物質は、スクリーン印刷に適した粘度を有し、基板によ
く付着するようにいろいろな物質が混合された粘っこい
溶液状態を保持するようにする。
【0006】ガス感知物質に触媒物質が混合された粉末
と有機溶媒がよく混ったペーストを電極2の間のセラミ
ック基板4上にスクリーン印刷法により塗布した後、3
00〜1000℃で焼結してガス感応層2を約数μm乃
至数十μmの厚さに形成することでガスセンサを完成す
る。
【0007】ガス感応層2のガス感知物質として用いら
れる粉は、共沈法(coprecipitation )等により得た粉
末か、又は既に実用化されている粉末のうち微細粒子で
均一な粉を使用する。普通、ガス感応層用ガス感知物質
としては、ガスセンサの用途に応じて多様な物質が用い
られるが、SnO2 は可煙性ガスの検出用としてよく用
いられ、アルコール類の検出用としてはWO3 、いろい
ろなガスの検出用としてはZnOなどの金属酸化物半導
体が用いられている。そして、検出ガスとの反応を促進
するために、ガス感応層2に触媒物質を添加するが、触
媒物質としては主に貴金属物質のAu,Pt,Pdなど
が用いられる。
【0008】ガス感応層用ペーストは、ガス感知物質を
粉の状態にした後、粉末に有機溶媒を混ぜてペーストと
するが、粉末のガス感知物質を作る方法は次の通りであ
る。
【0009】まず、ガス感知物質に対して触媒物質を一
定の比率で重さを定量し、ガス感知物質に触媒物質をよ
く混合するために、ボールミル(ball milling)をす
る。即ち、ガス感知物質に一定の比率で触媒物質を混合
し、これにアルコール類と適当な大きさのボールを一緒
に混ぜてボールミルをする。ボールミルにより混合され
た粉末を篩いにかけて粉末からボールを分離し、ボール
が分離された粉末を赤外線乾燥機で充分乾燥させてアル
コール類を蒸発させる。この際、触媒物質が固って析出
されないようにしなければならない。
【0010】こうして乾燥した粉末を乳鉢で適当に粉砕
し、ボールミル時と同様に、粉砕された粉にアルコール
類とボールとを混合して粉砕器により粉末粒子の大きさ
が一層緻密になるようさらに粉砕する。粉砕された粉を
篩いにかけてボールを粉末から分離し、赤外線乾燥機で
充分乾燥させてアルコール類を蒸発させる。乾燥した粉
を乳鉢で粉砕して触媒物質が添加された粉を最終的に得
る。このようにガス感知物質を微細な粉に粉砕する理由
は、普通、粒子を小さくすると、検出ガスとの反応の時
接触する表面積が増加して粘度が向上するためである。
【0011】従来のガスセンサでは、触媒物質としてC
uOなどの酸化物が用いられたり、セラミック基板とガ
ス感応層間の接着状態が不良の場合には、これを補うた
めにガス感知物質にSiO2 またはAl2 3 などを添
加したりもする。SiO2 またはAl2 3 等も、ガス
感知物質に触媒物質を添加させる方法と同一の方法によ
りガス感知物質に添加する。
【0012】次に、いろいろな物資が混合されたガス感
知物質の粉をスクリーン印刷に容易になるよう有機溶媒
と練って適当な粘度を有するガス感知物質ペーストを作
る。この際、有機溶媒としては普通α−テルフェノール
にエチルセルローズを5〜10%程度となるように約8
0℃でよくかき混ぜながら溶かしたものを使用する。
【0013】図3は従来の焼結形ガスセンサの斜視図を
示す。図3に示したセラミック円筒形のガスセンサで
は、ガス感知層をスクリーン印刷法を用いて形成するこ
とができないので、SnO2 のようなガス感知物質ペー
ストを円筒形のセラミックチューブ5の表面に筆などで
塗布してガス感応層6を形成する。ヒータ及び電極の形
成のための一連の工程によって作られた素子の両側電極
7−1,7−2とヒータ8にリード線9を連結して使用
する。
【0014】このような方法によって製造された図1乃
至図3のガスセンサは抵抗型の半導体ガスセンサと呼ば
れるが、このガスセンサの動作原理は下記の通りであ
る。まず、ガス感応層が検出ガスを感知する原理は次の
ようである。
【0015】初期にはガス感応層の表面に空気中の酸素
等いろいろなガスが化学的結合をしている。この際、化
学的結合をしているガスというのは、半導体状態のガス
感応層に存在している電子と結合している状態のガスを
いう。したがって、ガス感応層には電子が空乏されてい
て電気伝導度が低くなる。即ち、抵抗が増加するためガ
ス感応層の抵抗は非常に高くなる。
【0016】この状態で検出しようとするガスがあれ
ば、ガス感応層の表面に化学的結合により吸着したガス
が検出ガスと反応して他のガスを生成すると同時に、ガ
ス感応層の表面に吸着したガスと結合していた電子はさ
らに分離される。したがって、ガス感応層の電気伝導度
が増加することになってガス感応層の抵抗は非常に低く
なる。即ち、抵抗型半導体ガス検出センサは、検出しよ
うとするガスがあれば、ガスセンサの抵抗が急激に減少
し、検出しようとするガスが無ければ、抵抗が急激に増
加することになる。
【0017】このようなガスセンサと負荷抵抗を直列に
連結し、静電圧を印加して電気的な回路を構成する場合
において、検出ガスが無い時には、ガスセンサの抵抗が
大きいために、直列回路に流れる電流値は小さく、検出
ガスが高濃度になるにつれて、検出ガスがガスセンサと
反応してガスセンサの抵抗は段々小さくなって直列回路
に流れる電流値は段々増加する。したがって負荷抵抗に
かかる電圧は増加する。即ち、ガス濃度に比例して負荷
抵抗にかかる電圧が変わることになる。
【0018】金属酸化物半導体ガスセンサに内蔵された
ヒータは、電流が流れて発熱することにより、ガス感応
層を所定の温度と加熱する役割を果たす。このようにガ
ス感応層を所定の温度に加熱することは、ガス感応層
は、塗布された物質によって所定の温度で特定ガスに対
して高い選択性を有するためである。即ち、検出しよう
とするガスと容易に反応するようにガス感応層を活性化
させて一定の温度に加熱することにより、湿気による影
響を減少し、検出ガス以外の他のガスに対する影響を減
少して、検出ガスの選択性を高めるためである。
【0019】なお、ガス感応層の検出ガスに対する応答
の速度を速くし、ガス感応層の表面が其の他のガスに露
出して汚染された場合には、ガス感応層の表面から汚染
物質を除去する用途としても用いられる。
【0020】上述した従来の厚膜型ガスセンサは、ガス
感応層を加熱するためのヒータとガス感応層との間にセ
ラミック基板が存在するために熱損失が多くて、効率的
にガス感応層を加熱し難い。また、セラミック基板が厚
くて、正確にヒータをスクリーン印刷法により形成する
ことができないので、ガス感応層内の温度分布が不均一
でその誤差も大きい、したがって、ガスセンサが誤動作
する場合がしばしば発生されて信頼性に大きな問題を引
き起こす。
【0021】一方、セラミック基板の前面に電極とヒー
タを全て形成する場合には、その工程が難しい。また、
セラミック基板と不均一のヒータにより局部的に高温に
なり易い。したがって、局部的に発生する高温は、ガス
感熱層の熱化現象を加速させてガスセンサの寿命を短縮
する問題と、ガスセンサの応答特性を低下させる問題を
引き起こす。
【0022】なお、セラミック基板を利用してガスセン
サを製造する場合、いろいろなガス感知物質でいろいろ
なガスセンサを同一の基板上に形成するのは困難であ
る。これは、複数個のガスセンサが同一の基板上に形成
されるためには、数回のスクリーン印刷を行わなければ
ならないからである。数回のスクリーン印刷を行う場合
には、ガス感応膜とセラミック基板との接着強度が弱い
ために、先ずスクリーン印刷されたガス感応膜が落ち、
非常に多数個のガス感応膜を正確な位置にスクリーン印
刷し難いという難点がある。そして、このように製造さ
れたガスセンサは、素子自体が大変大きくなるので、消
費電力が大きいし、実際に素子をパッケージングする
時、電極とヒータのリード線をパッケージの固定ピンに
連結する工程が難しい。
【0023】したがって、従来のガスセンサは大抵単一
のガスセンサで構成されており、この場合にはガスセン
サがいろいろなガスに反応する非選択性を見せるという
問題点がある。検出ガスに対する非選択性を解決するた
めに、多数個のガスセンサを半導体製造技術を適用して
シリコン基板上に薄膜の形態に製造する技術が台頭して
きた。
【0024】しかし、半導体製造技術を適用して多数個
の薄膜型ガスセンサを製造する場合には、前記問題を解
決することはできるが、各々のガスセンサ毎に動作温度
が違って各ガスセンサのガス感応膜の材料及びその製造
方法、被検査ガスの種類によって動作温度が違ってくる
ために、個別的にヒータを形成しなければならないとい
う問題点がある。なお、各ヒータ毎に互いに違う電源を
印加しなければならないので、ヒータの数だけ各ヒータ
を駆動する電源装置が必要である。即ち、小型のアレイ
ガスセンサの一つを駆動するためには、多数個の嵩の大
きい電源装置が別途に必要となる問題がある。
【0025】一般に、ガスセンサは外部の環境的な要素
である気体に影響をたくさん受けるばかりではなく、気
体以外の環境要因、即ち、湿度或いは温度によつても他
の素子に比べて影響をたくさん受ける。しかも、ヒータ
の加熱によっても徐々にガス感応層の空気中の初期抵抗
値が変わったりもする。
【0026】したがって、ガスの種類を区別し且つ特定
ガスに選択的に反応するように、多数個のガスセンサを
同一の基板上に一つのチップで構成するパターン認識法
を使用する場合、全ての情報試料の基準は、新鮮な空気
状態でガスセンサが示す初期抵抗値である。よって、使
用期間にしたがって初期抵抗値が変わった分だけ補償し
なければ、誤差によるセンサの誤動作を防止することが
できない。しかし、従来のガスセンサは、優れた選択性
もなく、時間経過による外部条件の変化、或いは内部ヒ
ータの加熱による初期値の変動による誤動作のために信
頼性が低下するという深刻な問題点がある。
【0027】本発明の目的は、半導体製造技術を利用し
て、シリコン基板上に多数個が同時に形成された薄膜型
ガスセンサ及びその製造方法を提供することにある。本
発明の他の目的は、シリコン基板の前面部に均一とヒー
タ及び電極を同時に形成して局部的に発生する高温によ
るガス感熱層の熱化現象及び応答特性を向上させる薄膜
型のガスセンサ及びその製造方法を提供することにあ
る。本発明の別の目的は、外部環境による誤差及び内部
ヒータの加熱による初期抵抗値の変動による誤差を除去
して、信頼性及び選択性を向上させた高性能の薄膜型ガ
スセンサ及びその製造方法を提供することにある。本発
明の別の目的は、単一のヒータでガスセンサのいろいろ
な動作温度を満足させることによって、一つの電源装置
によっても駆動可能なアレイガスセンサ及びその製造方
法を提供することにある。
【0028】上記目的を達成するため、本発明の薄膜型
ガスセンサは、シリコン基板と、シリコン基板の表面上
に形成された絶縁膜と、前記絶縁膜の表面上にジグザグ
状に形成されたヒータと、前記絶縁膜の表面上に前記ヒ
ータと並んでジグザグ状に形成された温度センサと、絶
縁膜状に形成された、ヒータ及び温度センサを電気的に
絶縁させるための層間絶縁膜と、前記ヒータ及び温度セ
ンサの上部の層間絶縁膜上に形成された多数個の電極
と、前記電極の上部にアレイ状に配列された、検出ガス
と反応するための多数個の対ガス感応層と、ガス感応層
が検出ガスと反応しないように検出ガスを遮断するため
の前記各対ガス感応層のうち一つの対ガス感応層に形成
された多数個のガス遮断膜と、を含む。
【0029】ヒータは各対ガス感応層を各々互いに異な
る動作温度に加熱する構造を有する。ヒータは線間の間
隔を一定に保持し、高温の動作電圧を有する各対ガス感
応層の下部には幅の狭い線を有し、低温の動作電圧を有
する各対ガス感応層の下部には幅の広い線を有する。ヒ
ータは線幅を一定に保持し、高温の動作電圧を有する各
対ガス感応層の下部では狭い線間の間隔を有し、低温の
動作電圧を有する各対ガス感応層の下部では広い線間の
間隔を有する。ヒータは高温の動作電圧を有する各対ガ
ス感応層の下部では狭い線幅及び線間隔を有し、低温の
動作電圧を有する各ガス感応層の下部では広い線幅及び
線間の間隔を有する。各対ガス感応層のうち一つはその
上部にガス遮断層が形成されて基準素子部として作用
し、もう一つは検出ガスと反応するガス感応部として作
用する。各対ガス感応層、即ち基準素子部として作用す
るガス感応層とガス感応部として作用するガス感応層と
は同一のガス感知物質からなる。多数個の電極は、各対
ガス感応層においてガス遮断膜が形成されてないガス感
応層とガス遮断膜が形成されたガス感応層に共通に連結
される多数個の共通電極と、各対ガス感応層のうちガス
遮断膜が形成されていないガス感応層に連結された多数
個の第1電極と、各対ガス感応層のうちガス遮断膜が形
成されたガス感応層に連結された第2電極と、を含む。
【0030】なお、本発明は、シリコン基板の両面上に
絶縁膜を形成するステップと、前記シリコン基板の前面
上の絶縁膜上にジグザグ状のヒータ及び温度センサを同
時に形成するステップと、温度センサとヒータが形成さ
れた絶縁膜上に層間絶縁膜を形成するステップと、前記
ヒータ及び温度センサの一部分を露出させてコンタクト
ホールを形成するステップと、前記コンタクトホールを
ヒータ及び温度センサと当接するようにヒータ用パッド
と温度センサ用パッドを層間絶縁膜上に形成するステッ
プと、前記ヒータ用パッドと温度センサが形成された部
分を除いた層間絶縁膜上に多数個の電極を形成するステ
ップと、電極を含んだ層間絶縁膜上にアレイ状の多数個
の対ガス感応層を形成するステップと、各対ガス感応層
のうち一つのガス感応層上にのみガス遮断膜を形成する
ステップと、基板の後面上に形成された絶縁膜をエッチ
ングして基板を露出させるステップと、前記露出した基
板を絶縁膜をマスクとしてエッチングするステップと、
を含む。
【0031】多数個のガス感応層を形成する方法は、ホ
トレジスト膜を前記電極及びパッドが形成された絶縁層
上に塗布するステップと、多数個の電極のうち当該電極
上のホトレジスト膜を除去するステップと、ZnOにP
d触媒物質が含まれたガス感知物質をスパッタリング法
により蒸着するステップと、電極の上部のZnOガス感
知物質をリフトオフ工程で除去して、前記ホトレジスト
膜が除去された電極上にのみZnOからなる対ガス感応
層を形成するステップと、再びホトレジスト膜を前記電
極及びパッドが形成された絶縁層上に塗布するステップ
と、多数個の電極のうちZnOの対ガス感応層が形成さ
れた電極と隣り合う電極上のホトレジスト膜を除去する
ステップと、SnO2 にPd触媒物質が含まれたガス感
知物質をスパッタリング法により蒸着するステップと、
電極の上部のSnO2 ガス感知物質をリフトオフ工程で
除去して、前記ホトレジスト膜が除去された電極上にの
みSnO2 からなる対ガス感応層を形成するステップ
と、ホトレジスト膜を前記電極及びパッドが形成された
絶縁層上に塗布するステップと、多数個の電極のうちS
nO2 の対ガス感応層が形成された電極と隣り合う電極
上のホトレジスト膜を除去するステップと、WO3 にP
d触媒物質が含まれたガス感知物質をスパッタリング法
により蒸着するステップと、電極の上部のWO3 ガス感
知物質をリフトオフ工程で除去して、前記ホトレジスト
膜が除去された電極上にのみWO3 からなる対ガス感応
層を形成するステップと、を含む。
【0032】
【実施例】図4は、本発明の実施例1によるガスセンサ
の平面図であり、図5は図4のA−A′線に沿った断面
構造図を示す。図4及び図5を参照すると、実施例1に
よるガスセンサは、シリコン基板11と、シリコン基板
11の前・後面上に形成された絶縁膜12,13と、前
記支持用絶縁膜13の表面上にジグザグ状に形成された
ヒータ15と、支持用絶縁膜13の表面上に前記ヒータ
15と並んでジグザグ状に形成された温度センサ19
と、支持用絶縁膜13上に形成されたヒータ15及び温
度センサ19を電気的に絶縁させるための層間絶縁膜2
3と、前記ヒータ15及び温度センサ19の上部の絶縁
膜23上に形成された多数個の電極と、前記電極の上部
に形成された多数個のガス感応層と、ガス感応層が検出
ガスと反応しないように検出ガスを遮断するための前記
多数個のガス感応層のうち一部に形成された多数個のガ
ス遮断膜を含む。
【0033】図4を参照すると、絶縁層23上には3対
のガス感応層が形成されて6個のガスセンサアレイを構
成する。第1対のガス感応層25−1,25−2のガス
感知物質はSnO2 であり、第2対のガス感応層26−
1,26−2のガス感知物質はWO3 であり、第3対の
ガス感応層27−1,27−2のガス感知物質はZnO
である。ガスセンサのうちガス遮断膜が形成されたこと
は基準素子部として作用し、ガス遮断層が形成されてい
ない薄いガスセンサは、ガス感応素子部として作用す
る。
【0034】多数個の電極は、共通電極と電極とからな
って前記各ガス感応層の下部に形成されるが、第1対の
ガス感応層25−1,25−2下部には、各々共通電極
29が形成され、各ガス感応層の下部には電極34−
1,34−2が各々形成された。このような方法により
第2対及び第3対のガス感応層の下部にも共通電極3
2,33と電極35−1,35−2、36−1,36−
2、37−1,37−2が形成される。
【0035】上記構造を有する本発明の実施例1による
ガスセンサの製造方法は、スパッタリングタゲット製造
工程と素子の製造工程に区分されるが、先ずスパッタリ
ングタゲットの製造方法を説明する。
【0036】スパッタリングタゲット製造工程は、薄膜
型ガスセンサの製造工程でガス感応層を形成するのに必
要なガス感知物質タゲットを作る工程であり、この工程
の順序は次のようである。
【0037】1)先ず、タゲットの基本物質として使用
するSnO2 、WO3 、ZnOの粉末とここに添加され
るいろいろな触媒物質をよく混合する。
【0038】2)粉の粒子の形と大きさが均一になるよ
うに適当量のボールとエタノールを混ぜて24時間ボー
ルミルをする。
【0039】3)赤外線乾燥装置で充分乾燥させてエタ
ノールを蒸発させる。
【0040】4)乾燥した粉末を乳鉢で粉砕し、粉の粒
度を一層均一にするために、100メシュ(mesh)の篩
いにかける。
【0041】5)600℃、N2 の雰囲気で数時間仮焼
き(calcination)する。
【0042】6)仮焼きを経て不純物を除去し、安定化
された状態の粉末を再粉砕して篩いにかける。
【0043】7)加圧成型装置で適当な大きさに成型す
る。
【0044】8)成型された状態で1000〜1600
℃と焼結してガス感応層を形成するためのガス感知物質
の条件別にタゲットを各々製造する。
【0045】次に、前記のように製造されたガス感知物
質を使用して素子製造工程を図6に基づいて説明する。
【0046】図6(工程101)を参照すると、基板と
してp型の(100)シリコン基板11を使用する。こ
のシリコン基板11の厚さが400μm程度となるよう
に基板11の両面を研磨する。図6(工程102)を参
照すると、研磨されたシリコン基板の一側面(前面)に
のみホウ素を基板の表面から2μmの深さまで拡散させ
る。基板に拡散したホウ素は、後続の基板エッチング工
程時にエッチングストッパ層として作用する。図6(工
程103)を参照すると、低圧化学気相蒸着法(LPC
VD)によりシリコン基板11の両面に窒化膜12,1
3を3000オングストロームの厚さと均一に蒸着す
る。この際、ホウ素が注入された基板の前面に形成され
た窒化膜13が支持膜としての役割を果たすと、基板の
後面に形成された窒化膜12は後続のシリコン基板のエ
ッチング工程の時エッチングマスクとして作用する。
【0047】図6(工程104)を参照すると、基板の
全面上にホトレジスト膜(図示は省略)を塗布し、ホト
エッチングによりヒータと温度センサが形成されるべき
部分のホトレジスト膜を除去して基板を露出させる。
7.5mmTの圧力下で窒化膜と接着力に優れたタンタ
ルをスパッタリング方法により厚さ500オングストロ
ームと蒸着した後、プラチナを厚さ4500オングスト
ロームと蒸着する。タンタルとプラチナが蒸着されたシ
リコン基板をアセトンに浸し、超音波を利用してリフト
オフ(lift-off)法により不必要な部分のタンタルとプ
ラチナを除去すると、タンタルとプラチナはホトレジス
ト膜が除去されて露出した基板上にのみ残ることになる
ので、ヒータ15及びヒータの温度を調節するための温
度センサ19を製作する。このように製造されたヒータ
15は、図12に示すように、支持用絶縁膜13上にジ
グザグ状に形成される。温度センサ19も前記ヒータの
ようにジグザグ状に形成されるが、ヒータと温度センサ
は絶縁膜13上に並んで配列される。
【0048】図6(工程105)を参照すると、ヒータ
15及び温度センサ19が形成された基板の前面上にヒ
ータ15及び温度センサ19と後続工程で形成される電
極間を電気的に絶縁させるための絶縁膜23をスパッタ
リング法により厚さ6000オングストローム程度と蒸
着する。絶縁膜23として窒化膜が用いられる。
【0049】図6(工程106)は、ヒータと温度セン
サ用パッドを形成するためのコンタクトホールの形成工
程図であり、ドライエッチング法のRIE法によりヒー
タ15及び温度センサ19上の絶縁膜23を各々除去し
てコンタクトホール16,20を各々形成する。
【0050】図6(工程107)と図7(工程108)
は、電極及びパッドの形成工程図であり、前記ヒータ及
び温度センサを形成する方法と同様に、タンタル及びプ
ラチナをスパッタリング方法により各々厚さ500オン
グストローム、4500オングストロームと蒸着して多
数個の電極を形成し、同様に前記コンタクトホール16
を介してヒータ15と電気的に連結されるようにヒータ
用パッド17を形成するとともに、コンタクトホール2
0を介して前記温度センサ19と電気的に連結されるよ
うに温度センサ用パッド21を形成することにより金属
工程は全部完了される。このような状態なので金属薄膜
の組織が緻密になり、抵抗値も低くして電流がよく流れ
るようにするために300〜800℃のN2 の雰囲気で
30分間熱処理を行う。
【0051】図7(工程109)は、スパッタリングタ
ゲット工程で製造されたガス感知物質を使用して多数個
のガス感応層を形成する工程図である。ガス感応層は3
対と形成され、各対は各々互いに異なる物質からなる。
当該電極上に多数個のガス感応層を2個一組にして形成
するが、先ずホトレジスト膜(未図示)を前記電極及び
パッドが形成された絶縁層23上に塗布し、当該電極上
のホトレジスト膜を除去する。ZnOにPd触媒物質が
0〜10%位含まれたガス感知物質をスパッタリング法
により厚さ数千オングストロームと蒸着する。このよう
に形成されたZnOガス感知物質をリフトオフ工程によ
り除去して、前記ホトレジスト膜が除去された当該電極
上にのみZnOからなる対ガス感応層25−1,25−
2を形成する。次いで、ガス感応層の構造が緻密になり
ガス反応が容易になるよう400〜800℃の空気中で
数時間熱処理する。このように形成されたZnOの対ガ
ス感応層の隣にさらにSnO2 にPdが0〜10%添加
されたガス感応膜を前記ZnOガス感応膜の形成工程と
同一の方法により蒸着し熱処理する。そして、WO3
Pdが0〜10%添加されたガス感知物質を前記の方法
によりSnO2 の隣に形成し熱処理する。これにより、
全部で6個のガス感応層が形成される。各々のガス感応
膜を形成した後、熱処理工程を各々行うこともでき、ま
たガス感応膜を全部形成した後、一度の熱処理工程を行
うこともできる。
【0052】図7(工程110)はガス遮断膜の形成工
程図であり、窒化膜をスパッタリング方法により厚さ1
0,000オングストロームと形成して基準素子として
作用するガス感応層が検出ガスと接触することを遮断す
るためのガス遮断膜37を形成する。この際、互いに同
一の物質からなる対ガス感応層のうち一つのガス感応層
を基準素子として使用するためにガス感応層上にガス遮
断膜を形成する。これにより、ペアからなるガス感応層
のうち一つのガス感応層がガスと反応できないように
し、ヒータの発熱温度によってのみガス感応層の抵抗が
変わるようにすることで、もう一つのガス遮断膜が形成
されていないガス感応層と同一条件の基準素子となるよ
うにする。
【0053】シリコン基板の前面上における全ての工程
が行われた後、ヒータの消費電力を最小化し、素子の側
面または底面への熱伝達を遮断するために、支持膜にく
らべて熱損失の大きいシリコン基板を除去してダイアプ
ログラム構造のシリコン基板を形成する。即ち、基板の
後面に形成された絶縁膜12をRIE法で除去してエッ
チングされるシリコン基板の後表面を図6(工程11
1)のように露出させる。そして、シリコンと窒化膜に
対して選択性の優れたKOH溶液を利用して5〜6時間
異方性エッチングして、図7(工程112)のように前
記露出したシリコン基板をエッチングする。この際、シ
リコン基板上に前記の工程のようにホウ素が拡散した場
合には、ホウ素が拡散した層はエッチングストッパとし
て作用することにより、ホウ素が拡散した層までにシリ
コン基板がエッチングされ、ホウ素が拡散していない場
合には、支持用絶縁膜が露出する時までシリコン基板が
エッチングされる。したがって、素子の側面又は底面へ
の熱伝達が遮断される。よって、ヒータの消費電力は最
小化しながらガス感応層を300℃まで効率的に加熱す
ることができる。
【0054】図8は、ヒータの消費電力によるガス感応
層の温度関係を示すものであり、曲線(A)は上述した
工程のようにホウ素をシリコン基板に拡散させた素子の
ヒータの電力によるガス感応層の温度を示すものであ
り、曲線(B)は上述した工程のうちホウ素の拡散工程
が排除されて製造された素子のヒータの電極によるガス
感応層の温度を各々示すものである。
【0055】ホウ素が拡散した場合には、シリコン基板
の除去工程時、シリコン基板が完全に除去されなくホウ
素が拡散した部分が残っているので、ホウ素が拡散しな
くて基板が完全にエッチングされる場合より基板を通じ
て熱伝達が一層多く成されるので、同一ヒータの電力で
ホウ素が拡散しない場合よりガス感応層を低い温度に加
熱する。これにより、シリコン基板を通じて熱伝達が多
く成されることが判り、本発明のようにシリコン基板の
後面をエッチングすることにより、ヒータの消費電力を
減少し、ガス感応層を適正温度に加熱することが可能で
ある。この際、ホウ素は基板の表面から2μm程度まで
拡散するので、素子の特性にはあまり影響を及ぼすこと
なく、ホウ素拡散層は窒化膜とともにエッチングストッ
パとして作用して、シリコン基板のエッチング時二重の
エッチングストッパを形成する。よって、支持膜の上部
の素子部分が一緒にエッチングされることを防止するこ
とができる。
【0056】前記のように製造されたガスセンサのガス
感度は、自動化されたガス特性測定装置により測定され
る。ガス特性測定装置は、各々のガス容器から流入する
ガスの流量を調節する各々のガス流量調節器、流量が調
節された各々ガスを混合する混合機、混合ガスが流入し
ガスセンサを装着できるチャンバ、測定前と測定後の其
の他の雑ガスを排出する真空ポンプ、チャンバ内部の圧
力を一定に保持する自動圧力調節器、測定装置を自動に
制御し且つガスセンサの特性変化を連続的に測定及び貯
蔵するコンピュータなどから構成されている。
【0057】前記測定装置で測定されたガスセンサのガ
ス感度は、空気中におけるガスセンサの抵抗に対する、
測定するガスが流入するときのガスセンサの抵抗比を百
分率で示すものであり、式で表すと次のようである。
【0058】 感度(S)=(Ro・Rg)×100(%) この時、Roは空気中におけるガスセンサの抵抗、Rg
は測定するガスが存在する時のガスセンサの抵抗であ
る。
【0059】図8は図4の6個のガスセンサアレイにお
いて、ガス感応層上にガス遮断膜が形成された基準素子
を負荷素子として使用してガスを感応することができる
ように、直列回路で構成した。
【0060】図8を参照すると、ヒータ15にパッド1
9を介して一定の電圧(VH )を印加して加熱すること
により、その上部の多数個のガス感応膜を所定の温度に
加熱して、ガス検出を容易にする。なお、各対のガスセ
ンサの各々の電極(33−1,33−2)、(34−
1,34−2)、(35−1,35−2)には各々のパ
ッド(39−1,39−2)、(40−1,40−
2)、(41−1,41−2)を介して静電圧Vc を印
加することにより、ガス感応膜のガス検出によって抵抗
値が変わり、抵抗値の変化によってガスセンサの第1出
力端子OUT1、第2出力端子OUT2、第3出力端子
OUT3を介して各々測定したガス感知特性を出力す
る。この際、各出力端子のガス感知特性は、図10
(a)、(b)、(c)に示した。
【0061】従来では、ガスセンサのガス感応による抵
抗を測定するために、ガスセンサの抵抗と同じ値を有す
る負荷抵抗をガスセンサと直列に連結して直列回路を構
成したが、本発明では図9のようにガスを検出するガス
センサと同一の材質の同一の特性を有するガス遮断膜が
形成されたガスセンサを負荷抵抗として使用することに
より、外部環境の変化による初期抵抗値の変化を防止す
ることができる。即ち、外部環境要因によってガスセン
サの初期抵抗値が変更すると、それと同一の特性を有す
る基準素子からなる負荷抵抗もガスセンサと同一の値に
初期抵抗値が変わることになるので、ガスセンサは外部
環境要因による影響を受けない。したがって、ガスの種
類判別及び正確なガス濃度の測定が可能になる。
【0062】図11は、本発明の薄膜型ガスセンサの温
度特性図であり、ヒータの温度と温度センサの抵抗関係
を示すものである。図9も、図6と同様に曲線(A)
は、ホウ素の拡散工程が進行された素子の温度センサの
特性を示し、曲線(B)はホウ素の拡散工程が排除され
た素子の温度センサの特性を各々示す。
【0063】薄膜型ガスセンサは、温度が増加するにつ
れて抵抗値が減少するが、同一のヒータの温度でホウ素
が拡散しない場合よりホウ素が拡散した場合に、温度セ
ンサの抵抗値が大きいということが判る。即ち、図8と
同様にホウ素が拡散した基板の一部分が残っている場合
が、基板が完全にエッチングされた場合より基板を介し
て熱伝達がよく成されて温度センサの抵抗値が大きくな
ることが判る。
【0064】前記のガスセンサは、ガスに反応する素子
と反応しない素子が一つのチップの中に一緒に存在する
ため、ガスと反応しない素子である基準素子を負荷抵抗
として用いることができる。このように基準素子を負荷
抵抗として用いることにより、自動的にガスセンサの抵
抗と負荷抵抗が同様になるが、これは同一の支持膜上に
ガスセンサと負荷抵抗が同一物質で同一の条件により製
造され、且つ室内の温度と支持膜の温度、光の強さなど
変わる外部の環境要素と共に変化されるためである。
【0065】しかし、基準素子はガスと反応しないよう
にガス遮断膜があるので、こういう回路は検出ガスによ
ってのみ出力が発生する。したがって、外部の環境要素
によって発生する誤差を著しく減少させることができ、
使用期間が増加するにつれて現れる初期値の変化がない
ので、パターン認識法を適用し易い。よってガスの種類
と正確なガス濃度を効果的に検出することができる。
【0066】なお、ガスセンサの検出回路のうちのブリ
ッジ回路を簡単で理想的に構成することが可能である。
ブリッジ回路で必ず採用される基準素子がガスセンサと
同一に製造されるために、理想的な基準素子の実現が可
能であり、同一のチップ上にガスセンサと基準素子とが
電気的に連結されていてブリッジ回路の構成が可能であ
る。
【0067】図12は、本発明の他の実施例による薄膜
型ガスセンサの断面構造図を示す。図12を参照する
と、他の実施例による薄膜型ガスセンサは、前記図4と
図5の実施例1とは違って、温度センサ19とヒータ1
5が同一支持用絶縁膜13上に形成されず、ヒータ15
は支持用絶縁膜13上に形成され、温度センサ19は層
間絶縁膜23上に形成された構造を有する。即ち、ダイ
アプログラム構造を有するシリコン基板11と、シリコ
ン基板11上に形成された支持膜13と、ガス感応層を
互いに異なる温度と加熱するためのヒータ15と、ヒー
タの温度を正確に制御するための温度センサ19と、ガ
スセンサの信号を読み取るための多数個の電極と、電極
上に各々互いに違うガスを感知するための、互いに違う
動作温度を有する多数個のガス感応膜と、から構成され
る。
【0068】図14は、本発明の他の実施例による薄膜
型ガスセンサの製造工程図を示す。
【0069】図14(a)のように、基板へはp型の
(100)シリコン基板が用いられる。厚さが400μ
m位となるようにシリコン基板の両面を研磨する。図1
4(b)のように、シリコン基板の両面を研磨した後、
基板の前面にホウ素を注入して基板の表面から2μmの
深さまで拡散させる。
【0070】図14(c)のように、低圧化学気相蒸着
法により絶縁膜を基板の両面に300オングストローム
の厚さと均一に蒸着する。絶縁膜として窒化膜が使用さ
れるが、ホウ素が拡散した基板の前面上に形成された窒
化膜13は支持膜として用いられ、基板の後面上に形成
された窒化膜12はエッチングマスクとしての役をす
る。
【0071】図14(d)のように、絶縁膜13上にホ
トレジスト膜(図面には省略)を塗布し、ヒータが形成
されるべき部分のホトレジスト膜をホトエッチング工程
により除去してヒータが形成される基板を露出させる。
7.5mTorrの圧力下において、前記絶縁膜と接着
力に優れたチタニウムをスパッタリング法により厚さ5
00オングストロームと先ず蒸着し、次いでプラチナを
厚さ4500オングストロームと蒸着する。チタニウム
とプラチナを蒸着した後、シリコン基板をアセトンに浸
し、超音波を利用してリフトオフ法により不必要な部分
のタンタルとプラチナを除去してヒータを製作する。し
たがって、ヒータは前記のホトレジスト膜の除去で露出
した基板上にのみ形成される。
【0072】図13は本発明のヒータの平面図を示す。
【0073】図13(a)は、ヒータの線幅及びヒータ
の線間の間隔が全部同じ広さで製作された場合の平面図
を、図13(b)は、ヒータの線幅及びヒータの線間の
間隔が互いに違う広さで製作された場合の平面図を各々
示す。
【0074】したがって、図13(a)の場合は図4の
ようなガスセンサアレイにおいて、多数個のガスセンサ
のガス感応層を一つのヒータで同一の温度と加熱するこ
とができ、図13(b)の場合は多数個のガスセンサの
ガス感応層を一つのヒータで互いに違う温度と加熱する
ことができる。即ち、前記互いに違うガス感応層が各々
互いに違う動作温度を有するようにするため、図13の
ようにヒータの線幅又は線間の間隔を互いに異なるよう
に形成する。
【0075】本発明では多数個のガス感応膜を各々互い
に違う動作温度と加熱するためのヒータを三つのタイプ
で製作するが、同一の支持膜上に形成されたヒータの温
度差は消費される電力の比率によって決められる。
【0076】ヒータを製造する方法1は、ヒータの線幅
(W)を異にして、同じ電流量が流れる時、ヒータの線
幅によって互いに異なる電圧が掛かるようにすること
で、ヒータの温度が互いに異なるように製造する方法で
ある。即ち、線幅(W2)の狭い部分ではヒータの抵抗
が大きいので、高い電圧が掛かってもヒータはガス感応
膜を高温と加熱する。一方、線幅(W1)の広い部分で
はヒータの抵抗が小さくて電圧が低いので、ガス感応膜
を低い温度に加熱する。
【0077】ヒータを製造する方法2は、ヒータの線幅
は一定に維持しながらヒータの線間の間隔(D)を互い
に異なるようにして、互いに違う温度を実現する方法で
ある。即ち、線間の間隔(D2)の狭い部分ではヒータ
の温度が高温となり、ヒータの線間の間隔(D1)が広
い部分ではヒータの温度が低温になるので、ガス感応層
を互いに異なる動作温度と加熱することができる。
【0078】ヒータを製造する方法3は、図13(ステ
ージ201)のように、前記方法1及び2を混用した方
法で、ヒータの線幅及び線間の間隔を同時に調節して効
率的に互いに違う温度を発生させることができる。
【0079】前記の方法を適切に調節することにより、
同一の支持膜上に必要ないろいろな温度を一つのヒータ
で実現することができる。ヒータを製造した後、ヒータ
と後続の工程で形成されるべき温度センサとの間を絶縁
させるため、図14(ステージ205)のように層間絶
縁膜23をスパッタリング方法により厚さ6000オン
グストロームとヒータが形成された基板の前面上に蒸着
する。
【0080】図14(ステージ206)は、パッドの形
成のためのコンタクトホールの形成工程図であり、ドラ
イエッチング法によりパッドが形成されるべき部分の層
間絶縁膜23を除去してヒータ15の上部にコンタクト
ホール16を形成する。
【0081】図14(ステージ207)と図15(ステ
ージ208)のように、ヒータ用パッド17と温度セン
サ19及び電極(29〜31)、(33〜35)を前記
のヒータを製作する時と同一の方法でホトエッチグを施
した後、スパッタリング方法によりタンタルとプラチナ
を各々厚さ500オングストローム、4500オングス
トロームと蒸着しリフトオフして形成する。これによ
り、パッドと温度センサ及び電極の形成により金属工程
は全部完了された状態なので、金属が緻密になるよう、
抵抗値を低くして電流もよく流れるように300〜80
0℃、N2 の雰囲気で30分間熱処理する。次に、前記
スパッタリングタゲット工程によって製造されたガス感
知物質を利用して前記電極上にガス感応層25〜27を
形成する。実施例1と同様にガス感応層を形成する方法
は、まずホトエッチング工程後ZnOにAl2 3 が0
〜30%位添加されたガス感知物質をスパッタリング方
法により厚さ数千オングストロームと形成する。このよ
うに形成されたZnOガス感応層は、電極上の必要な部
分だけ残し、リフトオフ法によりガス感知物質を除去し
てガス感応層を形成する。ついで、ガス感応膜の構造を
緻密とし検出ガスとの反応が容易になるよう、空気中で
500〜800℃と数時間熱処理する。このように形成
されたZnOガス感応層の隣にSnO2 及びWO3 にP
dが0〜10%添加されたガス感知物質をZnOガス感
応層を形成するときと同様に、スパッタリング方法によ
り蒸着し熱処理してSnO2 及びWO3 系のガス感応層
を数時間蒸着する。
【0082】次に、図14(ステージ210)のよう
に、ホトエッチング工程の後、窒化膜をスパッタリング
法により厚さ10,000オングストロームと蒸着し、
リフトオフして基準素子部として作用するガス感応層の
上部にガス遮断膜37を形成する。基板の前面で行われ
る工程の完了後ヒータの消費電力を最小化させるため
に、基板の後面をエッチングする。したがって、支持膜
に比べて熱伝導度が非常に高いシリコン基板を除去する
ことで、素子の側面又は底面への熱伝達を遮断すること
ができるので、ヒータの消費電力を最小化させることが
できる。ヒータの消費電力の最小化でガス感応層は、必
要な動作温度も効率的に加熱することができるようにな
る。
【0083】前記のシリコン基板の後面をエッチングす
る方法は、基板の後面上に形成された絶縁膜12をドラ
イエッチング方法により除去して、図14(ステージ2
11)のようにエッチングされるべき基板の表面を露出
させる。
【0084】次いで、図14(ステージ212)のよう
に、絶縁膜の窒化膜に対して選択性に優れたKOH溶液
で5〜6時間の間窒化膜をマスクにして異方性エッチン
グ方法により露出した基板をエッチングする。
【0085】
【発明の効果】上述したように、本発明の薄膜型ガスセ
ンサは、次のような効果が得られる。
【0086】1.従来ではアルミナのような厚いセラミ
ック基板を使用したが、本発明では非常に薄くて熱伝導
度の低いシリコン窒化膜をセンサの支持膜として使用す
ることで、熱損失を最小化することができる。したがっ
て、低電力でガス感応層を適正温度まで均一に保持する
ことができるので、温度の不均一により発生されるガス
センサの誤動作を除去して信頼性を大きく向上させるこ
とができる。なお、局部的な高温現象も生じないために
ガス感熱層の熱化現象も減少させることができるのでガ
スセンサの長寿命化を実現させることができ、素子の応
答特性も向上させることができるという利点がある。
【0087】2.いろいろな動作温度を有する素子を加
熱するに当たって、個々のヒータを製作せず、支持膜上
に一つのヒータのみを形成して多数個の素子を同時に加
熱することができるので、製造工程を単純化させること
ができる。なお、小型のアレイ状のガスセンサを駆動さ
せるに当たって、嵩の大きい電源装置を多数個使用しな
くてもよいので、素子の嵩及びヒータの消費電力を減少
させることができ、ワイヤボンディング工程も容易に行
うことができる。
【0088】3.アレイ薄膜型ガスセンサの制作時、同
一条件の基準素子を負荷抵抗として使用して、外部の環
境要因による初期抵抗値の変化が無いようにして、ガス
の種類の判別と正確なガス濃度を効果的に検出すること
ができるので、誤動作が発生されない信頼性のあるガス
センサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の厚膜型ガスセンサの構造図である。
【図2】(a)と(b)は、各々図1の厚膜型ガスセン
サの電極及びヒータの平面構造図である。
【図3】従来の焼結形ガスセンサの構造図である。
【図4】本発明の実施例1による薄膜型のガスセンサの
平面構造図である。
【図5】図4のガスセンサの断面構造図である。
【図6】図4の薄膜型ガスセンサの製造工程図である。
【図7】図4の薄膜型ガスセンサの製造工程図である。
【図8】図4のガスセンサのヒータの電力とガス感応膜
の温度との関係を示すグラフである。
【図9】図4のガスセンサの基準素子を負荷抵抗として
使用して、ガス感知特性を測定するための回路の例示図
である。
【図10】図4のガスセンサのガス感知特性を示すグラ
フである。
【図11】図4のガスセンサのヒータの温度と温度セン
サの抵抗との関係を示すグラフである。
【図12】本発明の他の実施例による薄膜型ガスセンサ
の断面構造図である。
【図13】本発明のガスセンサのヒータ構造図である。
【図14】図12のガスセンサの製造工程図である。
【図15】図12のガスセンサの製造工程図である。
【符号の説明】
11 基板 12,13 絶縁膜 15 ヒータ 16,20 コンタクトホール 17,21,32,39〜41 パッド 19 温度センサ 23 層間絶縁膜 25〜27 ガス感応膜 29〜31 共通電極 33〜35 電極 37 ガス遮断膜
フロントページの続き (72)発明者 尹 童 鉉 大韓民國忠清北道清州市香亭洞50 (72)発明者 申 鉉 雨 大韓民國忠清北道清州市香亭洞50 (72)発明者 洪 炯 基 大韓民國忠清北道清州市香亭洞50

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリコン基板と、 シリコン基板の表面上に形成された絶縁膜と、 前記絶縁膜の表面上にジグザグ状に形成されたヒータ
    と、 前記絶縁膜の表面上に前記ヒータと並んでジグザグ状に
    形成された温度センサと、 絶縁膜上に形成された、ヒータ及び温度センサを電気的
    に絶縁させるための層間絶縁膜と、 前記ヒータ及び温度センサの上部の層間絶縁膜上に形成
    された多数個の電極と、 前記電極の上部にアレイ状に配列された、検出ガスと反
    応するための多数個の対ガス感応層と、 ガス感応層が検出ガスと反応しないように検出ガスを遮
    断するための各対ガス感応層のうち一つのガス感応層に
    形成された多数個のガス遮断膜と、を含むことを特徴と
    する薄膜型ガスセンサ。
  2. 【請求項2】ヒータ及び温度センサは、プラチナとタン
    タルの二重金属膜からなることを特徴とする請求項1記
    載の薄膜型ガスセンサ。
  3. 【請求項3】各対ガス感応層のうち一つは、その上部に
    ガス遮断層が形成されて基準素子部として作用し、もう
    一つは検出ガスと反応するガス感応部として作用するこ
    とを特徴とする請求項1記載の薄膜型ガスセンサ。
  4. 【請求項4】各対ガス感応層において、基準素子部とし
    て作用するガス感応層とガス感応部として作用するガス
    感応層は、同一のガス感知物質からなることを特徴とす
    る請求項3記載の薄膜型ガスセンサ。
  5. 【請求項5】各対ガス感応層のうち基準素子部として作
    用するガス感応層は、負荷抵抗として用いられることを
    特徴とする請求項3記載の薄膜型ガスセンサ。
  6. 【請求項6】多数個の電極は、各対ガス感応層において
    ガス遮断膜が形成されていないガス感応層とガス遮断膜
    が形成されたガス感応層に共通に連結される多数個の共
    通電極と、各対ガス感応層のうちガス遮断膜が形成され
    ていないガス感応層に連結された多数個の第1電極と、
    各対ガス感応層のうちガス遮断膜が形成されたガス感応
    層に連結された第2電極と、を含むことを特徴とする請
    求項1記載の薄膜型ガスセンサ。
  7. 【請求項7】各電極は、プラチナとタンタルの二重金属
    膜からなることを特徴とする請求項6記載の薄膜型ガス
    センサ。
  8. 【請求項8】シリコン基板の両面上に絶縁膜を形成する
    ステップと、 前記シリコン基板の前面上の絶縁膜上にジグザグ状のヒ
    ータ及び温度センサを同時に形成するステップと、 温度センサとヒータが形成された絶縁膜上に層間絶縁膜
    を形成するステップと、 前記ヒータ及び温度センサの一部分を露出させてコンタ
    クトホールを形成するステップと、 前記コンタクトホールをヒータ及び温度センサと当接す
    るようにヒータ用パッドと温度センサ用パッドを層間絶
    縁膜上に形成するステップと、 前記ヒータ用パッドと温度センサが形成された部分を除
    いた層間絶縁膜上に多数個の電極を形成するステップ
    と、 電極を含んだ層間絶縁膜上にアレイ状の多数個の対ガス
    感応層を形成するステツプと、 各対ガス感応層のうち一つのガス感応層上にのみガス遮
    断膜を形成するステップと、 基板の後面上に形成された絶縁膜をエッチングして基板
    を露出させるステップと、 前記露出した基板を絶縁膜をマスクとしてエッチングす
    るステップと、を含むことを特徴とする薄膜型ガスセン
    サの製造方法。
  9. 【請求項9】基板上に絶縁膜を形成するステップの前
    に、基板にホウ素を拡散させてホウ素拡散層を形成する
    ステップがさらに含まれることを特徴とする請求項8記
    載の薄膜型ガスセンサの製造方法。
  10. 【請求項10】前記ホウ素拡散層は、基板の後面エッチ
    ング工程時、エッチングストッパとして作用することを
    特徴とする請求項9記載の薄膜型ガスセンサの製造方
    法。
  11. 【請求項11】多数個のガス感応層を形成するステップ
    は、 ホトレジスト膜を前記電極及びパッドが形成された絶縁
    層上に塗布するステップと、 多数個の電極のうち当該電極上のホトレジスト膜を除去
    するステップと、 ZnOにPd触媒物質が含まれたガス感知物質をスパッ
    タリング法により蒸着するステップと、 電極の上部のZnOガス感知物質をリフトオフ工程で除
    去して、前記ホトレジスト膜が除去された当該電極上に
    のみZnOからなる対ガス感応層を形成するステップ
    と、 再びホトレジスト膜を前記電極及びパッドが形成された
    絶縁層上に塗布するステップと、 多数個の電極のうちZnOの対ガス感応層が形成された
    電極と隣り合う電極上のホトレジスト膜を除去するステ
    ップと、 SnO2 にPd触媒物質が含まれたガス感知物質をスパ
    ッタリング法により蒸着するステップと、 電極の上部のSnO2 ガス感知物質をリフトオフ工程で
    除去して、前記ホトレジスト膜が除去された電極上にの
    みSnO2 からなる対ガス感応層を形成するステップ
    と、 ホトレジスト膜を前記電極及びパッドが形成された絶縁
    層上に塗布するステップと、 多数個の電極のうちSnO2 の対ガス感応層が形成され
    た電極と隣り合う電極上のホトレジスト膜を除去するス
    テップと、 WO3 にPd触媒物質が含まれたガス感知物質をスパッ
    タリング法により蒸着するステップと、 電極の上部のWO3 ガス感知物質をリフトオフ工程で除
    去して、前記ホトレジスト膜が除去された電極上にのみ
    WO3 からなる対ガス感応層を形成するステップと、を
    含むことを特徴とする請求項8記載の薄膜型ガスセンサ
    の製造方法。
  12. 【請求項12】対ガス感応層を形成するためのリフトオ
    フ工程後、ガス感応層の構造を緻密とし、検出ガスとの
    反応が容易になるように熱処理する工程をさらに含むこ
    とを特徴とする請求項11記載の薄膜型ガスセンサの製
    造方法。
  13. 【請求項13】ガス感応層を全て形成した後、ガス感応
    層の構造を緻密とし、検出ガスとの反応が容易になるよ
    う只一度の熱処理工程を行うことを特徴とする請求項1
    1記載の薄膜型ガスセンサの製造方法。
  14. 【請求項14】各ガス感応層のうちガス遮断膜が下部に
    形成されたガス感応層は、基準素子部として用いられ、
    ガス遮断膜が形成されていないガス感応層はガス感応部
    として使用されることを特徴とする請求項13記載の薄
    膜型ガスセンサの製造方法。
  15. 【請求項15】多数個の電極は、各対ガス感応層におい
    てガス遮断膜が形成されていないガス感応層とガス遮断
    膜が形成されたガス感応層とに共通に連結される多数個
    の共通電極と、各対ガス感応層のうちガス遮断膜が形成
    されていないガス感応層に連結された多数個の第1電極
    と、各対ガス感応層のうちガス遮断膜が形成されたガス
    感応層に連結された第2電極とを含むことを特徴とする
    請求項8記載の薄膜型ガスセンサの製造方法。
  16. 【請求項16】シリコン基板と、 シリコン基板の表面上に形成された絶縁膜と、 前記絶縁膜の表面上にジグザグ状に形成されたヒータ
    と、 絶縁膜上に形成された、ヒータを電気的に絶縁させるた
    めの層間絶縁膜と、 前記層間絶縁膜の表面上に前記ヒータと並んでジグザグ
    状に形成された温度センサと、 前記層間絶縁膜上に形成された多数個の電極と、 前記電極の上部にアレイ状に配列された、検出ガスと反
    応するための多数個の対ガス感応層と、 ガス感応層が検出ガスと反応しないように検出ガスを遮
    断するための前記各対ガス感応層のうち一つのガス感応
    層上に形成された多数個のガス遮断膜を含むことを特徴
    とする薄膜型ガスセンサ。
  17. 【請求項17】前記ヒータ部は、前記各ガス感応層が各
    々互いに異なる動作温度と加熱する構造を有することを
    特徴とする請求項16記載の薄膜型ガスセンサ。
  18. 【請求項18】ヒータは、線間の間隔を一定に保持し、
    高温の動作電圧を有する各対ガス感応層の下部には幅の
    狭い線を有し、低温の動作電圧を有する各対ガス感応層
    の下部には幅の広い線を有することを特徴とする請求項
    17記載の薄膜型ガスセンサ。
  19. 【請求項19】ヒータは線幅を一定に保持し、高温の動
    作電圧を有する各対ガス感応層の下部では狭い線間の間
    隔を有し、低温の動作電圧を有する各対ガス感応層の下
    部では広い線間の間隔を有することを特徴とする請求項
    17記載の薄膜型ガスセンサ。
  20. 【請求項20】ヒータは高温の動作電圧を有する各対ガ
    ス感応層の下部では狭い線幅及び線間の間隔を有し、低
    温の動作電圧を有する各対ガス感応層の下部では広い線
    幅及び線間の間隔を有することを特徴とする請求項17
    記載の薄膜型ガスセンサ。
  21. 【請求項21】前記ヒータは、プラチナ/チタニウムの
    二重構造で形成されることを特徴とする請求項17記載
    の薄膜型ガスセンサ。
  22. 【請求項22】前記支持膜は、窒化膜であることを特徴
    とする請求項16記載の薄膜型ガスセンサ。
  23. 【請求項23】各対ガス感応層のうち一つは、その上部
    にガス遮断層が形成されて基準素子部として作用し、も
    う一つは検出ガスと反応するガス感応部として作用する
    ことを特徴とする請求項16記載の薄膜型ガスセンサ。
  24. 【請求項24】各対ガス感応層において、基準素子部と
    して作用するガス感応層とガス感応部として作用するガ
    ス感応層は、同一のガス感知物質からなることを特徴と
    する請求項16記載の薄膜型ガスセンサ。
  25. 【請求項25】各対ガス感応層のうち基準素子部として
    作用するガス感応層は、負荷抵抗としてで用いられるこ
    とを特徴とする請求項16記載の薄膜型ガスセンサ。
  26. 【請求項26】多数個の電極は、各対ガス感応層のガス
    遮断膜が形成されていないガス感応層とガス遮断膜が形
    成されたガス感応層に共通に連結される多数個の共通電
    極と、各対ガス感応層のうちガス遮断膜が形成されてい
    ないガス感応層に連結された多数個の第1電極と、各対
    ガス感応層のうちガス遮断膜が形成されたガス感応層に
    連結された第2電極とを含むことを特徴とする請求項1
    6記載の薄膜型ガスセンサ。
  27. 【請求項27】各電極は、プラチナとタンタルの二重金
    属膜からなることを特徴とする請求項26記載の薄膜型
    ガスセンサ。
  28. 【請求項28】シリコン基板の両面上に絶縁膜を形成す
    るステップと、 前記シリコン基板の前面上の絶縁膜上にジグザグ状のヒ
    ータを形成するステップと、 ヒータが形成された絶縁膜上に層間絶縁膜を形成するス
    テップと、 前記ヒータの一部分を露出させてコンタクトホールを形
    成するステップと、 前記コンタクトホールを介してヒータと当接するように
    ヒータ用パッドを層間絶縁膜上に形成するステップと、 層間絶縁膜上に温度センサを形成するステップと、 前記ヒータ用パッドと温度センサが形成された部分を除
    いた層間絶縁膜上に多数個の電極を形成するステップ
    と、 電極を含んだ層間絶縁膜上にアレイ状の多数個の対ガス
    感応層を形成するステップと、 各対ガス感応層のうち一つのガス感応層上にのみガス遮
    断膜を形成するステップと、 基板の後面上に形成された絶縁膜をエッチングして基板
    を露出させるステップと、 前記露出した基板を絶縁膜をマスクとしてエッチングす
    るステップと、を含むことを特徴とする薄膜型ガスセン
    サの製造方法。
  29. 【請求項29】基板上に絶縁膜を形成するステップの前
    に、基板へホウ素を拡散させてホウ素拡散層を形成する
    ステップがさらに含まれることを特徴とする請求項28
    記載の薄膜型ガスセンサの製造方法。
  30. 【請求項30】前記ホウ素拡散層は、基板の後面エッチ
    ング工程時にエッチングストッパとして作用することを
    特徴とする請求項28記載の薄膜型ガスセンサの製造方
    法。
  31. 【請求項31】多数個のガス感応層を形成するステップ
    は、 ホトレジスト膜を前記電極及びパッドが形成された絶縁
    層上に塗布するステップと、 多数個の電極のうち当該電極上のホトレジスト膜を除去
    するステップと、 ZnOにPd触媒物質が含まれたガス感知物質をスパッ
    タリング法により蒸着するステップと、 電極の上部のZnOガス感知物質をリフトオフ工程で除
    去して、前記ホトレジスト膜が除去された当該電極上に
    のみZnOからなる対ガス感応層を形成するステップ
    と、 再びホトレジスト膜を前記電極及びパッドが形成された
    絶縁層上に塗布するステップと、 多数個の電極のうちZnOの対ガス感応層が形成された
    電極と隣り合う電極上のホトレジスト膜を除去するステ
    ップと、 SnO2 にPd触媒物質が含まれたガス感知物質をスパ
    ッタリング法により蒸着するステップと、 電極の上部のSnO2 ガス感知物質をリフトオフ工程で
    除去して、前記ホトレジスト膜が除去された電極上にの
    みSnO2 からなる対ガス感応層を形成するステップ
    と、 ホトレジスト膜を前記電極及びパッドが形成された絶縁
    層上に塗布するステップと、 多数個の電極のうちSnO2 の対ガス感応層が形成され
    た電極と隣り合う電極上のホトレジスト膜を除去するス
    テップと、 WO3 にPd触媒物質が含まれたガス感知物質をスパッ
    タリング法により蒸着するステップと、 電極の上部のWO3 ガス感知物質をリフトオフ工程で除
    去して、前記ホトレジスト膜が除去された電極上にのみ
    WO3 からなる対ガス感応層を形成するステップと、を
    含むことを特徴とする請求項28記載の薄膜型ガスセン
    サの製造方法。
  32. 【請求項32】対ガス感応層を形成するためのリフトオ
    フ工程後、ガス感応層の構造を緻密とし、検出ガスとの
    反応が容易になるように熱処理する工程をさらに含むこ
    とを特徴とする請求項31記載の薄膜型ガスセンサの製
    造方法。
  33. 【請求項33】ガス感応層を全て形成した後、ガス感応
    層の構造を緻密とし、検出ガスとの反応が容易になるよ
    う只一度の熱処理工程を行うことを特徴とする請求項3
    1記載の薄膜型ガスセンサの製造方法。
  34. 【請求項34】各ガス感応層中の下部にガス遮断膜が形
    成されたガス感応層は、基準素子部として用いられ、ガ
    ス遮断膜が形成されていないガス感応層はガス感応部と
    して用いられることを特徴とする請求項28記載の薄膜
    型ガスセンサの製造方法。
  35. 【請求項35】多数個の電極は、各対ガス感応層におい
    てガス遮断膜が形成されていないガス感応層とガス遮断
    膜が形成されたガス感応層に共通に連結される多数個の
    共通電極と、各対ガス感応層のうちガス遮断膜が形成さ
    れていないガス感応層に連結された多数個の第1電極
    と、各対ガス感応層のうちガス遮断膜が形成されたガス
    感応層に連結された第2電極とを含むことを特徴とする
    請求項28記載の薄膜型ガスセンサの製造方法。
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