JPH0719724B2 - 固体電解コンデンサの製造法 - Google Patents

固体電解コンデンサの製造法

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JPH0719724B2
JPH0719724B2 JP24059985A JP24059985A JPH0719724B2 JP H0719724 B2 JPH0719724 B2 JP H0719724B2 JP 24059985 A JP24059985 A JP 24059985A JP 24059985 A JP24059985 A JP 24059985A JP H0719724 B2 JPH0719724 B2 JP H0719724B2
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一美 内藤
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、酸化皮膜上に化学的析出により二酸化鉛の半
導体層を形成させた半導体層と酸化皮膜との密着性と安
定性が向上し、しかも誘電正接の小さい性能の良好な固
体電解コンデンサの製造法に関する。
従来の技術 例えば特公昭58−21414号公報に記載されるように、二
酸化鉛を半導体層として用いた固体電解コンデンサは知
られている。しかしながら、上記した従来の固体電解コ
ンデンサは、二酸化鉛を酸化皮膜上に形成させる方法が
鉛イオンを含んだ反応母液を熱分解して形成させる方法
であるため、酸化皮膜が熱的に亀裂したり、さらには発
生ガスによって化学的に損傷するという問題がある。そ
のため、この固体電解コンデンサに電圧を印加した際、
その酸化皮膜の欠陥部に電流が集中し、絶縁破壊を起こ
す恐れがある。従って、その耐電圧の信頼性を増すため
に、化成電圧を定格電圧の3〜5倍にせねばならず、所
定の容量を得るためには表面積の大きな大型の陽極体を
使用せざるを得ないという問題がある。
また、特公昭49−29374号公報に記載されるように、酸
化皮膜上に二酸化鉛を化学的析出によって形成させる方
法が知られている。しかしながら、この方法は、二酸化
鉛を化学的に析出させるに際して、触媒として銀イオン
を必要とするため、銀または銀の化合物が誘電体酸化皮
膜に付着した形となり、絶縁抵抗が低下するという問題
がある。
かかる観点から、本発明者等は、熱分解反応を利用せ
ず、しかもコンデンサ性能に悪影響を及ぼす銀イオンの
ような触媒も使用せずに、酸化皮膜上に二酸化鉛の半導
体層を鉛イオンと過硫酸イオンを含んだ反応母液から、
化学的析出によって形成させた固体電解コンデンサの製
造方法を提案した(特願昭60−193185号)。しかしなが
ら、この方法で得られる固体電解コンデンサは、半導体
層と酸化皮膜との接着性が悪く、誘電正接の値が必ずし
も十分満足すべきものではなかった。
発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、熱分解反応を利用せずに、しかもコン
デンサ性能に悪影響を及ぼす触媒を使用せずに、酸化皮
膜上に二酸化鉛の半導体層を化学的析出によって形成さ
せた、半導体層と酸化皮膜との接着性が良好であり、か
つ誘電正接の小さい固体電解コンデンサを提供すること
にある。
問題点を解決するための手段 本発明者等は、前記従来技術の欠点を解決すべく種々検
討した結果、鉛含有化合物、酸化剤を含んだ反応母液
に、さらに可溶性重合体配合した反応母液から化学的析
出させた二酸化鉛を半導体層とすることにより、前記目
的が極めて有効に達せられ、性能の良好な固体電解コン
デンサが得られることを見出し、本発明を完成するに至
った。
即ち、本発明の要旨は、鉛含有化合物、酸化剤および可
溶性重合体を含んだ反応母液から半導体層として、二酸
化鉛を酸化皮膜上に化学的に析出させることを特徴とす
る固体電解コンデンサの製造法である。
本発明における酸化皮膜とは、当業界で公知であるアル
ミニウム、タンタルニオブ等の弁金属の箔もしくは焼結
体の酸化皮膜を意味し、公知の方法で得ることができ
る。
本発明の方法で製造された固体電解コンデンサは、弁金
属の箔もしく焼結体の酸化皮膜の細孔に、二酸化鉛の半
導体層の一部が進入した構造を有している。
酸化皮膜上に、二酸化鉛の半導体層を化学的析出によっ
て形成させるための反応母液としては、鉛含有化合物、
酸化剤および可溶性重合体を含んだ溶液が使用される。
反応母液を調整するために使用される溶剤は、鉛含有化
合物、酸化剤および可溶性重合体の三成分を溶解するも
のであればいずれでもよく、一般には水または有機溶媒
が用いられる。
鉛含有化合物の代表例としては、例えばオキシン、アセ
チルアセトン、ピロメコン酸、サリチル酸、アリザリ
ン、ポリ酢酸ビニル、ポルフィリン系化合物、クラウン
化合物、クリプテート化合物等のキレート形成性化合物
に鉛原子が配位結合もしくはイオン結合している鉛含有
化合物、クエン酸鉛、酢酸鉛、塩基性酢酸鉛、ホウフッ
化鉛、酢酸鉛水和物、硝酸鉛等があげられる。これらの
鉛含有化合物は、使用する溶剤によって適宜選択され
る。また、これらの鉛含有化合物は、2種以上混合して
使用してもよい。反応母液中の鉛含有化合物の濃度は、
飽和溶解度を与える濃度から0.05モル/の範囲内であ
ることが好ましい。反応母液中の鉛含有化合物の濃度が
0.05モル/未満では、性能の良好な固体電解コンデン
サを得ることができない。また、反応母液中の鉛含有化
合物の濃度が飽和溶解度を越える場合は、増量添加によ
りメリットが認められない。
酸化剤の代表例としては、例えばキノン、クロラニル、
ピリジン−N−オキサイド、ジメチルスルフオキサイ
ド、クロム酸、過マンガン酸カリ、セレンオキサイド、
酢酸水銀、酸化バナジウム、塩素酸ナトリウム、過硫酸
アンモニウム、過硫酸カリ、過硫酸ナトリウム、塩化第
2鉄等があげられる。これらの酸化剤は、使用する溶剤
によって適宜に選択すればよい。また、酸化剤は、2種
以上と混合して使用してもよい。酸化剤の使用割合は、
鉛含有化合物の使用モル量の3〜0.3倍モルの範囲内で
あることが好ましい。酸化剤の使用割合が鉛含有化合物
の使用モル量の3倍モルより多い場合は、コスト的にメ
リットはなく、また0.3倍モルより少ない場合は、性能
の良好な固体電解コンデンサが得られない。
本発明において使用される可溶性重合体の代表例として
は、例えばポリアセタール、ポリアクリルアミド、ポリ
アクリロニトリル、ポリアミド、ポリメタクリレート、
ポリブタジエン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合
体、ポリブテン、ポリブチルアクリレート、ポリ−1,4
−ブチレンアジペート、ポリ−1,4−ブチレンテレフタ
レート、ポリブチルメタクリレート、ポリブチルスチレ
ン、ポリカプロラクタム、ポリカプロラクトン、ポリカ
プロラクトンジオール、ポリカプロラクトントリオー
ル、ポリカーボネート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジ
メチレンサクシネート、ポリシクロヘキシルメタクリレ
ート、ポリジアリ−ルイソフタレート、ポリアリールフ
タレート、ポリ−2,6−ジメチル−1,4−フェニレンオキ
サイド、ポリジメチルシロキサン、ポリジフェノキシフ
ォスファゼン、ポリエチルアクリレート、ポリエチレ
ン、ポリエチレンアジペート、ポリエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコールメチルエーテル、ポリエチ
レンオキサイド、ポリエチレンサクシネート、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレンイミン、ポリエチル
メタクリレート、ポリヘキシルメタクリレート、ポリイ
ミド、ポリイソブチルアクリレート、ポリイソブチレ
ン、ポリイソブチルメタクリレート、ポリイソプレン、
ポリイソプロピルメタクリレート、ポリイソプロピルス
チレン、ポリラウリルメタクリレート、ポリメトキシス
チレン、ポリメチルアクリレート、ポリメチルハイドロ
シロキサン、ポリメチルメタクリレート、ポリ−4−メ
チル−1−ペンテン、ポリメチルスチレン、ポリプロピ
レン、ポリプロピレングリコール、ポリスチレン、ポリ
ビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニル
ブチラール、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエチ
ルエーテル、ポリビニルフォルマール、ポリビニルイソ
ブチルエーテル、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニ
ルメチルケトン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルプ
ロピイオネート、ポリビニルピリジン、ビニルピリジン
−スチレン共重合体、ポリビニルステアレート、ポリビ
ニルトルエン、ポリフェニレン、ポリアニリン、でんぷ
ん類等があげられる。これらの可溶性重合体は、使用す
る溶剤によって適宜に選択される。また、可溶性重合体
は、2種以上混合してもよい。可溶性重合体の反応母液
中の濃度は、使用する鉛含有化合物、使用する可溶性重
合体の種類によって変化するので一概には決められない
が、一般には化学的析出法によって生成した二酸化鉛の
電導度を10-2s・cm-1以下にしないように決定される。
酸化皮膜上に二酸化鉛の半導体層を形成する方法として
は、例えば鉛含有化合物を溶かした溶液と、酸化剤およ
び可溶性重合体を溶かした溶液を混合して反応母液を調
整した後、反応母液を酸化皮膜に塗布して化学的に析出
させる方法があげられる。
二酸化鉛が化学的に析出するときに、可溶性重合体の一
部が同時に析出し、二酸化鉛層と酸化皮膜との接着性お
よび安定性を向上させる。
発明の効果 本発明の固体電解コンデンサは、従来公知の固体電解コ
ンデンサに比較して以下のような利点を有している。
高温に加熱することなく、酸化皮膜上に二酸化鉛の
半導体層を形成できるので、陽極の酸化皮膜を損傷する
恐れがなく、補修のための陽極酸化(再化成)を行なう
必要もない。そのため、定格電圧を従来の数倍に上げる
ことができ、同容量、同定格電圧のコンデンサを得るの
に、従来のものに比較して形状を小型化できる。
漏れ電流が小さい。
高耐圧のコンデンサを作製することができる。
二酸化鉛の半導体層の電導度が10-2〜101s・cm-1
十分に高いためインピーダンスが低い。
高周波数特性が良い。
半導体層と酸化皮膜との接着性が良好であるため、
導電体層の脱落がなく、しかも誘電正接が小さい。
実施例 以下、実施例および比較例をあげて本発明をさらに詳細
に説明する。なお、各例の固体電解コンデンサの特性値
を表1に示した。
実施例1 厚さ100μmのアルミニウム箔(純度99.99%)を陽極と
し、直流および交流の交互使用により、箔の表面を電気
化学的にエッチングして平均細孔径2μmで、比表面積
を12m2/gとした。次いで、このエッチング処理したアル
ミニウム箔をホウ酸アンモニウムの液中で電気化学的に
処理してアルミニウム箔上に誘電体の薄層を形成した。
一方、塩化鉛とアセチルアセトンから常法に従って合成
した鉛アセチルアセトンの飽和エチルアルコール溶液
に、鉛アセチルアセトンの使用モル量の1.2倍モルの過
硫酸カリと0.01倍モルのポリビニルアルコールを溶かし
た水溶液を混合して反応母液を調整した。この反応母液
を前記した誘電体薄層に塗布し、減圧下に2時間放置し
た。生成した二酸化鉛層を水で充分洗浄して未反応物お
よび副生成物を除去した後、120℃で2時間乾燥した。
次いで、二酸化鉛層上にカーボンペーストを塗布して乾
燥した後、その上に銀ペーストを塗り、再度乾燥した。
陰極にアルミニウムを使用し、樹脂封口して固体電解コ
ンデンサを作製した。
実施例2 実施例1で鉛アセチルアセトンの飽和エチルアルコール
溶液の代わりに酢酸鉛3水和物の2.3モル/水溶液を
用い、過硫酸カリの代わりに等モル量の過硫酸アンモニ
ウムを用い、ポリビニルアルコールの代わりに等モル量
の可溶性デンプンを用いた過硫酸アンモニウムと可溶デ
ンプンからなる水溶液を使用した以外は、実施例1と同
様にして固体電解コンデンサを作製した。
実施例3 実施例1で鉛アセチルアセトンの飽和エチルアルコール
溶液の代わりにオキシンと酢酸鉛より合成した鉛オキシ
の飽和クロロホルム溶液を用い、過硫酸カリの代わりに
鉛オキシの1.4倍モルのセレンオキシドを用い、ポリビ
ニルアルコールの代わりに等モル量のポリピロリドンを
用いたセレンオキシドとポリピロリドンからなるエチル
アルコール溶液を使用した以外は、実施例1と同様にし
て固体電解コンデンサを作製した。
比較例1 実施例1と同様な誘電体薄層を有するアルミニウム箔
に、従来公知の硝酸鉛の水溶液の熱分解法によって二酸
化鉛層を形成させた。この操作を4回繰り返した後、実
施例1と同様にしてカーボンペースト層、銀ペースト層
を設け、固体電解コンデンサを作製した。
比較例2 実施例1で反応母液の調整時にポリビニルアルコールを
加えなかった以外は、実施例1と同様にして固体電解コ
ンデンサを作製した。
表1より明らかなごとく、実施例1〜3の方が比較例1
〜2よりtanδ、漏れ電流値が良いことがわかる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉛含有化合物、酸化剤および可溶性重合体
    を含んだ反応母液から半導体層として、二酸化鉛を酸化
    皮膜上に化学的に析出させることを特徴とする固体電解
    コンデンサの製造法。
JP24059985A 1985-10-29 1985-10-29 固体電解コンデンサの製造法 Expired - Lifetime JPH0719724B2 (ja)

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