JPH0640537B2 - 固体電解コンデンサ - Google Patents
固体電解コンデンサInfo
- Publication number
- JPH0640537B2 JPH0640537B2 JP24059685A JP24059685A JPH0640537B2 JP H0640537 B2 JPH0640537 B2 JP H0640537B2 JP 24059685 A JP24059685 A JP 24059685A JP 24059685 A JP24059685 A JP 24059685A JP H0640537 B2 JPH0640537 B2 JP H0640537B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lead
- solid electrolytic
- electrolytic capacitor
- oxide film
- mother liquor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Oscillators With Electromechanical Resonators (AREA)
- Glass Compositions (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、二酸化鉛を導電体層として用いた性能の良好
な固体電解コンデンサに関する。
な固体電解コンデンサに関する。
従来の技術 例えば特公昭58−21414号公報に記載されるよう
に、二酸化鉛を導電体層として用いた固体電解コンデン
サは知られている。しかしながら、上記した従来の固定
電解コンデンサは、二酸化鉛を酸化皮膜上に形成させる
方法が鉛イオンを含んだ反応母液を熱分解して形成させ
る方法であるため、酸化皮膜が熱的に亀裂したり、さら
には発生ガスによって化学的に損傷するという問題があ
る。そのため、この固体電解コンデンサに電圧を印加し
た際、その酸化皮膜の欠陥部に電流が集中し、絶縁破壊
を起こす恐れがある。従って、その耐電圧の信頼性を増
すために、化成電圧を定格電圧の3〜5倍にせねばなら
ず、所定の容量を得るためには、表面積の大きな大型の
陽極体を使用せざるを得ないという問題がある。
に、二酸化鉛を導電体層として用いた固体電解コンデン
サは知られている。しかしながら、上記した従来の固定
電解コンデンサは、二酸化鉛を酸化皮膜上に形成させる
方法が鉛イオンを含んだ反応母液を熱分解して形成させ
る方法であるため、酸化皮膜が熱的に亀裂したり、さら
には発生ガスによって化学的に損傷するという問題があ
る。そのため、この固体電解コンデンサに電圧を印加し
た際、その酸化皮膜の欠陥部に電流が集中し、絶縁破壊
を起こす恐れがある。従って、その耐電圧の信頼性を増
すために、化成電圧を定格電圧の3〜5倍にせねばなら
ず、所定の容量を得るためには、表面積の大きな大型の
陽極体を使用せざるを得ないという問題がある。
また、特公昭49−29374号公報に記載されるよう
に、酸化皮膜上に二酸化鉛を化学的析出によって形成さ
せる方法が知られている。しかしてがら、この方法は、
二酸化鉛を化学的に析出させるに際して、触媒として銀
イオンを必要とするため、銀または銀の化合物が誘電体
酸化皮膜に付着した形となり、絶縁抵抗が低下するとい
う問題がある。
に、酸化皮膜上に二酸化鉛を化学的析出によって形成さ
せる方法が知られている。しかしてがら、この方法は、
二酸化鉛を化学的に析出させるに際して、触媒として銀
イオンを必要とするため、銀または銀の化合物が誘電体
酸化皮膜に付着した形となり、絶縁抵抗が低下するとい
う問題がある。
発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、熱分解反応を利用せずに、しかもコン
デンサ性能に悪影響を及ぼす触媒も使用せずに、酸化皮
膜上に二酸化鉛の導電体層を設けた誘電正接および漏れ
電流の小さい固体電解コンデンサを提供することにあ
る。
デンサ性能に悪影響を及ぼす触媒も使用せずに、酸化皮
膜上に二酸化鉛の導電体層を設けた誘電正接および漏れ
電流の小さい固体電解コンデンサを提供することにあ
る。
問題点を解決するための手段 本発明者等は、前記従来技術の欠点を解決すべく種々検
討した結果、鉛含有キレート化合物と酸化剤を含んだ反
応母液から、化学的析出によって酸化皮膜上に二酸化鉛
の導電体層を形成させることによって前記目的が極めて
有効に達せられ、性能の良好な固体電解コンデンサが得
られることを見い出し、本発明を完成するに至った。
討した結果、鉛含有キレート化合物と酸化剤を含んだ反
応母液から、化学的析出によって酸化皮膜上に二酸化鉛
の導電体層を形成させることによって前記目的が極めて
有効に達せられ、性能の良好な固体電解コンデンサが得
られることを見い出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明に従えば、鉛含有キレート化合物と酸化剤
を含んだ反応母液から化学的に析出させた二酸化鉛を導
電体層とすることを特徴とする固体電解コンデンサが提
供される。
を含んだ反応母液から化学的に析出させた二酸化鉛を導
電体層とすることを特徴とする固体電解コンデンサが提
供される。
本発明における酸化皮膜とは、当業界で公知であるアル
ミニウム、タンタル、ニオブ当の弁金属の箔もしくは焼
結体の酸化皮膜のことであり公知の方法で得ることがで
きる。
ミニウム、タンタル、ニオブ当の弁金属の箔もしくは焼
結体の酸化皮膜のことであり公知の方法で得ることがで
きる。
本発明の固体電解コンデンサは、弁金属の箔もしくは焼
結体の酸化皮膜の細孔に、二酸化鉛の導電体層の一部が
進入した構造を有している。
結体の酸化皮膜の細孔に、二酸化鉛の導電体層の一部が
進入した構造を有している。
酸化皮膜上に、二酸化鉛の導電体層を化学的析出によっ
て形成させるための反応母液としては、鉛含有キレート
化合物と酸化剤を含んだ溶液が使用される。
て形成させるための反応母液としては、鉛含有キレート
化合物と酸化剤を含んだ溶液が使用される。
反応母液を調整するために使用される溶剤は、鉛含有キ
レート化合物と酸化剤を溶解するものであればいずれで
もよく、一般には水または有機溶媒が用いられる。
レート化合物と酸化剤を溶解するものであればいずれで
もよく、一般には水または有機溶媒が用いられる。
本発明において使用される鉛含有キレート化合物の代表
例としては、例えばオキシン、アセチルアセトン、ピロ
メコン酸、サリチル酸、アリザリン、ポリ酢酸ビニル、
ポルフィリン系化合物、クラウン化合物、クリプテート
化合物当のキレート形成性化合物に鉛原子が配位結合も
しくはイオン結合している化合物等があげられる。これ
らの鉛含有キレート化合物は、2種以上を混合して使用
してもよい。これらの鉛含有キレート化合物は常法に従
って合成される。鉛含有キレート化合物は、使用する溶
剤によって適宜選択される。また、鉛含有キレート化合
物の反応母液中の濃度は、飽和溶液を与える濃度から0.
05モル/の範囲内であることが好ましい。反応母液中
の鉛含有キレート化合物の濃度が0.05モル/未満で
は、性能の良好な固体電解コンデンサを得ることができ
ず、また反応母液中の鉛含有キレート化合物の濃度が飽
和溶解度を越える場合は、増量添加によるメリットが認
められない。
例としては、例えばオキシン、アセチルアセトン、ピロ
メコン酸、サリチル酸、アリザリン、ポリ酢酸ビニル、
ポルフィリン系化合物、クラウン化合物、クリプテート
化合物当のキレート形成性化合物に鉛原子が配位結合も
しくはイオン結合している化合物等があげられる。これ
らの鉛含有キレート化合物は、2種以上を混合して使用
してもよい。これらの鉛含有キレート化合物は常法に従
って合成される。鉛含有キレート化合物は、使用する溶
剤によって適宜選択される。また、鉛含有キレート化合
物の反応母液中の濃度は、飽和溶液を与える濃度から0.
05モル/の範囲内であることが好ましい。反応母液中
の鉛含有キレート化合物の濃度が0.05モル/未満で
は、性能の良好な固体電解コンデンサを得ることができ
ず、また反応母液中の鉛含有キレート化合物の濃度が飽
和溶解度を越える場合は、増量添加によるメリットが認
められない。
本発明において使用される酸化剤の代表例としては、例
えばキノン、クロラニル、ピリジン−N−オキサイド、
ジメチルスルフォキサイド、クロム酸、過マンガン酸カ
リ、セレンオキサイド、酢酸水銀、酸化バナジウム、塩
素酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、塩化第2鉄等が
あげられる。これらの酸化剤は、使用する溶剤によって
適宜選択される。また、酸化剤は、2種以上混合して使
用してもよい。酸化剤の使用割合は、鉛含有キレート化
合物の使用モル量の3〜0.3倍モルの範囲内であること
が好ましい。酸化剤の使用割合が鉛含有キレート化合物
の使用モル量の3倍モルより多い場合は、コスト的にメ
リットはなく、また0.3倍モルより少ない場合は、性能
の良好な固体電解コンデンサを得ることができない。
えばキノン、クロラニル、ピリジン−N−オキサイド、
ジメチルスルフォキサイド、クロム酸、過マンガン酸カ
リ、セレンオキサイド、酢酸水銀、酸化バナジウム、塩
素酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、塩化第2鉄等が
あげられる。これらの酸化剤は、使用する溶剤によって
適宜選択される。また、酸化剤は、2種以上混合して使
用してもよい。酸化剤の使用割合は、鉛含有キレート化
合物の使用モル量の3〜0.3倍モルの範囲内であること
が好ましい。酸化剤の使用割合が鉛含有キレート化合物
の使用モル量の3倍モルより多い場合は、コスト的にメ
リットはなく、また0.3倍モルより少ない場合は、性能
の良好な固体電解コンデンサを得ることができない。
酸化皮膜上に二酸化鉛の導電体層を形成する方法として
は、例えば鉛含有キレート化合物を溶かした溶液と、酸
化剤を溶かした溶液を混合して反応母液を調整した後、
反応母液を酸化皮膜に塗布して化学的に析出させる方法
があげられる。
は、例えば鉛含有キレート化合物を溶かした溶液と、酸
化剤を溶かした溶液を混合して反応母液を調整した後、
反応母液を酸化皮膜に塗布して化学的に析出させる方法
があげられる。
発明の効果 本発明の固体電解コンデンサは、従来公知の固体電解コ
ンデンサに比較して以下のような利点を有している。
ンデンサに比較して以下のような利点を有している。
高温に加熱することなく、酸化皮膜上に二酸化鉛の導
電体層を形成できるので、陽極の酸化皮膜を損傷する恐
れがなく、補修のための陽極酸化(再化成)を行なう必
要もない。そのため、定格電圧を従来の数倍に上げるこ
とができ、同容量、同定格電圧のコンデンサを得るの
に、従来のものに比較して形状を小型化できる。
電体層を形成できるので、陽極の酸化皮膜を損傷する恐
れがなく、補修のための陽極酸化(再化成)を行なう必
要もない。そのため、定格電圧を従来の数倍に上げるこ
とができ、同容量、同定格電圧のコンデンサを得るの
に、従来のものに比較して形状を小型化できる。
漏れ電流が小さい。
高耐圧のコンデンサを作製することができる。
導電体層の電導度が10-1〜101S・cm-1と十分に高いた
めインピーダンスが低い。
めインピーダンスが低い。
高周波特性が良い。
誘電正接が小さい。
実施例 以下、実施例および比較例をあげて本発明をさらに詳細
に説明する。なお、各例の固体電解コンデンサの特性値
を第1表に示した。
に説明する。なお、各例の固体電解コンデンサの特性値
を第1表に示した。
実施例1 厚さ100μmのアルミニウム箔(純度99.99%)を陽
極とし、直流および交流の交互使用により、箔の表面を
電気化学的にエッチングして平均細孔径2μmで、比表
面積を12m2/gとした。次いで、このエッチング処理し
たアルミニウム箔をホウ酸アンモニウムの液中で電気化
学的に処理してアルミニウム箔上に誘電体の薄層を形成
した。
極とし、直流および交流の交互使用により、箔の表面を
電気化学的にエッチングして平均細孔径2μmで、比表
面積を12m2/gとした。次いで、このエッチング処理し
たアルミニウム箔をホウ酸アンモニウムの液中で電気化
学的に処理してアルミニウム箔上に誘電体の薄層を形成
した。
一方、塩化鉛とアセチルアセトンから常法に従って合成
した鉛アセチルアセトンの飽和エチルアルコール溶液
に、鉛アセチルアセトンの使用モル量の1.2倍モルの過
硫酸カリを溶かした水溶液を混合して反応母液を調整し
た。この反応母液を前記した誘電体薄層を塗布し、減圧
下に2時間放置した。生成した二酸化鉛層を水で充分洗
浄して未反応物および副生成物を除去した後、120℃
で2時間乾燥した。次いで、二酸化鉛層上にカーボンペ
ーストを塗布して乾燥した後、その上に銀ペーストを塗
り、再度乾燥した。陰極にアルミニウムを使用し、樹脂
封口して固体電解コンデンサを作製した。
した鉛アセチルアセトンの飽和エチルアルコール溶液
に、鉛アセチルアセトンの使用モル量の1.2倍モルの過
硫酸カリを溶かした水溶液を混合して反応母液を調整し
た。この反応母液を前記した誘電体薄層を塗布し、減圧
下に2時間放置した。生成した二酸化鉛層を水で充分洗
浄して未反応物および副生成物を除去した後、120℃
で2時間乾燥した。次いで、二酸化鉛層上にカーボンペ
ーストを塗布して乾燥した後、その上に銀ペーストを塗
り、再度乾燥した。陰極にアルミニウムを使用し、樹脂
封口して固体電解コンデンサを作製した。
実施例2 実施例1で鉛アセチルアセトンの飽和エチルアルコール
溶液の代わりにオキシンと酢酸鉛より合成した鉛オキシ
ンの飽和クロロホルム溶液を使用し、過硫酸カリの水溶
液の代わりに鉛オキシンの1.4倍モルのセレンオキシド
のエチルアルコール溶液を使用した以外は、実施例1と
同様にして固体電解コンデンサを作製した。
溶液の代わりにオキシンと酢酸鉛より合成した鉛オキシ
ンの飽和クロロホルム溶液を使用し、過硫酸カリの水溶
液の代わりに鉛オキシンの1.4倍モルのセレンオキシド
のエチルアルコール溶液を使用した以外は、実施例1と
同様にして固体電解コンデンサを作製した。
比較例1 実施例1と同様な誘電体層を有するアルミニウム箔に、
従来公知の硝酸鉛の水溶液の熱分解法によって二酸化鉛
層を形成させた。この操作を4回繰り返した後、実施例
1と同様にしてカーボンペースト層、銀ペースト層を設
け、固体電解コンデンサを作製した。
従来公知の硝酸鉛の水溶液の熱分解法によって二酸化鉛
層を形成させた。この操作を4回繰り返した後、実施例
1と同様にしてカーボンペースト層、銀ペースト層を設
け、固体電解コンデンサを作製した。
Claims (1)
- 【請求項1】鉛含有キレート化合物と酸化剤を含んだ反
応母液から化学的に析出させた二酸化鉛を導電体層とす
ることを特徴とする固体電解コンデンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24059685A JPH0640537B2 (ja) | 1985-10-29 | 1985-10-29 | 固体電解コンデンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24059685A JPH0640537B2 (ja) | 1985-10-29 | 1985-10-29 | 固体電解コンデンサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62102511A JPS62102511A (ja) | 1987-05-13 |
JPH0640537B2 true JPH0640537B2 (ja) | 1994-05-25 |
Family
ID=17061849
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24059685A Expired - Lifetime JPH0640537B2 (ja) | 1985-10-29 | 1985-10-29 | 固体電解コンデンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0640537B2 (ja) |
-
1985
- 1985-10-29 JP JP24059685A patent/JPH0640537B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62102511A (ja) | 1987-05-13 |
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