JPH0727843B2 - 固体電解コンデンサ - Google Patents
固体電解コンデンサInfo
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- JPH0727843B2 JPH0727843B2 JP61030924A JP3092486A JPH0727843B2 JP H0727843 B2 JPH0727843 B2 JP H0727843B2 JP 61030924 A JP61030924 A JP 61030924A JP 3092486 A JP3092486 A JP 3092486A JP H0727843 B2 JPH0727843 B2 JP H0727843B2
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- Japan
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、α型PbO2(斜方晶の二酸化鉛)半導体層とす
る高温安定性に優れた固体電解コンデンサに関する。
る高温安定性に優れた固体電解コンデンサに関する。
従来の技術 例えば特公昭49-29374号公報に記載されているように、
誘導体皮膜層上に二段階法によって二酸化鉛層を化学的
析出によって形成させる方法が知られている。この方法
で得られる二酸化鉛の半導体層は、β型PbO2(正方晶の
二酸化鉛)のみからなるか、またはβ型PbO2(第一段
階)とα型PbO2(第二段階)とから形成されている。し
かしながら、β型PbO2は、常温、常圧でα型PbO2より安
定性に劣るため、この方法で得られるβ型PbO2またはβ
型PbO2とα型PbO2を半導体層とする固体電解コンデンサ
は、高温での性能〔例えばtanδ(誘電正接)〕と長期
に使用した場合の性能〔例えば容量変化率〕が十分満足
すべきものではなかった。また、この方法は、二酸化鉛
を化学的に析出させる際、特に第一段階で二酸化鉛を化
学的に析出させるに際して、低濃度の鉛化合物溶液と過
硫酸塩溶液を使用するため、触媒として銀イオンを必要
とし、そのため銀または銀の化合物が誘導体皮膜層上に
付着した形となり、絶縁抵抗が低下するという問題があ
る。
誘導体皮膜層上に二段階法によって二酸化鉛層を化学的
析出によって形成させる方法が知られている。この方法
で得られる二酸化鉛の半導体層は、β型PbO2(正方晶の
二酸化鉛)のみからなるか、またはβ型PbO2(第一段
階)とα型PbO2(第二段階)とから形成されている。し
かしながら、β型PbO2は、常温、常圧でα型PbO2より安
定性に劣るため、この方法で得られるβ型PbO2またはβ
型PbO2とα型PbO2を半導体層とする固体電解コンデンサ
は、高温での性能〔例えばtanδ(誘電正接)〕と長期
に使用した場合の性能〔例えば容量変化率〕が十分満足
すべきものではなかった。また、この方法は、二酸化鉛
を化学的に析出させる際、特に第一段階で二酸化鉛を化
学的に析出させるに際して、低濃度の鉛化合物溶液と過
硫酸塩溶液を使用するため、触媒として銀イオンを必要
とし、そのため銀または銀の化合物が誘導体皮膜層上に
付着した形となり、絶縁抵抗が低下するという問題があ
る。
また、米国特許第3,066,247号明細書に記載されるよう
に、四酢酸鉛と水との反応により得られる二酸化鉛を半
導体層とする固体電解コンデンサを得る方法が知られて
いる。しかし、この方法で得られる固体電解コンデンサ
は、半導体層の二酸化鉛がβ型PbO2であるため、上記特
公昭49-29374号公報で得られる固体電解コンデンサと同
様に高温での性能と長期に使用した場合の性能に劣るも
のであった。
に、四酢酸鉛と水との反応により得られる二酸化鉛を半
導体層とする固体電解コンデンサを得る方法が知られて
いる。しかし、この方法で得られる固体電解コンデンサ
は、半導体層の二酸化鉛がβ型PbO2であるため、上記特
公昭49-29374号公報で得られる固体電解コンデンサと同
様に高温での性能と長期に使用した場合の性能に劣るも
のであった。
発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、固体電解コンデンサ性能に悪影響を及
ぼす銀イオン触媒を使用せずに、誘導体皮膜層上に二酸
化鉛の半導体層を形成させた、高温での安定性、長期に
使用した場合の安定性に優れた固体電解コンデンサを提
供することにある。
ぼす銀イオン触媒を使用せずに、誘導体皮膜層上に二酸
化鉛の半導体層を形成させた、高温での安定性、長期に
使用した場合の安定性に優れた固体電解コンデンサを提
供することにある。
問題点を解決するための手段 本発明者等は、前記従来技術の欠点を解決すべく種々検
討した結果、半導体層をα型PbO2で構成した固体電解コ
ンデンサが、前記目的を極めて有効に達成できることを
見い出し、本発明を完成するに至った。
討した結果、半導体層をα型PbO2で構成した固体電解コ
ンデンサが、前記目的を極めて有効に達成できることを
見い出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明に従えば、高温での性能、長期使用での性
能に優れた固体電解コンデンサが提供される。
能に優れた固体電解コンデンサが提供される。
誘導体皮膜上に、α型PbO2の半導体層を形成する方法と
しては、誘導体皮膜層上で鉛含有化合物を含むpH7.5以
上の溶液を電解酸化するか、または誘導体皮膜層上で鉛
含有化合物と酸化剤を含むpH7.5以上の溶液を化学的酸
化反応させる方法が採用される。
しては、誘導体皮膜層上で鉛含有化合物を含むpH7.5以
上の溶液を電解酸化するか、または誘導体皮膜層上で鉛
含有化合物と酸化剤を含むpH7.5以上の溶液を化学的酸
化反応させる方法が採用される。
ここでいう誘導体皮膜とは、当業界で周知であるアルミ
ニウム、タンタル、ニオブ等の弁金属の箔または焼結体
の酸化皮膜を意味し、公知の方法で得ることができる。
ニウム、タンタル、ニオブ等の弁金属の箔または焼結体
の酸化皮膜を意味し、公知の方法で得ることができる。
本発明の固体電解コンデンサは、弁金属の箔または焼結
体の酸化皮膜の細孔に、α型PbO2の半導体層の一部が進
入した構造を有している。
体の酸化皮膜の細孔に、α型PbO2の半導体層の一部が進
入した構造を有している。
誘導体皮膜層上にα型PbO2を電解酸化によって形成させ
るための電解液は、鉛含有化合物を含んだpHが7.5以上
の水溶液または有機溶媒溶液であり、溶液のイオン電導
性を向上させるために、公知の電解質を含んでいてもよ
い。
るための電解液は、鉛含有化合物を含んだpHが7.5以上
の水溶液または有機溶媒溶液であり、溶液のイオン電導
性を向上させるために、公知の電解質を含んでいてもよ
い。
鉛含有化合物の代表例としては、例えばオキシン、アセ
チルアセトン、ピロメコン酸、サリチル酸、アリザリ
ン、ポリ酢酸ビニル、ポルフィリン系化合物、クラウン
化合物、クリプテート化合物等のキレート形成性化合物
に鉛原子が配位結合もしくはイオン結合している化合
物、クエン酸鉛、酢酸鉛、塩基性酢酸鉛、ホウフッ化
鉛、酢酸鉛水和物、硝酸鉛、またはテトラブチル鉛、テ
トラフェニル鉛等の有機鉛化合物があげられる。これら
の鉛含有化合物は、使用する溶剤によって適宜選択され
る。また、これらの鉛含有化合物は、二種以上を混合し
て使用してもよい。
チルアセトン、ピロメコン酸、サリチル酸、アリザリ
ン、ポリ酢酸ビニル、ポルフィリン系化合物、クラウン
化合物、クリプテート化合物等のキレート形成性化合物
に鉛原子が配位結合もしくはイオン結合している化合
物、クエン酸鉛、酢酸鉛、塩基性酢酸鉛、ホウフッ化
鉛、酢酸鉛水和物、硝酸鉛、またはテトラブチル鉛、テ
トラフェニル鉛等の有機鉛化合物があげられる。これら
の鉛含有化合物は、使用する溶剤によって適宜選択され
る。また、これらの鉛含有化合物は、二種以上を混合し
て使用してもよい。
有機溶媒としては、鉛含有化合物を溶解するものであれ
ばいずれでもよく、例えばエチルアルコール、グリセリ
ン、ベンゼン、ジオキサン、クロロホルム等があげられ
る。これらの有機溶媒は、二種以上を混合して使用して
もよく、また、水と相溶性を有する有機溶媒なら水と混
合して使用してもよい。
ばいずれでもよく、例えばエチルアルコール、グリセリ
ン、ベンゼン、ジオキサン、クロロホルム等があげられ
る。これらの有機溶媒は、二種以上を混合して使用して
もよく、また、水と相溶性を有する有機溶媒なら水と混
合して使用してもよい。
電解液中の鉛含有化合物の濃度は、0.2モル/lから飽和
溶解度までの範囲内、好ましくは0.5モル/lから飽和溶
解度までの範囲内、さらに好ましくは0.9モル/lから飽
和溶解度までの範囲内である。鉛含有化合物の濃度が飽
和溶解度を与える濃度を超える場合は、増量添加による
メリットが認められず、また鉛含有化合物の濃度が0.2
モル/lより低い場合には、鉛含有化合物の濃度が薄すぎ
るため、電解酸化で生じたα型PbO2の導電体層が誘導体
皮膜層上に充分付着せず、極めて容量が低く、tanδの
大きい固体電解コンデンサしか得られないという難点が
ある。
溶解度までの範囲内、好ましくは0.5モル/lから飽和溶
解度までの範囲内、さらに好ましくは0.9モル/lから飽
和溶解度までの範囲内である。鉛含有化合物の濃度が飽
和溶解度を与える濃度を超える場合は、増量添加による
メリットが認められず、また鉛含有化合物の濃度が0.2
モル/lより低い場合には、鉛含有化合物の濃度が薄すぎ
るため、電解酸化で生じたα型PbO2の導電体層が誘導体
皮膜層上に充分付着せず、極めて容量が低く、tanδの
大きい固体電解コンデンサしか得られないという難点が
ある。
電解酸化する際の鉛含有化合物を含む電解液のpHは、7.
5以上であることが必要である。電解液のpHが7.5より小
さい場合は、誘導体皮膜層上に形成される二酸化鉛の結
晶型がβ型PbO2となり、高温での性能と長期に使用した
場合の性能の良好な固体電解コンデンサが得られない。
5以上であることが必要である。電解液のpHが7.5より小
さい場合は、誘導体皮膜層上に形成される二酸化鉛の結
晶型がβ型PbO2となり、高温での性能と長期に使用した
場合の性能の良好な固体電解コンデンサが得られない。
鉛含有化合物を含む電解液のpHは、アンモニウム水、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を添加して調節すれ
ばよい。pH調節剤は、α型PbO2の形成方法や使用する溶
剤によって適宜選択される。
酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を添加して調節すれ
ばよい。pH調節剤は、α型PbO2の形成方法や使用する溶
剤によって適宜選択される。
電解酸化は、従来公知の方法、例えば定電流法、定電圧
法または定電流法と定電圧法を交互に利用して行なわれ
る。また、電解用装置、その操作方法については、従来
公知の装置および操作方法が採用される。電解酸化の時
間、温度について、使用する誘導体皮膜を有する弁金属
の種類、誘導体皮膜の実質面積、使用する鉛含有化合物
の種類、電解酸化の条件等により変化するので一概に規
定できず、予かじめ行なう予備実験により決定される。
法または定電流法と定電圧法を交互に利用して行なわれ
る。また、電解用装置、その操作方法については、従来
公知の装置および操作方法が採用される。電解酸化の時
間、温度について、使用する誘導体皮膜を有する弁金属
の種類、誘導体皮膜の実質面積、使用する鉛含有化合物
の種類、電解酸化の条件等により変化するので一概に規
定できず、予かじめ行なう予備実験により決定される。
一方、化学的酸化反応により、誘導体皮膜層上にα型Pb
O2の半導体を化学的に析出させるために使用される反応
母液は、鉛含有化合物と酸化剤を含むpHが7.5以上の水
溶液または有機溶媒溶液である。
O2の半導体を化学的に析出させるために使用される反応
母液は、鉛含有化合物と酸化剤を含むpHが7.5以上の水
溶液または有機溶媒溶液である。
反応母液を調製するために使用される有機溶媒は、鉛含
有化合物と酸化剤を溶解するものであればいずれでもよ
く、通常は前記電解酸化の鉛含有化合物を含む電解液の
調製に使用する有機溶媒と同様のものが用いられる。
有化合物と酸化剤を溶解するものであればいずれでもよ
く、通常は前記電解酸化の鉛含有化合物を含む電解液の
調製に使用する有機溶媒と同様のものが用いられる。
反応母液を調製するために使用される鉛含有化合物とし
ては、前記の電解酸化に使用される鉛含有化合物と同様
のものが使用される。鉛含有化合物は、使用する溶剤に
よって適宜選択される。
ては、前記の電解酸化に使用される鉛含有化合物と同様
のものが使用される。鉛含有化合物は、使用する溶剤に
よって適宜選択される。
反応母液中の鉛含有化合物の濃度は、O.03モル/lから飽
和溶解度までの範囲内であり、好ましくは0.5モル/lか
ら飽和溶解度までの範囲内である。鉛含有化合物の濃度
が0.03モル/lより薄すぎるとは性能の良好な固体電解コ
ンデンサを得ることができず、また、鉛含有化合物の濃
度が飽和溶解度を越える場合は、増量添加のメリットが
認められない。
和溶解度までの範囲内であり、好ましくは0.5モル/lか
ら飽和溶解度までの範囲内である。鉛含有化合物の濃度
が0.03モル/lより薄すぎるとは性能の良好な固体電解コ
ンデンサを得ることができず、また、鉛含有化合物の濃
度が飽和溶解度を越える場合は、増量添加のメリットが
認められない。
反応母液を調製するために使用される一方の成分である
酸化剤の代表例としては、例えばキノン、クロラニル、
ピリジン−N−オキサイド、ジメチルスルフォキサイ
ド、クロム酸、過酸化ベンゾイルのような過酸物、過マ
ンガン酸カリ、セレンオキシド、酢酸水銀、酸化バナジ
ウム、塩素酸ナトリウム、過酸化水素、過硫酸ナトリウ
ム、過硫酸カリ、過硫酸アンモニウム、塩化第二鉄等が
あげられる。酸化剤は、使用する溶剤によって適宜選択
される。また、酸化剤は、二種以上混合して使用しても
よい。
酸化剤の代表例としては、例えばキノン、クロラニル、
ピリジン−N−オキサイド、ジメチルスルフォキサイ
ド、クロム酸、過酸化ベンゾイルのような過酸物、過マ
ンガン酸カリ、セレンオキシド、酢酸水銀、酸化バナジ
ウム、塩素酸ナトリウム、過酸化水素、過硫酸ナトリウ
ム、過硫酸カリ、過硫酸アンモニウム、塩化第二鉄等が
あげられる。酸化剤は、使用する溶剤によって適宜選択
される。また、酸化剤は、二種以上混合して使用しても
よい。
反応母液中の鉛含有化合物に対する酸化剤のモル比は、
3から0.5の範囲内であることが好ましい。酸化剤の使
用割合が鉛含有化合物の使用モル量の3倍モルより多い
場合は、コスト的にメリットはなく、また0.3倍より少
ない場合は、性能の良好な固体電解コンデンサを得るこ
とができない。
3から0.5の範囲内であることが好ましい。酸化剤の使
用割合が鉛含有化合物の使用モル量の3倍モルより多い
場合は、コスト的にメリットはなく、また0.3倍より少
ない場合は、性能の良好な固体電解コンデンサを得るこ
とができない。
化学的析出させる反応母液のpHは、7.5以上であること
が必要である。反応母液のpHが7.5より小さい場合は、
β型PbO2が析出し、高温での性能と長期に使用した場合
の性能の良好な固体電解コンデンサが得られない。
が必要である。反応母液のpHが7.5より小さい場合は、
β型PbO2が析出し、高温での性能と長期に使用した場合
の性能の良好な固体電解コンデンサが得られない。
反応母液のpH調製は、前記電解酸化の場合の鉛含有化合
物を含む電解液のpH調製と同様に行えばよい。
物を含む電解液のpH調製と同様に行えばよい。
誘導体皮膜層上に化学的析出によりα型PbO2の半導体層
を形成する方法としては、例えば誘導体皮膜を有する弁
作用金属に反応母液を塗布するか、または誘電体皮膜を
有する弁作用金属を反応母液に浸漬して、反応母液を誘
導体皮膜に進入させ、放置した後、水洗い乾燥して形成
させる。
を形成する方法としては、例えば誘導体皮膜を有する弁
作用金属に反応母液を塗布するか、または誘電体皮膜を
有する弁作用金属を反応母液に浸漬して、反応母液を誘
導体皮膜に進入させ、放置した後、水洗い乾燥して形成
させる。
発明の効果 本発明の固体電解コンデンサは、従来公知の固体電解コ
ンデンサに比較して以下のような利点を有している。
ンデンサに比較して以下のような利点を有している。
高温で使用した時の性能が良い。
長期に使用した時の性能が良い。
実施例 以下、実施例および比較例をあげて本発明をさらに詳細
に説明する。なお、各例の固体電解コンデンサの特性値
を第1表に示した。
に説明する。なお、各例の固体電解コンデンサの特性値
を第1表に示した。
実施例1 酢酸鉛三水和物の濃度が1.2モル/lの酢酸鉛三水和物水
溶液と過硫酸アンモニウムの濃度が1.5モル/lの過硫酸
アンモニウム水溶液を混合した。この混合物のpHは4.8
であった。これにアンモニウム水を添加してpH10の反応
母液を調製した。この反応母液に長さ4cm、巾0.3cmの高
圧用エッチングアルミ化成箔(エチレングリコールとア
ジピン酸アンモニウムの電解液を使用した場合の容量約
5μF/10cm2)を浸漬した。85℃で40分間放置し、化成
箔上に二酸化鉛の半導体層を形成させた。水洗浄、減圧
乾燥を行なった。半導体層の二酸化鉛の結晶型は、X−
線測定により分析したところ、α型であることを確認し
た。α型PbO2の半導体層の上に銀ペーストを塗布し、乾
燥した後、ハンダ付けによって陰極端子を取り出し、樹
脂封口して固体電解コンデンサを作製した。
溶液と過硫酸アンモニウムの濃度が1.5モル/lの過硫酸
アンモニウム水溶液を混合した。この混合物のpHは4.8
であった。これにアンモニウム水を添加してpH10の反応
母液を調製した。この反応母液に長さ4cm、巾0.3cmの高
圧用エッチングアルミ化成箔(エチレングリコールとア
ジピン酸アンモニウムの電解液を使用した場合の容量約
5μF/10cm2)を浸漬した。85℃で40分間放置し、化成
箔上に二酸化鉛の半導体層を形成させた。水洗浄、減圧
乾燥を行なった。半導体層の二酸化鉛の結晶型は、X−
線測定により分析したところ、α型であることを確認し
た。α型PbO2の半導体層の上に銀ペーストを塗布し、乾
燥した後、ハンダ付けによって陰極端子を取り出し、樹
脂封口して固体電解コンデンサを作製した。
比較例1 反応母液として、酢酸鉛三水和物の濃度が1.2モル/lの
酢酸鉛三水和物水溶液と過硫酸アンモニウムの濃度が1.
5モル/lの過硫酸アンモニウム水溶液の混合物にアンモ
ニウム水を添加しないpHが4.8の水溶液を使用した以外
は、実施例1と同様にして化成箔上に二酸化鉛の半導体
層を形成させた。二酸化鉛の結晶型は、X−線測定によ
り分析したところ、β型であることを確認した。以下、
実施例1と同様にして固体電解コンデンサを作製した。
酢酸鉛三水和物水溶液と過硫酸アンモニウムの濃度が1.
5モル/lの過硫酸アンモニウム水溶液の混合物にアンモ
ニウム水を添加しないpHが4.8の水溶液を使用した以外
は、実施例1と同様にして化成箔上に二酸化鉛の半導体
層を形成させた。二酸化鉛の結晶型は、X−線測定によ
り分析したところ、β型であることを確認した。以下、
実施例1と同様にして固体電解コンデンサを作製した。
実施例2 硝酸鉛の濃度が1モル/lの硝酸鉛水溶液(pH3.0)に水
酸化ナトリウムを加えてpHを9に調製した。陽極に実施
例1と同様の高圧用エッチングアルミ化成箔を使用し、
陰極にカーボンを使用して電流密度50μA/cm2で電解酸
化を行なった。化成箔上に生成した二酸化鉛の導電体層
を実施例1と同様にして処理した。半導体層の二酸化鉛
の結晶型をX−線測定により分析したところ、α型であ
ることを確認した。以下、実施例1と同様にして固体電
解コンデンサを作製した。
酸化ナトリウムを加えてpHを9に調製した。陽極に実施
例1と同様の高圧用エッチングアルミ化成箔を使用し、
陰極にカーボンを使用して電流密度50μA/cm2で電解酸
化を行なった。化成箔上に生成した二酸化鉛の導電体層
を実施例1と同様にして処理した。半導体層の二酸化鉛
の結晶型をX−線測定により分析したところ、α型であ
ることを確認した。以下、実施例1と同様にして固体電
解コンデンサを作製した。
比較例2 実施例2において、水酸化ナトリウムを加えないpHが3.
0の硝酸鉛の濃度が1モル/lの硝酸鉛水溶液を使用した
以外は、実施例2と同様に電解酸化を行ない、化成箔上
に二酸化鉛の半導体層を形成させた。二酸化鉛の結晶型
をX−線測定により分析したところ、β型であることを
確認した。以下、実施例1と同様にして固体電解コンデ
ンサを作製した。
0の硝酸鉛の濃度が1モル/lの硝酸鉛水溶液を使用した
以外は、実施例2と同様に電解酸化を行ない、化成箔上
に二酸化鉛の半導体層を形成させた。二酸化鉛の結晶型
をX−線測定により分析したところ、β型であることを
確認した。以下、実施例1と同様にして固体電解コンデ
ンサを作製した。
参考例1 米国特許3,066,247号明細書に記載のように、四酢酸鉛
の10%無水酢酸溶液に、実施例1と同様な化成箔を浸漬
し、その後スチーム処理して、化成箔上にβ型PbO2の半
導体層を作製した。引き続き実施例1と同様にして固体
電解コンデンサを作製した。
の10%無水酢酸溶液に、実施例1と同様な化成箔を浸漬
し、その後スチーム処理して、化成箔上にβ型PbO2の半
導体層を作製した。引き続き実施例1と同様にして固体
電解コンデンサを作製した。
Claims (8)
- 【請求項1】半導体層をα型PbO2で構成することを特徴
とする固体電解コンデンサ。 - 【請求項2】α型PbO2が誘電体皮膜層上に化学的析出に
より形成されることを特徴とする特許請求の範囲第1項
記載の固体電解コンデンサ。 - 【請求項3】α型PbO2を誘電体皮膜層上に化学的析出さ
せる反応母液が鉛含有化合物および酸化剤を含んだpHが
7.5以上の溶液であることを特徴とする特許請求の範囲
第2項記載の固体電解コンデンサ。 - 【請求項4】反応母液中の鉛含有化合物の濃度が0.03モ
ル/lから飽和溶解度までの範囲であることを特徴とする
特許請求の範囲第3項記載の固体電解コンデンサ。 - 【請求項5】反応母液中の鉛含有化合物に対する酸化剤
のモル比が3から0.5の範囲であることを特徴とする特
許請求の範囲第3項記載の固体電解コンデンサ。 - 【請求項6】α型PbO2が誘電体皮膜層上に電解酸化によ
り形成されることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
載の固体電解コンデンサ。 - 【請求項7】α型PbO2を誘電体皮膜層上に電解酸化によ
り形成させる電解液が鉛含有化合物を含んだpHが7.5以
上の溶液であることを特徴とする特許請求の範囲第6項
記載の固体電解コンデンサ。 - 【請求項8】電解液中の鉛含有化合物の濃度が0.2モル/
lから飽和溶解度までの範囲であることを特徴とする特
許請求の範囲第7項記載の固体電解コンデンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61030924A JPH0727843B2 (ja) | 1986-02-17 | 1986-02-17 | 固体電解コンデンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61030924A JPH0727843B2 (ja) | 1986-02-17 | 1986-02-17 | 固体電解コンデンサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62189713A JPS62189713A (ja) | 1987-08-19 |
JPH0727843B2 true JPH0727843B2 (ja) | 1995-03-29 |
Family
ID=12317234
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61030924A Expired - Lifetime JPH0727843B2 (ja) | 1986-02-17 | 1986-02-17 | 固体電解コンデンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0727843B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4929374A (ja) * | 1972-07-17 | 1974-03-15 |
-
1986
- 1986-02-17 JP JP61030924A patent/JPH0727843B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62189713A (ja) | 1987-08-19 |
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