JPH07196572A - 抗酸化作用を有するβ酸類(ルプロン類)アルキル誘導体 - Google Patents

抗酸化作用を有するβ酸類(ルプロン類)アルキル誘導体

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JPH07196572A
JPH07196572A JP5349046A JP34904693A JPH07196572A JP H07196572 A JPH07196572 A JP H07196572A JP 5349046 A JP5349046 A JP 5349046A JP 34904693 A JP34904693 A JP 34904693A JP H07196572 A JPH07196572 A JP H07196572A
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lupron
propyl
methyl
alkyl
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JP5349046A
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Motoyuki Tagashira
素行 田頭
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Asahi Breweries Ltd
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Asahi Breweries Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C49/00Ketones; Ketenes; Dimeric ketenes; Ketonic chelates
    • C07C49/587Unsaturated compounds containing a keto groups being part of a ring
    • C07C49/703Unsaturated compounds containing a keto groups being part of a ring containing hydroxy groups
    • C07C49/743Unsaturated compounds containing a keto groups being part of a ring containing hydroxy groups having unsaturation outside the rings, e.g. humulones, lupulones

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Anti-Oxidant Or Stabilizer Compositions (AREA)
  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 β酸類を誘導体化することによって得られる
安定で、強い抗酸化作用を有するβ酸類アルキル誘導体
を提供する。 【構成】 ホップから得られるβ酸類(ルプロン類)の
安定で、強い抗酸化作用を有するアルキル誘導体、この
誘導体またはその塩を有する医薬品、飲食品、および化
粧品。 【効果】 抗酸化作用を有するので、生体内に生成した
活性酸素や過酸化脂質によって引き起こされる障害を抑
制する効果を有する。従って健康上の障害、美容状の障
害の予防、治療に有効であり、また飲食品の安定化、保
存性の向上に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗酸化性を有し、成人
病、悪性関節リウマチなど、健康維持上障害となる諸疾
患、火傷などの外傷、ニキビ、シミなどの美容上の障害
の予防、治療に効果を有し、また飲食品の劣化防止剤と
もなるルプロン類アルキル誘導体を有効成分として含有
する医薬品、飲食品、ならびに化粧品に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】本発明のルプロン類アルキル誘導体は、
コルプロンメチル誘導体を除き、従来の技術では未だ知
られていない新規物質である。また、コルプロンメチル
誘導体についてもコネットらの文献 (B. E. Connett et
al., J. Chem. Soc. C, 2 340-344 (1969))に記載があ
るものの、その利用法等については全く述べられていな
い。
【0003】天然のホップ抽出物ならびにその成分であ
るβ酸類(ルプロン類)が強い抗酸化作用を有すること
は、すでに特許出願がなされている(特願平2ー329799
号)。しかしながら、β酸類は、光、熱、酸素等により
容易に分解され、取扱いが難しいために、産業上の利用
範囲が大きく制限されざるを得ないという欠点を持って
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、β
酸類を誘導体化することによって得られる安定で、強い
抗酸化作用を有するβ酸類アルキル誘導体を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はルプロン類アル
キル誘導体である。本発明のアルキル誘導体は、好まし
くは次式:
【0006】
【化2】
【0007】(式中、Rがイソプロピル基、1−イソブ
チル基、または2−イソブチル基で示され、R1 が炭素
原子が1〜20の直鎖、または分岐鎖のアルキル基を示
す)で表されるコルプロン誘導体、ルプロン誘導体、ア
ドルプロン誘導体のうちいずれか一種、または二種以上
の混合物であるβ酸類(ルプロン類)アルキル誘導体で
ある。
【0008】ルプロン類は天然のホップから、例えばウ
ォルマーの方法(Wollmer, W., Wschr. Brau., 47, 521
(1930)) により、また必要があれば高速液体クロマト
グラフィー(HPLC)を用いて、コルプロン、ルプロ
ン、アドルプロンの単独ないしは適当な相互の混合物と
して得ることができる。また、フェニンガーらの方法
(Pfenninger, H. B. et al., Proc. Eur. Brewery Con
v. Conger., Nice, 159(1975)) によって合成すること
もできる。
【0009】本発明のβ酸類(ルプロン類)アルキル誘
導体は次式に従って合成される。
【0010】
【化3】
【0011】反応に用いるアルキル化剤としては、ヨー
ドメタン、2−ヨードプロパンなどのハロゲン化アルキ
ルや硫酸ジメチル等を用いることができる。反応溶媒と
して水、メタノールなどのアルコール類、N,N−ジメ
チルホルムアミド等を用い、それらに水酸化カリウムの
ようなアルカリ、ナトリウムメトキシドのようなアルコ
キシド、水素化ナトリウムなどの塩基を添加して反応を
行う。また反応時には反応系を窒素やアルゴンなどの不
活性ガスで置換し、反応温度は常温から80℃程度に、反
応時間は0.5時間〜24時間とすることが好ましい。
【0012】かくして得られたルプロン類アルキル体
は、反応混合物から通常の分離精製手段、例えば抽出、
濃縮、濾過、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー、
薄層クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー
などの手段によって単離精製することができる。得られ
たルプロン類アルキル誘導体は無色ないしは薄黄色の油
状物ないしは結晶性の粉末であり、活性酸素抑制作用、
過酸化脂質生成抑制作用、赤血球溶血抑制作用、抗炎症
作用等を有し、前述した諸疾患の治療薬、保存性の高い
飲食品、健康食品、美肌用化粧品の製造原料として利用
することができる。
【0013】また得られたルプロン類アルキル誘導体は
イオン交換樹脂などを用いることにより次式:
【0014】
【化4】
【0015】(式中のRおよびR1 は上記と同じ、M+
は1価の金属イオン、M++は2価の金属イオンである)
で示されるような1価、または2価の金属塩とすること
もできる。1価の金属塩としてはナトリウム塩、カリウ
ム塩などのアルカリ金属塩、2価の金属塩としては鉄
塩、銅塩などの遷移金属塩などの形態をとることができ
る。
【0016】また、得られたルプロン類アルキル体、ま
たはその塩は、一般に使用される担体、助剤、添加剤等
とともに製剤化することができ、常法に従って経口、非
経口の製品として、医薬品、医薬部外品、化粧品等の分
野で利用することができる。また食品素材と混合して飲
食品とすることができる。経口剤としては、錠剤、カプ
セル剤、顆粒剤、シラップ剤等が、非経口剤としては、
軟膏剤、クリーム、水剤等の外用剤、無菌溶液剤や懸濁
剤等の注射剤等がある。これらの製品を医薬として疾患
に投与するときは、2mg〜500mgを1日に1ないしは数
回、すなわち2mg〜1,000mgの全日量で投与し、十分にそ
の効果を奏し得るものである。
【0017】本発明のルプロン類アルキル体を有する医
薬品は、生理的に認められるベヒクル、担体、賦形剤、
統合剤、安定剤、香味剤等とともに要求される単位用量
形態をとりうる。錠剤、カプセル剤に混和される佐薬は
次のようなものである。トラガント、アラビアゴム、コ
ーンスターチ、ゼラチンのような統合剤、微晶性セルロ
ースのような賦形剤、コーンスターチ、前ゼラチン化澱
粉、アルギン酸のような膨化剤、ステアリン酸マグネシ
ウムのような潤滑剤、ショ糖、乳糖、サッカリンのよう
な甘味剤、ペパーミント、アカモノ油、チェリーのよう
な香味剤など。また、カプセル剤の混合は上記の材料に
更に油脂のような液体担体を含有することができ、ま
た、他の材料は被覆剤として、又は製剤の物理的形態を
別な方法で変化させるために存在させることができる。
例えば、錠剤はシェラック、砂糖で被覆することができ
る。シロップ又はエリキシルは活性化合物、甘味剤とし
てショ糖、防腐剤としてメチル又はプロピルパラベン、
色素およびチェリーまたはオレンジ香味のような香味剤
を含有することができる。
【0018】注射剤のための無菌組成物は、注射用水の
ようなベヒクル中の活性物質、ゴマ油、ヤシ油、落花生
油、綿実油のような天然産出植物油、またはエチルオレ
ートのような合成脂肪ベヒクルを溶解または懸濁させる
通常の方法によって処方することができる。また、緩衝
剤、防腐剤、酸化防止剤等を必要に応じて配合すること
ができる。
【0019】外用剤としては基剤としてワセリン、パラ
フィン、油脂類、ラノリン、マクロゴール等を用い、通
常の方法によって軟膏剤、クリーム剤等とする。本発明
のルプロン類またはその塩を添加した飲食品は、上記製
剤の形態でもよいが、あめ、せんべい、クッキー、飲料
などの形態でそれぞれの食品原料に所用量を加えて、一
般の製造法により加工製造する。健康食品、機能性食品
としての摂取は、病気予防、健康維持に用いられるの
で、経口摂取として1日数回に分けて、全日量として5m
g〜500mgを含む加工品として摂取される。またビタミン
C、ビタミンE、補酵素Qnなど一部抗酸化性を有する
化合物と併用することができる。またこれらの物質は、
本飲食品の安定化剤としての作用も有し、併用すること
が有用である。これらの抗酸化物質は常用量以下で添加
される。
【0020】
【発明の効果】本発明のルプロン類アルキル誘導体また
はその塩を有する医薬品、飲食品、および化粧品は、抗
酸化作用を有するので、生体内に生成した活性酸素や過
酸化脂質によって引き起こされる障害を抑制する効果を
有する。従って健康上の障害、美容状の障害の予防、治
療に有効であり、また飲食品の安定化、保存性の向上に
有用である。
【0021】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。これらの実施例は本発明を詳細に説明する目的で特
に好ましい様態を示したもので、本発明はこれらに制限
されるものではない。 実施例1 β酸メチル体の合成 ホップよりウォルマーの方法に従って得たルプロン類3
gを、10%水酸化カリウム水溶液250mlに溶解し、氷冷
攪拌下、硫酸ジメチル1mlをゆっくりと滴下した。室温
で30分放置後、塩化メチレン300mlで2回抽出し、1N
塩酸、次いで水で洗浄後、乾固した。得られた油状物質
をシリカゲルオープンカラム(移動相クロロホルム:メ
タノール=4:1)により精製し、β酸メチル体(2.1g)
を得た。このうち約200mgを下記に示すHPLC条件に
より精製し、コルプロンメチル体41mg、ルプロンメチル
体62mg、アドルプロンメチル体23mgをそれぞれ黄色油状
物質として得た。 HPLC条件:カラム(Shim pack PREP-ODS-(H)-kit
(20mmφ))、移動相 95% CH3CN 5% H2O、流速 10ml/mi
n、検出 UV 280nm 得られたβ酸メチル体の機器分析データを以下に示す。
【0022】コルプロンメチル体の機器分析データ マススペクトル(M+):414 薄層シリカゲルクロマトグラフィー:Rf=0.58 (固定相:MERCK Art.5715、移動相:ヘキサン:酢酸エ
チル=4:1、検出:UV254nm) 赤外吸収スペクトル(IR, cm-1, neat):1715, 1674,
1555, 1451, 1379 プロトン核磁気共鳴スペクトル(1H-NMR) δ(ppm, CD3OD 中、TMS=0ppm) :1.12(d,6H), 1.20(d,6
H+s,3H), 1.43(s,3H),1.50(s,3H), 1.54(s,3H), 1.61
(s,6H), 1.62(s,3H), 2.57(m,4H), 2.71(m,2H),3.53(m,
1H), 4.77(m,1H), 4.88(m,1H), 5.00(m,1H)
【0023】ルプロンメチル体の機器分析データ マススペクトル(M+):428 薄層シリカゲルクロマトグラフィー:Rf=0.60 (固定相:MERCK Art.5715、移動相:ヘキサン:酢酸エ
チル=4:1、検出:UV254nm) 赤外吸収スペクトル(IR, cm-1, neat):1716, 1674,
1554, 1451, 1379 プロトン核磁気共鳴スペクトル(1H-NMR) δ(ppm, CD3OD 中、TMS=0ppm) :0.96(d,6H), 0.99(d,6
H), 1.16(d,3H), 1.44(s,3H), 1.50(s,3H), 1.54(s,3
H), 1.60(s,6H), 1.63(s,3H), 2.16(m,1H), 2.59(m,4
H), 2.71(m,2H), 2.82(m,2H), 4.73(m,1H), 4.87(m,1
H), 4.99(m,1H)
【0024】アドルプロンメチル体の機器分析データ マススペクトル(M+):428 薄層シリカゲルクロマトグラフィー:Rf=0.62 (固定相:MERCK Art.5715、移動相:ヘキサン:酢酸エ
チル=4:1、検出:UV254nm) 赤外吸収スペクトル(IR, cm-1, neat):1717, 1673,
1554, 1451, 1378 プロトン核磁気共鳴スペクトル(1H-NMR) δ(ppm, CD3OD 中、TMS=0ppm) :0.89(t,3H), 1.10(d,3
H), 1.19(m,2H), 1.28(s,3H), 1.45(s,3H), 1.52(s,3
H), 1.53(s,3H), 1.61(s,6H), 2.56(m,4H), 2.63(m,2
H), 3.42(m,1H), 4.83(m,2H), 4.99(m,1H)
【0025】実施例2 β酸n−プロピル体の合成 ホップよりウォルマーの方法に従って得たルプロン類0.
6gを、10mlのメタノールに溶解し、これに28%ナトリウ
ムメトキシドのメタノール溶液1.5ml、1−ヨードプロ
パン0.2mlをゆっくりと加え、80℃で12時間加熱還流し
た。溶媒を留去し、水10mlに溶解した。溶液を塩酸酸性
とした後、エーテル20mlで2回抽出した。溶媒を留去
し、シリカゲルオープンカラムクロマトグラフィー(移
動相=ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製し、β
酸n−プロピル体400mgを得た。このうち約200mgを下記
に示すHPLC条件により精製し、コルプロンn−プロ
ピル体30mg、ルプロンn−プロピル体56mg、アドルプロ
ンn−プロピル体14mgをそれぞれ黄褐色油状物質として
得た。 HPLC条件:カラム(Shim pack PREP-ODS-(H)-kit (2
0mmφ))、移動相 95%CH3CN 5% H2O、流速 10ml/min、
検出 UV 280nm
【0026】コルプロンn−プロピル体の機器分析デー
タ マススペクトル(M+):442 薄層シリカゲルクロマトグラフィー:Rf=0.63 (固定相:MERCK Art.5715、移動相:ヘキサン:酢酸エ
チル=4:1、検出:UV254nm) 赤外吸収スペクトル(IR, cm-1, neat):1714, 1671,
1554, 1449, 1380 プロトン核磁気共鳴スペクトル(1H-NMR) δ(ppm, CDCl3 中、TMS=0ppm) :0.82-1.83(m,31H), 2.
17-2.68(m,6H), 3.72(sept,1H), 4.85-4.94(m,3H), 18.
59(brs,1H)
【0027】ルプロンn−プロピル体の機器分析データ マススペクトル(M+):456 薄層シリカゲルクロマトグラフィー:Rf=0.67 (固定相:MERCK Art.5715、移動相:ヘキサン:酢酸エ
チル=4:1、検出:UV254nm) 赤外吸収スペクトル(IR, cm-1, neat):1713, 1671,
1553, 1449, 1380 プロトン核磁気共鳴スペクトル(1H-NMR) δ(ppm, CDCl3 中、TMS=0ppm) :0.82-1.82(m,31H), 2.
16-2.93(m,9H), 4.87-4.93(m,3H), 18.48(brs,1H)
【0028】アドルプロンn−プロピル体の機器分析デ
ータ マススペクトル(M+):456 薄層シリカゲルクロマトグラフィー:Rf=0.68 (固定相:MERCK Art.5715、移動相:ヘキサン:酢酸エ
チル=4:1、検出:UV254nm) 赤外吸収スペクトル(IR, cm-1, neat):1713, 1671,
1553, 1450, 1379 プロトン核磁気共鳴スペクトル(1H-NMR) δ(ppm, CDCl3 中、TMS=0ppm) :0.84-1.89(m,31H), 2.
17-2.71(m,8H), 3.59(m,1H), 4.87-4.93(m,3H), 18.62
(brs,1H)
【0029】実施例3 β酸n−オクチル体の合成 ホップよりウォルマーの方法に従って得たルプロン類0.
5gを、10mlのメタノールに溶解し、これに28%ナトリウ
ムメトキシドのメタノール溶液1.5ml、1−ヨードオク
タン0.6mlをゆっくりと加え、80℃で12時間加熱還流し
た。溶媒を留去し、水10mlに溶解した。溶液を塩酸酸性
とした後、エーテル20mlで2回抽出した。溶媒を留去
し、シリカゲルオープンカラムクロマトグラフィー(移
動相=ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製し、β
酸n−オクチル体450mgを黄色油状物質として得た。
【0030】β酸n−オクチル体の機器分析データ マススペクトル(M+):512(コルプロンn-オクチル
体)+526(ルプロンn−オクチル体+アドルプロンn
−オクチル体) 薄層シリカゲルクロマトグラフィー:Rf=0.70 (固定相:MERCK Art.5715、移動相:ヘキサン:酢酸エ
チル=4:1、検出:UV254nm) 高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による成分分
析 HPLC条件:カラム(Shim pack C-8 (5.5mmφ))、移
動相 95% CH3CN 5% H2O、流速 1.0ml/min、検出 UV 280nm 保持時間=15.26min. (コルプロンn−オクチル体)、1
4.86min.(ルプロンn−オクチル体)、15.73min.(ア
ドルプロンn−オクチル体) なお、これらのピーク面積比は(コルプロンn−オクチ
ル体):(ルプロンn−オクチル体):(アドルプロン
n−オクチル体)=3:5:1であった。
【0031】赤外吸収スペクトル(IR, cm-1, neat):
1715, 1671, 1553, 1453, 1379 プロトン核磁気共鳴スペクトル(1H-NMR) δ(ppm, CDCl3 中、TMS=0ppm) :0.84-1.82(m,369H),
2.16-2.92(m,71H),3.59-3.72(m,4H), 4.85-4.93(m,27
H), 18.49-18.60(m,9H)
【0032】実施例4(錠剤、カプセル剤) ルプロンメチル体 10 乳糖 75 ステアリン酸マグネシウム 15 上記の各重量部を均一に混合し、錠剤、およびカプセル
剤とした。
【0033】実施例5(散剤、顆粒剤) ルプロンメチル体 20 澱粉 30 乳糖 50 上記の各重量部を均一に混合し、散剤、および顆粒剤と
した。
【0034】実施例6(注射剤) ルプロンメチル体 1 界面活性剤 9 生理食塩水 90 上記の各重量部を加熱混合、滅菌して注射剤とした。
【0035】実施例7(クッキー) β酸n−プロピル体2重量%を含む小麦粉に、食塩、シ
ョ糖、バターなどで味付けしたものを適量の水でよく攪
拌し190〜200℃で30分間焼き上げてクッキーとした。
【0036】実施例8(ゼリー) 寒天13gを水1リットルに加熱溶解し、さらにショ糖500
g、水飴150gおよび塩少々を加え、攪拌しながら加熱溶
解させた後、2重量%のβ酸n−オクチル体、果汁、着
色料、香料などを加えて冷却し、ゼリーにした。 実施例9(あめ) ショ糖20重量部、水飴(75%固形分)10重量部に水10重
量部を加え混合し、150℃に加熱攪拌後、2重量%のコ
ルプロンメチル体および着色料、香料などを加え、冷却
してあめとした。
【0037】実施例10(コーヒー飲料) コーヒー豆15gよりドリップ方式にてコーヒー150mlを抽
出し、これに牛乳10ml、砂糖5g、クリーム3g、コルプロ
ンメチル体0.05gを加え、よく攪拌してコーヒー飲料と
した。 実施例11(ハンドローション剤) カーボワックス1500を15重量部、アルコール8重量部お
よびプロピレングリコール90重量部をよく混合溶解し、
水52.5重量部、ルプロンメチル体2重量部および香料、
防腐剤の適量を加え、ハンドローション剤とした。
【0038】実施例12(外用剤) パラオキシ安息香酸エチル 0.1 パラオキシ安息香酸ブチル 0.1 ラウロマクロゴール 0.5 セタノール 18 白色ワセリン 40 水 37.3 ルプロンメチル体 4 上記の各重量部の各成分を用い、常法に従って軟膏とし
た。
【0039】実施例13(ラット脳ホモジェネート過酸
化脂質生成抑制試験) αートコフェロール、アスコルビン酸、ルプロン、およ
び実施例1、2で得たルプロンメチル体、ルプロンn−
プロピル体、実施例3で得たβ酸類n−オクチル体につ
いて、ラット脳ホモジェネート過酸化脂質生成抑制試験
を行った。方法は、内山らの方法(Uchiyama, M. & Mih
ara, M., Anal. Biochem., 86, 271 (1978)) および加
藤らの方法(加藤金芳、島本典夫:武田研究所報、47,
27 (1988))を参考にした。すなわち、ウィスター系雄ラ
ットより脳を摘出し、50mMリン酸緩衝液(pH 7.4)でホモ
ジェナイズして脳ホモジェネートを調製した。そのホモ
ジェネート1mlに供試物質のジメチルスルホキシド溶液
10μlを添加し、37℃、60分間インキュベートした。イ
ンキュベート後、それらの反応液中に生成した過酸化脂
質量をTBA(チオバルビツール酸)法にて測定した。
【0040】その結果を図1に示す。測定は各供試物質
についてデュプリケートで2回以上行い、それらの各濃
度における抑制率(%)の平均を求めグラフ化したもの
である。各種ルプロン類アルキル誘導体はαートコフェ
ロール、ルプロンおよびアスコルビン酸よりも強い活性
を示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】ラット脳過酸化脂質生成抑制試験の結果を示す
グラフであり、縦軸は阻害率(%)を示し、グラフ中、
●はαートコフェロールを、▲はアスコルビン酸を、◆
はルプロンを、□はルプロンメチル体を、◇はルプロン
n−プロピル体を、○はβ酸類n−オクチル誘導体を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/12 ACC ADA ADN 9454−4C C09K 15/06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホップから得られるβ酸類(ルプロン
    類)の安定で、強い抗酸化作用を有するアルキル誘導
    体。
  2. 【請求項2】 下記式中のRがイソプロピル基であり、
    1 が炭素原子が2〜20の直鎖、または分岐鎖のアルキ
    ル基を示すコルプロン誘導体、下記式中のRが1−イソ
    ブチル基であり、R1 が炭素原子が1〜20の直鎖、また
    は分岐鎖のアルキル基を示すルプロン誘導体、下記式中
    のRが2−イソブチル基であり、R1が炭素原子が1〜2
    0の直鎖、または分岐鎖のアルキル基を示すアドルプロ
    ン誘導体のいずれか一種、または二種以上の混合物であ
    る請求項1記載の誘導体。 【化1】
  3. 【請求項3】 ルプロンメチル体、アドルプロンメチル
    体、コルプロンn−プロピル体、ルプロンn−プロピル
    体、アドルプロンn−プロピル体のいずれかである請求
    項2記載の誘導体。
  4. 【請求項4】 ルプロンメチル体、アドルプロンメチル
    体、コルプロンn−プロピル体、ルプロンn−プロピル
    体、アドルプロンn−プロピル体のいずれか一種、また
    は二種以上の混合物である請求項2記載の誘導体。
  5. 【請求項5】 請求項2記載のルプロン類アルキル誘導
    体またはその塩を有効成分とする抗酸化作用を有する医
    薬品。
  6. 【請求項6】 請求項2記載のルプロン類アルキル誘導
    体またはその塩を有効成分とする抗酸化作用を有する飲
    食品。
  7. 【請求項7】 請求項2記載のルプロン類アルキル誘導
    体またはその塩を有効成分とする抗酸化作用を有する化
    粧品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2772613A1 (fr) * 1997-12-19 1999-06-25 Oreal Utilisation du phloroglucinol dans une composition cosmetique
WO2001006877A1 (en) * 1999-07-27 2001-02-01 Rhodia Inc. Hops acid antibacterial compositions
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