JPH07194295A

JPH07194295A - 卵洗浄装置

Info

Publication number: JPH07194295A
Application number: JP5302611A
Authority: JP
Inventors: Akihiko Saito; 昭彦齊藤; Yasunori Okada; 安訓岡田; Akira Hasegawa; 章長谷川; Fumitomo Oishi; 文友大石
Original assignee: NIPPO DENKI KK; NITSUPO DENKI KK; SHINKIYOU KK
Current assignee: NIPPO DENKI KK; NITSUPO DENKI KK; SHINKIYOU KK
Priority date: 1993-11-26
Filing date: 1993-12-02
Publication date: 1995-08-01

Abstract

(57)【要約】【目的】消毒剤を用いることなく糞便等が付着した卵
の洗浄を行うことができる卵洗浄装置を提供する。【構成】コロコンベアベルト３により搬送される卵２
を洗浄手段５により洗浄し、乾燥手段６により乾燥し、
検査台７において検査する。次いで殺菌手段８におい
て、紫外線ランプ12から紫外線を照射して検査後の卵２
を殺菌する。殺菌後の卵２は選別手段において選別さ
れ、包装手段９において包装され、出荷される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は卵の洗浄を行う卵の洗浄
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、鶏卵生産農場から出荷される
卵の大部分は、鶏卵選別・包装施設(Grading and Packa
ging Center ：ＧＰセンタ）において選別され、包装さ
れて消費者の下に届けられる。

【０００３】鶏卵生産農場から出荷される卵には、鶏の
糞便等の汚物が付着しているため、ＧＰセンタの卵洗浄
装置により洗浄された後に出荷される。この卵洗浄装置
は、通常卵をコロコンベアベルト（卵をコロコロ回転さ
せながら移動させる。その間に卵の向きを自動的に同一
方向に変えるものもある。）で回転させながら洗浄チャ
ンバへ搬送し、ここで温水（35〜45℃）により洗浄さ
れ，あるいは乾燥状態でブラシにより糞便等の汚れが落
とされる。洗浄された卵は、直ちに乾燥チャンバに搬送
されて乾燥され、検卵チャンバに移動する。検卵は、専
任者が卵を暗視で透光（下から光をあてる）により、所
定の取引規格に従って、級外品（破卵、ひび入り卵、傷
卵、糞便付き卵、血痕、しみ卵等）を選別して排除して
いる。検卵工程を通過した正常卵のみが重量選別機にか
けられ、ＬＬ，Ｌ，Ｍ，ＭＳ，Ｓ，ＳＳの６つのサイズ
に区分され、パック詰め、箱詰め等された後、直ちに出
荷される。

【０００４】このように卵を洗浄するのは、卵の表面に
付着した糞便に含まれるサルモネラ、大腸菌等の食中毒
の原因となる有害な細菌を除去するためにある。このよ
うなＧＰセンタにおける卵に付着した細菌に関する報告
が既になされている（卵の微生物学的衛生管理，−鶏卵
選別・包装施設（ＧＰセンタ）の管理−，小沼博隆、品
川邦汎、社団法人日本食品衛生協会、食品衛生研究、平
成５．１．５発行、P49 〜73）。これによれば、卵に付
着した糞便を除去することが、細菌による汚染を防ぐ上
で非常に重要なものであることが報告されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】一方、この卵を洗浄す
る際に、洗浄水に次亜鉛素酸Ｎａ等の消毒剤を含有させ
て、卵を殺菌することが行われている。このように消毒
剤を使用すれば、卵に付着した殺菌を大幅に減少させる
ことができる。

【０００６】しかしながら、洗浄水に消毒剤を含有させ
て殺菌した場合、この消毒剤が卵の殻を通じて卵の内部
に侵入してしまい、人体に悪影響を及す場合がある。

【０００７】本発明は上記事情に鑑み、消毒剤を用いる
ことなく卵を殺菌することができる卵洗浄装置を提供す
ることを目的とするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明による卵洗浄装置
は、卵を回転させながら所定の通路に沿って搬送する搬
送手段と、前記通路の近傍にあって、前記卵を洗浄する
洗浄手段とを備えた卵洗浄装置において、前記通路の近
傍にあって前記洗浄手段により洗浄された前記卵に紫外
線を所定時間照射して該卵の殺菌を行う殺菌手段を備え
たことを特徴とするものである。

【０００９】また、本発明による第２の卵洗浄装置は、
本発明による第１の卵洗浄装置において、前記通路上に
あって、該洗浄手段により洗浄された卵を検査する検査
部と、前記通路上にあって、該検査部において検査され
た卵を選別する選別手段と、前記通路上にあって、該選
別手段により選別された卵を包装する包装手段とをさら
に備え、前記洗浄手段と前記包装手段との間に前記殺菌
手段を設けたことを特徴とするものである。

【００１０】ここで、洗浄手段とは、卵を水、温水等に
より洗浄した後に卵を乾燥する手段を備えたもの、およ
び卵を乾燥状態でブラッシング等して汚れを落とすのみ
で乾燥手段を備えていないもののいずれをも含むものと
する。

【００１１】

【作用および発明の効果】本発明による卵洗浄装置は、
搬送中の卵に殺菌手段を用いて紫外線を照射するように
したため、有害物質を卵の中に侵入させることなく卵の
殻に付着したサルモネラ、大腸菌等の細菌を殺菌するこ
とができ、細菌による卵の汚染を防止することができ
る。

【００１２】

【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例について
説明する。

【００１３】図１は本発明による鶏卵を洗浄するための
卵洗浄装置の実施例を表す図である。図１に示すよう
に、本発明の実施例による卵洗浄装置１は、複数の卵２
を回転させながら所定の通路に沿って搬送する搬送手段
であるコロコンベアベルト３と、通路の近傍にあって、
温水を放出するシャワー４からなる卵２を洗浄するため
の洗浄手段５と、通路の近傍にあって、洗浄手段５によ
り洗浄された卵２を乾燥する乾燥手段６と、通路上にあ
って、乾燥手段６により乾燥された卵２の検査を行うた
めの検査部７と、通路上にあって、検査部７において検
査された卵２の殺菌を行う殺菌手段８と、殺菌手段８に
より殺菌された卵２をを選別する図示しない選別手段
と、選別手段により選別された卵２をパックする包装手
段９とからなるものである。

【００１４】ここで、コロコンベアベルト３の詳細につ
いて説明する。図２は、コロコンベアベルト３の詳細を
表す図である。図２に示すように本発明の実施例による
コロコンベアベルト３は、所定速度ｖにより自転すると
ともに、所定速度Ｖにより通路に沿って移動する複数の
ローラ10からなるものである。ローラ10には卵２を搬送
し易くするための３つの凹部10a ，10b ，10c が設けら
れており、さらにローラ10の端面には卵２がコロコンベ
アベルト３から落ちないようにするためのフランジ11が
設けられている。各ローラ10の間隔はローラ10により搬
送される卵２が各ローラ10の間から落下しないような間
隔で配されており、例えば本実施例においては各ローラ
10の中心線の間隔は50.8mmとなっている。なお本実施例
においては、速度ｖは130mm/sec 、速度Ｖは130mm/sec
とする。このようにコロコンベアベルト３は自転しなが
ら所定通路に沿って移動するため、コロコンベアベルト
３により搬送される卵２は回転されながら搬送され同一
方向に向きが揃えられる。

【００１５】次いで、本発明の実施例による卵２の洗浄
の詳細について説明する。コロコンベアベルト３上に載
置された複数の卵２は、まず洗浄手段５により洗浄され
る。洗浄手段５においては、シャワー４から35〜45℃の
温水が放出され、卵２に付着した鶏の糞便等の汚れが洗
い落とされる。洗浄手段５により洗浄された卵２は、コ
ロコンベアベルト３により搬送され乾燥手段６に送られ
る。乾燥手段６においては、温風により卵２が乾燥され
る。乾燥手段６により乾燥された卵２は、次いで検査部
７に搬送される。検査部７においては、専任者が卵２を
暗視で透孔（下から光を当てる）することにより、所定
の取引規格に従って、級外品（破卵、ひび入り卵、傷
卵、糞便付き卵、血痕、しみ卵等）を選別して排除す
る。検査台７において検査された卵２は、殺菌手段８に
搬送される。以下殺菌手段の詳細について説明する。

【００１６】殺菌手段８は、８個の紫外線ランプ12を有
し、この紫外線ランプ12から発せられる紫外線により卵
２の殺菌を行うものである。紫外線ランプ12は直径が1
8.5mmであり、各ランプ12の中心間距離Ｌ２は40mmとな
っている。また、殺菌手段８の有効長Ｌ１は320mm であ
り、各ランプ12から卵２までの距離Ｈは30mmとなってい
る。紫外線ランプ12から発せられた紫外線の卵２の表面
上の照度は40mW／cm²である。これにより卵２は約2.5
秒で殺菌手段８を通過し、この間約２回転し、卵２の略
全面に紫外線が照射される。ここで、卵２の鋭端と鈍端
は直上からの紫外線は照射されないが、各ランプ12の斜
め方向からの紫外線が照射されるため、殺菌効果は維持
される。このように殺菌手段８により殺菌された卵２の
細菌数を、洗浄前の卵および乾燥後の卵の殺菌数と比較
した結果を表１に示す。

【００１７】

【表１】

【００１８】この表１から分かるように、殺菌により細
菌数は減少しており、とくに洗浄前、乾燥後において陽
性であったNo.5の卵の大腸菌は殺菌により陰性になって
いる。

【００１９】殺菌手段８により殺菌された卵２は、次い
で図示しない選別手段において、卵の大きさ、重量に応
じてＳＳ，Ｓ，ＭＳ，Ｍ，Ｌ，ＬＬの６種類に選別さ
れ、次いで包装手段９においてパック詰めされて出荷さ
れる。

【００２０】上述した実施例においては、コロコンベア
ベルト３のローラ10を図２に示すものとしているが、こ
れに限定されるものではなく、例えば図４に示すような
ローラ13を用いるようにしてもよい。図４に示すローラ
13は、小径部と大径部とを組み合わせた構成となってお
り、小径部の直径Ｄ１は25mm、大径部の直径Ｄ２は35mm
または33mmとなっている。また、小径部の間隔Ｌ３は10
mm、大径部のピッチＬ４は70mmとなっており、各ローラ
13の軸方向の中心線のピッチＰ１は50.8mmとなってい
る。

【００２１】さらに、図５に示すような形状の大径部と
小径部とを組み合わせた構成のローラ14を用いるように
してもよい。

【００２２】また、上記実施例においては鶏卵を殺菌す
るための卵洗浄装置について説明したがこれに限定され
るものではなく、うずら卵、あひるの卵等いかなる卵の
洗浄にも適用できるものである。

【００２３】さらに、上記実施例においては、洗浄手段
において卵を温水により洗浄するようにしているが、こ
れに限定されるものではなく、卵を乾燥状態でブラッシ
ングで汚れを落とすようにしてもよい。この場合、乾燥
手段はとくに設ける必要はない。

【００２４】また、上記実施例の殺菌手段８において
は、紫外線照度を40mW／cm²としているが、これに限定
されるものではなく、殺菌手段８におけるコロコンベア
ベルト３の速度、卵の回転数、距離Ｈにより種々の値を
採用できるが、殺菌効果を考えると20mW／cm²以上とす
ることが好ましく、さらには40mW／cm²以上が望まし
い。また卵２は殺菌手段８内で最低でも１回転すること
が必要であることから、殺菌手段８の有効長さを考慮し
てコロコンベアベルト３の搬送速度が定められ、紫外線
の照射時間も定められる。

【００２５】さらに、上記実施例においては、洗浄手段
の他に乾燥手段、検査部、選別手段および包装手段を備
えた卵洗浄装置について説明しているが、これに限定さ
れるものではなく、洗浄手段のみを備えた卵洗浄装置に
ついても殺菌手段を設けるようにしてもよいものであ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例による卵洗浄装置を表す図

【図２】本発明の実施例による卵洗浄装置に使用される
コロコンベアベルト３の詳細を表す図

【図３】本発明の実施例による卵洗浄装置に使用される
殺菌装置を表す図

【図４】本発明による卵洗浄装置に使用されるコロコン
ベアベルト３の他の実施例を表す図

【図５】本発明による卵洗浄装置に使用されるコロコン
ベアベルト３のさらに他の実施例を表す図

【符号の説明】

１卵洗浄装置２卵３コロコンベアベルト４シャワー５洗浄手段６乾燥手段７検査部８殺菌手段９包装手段 10，13，14 ローラ 12 紫外線ランプ

フロントページの続き (72)発明者長谷川章神奈川県平塚市宮松町15番23号ニッポ電機株式会社内 (72)発明者大石文友神奈川県平塚市宮松町15番23号ニッポ電機株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】卵を回転させながら所定の通路に沿って
搬送する搬送手段と、前記通路の近傍にあって、前記卵を洗浄する洗浄手段と
を備えた卵洗浄装置において、前記通路の近傍にあって前記洗浄手段により洗浄された
前記卵に紫外線を所定時間照射して該卵の殺菌を行う殺
菌手段を備えたことを特徴とする卵洗浄装置。
【請求項２】前記通路上にあって、該洗浄手段により
洗浄された卵を検査する検査部と、前記通路上にあって、該検査部において検査された卵を
選別する選別手段と、前記通路上にあって、該選別手段により選別された卵を
包装する包装手段とをさらに備え、前記洗浄手段と前記包装手段との間に前記殺菌手段を設
けたことを特徴とする請求項１記載の卵洗浄装置。