JPH07192541A - フラット電線 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フラット電線の材料の無駄を無くして製造を
容易に、端末処理も容易にする。 【構成】 複数本の単体裸線から成る銅線１２をフラッ
ト状に配列してシート１３、１４により挟着する。銅線
１２の端末部１２ａを板体状に圧延加工する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、各種電気機器の配線に
使用されるフレキシブルフラットケーブルに代替し得る
フラット電線に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、偏平な空間にパターン化して配線
をする必要がある場合には、導線に銅箔を使用した所謂
フレキシブルフラットケーブルが検討されている。例え
ば、図５に示すように従来のフラットケーブル１は、キ
ャリアシート２に貼着された銅箔が導体３としてパター
ン形状に半抜きされ、その不要部が除かれて残された導
体３の上から粘着シート４が貼着され、その後に外形抜
きされることにより形成されている。

【０００３】このように形成されたフラットケーブル１
は、必要に応じてその端末部３ａに例えば接続端子とな
る接続端５ａを有するモールド端子５が接続され、コネ
クタ等に使用される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たフラットケーブル１を用いた従来例においては、銅箔
が半抜きされその不要部が除かれるため、銅箔は導体３
となる部分しか用いられず、また製法によってはコスト
高のキャリアシート２は最終的に全く残留しない場合も
あり、材料的に相当な無駄が発生するという問題点があ
る。

【０００５】また、通常の電線を並べて使用したのでは
端末処理が圧着にならざるを得ず、ピッチ間隔が狭い場
合には自動化が殆ど不可能である。

【０００６】本発明の目的は、上述した問題点を解消
し、材料取りに無駄がなく、例えば丸導線を使用しなが
らも端末処理が容易なフラット電線を提供することにあ
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの本発明に係るフラット電線は、単一本の芯線を有す
る複数本の導線を配列保持し、前記各導線の端末部を板
体状に加工したことを特徴とする。

【０００８】

【作用】上述の構成を有するフラット電線においては、
配列保持した導線の端末部を板体状に加工する。

【０００９】

【実施例】本発明を図１〜図４に図示の実施例に基づい
て詳細に説明する。図１は導体端末部を圧延加工する前
工程でのフラット電線１１の斜視図であり、単体裸線か
ら成る例えば４本の銅線１２が平行に並べられ、導体端
末部１２ａを除いて電気絶縁性を有する上部シート１３
と下部シート１４により挟着されている。シート１３、
１４としては、例えばポリエチレンテレフタレート（Ｐ
ＥＴ）のシートの片面に、接着層を設けた複合テープを
用いることができる。そして、このフラット電線１１の
導体端末部１２ａは、図２に示すように板体状に圧延加
工されることによりフラット電線１１が完成する。

【００１０】図３は使用状態の斜視図であり、フラット
電線１１にモールド端子１５が接続された状態を示して
いる。モールド端子１５においては、複数の平刃状の端
子部１６が合成樹脂材のモールド体１７の中に、フラッ
ト電線１１の銅線１２と等間隔に並設されている。この
ようなモールド端子１５は、端子部１６の接続端１６ａ
をフラット電線１１の端末部１３ａに例えば超音波溶着
することにより、フラット電線１１に接続されている。

【００１１】なお、実施例は導体端末部１２ａにモール
ド端子１５を接続した場合を説明したが、必ずしもモー
ルド端子１５を接続するとは限らず、例えばここに接続
端子を直接接続するようにしてもよい。また、導線１２
は平行に並べるとは限らず、適宜なパターンに従って並
べることもできる。

【００１２】このようなフラット電線１１は、従来のフ
レキシブルフラットケーブルに比較して厚み、柔軟さの
点において若干劣るとしても、電流容量の点などで優る
場合もあり、使用個所等を選定すればフレキシブルフラ
ットケーブルに代替して使用することができる。

【００１３】なお、裸線に代えて絶縁被覆線を使用する
ことができ、この場合にはシート１３、１４の絶縁は必
ずしも必要としない。図４はこの場合の第２の実施例の
斜視図であり、絶縁部により被覆された複数本の電線２
２が平行に配列された状態で、粘着シート２３上に貼着
されている。この場合も、電線２２の端末部２２ａは絶
縁被覆が除去され、第１の実施例と同様に圧延加工され
ている。

【００１４】シート１３、１４としては、一般的なプラ
スチックの片面に接着層又は粘着層を有する複合シート
を用いることができる。プラスチックシートに代り、紙
等を使用できることは勿論である。また、発泡プラスチ
ックシートも用いることができ、更にシートは１枚とし
てもよく、全面ではなく間欠的に配置しても支障はな
い。

【００１５】

【発明の効果】以上説明したように本発明に係るフラッ
ト電線は、複数本の裸線又は絶縁線を配列保持したため
材料の無駄が無く、端末処理が容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１の実施例の端末加工前の斜視図である。

【図２】端末加工後の斜視図である。

【図３】モールド端子を接続した状態の斜視図である。

【図４】第２の実施例の斜視図である。

【図５】従来例の平面図である。

【符号の説明】

１１、２１ フラット電線 １２、２３ 電線 １２ａ、２２ａ 端末部 １３、１４、２３ シート １５ モールド端子

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 単一本の芯線を有する複数本の導線を並
   べて配列保持し、前記各導線の端末部を板体状に加工し
   たことを特徴とするフラット電線。
2. 【請求項２】 前記導線はパターン形状に配列した請求
   項１に記載のフラット電線。