JPH07191748A - 有軌道台車の走行制御方法 - Google Patents

有軌道台車の走行制御方法

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JPH07191748A
JPH07191748A JP5331739A JP33173993A JPH07191748A JP H07191748 A JPH07191748 A JP H07191748A JP 5331739 A JP5331739 A JP 5331739A JP 33173993 A JP33173993 A JP 33173993A JP H07191748 A JPH07191748 A JP H07191748A
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和行 田内
Shiyouichi Ieoka
昇一 家岡
Naritoshi Hayashi
成歳 林
Isao Kutsuzawa
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Abstract

(57)【要約】 【目的】有軌道台車の軌道上での位置を正確に認識す
る。 【構成】複数の有軌道台車M1〜M3が走行する軌道に
は地上制御盤5と通信するための通信トロリー線L2が
配設されている。有軌道台車M1〜M3は走行量を検出
するエンコーダ13と、走行量に基づいて有軌道台車M
1〜M3を制御するコントローラ16とを備えている。
各コントローラ16はエンコーダ13からのパルス信号
に基づいて自己の有軌道台車M1〜M3の一周分パルス
数を予め記憶している。各有軌道台車M1〜M3の走行
時にはコントローラ16はエンコーダからのパルス信号
に基づいて第1のステーションから現在位置までの走行
パルス数を求め、一周分パルス数と走行パルス数との比
を走行割合X1〜X3として求め、通信トロリー線L2
上に出力し、各コントローラ16は出力された走行割合
X1〜X3に基づいて個々の有軌道台車M1〜M3の走
行位置を認識する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は軌道上に複数台設けられ
た有軌道台車における走行制御方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、軌道上を走行する複数の有軌道台
車と地上制御盤との通信は、軌道上に配設されたトロリ
ー線を介して行われ、地上制御盤が有軌道台車の走行等
を制御する。各有軌道台車は、軌道を形成する走行レー
ル上を転動する計測輪及び計測輪の回転角度を検出する
エンコーダを備えている。そして、各有軌道台車に設け
られた台車側のコントローラはエンコーダからのパルス
をカウントし、そのカウント数(パルス数)によって当
該有軌道台車の走行位置を判断している。又、各有軌道
台車の走行位置を示すパルス数は、トロリー線を介して
地上制御盤に送信される。地上制御盤は有軌道台車の各
パルス数に基づいて表示装置に各有軌道台車の走行状態
をモニタしたり、各有軌道台車の走行を制御するように
なっている。
【0003】しかしながら、各有軌道台車毎に設けられ
たエンコーダはそれぞれ機台差を有するとともに、計測
輪の加工誤差等によって、同一距離に対して各エンコー
ダから出力するパルス数は、各有軌道台車毎に誤差を生
ずるという問題がある。このため、例えば、各有軌道台
車間の車間距離は、各エンコーダからのパルス数にて正
確に判断することができないという問題があった。
【0004】同様に、特開平4−52910の公報に
は、自動搬送車の走行距離数をカウントするカウンタを
使用し、その走行カウントに基づいて地上制御装置が自
動搬送車を制御する技術が開示されている。この技術に
おいても、各自動搬送車毎にカウンタの機台差があるた
め、この各自動搬送車から送信された走行カウントに基
づいて正確な制御を行うことができないという問題があ
る。
【0005】よって、各有軌道台車には、各有軌道台車
間の車間距離を判断し、当該有軌道台車間の衝突を防止
するための衝突防止装置が取着されている。この衝突防
止装置は、有軌道台車が直線区間走行時に使用される光
通信機と、カーブ区間走行時に使用される衝突防止レー
ダとから構成されている。そして、これら光通信機及び
衝突防止レーダによって前方の有軌道台車の位置を判断
し、有軌道台車同士が衝突しないようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光通信
機や衝突防止レーダなどのデバイス装置は高価であり、
有軌道台車自体のコストを高くするという問題がある。
【0007】又、光通信機や衝突防止レーダの感度の調
整は難しい作業であるため熟練を要し、作業能率を著し
く低下させているという問題がある。更に、光通信機と
衝突防止レーダとの感知距離等の感知能力が相違してい
るため、特に、カーブ区間と直線区間との境界領域にお
いては精度良く当該有軌道台車の停止等の制御をするこ
とができなかった。
【0008】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は有軌道台車の軌道上での
位置を正確に認識することが可能な走行制御方法を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1記載の発明は、予め定められた軌道上を複
数の有軌道台車が走行する有軌道台車の走行制御方法に
おいて、各有軌道台車は自己の有軌道台車に設けられた
走行量を走行量検出手段にて検出し、前記軌道の一周分
の走行量を予め走行量検出手段にて計測し、その一周分
の走行量と基準位置から現在位置までの走行量の比を走
行割合として求め、その走行割合にて個々の有軌道台車
の走行位置を認識することをその要旨とする。
【0010】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明において、前記軌道上において先行する有軌道
台車との車間距離を、その先行する有軌道台車の走行割
合と自己の有軌道台車の走行量とに基づいて求めること
をその要旨とする。
【0011】
【作用】従って、請求項1記載の発明によれば、予め定
められた軌道上を複数の有軌道台車が走行している。こ
のとき、各有軌道台車は自己の台車に設けられた走行量
を走行量検出手段にて検出し、前記軌道の一周分の走行
量を予め走行量検出手段にて計測しておく。そして、そ
の一周分の走行量と基準位置から現在位置までの走行量
の比を走行割合として求め、その走行割合にて個々の有
軌道台車の走行位置を認識する。この走行割合によって
走行位置を認識することにより、各有軌道台車毎に設け
られた走行量検出手段等に含まれる機台差等の各種誤差
を除いた状態で当該各有軌道台車の走行位置を正確に認
識することができる。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記軌道上を先行する有軌道台車との車間
距離を、その先行する有軌道台車の走行割合と自己の走
行量とに基づいて求める。このため、正確に先行する有
軌道台車との車間距離を求めることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図1〜
図9に従って説明する。図1は、組立工場等内におい
て、有軌道台車を使用して各種部品等の荷を搬送する搬
送システムを示し、図2は、その有軌道台車を示してい
る。
【0014】この搬送システム1には、複数台(本実施
例では三台)の有軌道台車M1,M2,M3が設けら
れ、当該有軌道台車M1〜M3は走行レール2によって
形成された軌道V上を矢印A方向に無人で走行するよう
になっている。この軌道Vは閉ループを形成するととも
に、有軌道台車M1〜M3が直線走行する直線区間3と
カーブするカーブ区間4とからなっている。このカーブ
区間4は有軌道台車M1〜M3が右にカーブする右カー
ブ区間4aと左にカーブする左カーブ区間4bとの二種
類より形成されている。
【0015】更に、軌道Vには、荷の受渡しを行う第
1,第2のステーションST1,ST2が形成され、当
該ステーションST1,ST2にて有軌道台車M1〜M
3は搬送すべき荷の受渡し作業を行うようになってい
る。この場合、第1のステーションST1は、各有軌道
台車M1〜M3の走行の基準位置となる基準ステーショ
ンであって、当該第1のステーションST1には、各有
軌道台車M1〜M3を制御する地上制御盤5が設けられ
ている。地上制御盤5は有軌道台車M1〜M3にR,
S,Tの各相の三相電源(200V)を供給するための
電源装置6が接続されている。又、地上側制御盤5に
は、有軌道台車M1〜M3を制御する地上側コントロー
ラ7及び各有軌道台車M1〜M3の走行状態をモニタ可
能な表示装置8が設けられている。
【0016】図1,図3に示すように、走行レール2に
は、各ステーションST1,ST2と対応する位置にド
グ9aが設けられている。この場合、第1のステーショ
ンST1と対応する位置には、二個のドグ9aが所定の
間隔で取着されている。又、第2のステーションST2
と対応する位置には、一個のドグ9aが取着されてい
る。
【0017】更に、走行レール2には、各カーブ区間4
の開始位置及び終了位置にドグ9bが設けられている。
そして、開始位置の場合には、二個のドグ9bが所定の
間隔毎に取着され、終了位置の場合には、一個のドグ9
bが取着されている。又、右カーブ4aの開始位置と左
カーブ4bの開始位置との区別は、取着された二個のド
グ9bの間隔にて行うようになっている。例えば右カー
ブ4aの開始位置に取着されたドグ9bの間隔は、左カ
ーブ4bの開始位置に取着されたドグ9bの間隔よりも
大きくしている。
【0018】又、走行レール2の各カーブ区間4には磁
気テープ10が取着されている。更に、走行レール2に
は各種のトロリー線Lが配設され、図4に示すように、
有軌道台車M1〜M3側と、地上制御盤2との間の電源
の供給及び通信は当該トロリー線Lを介して行われる。
即ち、このトロリー線LはR,S,Tの各相の電源をそ
れぞれ供給する三本からなる給電トロリーL1と一本の
通信のトロリー線L2とから構成されている。
【0019】有軌道台車M1〜M3には、図4に示す走
行モータ19が設けられ、給電トロリー線L1を介して
地上制御盤2から当該走行モータ19に電源が供給され
る。そして、走行モータ19にて駆動される駆動輪19
aがレール2上を回転することにより、各有軌道台車M
1〜M3はレール2上を走行するようになっている。
【0020】有軌道台車M1〜M3は移載部11備え、
当該移載部11上に荷を載置した状態で走行することに
より荷を搬送し、各ステーションST1,ST2にて移
載部11上に載置された荷の受渡し作業を行うようにな
っている。この移載部11は各有軌道台車M1〜M3に
内蔵された図4に示す移載モータ20により駆動され
る。
【0021】有軌道台車M1〜M3には、走行レール2
の内側面2aを転動する計測輪12が設けられるととも
に、当該計測輪12の回転角度を検出する走行量検出手
段としてのエンコーダ13が設けられている。
【0022】又、有軌道台車M1〜M3には、前記ドグ
9a,9bを検出するフォトインタラプタ等よりなるド
グ検出センサ14a,14bと前記磁気テープ9を検出
する磁気検出センサ15とが設けられている。そして、
有軌道台車M1〜M3はカーブ区間4の開始位置の通過
をドグ9bの検出に基づいて判断したとき、走行速度を
減速するようになっている。
【0023】更に、有軌道台車M1〜M3には図4に示
すコントローラ16が設けられ、コントローラ16は地
上制御盤5の地上側コントローラ7と通信トロリー線L
2を介して通信するとともに、有軌道台車M1〜M3の
運行等を制御するようになっている。
【0024】次に、上記のように構成された有軌道台車
M1〜M3側の電気的構成について図4に基づいて説明
する。まず、地上制御盤5側について説明する。
【0025】地上制御盤5には、前記電源装置6に接続
された電源回路17が設けられている。この電源回路1
7は給電トロリー線L1に接続されている。又、地上制
御盤5には、地上側コントローラ7が設けられ、地上側
コントローラ7は通信トロリー線L2に接続されてい
る。更に、地上側コントローラ7には前記表示装置8が
接続され、通信トロリーL2を介して通信される有軌道
台車M1〜M3からのデータに基づいて当該有軌道台車
M1〜M3の走行状態をモニタするようになっている。
【0026】続いて、有軌道台車M1〜M3側の電気的
構成について説明する。有軌道台車M1〜M3に設けら
れたインバータ18は図示しない集電子を介して給電ト
ロリー線L1に電気的に接続され、地上制御装置5から
の各相の電源が供給されるようになっている。更に、イ
ンバータ18には、走行モータ19及び移載モータ20
が接続され、当該インバータ18は地上制御装置5から
の電源を制御して両モータ19,20を駆動する。
【0027】又、有軌道台車M1〜M3に設けられたコ
ントローラ16は図示しない集電子を介して通信トロリ
ー線L2に電気的に接続され、地上側コントローラ7と
通信トロリー線L2を介して通信可能に設けられてい
る。コントローラ16はインバータ18と接続され、走
行モータ19及び移載モータ20の駆動を制御するよう
になっている。
【0028】更に、コントローラ16には、ドグ検出セ
ンサ14a,14b、磁気検出センサ15及びエンコー
ダ13が接続されている。ドグ検出センサ14aはドグ
9aを検出し、ステーション検出信号をコントローラ1
6に出力する。ドグ検出センサ14bはドグ9bを検出
し、カーブ検出信号をコンローラ16に出力する。磁気
検出センサ15は磁気テープ9の磁気を検出し、磁気検
出信号を出力する。エンコーダ13は計測輪12の回転
角度を検出し、所定の回転角度毎にパルス信号をコント
ローラ16に出力する。
【0029】コントローラ16はステーション検出信号
によって、有軌道台車M1〜M3の現在の走行位置がス
テーションST1,ST2にあると判断する。即ち、コ
ントローラ16は、一度目のステーション検出信号を入
力した後、所定の距離走行後、二度目のステーション検
出信号を入力した場合、即ち、第1のステーションST
1に設けた二個のドグ9aをドグ検出センサ14aが検
出した場合には、そのステーションは第1のステーショ
ンST1であると判断する。又、コントローラ16は、
一度目のステーション検出信号を入力した後、所定の距
離走行しても二度目のステーション検出信号を入力しな
かった場合、即ち、第2のステーションST2に設けた
一個のドグ9aをドグ検出センサ14aが検出した場合
には、そのステーションは第2のステーションST2で
あると判断する。
【0030】コントローラ16はカーブ検出信号に基づ
いてカーブ開始位置及び終了位置を判断する。即ち、コ
ントローラ16は、一度目のカーブ検出信号を入力した
後、所定の距離走行後、二度目のカーブ検出信号を入力
した場合には、有軌道台車M1〜M3はカーブ開始位置
にあると判断する。又、一度目のカーブ検出信号を入力
した後、所定の距離走行後、二度目のカーブ検出信号を
入力しなかった場合には、カーブ終了位置に有軌道台車
M1〜M3があると判断する。この場合、カーブ開始区
間において、開始されるカーブが右カーブか左カーブか
であるかは、一度目と二度目のカーブ検出信号の入力さ
れる走行間隔に基づいてコントローラ16が判断する。
【0031】コントローラ16はエンコーダ13からの
パルス信号に基づいて有軌道台車M1〜M3の走行位置
を判断する。この場合、コントローラ16は第1のステ
ーションST1を基準として、エンコーダ13からのパ
ルスを順次カウントし、そのカウントしたパルス数(以
下、「走行パルス数」という。)pに基づいて有軌道台
車M1〜M3の走行量を判断する。即ち、各有軌道台車
M1〜M3の走行量は各有軌道台車M1〜M3の走行パ
ルス数p1〜p3に対応する。
【0032】又、各コントローラ16には、それぞれ対
応する有軌道台車M1〜M3の軌道一周分のパルス数
(以下、「一周分パルス数」という。」P1〜P3が予
め各有軌道台車M1〜M3を周回させることにより求め
記憶されている。そして、各コントローラ16は一周分
パルス数P1〜P3とその時の走行パルス数p1〜p3
とによって、現在有軌道台車M1〜M3が第1のステー
ションST1からどれだけの割合の位置に位置するかを
示す走行割合X1〜X3を演算する。この走行割合X1
〜X3は演算し次式のように示される。
【0033】 Xn=pn/Pn n=1,2,3 … 即ち、各有軌道台車M1〜M3は比で表される走行割合
X1〜X3で自己の走行位置を判断することになる。
【0034】又、各コントローラ16は自己の有軌道台
車M1〜M3を他車と識別するための自車固有の識別デ
ータを有しており、この識別データとともに、当該コン
トローラ16は各種のデータ等を出力するようになって
いる。即ち、コントローラ16は、識別データととも
に、演算した走行割合X1〜X3を通信トロリー線L2
に出力する。
【0035】この各走行割合X1〜X3のデータは、識
別データとともに、通信トロリー線L2を介して地上側
コントローラ7に入力され、表示装置8には各有軌道台
車M1〜M3のそれぞれの位置が表示される。
【0036】又、通信トロリー線L2上を通信される識
別データ及び走行割合等の各種データは各有軌道台車M
1〜M3のコントローラ16が適宜に読み込むことがで
き、各コントローラ16は識別データによって、そのデ
ータがどの有軌道台車M1〜M3からのものであるかを
識別する。即ち、有軌道台車M1のコントローラ16は
他の有軌道台車M2,M3のコントローラ16から通信
トロリー線L2上に出力された各走行割合X2,X3の
データに基づいて有軌道台車M2,M3の位置を判断す
ることができる。同様に、有軌道台車M2,M3のコン
トローラ16も他の有軌道台車M1〜M3のコントロー
ラ16から通信トロリー線L2上に出力された各走行割
合X1〜X3のデータに基づいて他の有軌道台車M1〜
M3の位置を判断することができる。
【0037】よって、各有軌道台車M1〜M3のコント
ローラ16は、各有軌道台車M1〜M3の走行割合X1
〜X3のデータから前後に位置する有軌道台車M1〜M
3を判断することができる。尚、説明の便宜上、本実施
例では、前から有軌道台車M1,M2,M3の順に配列
されている。
【0038】更に、各コントローラ16は前方を走行す
る有軌道台車M1〜M3との車間距離を判断する。例え
ば有軌道台車M2のコントローラ16はその前方を走行
する有軌道台車M1との車間距離を以下のように演算し
判断する。
【0039】図5は、この場合における直線区間3を走
行する二台の有軌道台車M1,M2を模式的に示してい
る。そして、有軌道台車M1,M2の全長をHa、有軌
道台車M1,M2の各計測輪12間の距離(以下、「軌
道距離」という。)をHbとすれば、有軌道台車M1,
M2間の車間距離Hは軌道距離Hbと有軌道台車M1〜
M3の全長Haとの差により求まる。即ち、有軌道台車
M1,M2間の距離Hは次式にて求められる。
【0040】H=Hb−Ha … そして、軌道距離Hbは各有軌道台車M1〜M3がカウ
ントした走行パルス数p1〜p3、一周分パルスP1〜
P3及び走行割合X1〜X3から求めることができる。
【0041】即ち、図5において、先行する有軌道台車
M1の走行位置は走行割合X1(=p1a/p1;p1
aは第1のステーションST1からその時の走行位置ま
でに有軌道台車M1がカウントした走行パルス数)で表
される。
【0042】又、その時の後続の有軌道台車M2の走行
位置は走行割合X2(=p2b/P2;p2bは第1の
ステーションST1からその時の走行位置までに有軌道
台車M2がカウントした走行パルス)で表される。
【0043】そして、その先行する有軌道台車M1の走
行位置に後続の有軌道台車M2が到達したときの走行パ
ルス数p2aとすると、 p2a/P2=p1a/P1=X1 から p2a=P2・p1a/P1=P2・X1 となる。従って、軌道距離Hbは Hb=p2a−p2b=P2・X1−p2b となる。
【0044】一方、全長Haは予め求められた値であっ
て、それぞれ前記エンコーダ13からのパルス信号の数
に置き換えた値が全長パルス数として設定され記憶され
ている。
【0045】従って、式は、 H=p2a−p2b−Ha =P2・X1−p2b−Ha … となる。即ち、有軌道台車M2からみた先行する有軌道
台車M1との車間距離Hは全長Ha、その時々先行する
有軌道台車M1の走行割合X1で求めることができる。
つまり、式から明らかなように、走行割合X1(=p
1a/P1)は有軌道台車M1によって求められた一周
分パルス数に対するその時の走行パルス数p1aの比で
ある。従って、その位置における有軌道台車M1の走行
割合X1と他の有軌道台車M2の走行割合X2はたとえ
互いに走行パルス数p1a,p2aが相違しても同じと
なる。
【0046】換言すれば、例えば各有軌道台車M1〜M
3に設けられた計測輪12にそれぞれ設計誤差が生じて
いてもその誤差は現れない。従って、各有軌道台車M1
〜M3は他の有軌道台車の設計誤差に影響されることな
く走行位置及び車間距離Hを計測することができること
になる。
【0047】図6は、カーブ区間4を走行する二台の有
軌道台車M1,M2を模式的に示している。この場合、
有軌道台車M1の後端の軌道V上の点と有軌道台車M2
の前端の軌道V上の点とを直線にて結ぶことにより求め
られる車間距離Hは、各有軌道台車M1,M2間の最も
接近した距離を示していない。このカーブ区間4におい
て、各有軌道台車M1,M2が最も接近するのはそのカ
ーブの中心側にある。即ち、右カーブ区間4aにおいて
は、軌道Vの内側であり、左カーブ区間4bでは軌道V
の外側にある。従って、この最も接近した距離(以下、
「補正車間距離」という。)Kを求める必要がある。
【0048】即ち、図7に示すように、各有軌道台車M
1〜M3のコントローラ16はカーブ区間4の開始位置
を通過すると、ある一定の曲線距離(第1の補正区間)
の間だけエンコーダ13から出力されるパルス信号をカ
ウントして得られる走行パルス数p1〜p3に補正を加
える。次に、第1の補正区間を通過しカーブ区間4の終
了位置を通過するまでの区間(第2の補正区間)は、エ
ンコーダ13から出力されるパルス信号をカウントし補
正することなく走行パルス数p1〜p3に加算する。更
に、カーブ区間4の終了位置を通過しある一定の直線距
離の間(第3の補正区間)だけエンコーダ13から出力
されるパルス信号をカウントして得られる走行パルス数
p1〜p3に補正を加える。
【0049】第1の補正区間においては、例えばエンコ
ーダ13から出力されるパルス信号がn個に対して走行
パルス数p1〜p3の値が一つ加算されるように補正す
る。このnは整数であって、本実施例では第1の補正区
間を走行して行くほど大きくなるように設定されてい
る。
【0050】第2の補正区間においては、前記した直線
区間3と同様にエンコーダ13から出力されるパルス信
号が一個に対して走行パルス数p1〜p3が一つ加算さ
れるようにする。
【0051】第3の補正区間においては、例えばエンコ
ーダ13から出力されるパルス信号が一個に対して走行
パルス数p1〜p3の値がn加算されるように補正す
る。即ち、この第3の補正区間では、第1,第2の補正
区間における補正が徐々に解除される。このnは整数で
あって、本実施例では第3の補正区間を走行して行くほ
ど大きくなるように設定されている。
【0052】例えば先行する有軌道台車M1が、直線区
間3からカーブ区間4に突入すると、第1の補正区間に
おいては、直線区間3を走行している後続の有軌道台車
M2に対する相対速度が見かけ上遅くなっていく。そこ
で、n個のパルス信号に対して走行パルス数p1〜p3
の値が一つ加算されるように補正し、走行割合X1が増
加していく割合を徐々に小さくする。従って、有軌道台
車M2が車間距離Hを算出するとき、先行する有軌道台
車M1がこの第1の補正区間を走行しているときにはこ
の増加の割合が小さくなるように補正された走行割合X
1を使って行われる。
【0053】次に、先行する有軌道台車M1が、第2の
補正区間に突入し、カーブ区間4に後続の有軌道台車M
2が突入すると、先行する有軌道台車M1がカーブ区間
4の終了位置を通過するまで走行距離に対する向きの変
化は共に同じである。そこで、直線区間3と同様にエン
コーダ13から出力されるパルス信号が一個に対して走
行パルス数p1〜p3の値が一つ加算されるようにする
ことにより、両有軌道台車M1,M2は共に同じ条件で
走行し、走行割合X1を直線区間3と同じにする。従っ
て、有軌道台車M2が車間距離Hを算出するとき、先行
する有軌道台車M1がこの第2の補正区間を走行してい
るときには、先の第1の補正区間で決まった差分が含ま
れた走行割合X1を使って行われる。次に、先行する有
軌道台車M1がカーブ区間4から直線区間3に突入する
と、第3の補正区間においては、カーブ区間4を走行し
ている後続の有軌道台車M2は有軌道台車M1に対して
遠ざかるようになる。つまり、先行する有軌道台車M1
は、有軌道台車M2に対する相対速度が見かけ上速くな
っていく。そこで、パルス信号が一個に対して走行パル
ス数p1〜p3の値がn加算されるように補正し、走行
割合X1が増加していく割合を徐々に大きくする。従っ
て、有軌道台車M2が車間距離Hを算出するとき、先行
する有軌道台車M1がこの第3の補正区間を走行してい
るときにはこの増加の割合が大きくなるように補正され
た走行割合X1を使って行われる。
【0054】この第1〜第3の補正区間及び補正値は予
め設定されていて、各有軌道台車M1〜M3が第3の補
正区間を通過した時点、その走行パルス数p1〜p3が
各補正区間で補正されずにカウントされた場合と同じ値
になるように設定されている。図7は、その補正区間に
対する走行パルス数p1〜p3の関係を表す。
【0055】尚、この補正される走行パルス数p1〜p
3をカウントする第1のカウンタ21はコントローラ1
6に内蔵されている。又、コントローラ16には第2の
カウンタ22が内蔵されていて、第2のカウンタ22は
第1のカウンタ21と異なりエンコーダ13からのパル
ス信号を順次カウントするようになっている。従って、
第1のカウンタ21と第2のカウンタ22は第1の補正
区間から第3の補正区間までの間は図7において実線
(第1のカウンタ)と破線(第2のカウンタ)で示すよ
うに異なる値になり、それ以外では同じになる。
【0056】又、この走行パルス数p1〜p3の補正は
右カーブ区間4aと左カーブ区間4bとで異なるように
している。これは、計測輪12の取り付け位置が進行方
向に対して右側に設けられているため、右カーブ区間4
aと左カーブ区間4bとでは計測輪12が転動していく
レール2の曲率が異なるからである。この場合、右カー
ブ区間4aに比して左カーブ区間4bにおける補正の度
合いは大きくなるように設定される。
【0057】そして、コントローラ16は補正車間距離
Kを以下のように求めている。この補正車間距離Kは前
記車間距離Hで求めた軌道距離Hbの求め方だけが異な
る。即ち、 K=Hb−Ha … で求まり、この場合、 Hb=p2a−p2b=P2・X1−p2b となる。
【0058】補正車間距離Kにおいて、上記式の走行割
合X1(=p1/P1)は補正された走行パルス数p1
で演算されている。そして、上記式の走行パルス数p2
bは補正されていないパルス数を使用する。即ち、第2
のカウンタ22にカウントされた値を使用し、第1のカ
ウンタ21の値を使用しないようになっている。
【0059】つまり、後続の有軌道台車M2の位置は補
正していない走行パルス数を使用し、先行する有軌道台
車M1の位置は補正した走行パルス数を用いた走行割合
を使用することによって、両有軌道台車M1,M2が最
も近接する部分の距離である補正車間距離Kを求めてい
る。
【0060】各有軌道台車M1〜M3のコントローラ1
6には許容車間距離が予め設定されていて、コントロー
ラ16は車間距離H及び補正車間距離Kとこの許容車間
距離を比較し、車間距離H及び補正車間距離Kが許容車
間距離より小さくなったとき走行モータ19を減速させ
るようになっている。
【0061】次に、上記のように構成したコントローラ
16の作用について図8,図9に示すフローチャートに
基づいて説明する。まず、有軌道台車M1〜M3を荷搬
送作業を行う通常運転に入る前に、基準ステーションS
T1から軌道Vを一周する学習運転を行う。即ち、この
学習運転により、各有軌道台車M1〜M3のコントロー
ラ16は一周分パルスP1〜P3をそれぞれ予め記憶し
た後、通常運転に入る。
【0062】通常運転時においては、図8に示すよう
に、ステップ(以下、単に「S」という。)101に
て、コントローラ16は他の有軌道台車M1〜M3のコ
ントローラ16から通信トロリー線L2に出力された走
行位置を示す走行割合X1〜X3を入力し、他の有軌道
台車M1〜M3の走行位置を判断する。そして、S10
2にて、コントローラ16は他の有軌道台車M1〜M3
の位置から直前を走行する有軌道台車M1〜M3を判別
する。
【0063】この状態において、各有軌道台車M1〜M
3は地上制御盤5からの指令信号に基づいて走行し、例
えば、S103にて、地上制御盤5から荷の受渡しを行
うべき目的とするステーション(例えば第2のステーシ
ョンST2)が入力されることによって、第2のステー
ションST2に向かって走行する。
【0064】そして、この走行時には、S104にて、
コントローラ16は直前を走行する有軌道台車M1〜M
3のデータを入力しながら車間距離H等が十分に確保さ
れているかを判断する。即ち、コントローラ16は、直
線区間3では車間距離Hが、カーブ区間4では補正車間
距離Kが許容車間距離以上であるか否かを判断する。そ
して、前記車間距離H又は補正車間距離Kが許容車間距
離以上である場合には、S105にて、通常の走行を続
ける。又、車間距離H又は補正車間距離Kが許容車間距
離未満の場合には、S106にて、減速走行又は停止し
て、所定の距離を確保する。
【0065】そして、S107にて、コントローラ16
は目的の第2のステーションST2に到達したか否かを
判断し、到達していない場合には再度S104へと移動
する。又、目的の第2のステーションST2に到達した
場合には、S108にて、走行モータ19を停止させて
有軌道台車M1〜M3を当該ステーションST2に停止
させる。更に、S109にて、コントローラ16は荷の
受渡し等の移載を行うか否かを判断する。そして、移載
モータ20を駆動制御して移載作業を行わないときには
そのまま、移載を行う場合には、S110にて、移載作
業を行った後、S103へと移行し、地上制御盤2から
の制御に基づいて運転される。
【0066】次に、車間距離H又は補正車間距離Kを求
める際に、各有軌道台車M1〜M3に出力される自己の
走行割合X1〜X3を出力する処理について図9に示す
フローチャートに従って説明する。
【0067】有軌道台車M1〜M3の走行時において、
コントローラ16は、S201,S202にて、ドグ検
出センサ14bからのドグ検出信号の有無に基づいて、
その走行区間が右カーブ又は左カーブ区間4a,4bで
あるかを判断する。即ち、その走行区間が第1,第2の
補正区間であるかを判断する。
【0068】そして、その走行区間が右カーブ又は左カ
ーブ区間4a,4bのいずれでもない場合には、コント
ラローラ16は、その走行区間がカーブ区間4ではなく
直線区間3であると判断して、S203に移行する。更
に、コントローラ16は、S203にて、その直線区間
3における第3の補正区間であるか否かを判断する。即
ち、コントローラ16は直線区間3において走行パルス
数p1〜p3に補正がかけられているか否かを判断す
る。そして、走行パルス数p1〜p3に補正がかけられ
ていない場合には、コントローラ16は、その走行区間
は第3の補正区間でない通常の直線区間3であるとし
て、S204へ移行する。このとき、コントローラ16
は、S204にて、補正されていない走行パルス数p1
〜p3に基づいて走行割合X1〜X3を演算し、通信ト
ロリー線L2上に走行割合X1〜X3を出力する。
【0069】又、S201において、コントローラ16
にドグ検出信号が入力され、コントローラ16がドグ検
出信号に基づいて、その走行区間が右カーブ区間4aで
あると判断した。この場合、コントローラ16は、S2
05にて、第1のカウンタ21にてカウントされる走行
パルス数p1〜p3を右カーブ区間4aに対応して補正
する(第1,第2の補正区間)。そして、コントローラ
16は、S204にて補正された走行パルス数p1〜p
3に基づいて補正された走行割合X1〜X3を演算し、
その補正された走行割合X1〜X3を通信トロリー線L
2上に出力する。この状態から更に、右カーブ区間4a
を通過した後、コントローラ16は、S201,S20
2にて、その走行区間は右カーブ又は左カーブ区間4
a,4bではないと判断し、S203にて、走行パルス
p1〜p3が補正されていると判断する。即ち、その走
行区間が第3の補正区間であると判断して、コントロー
ラ16は、S206にて、第1のカウンタによりカウン
トされる補正された走行パルス数p1〜p3の補正を徐
々に解除する。この場合、コントローラ16は、S20
4にて、補正が解除されるまで補正された走行パルス数
p1〜p3に基づいて補正された走行割合X1〜X3を
演算し、その補正された走行割合X1〜X3を通信トロ
リー線L2上に出力する。
【0070】更に、S201にて、右カーブ区間4aで
はなく、S202にて、左カーブ区間4bであるとコン
トローラ16が判断した場合には、S207にて、第1
のカウンタ21にてカウントされる走行パルス数p1〜
p3を左カーブ区間4bに対応して補正する(第1,第
2の補正区間)。そして、コントローラ16は、S20
4にて補正された走行パルス数p1〜p3に基づいて補
正された走行割合X1〜X3を演算し、その補正された
走行割合X1〜X3を通信トロリー線L2上に出力す
る。この状態から、左カーブ区間4b通過後、コントロ
ーラ16は、前記右カーブ区間4aの場合と同様に、S
203にて、第3の補正区間であると判断して、S20
6にて補正された走行パルス数p1〜p3の補正を徐々
に解除する。そして、コントローラ16は、S204に
て、補正が解除されるまで補正された走行パルス数p1
〜p3に基づいて補正された走行割合X1〜X3を演算
し、補正された走行割合X1〜X3を通信トロリー線L
2上に出力する。
【0071】そして、各有軌道台車M1〜M3のコント
ローラ16は他の有軌道台車M1〜M3から出力された
前記各走行割合X1〜X3を入力し、車間距離H又は補
正車間距離Kを演算する。
【0072】以上詳述したように、本実施例によれば、
各有軌道台車M1〜M3の走行等の制御に使用される走
行割合X1〜X3は、走行パルス数p1〜p3を一周分
パルス数P1〜P3にて除すことによって求められる。
従って、走行割合X1〜X3を使用することによって、
各有軌道台車M1〜M3毎に設けられたエンコーダ13
の機台差や計測輪12の加工誤差等を除いた状態で各有
軌道台車M1〜M3の軌道上での走行位置を正確に認識
できるとともに、その走行をより正確に制御できる。
【0073】よって、走行割合X1〜X3に基づいて軌
道V上を走行する各有軌道台車M1〜M3の走行位置を
判断するため、正確に有軌道台車M1〜M3の走行位置
を判断することができる。この場合、地上制御盤2にお
いては、当該走行割合X1〜X3に基づいて各有軌道台
車M1〜M3の走行位置を正確に判断できることから、
各有軌道台車M1〜M3をより精度良く制御できるとと
もに、表示装置8に正確な有軌道台車M1〜M3の走行
状態をモニタすることができる。
【0074】又、各有軌道台車M1〜M3のコントロー
ラ16は、通信トロリー線L2上に出力された走行割合
X1〜X3の内、他の有軌道台車M1〜M3の走行割合
X1〜X3を入力し、その走行割合X1〜X3に基づい
て直前に配設された有軌道台車M1〜M3を容易に判断
することができる。更に、走行割合X1〜X3に基づい
て各有軌道台車M1〜M3はその直前に配置された有軌
道台車M1〜M3との間の走行間隔Hを正確に判断でき
る。そして、例えばその走行間隔Hが所定の間隔以下と
なった場合には、有軌道台車M1〜M3の走行を減速さ
せ、有軌道台車M1〜M3同士を衝突させることなく、
より安全に有軌道台車M1〜M3を走行させることがで
きる。
【0075】更に、カーブ区間4を走行する場合には、
コントローラ16はそのカーブ区間4の曲率等の特性に
応じて走行パルス数p1〜p3が補正されるので、走行
割合X1〜X3を補正して通信トロリー線L2上に出力
する。従って、この補正された走行割合X1〜X3によ
り、カーブ区間4内においても、各有軌道台車M1〜M
3は正確に直前に位置する有軌道台車M1〜M3の走行
間隔を正確に判断することができる。
【0076】又、磁気テープ9をカーブ区間4に取着し
たことから、例えばカーブ区間4内にて、有軌道台車M
1〜M3が非常停止した後、電源を投入した場合でも、
磁気検出センサ15が磁気を検出し、その検出信号をコ
ントローラ16に出力する。このため、コントローラ1
6は、有軌道台車M1〜M3がカーブ区間4内に位置し
ていると判断し、有軌道台車M1〜M3の脱線及び暴走
等の事故を防止することができる。従って、非常停止し
た有軌道台車M1〜M3を安全に立ち上げることができ
る。
【0077】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の一部
を適宜に変更して次のように実施することもできる。 (1)上記実施例では、カーブ区間4において、コント
ローラ16は走行パルス数を補正することにより走行割
合X1〜X3を補正して通信トロリー線L2上に出力し
た。
【0078】これを、カーブ区間4においても、コント
ローラ16は走行割合X1〜X3を補正することなく通
信トロリー線L2上に出力してもよい。この場合、通信
トロリー線L2から走行割合X1〜X3を入力したコン
トローラ16は、直線区間3の場合と同様の演算方法で
車間距離Hを演算する。その後、カーブ区間4毎に形成
され、予め設定された補正値をこの車間距離Hを乗じ、
車間距離Hを求め、カーブ区間4における車間距離Kを
判断してもよい。
【0079】(2)上記実施例では、軌道V上に二つの
ステーションST1,ST2を設けたが、勿論三つ以上
の多数設けてもよい。 (3)上記実施例において、図10に示すように、分岐
した軌道V1を有する搬送システム21に応用してもよ
い。この場合、有軌道台車M1〜M3は地上制御盤5か
らの指令信号に基づいて経路r1,r2のいずれかを走
行する。そして、コントローラ16は、有軌道台車M1
〜M3がその経路r1,r2を走行している場合には、
そのカーブの曲率に応じて走行パルス数p1〜p3を補
正する。
【0080】この場合、有軌道台車M1〜M3が経路r
1,r2に突入すると、コントローラ16は基点raを
基準とする走行割合を経路r1,r2毎に演算し、トロ
リー線L2上に出力する。即ち、コントローラ16は各
経路r1,r2において、基点raからの走行割合を走
行している経路を示すデータとともにトロリー線L2上
に出力する。
【0081】又、本搬送システム21では、経路r1を
退避経路とすることにより、当該搬送システムに供給さ
れる荷の量に応じて容易に有軌道台車の台数を変更でき
る。例えば、退避経路に有軌道台車M3を退避させるこ
とにより、容易に二台の有軌道台車M1,M2における
荷の搬送を行うことができる。
【0082】(4)上記実施例では、有軌道台車M1〜
M3において、エンコーダ13を軌道Vの内側に配設し
たが、軌道Vの外側に配設してもよい。この場合、カー
ブ区間4における補正の度合いは右カーブ区間4aに比
して左カーブ区間4bの方が小さく設定される。
【0083】(5)上記実施例では、右カーブ区間4a
と左カーブ区間4bとを、各開始位置に配設された二つ
のドグ9bの間隔の相違に基づいて判断した。これを、
各カーブ区間4a,4b毎に別のドグを設け、別のドグ
検出センサにて検出するよう構成してもよい。
【0084】(6)上記実施例では、カーブ区間4の開
始位置及び終了位置並びに右カーブ区間4a及び左カー
ブ区間4b等の判別をドグ9bにより行っていた。これ
を、ドグ9bを使用することなく、磁気テープ9のみで
判別できるようにしてもよい。即ち、カーブ区間4には
上記実施例同様に磁気テープ9を取着した状態におい
て、カーブ区間4の開始位置の直前に、前記磁気テープ
9よりも強磁性の一片の磁気片を取着し、磁気検出セン
サ15が当該磁気片を検出することによりカーブ区間4
の開始位置を検出する。又、カーブ区間4の終了位置は
磁気テープ10の終端、即ち、磁気検出センサ15が磁
気を検出しなくなった時点で判断する。この場合、右カ
ーブ区間4aの開始位置と左カーブ区間4bの開始位置
との判別は、各カーブ区間4a,4bの開始位置に取着
される磁気片の磁気の強さにより判断する。
【0085】この構成により、ドグ9b及びドグ検出セ
ンサ14bは不要となり、当該有軌道台車M1〜M3及
び走行レール2等の構成をシンプルにすることができ
る。 (7)上記実施例において、特に磁気テープ10を使用
せず、走行区間がカーブ区間4であるか否かは前記ドグ
9bの検出のみにより行ってもよい。この場合、例えば
有軌道台車M1〜M3がカーブ区間4の走行中に非常停
止し、その後復帰させる場合のために、非常停止後、こ
れから走行する区間が直線区間3か、カーブ区間4なの
かを入力できる入力装置を予め設けておく。そして、復
帰する場合には、これから走行する区間に応じて作業者
が入力装置を適宜に操作することによって、復帰後の当
該有軌道台車M1〜M3の暴走等を防止し、安全に走行
させることができる。
【0086】(8)上記実施例では、通信トロリー線L
2を介して走行割合X1〜X3を通信したが、無線等の
各種通信手段により走行割合X1〜X3を通信してもよ
い。
【0087】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1記載の発明
によれば、各有軌道台車の軌道上での走行位置を走行割
合にて認識することにより、各有軌道台車毎に設けられ
た走行量検出手段等に含まれる機台差等を除いた状態で
走行位置を認識でき、当該各有軌道台車の走行位置を正
確に認識することができる優れた効果がある。更に、請
求項2記載の発明によれば、先行する有軌道台車の走行
割合と自己の有軌道台車の走行量とにより、先行する有
軌道台車との車間距離を正確に求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施例における有軌道台
車を使用した各種の部品等の荷を搬送する搬送システム
を示す構成図である。
【図2】一実施例における有軌道台車を示す斜視図であ
る。
【図3】一実施例において、走行レールに取着されたド
グ及び磁気テープ並びに有軌道台車に取着されたドグ検
出センサ及び磁気検出センサ等を示す断面図である。
【図4】一実施例における電気的構成を示す構成図であ
る。
【図5】一実施例において、直線区間を走行する有軌道
台車を示す模式図である。
【図6】一実施例において、カーブ区間を走行する有軌
道台車を示す模式図である。
【図7】一実施例において、走行距離と走行パルスとの
対応を示す説明図である。
【図8】一実施例における作用を示すフローチャートで
ある。
【図9】一実施例における作用を示すフローチャートで
ある。
【図10】別例における搬送システムを示す構成図であ
る。
【符号の説明】
13…走行量検出手段としてのエンコーダ、M1〜M3
…有軌道台車、V,V1…軌道、ST1…基準位置とし
ての第1のステーション、p1〜p3…現在位置までの
走行量としての走行パルス数、P1〜P3…一周分の走
行量としての一周分パルス数、X1〜X3…走行割合、
H…車間距離、K…車間距離としての補正車間距離。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沓沢 勲 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め定められた軌道上を複数の有軌道台
    車が走行する有軌道台車の走行制御方法において、 各有軌道台車は自己の有軌道台車に設けられた走行量を
    走行量検出手段にて検出し、前記軌道の一周分の走行量
    を予め走行量検出手段にて計測し、その一周分の走行量
    と基準位置から現在位置までの走行量の比を走行割合と
    して求め、その走行割合にて個々の有軌道台車の走行位
    置を認識する有軌道台車の走行制御方法。
  2. 【請求項2】 前記軌道上において先行する有軌道台車
    との車間距離を、その先行する有軌道台車の走行割合と
    自己の有軌道台車の走行量とに基づいて求める請求項1
    記載の有軌道台車の走行制御方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013022006A (ja) * 2011-07-26 2013-02-04 Orion Machinery Co Ltd 搾乳機の接触回避方法
CN116224226A (zh) * 2023-03-08 2023-06-06 北京航天众信科技有限公司 一种挂轨式机器人定位方法、装置及计算机设备

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