JP3661265B2 - 無人搬送車の走行制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無人搬送車の走行制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、予め定められた軌道に複数のステーションを設け、有軌道台車が任意のステ−ションからステ−ションへ前記軌道に沿って走行して荷を搬送する搬送システムが提案されている。
【0003】
前記軌道には各ステーションを特定するためのドグが設けられ、有軌道台車には各ドグを検出するドグセンサ及び有軌道台車の走行量を検出するエンコーダ等が設けられている。そして、有軌道台車はこれらドグセンサ及びエンコーダ等からの検出信号に基づいてコントローラによって制御される。尚、前記エンコーダは例えば軌道を構成する走行レール上を転動する計測輪の回転を検出することにより、有軌道台車の走行量を検出するようになっている。
【0004】
通常、この搬送システムでは、荷の搬送作業に先立って、有軌道台車に学習走行をさせる。この学習走行時には、例えば有軌道台車の走行原点であるホームポジションから各ステーションまでのステーション基準走行量がそれぞれコントローラのメモリに記憶される。
【0005】
荷の搬送を行う搬送作業時には、コントローラはこれらステーション基準走行量に基づいてドグの位置のズレやドグセンサの異常を検出するようになっている。例えばコントローラは、搬送元のステーションから搬送先のステーションへ荷を搬送する場合、前記ステーション基準走行量に基づいて前記搬送元及び搬送先のステーション間の距離である基準ステーション間走行量を演算するとともに、その搬送作業中に実際にエンコーダが検出した走行量の搬送元及び搬送先のステーション間距離である検出ステーション間走行量を演算する。
【0006】
そして、コントローラは、これら基準ステーション間走行量及び検出ステーション間走行量を比較して、例えばそれら走行量の差が所定値以上となった時、異常が発生したとして例えば有軌道台車を非常停止させる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記計測輪の径が気温変化に基づく伸縮や走行による摩耗によって変化した場合には、無人搬送車が正常に走行しても、検出ステーション間走行量が変化し、基準及び検出ステーション間走行量に差が生じる。通常、この差は前記コントローラが異常であると判断する所定値よりも小さな値であるが、気温変化が大きな場合や計測輪の径の摩耗の進行が進むと、エンコーダによる走行量の変化によって、正確に有軌道台車の走行量を判断することができなかったり、異常と判断される場合が生じるおそれがあるという問題がある。
【0008】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、正確に有軌道台車の走行量を判断することにより、有軌道台車の走行を正確に制御することができるとともに、誤った異常停止を起こさない無人搬送車の走行制御装置。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため、請求項1記載の発明は、予め定められた軌道に沿って走行する無人搬送車の走行量を検出する検出手段と、前記検出手段にて検出され、前記軌道上で無人搬送車を停止させる停止位置を示す基準走行量を予め記憶した記憶手段と、前記記憶手段に記憶された基準走行量に基づいて無人搬送車の走行を制御する走行制御手段とを備えた無人搬送車の走行制御装置において、前記基準走行量を無人搬送車の所定の走行距離毎に自動で補正する補正制御手段とを備え、前記補正制御手段は、前記無人搬送車の所定の搬送作業毎に基づいて補正係数を演算し、その補正係数に基づいて前記基準走行量を補正し、また、前記補正制御手段は、前記補正係数を基準走行量に乗ずることにより前記基準走行量を補正し、また、前記補正制御手段は、所定の搬送作業毎に仮補正係数を演算し、過去に演算した仮補正係数の所定回数分の平均値を演算することにより前記補正係数を演算することをその要旨とする。
【0013】
請求項記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記停止位置は軌道に設けられた複数の荷受渡し用のステーションであって、前記記憶手段には基準走行量として各ステーションの位置を示すステーション基準走行量が記憶されたことをその要旨とする。
【0014】
請求項記載の発明は、請求項記載の発明において、前記停止位置は軌道に設けられた複数の荷受渡し用のステーションであって、前記記憶手段には基準走行量として各ステーションの位置を示すステーション基準走行量が記憶されるとともに、前記補正制御手段は前記搬送作業時に検出手段にて検出された荷の搬送元のステーションから搬送先のステーションまでの検出ステーション間走行量を、前記記憶手段に記憶されたステーション基準走行量に基づいて求められる搬送元のステーションから搬送先のステーションまでの基準ステーション間走行量にて除すことにより仮補正係数を求めたことをその要旨とする。
【0015】
請求項記載の発明は、請求項記載の発明において、前記記憶手段には、無人搬送車の走行原点である基準位置から各ステーションまでの距離がステーション基準停止量として記憶され、搬送元のステーション基準停止量から搬送先のステーション基準停止量を減じることにより、基準ステーション間走行量を演算することをその要旨とする。
【0016】
請求項記載の発明は、予め定められた軌道に沿って走行する無人搬送車の走行量を検出する検出手段と、前記検出手段にて検出され、前記軌道上で無人搬送車を停止させる停止位置を示す基準走行量を予め記憶した記憶手段と、前記記憶手段に記憶された基準走行量に基づいて無人搬送車の走行を制御する走行制御手段とを備えた無人搬送車の走行制御装置において、前記基準走行量を無人搬送車の所定の走行距離毎に自動で補正する補正制御手段とを備え、前記停止位置は、走行制御手段が無人搬送車を停止させる停止信号を出力してから無人搬送車が停車するまでの距離であって、前記記憶手段には基準走行量として走行制御手段が停止信号を出力してから無人搬送車が停車するまでに検出手段が検出する無人搬送車の基準停止走行量を記憶したことをその要旨とする。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記補正制御手段は、前記無人搬送車の所定の搬送作業毎に基づいて補正係数を演算し、その補正係数に基づいて前記基準走行量を補正することをその要旨とする。
請求項7記載の発明は、請求項6記載の発明において、前記補正制御手段は、前記補正係数を基準走行量に乗ずることにより前記基準走行量を補正することをその要旨とする。
請求項8記載の発明は、請求項7記載の発明において、前記補正制御手段は、所定の搬送作業毎に仮補正係数を演算し、過去に演算した仮補正係数の所定回数分の平均値を演算することにより前記補正係数を演算することをその要旨とする。
【0017】
請求項9記載の発明は、請求項記載の発明において、前記停止位置は、走行制御手段が無人搬送車を停止させる停止信号を出力してから無人搬送車が停車するまでの距離であって、前記記憶手段には基準走行量として走行制御手段が停止信号を出力してから無人搬送車が停車するまでに検出手段が検出する無人搬送車の基準停止走行量を予め記憶されるとともに、前記補正制御手段は、搬送作業時に停止信号を出力してから無人搬送車が停車するまでの検出手段にて検出された検出停止走行量を、前記基準停止走行量にて除すことによって仮補正係数を演算することをその要旨とする。
【0018】
従って、請求項1記載の発明によれば、無人搬送車は軌道に沿って走行し、検出手段はその無人搬送車の走行量を検出する。そして、走行制御装置は前記検出手段にて検出した走行量等に基づいて無人搬送車の走行を制御する。この場合、走行制御装置は、前記検出手段にて検出した走行量及び無人搬送車の停止位置を示す基準走行量に基づいて無人搬送車を停止させる。この基準走行量は無人搬送車の所定の走行距離毎に補正制御手段によって自動で補正される。従って、走行制御装置は正確に無人搬送車を停止させることが可能となる。又、気温変動等により、計測輪の径の変動があっても、誤って異常と判断されることがない。
【0019】
また、前記補正制御手段は、前記無人搬送車の所定の搬送作業毎に基づいて補正係数を演算し、その補正係数に基づいて前記基準走行量を補正する。
【0020】
また、前記補正制御手段は、前記補正係数を基準走行量に乗ずることにより前記基準走行量を補正する。
また、前記補正制御手段は、所定の搬送作業毎に仮補正係数を演算し、過去に演算した仮補正係数の所定回数分の平均値を演算することにより前記補正係数を演算する。
【0021】
請求項記載の発明によれば、前記停止位置は軌道に設けられた複数の荷受渡し用のステーションである。そして、前記記憶手段には基準走行量として各ステーションの位置を示すステーション基準走行量が記憶されている。従って、走行制御装置は無人搬送車を正確にステーションに停止させることが可能となる。
【0022】
請求項記載の発明によれば、前記停止位置は軌道に設けられた複数の荷受渡し用のステーションである。そして、前記記憶手段には基準走行量として各ステーションの位置を示すステーション基準走行量が記憶されている。従って、走行制御装置は無人搬送車を正確にステーションに停止させることが可能となる。更に、前記補正制御手段は前記搬送作業時に検出手段にて検出された荷の搬送元のステーションから搬送先のステーションまでの検出ステーション間走行量を、前記記憶手段に記憶されたステーション基準走行量に基づいて求められる搬送元のステーションから搬送先のステーションまでの基準ステーション間走行量にて除すことにより仮補正係数を求める。従って、補正制御手段は容易に仮補正係数を求めることができ、その仮補正係数に基づいて補正係数を演算することによって、容易且つ確実にステーション基準走行量を補正できる。
【0023】
請求項記載の発明によれば、前記記憶手段には、無人搬送車の走行原点である基準位置から各ステーションまでの距離がステーション基準停止量として記憶され、搬送元のステーション基準停止量から搬送先のステーション基準停止量を減じることにより、基準ステーション間走行量を演算される。
【0024】
請求項5〜8記載の発明によれば、前記基準走行量は、走行制御手段が無人搬送車を停止させる停止信号を出力してから無人搬送車が停車するまでの距離である。前記記憶手段には基準走行量として走行制御手段が停止信号を出力してから無人搬送車が停車するまでに検出手段が検出する無人搬送車の基準停止走行量を記憶している。この場合、補正制御装置は基準停止走行量を所定の搬送作業毎に補正するので、前記走行制御装置は補正された基準停止走行量に基づいて無人搬送車を正確に停止させることができる。
【0025】
請求項9記載の発明によれば、前記基準走行量は、走行制御手段が無人搬送車を停止させる停止信号を出力してから無人搬送車が停車するまでの距離である。前記記憶手段には基準走行量として走行制御手段が停止信号を出力してから無人搬送車が停車するまでに検出手段が検出する無人搬送車の基準停止走行量を予め記憶されている。この場合、補正制御装置は基準停止走行量を所定の搬送作業毎に補正するので、前記走行制御装置は補正された基準停止走行量に基づいて無人搬送車を正確に停止させることができる。
【0026】
更に、前記補正制御手段は、搬送作業時に停止信号を出力してから無人搬送車が停車するまでの検出手段にて検出された検出停止走行量を、前記基準停止走行量にて除すことによって、前記基準停止走行量を補正するための仮補正係数を容易に演算することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図4に従って説明する。
図1は、組立工場内において、有軌道台車を使用して各種部品等の荷を搬送する搬送システムを示し、図2は、その有軌道台車を示している。
【0028】
この搬送システム1には、無人搬送車としての有軌道台車Mが設けられ、有軌道台車Mは走行レール2によって形成された軌道V上を矢印A方向に無人で走行するようになっている。この軌道Vは閉ループを形成するとともに、有軌道台車Mが直線走行をする直線区間3とカーブするカーブ区間4とからなる。
【0029】
前記軌道Vには有軌道台車Mの走行の基準となる走行原点であるホームポジションHPが設けられている。又、軌道Vには荷の受け渡しを行う停止位置としての第1〜第4ステーションST1〜ST4が設けられ、当該ステーションST1〜ST4にて有軌道台車Mは搬送すべき荷の受け渡し作業を行うようになっている。
【0030】
第1ステーションST1には有軌道台車Mを制御する地上制御盤5が設けられている。地上制御盤5は有軌道台車MにR,S,Tの各相の三相電源(200V)を供給するための電源装置6が接続されている。又、地上制御盤5には、有軌道台車Mを制御する地上側コントローラ7及び有軌道台車Mの走行状態をモニタ可能な表示装置8が設けられている。
【0031】
図1,図3に示すように、走行レール2には前記ホームポジションHP及び各ステーションST1〜ST4と対応する位置にそれぞれ2個一組のドグ9aが取り付けられている。この場合、ホームポジションHP及び各ステーションST1〜ST4に取り付けられた各2個のドグ9aの間隔は、それぞれ異なっており、これら2個のドグ9a間の間隔の違いによって、ホームポジションHP及び各ステーションST1〜ST4が特定される。
【0032】
更に、走行レール2には、各カーブ区間4の開始位置及び終了位置にドグ9bが設けられている。そして、開始位置の場合には、2個のドグ9bが所定の間隔毎に取り付けられ、終了位置の場合には、1個のドグ9bが取り付けられている。
【0033】
又、走行レール2の各カーブ区間4には磁気テープ10が取り付けられている。更に、走行レール2には各種のトロリー線Lが配設され、図4に示すように、有軌道台車M側と、地上制御盤5との間の電源の供給及び通信は当該トロリー線Lを介して行われる。即ち、このトロリー線LはR,S,Tの各相の電源をそれぞれ供給する3本からなる給電トロリー線L1と1本の通信トロリー線L2とから構成されている。
【0034】
有軌道台車Mには、図4に示す走行モータ19が設けられ、給電トロリー線L1を介して地上制御盤5から当該走行モータ19に電源が供給される。そして、走行モータ19にて駆動される駆動輪19aが走行レール2上を転動することにより、各有軌道台車Mは走行レール2上を走行するようになっている。
【0035】
有軌道台車Mは移載部11を備え、当該移載部11上に荷を載置した状態で走行することにより荷を搬送し、各ステーションST1〜ST4にて移載部11上に載置された荷の受け渡し作業を行うようになっている。この移載部11は各有軌道台車Mに内蔵された図4に示す移載モータ20により駆動される。
【0036】
有軌道台車Mには、走行レール2の内側面2aを転動する走行輪としての計測輪12が設けられるとともに、当該計測輪12の回転角度を検出する検出手段としてのエンコーダ13が設けられている。
【0037】
又、有軌道台車Mには、前記ドグ9a,9bを検出するフォトインタラプタ等よりなるドグセンサ14a,14bと前記磁気テープ10を検出する磁気センサ15とが設けられている。そして、有軌道台車Mはカーブ区間4の開始位置の通過をドグ9bの検出に基づいて判断したとき、走行速度を減速するようになっている。
【0038】
更に、有軌道台車Mには図4に示す走行制御手段及び補正制御手段としてのコントローラ16が設けられ、コントローラ16は地上制御盤5の地上側コントローラ7と通信トロリー線L2を介して通信するとともに、有軌道台車Mの運行等を制御するようになっている。
【0039】
次に、上記のように構成した有軌道台車Mの電気的構成について図4に従って説明する。
まず、地上制御盤5について説明する。
【0040】
地上制御盤5には、前記電源装置6に接続された電源回路17が設けられている。この電源回路17は給電トロリー線L1に接続されている。
又、地上制御盤5には、地上側コントローラ7が設けられ、地上側コントローラ7は通信トロリー線L2に接続されている。更に、地上側コントローラ7には前記表示装置8が接続され、通信トロリー線L2を介して通信される有軌道台車Mからのデータに基づいて当該有軌道台車Mの走行状態をモニタするようになっている。
【0041】
又、地上側コントローラ7は、有軌道台車Mに荷の搬送を行わせるための搬送指示データを通信トロリー線L2に出力するようになっている。搬送指示データは、搬送作業を行わせる有軌道台車(車両)Mを示す車両データ、有軌道台車Mが荷を受け取る搬送元のステーションを示す搬送元データ及び有軌道台車Mが荷を受け渡す搬送先のステーションを示す搬送先データ等からなる。
【0042】
続いて、有軌道台車M側の電気的構成について説明する。
有軌道台車Mに設けられたインバータ18は図示しない集電子を介して給電トロリー線L1に電気的に接続され、地上制御盤5からの各相の電源が給電されるようになっている。更に、インバータ18には、走行モータ19及び移載モータ20が接続され、当該インバータ18は地上制御盤5からの電源を制御して両モータ19,20を駆動する。
【0043】
又、前記R相及びS相には、走行モータ19に制動をかける電磁ブレーキBが接続されている。この電磁ブレーキBに電源を供給する配線にはコントローラ16からの指令に基づいて開閉されるスイッチBsが設けられている。このスイッチBsが閉じている時には、電磁ブレーキBは開放された状態であって、走行モータ19に制動をかけない状態となっている。又、スイッチBsが開かれると、電磁ブレーキBは走行モータ19の車軸に対して制動をかけ、走行モータ19の回転を強制的に停止させ、有軌道台車Mを停止させる。
【0044】
又、有軌道台車Mに設けられたコントローラ16は図示しない集電子及び通信トロリー線L2を介して地上側コントローラ7と通信可能に設けられている。コントローラ16はインバータ18と接続され、走行モータ19及び移載モータ20の駆動を制御するようになっている。又、コントローラ16にはメモリ21が設けられている。
【0045】
更に、コントローラ16には、ドグ検出センサ14a,14b、磁気検出センサ15及びエンコーダ13が接続されている。ドグ検出センサ14aはドグ9aを検出し、ステーション検出信号をコントローラ16に出力する。ドグ検出センサ14bはドグ9bを検出し、カーブ検出信号をコントローラ16に出力する。磁気検出センサ15は磁気テープ9の磁気を検出し、磁気検出信号を出力する。エンコーダ13は計測輪12の回転角度を検出し、所定の回転角度毎にパルス信号をコントローラ16に出力する。
【0046】
コントローラ16はドグ検出センサ14aからの検出信号に基づいて各ステーションST1〜ST4の位置を判別するようになっている。
コントローラ16はドグ検出センサ14bからの検出信号に基づいてカーブ区間を判別するようになっている。
【0047】
コントローラ16はエンコーダ13からのパルス信号に基づいて有軌道台車Mの走行位置を判断する。この場合、コントローラ16はホームポジションHPを基準として、エンコーダ13からのパルス数を順次カウントし、そのカウントしたパルス数(以下、「走行パルス数」という。)Pに基づいて有軌道台車Mの走行量を判断する。
【0048】
コントローラ16は、荷の搬送を行う搬送走行に先立って、有軌道台車Mに予め学習走行を行わせるようになっている。この学習走行は、例えば有軌道台車Mが軌道Vを1周することにより行われる。この学習走行時において、コントローラ16はエンコーダ13からの走行パルス数Pを順次カウントし、第1〜第4ステーションST1〜ST4の第1〜第4ステーション基準パルス数P1〜P4を演算し、メモリ21に記憶させるようになっている。第1ステーション基準パルス数(以下、「第1基準パルス数」という。)P1とは、ホームポジションHPから第1ステーションST1までの走行パルス数である。第2ステーション基準パルス数(以下、「第2基準パルス数」という。)P2とは、ホームポジションHPから第2ステーションST2までの走行パルス数である。第3ステーション基準パルス数P3(以下、「第3基準パルス数」という。)とは、ホームポジションHPから第3ステーションST3までの走行パルス数である。第4ステーション基準パルス数(以下、「第4基準パルス数」という。)とは、ホームポジションHPから第4ステーションST4までの走行パルス数である。これら第1〜第4基準パルス数P1〜P4は基準走行量である。又、学習走行時において、コントローラ16は、エンコーダ13からの検出信号に基づいて有軌道台車Mが軌道Vを1周するために要したパルス数、即ち、基準1周分パルス数をメモリ21に記憶させる。
【0049】
コントローラ16は、有軌道台車Mに前記学習走行を行わせた後、荷を搬送する搬送作業走行を有軌道台車Mに行わせる。
コントローラ16は、地上側コントローラ7からの搬送指示データに基づいて荷の搬送作業を行うようになっている。即ち、コントローラ16は、搬送指示データの搬送元データの示すステーションから搬送先データの示すステーションへ荷の搬送作業を行うようになっている。この場合、有軌道台車Mは搬送元のステーションに停止して荷を受け取り、搬送先のステーションに停止して荷を受け渡す。この搬送元及び搬送先ステーションでの有軌道台車Mの停止は、ドグ検出センサ14aからの検出信号に基づいてコントローラ16が搬送元又は搬送先のステーションを判別した時、停止信号をインバータ18及びスイッチBsに出力することによって行われる。停止信号がインバータ18及びスイッチBsに出力されると、インバータ18はその停止信号に基づいて走行モータ19への電源の供給を中止するとともに、スイッチBsは開いた状態となって、電磁ブレーキBが作動し、有軌道台車Mを停止(通常停止)させる。尚、本実施の形態では、一搬送指示データに基づいて一搬送作業が行われる。
【0050】
コントローラ16は、前記搬送指示データが出力されると、搬送元データ、搬送先データ及び前記メモリ21に記憶された第1〜第4基準パルス数P1〜P4に従って搬送元のステーションと搬送先のステーションとの間の距離を示す基準ステーション間走行量としての基準ステーション間パルス数Pxを演算する。
【0051】
コントローラ16は、前記搬送指示データに基づく搬送作業時において、エンコーダ13からの走行パルス信号Pに基づいて搬送元のステーションから搬送先のステーションまでの走行パルス数Pをカウントする。即ち、コントローラ16は、搬送元のステーションと搬送先のステーションとの間の検出ステーション間走行量としての検出ステーション間パルス数Qxをカウントするようになっている。
【0052】
コントローラ16は、各搬送作業走行毎に、基準ステーション間パルス数Px及び検出ステーション間パルス数Qxを演算し、これら基準ステーション間パルス数Px及び検出ステーション間パルス数Qxに基づいて仮補正係数αを演算するようになっている。この場合、コントローラ16は次式(1)に従って、検出ステーション間パルス数Qxを基準ステーション間パルス数Pxにて除することにより、仮補正係数αを演算するようになっている。
【0053】
α=Qx/Px …(1)
コントローラ16は、仮補正係数αが次式(2)に示す所定の範囲K1内の値であるか否かを判断し、仮補正係数αがその範囲K1内にない時には、コントローラ16は異常信号を出力して、有軌道台車Mを非常停止させる。
【0054】
Z1≦α≦Z2 …(2)
尚、本実施の形態では、Z1は「0.9」に、Z2は「1.1」に設定されている。
【0055】
コントローラ16は、過去に各搬送作業走行毎に演算した仮補正係数αの内、前記所定の範囲K1内の数値である各仮補正係数αの所定回数N回分の平均値を演算し、その平均値を補正係数βとして演算するようになっている。即ち、コントローラ16は次式(3)に従って補正係数βを演算するようになっている。
【0056】
β=(α1+α2+…+αN)/N …(3)
尚、式(3)のαに付した数字(1〜N)は、過去に行った搬送作業走行時に演算した仮補正係数αを便宜的に区別するための添え字である。又、本実施の形態では、所定回数Nを100回として演算している。
【0057】
コントローラ16は、補正係数βが次式(4)に示す所定の範囲K2内の値であるか否かを判断し、補正係数βがその範囲K2内にない時には、コントローラ16は異常信号を出力して、有軌道台車Mを非常停止させる。
【0058】
Z3≦β≦Z4 …(4)
尚、本実施の形態では、Z3は「0.95」に、Z4は「1.05」に設定されている。通常、各Z1〜Z4の値は次式(5)に示すように設定される。
【0059】
Z1≦Z3≦Z4≦Z2 …(5)
コントローラ16は、演算した補正係数βに基づいて前記第1〜第4基準パルス数P1〜P4を補正するようになっている。即ち、コントローラ16は、第1〜第4基準パルス数P1〜P4に補正係数βを乗ずることにより当該基準パルス数P1〜P4を補正した第1〜第4補正基準パルス数R1〜R4を演算するようになっている。例えば第1補正基準パルス数R1は次式(6)に従って演算される。
【0060】
R1=β・P1 …(6)
コントローラ16はこれら第1〜第4補正基準パルス数R1〜R4に基づいて有軌道台車Mを制御するようになっている。
【0061】
尚、前記コントローラ16からの異常信号は、例えばインバータ18及び電磁ブレーキBsに電源を供給するために設けられた図示しない電源装置に出力され、電源装置はその異常信号に基づいてインバータ18及び電磁ブレーキBsに供給する電源を遮断する。すると、走行モータ19の回転が中止され、電磁ブレーキBが作動して、有軌道台車Mは非常停止する。
【0062】
次に、上記のように構成した無人搬送車の制御装置の作用及び効果について説明する。
コントローラ16は、有軌道台車Mに荷の搬送作業を行わせる前に、予め学習走行を行わせる。この学習走行時において、コントローラ16は、エンコーダ16からの検出信号に基づいて各ステーションST1〜ST4の基準パルス数P1〜P4及び基準1周分パルス数をカウントし、メモリ21に記憶させる。
【0063】
学習走行が完了すると、コントローラ16は搬送指示データに従って有軌道台車Mに荷の搬送作業を行わせる。即ち、コントローラ16は、搬送元データの示す搬送元であるステーションから、搬送先データの示す搬送先であるステーションへ有軌道台車Mを走行させて荷の搬送作業を行わせる。
【0064】
以下に、例えば搬送元のステーションとして第1ステーションST1から搬送先ステーションとして第3ステーションST3へ荷を搬送する場合について説明する。
【0065】
コントローラ16は、まず、第1基準パルス数P1と第3基準パルスス数P3とに基づいて第1ステーションST1から第3ステーションST3までの基準となる走行距離、即ち、基準ステーション間パルス数Px13を演算する。
【0066】
又、コントローラ16は、その搬送作業を行う走行(搬送作業走行)時において、エンコーダ13からの検出信号に基づいて第1ステーションST1から第3ステーションST3までの実際に検出した走行距離、即ち、検出ステーション間パルス数Qx13を演算する。
【0067】
次に、コントローラ16は、前記式(1)に従って検出ステーション間パルス数Qx13を基準ステーション間パルス数Px13にて除すことにより仮補正係数αを演算する。
【0068】
コントローラ13は、演算した仮補正係数αの値が前記式(2)に示す所定の範囲K1内にあるか否かを判断し、演算した仮補正係数αの値がその範囲K1内に無い時には、異常信号を出力し、有軌道台車Mを非常停止させる。
【0069】
一方、演算した仮補正係数αの値が所定の範囲K1内にある時には、コントローラ16は、前記式(3)に従って過去に各搬送作業走行毎に演算した仮補正係数αの内、前記所定の範囲K1内の数値である仮補正係数αの所定回数N回分の平均値を補正係数βとして演算する。
【0070】
コントローラ13は、式(3)に基づいて演算した補正係数βの値が前記式(4)に示す所定の範囲K2内にあるか否かを判断し、その範囲K2内に無い時には、異常信号を出力して有軌道台車Mを非常停止させる。
【0071】
一方、補正係数βの値が前記所定の範囲K2内にある時には、コントローラ13は、その演算した補正係数βを適宜に基準パルス数P1〜P4に乗じて、基準パルス数P1〜P4を補正する。そして、コントローラ16は、その補正した基準パルス数P1〜P4(補正基準パルス数R1〜R4)に基づいて有軌道台車Mの走行を制御する。
【0072】
本実施の形態によれば、以下(イ)〜(チ)に示す効果を有する。
(イ)各ステーションST1〜ST4の基準パルス数P1〜P4を搬送作業毎に自動で補正できるので、有軌道台車Mの走行を正確に制御でき、当該有軌道台車Mを目的のステーションST1〜ST4に停止させることができる。従って、荷の搬送作業を正確且つ確実に行うことができる。この場合、例えば計測輪12が有軌道台車Mの搬送作業走行に従って摩耗したり、温度変化等でその径が伸縮しても、搬送作業毎に基準パルス数P1〜P4が補正されるので、正確且つ確実に有軌道台車Mにて荷の搬送作業を行わせることができる。
【0073】
(ロ)コントローラ16は、搬送作業毎に補正係数βを演算し、その補正係数βを乗ずることにより、容易に前記基準パルス数P1〜P4を補正できる。この場合、基準パルス数P1〜P4は変更されず、補正係数β側が変更されることによって、基準パルス数P1〜P4が補正される。従って、有軌道台車Mの走行に応じて、精度良く基準パルス数P1〜P4の補正を行うことができ、より正確に有軌道台車Mは荷の搬送作業を行うことができる。例えば基準走行パルス数P1〜P4を保存することにより、補正後のパルス数(補正基準パルス数R1〜R4)が際限無くズレていくことを防止できる。
【0074】
(ハ)補正係数βは、荷の搬送作業毎に演算される仮補正係数αを、過去所定回数N回分の平均値を取ることにより求められる。従って、過去に行われた搬送作業時の有軌道台車Mの走行状態に応じて補正係数βを設定できるので、より精度良く基準パルス数P1〜P4の補正を行うことができる。例えばこの平均化によって、走行時における突発的な変化に影響され難い。
【0075】
(ニ)メモリ21には、ホームポジションHPから各ステーションST1〜ST4までの基準となる走行量である第1〜第4基準パルス数P1〜P4が記憶されている。この場合、これら基準パルス数P1〜P4に基づいて基準ステーション間パルス数Px等の有軌道台車Mの走行に必要な各種データを容易に演算することができる。例えばこれら基準パルス数P1〜P4に基づいて、搬送元ステーションと搬送先ステーションとの間の走行パルス数Pである基準ステーション間パルス数Pxを容易に演算することができる。即ち、これら基準パルス数P1〜P4をメモリ21に記憶させることによって、効率良く且つ容易に有軌道台車Mの走行に必要な各種データを演算できる。
【0076】
(ホ)この搬送システム1では、荷の搬送を行う搬送作業走行に先立って行われる有軌道台車Mの学習走行によって、前記第1〜第4基準パルス数P1〜P4を容易にメモリ21に記憶させることができる。更に、この学習走行時に前記基準パルス数P1〜P4を記憶させることから、これから搬送作業を行う有軌道台車Mの状態に基づく基準パルス数P1〜P4を記憶させることができる。従って、より正確に有軌道台車Mによる荷の搬送作業を行わせることができる。
【0077】
(ヘ)上記実施の形態において、搬送作業毎に演算した仮補正係数αの値が範囲K1内に無い時には、有軌道台車Mを非常停止させる。通常、仮補正係数αの値が範囲K1外となる場合は、各ステーションST1〜ST4等を特定するドグ9aの位置がずれた場合や当該ドグ9aを検出するドグセンサ14a等に異常が発生した場合である。従って、これらドグ9a及びドグセンサ14a等に異常が発生した場合には有軌道台車Mを非常停止させて、容易且つ確実に荷の搬送作業を中止させることができる。
【0078】
(ト)上記(ヘ)の効果同様、仮補正係数αに基づいて演算した補正係数βの値が範囲K2内に無い時には、有軌道台車Mを非常停止させる。通常、補正係数βの値が範囲K2外となるのは、上記ドグ9a及びドグセンサ14a等の異常時である。従って、これら異常時には有軌道台車Mを非常停止させて、容易且つ確実に荷の搬送作業を中止させることができる。
【0079】
(チ)前記範囲K1外である仮補正係数αを除外して、補正係数βが演算されるので、より正確に補正係数βを演算することができる。
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜に変更して実施することもできる。
【0080】
(1)上記実施の形態において、有軌道台車Mを通常停止させる時の制御に応用してもよい。
この場合、有軌道台車Mの停止は、前記したようにコントローラ16が停止信号をインバータ18及びスイッチBsに出力することにより行われる。コントローラ16のメモリ21には、予め学習走行時に計測した停止信号が出力された時点から有軌道台車Mが停止するまでの間に、コントローラ16がエンコーダ13からの検出信号に基づいてカウントした基準停止パルス数Ptが記憶されている。この基準停止パルス数は、基準走行量及び基準停止走行量である。
【0081】
コントローラ16は、各搬送作業走行時の通常停止毎に、停止信号が出力された時点から有軌道台車Mが停止するまでの間に、エンコーダ13から出力されるパルス数、即ち、検出停止走行量としての検出停止パルス数Qtをカウントする。この場合、コントローラ16は次式(7)に従って、基準停止パルス数Pt及び検出停止パルス数Qtに基づいて仮補正係数αを演算する。
【0082】
α=Qt/Pt …(7)
この仮補正係数αから基準停止パルス数Ptを補正する補正係数βを求める方法は、前記基準走行パルス数P1〜P4を補正する補正係数βを求める方法と同一である。
【0083】
即ち、コントローラ16は、演算した仮補正係数αが前記式(2)に示す範囲K1内にあれば、式(3)に従って過去に各搬送作業走行毎に演算した仮補正係数αの内、前記所定の範囲K1内の数値である仮補正係数αの所定回数Nの平均値を演算し、その平均値を補正係数βとする。
【0084】
又、仮補正係数αが前記式(2)に示す所定の範囲K1内にない時には、コントローラ16は異常信号を出力して、有軌道台車Mを非常停止させる。
コントローラ16は、演算した補正係数βが次式(4)に示す所定の範囲K2内の値であるか否かを判断し、その範囲K2内にあれば、補正係数βと基準停止パルス数Ptとを乗じて基準停止パルス数Ptを補正する。又、補正係数βがその範囲K2内にない時には、コントローラ16は異常信号を出力して、有軌道台車Mを非常停止させる。
【0085】
このように、補正された基準停止パルス数Ptに基づいてコントローラ16は、有軌道台車Mの通常停止を制御する。例えば所定のステーションに有軌道台車Mを通常停止させる場合、コントローラ16は、前記ステーションの停止位置を示すパルス数である補正基準パルス数(又は基準パルス数)よりも補正停止パルス数分だけ手前で、停止信号を出力することによって、より正確に有軌道台車Mの停止を目的のステーションに停止させることができる。この場合、仮補正係数αは、検出停止パルス数Qtを基準停止パルス数Ptにて除することによって、容易に演算することができる。
【0086】
(2)上記実施の形態では、有軌道台車Mは閉ループの軌道に沿って走行したが、有端状のレール、例えば1本レールを走行する有軌道台車Mに応用してもよい。
【0087】
(3)上記実施の形態において、無人搬送車として工場等の天井を走行する天井走行車に応用してもよい。この天井走行車は、天井に吊下された走行レールに沿って走行する。又、無人搬送車として床面に敷設された電磁誘導線に沿って走行する搬送台車に応用してもよい。
【0088】
(4)上記実施の形態において、有軌道台車Mが各ステーションST1〜ST4を通過する毎に、仮補正係数αを演算し、補正係数βに基づいて基準走行パルス数P1〜P4を演算するように構成してもよい。
【0089】
この場合、コントローラ16は、有軌道台車MがステーションST1〜ST4を通過する毎に、エンコーダ13からの検出信号に基づいて現在通過したステーションと先に通過したステーションとの間の距離である検出ステーション間パルス数Qxを演算する。
【0090】
更に、コントローラ16は、基準走行パルス数P1〜P4に従って、前記通過したステーションに対応する基準ステーション間パルス数Pxを演算する。この場合、コントローラ16は、前記検出ステーション間パルス数Qxを基準ステーション間パルス数Pxにて除すことにより、仮補正係数αを演算する。
【0091】
そして、コントローラ16は、搬送作業中においてステーションを通過する毎に仮補正係数αを演算し、その仮補正係数αに基づいて補正係数βを演算して、基準走行パルス数P1〜P4等の補正を行う。」
(5)上記別例(4)に関連して、カーブ区間4を示すドグ9b又は磁気テープ10を通過する毎に仮補正係数αを演算してもよい。
【0092】
又、通過するステーションST1〜ST4やカーブ区間4のドグ9a,9bや磁気テープ10では仮補正係数αを演算しないが、位置の異常は判定するようにしてもよい。
【0093】
(6)上記実施の形態では、走行レール2上を転動する計測輪12の回転をエンコーダ13にて検出して、有軌道台車Mの走行量を演算したが、例えばエンコーダ13が走行モータ19の回転を検出して、有軌道台車Mの走行量を演算してもよい。
【0094】
(7)上記実施の形態では、学習走行によって第1〜第4基準パルス数P1〜P4をメモリ21に記憶させた。これを、例えば学習走行を行うことなく、これら第1〜第4基準パルス数P1〜P4を例えば本搬送システム1の設計値等に基づいて演算し、この演算した第1〜第4基準パルス数P1〜P4をメモリ21に記憶させてもよい。
【0095】
(8)上記実施の形態において、例えばホームポジションHP及びステーションST1〜ST4以外の場所にドグ9aを設け、前記ドグ9aに基づいて所定の走行距離を検出する毎に仮補正係数α及び補正係数βを演算して、所定の走行距離毎に基準走行量を補正するように構成してもよい。
【0096】
上記実施の形態から把握できる請求項以外の技術思想について、以下にその効果とともに記載する。
(1)請求項1記載の発明において、記憶手段に記憶される基準走行量は、学習走行によって求められる無人搬送車の走行制御装置。この制御装置によれば、学習走行によって容易に基準走行量を記憶させることができる。
【0097】
【発明の効果】
以上詳述したように請求項1記載の発明によれば、基準走行量が所定の走行距離毎に補正されることから、正確に無人搬送車の走行を制御することができる。
【0098】
また、補正係数に基づいて基準走行量を容易に補正することができる。
また、基準走行量に補正係数を乗ずることにより、容易に基準走行量を補正できる。
【0099】
また、所定の搬送作業毎に仮補正係数を演算し、過去に演算した仮補正係数の所定回数分の平均値を演算することにより前記補正係数が演算されるので、より正確に無人搬送車の走行を制御できる。
【0100】
請求項記載の発明によれば、ステーション基準走行量が所定の搬送作業毎に補正されるので、正確に無人搬送車の走行を制御できる。
請求項記載の発明によれば、請求項記載の効果に加え、検出ステーション間走行量を基準ステーション間走行量にて除すことにより容易に仮補正係数を演算でき、当該仮補正係数に基づいて演算される補正係数によって容易に基準走行量を補正できる。
【0101】
請求項記載の発明によれば、記憶手段に記憶されたステーション基準停止量に基づいて基準ステーション間走行量を容易に演算できる。
請求項5〜8記載の発明によれば、基準走行量を搬送作業毎に補正することによって、無人搬送車の停止を正確に制御できる。
【0102】
請求項9記載の発明によれば、請求項記載の効果に加え、検出停止走行量を基準停止走行量にて除すことにより、容易に仮補正係数を演算でき、当該仮補正係数に基づいて演算される補正係数によって容易に基準走行量を補正できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 有軌道台車を使用した各種の部品等の荷を搬送する搬送システムを示す概略構成図。
【図2】 有軌道台車を示す斜視図。
【図3】 走行レールに取り付けられたドグ及び磁気テープ並びに有軌道台車に取り付けられたドグセンサ及び磁気センサを示す断面図。
【図4】 本搬送システムの電気的構成を示す構成図。
【符号の説明】
1…搬送システム、12…走行輪としての計測輪、13…検出手段としてのエンコーダ、16…走行制御手段及び補正制御手段としてのコントローラ、21…記憶手段としてのメモリ、V…軌道、M…無人搬送車としての有軌道台車、ST1〜ST4…停止位置としての第1〜第4ステーション、P1〜P4…基準走行量としての第1〜第4基準パルス数、Px…基準ステーション間走行量としての基準ステーション間パルス数、Qx…検出ステーション間走行量としての検出ステーション間パルス数、Pt…基準走行量及び基準停止走行量としての基準停止パルス数、Qt…検出停止走行量として検出停止パルス数、α…仮補正係数、β…補正係数、N…所定回数。

Claims (9)

  1. 予め定められた軌道に沿って走行する無人搬送車の走行量を検出する走行輪を備えた検出手段と、
    前記検出手段にて検出され、前記軌道上で無人搬送車を停止させる停止位置を示す基準走行量を予め記憶した記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された基準走行量に基づいて無人搬送車の走行を制御する走行制御手段と
    を備えた無人搬送車の走行制御装置において、
    前記基準走行量を無人搬送車の所定の走行距離毎に自動で補正する補正制御手段と
    を備え
    前記補正制御手段は、前記無人搬送車の所定の搬送作業毎に基づいて補正係数を演算し、その補正係数に基づいて前記基準走行量を補正し、
    また、前記補正制御手段は、前記補正係数を基準走行量に乗ずることにより前記基準走行量を補正し、
    また、前記補正制御手段は、所定の搬送作業毎に仮補正係数を演算し、過去に演算した仮補正係数の所定回数分の平均値を演算することにより前記補正係数を演算する無人搬送車の走行制御装置。
  2. 前記停止位置は軌道に設けられた複数の荷受渡し用のステーションであって、前記記憶手段には基準走行量として各ステーションの位置を示すステーション基準走行量が記憶された請求項1記載の無人搬送車の走行制御装置。
  3. 前記停止位置は軌道に設けられた複数の荷受渡し用のステーションであって、前記記憶手段には基準走行量として各ステーションの位置を示すステーション基準走行量が記憶されるとともに、前記補正制御手段は前記搬送作業時に検出手段にて検出された荷の搬送元のステーションから搬送先のステーションまでの検出ステーション間走行量を、前記記憶手段に記憶されたステーション基準走行量に基づいて求められる搬送元のステーションから搬送先のステーションまでの基準ステーション間走行量にて除すことにより仮補正係数を演算する請求項記載の無人搬送車の走行制御装置。
  4. 前記記憶手段には、無人搬送車の走行原点である基準位置から各ステーションまでの距離がステーション基準停止量として記憶され、搬送元のステーション基準停止量から搬送先のステーション基準停止量を減じることにより、基準ステーション間走行量を演算する請求項3記載の無人搬送車の走行制御装置。
  5. 予め定められた軌道に沿って走行する無人搬送車の走行量を検出する走行輪を備えた検出手段と、
    前記検出手段にて検出され、前記軌道上で無人搬送車を停止させる停止位置を示す基準走行量を予め記憶した記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された基準走行量に基づいて無人搬送車の走行を制御する走行制御手段と
    を備えた無人搬送車の走行制御装置において、
    前記基準走行量を無人搬送車の所定の走行距離毎に自動で補正する補正制御手段と
    を備え、
    前記基準走行量は、走行制御手段が無人搬送車を停止させる停止信号を出力してから無人搬送車が停車するまでの距離であって、前記記憶手段には基準走行量として走行制御手段が停止信号を出力してから無人搬送車が停車するまでに検出手段が検出する無人搬送車の基準停止走行量を記憶した無人搬送車の走行制御装置。
  6. 前記補正制御手段は、前記無人搬送車の所定の搬送作業毎に基づいて補正係数を演算し、その補正係数に基づいて前記基準走行量を補正する請求項記載の無人搬送車の走行制御装置。
  7. 前記補正制御手段は、前記補正係数を基準走行量に乗ずることにより前記基準走行量を補正する請求項6記載の無人搬送車の走行制御装置。
  8. 前記補正制御手段は、所定の搬送作業毎に仮補正係数を演算し、過去 に演算した仮補正係数の所定回数分の平均値を演算することにより前記補正係数を演算する請求項記載の無人搬送車の走行制御装置。
  9. 前記基準走行量は、走行制御手段が無人搬送車を停止させる停止信号を出力してから無人搬送車が停車するまでの距離であって、前記記憶手段には基準走行量として走行制御手段が停止信号を出力してから無人搬送車が停車するまでに検出手段が検出する無人搬送車の基準停止走行量が予め記憶されるとともに、
    前記補正制御手段は、搬送作業時に停止信号を出力してから無人搬送車が停車するまでの検出手段にて検出された検出停止走行量を、前記基準停止走行量にて除すことによって仮補正係数を演算する請求項記載の無人搬送車の走行制御装置。
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