JP3351453B2 - 搬送用電車の現在走行位置検出装置 - Google Patents

搬送用電車の現在走行位置検出装置

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JP3351453B2 JP08244096A JP8244096A JP3351453B2 JP 3351453 B2 JP3351453 B2 JP 3351453B2 JP 08244096 A JP08244096 A JP 08244096A JP 8244096 A JP8244096 A JP 8244096A JP 3351453 B2 JP3351453 B2 JP 3351453B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行経路上の走行
方向適当間隔おきの位置に被検出部を配設し、搬送用電
車側で通過する前記被検出部の数を計数し、その計数値
から搬送用電車の現在走行位置を求めるようにした、搬
送用電車の現在走行位置検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自走する搬送用電車を、目的のステーシ
ョンで自動的に停止させたり、所定位置で変速させた
り、分岐合流地点で一旦停止させたりするような自動走
行制御を行う場合、各搬送用電車自体が走行経路上のど
の地点を走行中であるか(現在走行位置)を認識し、こ
の現在走行位置と各搬送用電車が持つマップ情報とを照
合させて、現在走行位置と走行制御位置とが一致したと
きに予め設定されている制御を実行させることになる。
【0003】しかして、この種の制御に使用される搬送
用電車の現在走行位置検出装置は、走行経路上の走行方
向適当間隔おきの位置に被検出部を配設し、前記走行経
路上を自走する搬送用電車には、前記被検出部を検出す
る検出器と、この検出器の被検出部検出信号を計数する
計数手段とが設けられ、この計数手段の計数値を現在走
行位置として、上記の自動走行制御を行うことになる
が、従来のこの種の搬送用電車の現在走行位置検出装置
では、前記被検出部を搬送用電車の走行方向と平行な1
つの列上に適当間隔おきに配設していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の構
成では、検出器が被検出部を読み取るときにチャタリン
グ現象が生じても計数値が変化するため、次の被検出部
を読み取って計数値が歩進したのかチャタリング現象に
よって計数値が歩進したのか区別がつかず、チャタリン
グ現象が生じない信頼性の高い検出機構を構成しなけれ
ば走行制御を正確に行わせることができない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記のような従
来の問題点を解消し得る搬送用電車の現在走行位置検出
装置を提供することを目的とするものであって、その手
段を後述する実施形態の参照符号を付して示すと、走行
経路1上の走行方向適当間隔おきの位置に被検出部Mを
配設し、前記走行経路1上を自走する搬送用電車3に
は、前記被検出部Mを検出する検出器と、この検出器の
被検出部検出信号を計数する計数手段10とを設けた搬
送用電車の現在走行位置検出装置であって、前記被検出
部Mが、搬送用電車3の走行方向と平行な列で当該走行
方向に対して直交する方向に位置がずれた2つの列L,
R上に交互にジグザグ状に配設され、前記検出器とし
て、一方の列Lの被検出部L−Mを検出する第一検出器
8と他方の列Rの被検出部R−Mを検出する第二検出器
9とが並設され、前記計数手段10は、前記第一検出器
8と第二検出器9から交互に出力される検出信号をまと
めて計数し、前記第一検出器8または第二検出器9から
の検出信号を前記計数手段10が計数したときの正常計
数値が偶数であるかまたは奇数であるかを予め設定して
おき、この設定条件を満足しているか否かを前記計数手
段10の計数のたびに判別して、設定条件と異なるとき
に計数エラー信号を出力する制御装置7を備えた搬送用
電車の現在走行位置検出装置に於いて、前記計数手段1
0の計数値をプリセット値にリセットするホームポジシ
ョンHPには、前記被検出部Mが、第一検出器8と第二
検出器9とによって同時に検出されるように一対並設さ
れ、第一検出器8と第二検出器9とから同時に検出信号
が生じたときに前記計数手段10の計数値をプリセット
値にリセットする構成となっている。
【0006】
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明の好適実施形態を添
付図に基づいて説明すると、図1において、1は搬送用
電車の走行経路を示し、荷の積み卸し作業などを行うス
テーションS1〜S4、変速地点、走行制御方式を切り
換える走行制御方式切換地点、などの各番地設定地点N
1〜N8…ごとに対応して被検出部M…が配設されてい
る。2は経路切換装置であり、HPは搬送用電車の現在
走行番地をプリセット値にリセットするホームポジショ
ンである。
【0008】図2に示すように前記各番地設定地点N1
〜N8…ごとに配設される被検出部M…は、搬送用電車
3の走行方向と平行な列で当該走行方向に対して直交す
る方向に位置がずれた2つの列L,R上に交互にジグザ
グ状に配設されている。搬送用電車3は、図2及び図3
に示すようにモーター4によって駆動される駆動車輪5
と、当該モーター4を制御するモーターコントローラー
6と、当該モーターコントローラー6に制御信号を与え
る制御装置7とが搭載されるとともに、前記一方の列L
上の被検出部L−Mを検出する第一検出器8と、他方の
列R上の被検出部R−Mを検出する第二検出器9とが並
設され、ホームポジションHPには、第一検出器8と第
二検出器9とによって同時に検出されるように一対の被
検出部Mが並設されている。なお、被検出部Mとしては
マグネットを使用し、検出器8,9としては磁気センサ
ーを使用することができる。
【0009】制御装置7は、前記第一検出器8と第二検
出器9から交互に出力される検出信号を前進走行時には
加算計数するとともに後進走行時には減算計数する計数
手段10と、予め設定された番地ごとの制御内容や走行
経路のマップ情報、行き先、及び制御プログラムなどを
記憶する記憶手段11と、演算手段12とを備えてい
る。
【0010】しかして、搬送用電車3が走行経路1に沿
って自走することにより、第一及び第二両検出器8,9
は、一方の列L上の被検出部L−Mと他方の列R上の被
検出部R−Mとを交互に検出することになり、この両検
出器8,9から交互に出力される検出信号を計数手段1
0がまとめて計数することになる。この計数手段10の
計数値が搬送用電車3の現在走行位置(番地)を表すこ
とになり、その計数値(現在走行位置)と、記憶手段1
1が記憶している番地ごとの制御内容や走行経路のマッ
プ情報、行き先などとが演算手段12において照合さ
れ、走行制御を行うべき番地であるときは、変速制御、
減速停止制御、走行制御方式の切り換え、その他の必要
な制御を行うための制御信号をモーターコントローラー
6に出力する。
【0011】上記の制御により搬送用電車3を目的の行
き先まで自動走行させるのであるが、前記制御装置7の
記憶手段11には、図4のフローチャートに示す制御を
演算手段12において実行するためのプログラムが設定
記憶されている。即ち、前記第一検出器8または第二検
出器9からの検出信号を前記計数手段10が計数したと
きの正常計数値が偶数であるかまたは奇数であるかを予
め記憶手段11において設定記憶させておく。例えば、
図4のフローチャートの例によれば、第一検出器8から
の検出信号を計数手段10が計数したときの正常計数値
は奇数、第二検出器9からの検出信号を計数手段10が
計数したときの正常計数値は偶数、というように設定記
憶されている。そして、この設定条件を満足しているか
否かを前記計数手段10の計数のたびに演算手段12に
おいて判別させ、設定条件と異なるときに計数エラー信
号を出力するように構成されている。
【0012】従って、第一及び第二各検出器8,9が交
互に検出信号を1つづつ出力し、この検出信号を計数手
段10が正常に計数しているときは、計数エラー信号は
出力されないが、例えば何れか一方の検出器8または9
が被検出部Mの読み取り時にチャタリングを起こして、
検出器8または9から2つの検出信号が続いて出力され
たとき、計数手段10はその検出信号をそのまま計数す
るので、第一検出器8からの検出信号を計数手段10が
計数したときの正常計数値は奇数であるべきところが計
数値が偶数になり、あるいは第二検出器9からの検出信
号を計数手段10が計数したときの正常計数値は偶数で
あるべきところが計数値が奇数になる。このまま放置さ
れると、搬送用電車3の現在走行位置(計数値に相当す
る番地)が実際の位置(番地)より1つずれることにな
り、後の走行制御位置がずれてしまうことになるが、こ
のようなときに計数エラー信号が出力されるので、当該
計数エラー信号に基づいて例えば番地検出異常の表示を
ランプやブザーなどで行うとともに搬送用電車3を非常
停止させることができる。
【0013】なお、図4のフローチャートにも示すよう
に、搬送用電車3がホームポジションHPに到着したと
きは、第一及び第二の両検出器8,9が2つの被検出部
L−M,R−Mを同時に検出するので、計数手段10の
計数値がプリセット値、例えば「0」にリセットされ
る。
【0014】なお、上記実施形態では、被検出部Mの2
つの列を左右水平方向に並設したが、例えばモノレール
タイプの搬送用電車の場合など、搬送用電車3の走行経
路を構成するガイドレールの形態によっては、被検出部
Mの2つの列を上下垂直方向に並設することも可能であ
る。
【0015】
【発明の効果】以上のように本発明の搬送用電車の現在
走行位置検出装置によれば、走行経路側の被検出部を検
出する検出器を1つ増やして、前記被検出部を、搬送用
電車の走行方向と平行な列で当該走行方向に対して直交
する方向に位置がずれた2つの列上に交互にジグザグ状
に配設するだけで、検出器が被検出部を読み取るときに
チャタリング現象が生じて、検出信号が2つ続けて出力
された読み取りエラーを制御装置により確実に検出し、
非常停止をかけるなどの必要な処置を講じることができ
る。
【0016】従って、前記のような読み取りエラーを放
置したために、搬送用電車の現在走行位置(計数値に相
当する番地)が実際の位置(番地)より1つずれて、後
の走行制御位置がずれてしまうというような重大な誤動
作を生じさせないで済み、搬送用電車の現在走行位置検
出を常に正確に行わせて、当該現在走行位置検出に基づ
く走行制御を常に正常に行わせることができる。
【0017】更に本発明の構成によれば、上記作用効果
を得るための2つの検出器をそのまま利用して、ホーム
ポジションにおいて、搬送用電車の現在走行位置をプリ
セット値にリセットする作用を行わせることができるの
で、経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 搬送用電車の走行経路の一部分のレイアウト
図である。
【図2】 被検出部と検出器との相対位置関係を説明す
る平面図である。
【図3】 搬送用電車の構成を説明するブロック線図で
ある。
【図4】 制御方法を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 搬送用電車の走行経路 3 搬送用電車 4 モーター 5 駆動車輪 6 モーターコントローラー 7 制御装置 8 第一検出器 9 第二検出器 10 計数手段 11 記憶手段 12 演算手段 M 被検出部 L 被検出部の列 R 被検出部の列 HP ホームポジション
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−98033(JP,A) 特開 昭51−112215(JP,A) 実開 昭50−68489(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05D 1/00 - 1/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】走行経路上の走行方向適当間隔おきの位置
    に被検出部を配設し、前記走行経路上を自走する搬送用
    電車には、前記被検出部を検出する検出器と、この検出
    器の被検出部検出信号を計数する計数手段とを設けた搬
    送用電車の現在走行位置検出装置であって、前記被検出
    部が、搬送用電車の走行方向と平行な列で当該走行方向
    に対して直交する方向に位置がずれた2つの列上に交互
    にジグザグ状に配設され、前記検出器として、一方の列
    の被検出部を検出する第一検出器と他方の列の被検出部
    を検出する第二検出器とが並設され、前記計数手段は、
    前記第一検出器と第二検出器から交互に出力される検出
    信号をまとめて計数し、前記第一検出器または第二検出
    器からの検出信号を前記計数手段が計数したときの正常
    計数値が偶数であるかまたは奇数であるかを予め設定し
    ておき、この設定条件を満足しているか否かを前記計数
    手段の計数のたびに判別して、設定条件と異なるときに
    計数エラー信号を出力する制御装置を備えた搬送用電車
    の現在走行位置検出装置に於いて、 前記計数手段の計数値をプリセット値にリセットするホ
    ームポジションには、前記被検出部が、第一検出器と第
    二検出器とによって同時に検出されるように一対並設さ
    れ、第一検出器と第二検出器とから同時に検出信号が生
    じたときに前記計数手段の計数値をプリセット値にリセ
    ットするようにした、 搬送用電車の現在走行位置検出装
    置。
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