JPH07189175A - 紙用サイズ剤及びサイジング方法 - Google Patents

紙用サイズ剤及びサイジング方法

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JPH07189175A
JPH07189175A JP5346804A JP34680493A JPH07189175A JP H07189175 A JPH07189175 A JP H07189175A JP 5346804 A JP5346804 A JP 5346804A JP 34680493 A JP34680493 A JP 34680493A JP H07189175 A JPH07189175 A JP H07189175A
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JP
Japan
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sizing agent
paper
ring structure
agent according
acid
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JP5346804A
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English (en)
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Satoru Iwata
岩田  悟
Fumiko Watabe
文子 渡部
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NIPPON P M C KK
Japan PMC Corp
Original Assignee
NIPPON P M C KK
Japan PMC Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】pH4〜9の抄紙系で抄紙でき、成紙の表面の
滑りの問題を生じさせないサイズ剤を提供すること。 【構成】脂肪族オキシ酸類と、環構造を有するアルコー
ル類及び/又は環構造を有する1級若しくは2級アミン
類との反応生成物を含有するサイズ剤。 【効果】pH4〜9の抄紙系で抄紙でき、成紙の表面が
滑り難い紙類を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紙用サイズ剤及びサイ
ジング方法に係わり、特にpH4〜9の領域において好
適に使用できる紙用サイズ剤及びこれを用いたサイジン
グ方法に関する。
【0002】
【従来の技術】硫酸バンドを定着剤として用い、pH
4.5付近で抄紙を行う、いわゆる酸性抄紙において
は、強化ロジンの中和物の溶液もしくは強化ロジンのエ
マルションが好適なサイズ剤として使用されているが、
抄紙機器類の腐食や、得られた成紙の経日劣化などが生
じるという問題がある。これらの問題を解決するために
近年、pH6〜9付近の中性領域下で抄紙する、いわゆ
る中性抄紙が炭酸カルシウム等の安価な填料を使用でき
ることと相まって注目されているが、上記酸性抄紙用サ
イズ剤を中性領域で使用した場合、実用上は満足できる
サイズ効果を発揮することができない。
【0003】中性領域で使用されるサイズ剤として、ア
ルケニル無水コハク酸系サイズ剤やアルキルケテンダイ
マー系サイズ剤のような反応性サイズ剤が広く使用され
ているが、これらのサイズ剤にも問題がある。例えばア
ルケニル無水コハク酸系サイズ剤は、耐加水分解性に劣
るため水性分散液の状態で保存することができず、抄紙
段階の直前で乳化分散しなければならないため作業性が
悪く、しかも抄紙機の汚れが激しいという問題がある。
一方、アルキルケテンダイマー系サイズ剤はサイズ効果
の立ち上がりが遅いため抄紙直後のサイズ性能が劣り、
しかも成紙が滑り易いという問題があり、さらに酸性領
域では著しくサイズ性能が劣るため酸性紙と中性紙の両
方を抄き分けている抄紙機では、酸性抄紙用サイズ剤と
中性抄紙用サイズ剤を別々に用意することにより使い分
ける必要があり、その切り換えのために余分な手間や設
備が必要となる。このように従来の各種サイズ剤は種々
の問題点を有するため、pH4〜9の幅広い領域で好適
なサイズ効果を示し、かつ抄紙機の汚れや成紙の滑りを
生じ難いサイズ剤の開発が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そのサイズ剤として、
脂肪族オキシ酸と、鎖状アルコールとのエステル化物又
は鎖状アミンとのアミド化物(特開昭59─21797
号公報、特開昭61─70094号公報、特開平5─2
87692号公報)や、α─ヒドロキシカルボン酸類
(特開平1─168994号公報)を主成分とするサイ
ズ剤がこれまで提案されており、これらは広いpH領域
で使用できるという特徴がある。しかしながら、いずれ
も単独で使用した場合には、従来のサイズ剤と比較して
サイズ効果が不十分であった。さらに、疎水性基として
直鎖状のアルキル基あるいはアルケニル基を有している
ため、アルキルケテンダイマー系サイズ剤と同様、紙表
面の摩擦係数が小さい結果、紙が滑り易くなるという問
題点がある。この滑り易い紙あるいは板紙は、これらを
抄紙機により巻き取る工程、印刷工程、段ボール箱の製
函工程等での操業上のトラブル、あるいは紙製品の荷崩
れ、段ボール箱の積載時の荷崩れによる内容物破損、さ
らにはコピー機中での紙送りトラブル等を引き起こすた
め、実用上、これらのサイズ剤を使用することは困難で
ある。
【0005】本発明の目的は、pH4〜9の幅広い領域
で優れたサイズ効果を発揮し、かつ紙が滑り易い等の問
題がない紙用サイズ剤及びこれを用いたサイジング方法
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、下記の(a)の少なくとも1種と、
(b)及び(c)からなる群の少なくとも1つの群の少
なくとも1種との反応生成物及び/又はその塩を含有す
る紙用サイズ剤を提供するものである。 (a)2個若しくは3個のカルボキシル基を有する脂肪
族オキシ酸類 (b)環構造を有するアルコール類 (c)環構造を有する1級アミン類及び2級アミン類の
少なくとも1種 また、本発明は、このサイズ剤を用いたサイジング方法
を提供する。
【0007】以下に本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて、上記(a)の少なくとも1種と、(b)及び
(c)からなる群の少なくとも1つの群の少なくとも1
種との反応生成物とは、脂肪族オキシ酸類と、環構造を
有するアルコール類及び/又は環構造を有する1級若し
くは2級アミン類とのエステル化反応及び/又はアミド
化反応により得られる反応生成物を含み、脂肪族オキシ
酸類とアルコール類とのエステル化反応、脂肪族オキシ
酸類と1級若しくは2級アミン類とのアミド化反応及び
両者が同時におきる反応により得られる反応生成物のい
ずれかを挙げることができる。また、本発明で「含有す
る」とは、これらの混合物でも良いことを示す。上記脂
肪族オキシ酸類としては、水酸基を有する脂肪族の酸類
をいい、2個若しくは3個のカルボキシル基を有する化
合物が用いられるが、単独で使用しても良いし、複数併
用しても良いが、ジカルボン酸、トリカルボン酸あるい
はこれらの混合物が好ましい。ジカルボン酸の例として
はリンゴ酸、2─メチルリンゴ酸、酒石酸、タルトロン
酸等が挙げられ、トリカルボン酸の例としてはクエン酸
等を挙げることができる。これらのうちでもリンゴ酸、
酒石酸、クエン酸が価格の点で好ましい。また、サイズ
性能の点からはクエン酸を単独で使用するか、クエン酸
と上記例示したジカルボン酸類を併用することが好まし
い。
【0008】本発明において、環構造を有するアルコー
ル類、環構造を有する1級アミン類及び2級アミン類と
しては、脂環構造及び/又は芳香環構造を有する化合物
であって、炭素からなる5員環、炭素からなる6員環及
び窒素若しくは酸素原子を1個以上含む5員環又は6員
環からなる群の少なくとも1個を有する化合物が挙げら
れる。上記環構造を有するアルコール類としては、ロジ
ン類、強化ロジン類、ロジンエステル類のこれらの各々
若しくは任意の2種以上の混合物から誘導されるアルコ
ール類からなる群の少なくとも1種が挙げられ、ロジン
アルコール類や、ロジン類と多価アルコール類との部分
エステル及びロジン類とエポキシド類との反応生成物の
少なくとも1種であり、かつ少なくとも1個の水酸基を
有する化合物であるロジンエステル類が好ましい。その
多価アルコールとしては、炭素数2〜22の2〜4価の
アルコールであることが好ましく、エポキシド類として
は、炭素数2〜30のエポキシ基を1〜4個有する化合
物であることが好ましい。
【0009】また、環構造を有する1級アミン類及び2
級アミン類としては、ロジン類、強化ロジン類、ロジン
エステル類のこれらの各々若しくは任意の2種以上の混
合物から誘導されたアミン類の少なくとも1種が挙げら
れ、ロジンアミン誘導体である下記一般式(I)で表さ
れる化合物が好ましい。
【0010】
【化1】
【0011】(式中、R1 は水素、炭素数1〜22のア
ルキル基、炭素数3〜22のアルケニル基、ベンジル
基、又は炭素数1〜22のアルキル基及び/又は炭素数
3〜22のアルケニル基を1個又は2個有するベンジル
基を示す。)
【0012】本発明で使用される環構造を有するアルコ
ール類、アミン類の一般的な例としては、例えばシクロ
ペンタノール、シクロヘキサノール、メントール、フェ
ノール、t─ブチルフェノール、オクチルフェノール、
ノニルフェノール、ベンジルアルコール、テトラヒドロ
ピラン─2─メタノール、5員環と6員環の縮合環構造
からなるステロイド骨格を有するサルササポゲニン、α
1 ─シトステロール、β─シトステロール、コレステロ
ール、コレスタノール、ショウノウ骨格を有するボルネ
オール、ジシクロペンタジエンに水を付加して得られる
アルコール等のアルコール類、シクロヘキシルアミン、
ジシクロヘキシルアミン、ジフェニルアミン、ベンジル
アミン、ジベンジルアミン、アニリン、p−アミノアセ
トアニリド、p−アニシジン、ピペラジン、2,6─ジ
メチルピペリジン、2,2,6、6─テトラメチルピペ
リジン、N−メチルピペラジン等のアミン類が挙げられ
る。
【0013】上記例示したアルコール類、アミン類に対
して上記ロジン類等から誘導できるアルコール類、アミ
ン類は、経済性及び性能の面からその使用が好ましい。
これらのロジン誘導体を合成する方法としては、例えば
ロジン類のカルボキシル基を還元してアルコールに変換
する方法、ロジン類と多価アルコール類とのエステル化
反応により部分エステルを得る方法、ロジン類とエポキ
シド類の付加反応(および脱水反応)により得る方法、
ロジン類のアンモニウム塩を脱水して得られるロジンニ
トリルを還元してロジンアミンを合成する方法、上記ロ
ジンアミンとアルキル化剤との反応によりロジンアミン
誘導体を得る方法、ロジン類と分子内に水酸基あるいは
アミノ基を有するα,β─不飽和カルボニル化合物との
ディールス・アルダー反応により合成する方法等が挙げ
られる。ロジン類の還元は、通常、遷移金属触媒の存在
下、水素を使用して行われる。このようにして得られた
ロジンアルコールが「アビトール」という商品名で市販
されている。なお、本発明においてロジン類とは、ガム
ロジン、トール油ロジン、ウッドロジン等を意味する
が、これらの変性物である水添ロジン、不均化ロジンを
も含めたものを意味する。
【0014】ロジン類と多価アルコール類とのエステル
化反応を行うには、ロジン類と多価アルコール類とを混
合し、150〜270℃で2時間から12時間程度、加
熱脱水するか、あるいはベンゼン、トルエン、キシレン
等の溶剤を使用して、共沸下に脱水反応を行わせてもよ
い。また、ロジン類をロジン酸クロライド類に変換し、
多価アルコール類を混合して脱塩酸反応を行わせても良
い。多価アルコール類は炭素数2〜22で、分子内に2
〜4個の水酸基を有するものを単独で、あるいは複数併
用して使用でき、その具体例としてはエチレングリコー
ル、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロー
ルプロパン、3─メチルペンタン─1,3,5─トリオ
ール、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、1,2─
ジヒドロキシオクタデカン等を挙げることができる。ロ
ジン類とエポキシド類との付加反応は通常、無触媒ある
いは四級アンモニウム塩等の触媒の存在下、熔融したロ
ジン類あるいはトルエンやイソプロパノール等の溶剤に
溶かしたロジン類にエポキシド類を加えながら行われ
る。その際、反応温度は80〜200℃、反応時間30
分〜6時間程度である。エポキシド類は炭素数2〜30
で、分子内に1〜4個のエボキシ基を有するものを単独
で、あるいは複数併用して使用でき、その具体例として
は、1個のエポキシド基を有するものとしてはエチレン
オキシド、ブチレンオキシド、シクロヘキセンオキシ
ド、スチレンオキシド、グリシドール、グリシジルイソ
プロピルエーテル、2─メチルグリシドール、2─エチ
ルグリシドール、メチルグリシジルエーテル、エチルグ
リシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、グリシ
ジルフェニルエーテル、グリシジルブチレート、グリシ
ジルステアレート、ロジングリシジルエステル、ロジン
─2─メチルグリシジルエステル、ロジン─2─2エチ
ルグリシジルエステル、1,2─エポキシヘキサデカ
ン、1,2─エポキシオクタデカンを挙げることがで
き、2個以上のエポキシ基を有するものとしてエチレン
グリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールA−
ジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールA−ジグリ
シジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジ
ルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエ
ーテル等を挙げることができる。
【0015】上記の如く得られたロジン類とエポキシド
類との付加反応物が分子内に2個以上の水酸基を有する
場合、さらにロジン類とのエステル化反応(脱水反応)
を行って分子内に1個以上の水酸基を有するアルコール
類に変換した後使用することもでき、その際のエステル
化条件は150〜270℃で2〜12時間程度である。
ロジン類をアミン類に変換するには、ロジン類をアンモ
ニアで中和した塩を加熱脱水しロジンニトリルを得、こ
れを還元してロジンアミン(1級アミン)とするが、こ
のようにして合成された物が「アミンD」という商品名
で市販されている。上記ロジンアミン類はアルキル化剤
との反応を行い、2級アミン類に変換して使用すること
もできる。反応は通常、トルエンやイソプロパノール等
の溶剤に溶かしたロジンアミン類にアルキル化剤を加え
ながら行われ、その際の反応温度は40〜150℃、反
応時間は30分〜6時間程度である。生成するアンモニ
ウム塩を水酸化ナトリウムのようなアルカリで処理した
後、分離精製を行い、2級アミン類を得る。本発明で使
用できるアルキル化剤としては、炭素数1〜22の塩化
アルキル、炭素数3〜22の塩化アルケニル、塩化ベン
ジル、炭素数1〜22のアルキル基及び/又は炭素数3
〜22のアルケニル基を1個又は2個有する塩化ベンジ
ルが挙げられ,その具体例として、メチルクロライド、
エチルクロライド、ヘキサデシルクロライド、オクタデ
シルクロライド、アリルクロライド、オレイルクロライ
ド、ベンジルクロライド、オクチルベンジルクロライ
ド、ジオクチルベンジルクロライド等が例示できる。対
応する臭化物、ヨウ化物、あるいは硫酸エステル類をア
ルキル化剤として使用することも出来るが、価格及び入
手のし易さの点から塩化物の使用が好ましい。ロジン類
と分子内に水酸基あるいはアミノ基を有するα,β─不
飽和カルボニル化合物とのディールス・アルダー反応
は、通常、熔融したロジン類にα,β─不飽和カルボニ
ル化合物を添加して、120℃〜220℃で30分〜6
時間程度行われる。
【0016】分子内に水酸基あるいはアミノ基を有する
α,β─不飽和カルボニル化合物の具体例としては、2
─ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2─ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、N−(2─ヒドロ
キシエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2─ヒド
ロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(2─
ヒドロキシエチル)マレイン酸イミド、N−(2─ヒド
ロキシプロピル)マレイン酸イミド、N−t−ブチルア
ミノエチルメタクリレート等を挙げることができる。本
発明に係わる脂肪族オキシ酸とのエステル反応物及びア
ミド化反応物は、上述の如き環構造を有するアルコール
類、環構造を有する1級又は2級アミン類、又はこれら
アルコール類とアミン類を併用して、脂肪族オキシ酸と
混合し、80〜180℃で30分から12時間、加熱脱
水反応を行うことにより得ることができる。また、反応
に際して、ベンゼン、トルエン、キシレン等の溶剤を使
用して、共沸下に脱水反応を行わせることにより得るこ
ともできる。本発明に係わる脂肪族オキシ酸が例えばク
エン酸である場合、環構造を有するアルコール類をR2
OH、環構造を有するアミン類をR3 4 NHで示す
と、そのエステル化物及び/又はアミド化物はエステル
化率及び/又はアミド化率が100%のときは次のよう
な構造になっている。
【0017】
【化2】
【0018】(式中、X1 、X2 、X3 は─OR2 又は
─NR3 4 を示す。)エステル化率及び/又はアミド
化率が100%未満では、X1 、X2 、X3 は一部がC
OOH基のまま残っており、また、それが100%未満
の場合には残存するCOOH基がナトリム、カリウム等
のアルカリ金属塩、マグネシウム、カルシウム等のアル
カリ土類金属塩、アンモニア、モノエタノールアミン、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の炭素数
1〜12の有機アミン塩になっていても良い。他のオキ
シ酸についてもこれに準じて考えることができる。脂肪
族オキシ酸のエステル化物及び/又はアミド化物のエス
テル化率及び/又はアミド化率は、脂肪族オキシ酸がジ
カルボン酸の場合45〜100%が好ましい。また、脂
肪族オキシ酸がトリカルボン酸の場合30〜100%が
好ましい。上記ジカルボン酸の場合のエステル化率及び
/又はアミド化率が45%より低い場合、あるいは上記
トリカルボン酸の場合の30%より低い場合、サイズ効
果が不十分であることがある。なお、エステル化率、ア
ミド化率はフェノールフタレインを指示薬としてKOH
で滴定するか、あいはゲルパーメーションクロマトグラ
フィー(GPC)により分析して求めることができる。
また、本発明の脂肪族オキシ酸と環構造を有するアルコ
ール類及び/又は環構造を有する1級若しくは2級アミ
ン類との反応生成物を使用することで、サイズ剤が原因
となる成紙の滑りの問題が解決されるが、経済性の観点
から、成紙の滑りが問題とならない範囲で、上記環構造
を有するアルコール類、アミン類の一部を従来使用され
ている鎖状のアルコール類、アミン類で置換することも
可能である。その配合割合は重量比で、環構造を有する
アルコール類、アミン類と鎖状のアルコール類、アミン
類の割合が、100/0〜30/70が好ましく、さら
に好ましくは100/0〜50/50である。鎖状のア
ルコール類、アミン類としては、ラウリルアルコール、
パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、ステア
リルアミン、ジステアリルアミン等が挙げられる。
【0019】本発明に係わるサイズ剤は、水性液として
パルプスラリーに添加される。その際、従来使用されて
いる脂肪酸石鹸サイズ剤、強化ロジン石鹸サイズ剤のよ
うに、水酸化ナトリウム等のアルカリで中和を行い、石
鹸タイプの水性液にして添加する方法、あるいは強化ロ
ジンの水性分散液のように、高圧乳化法、反転法により
エマルションタイプにして添加する方法が挙げられる。
高圧乳化法による場合、分散相を形成する上記反応生成
物を加熱熔融させるか、またはベンゼン、トルエン等の
溶剤に溶解させ、ついでこれに乳化剤と温水を混合し、
高圧乳化機を使用して乳化した後、そのままで、あるい
は溶媒を除去することにより水性分散液が得られる。ま
た、反転法による場合、固形分である上記反応生成物と
乳化剤を十分に混練した後、熔融下撹拌しながら徐々に
温水を滴下し、相反転させることにより容易に水性分散
液を得ることができる。上記方法に用いられるアルカリ
としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモ
ニア、トリエタノールアミン等を挙げることができる。
【0020】また、高圧乳化機、反転法を使用する場合
に使用し得る乳化剤としては、強化ロジン、アルキルケ
テンダイマー、アルケニル無水コハク酸等のエマルショ
ンサイズ剤に使用されている従来公知の各種低分子界面
活性剤、高分子系乳化分散剤の乳化分散剤、及びカゼイ
ン、レシチン、ポリビニルアルコール、変性澱粉などの
保護コロイドが使用でき、これら単独あるいは2種以上
組合わせて使用しても良い。各種低分子界面活性剤とし
ては、ロジンのアルカリ金属塩、強化ロジンのアルカリ
金属塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリ
オキシエチレンモノ及びジスチリルフェニルエーテル硫
酸エステル塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルナフ
タレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩ホルムア
ルデヒド縮合物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル
スルホコハク酸モノエステル塩、ポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテルスルホコハク酸モノエステル
塩、ポリオキシモノ及びジスチリルフェニルエーテルス
ルホコハク酸モノエステル塩、アルキルフェノキシポリ
オキシエチレンプロピルスルホン酸塩、ポリオキシエチ
レンスルホフェニルエーテル塩などのアニオン性界面活
性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキ
シエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチ
レンモノ及びジスチリルフェニルエーテル、ポリオキシ
プロピレンポリオキシエチレングリコールグリセリン脂
肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレ
ングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソル
ビタン脂肪酸エステル、シヨ糖脂肪酸エステル、ペンタ
エリスリトール脂肪酸エステル、プロピレングリコール
脂肪酸エステル、脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキ
シプロピレンポリエチレングリコール等の非イオン性界
面活性剤、さらにはテトラアルキルアンモニウムクロラ
イド、トリアルキルベンジルアンモニウムクロライド、
アルキルアミン、モノオキシエチレンアルキルアミン、
ポリオキシエチレンアルキルアミン等のカチオン性界面
活性剤を例示することができる。
【0021】また、高分子系乳化分散剤としては、特に
限定しないが基本的には疎水性基、非イオン性基及び/
又はイオン性基を持つ合成高分子あるいは一般の天然高
分子系乳化分散剤が使用でき、一例を挙げればアニオン
性スチレン─(メタ)アクリル酸系共重合体の部分ある
いは完全中和物、アニオン性あるいはカチオン性の(メ
タ)アクリル酸エステル系共重合体、カチオン性、アニ
オン性あるいは両性の(メタ)アクリルアミド系共重合
体、カチオン性のポリアミノポリアミド─エピクロルヒ
ドリン樹脂、ポリアルキレンポリアミン─エピクロルヒ
ドリン樹脂、ポリ(ジアリルアミン)─エピクロルヒド
リン樹脂等を例示することができる。また、これらの高
分子系乳化分散剤は保護コロイドとして単独あるいは2
種以上を組み合わせて使用しても良い。
【0022】本発明のサイズ剤は、pH4〜9で従来の
サイズ剤に比べて紙に付与するサイズ性能が優れている
ばかりではなく、酸性領域でもサイズ性能に優れ、弱い
サイズ度から強いサイズ度までの調節が可能であるとい
う利点を有している。
【0023】本発明のサイジング方法は、本発明のサイ
ズ剤を、紙や板紙の製造工程において、例えばウェット
・エンド部に添加することにより実施される。具体的に
は、本発明のサイズ剤をパルプの水性分散液にその乾燥
重量に対して0.01〜5固形分重量%、好ましくは
0.05〜2固形分重量%添加する。
【0024】本発明によるサイジング方法は、酸性ない
し中性抄紙の種々の紙あるいは板紙製造の際に使用で
き、中性印刷筆記用紙、中性コート紙、中性PPC用
紙、中性感圧原紙、中性インクジェット用紙、中性情報
用紙、中性ライナー及び罐詰ライナー等の製造の際にも
適用できる。
【0025】上記サイジング方法、サイズ剤は、表面サ
イジング方法、表面サイズ剤としても使用可能であり、
この場合、抄紙された湿紙に噴霧、浸漬、塗布などの慣
用的方法が適用される。
【0026】紙あるいは板紙を製造するに当たって、パ
ルプ原料としては、クラフトパルプあるいはサルファイ
トパルプなどの晒あるいは未晒化学パルプ、砕木パル
プ、機械パルプあるいはサーモメカニカルパルプなどの
晒あるいは未晒高収率パルプ、新聞古紙、雑誌古紙、段
ボール古紙あるいは脱墨古紙などの古紙パルプのいずれ
も使用することができる。また、上記パルプ原料と石
綿、ポリアミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリオレ
フィン、ポリビニルアルコール等の合成繊維との混合物
も使用することができる。
【0027】填料、染料、定着剤、乾燥紙力向上剤、湿
潤紙力向上剤、歩留り向上剤、濾水性向上剤、スライム
コントロール剤、消泡剤などの添加物も、各々の紙種に
要求される物性を発現するために、必要に応じて使用し
ても良い。填料としては、酸化チタン、クレー、タル
ク、重質又は軽質炭酸カルシウム、尿素樹脂等が挙げら
れ、これらは単独で用いても良く、併用しても良い。定
着剤として硫酸バン土、ポリ塩化アルミニウム等の多価
金属塩が挙げられ、これらは単独で用いても良く、併用
しても良い。乾燥紙力向上剤としては、アニオン性ポリ
アクリルアミド、カチオン性ポリアクリルアミド、両性
ポリアクリルアミド、カチオン化澱粉等が挙げられ、こ
れらは単独で用いてもよく、併用しても良い。湿潤紙力
向上剤としては、ポリアミド・エピクロルヒドリン樹
脂、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、尿素・ホルムア
ルデヒド樹脂等が挙げられ、これらは単独で用いてもよ
く、アニオン性ポリアクリルアミドと併用しても良い。
歩留り向上剤としては、アニオン性又はカチオン性高分
子量ポリアクリルアミド、シリカゾルとカチオン化澱粉
の併用、ベントナイトとカチオン性高分子量ポリアクリ
ルアミドの併用等が挙げられる。濾水性向上剤として
は、ポリエチレンイミン、カチオン性又はアニオン性ポ
リアクリルアミド等が挙げられる。また、サイズプレ
ス、ゲートロールコーター、ビルブレードコーター、キ
ャレンダーなどで、澱粉、ポリビニルアルコール、染
料、コーテイングカラー、表面サイズ剤、防滑剤などを
必要に応じて塗布しても良い。また、硫酸バン土は本発
明のサイズ剤を添加する前、添加した後、あるいは同時
に添加して使用しても良い。
【0028】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定され
るものではない。なお、各例中、部及び%は特記しない
かぎりすべて重量基準である。
【0029】実施例1 クエン酸・一水和物210.1g(1モル)とロジンア
ルコール(理化ハーキュレス(株)製、商品名「アビト
ール」)514.5g(1.5モル)、1,4─ジオキ
サン600gを仕込み、105℃付近で3時間加熱還流
した。その後、80℃まで冷却し、減圧下1,4─ジオ
キサンを除去した。続いて反応生成物を130℃に加熱
し、30分間、60mmHgで保持し、酸価130、軟
化点36.2℃の黄褐色の透明な固体を得た。その反応
生成物の成分をGPC分析したところ各種エステルの割
合は重量比でモノエステル/ジエステル/トリエステル
=37/49/14であった。得られた反応生成物10
0gをトルエン100gに溶解させ、界面活性剤として
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル(第一工
業製薬(株)製、「ノイゲンEA−120」)5gと6
0℃の温水400gとを混合し、高圧乳化機を使用して
乳化した後、トルエンを留去して固形分濃度21%の水
性分散液Aを調製した。
【0030】実施例2〜4 表1記載の配合に従い、実施例1と同様にして水性分散
液B、C、Dを調製した。 実施例5 ロジングリシジルエステル1071g(3モル)にロジ
ン991g(3モル)を加え150℃で5時間加熱を行
い、透明な褐色固体が得られた。その生成物はGPC分
析により、ロジンジグリセリドを87%含むものであっ
た。また、その他の成分としてロジントリグリセリドが
認められた。この反応生成物をカラムクロマトグラフィ
ーにかけ、ロジンジグリセリドを単離した。ここで、ロ
ジングリシジルエステルは例えば特開昭64─6968
0号公報に記載されている方法で得ることができる。得
られたロジンジグリセリド1433g(2モル)とクエ
ン酸・一水和物210g(1モル)を仕込み、140℃
で4時間加熱脱水を行い、酸価55、軟化点67.2℃
の褐色固体を得た。この褐色固体はGPC分析によりク
エン酸1モルにジグリセリド1モルがエステル結合した
もの、クエン酸1モルに2モルのロジンジグリセリドが
エステル結合したもの及び未反応のロジンジグリセリド
からなる混合物で、その重量比は40/23/37であ
った。得られた生成物を実施例1と同様の方法て乳化を
行い水性分散液Eを得た。
【0031】実施例6 クエン酸・一水和物210.1g(1モル)、ロジンア
ミン(理化ハーキュレス(株)製、商品名「アミン
D」)632g(2モル)、1,4─ジオキサン700
gを仕込み、実施例1と同様な方法により水性分散液F
を得た。 実施例7 実施例6で用いたロジンアミン948g(3モル)、塩
化ベンジル379.8g(1モル)、イソプロピルアル
コール1000gを仕込み、窒素気流下、80℃で10
時間加熱した後、1Nの水酸化ナトリウム溶液を1リッ
トル加え、さらに80℃で30分加熱した。室温に反応
生成物を冷却した後、ジエチルエーテル3リットルで有
機物を抽出し、エーテル相を硫酸ナトリウム(無水)よ
り乾燥させた。続いてエバポレータによりジエチルエー
テルを除去して褐色のオイル状の生成物を得た。GPC
により生成物の組成を分析したところ、ベンジルロジン
アミンの純度は80%であった。この反応生成物をカラ
ムクロマトグラフィーにかけベンジルロジンアミンを単
離した。クエン酸210.1g(1モル)、上記の方法
で得られたベンジルロジンアミン751.2g(2モ
ル)、1,4─ジオキサン800g仕込み、窒素気流
下、105℃付近で3時間、加熱還流させた後、80℃
まで冷却し、減圧下1,4─ジオキサンを除去した。続
いて反応生成物を130℃に加熱し、3時間、60mm
Hgで保持し、酸価70、軟化点70.5℃の褐色の固
体を得た。この反応生成物を実施例1と同様な方法によ
り乳化し、水性分散液Gを得た。
【0032】実施例8〜9 表1に記載の配合に従い、実施例1と同様にして水性分
散液H、Iを得た。 実施例10 表1に記載の配合に従い、実施例1と同様にして得られ
た反応生成物10gを熔融し、1モル/リットルの濃度
の水酸化ナトリウム23ml、温水67gを加え中和を
行い、固形分濃度10.5%の水溶液Jを得た。 実施例11〜15 表2記載の配合に従い、実施例1と同様にして水性分散
液K、L、M、N、Oを得た。 比較例1 サイズ剤としてアルキルケテンダイマー(日本ピー・エ
ム・シー(株)製、商品名「サイズ剤AS263」)を
用いた。 比較例2 クエン酸1モルに対し2モルのジステアリルアミンを加
え加熱脱水して得られたジアミドを実施例1と同様にし
て乳化し、水性分散液を得た。
【0033】以上の実施例及び比較例で得られたサイズ
剤について下記の試験条件でサイズ効果試験を行った結
果を表2に示す。添加薬品はすべてパルプ絶乾重量に対
する固形分重量比で示した。
【0034】 サイズ効果試験 上記で得られた各種サイズ剤の水性分散液、水溶液(A
〜O)を用い、以下の方法にしたがって中性抄紙系及び
酸性抄紙系でサイジングを行い、そのサイズ効果を調べ
た。 (1)中性抄紙 L−BKPとN−BKPの比が8/2である混合パルプ
をカナディアン・スタンダード・フリーネス400ml
に叩解し、得られたパルプスラリー100部に炭酸カル
シウム(奥多摩工業(株)製、商品名「タマパール12
1S」)20部、カチオン化澱粉(ナショナル・スター
チ・アンド・ケミカルス(株)製、商品名「CATO−
F」)1部、硫酸バンド1部を添加し、次に上記で得ら
れたサイズ剤を0.2部、歩留り剤(ハイモ(株)製、
ハイモロックNR11)0.01部を加え、均一に分散
させた。このときのパルプスラリーのpHは7.8であ
った。得られたスラリーをノーブルアンドウッド抄紙機
を用いて坪量65g/m2となるように抄紙し、続いて
得られた湿紙を圧縮脱水し、100℃で80秒乾燥させ
た。 (2) 酸性抄紙 L−BKPとN−BKPの比が8/2である混合パルプ
をカナディアン・スタンダード・フリーネス400ml
に叩解し、得られたパルプスラリー100部にタルク
(日本タルク(株)製、「タルクND」)10部、カチ
オン化澱粉(ナショナル・スターチ・アンド・ケミカル
ス(株)製、商品名「CATO−F」)1部、硫酸バン
ド1部を添加し、次に上記で得られたサイズ剤を0.2
部、歩留り剤(ハイモ(株)製、ハイモロックNR1
1)0.01部を加え、均一に分散させた。このときの
パルプスラリーのpHは4.5であった。得られたスラ
リーをノーブルアンドウッド抄紙機を用いて坪量65g
/m2 となるように抄紙し、続いて得られた湿紙を圧縮
脱水し、100℃で80秒乾燥させた。上記の中性抄
紙、酸性抄紙法で得られた成紙を相対湿度65%の条件
で24時間調湿し、サイズ効果をステキヒト法(JIS
P8122)によりそれぞれサイズ度(秒)を測定し
た。測定結果を表3に示す。
【0035】 紙の滑り角度の評価 上記の中性抄紙方法により得られた成紙の滑りの角度は
傾斜法(JapanTappi No.31─79)に
て測定し、1回、5回及び10回繰り返して滑らせたと
きの滑り角度の値を表4に示す。なお、サイズ剤を使用
しなかった紙の滑り角度をブランクとして測定した。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、脂肪族オキシ酸と環構
造を有するアルコール類、アミン類との反応生成物を含
有するサイズ剤を提供できるので、幅広いpH領域で好
適なサイズ効果を発揮するとともに、成紙の滑りの問題
のない紙を提供することができる。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21H 17/62 17/46 D21H 3/10 3/12 3/48

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の(a)の少なくとも1種と、(b)
    及び(c)からなる群の少なくとも1つの群の少なくと
    も1種との反応生成物及び/又はその塩を含有する紙用
    サイズ剤。 (a)2個若しくは3個のカルボキシル基を有する脂肪
    族オキシ酸類 (b)環構造を有するアルコール類 (c)環構造を有する1級アミン類及び2級アミン類の
    少なくとも1種
  2. 【請求項2】 反応生成物の塩が該反応生成物に残存す
    るカルボキシル基と、アルカリ金属、アルカリ土類金
    属、アンモニア及び炭素数1〜12の有機アミンからな
    る群の少なくとも1種との塩である請求項1記載の紙用
    サイズ剤。
  3. 【請求項3】 脂肪族オキシ酸類がジカルボン酸類であ
    り、反応生成物のエステル化率及び/又はアミド化率が
    45〜100%である請求項1又は2記載の紙用サイズ
    剤。
  4. 【請求項4】 ジカルボン酸類がリンゴ酸、2─メチル
    リンゴ酸、酒石酸及びタルトロン酸である請求項3記載
    の紙用サイズ剤。
  5. 【請求項5】 脂肪族オキシ酸類がトリカルボン酸類で
    あり、反応生成物のエステル化率及び/又はアミド化率
    が30〜100%である請求項1又は2に記載の紙用サ
    イズ剤。
  6. 【請求項6】 トリカルボン酸類がクエン酸である請求
    項1、2又は5に記載の紙用サイズ剤。
  7. 【請求項7】 環構造を有するアルコール類、環構造を
    有する1級アミン類及び2級アミン類が脂環構造及び/
    又は芳香環構造を有する化合物である請求項1ないし6
    のいずれかに記載の紙用サイズ剤。
  8. 【請求項8】 環構造を有するアルコール類、環構造を
    有する1級アミン類及び2級アミン類が炭素からなる5
    員環、炭素からなる6員環及び窒素若しくは酸素原子を
    1個以上含む5員環又は6員環からなる群の少なくとも
    1個を有する化合物である請求項7記載のサイズ剤。
  9. 【請求項9】 環構造を有するアルコール類がロジン
    類、強化ロジン類、ロジンエステル類のこれらの各々若
    しくは任意の2種以上の混合物から誘導されるアルコー
    ル類からなる群の少なくとも1種である請求項8記載の
    紙用サイズ剤。
  10. 【請求項10】 環構造を有するアルコール類がロジン
    アルコール類である請求項9記載の紙用サイズ剤。
  11. 【請求項11】 環構造を有するアルコール類がロジン
    類と多価アルコール類との部分エステル及びロジン類と
    エポキシド類との反応生成物の少なくとも1種であり、
    かつ少なくとも1個の水酸基を有する化合物である請求
    項9記載の紙用サイズ剤。
  12. 【請求項12】 多価アルコールが炭素数2〜22の2
    〜4価のアルコールである請求項11記載の紙用サイズ
    剤。
  13. 【請求項13】 エポキシド類が炭素数2〜30のエポ
    キシド基を1〜4個有する化合物である請求項11記載
    の紙用サイズ剤。
  14. 【請求項14】 環構造を有する1級アミン類及び2級
    アミン類がロジン類、強化ロジン類、ロジンエステル類
    のこれらの各々若しくは任意の2種以上の混合物から誘
    導されるアミン類の少なくとも1種である請求項8記載
    の紙用サイズ剤。
  15. 【請求項15】 アミン類が下記一般式(I)で表され
    るロジンアミン誘導体である請求項14記載の紙用サイ
    ズ剤。 【化1】 (式中、Rは水素、炭素数1〜22のアルキル基、炭素
    数3〜22のアルケニル基、ベンジル基、又は炭素数1
    〜22のアルキル基及び/又は炭素数3〜22のアルケ
    ニル基を1個若しくは2個有するベンジル基を示す。)
  16. 【請求項16】 請求項1ないし15のいずれかに記載
    の紙用サイズ剤をpH4〜9の領域において使用するサ
    イジング方法。
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