JP2840377B2 - ケテンダイマー系サイズ剤および該サイズ剤を用いてなる紙サイジング方法 - Google Patents

ケテンダイマー系サイズ剤および該サイズ剤を用いてなる紙サイジング方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はケテンダイマー系サイズ剤および該サイズ剤
を用いてなる紙サイジング方法に関し、更に詳しくは特
定のアミド基含有カチオン性物質を分散剤として使用し
てなるケテンダイマー化合物の水性分散液を有効成分と
するケテンダイマー系サイズ剤および該サイズ剤を用い
てなる紙サイジング方法に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
紙、板紙、木質繊維板などのセルロース繊維製品のサ
イジング方法としては、一般にセルロース繊維の水性分
散体にサイズ剤を添加して抄造する内添サイジング方
法、およびあらかじめ製造されたセルロース繊維製品の
表面にサイズ剤を施こす表面サイジング方法があり、そ
れぞれ各種のサイズ剤が使用されている。
汎用性の内添サイズ剤であるロジン型サイズ剤は、定
着剤としての硫酸バンドを併用して、酸性域で使用する
必要があり、そのため抄紙機械の損耗や排水負荷の増加
を招くという問題がある。
これに対し、アルケニル無水コハク酸系サイズ剤やケ
テンダイマー系サイズ剤に代表される、いわゆる中性サ
イズ剤は、セルロースに対する反応性があるため弱酸性
からアルカリ性の幅広いpH域で使用可能であり、特に安
価な填料である炭酸カルシウムを用いた抄紙に適用でき
る利点があるため、近時それらの使用量が増大してきて
いる。
上記中性サイズ剤のうち、ケテンダイマー系サイズ剤
は、その安定性が不良である、すなわち水性分散液とし
ての貯蔵安定性、機械的安定性、化学的安定性などが劣
るという欠点がある。更には成紙のサイズ効果が目的値
に達するまでに相当の期間を必要とするという、いわゆ
るサイズ効果の立上りという現象が認められ、得られる
紙製品の品質管理面で不利がある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、従来のケテンダイマー系サイズ剤が水
性分散液としての安定性に欠けることおよびサイズ効果
の立ち上がりが遅いという課題を悉く解決しうる新規な
ケテンダイマー系サイズ剤を収得し、かつ優れたサイジ
ング方法を提供せんとして種々研究を重ねた結果、次の
特定のアミド基含有カチオン性物質を分散剤として使用
してなるケテンダイマー系サイズ剤を使用することによ
り前記目的を達成しうることを見い出した。本発明はこ
の新しい知見に基づいて完成されたものである。
すなわちケテンダイマー系サイズ剤は、炭素数8〜30
の飽和または不飽和脂肪族炭化水素基を有するケテンダ
イマー化合物からなる反応成分と、1分子中に1級およ
び2級アミノ基の少なくとも1種を1から10個有する少
なくとも1種のポリアミン化合物からなる反応成分とを
反応させて得られる中間体物質と、この中間体物質の残
存アミノ基に対して、0.3〜2倍当量のエピハロヒドリ
ンまたは下記物質(一般式(1)または一般式(2)で
表されるもの)との変性反応生成物からなる、アミド基
含有カチオン性物質を分散剤として使用することにより
炭素数8〜30の飽和または不飽和脂肪族炭化水素基を有
するケテンダイマー化合物を分散させて得られる水性分
散液を有効成分とすることを特徴とするケテンダイマー
系サイズ剤に係わる。
また、本発明の紙サイジング方法は、上記本発明のケ
テンダイマー系サイズ剤をパルプスラリーに添加するか
または紙表面に塗布することを特徴とする紙サイジング
方法に係わる。
本発明サイズ剤の構成成分であるケテンダイマーとし
ては、下記一般式(3): (式中、R1およびR2は同一又は相異なって8〜30の炭素
原子を有する飽和又は不飽和の炭化水素基を示す)で表
わされる少なくとも一種の脂肪族炭化水素置換ケテンダ
イマーである。この炭化水素基R1、R2の炭素原子数が8
未満の場合には得られるサイズ剤の疎水性が不充分とな
り、サイズ効果が不満足となる。また30を越えるケテン
ダイマー系化合物を用いても、得られるサイズ剤のサイ
ズ効果が更に向上するわけでなく、むしろこのようなケ
テンダイマー化合物の入手は困難である。
本発明に用いられるケテンダイマー化合物としては、
例えばR1、R2がオクチル、デジル、ドデシル、テトラデ
シル、ヘキサデシル、オクタデシル、エイコシル、ドコ
シル、テトラコシル基であるケテンダイマーなどの飽和
アルキルケタンダイマー化合物;ヤシ油、パーム油、オ
リーブ油、落花生油、菜種油、牛脂、ラードなどの天然
油脂から調製されたケテンダイマー化合物;オレイン
酸、リノール酸、リノレン酸、エレオステアリン酸、ア
ラキトドン酸から調製された不飽和アルキルケテンダイ
マー化合物などを挙げることができ、これらの各種を単
独または併用して使用できる。
本発明のサイズ剤の構成成分であるポリアミン化合物
は、分子中に1級および2級アミノ基の少なくとも1種
を1〜10個有するものであることを要する。このような
ポリアミン化合物の、少なくとも1個の活性水素を有す
るアミノ基が、ケテンダイマー化合物のβ−プロピオラ
クトン基と付加反応し、反応生成物を生ずる。従って、
活性水素を有していない3級アミノ基のみを有するポリ
アミン化合物を用いると、得られるサイズ剤が架橋性を
増すため、成紙の再離解性が低下するという不利があ
る。
本発明において有用なポリアミン化合物を例示するな
らば、ジメチルアミノエチルアミン、ジメチルアミノプ
ロピルアミン、ジエチルアミノエチルアミン、ジエチル
アミノプロピルアミン、ジブチルアミノプロピルアミ
ン、エチルアミノエチルアミン、1,2−ジアミノプロパ
ン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、メ
チルアミノプロピルアミン、ジエチレントリアミン、ト
リエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペ
ンタエチレンヘキサミン、ジプロピレントリアミン、ト
リプロピレンテトラミン、2−ヒドロキシアミノピロピ
ルアミン、ビス−(3−アミノプロピル)−エーテル、
ジメチルアミノエトキシプロピルアミン、1,2−ビス−
(3−アミノプロポキシ)−エタン、1,3−ビス−(3
−アミノプロポキシ)−2,2−ジメチルプロパン、α,
ω−ビス−(3−アミノプロポキシ)−ポリエチレング
リコールエーテル、イミノビスプロピルアミン、メチル
イミノビスプロピルアミン、ラウリルアミノプロピルア
ミン、ジエタノールアミノプロピルアミン、N−アミノ
エチルピペリジン、N−アミノエチルピペコリン、N−
アミノエチルモルホリン、N−アミノプロピルピペリジ
ン、N−アミノプロピル−2−ピペコリン、N−アミノ
プロピル−4−ピペコリン、N−アミノプロピル−4−
モルホリン、N−アミノプロピルモルホリンなどがあ
る。これらのポリアミン化合物は、単独または併用して
使用できる。
前記アルキルケテンダイマー化合物とポリアミン化合
物とを、得られる反応生成物の分子中に少なくとも1個
のアミノ基が残存するような混合比で反応させなければ
ならない。
すなわち、反応すべきポリアミン化合物1分子に含有
されるアミノ基の全合計数Yに対して、ケテンダイマー
化合物に含有されるβ−プロピオラクトン基の数が1〜
(Y−1)であり、かつ1級及び2級アミノ基の合計数
を越えない範囲としなければならない。
ケテンダイマー化合物とポリアミン化合物との反応温
度は、通常は30〜150℃程度、好ましくは50〜120℃であ
り、また反応時間は1〜7時間程度、好ましくは2〜5
時間とされる。該反応においては、必ずしも反応溶媒を
使用する必要はなく、一般には両反応成分を混合し、直
接加熱すれば足りる。また両成分の混合方法に格別の制
限はないが、通常はポリアミン化合物にケテンダイマー
化合物を徐々に添加しながら反応をスムーズに進行させ
るのが好ましい。
このようにして得られた付加反応生成物は、以下の反
応条件に従って、エピハロヒドリン、前記一般式
(1): および、前記一般式(2): (式(1)および(2)中、Xはいずれもハロゲン原子
を示す)で表される化合物から選択される少なくとも一
種の変性剤とを反応せしめることにより、本発明サイズ
剤における分散剤たるアミド基含有カチオン性生成物と
なすことができる。
ここに、エピハロヒドリンとしてはエピクロルヒドリ
ン、エピブロムヒドリンなどがあるが、その入手の容易
さや価格を勘案して、エピクロルヒドリンが一般に用い
られる。
一般式(1)、(2)の化合物としては、いずれもハ
ロゲン原子として塩素原子、臭素原子のものがその入手
の容易さや価格の点から一般的である。
該変性反応において、エピハロヒドリン等の変性剤の
使用量は、いずれも合計量として、中間体物質の残存ア
ミノ基に対して通常は0.3〜2倍当量であって、好まし
くは0.5〜1.7倍当量である。該変性剤の使用量が0.3倍
当量に満たない場合には、得られるサイズ剤のカチオン
性が不足し、サイズ効果が不充分となる。また2倍当量
を越える場合は、反応生成物中に変性剤の残存量が多く
なり、経済性および臭気の点で不満足なものになる。中
間体物質に含まれる残存アミノ基の種類には特に限定は
なく、1級、2級、3級のいずれのアミノ基であっても
よい。
変性反応温度は、通常は50〜110℃程度、好ましくは7
0〜100℃であり、また反応時間は0.5〜7時間程度、好
ましくは1〜4時間とされる。変性反応に際しては通常
は反応溶媒として水を使用し、反応混合物を水性エマル
ジョン状態として反応を進行させるのがよい。また必要
に応じ、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコ
ールなどの有機溶媒をを水と併用してもよく、これによ
り反応系の粘度上昇を適宜に抑制することができる。
本発明サイズ剤は、上記のようにして得られたアミド
基含有カチオン性生成物を分散剤として使用し、前記一
般式(3)で表されるケテンダイマー化合物を水性分散
液となすことにより容易に収得することができる。水性
分散化方法としては特に制限はされず、従来公知の各種
方法をそのまま採用しうる。例えば、高圧ホモジナイザ
ーなどを使用する高圧乳化法、反転乳化法等があげられ
る。水性分散化時の温度は通常50〜80℃程度とするのが
よい。あまりに高い場合には、ケテンダイマー化合物の
加水分解するおそれがあるからである。水性分散化に際
して、有効成分であるアミド基含有カチオン性生成物と
ケテンダイマー化合物との使用比率は通常5:95(重量
%)〜70:30、好ましくは15:85〜60:40とされる。アミ
ド基含有カチオン性生成物の使用量が5重量%に未満の
場合には得られるケテンダイマー系サイズ剤の安定性が
低下する傾向があり、また70重量%を越える場合にはサ
イズ効果が低下するためいずれも好ましくない。なお、
上記水性分散化にあたっては、ポリビニルアルコール、
酸化澱粉などのノニオン性分散剤、ナフタレンスルホン
酸ソーダホルムアルデヒド縮合物、リグニンスルホン酸
ソーダホルムアルデヒド縮合物などのアニオン性分散
剤、カチオン化澱粉、ポリエチレンイミン−エピクロル
ヒドリン縮合物などのカチオン性分散剤のような各種分
散剤を、アミド基含有カチオン性生成物の使用量に対し
て40重量%程度まで置換して併用することができる。該
水性分散液中の分散相の粒子径は約1μ以下であり、そ
の安定性は極めて良好である。したがって、そのまま
で、または更に希釈してサイズ剤として使用できる。
本発明サイズは、広いpH域においてパルプスラリーに
添加することにより内添サイズ剤として好適に使用する
ことができる。該サイズ剤の使用量はセルロース固形分
に対し、通常は0.005〜3重量%、好ましくは0.01〜2
重量%とされる。また、本発明のサイズ剤は紙、板紙、
木質繊維板などに、サイズ剤固形分換算で0.01〜5重量
%程度塗布または含浸させることにより、これら製品の
表面サイジングを行うことも可能である。
本発明サイズ剤はカチオン性ゆえ、パルプに対し自己
定着性を発揮しうる。そのため、硫酸バンドのような定
着剤を使用する必要がなく、既述のアニオン性サイズ剤
による酸性抄紙時の諸問題は発生しないのである。また
当然に中性ないし弱アルカリ性のpH域において充分なサ
イズ効果を発現することができるため炭酸カルシウムな
どの安価な填料を有効利用できる利点がある。また損紙
の再離解性が良好なため、該損紙を再使用することによ
って抄紙工程の合理化や省資源化を図ることもできる。
なお、本発明により得られるサイズ剤は、前記のパル
プの如きセルロース繊維の抄造のみならず、該繊維と鉱
物繊維たとえば石綿、岩綿等や合成繊維たとえばポリア
ミド、ポリエステル、ポリオレフィン等との混合物を抄
造して、紙、板紙、繊維板等を製造する際にも有利に適
用できる。
〔実施例〕
以下に製造例、実施例および比較例を挙げ、本発明を
更に具体的に説明するが、これら実施例に限定されるも
のではない。例中、部および%は特記しない限り重量基
準による。
製造例1(アミド基含有カチオン性生成物の合成) 撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素導入管および摘下
ロートを備えた反応容器に、トリエチレンテトラミン14
6.2g(1モル)を仕込み、撹拌下に60℃まで昇温した。
それに70℃で溶解したケテンダイマー1020g(2モル)
を滴下ロートより1.5時間かけて添加した。さらに95℃
で30分間保温して反応を完結させた。ついで得られた中
間体物質に95℃の温水499.8gを加え、撹拌した後、エピ
クロルヒドリン185.0g(2モル、残存アミノ基に対して
1倍当量)を一度に投入し、95℃で3時間保温した。変
性反応終了後、反応生成物溶液に90℃の温水2653.0gを
撹拌を続けながらゆっくりと滴下した。さらに25℃の水
4504.0gを加えることにより、固形分重量15%の変性反
応生成物を含むアミド基含有カチオン性生成物の白色水
性分散液が得られた。
製造例2 製造例1と同様の操作を行った。但し、トリエチレン
テトラミンをテトラエチレンペンタミン189.3g(1モ
ル)に置きかえ、またエピクロルヒドリンの使用量を27
7.6g(3モル、残存アミノ基に対して1倍当量)に変え
た。製造例1と同様の白色水性分散液が得られた。
製造例3 製造例1と同様の操作を行った。但し、トリエチレン
テトラミンをペンタエチレンヘキサミン232.4g(1モ
ル)に置きかえ、またエピクロルヒドリンの使用量を37
0.8g(4モル、残存アミノ基に対して1倍当量)に変え
た。製造例1と同様の白色水性分散液が得られた。
製造例4 製造例1と同様の操作を行った。但し、エピクロルヒ
ドリンの使用量を92.5g(1モル、残存アミノ基に対し
て0.5倍当量)に変えた。製造例1と同様の白色水性分
散液が得られた。
製造例5 製造例1と同様の操作を行った。但し、エピクロルヒ
ドリンの使用量を277.5g(3モル、残存アミノ基に対し
て1.5倍当量)に変えた。製造例1と同様の白色水性分
散液が得られた。
製造例6 製造例1と同様の操作を行った。但し、エピクロルヒ
ドリンの使用量を370.0g(4モル、残存アミノ基に対し
て2倍当量)に変えた。製造例1と同様の白色水性分散
液が得られた。
製造例7 製造例1と同様の反応容器に、ケテンダイマー1020g
(2モル)を仕込み、65℃で撹拌、溶解し保温を行っ
た。これにジメチルアミノプロピルアミン204.4g(2モ
ル)を滴下ロートより30分間かけてゆっくりと加えた。
滴下終了後、80℃で1時間保温し反応を完結させた。こ
の中間体物質物質に85℃の温水5574.6gを加え撹拌した
後、エピクロルヒドリン185.0gを各本発明を続けながら
ゆっくりと加えることにより、固形分重量15%の白色水
性分散液が得られた。
製造例8 製造例7と同様の操作を行った。但し、ジメチルアミ
ノプロピルアミンをN−アミノプロピルモルホリン288.
4g(2モル)に置きかえた。製造例7と同様の白色水性
分散液が得られた。
製造例9 製造例1と同様の操作を行った。但し、エピクロルヒ
ドリンの代わりに下記化合物376.2g(2モル、残存アミ
ノ基に対して1倍当量)に置きかえた。製造例1と同様
の白色水性分散液が得られた。
比較製造例1 製造例1と同様の操作を行った。但し、エピクロルヒ
ドリン使用量を37.0g(0.4モル、残存アミノ基に対して
0.2倍当量)に変えた。製造例1と同様の白色水性分散
液が得られた。
比較製造例2 製造例1と同様の操作を行った。但し、エピクロルド
リン使用量を462.5g(5モル、残存アミノ基に対して2.
5倍当量)に変えた。製造例1と同様の白色水性分散液
が得られた。
(サイズ剤組成物の調製) 実施例1〜13、比較例1〜4 製造例1〜9および比較製造例1〜2で製造されたア
ミド基含有カチオン性生成物またはカチオン化澱粉を水
に溶解し加温した後、70℃で溶解したアルキルケテンダ
イマー(第1表に示す)と混合し、高圧ホモジナイザー
で圧力300kg/cm2にて乳化しサイズ剤組成物を得た。得
られたサイズ剤の組成および恒数を第2表に示す。
(性能評価方法) (1) サイズ効果 カナディアン・スタンダード・フリーネス435mlのパ
ルプ(L−BKP)の1%水性スラリーに上記各種の水性
分散液を対パルプ0.15%(不揮発分換算)の割合でそれ
ぞれ添加した後、タッピ・スタンダード・シート・マシ
ンを用いて坪量60±1g/m2となるよう抄紙した。得られ
た湿紙を3kg/cm2で5分間脱水し、回転ドライヤーによ
り100℃で1分間乾燥した直後および20℃、65%R.H.の
条件下で24時間調湿した後に、これら試料につきステキ
ヒトサイズ度(秒)(JIS P8122)を測定した。
(2) 貯蔵安定性 各種分散液をそれぞれ30℃で1ケ月放置した後、それ
らの性状変化を調べた。
各種分散液をそれぞれ30℃の雰囲気下で1週間振盪
(80サイクル/分)した後、それらの性状変化を調べ
た。
〔発明の効果〕 本発明のサイズ剤は、その水分散液としての安定性に
優れるため、従来のケテンダイマー系サイズ剤に見られ
ていた凝集物の濾過などの作業が不要となりサイズ剤の
取り扱い作業性が大幅に改善されること、また広いpH域
で優れたサイズ効果を発現できるなどの種々の効果が奏
せられる。
本発明のサイジング方法により、優れたサイズ効果を
有し、しかもサイズ効果の立ち上がりの速い紙製品を容
易に提供することができ、得られた紙製品の信頼性、商
品価値を向上できるなどの効果が奏せられる。
フロントページの続き (56)参考文献 特許2578507(JP,B2) 特許2607636(JP,B2) 国際公開82/38(JP,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D21H 17/17 D21H 17/07

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素数8〜30の飽和または不飽和脂肪族炭
    化水素基を有するケテンダイマー化合物からなる反応成
    分と、1分子中に1級および2級アミノ基の少なくとも
    1種を1から10個有する少なくとも1種のポリアミン化
    合物からなる反応成分とを反応させて得られる中間体物
    質と、この中間体物質の残存アミノ基に対して、0.3〜
    2倍当量のエピハロヒドリン、 一般式(1): および、一般式(2): (式(1)および(2)中、Xはハロゲン原子を示す)
    で表される化合物から選択される少なくとも1種の変性
    剤との変性反応生成物からなる、アミド基含有カチオン
    性物質を分散剤として使用することにより炭素数8〜30
    の飽和または不飽和脂肪族炭化水素基を有するケテンダ
    イマー化合物を分散させて得られる水性分散液を有効成
    分とすることを特徴とするケテンダイマー系サイズ剤。
  2. 【請求項2】前記中間体物質がポリアミン化合物1分子
    に含有されるアミノ基の全合計数Yに対して、ケテンダ
    イマー化合物に含有されるβ−プロピオラクトン基の数
    が1〜(Y−1)であり、かつ1級および2級アミノ基
    の合計数を越えない仕込比率で反応せしめた中間体物質
    である、請求項1記載のサイズ剤。
  3. 【請求項3】請求項1記載のケテンダイマー系サイズ剤
    をパルプ_スラリーに添加するかまたは紙表面に塗布す
    ることを特徴とする紙サイジング方法。
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