JPH07189169A - 耐熱性機能紙の製造方法 - Google Patents

耐熱性機能紙の製造方法

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JPH07189169A
JPH07189169A JP5331753A JP33175393A JPH07189169A JP H07189169 A JPH07189169 A JP H07189169A JP 5331753 A JP5331753 A JP 5331753A JP 33175393 A JP33175393 A JP 33175393A JP H07189169 A JPH07189169 A JP H07189169A
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JP
Japan
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heat
fiber
fibers
resistant
thermoresistant
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Application number
JP5331753A
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English (en)
Inventor
Ryoichi Matsumoto
良一 松本
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低目付であっても目付斑がなくかつ強力な耐
熱性機能紙を提供する。 【構成】 繊維長が1〜20mmの耐熱性繊維95〜30重量
%、および繊維長が1〜20mmの未延伸ポリフェニレンサ
ルファイド繊維 5〜70重量%を混抄した後、150 〜300
℃で加圧熱処理してシート化することを特徴とする耐熱
性機能紙の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性が必要とされる
電気絶縁シートやフィルター、あるいは断熱材や保温材
に利用することのできる耐熱性機能紙に関する。
【0002】
【従来の技術】従来耐熱性不織布としては、未延伸のポ
リフェニレンサルファイド繊維(以下PPSと省略す
る)をバインダーとして耐熱性繊維と混綿し、カードウ
ェブとした後にヒートカレンダー等の加圧熱処理する方
法(特公平 3-25537号公報,特開平3-137259号公報)
や、高融点繊維をメルトブロー法(特公平 3-80905号公
報)や、スパンボンド法、ニードルパンチ法等で不織布
とする方法がある。しかしこれらの方法のうち、メルト
ブロー、スパンボンド、ニードルパンチ等の方法では不
織布の強度が低いという問題があり、カードウェブから
カレンダー処理する方法は、低目付とした時に目付斑が
出やすいという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、低目付であ
っても目付斑がなくかつ強力な耐熱性機能紙を提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の構成は、繊維長
が1〜20mmの耐熱性繊維95〜30重量%、および繊維長が
1〜20mmの未延伸ポリフェニレンサルファイド繊維5〜
70重量%を混抄した後、150 〜300 ℃で加圧熱処理して
シート化することによって耐熱性機能紙を製造するとこ
ろに要旨を有する。耐熱性繊維は、 0.5〜6デニールの
ポリフェニレンサルファイド繊維、芳香族ポリアミド繊
維、芳香族ポリエステル繊維からなる群から選択される
一種以上の繊維が好ましく、また、未延伸PPS繊維も
0.5〜6デニールであることが好ましい実施態様であ
る。
【0005】
【作用】本発明の特徴は、短繊維の未延伸PPSと耐熱
性繊維をカードウェブ法を採用せずに抄造して、その後
ヒートカレンダー処理することである。以下本発明を詳
細に説明する。本発明で用いられる耐熱性繊維は、 300
℃以上の温度においても溶融せず、高温雰囲気中(200
℃程度)で長時間(1カ月)滞留時の劣化が少ないもの
が適している。例えば、PPS繊維、芳香族ポリアミド
繊維、芳香族ポリエステル繊維等が挙げられ、これらの
うち1種、または2種以上を混合して用いることができ
る。繊維長は1〜20mmであることが必須条件であり、よ
り好ましくは3〜10mmである。1mmより短かいと製品の
強度が弱くなり、20mmを超えると分散性が悪くなって目
付斑が大きくなるため好ましくない。繊度は 0.5〜6デ
ニールが好ましい。0.5 デニールより細いと原料のコス
ト増および製糸上の問題が多く、実用的でない。また6
デニールを超えると目付斑が大きくなり好ましくない。
【0006】バインダー用に使われる未延伸PPS繊維
においても、繊維長が1〜20mmであることが必須要件で
ある。より好ましい長さは 3〜10mmであり、これは上記
と同じ理由による。また繊度についても、上記と同じ理
由で 0.5〜6デニールが好ましい。
【0007】本発明の耐熱機能紙では、耐熱性繊維と未
延伸PPS繊維の重量比が95:5 〜30:70(重量%)と
なるように混合しなければならない。耐熱性繊維が95重
量%を超えるとバインダー用未延伸PPS繊維が少なく
なり、充分な熱融着強度が得られなくなる。また、耐熱
性繊維が30重量%より少なくなると、得られる製品が耐
熱性に乏しいものとなり好ましくない。
【0008】本発明の耐熱性機能紙は、前記した所定の
耐熱性繊維と未延伸PPS繊維を前記重量比で混合し抄
造した後、加圧熱処理することが必要である。加圧熱処
理はヒートカレンダー法,エンボス法、あるいは予め加
熱処理した後高温状態でプレス加工する等の公知の方法
が採用でき、処理温度は150 〜300 ℃とする。無処理も
しくは150 ℃未満の温度での処理では未延伸PPS繊維
の接着が弱く、紙として必要な強度が得られない。また
300 ℃を超える温度での処理では、加工精度等設備上の
問題が発生すると共に加工コストも増大するため好まし
くない。圧力については製品の風合いにより調整すれば
良いが、全く加圧がない場合は必要な強度が得られない
ため線圧で10g/cm以上の加圧処理を施すことが好まし
い。
【0009】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
なく、前・後記の趣旨を逸脱することなく変更実施する
ことは全て本発明の技術範囲内に包含される。
【0010】実施例1〜6 2デニール、繊維長5mmの未延伸PPS繊維と、2デニ
ール、繊維長5mmのPPS繊維を表1に示した重量比と
し、目付80g/m2に抄造した後、表1に示した条件でヒー
トカレンダー処理を行なった。
【0011】比較例1 2デニール、繊維長51mmの未延伸PPSおよびPPS繊
維を20:80(重量比)の割合で80g/m2のカードウェブと
した後、表1の条件でヒートカレンダー処理を行なっ
た。
【0012】比較例2および3 2デニール、繊維長5mmの未延伸ポリエチレンテレフタ
レート(PET)とPETを40:60および20:80(重量
比)の割合で抄造後、表1の条件でヒートカレンダー処
理を行なった。
【0013】(評価方法)以下の方法にて、実施例1〜
6および比較例1〜3で得られたシートの評価を行な
い、結果を表2に示した。 (1) 引張強度 テンシロン型引張り試験機で1.5cm 幅の試料を引張った
時の破断強度(kg/1.5cm)である。 (2) 熱収縮率 それぞれのヒートカレンダー温度において、カレンダー
処理前と後におけるシートの縦と横の平均収縮率(%)
である。 (3) 目付け斑 ヒートカレンダー処理後のシートに斑があるかないかを
目視で判定し、全く見られないものを○、若干認められ
るものを×とした。
【0014】(4) 平均孔径 ヒートカレンダー処理後のシートにおける繊維間のすき
間をコールター社製のポロメーターII型で測定し、平均
孔径(μm)とした。 (5) 通気度 フラジール型通気度試験機を用い、JIS L1016 6-27-1-A
の方法に準じて測定した[cc/(cm2・秒)]。 (6) 耐熱性 試料を 200℃のオーブン中で24時間、および 168時間保
存し、保存前の引張強度((1) での測定値)に対する比
率を耐熱性(%)とした。 (7) 高温耐薬品性 7%硫酸あるいは37%塩酸を入れたテフロン製広口瓶に
試料シートを含浸させて密封し、200 ℃のオーブン中で
2時間保存した後、保存前の引張強度((1) での測定
値)に対する比率を高温耐薬品性(%)とした。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されているの
で、低目付であっても目付斑がなく、強度、耐熱性等の
特性にも優れた耐熱性機能紙を提供することができた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維長が1〜20mmの耐熱性繊維95〜30重
    量%、および繊維長が1〜20mmの未延伸ポリフェニレン
    サルファイド繊維5〜70重量%を混抄した後、 150〜30
    0 ℃で加圧熱処理してシート化することを特徴とする耐
    熱性機能紙の製造方法。
  2. 【請求項2】 耐熱性繊維として 0.5〜6 デニールのポ
    リフェニレンサルファイド繊維、芳香族ポリアミド繊
    維、芳香族ポリエステル繊維からなる群から選択される
    1種以上の繊維を用いた請求項1記載の耐熱性機能紙の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 未延伸ポリフェニレンサルファイド繊維
    が 0.5〜6デニールである請求項1または2に記載の耐
    熱性機能紙の製造方法。
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