JPH07188554A - 熱収縮性ポリイミド系成形体 - Google Patents

熱収縮性ポリイミド系成形体

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JPH07188554A
JPH07188554A JP6022348A JP2234894A JPH07188554A JP H07188554 A JPH07188554 A JP H07188554A JP 6022348 A JP6022348 A JP 6022348A JP 2234894 A JP2234894 A JP 2234894A JP H07188554 A JPH07188554 A JP H07188554A
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JP
Japan
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formula
polyimide
heat
group
shrinkable
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Application number
JP6022348A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Katsuyama
仁之 勝山
Yasuhiko Ota
靖彦 太田
Masumi Saruwatari
益巳 猿渡
Kazunari Okada
一成 岡田
Yasuko Fujii
靖子 藤井
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた耐熱性及び加熱収縮特性を併せ持つ熱
収縮性ポリイミド系成形体を提供する。 【構成】 熱可塑性ポリイミド10〜90重量%および
ポリエーテルイミド10〜90重量%を含むポリイミド
系成形体であって、ガラス転移温度が218℃以上であ
り、且つ、260℃において10分間以上加熱した時の
加熱収縮率が5%以上であることを特徴とする熱収縮性
ポリイミド系成形体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた耐熱性を有する
熱収縮性ポリイミド系成形体に関する。より詳細には、
ガラス転移温度が218℃以上であり、且つ、260℃
において10分間以上加熱した時の加熱収縮率が5%以
上である特定の組成を有する熱収縮性ポリイミド系成形
体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱収縮性フィルムとして、ポリ塩
化ビニル系フィルム、ポリエチレン系フィルム、ポリプ
ロピレン系フィルム、ポリエチレンテレフタレート系フ
ィルム等が知られている。例えば、特開平3−2533
39号公報には、結晶性エチレンプロピレン共重合体を
主成分とした熱収縮性フィルムの少なくとも一面に耐熱
性透明インキを塗布した耐熱性収縮包装用ポリプロピレ
ン系フィルムが開示されている。また、特開平2−15
3941号公報には、テレフタル酸60〜90モル%、
イソフタル酸5〜20モル%並びにアジピン酸5〜20
モル%を含むジカルボン酸成分と、ジオール成分とから
得られるガラス転移温度40〜70℃のポリエステルを
材料として製膜された熱収縮性ポリエステルフィルムが
開示されている。
【0003】しかしながら、これらに開示されたフィル
ムの用途は、耐熱性が不充分で、一般包装用のシュリン
クフィルムやプラスチック容器のシュリンクラベル等の
ように常温付近で使用されるものであり、しかもある程
度の力で容易に破くことができるものである。従って、
例えば高温雰囲気中で使用される電線用被覆材、熱ロー
ル表面被覆材等のような耐熱性が要求される特殊な被覆
材としては適していないものである。一方、優れた耐熱
性および機械的特性を有する所謂スーパーエンジニアリ
ングプラスチックの一つに熱可塑性ポリイミドフィルム
が知られている。例えば、特開平2−209924号公
報には、後述する式(10)〔化10〕で表される繰り
返し構造単位を有する熱可塑性ポリイミドからなるポリ
イミドシートが記載されている。しかし、該シートは加
熱収縮率が小さいためシュリンク材としては満足できる
ものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、優れ
た耐熱性及び熱収縮特性を併せ持つ熱可塑性ポリイミド
系成形体を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意検討した結果、熱可塑性ポリイミド
及び特定のポリエーテルイミドを特定の重量割合で混合
した熱可塑性樹脂組成物から得られた成形体が、優れた
耐熱性及び加熱収縮性を併せ持つことを見出し、本発明
に到った。
【0006】即ち、本発明は、熱可塑性ポリイミド10
〜90重量%およびポリエーテルイミド10〜90重量
%を含むポリイミド系成形体であって、ガラス転移温度
が218℃以上であり、且つ、260℃において10分
間以上加熱した時の加熱収縮率が5%以上であることを
特徴とする熱収縮性ポリイミド系成形体である。
【0007】本発明の熱収縮性ポリイミド系成形体の特
徴は、優れた耐熱性及び熱収縮特性を併せ持つことにあ
る。本発明の熱収縮性ポリイミド系成形体は、熱可塑性
ポリイミドとポリエーテルイミドを特定の重量割合で混
合し、得られた熱可塑性樹脂組成物を溶融成形すること
により製造される。
【0008】以下、本発明の熱収縮性ポリイミド系成形
体について詳細に説明する。本発明で使用する熱可塑性
ポリイミドは、既に耐熱性のポリイミドとして知られて
いる式(10)〔化10〕
【0009】
【化10】 (式中、RおよびR1は、炭素数2以上の脂肪族基、環
式脂肪族基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳
香族基が直接または架橋員により相互に連結された非縮
合多環式芳香族基からなる群より選ばれた基であり、R
は4価の基、R1は2価の基を示す)で表わされる繰り
返し構造単位を有するポリイミドの内、熱可塑性を有す
るポリイミドが用いられる。好ましくは、式(1)〔化
11〕
【0010】
【化11】 (式中、Rは炭素数2以上の脂肪族基、環式脂肪族基、
単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が直接
または架橋員により相互に連結された非縮合多環式芳香
族基からなる群より選ばれた4価の基を示し、Xは単結
合、硫黄原子、スルホン基、カルボニル基、イソプロピ
リデン基またはヘキサフルオロイソプロピリデン基の2
価の基を示す)で表される繰り返し構造単位を有するポ
リイミドで表される繰り返し構造単位を有する熱可塑性
ポリイミドである。さらに好ましく使用される熱可塑性
ポリイミドとして、式(1)〔化11〕において、Rが
構造式(2)〔化12〕
【0011】
【化12】 式(3)〔化13〕
【0012】
【化13】 式(4)〔化14〕
【0013】
【化14】 式(5)〔化15〕
【0014】
【化15】 または式(6)〔化16〕
【0015】
【化16】 である熱可塑性ポリイミが挙げられる。
【0016】上記熱可塑性ポリイミドの内、最も好まし
く用いられるものとして、式(7)〔化17〕
【0017】
【化17】 で表される繰り返し構造単位を有する熱可塑性ポリイミ
ドが挙げられる。
【0018】これらの熱可塑性ポリイミドは、芳香族テ
トラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとの脱水縮合
反応によって得ることができる。これらの熱可塑性ポリ
イミドを得るために用いる芳香族テトラカルボン酸二無
水物としては、例えば、ブタンテトラカルボン酸二無水
物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、ピロメ
リット酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカ
ルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラ
カルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテト
ラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテ
トラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレン
テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラ
センテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェ
ナントレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,
2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカ
ルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス
(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、
ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水
物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル二
無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホ
ン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)ス
ルホン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシ
フェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ
プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキ
シフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサクロロ
プロパン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキ
シフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボ
キシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカル
ボキシフェニル)メタン二無水物、4,4’−(p−フ
ェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物、4,4’−
(m−フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物、4,
4’−ジフェニルスルフィドジオキシビス(4−フタル
酸)二無水物、4,4’−ジフェニルスルホンジオキシ
ビス(4−フタル酸)二無水物、メチレンビス−(4−
フエニレンオキシ−4−フタル酸)二酸無水物、エチリ
デンビス−(4−フエニレンオキシ−4−フタル酸)二
酸無水物、イソプロピリデンビス−(4−フエニレンオ
キシ−4−フタル酸)二酸無水物、ヘキサフルオロイソ
プロピリデンビス−(4−フエニレンオキシ−4−フタ
ル酸)二酸無水物等が挙げられる。
【0019】また、芳香族ジアミンとしては、例えば、
ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフ
ィド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]
スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル]ケトン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)
ビフェニル、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−ア
ミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3
−ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノジフェ
ニルスルフイド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテ
ル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’
−ジアミノジフェニルメタン、1,1−ジ(p−アミノ
フェニル)エタン、2,2−ジ(p−アミノフェニル)
プロパン、2,2−ジ(p−アミノフェニル)−1,
1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン等が挙げ
られる。これらの芳香族テトラカルボン酸二無水物また
は芳香族ジアミンはそれぞれ単独で、または2種以上を
混合して使用できる。
【0020】本発明で使用する熱可塑性ポリイミドは、
これらの芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジア
ミンとを、通常の公知の方法、例えば、モノマー同志ま
たはモノマーを有機溶媒中に懸濁または溶解させた後、
加熱または化学的に脱水し、生成物を分離、精製する一
般的な方法により得ることが出来る。
【0021】熱可塑性ポリイミドの溶融粘度は、成形体
の成形性に影響を及ぼす。溶融粘度が低いと得られる成
形体の表面面状態が悪くなり、機械強度も低下する。ま
た、溶融粘度が高いと成形性が低下する。かかる点を考
慮して、本発明で使用する熱可塑性ポリイミドは、40
0℃、200sec-1の剪断速度のもとで100〜60
0000ポイズの範囲の溶融粘度を有するものが好まし
い。
【0022】本発明に用いられるポリエーテルイミド
は、優れた耐熱性、機械強度等を示すイミド結合と良好
な加工性を示すエーテル結合を含有する樹脂であり、好
ましいものとして式(8)〔化18〕
【0023】
【化18】 で表される繰り返し構造単位を有するポリエーテルイミ
ドが挙げられる。これらの内、既に市販され入手が容易
である点、加工性等を考慮すると、式(9)〔化19〕
【0024】
【化19】 で表される繰り返し構造単位を有するポリエーテルイミ
ドがさらに好ましい。例えば、米国ゼネラルエレクトリ
ックス(GE)社製、商品名:ULTEM1000が挙
げられる。
【0025】熱可塑性ポリイミドとポリエーテルイミド
の配合割合は、得られる成形体の耐熱性及び熱収縮性に
影響を及ぼす。ポリエーテルイミドの量が多いと得られ
る成形体のガラス転移温度が低下し、逆に少ないと得ら
れる成形体の熱収縮性が低下する。かかる点を考慮し
て、熱可塑性ポリイミドとポリエーテルイミドの配合割
合は、ポリイミド樹脂10〜90重量%に対し、ポリエ
ーテルイミド10〜90重量%の範囲から選択される。
ガラス転移温度等の耐熱性を考慮すると、好ましい配合
割合は、ポリイミド樹脂50〜90重量%に対し、ポリ
エーテルイミド10〜50重量%の範囲である。本発明
の熱収縮性ポリイミド系成形体には、上記両樹脂の他、
必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、着色剤
等の他の添加剤が本発明の目的を損なわない範囲で配合
されても良い。
【0026】次に、本発明の熱収縮性ポリイミド系成形
体の製造方法について説明する。本発明の熱収縮性ポリ
イミド系成形体は、上記熱可塑性ポリイミドと上記ポリ
エーテルイミドを特定の配合割合で混合し、さらに必要
な場合は他の添加剤を添加、混合し、得られた樹脂組成
物を溶融成形することにより得られる。両樹脂を混合す
る方法には特に制限がなく、公知の混合方法、例えば、
リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー等のミキサー類
を用いて混合する方法が挙げられる。混合方法として、
熱可塑性ポリイミドとポリエーテルイミドをそれぞれ粉
体状で混合した後ペレット状に成形する方法、または、
予め両樹脂をペレット状に成形した後混合する方法があ
るが、両者を均一に混合するためには前者の方法が好ま
しい。
【0027】ペレット状に成形する方法には特に制限が
なく、公知の方法が用いられる。例えば、ストランドダ
イを装着した一軸または二軸式押出機を用いて、300
〜450℃の温度範囲で混練し、溶融樹脂をストランド
状に押出し、冷却した後切断してペレットとする方法、
または、溶融ストランドを切断した後冷却する方法等が
挙げられる。ペレット化せずに熱可塑性ポリイミドとポ
リエーテルイミドをそれぞれ粉体状で混合し、それから
直接成形体を成形してもよいが、両樹脂を均一に混合す
るためにはペレット化した後成形体を成形する方法が好
ましい。
【0028】得られたペレットを成形体に成形する方法
は、公知の方法が適用される。例えば、押出機を用いて
フィルムまたはシートを押出成形する方法として、特開
平2−209924号公報に開示されるように、上記熱
可塑性ポリイミドと上記ポリエーテルエーテルケトンを
乾燥して水分含有量を200ppm以下にした後、これ
をTダイが装着された押出機に供給し、300〜450
℃の温度範囲において混練、溶融押出する方法が挙げら
れる。チューブを成形する場合には円筒型スリットダ
イ、丸棒または繊維を成形する場合には円筒型ノズルが
それぞれ装着された押出機を用いる。押出機としては、
一軸または二軸式押出機が好ましく用いられる。押出温
度は、300〜450℃の温度範囲が好ましい。ダイか
ら押し出された溶融状樹脂は、表面温度が樹脂のガラス
転移点未満の温度に制御された冷却ロール等を用いて冷
却する。
【0029】本発明の熱収縮性ポリイミド系成形体の形
状には特に制限はないが、一般的には、フィルム、シー
ト、チューブ等が挙げられる。フィルムの場合は厚み1
0〜1000μm程度、シートの場合は厚み0.5〜1
0mm程度、チューブの場合は外径1〜400mm、肉
厚20〜1000μm程度である。
【0030】このようにして得られた熱可塑性ポリイミ
ド系成形体は、ガラス転移温度が218℃以上であり耐
熱性に優れ、且つ、260℃において10分間以上加熱
したときの収縮性が5%以上であり優れた熱収縮性を有
する。ガラス転移温度が218℃未満であると耐熱性が
要求される分野での使用が困難となる。また、例えガラ
ス転移温度が高く耐熱性に優れていても、上記条件下に
おける加熱収縮率が5%未満であると、例えば被覆材と
して用いた場合、被被覆材と充分に密着させることが困
難になる。
【0031】
【実施例】以下、実施例を示して本発明について更に詳
しく説明する。なお、実施例および比較例において記述
したポリイミド成形体の特性値の測定方法を以下に示
す。
【0032】(1)溶融粘度(ポイズ) 装置:島津製作所製フローテスターCFT−500を用
いて、下記の条件において測定する。 条件:ノズル径;φ1mm、ノズル長さ;10mm、断
面積;1cm2、温度;400℃、荷重;100kg
f、プランジャー移動距離;2mm
【0033】(2)ガラス転移温度(℃) 示差型熱天秤(リガク社製、形式:DCS230)を用
いて測定する。
【0034】(3)加熱収縮率 加熱収縮率の測定は、幅10mm、長さ150mmに切
り出した試料を予め260℃に加熱したオーブンに入れ
て10分間加熱した後、加熱前後の長さ変化から(数式
1)〔数1〕
【0035】
【数1】 (式中、L0は加熱前の試料の長さ(mm)、L1は加
熱後の試料の長さ(mm)を示す)但し、試料の長さの
測定には二次元測定器(MITSUTOYO社製、形
式:V606)を用いる。
【0036】実施例1〜3 4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニルと
ピロメリット酸二無水物を原料として得られた溶融粘度
4000ポイズであるポリイミド粉状体(PI−A)及
びポリエーテルイミド粉状体(ゼネラルエレクトリック
ス社製、商品名:ULTEM1000)を150℃にお
いて10時間乾燥した。乾燥した両樹脂をそれぞれ〔表
1〕に示す割合(重量%)で用い、リボンブレンダーを
用いて乾式混合した。得られた混合樹脂をストランドダ
イが装着された二軸押出機を用いて370〜400℃で
溶融押出してペレットを得た。得られたペレットをT−
ダイが装着された単軸押出機(20mmΦ、シリンダー
温度370〜410℃)に供給し、混練、溶融押出し
て、厚さ100μmのフィルムを得た。得られたフィル
ムについて上記に示した方法により各種物性を測定し、
その結果を〔表1〕に示す。
【0037】実施例4 円筒型スリットダイが装着された単軸押出機(20mm
Φ、シリンダー温度370〜410℃)を用いた以外、
実施例1と同様にして外径10mm、内径9.8mmの
チューブを得た。得られたチューブについて実施例1と
同様にして各種物性を測定し、その結果を〔表1〕に示
す。
【0038】実施例5 4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニルと
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物を原料として得られた溶融粘度4000ポイズであ
るポリイミド粉状体(PI−B)およびポリエーテルイ
ミド粉状体(ゼネラルエレクトリックス社製「ULTE
M1000」を使用した以外、実施例1と同様にして厚
さ100μmのフィルムを得た。得られたフィルムにつ
いて実施例1と同様にして各種物性を測定し、その結果
を〔表1〕に示す。
【0039】実施例6 ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホ
ンとピロメリット酸二無水物を原料として得られた溶融
粘度4000ポイズであるポリイミド粉状体(PI−
C)およびポリエーテルイミド粉状体(ゼネラルエレク
トリックス社製「ULTEM1000」を使用した以
外、実施例1と同様にして厚さ100μmのフィルムを
得た。得られたフィルムについて実施例1と同様にして
各種物性を測定し、その結果を〔表1〕に示す。
【0040】比較例1〜2 諸原材料の配合割合を〔表1〕に示すものとした以外、
実施例1と同様にして厚さ100μmのフィルムを得
た。得られたフィルムについて実施例1と同様にして各
種物性を測定し、その結果を〔表1〕に示す。〔表1〕
に示す如く、実施例1〜5で得られたフィルムはいずれ
もガラス転移温度が218℃以上であり、且つ260℃
において10分間加熱したときの加熱収縮率が5%以上
であった。一方、比較例1では、ポリエーテルイミドの
配合割合が低くすぎたため、加熱収縮率が5%未満で不
充分であった。また、比較例2ではポリエーテルイミド
の配合割合が高すぎたため、加熱収縮率は良好であった
が、ガラス転移温度が215℃であり、耐熱性が不充分
であった。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】本発明の熱収縮性ポリイミド系成形体
は、優れた耐熱性及び加熱収縮性を有するので、電気・
電子工業分野、機械工業分野、原子力工業分野、自動車
工業分野等において、耐熱性が要求される物品のシュリ
ンク被覆材、シュリンク包装用フィルム、チューブ等と
して広く使用し得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 一成 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井東圧化学株式会社内 (72)発明者 藤井 靖子 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井東圧化学株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性ポリイミド10〜90重量%お
    よびポリエーテルイミド10〜90重量%を含むポリイ
    ミド系成形体であって、ガラス転移温度が218℃以上
    であり、且つ、260℃において10分間以上加熱した
    時の加熱収縮率が5%以上であることを特徴とする熱収
    縮性ポリイミド系成形体。
  2. 【請求項2】 熱可塑性ポリイミドが、式(1)〔化
    1〕 【化1】 (式中、Rは炭素数2以上の脂肪族基、環式脂肪族基、
    単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が直接
    または架橋員により相互に連結された非縮合多環式芳香
    族基からなる群より選ばれた4価の基を示し、Xは単結
    合、硫黄原子、スルホン基、カルボニル基、イソプロピ
    リデン基またはヘキサフルオロイソプロピリデン基の2
    価の基を示す)で表されるの繰り返し構造単位を有する
    熱可塑性ポリイミドであることを特徴とする請求項1記
    載の熱収縮性ポリイミド系成形体。
  3. 【請求項3】 熱可塑性ポリイミドが、式(1)〔化
    1〕におけるRが、式(2)〔化2〕 【化2】 式(3)〔化3〕 【化3】 式(4)〔化4〕 【化4】 式(5)〔化5〕 【化5】 または式(6)〔化6〕 【化6】 で表される4価の結合基であることを特徴とする請求項
    2記載の熱収縮性ポリイミド系成形体。
  4. 【請求項4】 熱可塑性ポリイミドが、式(7)〔化
    7〕 【化7】 で表される繰り返し構造単位を有する熱可塑性ポリイミ
    ドであることを特徴とする請求項1または2記載の熱収
    縮性ポリイミド系成形体。
  5. 【請求項5】 ポリエーテルイミドが、式(8)〔化
    8〕 【化8】 で表される繰り返し構造単位を有するものであることを
    特徴とする請求項1記載の熱収縮性ポリイミド系成形
    体。
  6. 【請求項6】 ポリエーテルイミドが、式(9)〔化
    9〕 【化9】 で表される繰り返し構造単位を有するものであることを
    特徴とする請求項1記載の熱収縮性ポリイミド系成形
    体。
  7. 【請求項7】 熱収縮性ポリイミド系成形体が、フィル
    ムまたはチューブであることを特徴とする請求項1乃至
    6のいずれかに記載の熱収縮性ポリイミド系成形体。
JP6022348A 1993-11-22 1994-02-21 熱収縮性ポリイミド系成形体 Pending JPH07188554A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006077253A (ja) * 2005-09-21 2006-03-23 Toyobo Co Ltd 熱収縮性ポリエステル系フィルム
WO2017169646A1 (ja) * 2016-03-30 2017-10-05 コニカミノルタ株式会社 ポリイミドフィルム及びその製造方法
JP2021006641A (ja) * 2020-09-29 2021-01-21 三菱ケミカル株式会社 ポリイミド樹脂組成物

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