JPH07187524A - エレベータ制御装置 - Google Patents

エレベータ制御装置

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Publication number
JPH07187524A
JPH07187524A JP5348500A JP34850093A JPH07187524A JP H07187524 A JPH07187524 A JP H07187524A JP 5348500 A JP5348500 A JP 5348500A JP 34850093 A JP34850093 A JP 34850093A JP H07187524 A JPH07187524 A JP H07187524A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
elevator
floor
call
stop
deceleration
Prior art date
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Pending
Application number
JP5348500A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiaki Matsumoto
敏明 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP5348500A priority Critical patent/JPH07187524A/ja
Publication of JPH07187524A publication Critical patent/JPH07187524A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ホームランディングのための引き戻し運転中
の背後呼びに迅速に応答するようにする。 【構成】 この発明のエレベータ制御装置は、ホームラ
ンディングのための引き戻し運転中に進行方向の背後か
らの乗場呼びが発生すれば、制御手段3の制御によって
即時停止手段2により当該エレベータを即時停止させて
折り返させ、背後からの乗場呼びに応答させることによ
り、ホームランディングのための引き戻し運転中の背後
呼びに対する応答を速くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はホームランディング機
能を有するエレベータ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にホームランディング機能を有する
エレベータ制御装置では、利用客がすべて降り、しかも
エレベータが応答すべき乗場呼びもなくなった乗り捨て
状態になると、一定時間経過後にエントランスホールの
ある1階その他、乗場呼び利用客の発生率が高い基準階
に自動的に引き戻して待機するホームランディングを行
ない、新たな乗場呼びに対して短時間でサービスできる
ようにしている。
【0003】そして従来のホームランディング機能を有
するエレベータ制御装置では、ホームランディングのた
めに基準階に引き戻している途中にその進行方向の前方
の階床から乗場呼びが発生すれば引き戻しを中止して乗
場呼びに応答し、その乗場呼びが発生した階に直行して
通常のサービスを行ない、また引き戻しの途中に進行方
向の背後の階床から乗場呼びが発生すれば引き戻しを中
止して最寄りの停止階にいったん停止し、逆方向に折り
返して乗場呼びが発生した階に応答するようにしてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来のエレベータ制御装置では、特にホームランディン
グのための引き戻しの途中に背後からの乗場呼びが発生
した場合に、最寄りの停止階まで行って停止し、その後
折り返して乗場呼びの発生階に応答するようにしていた
ために、乗場呼びが発生した時点でその位置で減速して
停止して折り返す場合に比べて応答が遅れる問題点があ
った。特に、大規模な高層ビルでは、多数のエレベータ
が群管理されていて、いくつかのグループごとにサービ
スする階床を特定し、サービス階以外の階床を通過する
急行ゾーンが設定されていることが多いが、このような
エレベータでは、ホームランディングのための引き戻し
のために急行ゾーンを走行している最中に背後からの乗
場呼びが発生しても、最寄階が1階ホールのような基準
階であるために、その基準階に到着してから折り返す運
転となって背後からの乗場呼びに対する応答が極端に遅
くなる場合がある問題点があった。
【0005】この発明はこのような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、ホームランディングのための引き戻
しの途中に背後からの乗場呼びが発生した場合に遅れる
ことなく応答できるエレベータ制御装置を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、基準
階以外で乗り捨てられたエレベータを一定時間後に基準
階に引き戻すホームランディング機能を有するエレベー
タ制御装置において、エレベータの走行を即時停止させ
る即時停止手段と、ホームランディングのための引き戻
し運転中に、進行方向の背後からの乗場呼びが発生した
時に即時停止手段により当該エレベータを即時停止させ
て折り返させ、背後からの乗場呼びに応答させる制御手
段とを備えたものである。
【0007】請求項2の発明は、基準階以外で乗り捨て
られたエレベータを一定時間後に基準階に引き戻すホー
ムランディング機能を有するエレベータ制御装置におい
て、エレベータの走行を即時停止させる即時停止手段
と、エレベータの急行ゾーン走行を検出する急行ゾーン
検出手段と、ホームランディングのための引き戻し運転
中で、かつ急行ゾーン走行中に進行方向の背後からの乗
場呼びが発生した時に、即時停止手段によりエレベータ
を即時停止させて折り返させ、背後からの乗場呼びに応
答させる制御手段とを備えたものである。
【0008】請求項3の発明は、基準階以外で乗り捨て
られたエレベータを一定時間後に基準階に引き戻すホー
ムランディング機能を有するエレベータ制御装置におい
て、エレベータの走行を即時停止させる即時停止手段
と、エレベータを最寄階で停止させる最寄階停止手段
と、ホームランディングのための引き戻し運転中に進行
方向の背後からの乗場呼びが発生した時に、即時停止手
段によりエレベータを即時停止させて折り返させ背後か
らの乗場呼びに応答させる場合にかかる応答時間と、最
寄階停止手段により当該エレベータを最寄階停止させて
折り返させ背後からの乗場呼びに応答させる場合にかか
る応答時間との時間差を計算する時間差演算手段と、時
間差演算手段が求めた時間差が所定時間以上である場合
に即時停止手段によりエレベータを即時停止させて折り
返させ、時間差が所定時間以内である場合に最寄階停止
手段によりエレベータを最寄階停止させて折り返させ、
背後からの乗場呼びに応答させる制御手段とを備えたも
のである。
【0009】請求項4の発明は、基準階以外で乗り捨て
られたエレベータを一定時間後に基準階に引き戻すホー
ムランディング機能を有するエレベータ制御装置におい
て、通常運転の定格速度と定格速度よりも遅い低速度と
の間で切り換えてエレベータを走行させる運転手段と、
エレベータを最寄階で停止させる最寄階停止手段と、ホ
ームランディングのための引き戻し運転時に運転手段を
低速度に切り換えさせる速度切り換え手段と、ホームラ
ンディングのための引き戻し運転中に進行方向の背後か
らの乗場呼びが発生した時に、背後からの乗場呼びに応
答させて最寄階停止手段によりエレベータを最寄階に停
止させて折り返させ、折り返し後に速度切り換え手段に
より運転手段を定格速度に切り換えさせて応答運転させ
る制御手段とを備えたものである。
【0010】請求項5の発明は、基準階以外で乗り捨て
られたエレベータを一定時間後に基準階に引き戻すホー
ムランディング機能を有するエレベータ制御装置におい
て、通常走行時にエレベータを停止させる時の減速度と
ホームランディングのための引き戻し運転時にエレベー
タを停止させる時の大きな減速度との間で減速度を切り
換える減速度切り換え手段と、エレベータを最寄階で停
止させる最寄階停止手段と、ホームランディングのため
の引き戻し運転中に進行方向の背後からの乗場呼びが発
生した時に、背後からの乗場呼びに応答させて最寄階停
止手段によりエレベータを大きな減速度で最寄階に停止
させて折り返させ、背後からの乗場呼びに応答させる制
御手段とを備えたものである。
【0011】請求項6の発明は、基準階以外で乗り捨て
られたエレベータを一定時間後に基準階に引き戻すホー
ムランディング機能を有するエレベータ制御装置におい
て、通常走行時にエレベータを停止させる時の減速度と
ホームランディングのための引き戻し運転時にエレベー
タを停止させる時の大きな減速度との間で減速度を切り
換える減速度切り換え手段と、エレベータを最寄階で停
止させる最寄階停止手段と、ホームランディングのため
の引き戻し運転中に進行方向の背後からの乗場呼びが発
生した時に、背後からの乗場呼びに応答させて最寄階停
止手段によりエレベータを大きな減速度で最寄階に停止
させる場合の停止階と通常の減速度で最寄階に停止させ
る場合の停止階との階床数の差を求める停止階床差演算
手段と、停止階床差が存在する場合に背後からの乗場呼
びに対して減速度切り換え手段により大きな減速度に切
り換え、最寄階停止手段によりエレベータを大きな減速
度で最寄階に停止させて折り返させ、背後からの乗場呼
びに応答させる制御手段とを備えたものである。
【0012】
【作用】請求項1の発明のエレベータ制御装置では、ホ
ームランディングのための引き戻し運転中に進行方向の
背後からの乗場呼びが発生すれば、制御手段の制御によ
って即時停止手段により当該エレベータを即時停止させ
て折り返させ、背後からの乗場呼びに応答させることに
より、ホームランディングのための引き戻し運転中の背
後呼びに対する応答を速くする。
【0013】請求項2の発明エレベータ制御装置では、
ホームランディングのための引き戻し運転中で、かつ急
行ゾーン検出手段が急行ゾーン走行中であることを検出
している時に進行方向の背後からの乗場呼びが発生すれ
ば、制御手段の制御によって即時停止手段により当該エ
レベータを即時停止させて折り返させ、背後からの乗場
呼びに応答させることにより、特に応答時間がかかる急
行ゾーンを引き戻し運転中に発生する背後呼びに対する
応答を速くする。
【0014】請求項3の発明のエレベータ制御装置で
は、ホームランディングのための引き戻し運転中に、進
行方向の背後からの乗場呼びが発生すれば、即時停止手
段により当該エレベータを即時停止させて折り返させ背
後からの乗場呼びに応答させる場合にかかる応答時間
と、最寄階停止手段により当該エレベータを最寄階停止
させて折り返させ背後からの乗場呼びに応答させる場合
にかかる応答時間との時間差を時間差演算手段によって
計算し、この時間差演算手段が求めた時間差が所定時間
以上である場合に即時停止手段によりエレベータを即時
停止させて折り返させ、時間差が所定時間以内である場
合に最寄階停止手段によりエレベータを最寄階停止させ
て折り返させ、背後からの乗場呼びに応答させるように
制御手段によって制御する。
【0015】こうして、通常サービスゾーンでは最寄階
停止手段を主に使用して停止、折り返し制御を行ない、
急行ゾーンのように最寄階停止までに時間がかかりすぎ
るゾーンでは即時停止手段によって即時停止、折り返し
制御を行ない、引き戻し運転中の背後呼びに応答させる
ことにより、通常のエレベータの運転制御とは異なる即
時停止制御モードの使用を必要最小限度に抑え、エレベ
ータ運転の信頼性を維持し、かつホームランディングの
ための引き戻し運転中の背後呼びにする応答を速くす
る。
【0016】請求項4の発明のエレベータ制御装置では
制御手段の制御によって、エレベータのホームランディ
ングのための引き戻し運転時には速度切り換え手段によ
り運転手段を低速度運転に切り換え、この引き戻し運転
中に進行方向の背後からの乗場呼びが発生すれば背後か
らの乗場呼びに応答させて最寄階停止手段によりエレベ
ータを最寄階に停止させて折り返させ、折り返し後に速
度切り換え手段により運転手段を定格速度運転に切り換
えさせて応答運転させる。こうして、ホームランディン
グのための引き戻し運転中に背後呼びが発生した場合、
可能な限り最近の最寄階を通り過ぎないでそこに確実に
停止して折り返し、背後呼びに対する応答を速くする。
【0017】請求項5の発明のエレベータ制御装置では
制御手段によって、ホームランディングのための引き戻
し運転中に進行方向の背後からの乗場呼びが発生すれば
減速度切り換え手段により大きな減速度となるように切
り換え、かつ最寄階停止手段により最寄階に停止させる
制御を行なうことにより、背後からの乗場呼びに応答さ
せてエレベータを大きな減速度で最寄階に停止させて折
り返させ、背後からの乗場呼びに応答させるようにし、
背後呼びに対する応答を速くする。
【0018】請求項6の発明のエレベータ制御装置で
は、ホームランディングのための引き戻し運転中に進行
方向の背後からの乗場呼びが発生すれば、まず背後から
の乗場呼びに応答させてエレベータを大きな減速度で最
寄階に停止させる場合の停止階と通常の減速度で最寄階
に停止させる場合の停止階との階床数の差を停止階床差
演算手段によって算出し、停止階床差が存在する場合に
は、制御手段の制御によって、背後からの乗場呼びに対
して減速度切り換え手段により大きな減速度に切り換え
させ、最寄階停止手段により最寄階に大きな減速度でエ
レベータを停止させて折り返させ、背後からの乗場呼び
に応答させるようにする。
【0019】こうして、必要な場合にだけ、背後呼びに
応答すべくエレベータを最寄階に大きな減速度で停止さ
せて折り返させ、背後呼びに応答させることにより、通
常のエレベータの運転制御とは異なる大きな減速度によ
る停止モードの使用を必要最小限度に抑え、エレベータ
運転の信頼性を維持し、かつホームランディングのため
の引き戻し運転中の背後呼びにする応答を速くする。
【0020】
【実施例】まず、請求項1の発明の実施例を図に基づい
て説明する。図1は請求項1の発明の一実施例を示して
おり、この実施例のエレベータ制御装置は、エレベータ
の昇降運転制御を行なう運転装置1と、この運転装置1
に付随し、運転装置1からの停止指令によってエレベー
タを通常の停止階に限らず、階間であっても即時に減速
して停止する即時停止装置2と、かご内の利用客がすべ
て降り、乗場呼びも発生しないで乗り捨て状態となり、
一定時間が経過した時に基準階、例えば乗場呼び発生の
可能性が高いエントランスホールその他の階であらかじ
め設定されている階に引き戻し、待機させるホームラン
ディング制御を行なうホームランディング制御装置3
と、呼び登録を行なう呼び登録装置4と、停止階位置デ
ータを格納している停止階位置データテーブル5から構
成されている。
【0021】上記構成のエレベータ制御装置では、通常
運転時にはホームランディング制御装置3が呼び登録装
置4の呼び登録データ4aに基づいて呼び発生階に応答
するように運転指令3aを運転装置1に与えることによ
って運転装置1がエレベータを運転し、運転装置1から
はエレベータかご内に利用客が乗っているか、走行中
か、停止中かなどの状態信号1aと現在位置データ1b
と停止可能位置データ1cがホームランディング制御装
置3に出力される。そこで、ホームランディング制御装
置3が呼び登録データ4aを停止可能位置データ1cと
比較し、一致した時に減速指令3bを運転装置1に出力
し、運転装置1は即時停止装置2によって減速を開始
し、呼び発生階で停止させる。この後、運転装置1から
ドア閉による乗客の乗降終了を示す状態信号1aがホー
ムランディング制御装置3に入力されると、ホームラン
ディング制御装置3は次の呼び登録データ4aに基づい
て同じように運転制御を行なう。
【0022】そして、ホームランディング制御は次によ
うにして実行される。ホームランディング制御装置3は
運転装置1からの状態信号1aによって乗り捨てになっ
たかどうか判定し、また運転装置1からエレベータの現
在位置データ1bを受けて停止階位置データテーブル5
の基準階の位置データ5aと比較する。そこで、状態信
号1aに基づいて乗り捨てになったことを判定し、また
現在位置データ1bと基準階の位置データ5aとの比較
によってエレベータの現在位置が基準階以外であること
を判定した場合、一定時間の経過を待って運転装置1に
対して基準階方向への走行指令3aを出力し、基準階へ
の引き戻し運転指令をかける。
【0023】運転装置1はこの引き戻し運転指令3aを
受けて引き戻し運転を開始し、逐次エレベータの停止可
能位置データ1cをホームランディング制御装置3に与
える。
【0024】そこでホームランディング制御装置3はこ
の停止可能位置データ1cが基準階の位置データ5aと
等しくなった時に減速指令3bを運転装置1に出力し、
運転装置1が即時停止装置2を起動して減速を開始させ
て基準階に停止させ、ホームランディングのための引き
戻し運転が完了する。
【0025】このホームランディングのための引き戻し
運転中に乗場呼びが発生し、呼び登録装置4に登録され
ると、その乗場呼び登録データ4aがホームランディン
グ制御装置3に入力される。ホームランディング制御装
置3はその乗場呼び登録データ4aを見て、引き戻し運
転の進行方向の前方の乗場呼びであればその乗場呼び登
録データ4aと運転装置1からの停止可能位置データ1
cが一致するのを待って減速指令3bを運転装置1に出
力し、運転装置1は即時停止装置2に停止制御指令を与
えて停止させる。この場合、停止可能位置データ1cと
乗場呼び登録データ4aが一致してから即時停止装置2
が即時停止制御を行なうため、エレベータを乗場呼び発
生階に通常通りに停止させることができる。
【0026】いま反対に、ホームランディングのための
引き戻し運転中に発生した乗場呼び登録データ4aが運
転装置1から与えられる現在位置データ1bよりも進行
方向の背後の階である場合、ホームランディング制御装
置3はこの背後呼びに応答して直ちに減速指令3bを運
転装置1に出力し、運転装置1は即時停止装置2によっ
てエレベータを即時に減速して停止させ、停止後に乗場
呼び発生階まで折り返して停止し、乗場呼びに応答す
る。
【0027】以上のエレベータ制御装置のホームランデ
ィング制御を図2のフローチャートに基づいて説明す
る。基準階で乗り捨てになれば特に制御を必要としない
ので、まず基準階以外で乗り捨てになったかどうかを判
断し(ステップ101,102)、基準階以外で乗り捨
てになって一定時間以上経過すれば(ステップ10
3)、基準階への引き戻し運転を開始する(ステップ1
04)。
【0028】このホームランディングのための引き戻し
運転中に乗場呼びが発生しなければ(ステップ10
5)、運転装置1から与えられる停止可能位置データが
基準階の位置データと一致するまで引き戻し運転を継続
し(ステップ106,107)、その一致が成立した時
点で即時停止装置2により減速を開始して基準階に停止
させる(ステップ108)。
【0029】ホームランディングのための引き戻し運転
中に乗場呼びが発生した場合(ステップ105)、その
乗場呼びが背後呼びになるかどうかを判断し(ステップ
109)、背後呼びに該当しなければ通常の乗場呼びに
対する応答を行ない、運転装置1からの停止可能位置デ
ータが乗場呼び発生階に一致するまで通常の走行を続
け、その一致が成立した時に即時停止装置2によって減
速をかけて停止させ、乗場呼び発生階に停止させる(ス
テップ110)。しかしながら、引き戻し運転中の背後
呼びであれば(ステップ109)、ホームランディング
制御装置3は即時に運転装置1を介して即時停止装置2
を動作させてエレベータに減速をかけて停止させ、停止
後に運転装置1によって乗場呼びが発生した階まで折り
返して乗場呼びに応答する(ステップ111,11
0)。
【0030】こうして、この実施例のエレベータ制御装
置では、ホームランディングのための引き戻し運転中に
進行方向の背後からの乗場呼びが発生すれば、階間であ
ってもエレベータを停止可能な位置で即時に停止させて
折り返させ、背後からの乗場呼びに応答させることによ
り、ホームランディングのための引き戻し運転中の背後
呼びに対する応答を速くするのである。
【0031】次に、請求項2の発明の実施例について図
に基づいて説明する。図3は請求項2の発明の一実施例
を示しており、この実施例のエレベータ制御装置は、図
1に示した請求項1の発明の実施例に対して、さらにエ
レベータの急行ゾーン走行を検出する急行ゾーン検出手
段として急行ゾーンデータテーブル7を備え、またホー
ムランディング制御装置6が運転装置1からの現在位置
データ1bを急行ゾーンデータテーブル7の急行ゾーン
データ7aと比較し、一致する場合に急行ゾーン走行を
判定する機能を追加的に備えたことを特徴とする。した
がって、その他の機能、構成は図1に示したエレベータ
制御装置と共通であり、同一の符号を付して示してあ
る。
【0032】この実施例のエレベータ制御装置では、通
常運転時にはホームランディング制御装置6が呼び登録
装置4の呼び登録データ4aに基づいて呼び発生階に応
答するように運転指令6aを運転装置1に与えることに
よって運転装置1がエレベータを運転し、運転装置1か
らはエレベータかご内に利用客が乗っているか、走行中
か、停止中かなどの状態信号1aと現在位置データ1b
と停止可能位置データ1cがホームランディング制御装
置6に出力される。そこで、ホームランディング制御装
置6が呼び登録データ4aを停止可能位置データ1cと
比較し、一致した時に減速指令6bを運転装置1に出力
し、運転装置1は即時停止装置2によって減速を開始
し、呼び発生階で停止させる。この後、運転装置1から
ドア閉による乗客の乗降終了を示す状態信号1aがホー
ムランディング制御装置6に入力されると、ホームラン
ディング制御装置6は次の呼び登録データ4aに基づい
て同じように運転制御を行なう。
【0033】そして、ホームランディング制御は次によ
うにして実行される。ホームランディング制御装置6は
運転装置1からの状態信号1aによって乗り捨てになっ
たかどうか判定し、また運転装置1からエレベータの現
在位置データ1bを受けて停止階位置データテーブル5
の基準階の位置データ5aと比較する。そこで、状態信
号1aに基づいて乗り捨てになったことを判定し、また
現在位置データ1bと基準階の位置データ5aとの比較
によってエレベータの現在位置が基準階以外であること
を判定した場合、一定時間の経過を待って運転装置1に
対して基準階方向への走行指令6aを出力し、基準階へ
の引き戻し運転指令をかける。
【0034】運転装置1はこの引き戻し運転指令6aを
受けて引き戻し運転を開始し、逐次エレベータの停止可
能位置データ1cをホームランディング制御装置6に与
える。
【0035】そこでホームランディング制御装置6はこ
の停止可能位置データ1cが基準階の位置データ5aと
等しくなった時に減速指令6bを運転装置1に出力し、
運転装置1が即時停止装置2を起動して減速を開始させ
て基準階に停止させ、ホームランディングのための引き
戻し運転が完了する。
【0036】このホームランディングのための引き戻し
運転中に乗場呼びが発生し、呼び登録装置4に登録され
ると、その乗場呼び登録データ4aがホームランディン
グ制御装置6に入力される。ホームランディング制御装
置6はその乗場呼び登録データ4aを見て、引き戻し運
転の進行方向の前方の乗場呼びであればその乗場呼び登
録データ4aと運転装置1からの停止可能位置データ1
cが一致するのを待って減速指令6bを運転装置1に出
力し、運転装置1は即時停止装置2に停止制御指令を与
えて停止させる。この場合、停止可能位置データ1cと
乗場呼び登録データ4aが一致してから即時停止装置2
が即時停止制御を行なうため、エレベータを乗場呼び発
生階に通常通りに停止させることができる。
【0037】いま反対に、ホームランディングのための
引き戻し運転中に発生した乗場呼び登録データ4aが運
転装置1から与えられる現在位置データ1bよりも進行
方向の背後の階である場合、ホームランディング制御装
置6はまずエレベータが急行ゾーンを走行中であるかど
うか判定する。この急行ゾーン走行中の判定は、運転装
置1から与えられる現在位置データ1bを急行ゾーンデ
ータテーブル7に登録されている急行ゾーンデータ7a
と比較し、エレベータの現在位置が急行ゾーンの階床に
属するときに急行ゾーン走行中と判定することによって
行なわれる。
【0038】そこで急行ゾーン走行中であると判定した
場合、ホームランディング制御装置6は背後呼びに応答
して直ちに減速指令6bを運転装置1に出力し、運転装
置1は即時停止装置2によってエレベータを即時に減速
して停止させ、停止後に乗場呼び発生階まで折り返して
停止し、乗場呼びに応答する。
【0039】そして急行ゾーン走行中ではないと判定し
た場合には、ホームランディング制御装置6は通常の最
寄階停止処理を行ない、運転装置1から送られてくる停
止可能位置データ1cと停止階位置データテーブル5の
停止階位置データ5aを比較し、一致を待って運転装置
1に減速指令6bを出力し、最寄階に減速して停止させ
る。
【0040】以上のエレベータ制御装置のホームランデ
ィング制御を図4のフローチャートに基づいて説明す
る。基準階で乗り捨てになれば特に制御を必要としない
ので、まず基準階以外で乗り捨てになったかどうかを判
断し(ステップ201,202)、基準階以外で乗り捨
てになって一定時間以上経過すれば(ステップ20
3)、基準階への引き戻し運転を開始する(ステップ2
04)。
【0041】そしてこのホームランディングのための引
き戻し運転中に乗場呼びが発生しなければ(ステップ2
05)、運転装置1から与えられる停止可能位置データ
が基準階の位置データと一致するまで引き戻し運転を継
続し(ステップ206,207)、その一致が成立した
時点で即時停止装置2により減速を開始して基準階に停
止させる(ステップ208)。
【0042】ホームランディングのための引き戻し運転
中に乗場呼びが発生した場合(ステップ205)、その
乗場呼びが背後呼びになるかどうかを判断し(ステップ
209)、背後呼びに該当しなければ通常の乗場呼びに
対する応答を行ない、運転装置1からの停止可能位置デ
ータが乗場呼び発生階に一致するまで通常の走行を続
け、その一致が成立した時に即時停止装置2によって減
速をかけて停止させ、乗場呼び発生階に停止させる(ス
テップ210)。
【0043】しかしながら、引き戻し運転中の背後呼び
であれば(ステップ209)、ホームランディング制御
装置6はエレベータが急行ゾーンを走行中であるかどう
か判定し(ステップ211,212)、急行ゾーンを走
行中であれば即時に運転装置1を介して即時停止装置2
を動作させてエレベータに減速をかけて停止させ、停止
後に運転装置1によって乗場呼びが発生した階まで折り
返して乗場呼びに応答する(ステップ213,21
0)。また背後呼びが発生した時に急行ゾーンを走行中
でなければ(ステップ212)、通常の最寄階停止処理
を行ない、運転装置1から送られてくる停止可能位置デ
ータ1cと停止階位置データテーブル5の停止階位置デ
ータ5aを比較し、一致を待って運転装置1に減速指令
6bを出力し、最寄階に減速して停止させてから折り返
し(ステップ214〜216)、背後の呼び発生階まで
応答する(ステップ210)。
【0044】こうして、この実施例のエレベータ制御装
置では、ホームランディングのための引き戻し運転中に
進行方向の背後からの乗場呼びが発生すれば、急行ゾー
ンを走行中であれば即時停止させて折り返させ、通常ゾ
ーンであれば最寄階停止させて折り返させて乗場呼びに
応答させることにより、特に応答時間がかかる急行ゾー
ンの引き戻し運転中の背後呼びに対する応答を速くする
のである。
【0045】次に、請求項3の発明の実施例を図に基づ
いて説明する。図5は請求項3の発明の一実施例を示し
ており、この実施例のエレベータ制御装置は、図1に示
した請求項1の発明の実施例に対して、さらにホームラ
ンディングのための引き戻し運転中に進行方向の背後か
らの乗場呼びが発生した時に、即時停止装置2によりエ
レベータを即時停止させて折り返させ背後からの乗場呼
びに応答させる場合にかかる応答時間と、エレベータを
最寄階停止させて折り返させ背後からの乗場呼びに応答
させる場合にかかる応答時間との時間差を計算する応答
時間算出装置9を備え、ホームランディング制御装置8
がこの応答時間算出装置9の求めた時間差が所定時間
(例えば、10〜30秒間とすることができるが、エレ
ベータの性能に左右され、特に限定されない)以上であ
る場合には即時停止装置2によりエレベータを即時停止
させて折り返させ、時間差が所定時間以内である場合に
はエレベータを最寄階停止させて折り返させ、背後から
の乗場呼びに応答させる機能を追加的に備えたことを特
徴とする。したがって、その他の機能、構成は図1に示
したエレベータ制御装置と共通であり、同一の符号を付
して示してある。
【0046】この実施例のエレベータ制御装置では、通
常運転時には呼び登録装置4の呼び登録データ4aに基
づいて呼び発生階に応答するように運転指令8aを運転
装置1に与えることによって運転装置1がエレベータを
運転し、運転装置1からはエレベータかご内に利用客が
乗っているか、走行中か、停止中かなどの状態信号1a
と現在位置データ1bと停止可能位置データ1cがホー
ムランディング制御装置8に出力される。そこで、ホー
ムランディング制御装置8が呼び登録データ4aを停止
可能位置データ1cと比較し、一致した時に減速指令8
bを運転装置1に出力し、運転装置1は即時停止装置2
によって減速を開始し、呼び発生階で停止させる。この
後、運転装置1からドア閉による乗客の乗降終了を示す
状態信号1aがホームランディング制御装置8に入力さ
れると、ホームランディング制御装置8は次の呼び登録
データ4aに基づいて同じように運転制御を行なう。
【0047】そして、ホームランディング制御は次によ
うにして実行される。ホームランディング制御装置8は
運転装置1からの状態信号1aによって乗り捨てになっ
たかどうか判定し、また運転装置1からエレベータの現
在位置データ1bを受けて停止階位置データテーブル5
の基準階の位置データ5aと比較する。そこで、状態信
号1aに基づいて乗り捨てになったことを判定し、また
現在位置データ1bと基準階の位置データ5aとの比較
によってエレベータの現在位置が基準階以外であること
を判定した場合、一定時間の経過を待って運転装置1に
対して基準階方向への走行指令8aを出力し、基準階へ
の引き戻し運転指令をかける。
【0048】運転装置1はこの引き戻し運転指令8aを
受けて引き戻し運転を開始し、逐次エレベータの停止可
能位置データ1cをホームランディング制御装置8に与
える。
【0049】そこでホームランディング制御装置8はこ
の停止可能位置データ1cが基準階の位置データ5aと
等しくなった時に減速指令8bを運転装置1に出力し、
運転装置1が即時停止装置2を起動して減速を開始させ
て基準階に停止させ、ホームランディングのための引き
戻し運転が完了する。
【0050】このホームランディングのための引き戻し
運転中に乗場呼びが発生し、呼び登録装置4に登録され
ると、その乗場呼び登録データ4aがホームランディン
グ制御装置8に入力される。ホームランディング制御装
置8はその乗場呼び登録データ4aを見て、引き戻し運
転の進行方向の前方の乗場呼びであればその乗場呼び登
録データ4aと運転装置1からの停止可能位置データ1
cが一致するのを待って減速指令8bを運転装置1に出
力し、運転装置1は即時停止装置2に停止制御指令を与
えて停止させる。この場合、停止可能位置データ1cと
乗場呼び登録データ4aが一致してから即時停止装置2
が即時停止制御を行なうため、エレベータを乗場呼び発
生階に通常通りに停止させることができる。
【0051】いま反対に、ホームランディングのための
引き戻し運転中に発生した乗場呼び登録データ4aが運
転装置1から与えられる現在位置データ1bよりも進行
方向の背後の階である場合、ホームランディング制御装
置8はまず応答時間算出装置9に指令を与えてエレベー
タを即時停止させて折り返させ背後からの乗場呼びに応
答させる場合にかかる応答時間と、エレベータを最寄階
停止させて折り返させ背後からの乗場呼びに応答させる
場合にかかる応答時間との時間差を計算させる。
【0052】そしてホームランディング制御装置8は、
応答時間算出装置9が求めた時間差データ9aを入力し
て、その時間差が所定時間以上である場合には運転装置
8に即時に減速指令8bを出力して即時停止装置2によ
ってエレベータを即時停止させて折り返させ、背後呼び
に応答させる制御を行ない、得られた時間差が所定時間
以内である場合には最寄階停止制御を行ない、運転装置
1からの停止可能位置データ1cが停止階位置データテ
ーブル5の停止階位置データ5aと一致するのを待って
減速指令8bを運転装置1に出力し、エレベータを即時
停止装置2によって最寄階で停止させて折り返させ、背
後からの乗場呼びに応答させる制御を行なう。
【0053】以上のエレベータ制御装置のホームランデ
ィング制御を図6のフローチャートに基づいて説明す
る。基準階で乗り捨てになれば特に制御を必要としない
ので、まず基準階以外で乗り捨てになったかどうかを判
断し(ステップ301,302)、基準階以外で乗り捨
てになって一定時間以上経過すれば(ステップ30
3)、基準階への引き戻し運転を開始する(ステップ3
04)。
【0054】そしてこのホームランディングのための引
き戻し運転中に乗場呼びが発生しなければ(ステップ3
05)、運転装置1から与えられる停止可能位置データ
が基準階の位置データと一致するまで引き戻し運転を継
続し(ステップ306,307)、その一致が成立した
時点で即時停止装置2により減速を開始して基準階に停
止させる(ステップ308)。
【0055】ホームランディングのための引き戻し運転
中に乗場呼びが発生した場合(ステップ305)、その
乗場呼びが背後呼びになるかどうかを判断し(ステップ
309)、背後呼びに該当しなければ通常の乗場呼びに
対する応答を行ない、運転装置1からの停止可能位置デ
ータが乗場呼び発生階に一致するまで通常の走行を続
け、その一致が成立した時に即時停止装置2によって減
速をかけて停止させ、乗場呼び発生階に停止させる(ス
テップ310)。
【0056】しかしながら、引き戻し運転中の背後呼び
であれば(ステップ309)、ホームランディング制御
装置8は応答時間算出装置9によって即時停止して折り
返し、乗場呼びに応答させる場合にかかる応答時間と最
寄階に停止させて折り返し、乗場呼びに応答させる場合
にかかる応答時間との時間差を計算させ(ステップ31
1)、その時間差が一定値以上大きくないかどうか判定
し(ステップ312)、時間差が一定値以上である場合
には最寄階停止制御では応答時間がかかりすぎることに
なるので、即時に減速指令8bを運転装置1に出力して
即時停止装置2によって即時に減速、停止させて折り返
し、乗場呼びに応答させる(ステップ313,31
0)。
【0057】しかしながら、応答時間算出装置9が算出
した応答時間差が一定値以上になっていなければ(ステ
ップ312)、最寄り停止階制御によって背後呼びに応
答させても時間遅れがそれほど大きくないことになるの
で、通常の最寄階停止制御によって運転装置1からの停
止可能位置データ1cと最寄りの停止階位置データ5a
とを比較し(ステップ314)、一致した時点で減速指
令8bを運転装置1に出力して減速停止させて折り返さ
せ(ステップ315,316)、乗場呼びに応答させる
制御を行なう(ステップ310)。
【0058】こうして、この実施例のエレベータ制御装
置では、ホームランディングのために引き戻し運転中
に、通常サービスゾーンで発生した背後呼びに対しては
最寄階停止制御を主に使用してエレベータを停止させて
折り返させ、急行ゾーンのように最寄階停止までに時間
がかかりすぎるゾーンを走行中に発生した背後呼びに対
しては即時停止制御によってエレベータを即時停止させ
て折り返させ、背後呼びに応答させることにより、通常
のエレベータの運転制御とは異なり、通常時には停止さ
せることがないような階間位置でも即時に停止させて折
り返し、背後呼びに応答するという即時停止制御モード
の使用を必要最小限度に抑え、エレベータ運転の信頼性
を維持し、かつホームランディングのための引き戻し運
転中の背後呼びにする応答を速くするのである。
【0059】次に、請求項4の発明の実施例を図に基づ
いて説明する。図7は請求項4の発明の一実施例を示し
ており、この実施例のエレベータ制御装置は、エレベー
タの運転、停止、ドアの開閉などのエレベータ運転を行
なう運転装置10と、この運転装置10の速度切替指令
を受けて通常運転の定格速度と定格速度よりも遅い低速
度(通常速度の2分の1程度とすることができるが、エ
レベータ性能によって左右され、特に限定されることは
ない)との間で切換えてエレベータを走行させる速度制
御装置11と、ホームランディング制御を行ない、ホー
ムランディングのための引き戻し運転中は低速度で走行
させ、進行方向の背後からの乗場呼びが発生した時にそ
の背後からの乗場呼びに応答させてエレベータを最寄階
に停止させて折り返させ、折り返し後にエレベータの速
度を通常の定格速度に切り換えさせて応答運転させる制
御を行なうホームランディング制御装置12と、かご呼
び、乗場呼びを登録する呼び登録装置4と、エレベータ
の停止階位置データの登録されている停止階位置データ
テーブル5を備えている。
【0060】上記構成のエレベータ制御装置では、通常
運転時にはホームランディング制御装置12が呼び登録
装置4の呼び登録データ4aに基づいて呼び発生階に応
答するように定格速度の運転指令12aを運転装置10
に与えることによって運転装置10が速度制御装置11
を制御してエレベータを定格速度で運転し、運転装置1
0からはエレベータかご内に利用客が乗っているか、走
行中か、停止中かなどの状態信号10aと現在位置デー
タ10bと停止可能位置データ10cがホームランディ
ング制御装置12に出力される。そこで、ホームランデ
ィング制御装置12が呼び登録データ4aを停止可能位
置データ10cと比較し、一致した時に減速指令12b
を運転装置10に出力し、運転装置10はエレベータの
減速を開始し、呼び発生階で停止させる。この後、運転
装置10からドア閉による乗客の乗降終了を示す状態信
号10aがホームランディング制御装置12に入力され
ると、ホームランディング制御装置12は次の呼び登録
データ4aに基づいて同じように運転制御を行なう。
【0061】そして、ホームランディング制御は次によ
うにして実行される。ホームランディング制御装置12
は運転装置10からの状態信号10aによって乗り捨て
になったかどうか判定し、また運転装置10からエレベ
ータの現在位置データ10bを受けて停止階位置データ
テーブル5の基準階の位置データ5aと比較する。そこ
で、状態信号10aに基づいて乗り捨てになったことを
判定し、また現在位置データ10bと基準階の位置デー
タ5aとの比較によってエレベータの現在位置が基準階
以外であることを判定した場合、一定時間の経過を待っ
て運転装置10に対して基準階方向への低速度での引き
戻し運転指令12cを出力し、定格速度よりも遅い低速
度での基準階への引き戻し運転指令をかける。
【0062】運転装置10はこの低速度での引き戻し運
転指令12cを受けて引き戻し運転を開始し、速度制御
装置11によって低速度に切換えてエレベータの引き戻
し運転を行ない、その間、逐次エレベータの停止可能位
置データ10cをホームランディング制御装置12に与
える。
【0063】そこでホームランディング制御装置12は
この停止可能位置データ10cが基準階の位置データ5
aと等しくなった時に減速指令12bを運転装置10に
出力し、運転装置10がエレベータを減速して基準階に
停止させ、ホームランディングのための引き戻し運転が
完了する。
【0064】このホームランディングのために低速度で
の引き戻し運転中に乗場呼びが発生し、呼び登録装置4
に登録されると、その乗場呼び登録データ4aがホーム
ランディング制御装置12に入力される。ホームランデ
ィング制御装置12はその乗場呼び登録データ4aを運
転装置10からの現在位置データ10bと比較し、引き
戻し運転の進行方向の前方の乗場呼びであれば、運転装
置10に定格速度による運転指令12aに切換えて出力
し、運転装置10はエレベータの運転を定格速度に上昇
させる。そしてエレベータを定格速度で走行させなが
ら、ホームランディング制御装置12は乗場呼び登録デ
ータ4aと運転装置1からの停止可能位置データ1cを
逐次比較し、一致するのを待って減速指令12bを運転
装置10に出力し、運転装置10はエレベータを減速さ
せて乗場呼び発生階に停止させる。
【0065】いま反対に、ホームランディングのための
低速度での引き戻し運転中に発生した乗場呼び登録デー
タ4aが運転装置10から与えられる現在位置データ1
0bよりも進行方向の背後の階である場合、ホームラン
ディング制御装置12はエレベータを低速度で引き戻し
運転をさせながら運転装置10からの停止可能位置デー
タ10cが停止階位置データテーブル5からの最寄り停
止階位置データ5aと一致するのを待ち、一致した時点
で減速指令12bを運転装置10に与える。運転装置1
0はこの減速指令を受けてエレベータを減速させて最寄
階に停止させる。この後、ホームランディング制御装置
12は定格速度での運転指令12aに切換えて運転装置
10に出力し、運転装置10はこの運転指令12aを受
けて、最寄階で停止させたエレベータを折り返させ、乗
場呼び発生階まで通常の定格速度で応答運転させる。
【0066】以上のエレベータ制御装置のホームランデ
ィング制御を図7のフローチャートに基づいて説明す
る。基準階で乗り捨てになれば特に制御を必要としない
ので、まず基準階以外で乗り捨てになったかどうかを判
断し(ステップ401,402)、基準階以外で乗り捨
てになって一定時間以上経過すれば(ステップ40
3)、定格速度から低速度に切換えて基準階への引き戻
し運転を開始する(ステップ404)。
【0067】そしてこのホームランディングのための引
き戻し運転中に乗場呼びが発生しなければ(ステップ4
05)、運転装置10から与えられる停止可能位置デー
タが基準階の位置データと一致するまで引き戻し運転を
継続し(ステップ406,407)、その一致が成立し
た時点で減速を開始して基準階に停止させる(ステップ
408)。
【0068】ホームランディングのための低速度での引
き戻し運転中に乗場呼びが発生した場合(ステップ40
5)、その乗場呼びが背後呼びになるかどうかを判断し
(ステップ409)、背後呼びに該当しなければ低速度
走行から定格速度走行に切換え(ステップ410)、通
常の乗場呼びに対する応答と同じ応答を行ない、運転装
置10からの停止可能位置データが乗場呼び発生階に一
致するまで通常の走行を続け、その一致が成立した時に
エレベータに減速をかけて停止させ、乗場呼び発生階に
停止させる(ステップ411)。
【0069】しかしながら、引き戻し運転中に発生した
乗場呼びが背後呼びであれば(ステップ409)、ホー
ムランディング制御装置12は低速度走行しながら最寄
階停止制御を行ない、運転装置10からの停止可能位置
データと停止階位置データテーブル5からの最寄り停止
階位置データが一致するまで低速度走行を継続させ(ス
テップ412)、一致したところでエレベータの減速指
令を運転装置10に与えてエレベータを減速させて停止
させた後に折り返させ(ステップ413)、定格速度に
加速した後乗場呼びの発生階まで応答運転を行なわせる
(ステップ411)。
【0070】こうして、この実施例のエレベータ制御装
置では、ホームランディングのための引き戻し運転時に
は定格速度よりも遅い低速度に切換えてエレベータを運
転し、背後呼びが発生すれば定格速度で走行中であれば
停止できないで通過してしまいかねない最近の最寄階で
エレベータを確実に停止させて折り返させ、背後の乗場
呼びに応答させるようにして、ホームランディングのた
めの引き戻し運転中の背後呼びに対して速く応答できる
ようにするのである。
【0071】次に、請求項5の発明の実施例を図に基づ
いて説明する。図9は請求項5の発明の一実施例を示し
ており、この実施例のエレベータ制御装置は、エレベー
タの運転、停止、ドアの開閉、エレベータ位置の検出な
どのエレベータ運転制御を行なう運転装置13と、この
運転装置13によるエレベータ停止制御時の減速度を通
常の減速度とホームランディングのための引き戻し運転
中のエレベータを停止させる時の大きな減速度(この大
減速度で減速するときには通常減速度で減速するときの
約2分の1の減速距離で停止できる程度とするが、特に
限定されない)との間で減速度を切り換える減速度切換
装置14と、ホームランディング制御を行なうホームラ
ンディング制御装置15と、かご呼びおよび乗場呼びを
登録する呼び登録装置4と、エレベータの停止階位置デ
ータを登録する停止階位置データテーブル5から構成さ
れている。
【0072】上記構成のエレベータ制御装置では、通常
運転時にはホームランディング制御装置15が呼び登録
装置4の呼び登録データ4aに基づいて呼び発生階に応
答するように運転指令15aを運転装置13に与えるこ
とによって運転装置13がエレベータを運転する。そし
て運転装置13からはエレベータかご内に利用客が乗っ
ているか、走行中か、停止中かなどの状態信号13a
と、エレベータの現在位置データ13bと、通常の減速
度で減速をかけた時に停止できる停止可能位置データ1
3cと、大きな減速度で減速をかけた時に停止できる停
止可能位置データ13dがホームランディング制御装置
15に出力される。そこでホームランディング制御装置
15が呼び登録データ4aを通常減速度での停止可能位
置データ13cと比較し、一致した時に通常減速度での
減速指令15bを運転装置13に出力し、運転装置13
はエレベータを減速させて呼び発生階で停止させる。こ
の後、運転装置13からドア閉による乗客の乗降終了を
示す状態信号13aがホームランディング制御装置15
に入力されると、ホームランディング制御装置15は次
の呼び登録データ4aに基づいて同じように運転制御を
行なう。
【0073】そして、ホームランディング制御は次によ
うにして実行される。ホームランディング制御装置15
は運転装置13からの状態信号13aによって乗り捨て
になったかどうか判定し、また運転装置13からエレベ
ータの現在位置データ13bを受けて停止階位置データ
テーブル5の基準階の位置データ5aと比較する。そこ
で、状態信号13aに基づいて乗り捨てになったことを
判定し、また現在位置データ13bと基準階の位置デー
タ5aとの比較によってエレベータの現在位置が基準階
以外であることを判定した場合、一定時間の経過を待っ
て運転装置13に対して基準階方向への走行指令15a
を出力し、基準階への引き戻し運転指令をかける。
【0074】運転装置13はこの引き戻し運転指令15
aを受けて引き戻し運転を開始し、逐次エレベータの通
常減速度での停止可能位置データ13cと大減速度での
停止可能位置データ13dをホームランディング制御装
置15に与える。
【0075】そこでホームランディング制御装置15は
通常減速度での停止可能位置データ13cが基準階の位
置データ5aと等しくなった時に通常減速度での減速指
令15bを運転装置13に出力し、運転装置13は通常
減速度でエレベータを減速させて基準階に停止させ、ホ
ームランディングのための引き戻し運転が完了する。
【0076】このホームランディングのための引き戻し
運転中に乗場呼びが発生し、呼び登録装置4に登録され
ると、その乗場呼び登録データ4aがホームランディン
グ制御装置15に入力される。ホームランディング制御
装置15はその乗場呼び登録データ4aを見て、引き戻
し運転の進行方向の前方の乗場呼びであればその乗場呼
び登録データ4aと運転装置15からの通常減速度での
停止可能位置データ13cが一致するのを待って通常減
速度での減速指令15bを運転装置13に出力し、運転
装置13はこの減速指令を受けて乗場呼び発生階の手前
で通常減速度での減速を開始し、乗場呼び発生階に通常
通りに停止させる。
【0077】いま反対に、ホームランディングのための
引き戻し運転中に発生した乗場呼び登録データ4aが運
転装置13から与えられる現在位置データ13bよりも
進行方向の背後の階である場合、ホームランディング制
御装置15は運転装置13からの大減速度での停止可能
位置データ13dと停止階位置データテーブル5からの
最寄り停止階位置データ5aを比較しながら引き戻し運
転を継続し、これらのデータが一致した時点でホームラ
ンディング制御装置15は運転装置13に対して大減速
度での減速指令15cを出力する。その大減速度での減
速指令15cを受けた運転装置13は減速度切換装置1
4に対して減速度を通常のものから大減速度に切換えさ
せ、この大減速度でエレベータを減速させて最寄階で停
止させて折り返させ、この後、ホームランディング制御
装置15は運転装置13に乗場呼び発生階までエレベー
タを応答運転させ、通常の減速度に戻して乗場呼び発生
階で停止させる。
【0078】以上のエレベータ制御装置のホームランデ
ィング制御を図10のフローチャートに基づいて説明す
る。基準階で乗り捨てになれば特に制御を必要としない
ので、まず基準階以外で乗り捨てになったかどうかを判
断し(ステップ501,502)、基準階以外で乗り捨
てになって一定時間以上経過すれば(ステップ50
3)、基準階への引き戻し運転を開始する(ステップ5
04)。
【0079】そしてこのホームランディングのための引
き戻し運転中に乗場呼びが発生しなければ(ステップ5
05)、運転装置13から与えられる通常減速度での停
止可能位置データ13cが基準階の位置データ5aと一
致するまで引き戻し運転を継続し(ステップ506,5
07)、その一致が成立した時点で通常の減速度での減
速を開始して基準階に停止させる(ステップ508)。
【0080】ホームランディングのための引き戻し運転
中に乗場呼びが発生した場合(ステップ505)、その
乗場呼びが背後呼びになるかどうかを判断し(ステップ
509)、背後呼びに該当しなければ通常の乗場呼びに
対する応答を行ない、運転装置13からの停止可能位置
データが乗場呼び発生階に一致するまで通常の走行を続
け、その一致が成立した時に通常減速度での減速をかけ
て停止させ、乗場呼び発生階に停止させる(ステップ5
10)。
【0081】しかしながら、引き戻し運転中の背後呼び
であれば(ステップ509)、ホームランディング制御
装置15は運転装置13からの大減速度での停止可能位
置データ13dと停止階位置データテーブル5からの最
寄り停止階位置データ5aを比較しながら引き戻し運転
を継続し(ステップ511)、これらのデータが一致し
た時点でホームランディング制御装置15は運転装置1
0に対して大減速度での減速指令15cを出力し、エレ
ベータを大減速度で減速させて最寄階で停止させて折り
返させ(ステップ512,513)、この後、乗場呼び
発生階まで運転装置13によりエレベータを応答運転さ
せ、通常の減速度で乗場呼び発生階に停止させる(ステ
ップ510)。
【0082】こうして、この実施例のエレベータ制御装
置では、ホームランディングのための引き戻し運転中に
進行方向の背後からの乗場呼びが発生すれば大きな減速
度に切り換えて最寄階にその大きな減速度で停止させて
折り返させ、その後乗場呼び発生階まで応答運転するこ
とにより、通常の減速度では停止できないような最近の
最寄階でもエレベータを停止させて折り返しできるよう
にし、背後呼びに対する応答を速くするのである。
【0083】次に、請求項6の発明の実施例を図に基づ
いて説明する。図11は請求項6の発明の一実施例を示
しており、この実施例のエレベータ制御装置の特徴は、
図9に示したエレベータ制御装置に対してさらにホーム
ランディングのための引き戻し運転中に背後呼びが発生
した場合に、運転装置13から与えられる通常減速度で
の停止可能位置データ13cと大減速度での停止可能位
置データ13dを比較し、階床差の有無を判定する階床
差比較装置16を備え、ホームランディング制御装置1
7がこの階床差比較装置16の比較結果に基づき、大減
速度で停止できる最寄階と通常減速度で停止できる最寄
階とに差が出る場合に大減速度に切り換えてエレベータ
を最寄階で停止させて折り返させ、背後呼びに応答させ
るようにし、階床差がない場合には通常の減速度でエレ
ベータを最寄階に停止させて折り返させ、背後呼びに応
答させる制御を行なう機能を備えたところにある。な
お、図9に示した実施例と共通する部分については同一
の符号を付して示してある。
【0084】この実施例のエレベータ制御装置では、通
常運転時にはホームランディング制御装置17が呼び登
録装置4の呼び登録データ4aに基づいて呼び発生階に
応答するように運転指令17aを運転装置13に与える
ことによって運転装置13がエレベータを運転する。そ
して運転装置13からはエレベータかご内に利用客が乗
っているか、走行中か、停止中かなどの状態信号13a
と、エレベータの現在位置データ13bと、通常の減速
度で減速をかけた時に停止できる停止可能位置データ1
3cと、大きな減速度で減速をかけた時に停止できる停
止可能位置データ13dがホームランディング制御装置
17に出力される。そこでホームランディング制御装置
17が呼び登録データ4aを通常減速度での停止可能位
置データ13cと比較し、一致した時に通常減速度での
減速指令17bを運転装置13に出力し、運転装置13
はエレベータを減速させて呼び発生階で停止させる。こ
の後、運転装置13からドア閉による乗客の乗降終了を
示す状態信号13aがホームランディング制御装置17
に入力されると、ホームランディング制御装置17は次
の呼び登録データ4aに基づいて同じように運転制御を
行なう。
【0085】そして、ホームランディング制御は次によ
うにして実行される。ホームランディング制御装置17
は運転装置13からの状態信号13aによって乗り捨て
になったかどうか判定し、また運転装置13からエレベ
ータの現在位置データ13bを受けて停止階位置データ
テーブル5の基準階の位置データ5aと比較する。そこ
で、状態信号13aに基づいて乗り捨てになったことを
判定し、また現在位置データ13bと基準階の位置デー
タ5aとの比較によってエレベータの現在位置が基準階
以外であることを判定した場合、一定時間の経過を待っ
て運転装置13に対して基準階方向への走行指令17a
を出力し、基準階への引き戻し運転指令をかける。
【0086】運転装置13はこの引き戻し運転指令17
aを受けて引き戻し運転を開始し、逐次エレベータの通
常減速度での停止可能位置データ13cと大減速度での
停止可能位置データ13dをホームランディング制御装
置17に与える。
【0087】そこでホームランディング制御装置17は
通常減速度での停止可能位置データ13cが基準階の位
置データ5aと等しくなった時に通常減速度での減速指
令17bを運転装置13に出力し、運転装置13は通常
減速度でエレベータを減速させて基準階に停止させ、ホ
ームランディングのための引き戻し運転が完了する。
【0088】このホームランディングのための引き戻し
運転中に乗場呼びが発生し、呼び登録装置4に登録され
ると、その乗場呼び登録データ4aがホームランディン
グ制御装置17に入力される。ホームランディング制御
装置17はその乗場呼び登録データ4aを見て、引き戻
し運転の進行方向の前方の乗場呼びであればその乗場呼
び登録データ4aと運転装置17からの通常減速度での
停止可能位置データ13cが一致するのを待って通常減
速度での減速指令17bを運転装置13に出力し、運転
装置13はこの減速指令を受けて乗場呼び発生階の手前
で通常減速度での減速を開始し、乗場呼び発生階に通常
通りに停止させる。
【0089】いま反対に、ホームランディングのための
引き戻し運転中に発生した乗場呼び登録データ4aが運
転装置13から与えられる現在位置データ13bよりも
進行方向の背後の階である場合、ホームランディング制
御装置17は階床差比較装置16により運転装置13か
らの通常減速度での停止可能位置データ13cと大減速
度での停止可能位置データ13dとを比較させ、その比
較結果から最寄り停止階に差があるかどうか判定する。
そして最寄り停止階に差が出る場合には、ホームランデ
ィング制御装置17は運転装置13からの大減速度での
停止可能位置データ13dと停止階位置データテーブル
5からの最寄り停止階位置データ5aを比較しながら引
き戻し運転を継続し、これらのデータが一致した時点で
ホームランディング制御装置17は運転装置10に対し
て大減速度での減速指令17cを出力する。その大減速
度での減速指令17cを受けた運転装置13は減速度切
換装置14に対して減速度を通常のものから大減速度に
切換えさせ、この大減速度でエレベータを減速させて最
寄階で停止させて折り返させ、この後、運転装置13に
乗場呼び発生階までエレベータを応答運転させ、通常の
減速度に戻して乗場呼び発生階で停止させる。
【0090】一方、階床差比較装置16による比較結果
から減速度の違いによっても最寄り停止階に差が出ない
場合には、ホームランディング制御装置17は運転装置
13からの通常減速度での停止可能位置データ13cと
停止階位置データテーブル5からの最寄り停止階位置デ
ータ5aを比較しながら引き戻し運転を継続し、これら
のデータが一致した時点でホームランディング制御装置
17は運転装置13に対して通常減速度での減速指令1
7bを出力し、運転装置13によってエレベータを通常
減速度で減速させて最寄階で停止させて折り返させ、こ
の後、乗場呼び発生階までエレベータを応答運転させ
る。
【0091】以上のエレベータ制御装置のホームランデ
ィング制御を図12のフローチャートに基づいて説明す
る。基準階で乗り捨てになれば特に制御を必要としない
ので、まず基準階以外で乗り捨てになったかどうかを判
断し(ステップ601,602)、基準階以外で乗り捨
てになって一定時間以上経過すれば(ステップ60
3)、基準階への引き戻し運転を開始する(ステップ6
04)。
【0092】そしてこのホームランディングのための引
き戻し運転中に乗場呼びが発生しなければ(ステップ6
05)、運転装置13から与えられる通常減速度での停
止可能位置データ13cが基準階の位置データ5aと一
致するまで引き戻し運転を継続し(ステップ606,6
07)、その一致が成立した時点で通常の減速度での減
速を開始して基準階に停止させる(ステップ608)。
【0093】ホームランディングのための引き戻し運転
中に乗場呼びが発生した場合(ステップ605)、その
乗場呼びが背後呼びになるかどうかを判断し(ステップ
609)、背後呼びに該当しなければ通常の乗場呼びに
対する応答を行ない、運転装置13からの停止可能位置
データが乗場呼び発生階に一致するまで通常の走行を続
け、その一致が成立した時に通常減速度での減速をかけ
て停止させ、乗場呼び発生階に停止させる(ステップ6
10)。
【0094】しかしながら、引き戻し運転中の背後呼び
であれば(ステップ609)、通常減速度で停止させる
場合の停止可能な最寄階と大減速度で停止させる場合の
停止可能な最寄階とを比較し(ステップ611,61
2)、最寄停止階が同じであれば、ホームランディング
制御装置17は運転装置13からの通常減速度での停止
可能位置データ13cを選択し(ステップ613)、最
寄停止階が異なる場合には運転装置13からの大減速度
での停止可能位置データ13dを選択し(ステップ61
4)、この選択された減速度での停止可能位置データ1
3cまたは13dに停止最寄階の位置データ5aが一致
するまで引き戻し運転を継続し(ステップ615,61
6)、これらのデータが一致した時にホームランディン
グ制御装置17は運転装置13に選択された減速度での
減速指令17bまたは17cを出力し、エレベータを選
択された減速度で減速させて最寄階で停止させて折り返
させ(ステップ617)、この後、乗場呼び発生階まで
運転装置13によりエレベータを応答運転させ、通常の
減速度で乗場呼び発生階に停止させる(ステップ61
0)。
【0095】こうして、この実施例のエレベータ制御装
置では、必要な場合にだけ、背後呼びに応答すべくエレ
ベータを最寄階に大きな減速度で停止させて折り返さ
せ、背後呼びに応答させることにより、通常のエレベー
タの運転制御とは異なる大きな減速度による停止モード
の使用を必要最小限度に抑え、エレベータ運転の信頼性
を維持し、かつホームランディングのための引き戻し運
転中の背後呼びにする応答を速くする。
【0096】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
ホームランディングのための引き戻し運転中に進行方向
の背後からの乗場呼びが発生すれば、エレベータを即時
停止させて折り返させ、背後からの乗場呼びに応答させ
るようにしているので、ホームランディングのための引
き戻し運転中の背後呼びに対する応答を速くすることが
できる。
【0097】請求項2の発明によれば、ホームランディ
ングのための引き戻し運転中で、かつ急行ゾーン検出手
段が急行ゾーン走行中である時に進行方向の背後からの
乗場呼びが発生すれば、エレベータを即時停止させて折
り返させ、背後からの乗場呼びに応答させるようにして
いるので、特に応答時間がかかる急行ゾーンの引き戻し
運転中の背後呼びに対する応答を速くすることができ
る。
【0098】請求項3の発明によれば、ホームランディ
ングのための引き戻し運転中に進行方向の背後からの乗
場呼びが発生すれば、エレベータを即時停止させて折り
返させ背後からの乗場呼びに応答させる場合にかかる応
答時間とエレベータを最寄階停止させて折り返させ背後
からの乗場呼びに応答させる場合にかかる応答時間との
時間差を計算し、この時間差が所定時間以上である場合
にはエレベータを即時停止させて折り返させ、時間差が
所定時間以内である場合にはエレベータを最寄階停止さ
せて折り返させ、背後からの乗場呼びに応答させるよう
にしているので、通常サービスゾーンのように最寄階停
止によってもそれほど時間がかからないゾーンではエレ
ベータを最寄階停止させて折り返させ、急行ゾーンのよ
うに最寄階停止までに時間がかかりすぎるゾーンではエ
レベータを即時停止させて折り返させ、背後呼びに応答
させることができ、通常のエレベータの運転制御とは異
なる即時停止制御モードの使用を必要最小限度に抑え、
エレベータ運転の信頼性を維持し、かつホームランディ
ングのための引き戻し運転中の背後呼びにする応答を速
くすることができる。
【0099】請求項4の発明によれば、エレベータのホ
ームランディングのための引き戻し運転時にはエレベー
タを低速度運転に切り換え、この引き戻し運転中に進行
方向の背後からの乗場呼びが発生すれば背後からの乗場
呼びに応答させてエレベータを最寄階に停止させて折り
返させ、折り返し後にエレベータを定格速度運転に切り
換えて応答運転させるようにしているので、ホームラン
ディングのための引き戻し運転中に背後呼びが発生した
場合、可能な限り最近の最寄階を通り過ぎないでそこに
確実に停止して折り返し、背後呼びに対する応答を速く
することができる。
【0100】請求項5の発明によれば、ホームランディ
ングのための引き戻し運転中に進行方向の背後からの乗
場呼びが発生すれば大きな減速度に切り換え、その大減
速度で最寄階に停止させて折り返させ、背後呼びに応答
させるようにしているので、背後からの乗場呼びに応答
させてエレベータを通常の減速度で減速させる場合には
停止できないような近くの最寄り停止階にエレベータを
すばやく停止させて折り返させ、背後からの乗場呼びに
応答させることができ、背後呼びに対する応答を速くす
ることができる。
【0101】請求項6の発明によれば、ホームランディ
ングのための引き戻し運転中に進行方向の背後からの乗
場呼びが発生すれば、まず背後からの乗場呼びに応答さ
せてエレベータを大きな減速度で最寄階に停止させる場
合の停止階と通常の減速度で最寄階に停止させる場合の
停止階との階床数の差を求め、停止階床に差がない場合
にはエレベータを通常の減速度で停止可能最寄階に停止
させて折り返させ、停止階床差が存在する場合にはエレ
ベータを大きな減速度で停止可能最寄階に停止させて折
り返させ、背後からの乗場呼びに応答させるようにして
いるので、必要な場合にだけ、背後呼びに応答すべくエ
レベータを最寄階に大きな減速度で停止させて折り返さ
せ、背後呼びに応答させることができ、通常のエレベー
タの運転制御とは異なる大きな減速度による停止モード
の使用を必要最小限度に抑え、エレベータ運転の信頼性
を維持し、かつホームランディングのための引き戻し運
転中の背後呼びにする応答を速くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の一実施例の機能ブロック図。
【図2】上記実施例によるホームランディング制御のフ
ローチャート。
【図3】請求項2の発明の一実施例の機能ブロック図。
【図4】上記実施例によるホームランディング制御のフ
ローチャート。
【図5】請求項3の発明の一実施例の機能ブロック図。
【図6】上記実施例によるホームランディング制御のフ
ローチャート。
【図7】請求項4の発明の一実施例の機能ブロック図。
【図8】上記実施例によるホームランディング制御のフ
ローチャート。
【図9】請求項5の発明の一実施例の機能ブロック図。
【図10】上記実施例によるホームランディング制御の
フローチャート。
【図11】請求項6の発明の一実施例の機能ブロック
図。
【図12】上記実施例によるホームランディング制御の
フローチャート。
【符号の説明】
1 運転装置 2 即時停止装置 3 ホームランディング制御装置 4 呼び登録装置 5 停止階位置データテーブル 6 ホームランディング制御装置 7 急行ゾーンデータテーブル 8 ホームランディング制御装置 9 応答時間算出装置 10 運転装置 11 速度制御装置 12 ホームランディング制御装置 13 運転装置 14 減速度切換装置 15 ホームランディング制御装置 16 階床差比較装置 17 ホームランディング制御装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準階以外で乗り捨てられたエレベータ
    を一定時間後に基準階に引き戻すホームランディング機
    能を有するエレベータ制御装置において、 エレベータの走行を即時停止させる即時停止手段と、 前記ホームランディングのための引き戻し運転中に、進
    行方向の背後からの乗場呼びが発生した時に前記即時停
    止手段により当該エレベータを即時停止させて折り返さ
    せ、背後からの前記乗場呼びに応答させる制御手段とを
    備えて成るエレベータ制御装置。
  2. 【請求項2】 基準階以外で乗り捨てられたエレベータ
    を一定時間後に基準階に引き戻すホームランディング機
    能を有するエレベータ制御装置において、 エレベータの走行を即時停止させる即時停止手段と、 エレベータの急行ゾーン走行を検出する急行ゾーン検出
    手段と、 前記ホームランディングのための引き戻し運転中で、か
    つ前記急行ゾーン走行中に進行方向の背後からの乗場呼
    びが発生した時に、前記即時停止手段によりエレベータ
    を即時停止させて折り返させ、背後からの前記乗場呼び
    に応答させる制御手段とを備えて成るエレベータ制御装
    置。
  3. 【請求項3】 基準階以外で乗り捨てられたエレベータ
    を一定時間後に基準階に引き戻すホームランディング機
    能を有するエレベータ制御装置において、 エレベータの走行を即時停止させる即時停止手段と、 エレベータを最寄階で停止させる最寄階停止手段と、 前記ホームランディングのための引き戻し運転中に進行
    方向の背後からの乗場呼びが発生した時に、前記即時停
    止手段によりエレベータを即時停止させて折り返させ背
    後からの前記乗場呼びに応答させる場合にかかる応答時
    間と、前記最寄階停止手段により当該エレベータを最寄
    階停止させて折り返させ背後からの前記乗場呼びに応答
    させる場合にかかる応答時間との時間差を計算する時間
    差演算手段と、 前記時間差演算手段が求めた時間差が所定時間以上であ
    る場合に前記即時停止手段によりエレベータを即時停止
    させて折り返させ、前記時間差が所定時間以内である場
    合に前記最寄階停止手段によりエレベータを最寄階停止
    させて折り返させ、背後からの乗場呼びに応答させる制
    御手段とを備えて成るエレベータ制御装置。
  4. 【請求項4】 基準階以外で乗り捨てられたエレベータ
    を一定時間後に基準階に引き戻すホームランディング機
    能を有するエレベータ制御装置において、 通常運転の定格速度と前記定格速度よりも遅い低速度と
    の間で切り換えてエレベータを走行させる運転手段と、 エレベータを最寄階で停止させる最寄階停止手段と、 前記ホームランディングのための引き戻し運転時に前記
    運転手段を低速度に切り換えさせる速度切り換え手段
    と、 前記ホームランディングのための引き戻し運転中に進行
    方向の背後からの乗場呼びが発生した時に、背後からの
    前記乗場呼びに応答させて前記最寄階停止手段によりエ
    レベータを最寄階に停止させて折り返させ、折り返し後
    に前記速度切り換え手段により運転手段を定格速度に切
    り換えさせて応答運転させる制御手段とを備えて成るエ
    レベータ制御装置。
  5. 【請求項5】 基準階以外で乗り捨てられたエレベータ
    を一定時間後に基準階に引き戻すホームランディング機
    能を有するエレベータ制御装置において、 通常走行時にエレベータを停止させる時の減速度とホー
    ムランディングのための引き戻し運転時にエレベータを
    停止させる時の大きな減速度との間で減速度を切り換え
    る減速度切り換え手段と、 エレベータを最寄階で停止させる最寄階停止手段と、 前記ホームランディングのための引き戻し運転中に進行
    方向の背後からの乗場呼びが発生した時に、背後からの
    前記乗場呼びに応答させて前記最寄階停止手段によりエ
    レベータを大きな減速度で最寄階に停止させて折り返さ
    せ、背後からの乗場呼びに応答させる制御手段とを備え
    て成るエレベータ制御装置。
  6. 【請求項6】 基準階以外で乗り捨てられたエレベータ
    を一定時間後に基準階に引き戻すホームランディング機
    能を有するエレベータ制御装置において、 通常走行時にエレベータを停止させる時の減速度とホー
    ムランディングのための引き戻し運転時にエレベータを
    停止させる時の大きな減速度との間で減速度を切り換え
    る減速度切り換え手段と、 エレベータを最寄階で停止させる最寄階停止手段と、 前記ホームランディングのための引き戻し運転中に進行
    方向の背後からの乗場呼びが発生した時に、背後からの
    前記乗場呼びに応答させて前記最寄階停止手段によりエ
    レベータを大きな減速度で最寄階に停止させる場合の停
    止階と通常の減速度で最寄階に停止させる場合の停止階
    との階床数の差を求める停止階床差演算手段と、 前記停止階床差が存在する場合に背後からの乗場呼びに
    対して前記減速度切り換え手段により大きな減速度に切
    り換え、前記最寄階停止手段によりエレベータを大きな
    減速度で最寄階に停止させて折り返させ、背後からの乗
    場呼びに応答させる制御手段とを備えて成るエレベータ
    制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012240776A (ja) * 2011-05-18 2012-12-10 Mitsubishi Electric Corp エレベータの速度制御装置
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