JPH07184493A - フタバガキ科樹木の組織培養による植物体再生法 - Google Patents

フタバガキ科樹木の組織培養による植物体再生法

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JPH07184493A
JPH07184493A JP33228893A JP33228893A JPH07184493A JP H07184493 A JPH07184493 A JP H07184493A JP 33228893 A JP33228893 A JP 33228893A JP 33228893 A JP33228893 A JP 33228893A JP H07184493 A JPH07184493 A JP H07184493A
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JP
Japan
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buds
plant
medium
shorea
rooting medium
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Application number
JP33228893A
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English (en)
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Waario Ruumin
ワーリオ ルーミン
Makoto Soda
良 曽田
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NETSUTAIRIN SAISEI GIJUTSU KENKYU KUMIAI
Original Assignee
NETSUTAIRIN SAISEI GIJUTSU KENKYU KUMIAI
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  • Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フタバガキ科樹木の組織培養による植物体再
生法を提供する。 【構成】 フタバガキ科樹木の葉腋を含む枝を培養して
腋芽を誘導し伸長させて根を得、次いで得られる芽を高
濃度のインドール酪酸溶液で処理した後、発根培地で培
養することにより、極めて効率よくフダバガキ科植物の
植物体を再生することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フタバガキ科樹木、特
Shorea属に属するShorea Tarulaの組織培養による植
物体再生法に関する。
【0002】
【従来の技術】フタバガキ科樹木は東南アジアの主要用
材樹種であるが、開花結実が数年に一回であり、鳥獣虫
害が多く、かつ採種後の貯蔵が困難で、数週間で発芽力
を消失する等、実生繁殖が難しいとされている。挿し木
についても研究がなされたが、一般に難しい。このよう
に繁殖力が極めて低いとされているフタバガキ科樹木の
遺伝資源の保存や、増殖等が大きな問題となっている
(Isabelle M.Linington,Plam Cell.Tissue and Organ
Culture 27:81-88.1991 )。近年ではいくつか研究グル
ープがこれらの問題点の解決を目的として、植物組織培
養技術を用いた研究がなされているが、成功した報告が
非常に少ない。特に、Shorea Tarulaについては、今日
まで一例報告がある(Scott ES,AN Rao andCS Loh(198
8)Production of planclets of Shorca roxburghji G.D
on.from embryonic axes cultured in vitro. Annals
of Botany 61:233-236)。しかしながら、この方法は直
接種子から胚組織を培養する方法であり大量増殖の目的
を達成することはできない。従って、より効率的な培養
方法の開発が要望されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、フタ
バガキ科樹木、特にShorea属に属するShorea Tarula
大量増殖を可能にする植物体再生法を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、フタバガキ
科樹木の苗木を用いて、大量増殖を可能にする植物体再
生法を開発することを目的として鋭意研究した結果、フ
タバガキ科樹木の葉腋を含む枝を培養して腋芽を誘導し
得られる芽を発根培地で培養することにより植物体の再
生が可能となり、特に、腋芽を誘導して得られる芽をイ
ンドール酪酸溶液で処理し次いで発根培地で光照射下に
培養することにより、効率良く植物体の再生が可能にな
ることを見出し本発明を完成させた。即ち、本発明は、
フタバガキ科樹木の葉腋を含む枝を培養して腋芽を誘導
し伸長させて芽を得、次いで得られた芽を発根培地に移
植し培養して植物体を得ることを特徴とするフタバガキ
科樹木の植物体再生法である。
【0005】本発明方法によれば、若い苗の枝から頂芽
と同様の生長点構造を有する腋芽を誘導させ、次いで伸
長した芽をインドール酪酸溶液で処理後に、光照射下に
発根培地で培養して根を形成させることにより、植物体
を再生することができる。本発明で対象とするフタバガ
キ科樹木としては、より具体的には、Shorea属に属する
ものが挙げられ、特にShorea Tarulaが更に具体的なも
のとして例示することができる。本発明で用いる培養材
料としては、温室で栽培している当年生苗木から葉腋を
含んだ液を採取したものが用いられる。採取した枝は、
通常の方法に従って、エタノール及び次亜塩素酸ナトリ
ウムあるいは塩化水銀(昇汞水)で表面殺菌を行ない、
滅菌水で洗浄後、培地に置床して培養する。培養に用い
る基本培地としては、無機成分及び炭素源を必須成分と
し、そのほか植物ホルモン、ビタミン、アミノ酸等を含
有する培地が用いられる。無機成分としては、窒素、
燐、カリウム、ナトリウム、カルシウム、硫黄、鉄、マ
ンガン、亜鉛、硼素、モリフデン、塩素、沃素、コバル
ト等の元素を含む無機化合物が用いられる。炭素源とし
ては、炭水化物、例えば蔗糖又は葡萄糖が用いられる。
植物ホルモンとしては、オーキシン、及びサイトカイミ
ンを一緒に用いるのが好ましい。オーキシンとしては、
例えばインドール酪酸(IBA)、ナフタレン酢酸(N
AA)等が挙げられ、サイトカイニンとしては、例え
ば、ベンジルアミノブリン(BAP)、カイネチン、ゼ
アチンなどがあげられる。ビタミンとしては、例えばチ
アミン、ビリドキシン、ニコチン酸等があげられる。ア
ミノ酸としては、例えばグリシン、グルタミン酸、リジ
ン等があげられる。
【0006】実際に培養する際に用いる培地としては、
植物組織培養に用いられる培地、例えばMS培地(Mura
shige T(1962)A revised medium for rapid growth and
bioassays with tobacco tissue cultures,Physiol.Pl
ant.15:473-497) 、B5培地(Gambory OL(1068)Nutrie
nt requirements of suspension cultures of soybean
root cells,Exp.Cell.REs.50:151-158) WP培地(Lloy
d G(1981)Commcrcially feasible micropropagation of
mountain laurel( Kalmia latifolia) by useof shoot
tip culture.Pro.Inc.Proc.Int.Plant Prop.Soc.30:42
1-427) などがあげられる。特にB5培地及びその改良
培地が好ましい。腋芽の誘導及び生長の促進するため、
BAPを0.1−1.0mg/l程度含有する培地を用いる
ことが好ましい。培養は液体培地を用いて行うこともで
きるが、固体培地を用いることが好ましい。固体培地は
ゲル科剤、例えば寒天、ジュランガム等を用いて調製す
ることができる。培地温度は、通常15−35℃、好ま
しくは25℃程度である。光照射下に培養するのが好ま
しく、特に一日当り16時間程度照度1000−300
0ルクスの条件下で培養すると、腋芽の生長が促進され
る。こうして得られる芽は、発根させることができ、し
かも継代培養によって植物体の維持ができる。
【0007】次いで得られた芽を発根培地に移植して発
根させる。本発明では、発根培地で培養する前に、高濃
度のIBA溶液で処理するのが好ましい。より具体的に
は、100〜1000mg/lの濃度のIBA溶液に数分
間、浸すのが好ましい。発根培地としては、前記の無機
成分及び炭素源、ビタミン、アミノ酸等を含有し、IB
Aを0.1−10mg/l含有する培地が好ましい。また培
地の硬さとしては、腋芽と較べてやや柔らかい培地は好
ましい。培養温度は、通常15−35℃、好ましくは2
5℃程度である。一日当り16時間程度、照度1000
−3000ルクスの光照射の条件下で培養するのが好ま
しい。特に照度3000ルクスの条件下で培養すると、
発根が著しく促進されるので好ましい。発根培地に移植
する際には、腋芽から伸長した芽を、無菌条件で1.0
−1.5cmの長さに切り取り、発根培地に移植して培養
するのが好ましい。
【0008】
【発明の効果】本発明方法によれば、試験管内でフタバ
ガキ科植物を短期間に得ることができる。また本発明の
再生法によって得られた再生植物体から、フタバガキ科
植物の大量増殖への可能性が高くなる。
【0009】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。インドネシアから入手したShorea Tarula種子を
温室で発芽させ、養苗した苗木(高さ30−50cm)を
供試した。 (1)材料の滅菌Shorea Tarulaの実生苗の枝(葉腋を含む)を切り取
り、70%エタノールで30秒及び0.2%昇汞水で8
分間、表面滅菌した後、滅菌水で5回洗浄後、1.0−
1.5cmの長さに切り取り、供試した。 (2)腋芽の誘導及び伸長 培地としては、改良B5培地(全量の無機成分及び炭素
源、半量のビタミン及びアミノ酸を含有するB5培地)
にジュランガム0.32%及び植物ホルモンとしてBA
Pを0.5−2.0mg/l、IBAを0.01−0.1mg
/l添加したものを、pH5.8に調整し、殺菌して用い
た。培養温度は26±2℃とし、1日当り16時間、蛍
光灯(3000ルクス)で照明を行った。培養2週間後
に腋芽が誘導された。培養8週間後に1.0−1.5cm
の長さの芽が得られた。 (3)芽の発根 (2)で得られた芽を切り取り、高濃度IBA(100
−1000mg/l)液に短期間(1−5分)で浸した後、
発根培地に移植した。培地としては(2)と同じ培地
に、ジュランガム0.29%、及び植物ホルモンとして
はIBA0.1−0.5mをmg/l添加したものをpH5.
8に調整し、殺菌して用いた。培養温度は26±2℃と
し、一日当り16時間蛍光灯(3000ルクス)で照明
を行った。その結果、培養2−3週間後に根が得られ
た。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フタバガキ科樹木の葉腋を含む枝を培養
    して液芽を誘導し伸長させて芽を得、次いで得られた芽
    を発根培地に移植し培養して植物体を得ることを特徴と
    するフタバガキ科樹木の植物体再生法。
  2. 【請求項2】 得られた芽を、発根培地に移植する前
    に、高濃度のインドール酪酸溶液で処理する請求項1記
    載の植物体再生法。
  3. 【請求項3】 発根培地にて芽を、照度1000〜30
    00ルクスの光照射下に培養する請求項1又は2記載の
    植物体再生法。
  4. 【請求項4】 フタバガキ科樹木がShorea属に属するも
    のである請求項1〜3のいずれか1項記載の植物体再生
    法。
  5. 【請求項5】 フタバガキ科樹木がShorea Tarulaであ
    る請求項1〜4のいずれか1項記載の植物体再生法。
JP33228893A 1993-12-27 1993-12-27 フタバガキ科樹木の組織培養による植物体再生法 Pending JPH07184493A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116034871A (zh) * 2022-11-18 2023-05-02 上海纳米技术及应用国家工程研究中心有限公司 一种贺兰山女蒿的组培快繁方法

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