JPH071837Y2 - 電磁シールド複層ガラス構造 - Google Patents

電磁シールド複層ガラス構造

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JPH071837Y2
JPH071837Y2 JP1989145487U JP14548789U JPH071837Y2 JP H071837 Y2 JPH071837 Y2 JP H071837Y2 JP 1989145487 U JP1989145487 U JP 1989145487U JP 14548789 U JP14548789 U JP 14548789U JP H071837 Y2 JPH071837 Y2 JP H071837Y2
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glass
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conductive
electromagnetic shield
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悟 原田
孝 清水
智 和久井
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、電磁シールド複層ガラス構造に係り、さらに
詳しくは、特に透視性に優れた電磁シールド複層ガラス
構造に関する。
[従来の技術] 昨今のオフィス空間は、高度情報化社会の進展に伴い、
コンピュータ関連機器やレーダ、各種通信機器が発する
種々の電磁波が飛び交うようになっている。
このような電磁波は、電子制御機器などに思わぬ悪影響
を及ぼし、結果的に誤動作を招くなど、種々の電磁波障
害をもたらしている。
また、電磁波の外部への漏洩は、機密保持の観点からも
由々しき問題であり、その効果的な防止策が模索されて
いる。
このような電磁波にまつわる種々の問題は、外部からの
不要な電磁波の侵入を遮断したり、外部への電磁波の漏
洩を防止することでその解決を図ることができ、かかる
観点からは、電磁波を発生させたり、電磁波の影響を受
け易いコンピュータ等の機器類を敢えて地下室に設置し
たり、あるいは窓のない部屋に収容するなどしてその対
応を図っていた。
しかし、地下室や窓のない部屋は、オフイス環境として
は問題であり、特に精神衛生上好ましくなく、このた
め、コンピュータ等の機器類を地上の窓付の部屋に如何
にして電磁波からの影響を少なくして設置するかが問題
となり、その1つとして、建物の窓を電磁シールド構造
のガラス窓とすることで、その対応を図る試みも既に行
われている。
すなわち、建物の窓には、導電膜を積層させたPETフィ
ルムのほか、導電性ワイヤーメッシュやパンチングメタ
ルなどからなる導電材料を2枚のガラス板や透明樹脂板
の間に挟み込み、ポリビニルブチラール等の合せ中間膜
を介して接合した合せガラス構造の窓ガラスを嵌込むこ
とで、電磁シールド機能を付与したものも既に提供され
ている。
[考案が解決しようとする課題] ところで、建物の窓に上記合せガラス構造の窓ガラスを
嵌込むことによっても、それ相応の電磁シールド効果を
得ることはできる。
しかし、例えば導電性ワイヤーメッシュを挟み込む場合
には、モアレ縞の発生による視認性の低下を来すおそれ
があるほか、メッシュ材の色によってはチラツキが生じ
て目を疲れさせるなどの不都合があった。
また、導電膜を積層させたPETフィルムを挟み込む場合
には、紫外線によりPETフィルムが白化し、透過率が低
下するほか、黄変や導電膜の劣化などが生ずる不都合が
あった。
さらに、パンチングメタルを挟み込む場合には、開口率
が制限されるので、電磁シールド性能には高いものがあ
るとしても、透視性や透光性の点に難点があった。
[課題を解決するための手段] 本考案は、従来構造にみられた上記課題に鑑みてなされ
たものであり、その構成上の特徴は、少なくとも2枚の
ガラス板が、スペーサを介し、かつ、シール材により周
端面が封止されて対向配置されて複層ガラス化され、該
複層ガラスの周縁部に一体となって導電性被覆材が覆設
され、少なくとも1枚のガラス板の他方のガラス板側の
対向面に透明導電膜が配設され、該透明導電膜を有する
ガラス板の周縁部には、該透明導電膜の周辺部の少なく
とも一部を覆い、かつ、該透明導電膜及び該導電性被覆
材と導通する導電層が介在配置され、該透明導電膜は、
上記導電性被覆材と導通されたことにある。
また、前記スペーサとシール材とについては、導電性材
料を用いて形成したものを用いるのが好ましい。
[作用] このため、複層ガラスのガラス面には、可視光透過率の
高い透明導電膜が介在するのみであり、したがって、開
放感のある透視性を確保することができる。
しかも、前記透明導電膜は、対向配置されるガラス板の
周縁部を一体となって覆っている導電性被覆材と導通し
ているので、ガラス面に到達した電磁波は、透明導電膜
を介して前記導電性被覆材を経てアースさせることがで
き、電磁シールド効果を付与することができる。
[実施例] 以下、図面に基づいて本考案の実施例を説明する。
第1図は、本考案の好ましい一実施例としての基本構成
を示すものであり、フロートガラスや熱線吸収ガラス、
網入ガラス、線入りガラス等、適宜の所望する性能が付
与されて形成された一対のガラス板12,13は、スペーサ1
8を介して対向配置することで相互間に空気層21が形成
され、かつ、前記スペーサ18と周端面の側との間に形成
される空隙部をシール材22で封止することで複層ガラス
11が形成されている。
一対のガラス板12,13相互間に介在配置される前記スペ
ーサ18は、少なくともその外表面が導電性を有している
ものが用いられ、好ましくは、中空部19を有するアルミ
ニウムや鉄等の導電性金属により形成され、前記中空部
19内に乾燥剤20を収容させてなるものを好適に用いるこ
とができる。
また、前記シール材22は、導電性を有するものが好まし
く、例えば、シリコーン系の一液オキシムタイプ、脱ア
ルコールタイプ、又は二液型アルコールタイプ、若しく
は二液型ブチルタイプのシール素材にカーボン粉、ニッ
ケル金属粉等の導電性粉体を適量混入されてなり、例え
ば体積固有抵抗率が概ね10Ωcm以下のものを好適に用い
ることができる。
また、これらガラス板12,13における対向面には、その
全面にわたり透明導電膜14,15がそれぞれ形成されてい
る。この透明導電膜14,15は、Ag系の低抵抗膜であり、
かつ、可視光線透過率が50%以上で、表面抵抗が15Ω/
□以下であるものが好適である。
さらには、それぞれのガラス板12,13の外周端面と表裏
両面とを含む周縁部には、導電層16,17が形成されてお
り、これら導電層16,17の一部は前記透明導電膜14,15と
それぞれ積層し、導通関係を保持している。この場合に
おける前記導電層16,17は、例えばアルミニウムや銅、
ステンレス等からなる厚さが50μm前後である導電性金
属箔の一側面に、カーボン粉やニッケル金属粉等の導電
性粉体を適量混入してなる厚さが50μm前後である接着
層を有するものを、この接着層を介してガラス板側に貼
着可能に形成したものを好適に用いることができる。
また、対向配置されているガラス板12,13の周縁部に
は、導電性被覆材23が一体となって覆設されており、こ
の導電性被覆材23は、前記導電層16,17と同様に例えば
アルミニウムや銅、ステンレス等からなる厚さが50μm
前後である導電性金属箔の一側面に、カーボン粉やニッ
ケル金属粉等の導電性粉体を適量混入してなる厚さが50
μm前後である接着層を有するものを、この接着層を介
して複層ガラス11の周縁部に貼着可能に形成したものを
好適に用いることができ、この導電性被覆材23は、前記
導電層16,17を介して前記透明導電膜14,15と導通してい
る。
第2図は、第1図に示す実施例の変形例を示すものであ
り、一方の側のガラス板、例えば室内側に位置すること
になるガラス板12の対向面にのみ透明導電膜14と導電層
16とを形成した場合を示し、約30dB/1GHzの電磁シール
ド効果を得ることができる。
本考案は、このようにして構成されているので、前記透
明導電膜14,15は、対向配置されるガラス板12,13の周縁
部を覆う導電性被覆材23と導通させることができる。
又、スペーサ18やシール材22とに導電性を有するものを
用いている場合には、前記透明導電膜14,15と導電性被
覆材23との間の導通関係をより確実なものとすることが
できる。
かくして、複層ガラス11を構成しているガラス板12,13
面に到達した電磁波は、前記透明導電膜14,15により捕
捉させることができ、しかも、この透明導電膜14,15と
導通関係にある前記導電性被覆材23を介して捕捉電磁波
をアースさせることができ、電磁波の室外からの侵入や
室外への漏洩を効果的に防止することができる。
また、ガラス板12,13面に形成されている透明導電膜14,
15は、可視光線透過率が高く透視性を確保することがで
きるのみならず、放射率を抑える機能をも有しているの
で、複層ガラス11に対し防音性能のほか、優れた断熱性
能をも付与することもできる。
[考案の効果] 以上述べたように本考案によれば、複層ガラスのガラス
面には、可視光線透過率の高い透明導電膜が介在してい
るのみであり、したがって、開放感のある透視性を確保
することができる。
しかも、前記透明導電膜は、対向配置されるガラス板の
周縁部を一体となって覆っている導電性被覆材と導通し
ているので、ガラス面に到達した電磁波は、透明導電膜
を介して前記導電性被覆材を経てアースさせることがで
き、所要の電磁シールド効果を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の代表的な実施例を示す要部縦断面
図、第2図は、第1図の変形例を示す要部縦断面図であ
る。 11……複層ガラス、12,13……ガラス板、14,15……透明
導電膜、16,17……導電層、18……スペーサ、19……中
空部、20……乾燥剤、21……空気層、22……シール材、
23……導電性被覆材

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも2枚のガラス板が、スペーサを
    介し、かつ、シール材により周端面が封止されて対向配
    置されて複層ガラス化され、該複層ガラスの周縁部に一
    体となって導電性被覆材が覆設され、少なくとも1枚の
    ガラス板の他方のガラス板側の対向面に透明導電膜が配
    設され、該透明導電膜を有するガラス板の周縁部には、
    該透明導電膜の周辺部の少なくとも一部を覆い、かつ、
    該透明導電膜及び該導電性被覆材と導通する導電層が介
    在配置され、該透明導電膜は、上記導電性被覆材と導通
    されたことを特徴とする電磁シールド複層ガラス構造。
  2. 【請求項2】前記シール材は、導電性材料により形成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の電磁シールド
    複層ガラス構造。
JP1989145487U 1989-12-19 1989-12-19 電磁シールド複層ガラス構造 Expired - Lifetime JPH071837Y2 (ja)

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