JPH07181062A - 光学式エンコーダ - Google Patents

光学式エンコーダ

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JPH07181062A
JPH07181062A JP5323684A JP32368493A JPH07181062A JP H07181062 A JPH07181062 A JP H07181062A JP 5323684 A JP5323684 A JP 5323684A JP 32368493 A JP32368493 A JP 32368493A JP H07181062 A JPH07181062 A JP H07181062A
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JP
Japan
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data
light
hysteresis
outputs
phase
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JP5323684A
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Inventor
Motoshi Momoi
元士 桃井
Fusao Kosaka
扶佐夫 幸坂
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Yokogawa Electric Corp
Original Assignee
Yokogawa Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】消灯時だけではなく、点灯時におけるLSBのバ
ラツキをも低減除去できる光学式エンコーダを実現する
ことにある。 【構成】スリットが一定間隔で多数個設けられたコード
板へ光源から光を照射してスリットを通過する光を光電
変換素子で受光し、これら光電変換素子の出力をデジタ
ル値に変換して演算器に入力することによりコード板の
位置に応じた位相信号を演算出力する光学式エンコーダ
において、この演算器で演算出力される位相角度データ
の変化に対してヒステリシスを付与するヒステリシス処
理部を備えたことを特徴とするもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スリットが一定間隔で
多数個設けられたコード板へ光源から光を照射してスリ
ットを通過する光を光電変換素子で受光し、これら光電
変換素子の出力をデジタル値に変換してコード板の位置
に応じた位相信号を演算出力する光学式エンコーダの改
良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3〜図5を用いて、本発明の前提にな
る光学式エンコーダを説明する。図3は光学式エンコー
ダの位相情報θを検出する要部を示した図、図4はフォ
トダイオードが4素子の場合の出力信号を示した図、図
5はコード板の構成例を示す図である。
【0003】図3において、光源1から光をコード板2
へ照射する。このコード板2は光を通過させるスリット
2bと光を遮断する遮光部2aとが交互に配置されている。
光源1から照射する光が散乱光であるとすれば、例えば
光電変換素子のアレイ3(以下、受光アレイ3と記す…
なお光電変換素子として例えばフォトダイオードを用い
ることができる)には、図3中に示すような正弦波状に
照度が分布する光が加えられる。この受光アレイ3に照
射された正弦波状照度分布波形の位相θはコード板2の
位置(又は角度)に応じて定まり、コード板が移動する
とθの値も変化する。ここで、受光アレイ3に照射され
た正弦波状照度分布の位相θを検出することにより、コ
ード板の位置(又は角度)が測定できる。
【0004】すなわち、各フォトダイオードH1〜H4の出
力電流は、正弦波状照度分布による光の強度に応じた値
となる。この出力電流I1〜I4を増幅器U1〜U4を用いて電
圧に変換し、この変換電圧をスイッチ手段SW1 〜SW4 を
用いて角速度ωでスキャンするとサンプル値の時系列と
なり、図4の破線で示す正弦波状の出力Voが増幅器Uoの
出力として得られる。もっとも図4の破線で示すような
滑らかな正弦波を得るにはフォトダイオードの数をもっ
と増加させる必要がある。図4の波形は図3の波形に相
当するものであり、コード板の移動に伴ってその位相が
シフトするので増幅器Uoの出力Voよりコード板2の位置
を知ることができる。
【0005】ところで、以上のような光学式エンコーダ
における各フォトダイオードの出力信号は、図4の波形
から分かるようにDC的(直流成分を持った信号)であ
る。このため、例えば光電変換素子H1〜H4におけるオフ
セット(暗電流)や光電変換素子の出力を受ける回路系
のオフセット(例えば図3の増幅器U1〜U4のオフセッ
ト)が存在することになり、位相測定の精度が左右され
るという問題がある。
【0006】また、光源(発光ダイオード)と光電変換
素子には温度特性があるので、光源の光パワーと光電変
換素子の出力電流は温度によって変動する。従って、位
相測定の精度が低下するという問題もある。そこで、出
願人は、これらの問題を解決するものとして、特願平3
−129762号(特開平4−231817号,以下、
先願という)により、AD方式の光学式エンコーダを提
案している。この先願の目的は、光電変換素子のオフセ
ットと、回路系のオフセットと、光源の温度特性と、光
電変換素子の温度特性の影響を除去することによって、
高精度にコード板の位相測定を行うことができる光学式
エンコーダを提供することにある。
【0007】図6と図7は先願に係る光学式エンコーダ
の構成例を示す図、図8は図6装置の各部の信号のタイ
ムチャート、図9は光電変換素子と正弦波状照度分布の
関係を示す図である。図6において、光源1は例えば発
光ダイオードで構成され、散乱光を図5に示すコード板
2に照射する。コード板2は図5の如くスリット2bと遮
光部2aが交互に設けられた板であり、その中心部は回転
シャフト40に取り付けられる。
【0008】受光アレイ3は、図9に示すように4個の
光電変換素子H1〜H4で構成される。光電変換素子H1〜H4
は例えばフォトダイオードで構成され、照射された光の
強さを電流に変換して出力する。光源1とコード板2と
受光アレイ3の位置関係は従来例と同様であり、図3の
如く受光アレイ3の受光面に正弦波状照度分布が生じる
ようにそれぞれが配置される。そして、各受光素子H1〜
H4は図9のように正弦波状照度分布の一周期を4等分す
る位置に配列されるので、各光電変換出力は90°ずつ位
相が異なる。
【0009】図9は、各光電変換素子H1〜H4とその出力
電流を電圧に変換するアンプU1〜U4の接続を示した図で
ある。図6,図7では、光電変換素子とアンプのペアを
まとめて光電変換器A1〜A4として描いている。減算器
4,5は例えば差動増幅器で構成され、光電変換器の出
力のうち互いに180 °位相が異なる出力同士を減算す
る。すなわち、減算器4は光電変換器A1とA3の差演算を
行い、減算器5は光電変換器A2とA4の差演算を行う。
【0010】サンプルホールド回路(以下、S/H回路と
言う)6,7は、シーケンスコントローラ11から信号b
が加えられるたびに同時刻に減算器4,5の出力データ
をサンプリングする。マルチプレクサ8は、シーケンス
コントローラ11から加えられる制御信号cによりS/H回
路6,7でホールドした結果を順次切り替えて取り出
し、AD変換器(以下、ADC と言う)9へ加える。ADC 9
は、導入されたアナログ信号をデジタル信号へ変換す
る。つまり、S/H回路6,7とマルチプレクサ8とADC
9は、2つの減算器4,5の同一時刻の出力をデジタル
値に変換するAD変換手段を構成している。
【0011】ドライバ12は、シーケンスコントローラ11
からの制御信号aにより光源1に加える電流をオン・オ
フし、これを点灯したり消灯したりする。演算器10は、
点灯時と消灯時における減算器4の出力の差分を演算す
るとともに、点灯時と消灯時における減算器5の出力の
差分を演算する。そして、この2つの差分から正弦波状
照度分布波形の位相θを演算する。
【0012】シーケンスコントローラ11は、S/H回路
6,7と、マルチプレクサ8と、ADC9と、演算器10
と、ドライバ12を制御する。以上のように構成された図
6装置の動作を説明する。光源1の出力光は、コード板
2のスリット2bを通過して受光アレイ3上に図9の如く
正弦波状照度分布を生じさせる。この照度分布はコード
板2の動きに応じて受光アレイ3上を移動する。光電変
換器A1〜A4の光電変換素子H1〜H4は90°ずつ位相がずれ
ているため、各光電変換器A1〜A4の各出力は次式とな
る。
【0013】 A1=a(sinθ)+b+ε1 (1) A2=a(cosθ)+b+ε2 (2) A3=a(-sinθ)+b+ε3 (3) A4=a(-cosθ)+b+ε4 (4) θ:正弦波状照度分布波形の位相(コード板2の位置に
応じた変数) a:受光アレイ3上での光パワーの振幅 b:光バイアス分 ε1〜ε4:オフセット なお、光バイアス分bは、光源1から受光アレイ3に照
射する光パワーの平均値である。オフセットε1〜ε4
は、光電変換素子H1〜H4のオフセット(暗電流)と、図
9に示すアンプU1〜U4のオフセットなどを含むものであ
る。
【0014】減算器4は、180 °位相が異なる光電変換
器A1とA3の差分を演算するので、 A1−A3=2a sinθ+(ε1−ε3) (5) を出力する。減算器5は、180 °位相が異なる光電変換
器A2とA4の差分を演算するので、 A2−A4=2a cosθ+(ε2−ε4) (6) を出力する。
【0015】S/H 回路6,7は、シーケンスコントロー
ラ11から同一のS/H 信号bが加えられるたびに同期し
て、(5)式,(6)式で示す減算器4,5の出力をサンプリ
ングする。S/H 回路6,7の内容はマルチプレクサ8に
よりそれぞれ選択されてADC 9へ加えられ、それぞれデ
ジタル値に変換される。更に、このデジタル値は演算器
10に送られ、そこで演算を施して位相θを求めることが
できる。
【0016】しかし(5),(6)式にはオフセットε1 〜ε4
が含まれているので、何等の対策を施さずに(5),(6)式
の出力に基づいて位相θを算出すると高精度な位相測定
を行うことができない。そこで先願では、次のように動
作することでこのオフセットの影響を除去している。
【0017】演算器10は、上述した点灯時の測定デー
タ、つまり、(5),(6)式に基づくデジタルデータ、(A1−
A3)と(A2−A4)を内蔵するメモリへ格納しておく。次
に、ドライバ12から光源1に加える電流をオフにして光
源1を消灯させる。この時(1)〜(4)式における光成分は
総べてなくなるので、各光電変換器A1〜A4から出力され
る信号A1´ 〜A4´ はオフセットのみとなる。
【0018】 A1´=ε1 (7) A2´=ε2 (8) A3´=ε3 (9) A4´=ε4 (10) 従って、消灯時における減算器4の出力は、 A1´−A3´=ε1−ε3 (11) となる。また、減算器5の出力は、 A2´−A4´=ε2−ε4 (12) となる。この(11),(12)式の測定データも、上述と同
様、S/H 回路6,7とマルチプレクサ8とADC 9を経て
同時サンプリングされてデジタル値に変換され、演算器
10へ加えられる。
【0019】演算器10は、点灯時と消灯時における減算
器4の出力の差分を演算するとともに、点灯時と消灯時
における減算器5の出力の差分を演算する。すなわち、
演算器10は、内蔵するメモリに格納していた(5),(6)式
で表される測定データを読出して次の演算をする。 (A1−A3)−(A1´−A3´)=2a sinθ (13) (A2−A4)−(A2´−A4´)=2a cosθ (14) つまり、演算器10は、(13),(14)式の演算を行うことで
オフセットε1 〜ε4 が除去された位相θのみのデータ
を得ることができる。
【0020】しかし、振幅aは、光源1(発光ダイオー
ド)の温度特性や経時変化、光電変換素子の温度特性等
で変動するため、(13),(14)式から“a”を除去するの
が望ましい。そこで演算器10で比演算を行うことにより
aを除去した(sinθ/cosθ)を用いて位相θを算出す
る。すなわち、演算器10は、(15)式により、オフセット
の影響がなく、かつ光源1と光電変換素子の温度特性の
影響がない正弦波状照度分布波形の位相θを演算するこ
とができる。
【0021】 θ= tan-1(sinθ/cosθ) (15) 先願では、AD変換手段にて2つの減算器の同一時刻の出
力をデジタル値に変換しているので、高速に回転してい
るコード板の位相θも正確に測定できる。その理由を説
明する。もし、2つの減算器の出力である(5)式と(6)式
の値のサンプリングに時間ズレがあると誤差が生じる。
例えば、コード板2のスリット数が 1000 、回転数3000
rpmの時、(5),(6)式のsinθとcosθは50 KHzとなる。こ
れは周期が20μs であり、1 /100 の位相測定を行うこ
とを考えると、この同時性は、20μs /100 =0.2 μs
が必要である。
【0022】図8は、コード板2が回転している時の
(正弦波状照度分布が時間的に変化している時の)図6
装置の各部の信号のタイムチャートであり、この図を参
照して各部動作のタイミングを説明する。なお、上述で
は、先願を分かり易く説明するため、まず初めに点灯時
の測定データ{(5),(6)式}を取り込み、次に消灯時の
データ{(11),(12)}を取り込むとして説明したが、こ
の順序が逆になってもかまわない。
【0023】図8では、シーケンスコントローラ11から
加える制御信号aにより光源1をまず消灯(LOW)して消
灯時のデータ(オフセットデータ)を取り込み、次に点
灯(HIGH)として点灯時の測定データを得ている(図8
(1)参照)。従って、消灯時と点灯時における減算器
4,5の出力は、図8(2),(3)のようになる。すなわ
ち、消灯時には減算器4から(11)式のオフセットを意味
する電圧Vof1(=ε1−ε3)が出力され、減算器5から
(12)式のオフセットを意味する電圧Vof2(=ε2 −ε4)
が出力される。また、点灯時にはコード板2の回転とと
もに(5),(6)式で示される波形が出力される。
【0024】S/H 回路6,7には消灯時に図8(4)に示
すタイミングでS/H 信号bがシーケンスコントローラ11
から加えられるので、S/H 回路6はデータD1を、S/H 回
路7はデータD3を同一時刻にサンプリングする(図8
(2),(3)参照)。このデータD1とD3はマルチプレクサ8
により順次取り出され、ADC 9へ送られる。すなわち、
図8(4)に示すシーケンスコントローラ11の信号cがHIG
Hの時S/H回路6が選択され、LOW の時S/H 回路7が選択
される。マルチプレクサ8がHIGHの期間、ADC 9にシー
ケンスコントローラ11からAD変換コマンド信号dが加え
られ、ADC 9はS/H 回路6がサンプリングしているオフ
セットデータD1をデジタル値に変換する。S/H 回路7か
らのオフセットデータD3もデジタル値に変換する(図8
(6)参照)。
【0025】演算器10は、シーケンスコントローラ11か
らのデータ取得コマンド信号eのタイミングによりデジ
タルデータD1とD3を取り込み、図示しないメモリに格納
する(図8(7)参照)。点灯時にも上述と同様な動作に
より演算器10は位相角度データD2とD4を取り込む(図8
(7)参照)。その後、シーケンスコントローラ11から演
算コマンドfが加えられ、演算器10はこれを起点として
上述した演算を行い、オフセットと温度特性に影響され
ない位相θを算出する。
【0026】ところで、ADC 9には量子化誤差が必ず存
在する。すなわち、図8で説明したデータD1,D2,D3,D4
の最小ビットLSBは不安定な値である。その結果、この
データD1,D2,D3,D4 の値に基づいて算出された位相θの
分解能は、このADC 9の量子化誤差により制限される。
つまり、ADC 9の最小ビットであるLSBは、入力アナロ
グ信号のレベルが一定であっても、一般に“0”となっ
たり“1”になったりして不安定である。図8の例で言
えば、データD1,D2,D3,D4 の最小ビットLSBは不安定な
値である。従って、この“LSB”を角度θに換算した量
で測定対象の位相θの分解能が決定される。
【0027】先願では、このADC 9の量子化誤差による
影響は、演算器10で以下のような演算を行うことによっ
て低減している。前記したADC 9で得られるデジタルデ
ータの最小ビットLSBのバラツキは、確率的なものであ
る。すなわち、ADC 9に加えられるアナログ信号の値が
安定な場合には、AD変換されたデジタル値の平均を取る
ことによりLSBのバラツキをなくして、前記アナログ信
号の真値により近い値を測定できる。
【0028】オフセットデータ(消灯時のデータ)は、
短時間的にはその値は一定と見ることができる。そこ
で、オフセットデータ(消灯時のデータ)の複数個を演
算器10のメモリに格納し、その平均値をオフセットデー
タ(消灯時のデータ)として用いるようにしている。上
述した数式を参照して説明すると、(11)式で示される(A
1´−A3´)のデータ{図8で言えばD1のデータに相当}
と、(12)式で示される(A2´−A4´)のデータ{図8で言
えばD3のデータに相当}は、LSBのバラツキが含まれな
い“より真値に近いデータ”として得ることができる。
その結果、消灯時に測定するオフセットの値は真値に近
いので、位相θの分解能は向上する。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような先
願の量子化誤差の低減処理によれば、点灯時にはコード
板2が回転してADC 9に加えられるアナログ信号そのも
のが時々刻々と変化するので、(5)式で示される(A1−A
3)のデータ{図8で言えばD2のデータに相当}と(6)式
で示される(A2−A4)のデータ{図8で言えばD4のデー
タに相当}については、LSBのバラツキを除去すること
ができないという問題が残ってしまう。
【0030】一般のアナログ方式のエンコーダではアナ
ログ電圧を電気的に信号処理する際にアナログ的なヒス
テリシス回路を追加することで出力角度のバラツキを抑
制できるが、AD方式のエンコーダではアナログ電圧に
ヒステリシス特性を持たせると後段の演算処理で誤差を
生じてしまうのでLSBのバラツキを除去することはでき
ない。
【0031】本発明は、このような問題点を解決するも
のであり、その目的は消灯時だけではなく、点灯時にお
けるLSBのバラツキをも低減除去できる光学式エンコー
ダを実現することにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】このような問題点を解決
する本発明は、スリットが一定間隔で多数個設けられた
コード板へ光源から光を照射してスリットを通過する光
を光電変換素子で受光し、これら光電変換素子の出力を
デジタル値に変換して演算器に入力することによりコー
ド板の位置に応じた位相信号を演算出力する光学式エン
コーダにおいて、この演算器で演算出力される位相角度
データの変化に対してヒステリシスを付与するヒステリ
シス処理部、を備えたことを特徴とするものである。
【0033】
【作用】ヒステリシス処理部は、現時点で外部に出力す
るとともにメモリに格納されている位相角度データと今
回新たに入力された位相角度データとの差を求めて予め
設定した設定値と比較し、両者の差が設定値よりも大き
い場合には今回新たに入力された位相角度データを出力
し、両者の差が設定値よりも小さい場合には現時点で外
部に出力されている位相角度データをそのまま今回の位
相角度データとして出力する。
【0034】これにより、消灯時だけではなく点灯時に
おけるLSBのバラツキをも低減除去でき、安定した測定
結果が得られる。
【0035】
【実施例】図1は本発明の一実施例の要部を示す回路図
であり、図6と共通する部分には同一の符号を付けてい
る。図において、21はヒステリシス器で、演算器10
からヒステリシスの分解能を設定する設定値データと新
しい位相角度データθiが入力されている。22はメモ
リであり、ヒステリシス器21から現在外部に出力され
ている位相角度データθout,iを格納するとともに、こ
の位相角度データθo ut,iをヒステリシス器21に入力
している。
【0036】このような構成において、ヒステリシス器
21は今回の新しい位相角度データθiと現在外部に出
力されるとともにメモリ22に格納されている位相角度
データθout,iとの差を求め、これらの差が予め設定さ
れているヒステリシスの分解能よりも大きい場合には今
回の新しい位相角度データθiを外部に出力するととも
にメモリ22に格納し、これらの差が予め設定されてい
るヒステリシスの分解能よりも小さい場合には現在外部
に出力されるとともにメモリ22に格納されている位相
角度データθout,iを引き続いて外部に出力する。
【0037】図2はこのような図1の動作説明図であ
り、横軸は入力角度を表し、縦軸は出力角度を表してい
る。そして、実線は入力角度が増加している場合を示
し、破線は入力角度が減少している場合を示している。
また、Rは角度の分解能を示し、HはR/N(N>1)
で表されるヒステリシス幅であって図2ではN=2の例
を示し、Mは整数を示している。
【0038】ここで、角度M・Rを出力する入力角度の
範囲の関係を数式で表すと次のようになる。 角度増加時 M・R−(R−H)/2≦入力≦M・R+(R+H)/
2 角度減少時 M・R−(R+H)/2≦入力≦M・R+(R−H)/
2 すなわち、このように構成することにより、従来のよう
にADC 9でAD変換されたデジタル値の平均を取ることに
よりLSBのバラツキを低減する方法に比べて、光源1が
オンの場合のLSBのバラツキをも低減することができ、
さらに安定した測定結果が得られる。
【0039】なお、ヒステリシスの分解能は固定不変に
限るものではなく、自由に可変設定できるようにしても
よい。また、本発明は図7のように減算器4,5の出力
をそれぞれデジタル値に変換する専用のADC 15,16を設
けるものにも適用できる。この場合、図6装置と比較し
て同一時間当たりのAD処理負担量は半分に減少するの
で、AD変換速度は図6装置に用いるADC 9と比べて遅く
てよい。また、S/H 回路6,7とマルチプレクサ8は不
要となる。
【0040】また、本発明におけるヒステリシス器の機
能は、回路部品で構成してもよいしソフトウェアで実現
してもよい。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
消灯時だけではなく点灯時におけるLSBのバラツキをも
低減除去できる光学式エンコーダが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の要部回路図
【図2】図1の動作説明図
【図3】光学式エンコーダの位相情報θを検出する要部
を示す図
【図4】フォトダイオードが4素子の場合の出力信号を
示す図
【図5】コード板の構成例を示す図
【図6】先願に係る光学式エンコーダの構成例を示す図
【図7】先願に係る光学式エンコーダの別の構成例を示
す図
【図8】図6の各部の信号のタイムチャート
【図9】光電変換素子と正弦波状照度分布の関係を示す
【符号の説明】
1 光源 2 コード板 3 受光アレイ 4,5 減算器 9 ADC 10 演算器 21 ヒステリシス器 22 メモリ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スリットが一定間隔で多数個設けられたコ
    ード板へ光源から光を照射してスリットを通過する光を
    光電変換素子で受光し、これら光電変換素子の出力をデ
    ジタル値に変換して演算器に入力することによりコード
    板の位置に応じた位相信号を演算出力する光学式エンコ
    ーダにおいて、 この演算器で演算出力される位相角度データの変化に対
    してヒステリシスを付与するヒステリシス処理部、を備
    えた光学式エンコーダ。
JP5323684A 1993-12-22 1993-12-22 光学式エンコーダ Pending JPH07181062A (ja)

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