JPH07180206A - 地下埋設式遊水池 - Google Patents
地下埋設式遊水池Info
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- JPH07180206A JPH07180206A JP32478793A JP32478793A JPH07180206A JP H07180206 A JPH07180206 A JP H07180206A JP 32478793 A JP32478793 A JP 32478793A JP 32478793 A JP32478793 A JP 32478793A JP H07180206 A JPH07180206 A JP H07180206A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】多くの熟練工を要することなしに迅速に構築す
ることができ、しかも、内部清掃が容易である上に安全
性の高い地下埋設式遊水池を提供する。 【構成】プレキャストコンクリートブロックにより構成
した周壁1と、この周壁1に包囲された貯水領域2に所
定の間隔で自立させたプレキャストコンクリートブロッ
ク製の複数本の柱部材3と、これら柱部材3の下端部を
埋没させるようにして前記貯水領域2の底部に打設した
現場打ちコンクリート製の底版4と、前記柱部材3の上
端面3a及び周壁1の上端面1aに支持させて前記貯水
領域2上に蓋着した蓋体5とを具備してなる。
ることができ、しかも、内部清掃が容易である上に安全
性の高い地下埋設式遊水池を提供する。 【構成】プレキャストコンクリートブロックにより構成
した周壁1と、この周壁1に包囲された貯水領域2に所
定の間隔で自立させたプレキャストコンクリートブロッ
ク製の複数本の柱部材3と、これら柱部材3の下端部を
埋没させるようにして前記貯水領域2の底部に打設した
現場打ちコンクリート製の底版4と、前記柱部材3の上
端面3a及び周壁1の上端面1aに支持させて前記貯水
領域2上に蓋着した蓋体5とを具備してなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大量の雨水を一時的に
貯留する場合等に好適に使用される地下埋設式遊水池に
関するものである。
貯留する場合等に好適に使用される地下埋設式遊水池に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、遊水池を地下に配設し、その上面
を人工基盤として利用することが行われている。しかし
て、従来の遊水池は、全体が現場打ちコンクリートによ
って構築されるか、箱形の形状をなすプレキャストボッ
クスカルバートを並設することによって構築されるのが
一般的である。
を人工基盤として利用することが行われている。しかし
て、従来の遊水池は、全体が現場打ちコンクリートによ
って構築されるか、箱形の形状をなすプレキャストボッ
クスカルバートを並設することによって構築されるのが
一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、現場打ちコ
ンクリートによる構築は、鉄筋工、型枠大工、あるいは
足場、支保工等の熟練工が必要になる上に、工期の短縮
が難しいという問題がある。特に、柱部材は形状が比較
的複雑である上に数が多いため、該柱部材を構築するた
めの型枠工事や鉄筋工事には熟練工が不可欠であり、そ
の現場工事に多くの時間を費やすことになる。一方、プ
レキャストボックスカルバートを用いたものは、現場打
ちのものに比べて工期を短縮することはできるが、箱形
のボックスカルバートを並設するため側壁部が二重構造
にならざるを得ない。そのため、貯水量が減少するとと
もに必要以上の材料を要し不経済さを免れない。また、
ボックスカルバートを並設することにより形成される二
重壁によって遊水池内部の構造が複雑になるため、内部
清掃等の維持管理に手間がかかるという問題も発生す
る。
ンクリートによる構築は、鉄筋工、型枠大工、あるいは
足場、支保工等の熟練工が必要になる上に、工期の短縮
が難しいという問題がある。特に、柱部材は形状が比較
的複雑である上に数が多いため、該柱部材を構築するた
めの型枠工事や鉄筋工事には熟練工が不可欠であり、そ
の現場工事に多くの時間を費やすことになる。一方、プ
レキャストボックスカルバートを用いたものは、現場打
ちのものに比べて工期を短縮することはできるが、箱形
のボックスカルバートを並設するため側壁部が二重構造
にならざるを得ない。そのため、貯水量が減少するとと
もに必要以上の材料を要し不経済さを免れない。また、
ボックスカルバートを並設することにより形成される二
重壁によって遊水池内部の構造が複雑になるため、内部
清掃等の維持管理に手間がかかるという問題も発生す
る。
【0004】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、前述したような熟練工を不要にし或いは最
小限に止めるとともに工期を無理なく短縮することがで
き、しかも、材料の無駄使いをなくすとともに、内部構
造を簡略化して維持管理を容易にすることができる地下
埋設式遊水池を提供することを目的としている。
れたもので、前述したような熟練工を不要にし或いは最
小限に止めるとともに工期を無理なく短縮することがで
き、しかも、材料の無駄使いをなくすとともに、内部構
造を簡略化して維持管理を容易にすることができる地下
埋設式遊水池を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような手段を講じたものであ
る。すなわち、本発明に係る地下埋設式遊水池は、プレ
キャストコンクリートブロックにより構成した周壁と、
この周壁に包囲された貯水領域に所定の間隔で自立させ
たプレキャストコンクリートブロック製の複数本の柱部
材と、これら柱部材の下端部を埋没させるようにして前
記貯水領域の底部に打設された現場打ちコンクリート製
の底版と、前記柱部材の上端面及び周壁の上端面に支持
させて前記貯水領域上に蓋着した蓋体とを具備してなる
ことを特徴とする。
的を達成するために、次のような手段を講じたものであ
る。すなわち、本発明に係る地下埋設式遊水池は、プレ
キャストコンクリートブロックにより構成した周壁と、
この周壁に包囲された貯水領域に所定の間隔で自立させ
たプレキャストコンクリートブロック製の複数本の柱部
材と、これら柱部材の下端部を埋没させるようにして前
記貯水領域の底部に打設された現場打ちコンクリート製
の底版と、前記柱部材の上端面及び周壁の上端面に支持
させて前記貯水領域上に蓋着した蓋体とを具備してなる
ことを特徴とする。
【0006】柱部材の好ましい形態としては、上端に蓋
体を受けるための受台部分を有し下端側に下方に向かっ
て漸次断面積が増加する錐体形状部分を有してなるもの
を挙げることができる。この場合、種々の深さ寸法の遊
水池に適用し得るようにしたい場合には、柱部材の受台
部分を含む上半部と、錐体形状部分を含む下半部とを
上、下に分離可能にしておくのが望ましい。
体を受けるための受台部分を有し下端側に下方に向かっ
て漸次断面積が増加する錐体形状部分を有してなるもの
を挙げることができる。この場合、種々の深さ寸法の遊
水池に適用し得るようにしたい場合には、柱部材の受台
部分を含む上半部と、錐体形状部分を含む下半部とを
上、下に分離可能にしておくのが望ましい。
【0007】なお、周壁は形状が比較的単純であるた
め、かかる周壁をプレキャストコンクリートブロックに
より構成する代わりに、現場打ちコンクリートにより構
築するようにしてもよい。
め、かかる周壁をプレキャストコンクリートブロックに
より構成する代わりに、現場打ちコンクリートにより構
築するようにしてもよい。
【0008】
【作用】このような構成のものであれば、掘削孔内にプ
レキャストコンクリートブロックを配列させて周壁を構
成するとともに、その周壁内側に複数本の柱部材を自立
させ、しかる後に、前記周壁に囲まれた貯水領域の底部
にコンクリートを打設して底版を構成するだけで、周壁
と底版と柱部材が一体化され、その上に蓋体を載置する
ことによって遊水池が完成する。
レキャストコンクリートブロックを配列させて周壁を構
成するとともに、その周壁内側に複数本の柱部材を自立
させ、しかる後に、前記周壁に囲まれた貯水領域の底部
にコンクリートを打設して底版を構成するだけで、周壁
と底版と柱部材が一体化され、その上に蓋体を載置する
ことによって遊水池が完成する。
【0009】したがって、現場でコンクリートを打設す
るのは型枠の不要な底版形成時だけでよく、従来のよう
に熟練工に頼る必要がなくなる。しかも、この遊水池内
には、上載荷重を支持するための柱部材が所定間隔をあ
けて立設されているだけであるため、内部に二重壁部分
が形成される場合のような材料を無駄使いがなく、ま
た、内部の清掃も容易になる。特に、柱部材の下半部を
錐体形状のものにしておけば、柱部材の外周や柱部材と
底版との間に直角以下の角度で凹陥する入隅部分が存在
しないことになるため、回転ブラシ等を有する洗浄装置
を用いて遊水池内部の洗浄を能率よく行うことが可能と
なる。また、壁ではなく柱部材によって蓋体を支持する
ようにしておけば、遊水池内の見通しが良好なものにな
るため、水を導入する際に、内部に作業員が残留してい
ないかどうかを確認することが容易になる。すなわち、
この種の遊水池は、例えば、防災調整池等として使用さ
れる場合があり、この際には、清掃作業終了後に直ちに
水を流し込むことが考えられる。このような使用態様の
場合であっても、本考案の構成によれば、内部構造が簡
単であるため作業員の確認が容易であり、高い安全性を
確保することが可能となる。
るのは型枠の不要な底版形成時だけでよく、従来のよう
に熟練工に頼る必要がなくなる。しかも、この遊水池内
には、上載荷重を支持するための柱部材が所定間隔をあ
けて立設されているだけであるため、内部に二重壁部分
が形成される場合のような材料を無駄使いがなく、ま
た、内部の清掃も容易になる。特に、柱部材の下半部を
錐体形状のものにしておけば、柱部材の外周や柱部材と
底版との間に直角以下の角度で凹陥する入隅部分が存在
しないことになるため、回転ブラシ等を有する洗浄装置
を用いて遊水池内部の洗浄を能率よく行うことが可能と
なる。また、壁ではなく柱部材によって蓋体を支持する
ようにしておけば、遊水池内の見通しが良好なものにな
るため、水を導入する際に、内部に作業員が残留してい
ないかどうかを確認することが容易になる。すなわち、
この種の遊水池は、例えば、防災調整池等として使用さ
れる場合があり、この際には、清掃作業終了後に直ちに
水を流し込むことが考えられる。このような使用態様の
場合であっても、本考案の構成によれば、内部構造が簡
単であるため作業員の確認が容易であり、高い安全性を
確保することが可能となる。
【0010】なお、周壁をプレキャストコンクリートブ
ロックにより構成する代わりに、現場打ちコンクリート
により構築するようにした場合でも、周壁は形状が比較
的単純であるため、型枠工事にも熟練を用する度合いが
低い。そのため、この場合であっても、熟練工の削減や
工期の短縮化を図ることは可能である。
ロックにより構成する代わりに、現場打ちコンクリート
により構築するようにした場合でも、周壁は形状が比較
的単純であるため、型枠工事にも熟練を用する度合いが
低い。そのため、この場合であっても、熟練工の削減や
工期の短縮化を図ることは可能である。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図1〜図8を参
照して説明する。
照して説明する。
【0012】この地下埋設式遊水池は、図1及び図8に
示すように、プレキャストコンクリートブロックにより
構成した周壁1と、この周壁1に包囲された貯水領域2
に所定の間隔で自立させたプレキャストコンクリートブ
ロック製の複数本の柱部材3と、これら柱部材3の下端
部を埋没させるようにして前記貯水領域2の底部に打設
した現場打ちコンクリート製の底版4と、前記柱部材3
の上端面3a及び周壁1の上端面1aに支持させて前記
貯水領域2上に蓋着した蓋体5とを具備してなる。
示すように、プレキャストコンクリートブロックにより
構成した周壁1と、この周壁1に包囲された貯水領域2
に所定の間隔で自立させたプレキャストコンクリートブ
ロック製の複数本の柱部材3と、これら柱部材3の下端
部を埋没させるようにして前記貯水領域2の底部に打設
した現場打ちコンクリート製の底版4と、前記柱部材3
の上端面3a及び周壁1の上端面1aに支持させて前記
貯水領域2上に蓋着した蓋体5とを具備してなる。
【0013】詳述すれば、前記周壁1は、図2及び図7
に示すように、プレキャストコンクリートブロック製の
複数枚の壁部材6と、プレキャストコンクリートブロッ
ク製の4個の隅部材7とをPC鋼材等の適宜な連結手段
(図示せず)により液密に緊締結合してなるもので、掘
削孔の底部に形成した水平な基礎(図示せず)上に載設
される。壁部材6は、図3に示すように、下端部6aを
厚肉化してなる板状のもので、下端部6aの内面に差し
筋8を装着するためのインサートが設けてある。隅部材
7は、図4に示すように、周壁1の四隅に配設されるも
ので、平面視L形をなしており、厚肉化した下端部7a
の内面に差し筋8を装着するためのインサートが設けて
ある。
に示すように、プレキャストコンクリートブロック製の
複数枚の壁部材6と、プレキャストコンクリートブロッ
ク製の4個の隅部材7とをPC鋼材等の適宜な連結手段
(図示せず)により液密に緊締結合してなるもので、掘
削孔の底部に形成した水平な基礎(図示せず)上に載設
される。壁部材6は、図3に示すように、下端部6aを
厚肉化してなる板状のもので、下端部6aの内面に差し
筋8を装着するためのインサートが設けてある。隅部材
7は、図4に示すように、周壁1の四隅に配設されるも
ので、平面視L形をなしており、厚肉化した下端部7a
の内面に差し筋8を装着するためのインサートが設けて
ある。
【0014】柱部材3は、図5に示すように、四角盤状
の受台部分3bと、この受台部分3bの下端に連続して
設けられた中間角柱部分3cと、この中間角柱部分3c
の下端に連続して設けられ下方に向かって漸次断面積が
増加する錐体形状部分3dと、この錐体形状部分3dの
下端に連続して設けられた下端角柱部分3eとからな
る。中間角柱部分3cは、断面正方形をなすもので、そ
の一辺寸法を、錐体形状部分3dの上端の一辺寸法と合
致させてある。錐体形状部分3dは、正四角錐の尖端部
分を切除した形態をなすもので、各部の断面は正方形を
なしている。下端角柱部分3eは、断面正方形をなすも
ので、その一辺寸法を、前記錐体形状部分3dの下端の
一辺寸法と合致させてある。下端角柱部分3eの外面に
は、差し筋9を装着するためのインサートが設けてあ
る。
の受台部分3bと、この受台部分3bの下端に連続して
設けられた中間角柱部分3cと、この中間角柱部分3c
の下端に連続して設けられ下方に向かって漸次断面積が
増加する錐体形状部分3dと、この錐体形状部分3dの
下端に連続して設けられた下端角柱部分3eとからな
る。中間角柱部分3cは、断面正方形をなすもので、そ
の一辺寸法を、錐体形状部分3dの上端の一辺寸法と合
致させてある。錐体形状部分3dは、正四角錐の尖端部
分を切除した形態をなすもので、各部の断面は正方形を
なしている。下端角柱部分3eは、断面正方形をなすも
ので、その一辺寸法を、前記錐体形状部分3dの下端の
一辺寸法と合致させてある。下端角柱部分3eの外面に
は、差し筋9を装着するためのインサートが設けてあ
る。
【0015】蓋体5は、図6に示すように、プレキャス
トコンクリート製のもので、平面視正方形の盤状形態を
なしている。蓋体5の一辺は、柱部材3の配列ピッチに
対応させてある。なお、図1では図示を省略してある
が、所定の蓋体5には、作業員が出入りするための出入
口等が設けてある。
トコンクリート製のもので、平面視正方形の盤状形態を
なしている。蓋体5の一辺は、柱部材3の配列ピッチに
対応させてある。なお、図1では図示を省略してある
が、所定の蓋体5には、作業員が出入りするための出入
口等が設けてある。
【0016】この遊水池は、次のような手順で構築され
る。まず、地盤に所要深さの掘削穴を設け、その掘削穴
の底部に水平な基礎を形成する。しかる後に、その基礎
上に複数枚の壁部材6と4個の隅部材7とを配列させ、
それら壁部材6同士、及び壁部材6と隅部材7とをPC
鋼材等により液密に結合して周壁1を構築する。また、
その周壁1に囲まれた貯水領域2に、複数本の柱部材3
を縦横に同一のピッチで自立させる(図7参照)。そし
て、これら各柱部材3の下端角錐部分3eに装着した差
し筋9や、壁部材6及び隅部材7の下端部内面に装着し
た差し筋8を利用して貯水領域2の底部に鉄筋を配設
し、その底部にコンクリートを打設して底版4を形成す
る。この現場打ちコンクリートが硬化して強度を発現し
た段階で、周壁1と柱部材3が底版4を介して一体化さ
れ、貯水が可能な状態となる(図2及び図8参照)。底
版4は、柱部材3の下端部たる下端角柱部分3eが埋没
する厚みに打設する。その後、周壁1の上端面1aと柱
部材3の上端面3a間、及び、隣設する柱部材3の上端
面3aにそれぞれ蓋体5を載置して貯水領域2上を閉塞
することによって遊水池が完成する(図1参照)。蓋体
5の一辺は、柱部材3の配設ピッチに対応させてあるた
め、各柱部材3上には、4枚の蓋体5のコーナ部がそれ
ぞれ載置されることになる。
る。まず、地盤に所要深さの掘削穴を設け、その掘削穴
の底部に水平な基礎を形成する。しかる後に、その基礎
上に複数枚の壁部材6と4個の隅部材7とを配列させ、
それら壁部材6同士、及び壁部材6と隅部材7とをPC
鋼材等により液密に結合して周壁1を構築する。また、
その周壁1に囲まれた貯水領域2に、複数本の柱部材3
を縦横に同一のピッチで自立させる(図7参照)。そし
て、これら各柱部材3の下端角錐部分3eに装着した差
し筋9や、壁部材6及び隅部材7の下端部内面に装着し
た差し筋8を利用して貯水領域2の底部に鉄筋を配設
し、その底部にコンクリートを打設して底版4を形成す
る。この現場打ちコンクリートが硬化して強度を発現し
た段階で、周壁1と柱部材3が底版4を介して一体化さ
れ、貯水が可能な状態となる(図2及び図8参照)。底
版4は、柱部材3の下端部たる下端角柱部分3eが埋没
する厚みに打設する。その後、周壁1の上端面1aと柱
部材3の上端面3a間、及び、隣設する柱部材3の上端
面3aにそれぞれ蓋体5を載置して貯水領域2上を閉塞
することによって遊水池が完成する(図1参照)。蓋体
5の一辺は、柱部材3の配設ピッチに対応させてあるた
め、各柱部材3上には、4枚の蓋体5のコーナ部がそれ
ぞれ載置されることになる。
【0017】しかして、このような構成のものであれ
ば、現場でコンクリートを打設するのは型枠の不要な底
版4の形成時だけでよいため、型枠大工等の熟練工は不
要になる。しかも、この遊水池内には、上載荷重を支持
するための柱部材3が所定間隔をあけて立設されている
だけであるため、内部に二重壁部分が形成される場合の
ような材料を無駄使いがなく、また、内部の清掃も容易
になる。特に、柱部材3の下半部を錐体形状のものにし
てあるので、柱部材3の外周や柱部材3と底版4との間
に直角以下の角度をなして凹陥する入隅部分が存在しな
いことになる。そのため、回転ブラシを有した洗浄装置
等を用いて遊水池内部の洗浄を能率よく行うことが可能
となる。また、壁ではなく柱部材3によって蓋体5を支
持するようにしておけば、遊水池内の見通しが良好なも
のになるため、水を内部に導入する直前の作業員の退避
連絡や確認等を容易にかつ確実に行うことが可能とな
り、安全性を飛躍的に向上させることができる。
ば、現場でコンクリートを打設するのは型枠の不要な底
版4の形成時だけでよいため、型枠大工等の熟練工は不
要になる。しかも、この遊水池内には、上載荷重を支持
するための柱部材3が所定間隔をあけて立設されている
だけであるため、内部に二重壁部分が形成される場合の
ような材料を無駄使いがなく、また、内部の清掃も容易
になる。特に、柱部材3の下半部を錐体形状のものにし
てあるので、柱部材3の外周や柱部材3と底版4との間
に直角以下の角度をなして凹陥する入隅部分が存在しな
いことになる。そのため、回転ブラシを有した洗浄装置
等を用いて遊水池内部の洗浄を能率よく行うことが可能
となる。また、壁ではなく柱部材3によって蓋体5を支
持するようにしておけば、遊水池内の見通しが良好なも
のになるため、水を内部に導入する直前の作業員の退避
連絡や確認等を容易にかつ確実に行うことが可能とな
り、安全性を飛躍的に向上させることができる。
【0018】なお、図示実施例では、柱部材や壁部材を
縦横に同一個数配列させて平面視正方形の遊水池を構築
した場合について説明したが、本発明は必ずしもこのよ
うなものに限定されるものではなく、縦横の配列個数を
異ならせて平面視長方形ものにしてもよい。あるいは、
隅部材の形態を変更して四角形以外の多角形をなす平面
視形状のものにしたり、壁部材を湾曲形状のものにし
て、平面視円形或いは楕円形等のものにしてもよい。ま
た、周壁は、現場打ちコンクリートにより構築してもよ
く、その場合には、さらに自由な全体形状を実現するこ
とができる。
縦横に同一個数配列させて平面視正方形の遊水池を構築
した場合について説明したが、本発明は必ずしもこのよ
うなものに限定されるものではなく、縦横の配列個数を
異ならせて平面視長方形ものにしてもよい。あるいは、
隅部材の形態を変更して四角形以外の多角形をなす平面
視形状のものにしたり、壁部材を湾曲形状のものにし
て、平面視円形或いは楕円形等のものにしてもよい。ま
た、周壁は、現場打ちコンクリートにより構築してもよ
く、その場合には、さらに自由な全体形状を実現するこ
とができる。
【0019】また、柱部材も図示実施例のものに限られ
ず、断面円形その他のものであってもよい。また、図9
に示すように、柱部材3を、上半部3A(3A1 〜3A
3 )と下半部3Bとに分離可能に構成してもよい。ここ
で、上半部3Aは、受台部分3bと中間角柱部分3cと
からなり、下半部3Bは、錐体形状部分3dと下端角柱
部分3eとからなる。このようにしておけば、例えば、
上半部3Aとして、何種類かの高さ寸法を有するもの
(3A1 〜3A3 )を用意しておけば、下半部3Bは共
通のものを使用しても種々の槽内高さ寸法を有する遊水
池を簡単に構築することが可能となる。
ず、断面円形その他のものであってもよい。また、図9
に示すように、柱部材3を、上半部3A(3A1 〜3A
3 )と下半部3Bとに分離可能に構成してもよい。ここ
で、上半部3Aは、受台部分3bと中間角柱部分3cと
からなり、下半部3Bは、錐体形状部分3dと下端角柱
部分3eとからなる。このようにしておけば、例えば、
上半部3Aとして、何種類かの高さ寸法を有するもの
(3A1 〜3A3 )を用意しておけば、下半部3Bは共
通のものを使用しても種々の槽内高さ寸法を有する遊水
池を簡単に構築することが可能となる。
【0020】その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲
で、種々変形可能である。
で、種々変形可能である。
【0021】
【発明の効果】本発明は、以上のような構成であるか
ら、現場での型枠工事や複雑な鉄筋工事を省略或いは削
減しつつ構築することができ、多くの熟練工を要するこ
となしに迅速かつ確実に施工することができるものであ
る。しかも、内部には柱部材が存在するのみであって二
重壁等は一切存在しないため、内部清掃等の保守管理が
容易である上に、内部に入った作業員等への連絡や存在
確認等を確実に行うことができ、安全性を無理なく高め
ることができるという効果を奏する。
ら、現場での型枠工事や複雑な鉄筋工事を省略或いは削
減しつつ構築することができ、多くの熟練工を要するこ
となしに迅速かつ確実に施工することができるものであ
る。しかも、内部には柱部材が存在するのみであって二
重壁等は一切存在しないため、内部清掃等の保守管理が
容易である上に、内部に入った作業員等への連絡や存在
確認等を確実に行うことができ、安全性を無理なく高め
ることができるという効果を奏する。
【図1】本発明の一実施例を示す平面図。
【図2】同実施例の蓋体を蓋着する前の段階を示す平面
図。
図。
【図3】同実施例の周壁を構成する壁部材を示す斜視
図。
図。
【図4】同実施例の周壁を構成する隅部材を示す斜視
図。
図。
【図5】同実施例の柱部材を示す斜視図。
【図6】同実施例の蓋体を示す斜視図。
【図7】同実施例の構築過程を示す斜視図。
【図8】同実施例の構築過程を示す斜視図。
【図9】本発明の他の実施例を示す分解斜視図。
1…周壁 1a…上端面 2…貯水領域 3…柱部材 3A…上半部 3B…下半部 3a…上端面 3b…受台部分 3c…中間角柱部分 3d…錐体形状部分 3e…下端部(下端角柱部分) 4…底版 5…蓋体 6…壁部材 6a…下端部 7…隅部材 7a…下端部
Claims (4)
- 【請求項1】プレキャストコンクリートブロックにより
構成した周壁と、この周壁に包囲された貯水領域に所定
の間隔で自立させたプレキャストコンクリートブロック
製の複数本の柱部材と、これら柱部材の下端部を埋没さ
せるようにして前記貯水領域の底部に打設した現場打ち
コンクリート製の底版と、前記柱部材の上端面及び周壁
の上端面に支持させて前記貯水領域上に蓋着した蓋体と
を具備してなることを特徴とする地下埋設式遊水池。 - 【請求項2】柱部材が、上端に蓋体を受けるための受台
部分を有し下端側に下方に向かって漸次断面積が増加す
る錐体形状部分を有してなることを特徴とする請求項1
記載の地下埋設式遊水池。 - 【請求項3】柱部材の受台部分を含む上半部と、錐体形
状部分を含む下半部とを上、下に分離可能に構成したこ
とを特徴とする請求項2記載の地下埋設式遊水池。 - 【請求項4】現場打ちコンクリート製の周壁と、この周
壁に包囲された貯水領域に所定の間隔で自立させたプレ
キャストコンクリートブロック製の複数本の柱部材と、
これら柱部材の下端部を埋没させるようにして前記貯水
領域の底部に打設した現場打ちコンクリート製の底版
と、前記柱部材の上端面及び周壁の上端面に支持させて
前記貯水領域上に蓋着した蓋体とを具備してなることを
特徴とする地下埋設式遊水池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5324787A JP2891079B2 (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | 地下埋設式遊水池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5324787A JP2891079B2 (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | 地下埋設式遊水池 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14731496A Division JP2879426B2 (ja) | 1996-06-10 | 1996-06-10 | 地下遊水構造物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07180206A true JPH07180206A (ja) | 1995-07-18 |
JP2891079B2 JP2891079B2 (ja) | 1999-05-17 |
Family
ID=18169678
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP5324787A Expired - Fee Related JP2891079B2 (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | 地下埋設式遊水池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2891079B2 (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6266978U (ja) * | 1985-10-07 | 1987-04-25 |
-
1993
- 1993-12-22 JP JP5324787A patent/JP2891079B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6266978U (ja) * | 1985-10-07 | 1987-04-25 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2891079B2 (ja) | 1999-05-17 |
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