JPH07179345A - 坐 剤 - Google Patents

坐 剤

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JPH07179345A
JPH07179345A JP27628494A JP27628494A JPH07179345A JP H07179345 A JPH07179345 A JP H07179345A JP 27628494 A JP27628494 A JP 27628494A JP 27628494 A JP27628494 A JP 27628494A JP H07179345 A JPH07179345 A JP H07179345A
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JP
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suppository
present compound
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methyl
present
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JP27628494A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Shibata
祀行 柴田
Miwako Kawada
美和子 川田
Kazumaro Yamada
一磨呂 山田
Yuuko Nagamatsu
有子 永松
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Original Assignee
Welfide Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 2−(2−メチル−5H−1−ベンゾピラ
ノ〔2,3−b〕ピリジン−7−イル)プロピオン酸
N,N−ジメチルカルバモイルメチルエステルと、メタ
クリル酸・メタクリル酸メチルコポリマーなどの腸溶性
高分子、およびブチルヒドロキシトルエンなどの安定化
剤を含有することを特徴とする吸収性および安定性が改
善された坐剤。 【効果】 本発明の坐剤は、経口剤とほぼ同等の速効
性及び血中濃度推移を示し、抗炎症・解熱・鎮痛作用を
有することから、胃腸管障害のある患者や小児などの経
口投与が困難な患者にも投与ができる。さらに、本発明
の坐剤は、坐剤中の本化合物の分解が抑えられることか
ら、長期保存の可能な坐剤を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、強力な抗炎症・鎮痛・
解熱作用を有する非ステロイド系消炎鎮痛剤として有用
な2−(2−メチル−5H−1−ベンゾピラノ〔2,3
−b〕ピリジン−7−イル)プロピオン酸N,N−ジメ
チルカルバモイルメチルエステル(一般名をメプラノプ
ロフェン アルバメルという。以下、本化合物と称する
こともある)の吸収性および安定性が改善された坐剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】2−(2−メチル−5H−1−ベンゾピ
ラノ〔2,3−b〕ピリジン−7−イル)プロピオン酸
N,N−ジメチルカルバモイルメチルエステルは、強力
な抗炎症・鎮痛・解熱作用を有することが特開平1−2
5782号公報に記載されている。また、経口製剤に関
しては特開平2−268117号公報に記載されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本化合物は強力な抗炎
症・鎮痛・解熱作用を有する2−(2−メチル−5H−
1−ベンゾピラノ〔2,3−b〕ピリジン−7−イル)
プロピオン酸をN,N−ジメチルカルバモイルメチルエ
ステル体としたプロドラッグである。そのため優れた抗
炎症・鎮痛・解熱作用とともに胃腸管障害が少ないとい
う望ましい特性を備えた薬剤である。
【0004】本化合物は、そのプロドラッグ化により、
胃腸管障害の副作用が軽減されてはいるが、胃腸管障害
を有する患者や小児などでは軽微の胃腸管障害の副作用
が問題となる場合も生じるため、経口投与以外の投与方
法が必要とされている。他の投与方法として、近年、抗
炎症・鎮痛・解熱剤において直腸投与製剤が開発されて
いる例が多い。本発明者らは、従来公知の方法で本化合
物の直腸投与を試みたが、吸収量が低く、問題を有して
いた。
【0005】また、坐剤の直腸からの吸収を改善するた
めに、水溶性高分子またはシクロデキストリンなどを配
合させることが知られている。例えば、特開平1−31
3419号公報には、水溶性高分子固体中に分散させた
薬物の直腸投与製剤組成物が、インターナショナル・ジ
ャーナル・オブ・ファーマシューティクス、1989
年、第57巻、第107ペ−ジには水溶性のシクロデキ
ストリン類とビフェニル酢酸エチルエステルとの複合体
坐剤が開示されている。そこで、上記の方法で本化合物
の直腸投与を試みたが、経口投与に比べ吸収量が低く、
発現効果の点から問題を有していた。
【0006】一方、特開平4−202134号公報に
は、本化合物と腸溶性高分子との固体分散体について記
載され、この固体分散体が経口用持効性製剤の製造に用
いられることが開示されている。しかし、この固体分散
体は経時的に本化合物が分解され、安定性に欠けるとい
う欠点を有していた。
【0007】また、上記特許は本化合物自体の吸収の遅
延について検討したものであり、且つ経口製剤について
のみ記載したのものであり、本化合物と腸溶性高分子と
の固体分散体が坐剤に使用できることは何ら記載されて
いない。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、まず第1
に本化合物の坐剤の吸収性の改善について鋭意研究を行
った結果、上記の水溶性高分子、腸溶性高分子およびシ
クロデキストリンなどのうち、特に、本化合物と腸溶性
高分子を含有する坐剤、なかでも本化合物と腸溶性高分
子との固体分散体を含有する坐剤が直腸吸収を改善で
き、錠剤とほぼ同等の速効性および血中濃度推移を示す
ことを見いだした。
【0009】本発明者らは、更に安定な実用的製剤とす
るために鋭意研究を行った結果、本発明の安定化剤を含
有させることにより、安定な坐剤が得られることを見い
出して本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明は以下の通りである。 (1)2−(2−メチル−5H−1−ベンゾピラノ
〔2,3−b〕ピリジン−7−イル)プロピオン酸N,
N−ジメチルカルバモイルメチルエステルと腸溶性高分
子および安定化剤を含有することを特徴とする吸収性お
よび安定性が改善された坐剤。 (2)2−(2−メチル−5H−1−ベンゾピラノ
〔2,3−b〕ピリジン−7−イル)プロピオン酸N,
N−ジメチルカルバモイルメチルエステルと腸溶性高分
子からなる固体分散体を含有することを特徴とする前記
1記載の坐剤。 (3)腸溶性高分子がメタクリル酸・メタクリル酸メチ
ルコポリマーである前記1または2記載の坐剤。 (4)安定化剤がブチルヒドロキシトルエンである前記
1、2または3記載の坐剤。
【0011】本発明に用いられる有効成分としての2−
(2−メチル−5H−1−ベンゾピラノ〔2,3−b〕
ピリジン−7−イル)プロピオン酸N,N−ジメチルカ
ルバモイルメチルエステルは、上記した特開平1−25
782号公報に記載されているように、2−(2−メチ
ル−5H−1−ベンゾピラノ〔2,3−b〕ピリジン−
7−イル)プロピオン酸とN,N−ジメチル−2−クロ
ロアセトアミドとを、好ましくは塩基の存在下、反応に
不活性な溶媒中反応させることにより製造される。
【0012】本発明に使用される腸溶性高分子として
は、メタクリル酸・メタクリル酸メチルコポリマー、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、酢酸フ
タル酸セルロース、カルボキシメチルエチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサ
クシネート、酢酸トリメリテイト酸セルロース、酢酸フ
タル酸ポリビニルなどが挙げられ、好ましくはメタクリ
ル酸・メタクリル酸メチルコポリマーである。
【0013】腸溶性高分子の使用量は、本化合物1重量
部に対して0.5〜3重量部が適当である。
【0014】本発明に使用される安定化剤としては、ブ
チルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソー
ル、没食子酸プロピル、アスコルビン酸パルミテート、
dl−α−トコフェロール、ノルジヒドログアレチック
酸、エデト酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸
水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、メタ亜硫酸ナトリ
ウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、ホルムアルデヒドナトリ
ウムスルホキシラート、L−アスコルビン酸、エリソル
ビン酸、システイン、アセチルシステイン、チオグリセ
ロールなどが挙げられ、好ましくはブチルヒドロキシト
ルエンである。
【0015】安定化剤の使用量は、本化合物1重量部に
対して0.01〜1重量部が適当である。
【0016】本発明の固体分散体は、本化合物と腸溶性
高分子と安定化剤とを有機溶媒に溶解し、混合物を減圧
乾燥して溶媒を留去することによって製造される。用い
られる有機溶媒としては、エタノール、イソプロピルア
ルコール、ジクロロメタン、アセトニトリルまたはそれ
らの任意の混合溶媒が挙げられ、腸溶性高分子1重量部
に対して5〜50重量部、好ましくは10〜20重量部
である。
【0017】このようにして得られる固体分散体は通
常、微粉末であり、大きさは100〜500ミクロンで
ある。また、固体分散体の製造に際し、必要に応じて、
賦形剤、保存剤、界面活性剤等を加えてもよい。
【0018】本発明の坐剤は、あらかじめ溶融しておい
た適当な基剤に、本化合物と腸溶性高分子からなる固体
分散体を攪拌し、均一に分散させ、常法に従って成型す
ることによって製造される。本発明坐剤に用いられる基
剤としては、通常用いられる基剤が使用でき、動植物性
油脂類(オリーブ油、トウモロコシ油、ヒマシ油、綿実
油、小麦胚芽油、カカオ油、牛脂、豚脂、羊毛脂、ター
トル脂、スクワレン、硬化油等)、鉱物性油脂(ワセリ
ン、白色ワセリン、固形パラフィン、流動パラフィン、
脱水ラノリン、シリコン油等)、ロウ類(ホホバ油、カ
ルナウバロウ、ミツロウ、ラノリン等)のほかに、部分
合成もしくは全合成グリセリン脂肪酸エステル(ラウリ
ン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の
直鎖飽和脂肪酸または、オレイン酸、リノール酸、リノ
レン酸等の直鎖不飽和脂肪酸などの中級または高級脂肪
酸のモノ、ジ、またはトリグリセライド)が用いられ
る。これらグリセリン脂肪酸エステルの市販品の例とし
ては、ウイテップゾール((ダイナミットノーベル社製
):これは炭素数12〜18の飽和脂肪酸モノ・ジ・
トリ・グリセライドの混合物である。詳細には、ウイテ
ップゾールHシリーズ(例えば、ウイテップゾールH
5、H12、H15、H19、H32、H35、H3
7、H39、H42、H175、H185等)、ウイテ
ップゾールWシリーズ(例えば、ウイテップゾールW2
5、W31、W35、W45等)、ウイテップゾールE
シリーズ(例えば、ウイテップゾールE75、E76、
E79、E85等)、ウイテップゾールSシリーズ(例
えば、ウイテップゾールS52、S55、S58等)が
挙げられる。)、ファーマゾール(日本油脂社製)、イ
ソカカオ(花王社製)、SB((鐘淵化学社製)及び
(太陽油脂社製):これは炭素数10〜18の飽和脂肪
酸のモノ・ジ・トリ・グリセライドの混合物である。詳
細にはSB−H、SB−E、SB−AM等が挙げられ
る。)、ノパタ(ヘンケル社製)、サポイヤー((ガッ
トフォーズ社製):これは炭素数10〜18の飽和脂肪
酸のモノ・ジ・トリ・グリセライドの混合物である。詳
細にはサポイヤーNA、サポイヤーOS、サポイヤーA
S、サポイヤーBS、サポイヤーBM、サポイヤーDM
等が挙げられる。)、マサエスタリナム((ダイナミッ
トノーベル社製):これは炭素数10〜18の飽和脂肪
酸のモノ・ジ・トリ・グリセライドの混合物である。詳
細にはマサエスタリナムA、AB、B、BB、BC、B
CF、C、D、E、BDおよびマサエスタリナム299
等が挙げられる。)、ミグリオール810及びミグリオ
ール812((ダイナミットノーベル社製):これは炭
素数8〜12の飽和脂肪酸のトリグリセライドの混合物
である。前述の部分合成もしくは全合成グリセリン脂肪
酸エステルの配合に際しては、必要に応じこれらを一種
またはそれ以上配合して用いる。)等が挙げられる。こ
れら基剤の配合量は全体の50.0〜99.4重量%で
ある。
【0019】また、本発明坐剤には必要に応じて、賦形
剤、保存剤、界面活性剤、芳香剤、着色剤、pH調整
剤、精製水等坐剤製造に通常用いられる添加物を加えて
もよい。
【0020】本坐剤で用いられる剤型としては、常温で
固型、体温で溶融する肛門坐剤、液状の基剤に分散させ
た軟膏状あるいはかん腸液状のもの、例えば直腸投与ソ
フトカプセル、直腸投与注入器等を用いる剤型が用いら
れる。なお、本坐剤は冷蔵庫保存することが好ましい。
【0021】本発明の坐剤における本化合物の含有量
は、その薬効を発現する量であればよく、患者の年齢や
症状等により適宜選択されるが、通常坐剤1個中5〜9
0mgの範囲にあることが好ましい。
【0022】
【作用】このようにして得られる本発明の坐剤は、経口
剤とほぼ同等の速効性及び血中濃度推移を示し、抗炎症
・解熱・鎮痛作用を有することから、胃腸管障害のある
患者や小児などの経口投与が困難な患者にも投与ができ
る。さらに、本発明の坐剤は、坐剤中の本化合物の分解
が抑えられることから、長期保存の可能な坐剤を提供で
きる。
【0023】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳し
く説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0024】実施例1 本化合物 2g、メタアクリル酸・メタアクリル酸メチ
ルコポリマー 6g及び安定化剤としてブチルヒドロキ
シトルエン 0.1gをエタノール−ジクロロメタン
(1:1)混液150mlに溶解し、混合物を60℃で
2時間減圧乾燥した。残渣を室温で4時間乾燥すると、
固体分散体が得られた。得られた固体分散体 1.82
25gを40℃で溶融したウイテップゾールH15
9.0525gに加えて、攪拌し分散させた。均一に分
散したものを1個0.725gとなるようにコンテナに
充填し1個0.725g中本化合物 30mgを含有す
る坐剤を得た。
【0025】実施例2 実施例1と同様な方法で得られた固体分散体 1.82
25gを40℃で溶融したウイテップゾールH15 1
3.1775gに加えて、攪拌し分散させた。均一に分
散したものを1個1gとなるようにコンテナに充填し1
個1g中本化合物 30mgを含有する坐剤を得た。
【0026】実施例3 実施例1と同様な方法で得られた固体分散体 1.82
25gを40℃で溶融したウイテップゾールH15 1
6.1775gに加えて、攪拌し分散させた。均一に分
散したものを1個1.2gとなるようにコンテナに充填
し1個1.2g中本化合物 30mgを含有する坐剤を
得た。
【0027】実施例4 実施例1と同様な方法で得られた固体分散体 0.60
75gを40℃で溶融したウイテップゾールH15 1
7.3925gに加えて、攪拌し分散させた。均一に分
散したものを1個1.2gとなるようにコンテナに充填
し1個1.2g中本化合物10mgを含有する坐剤を得
た。
【0028】実施例5 実施例1と同様な方法で得られた固体分散体 3.64
5gを40℃で溶融したウイテップゾールH15 1
4.355gに加えて、攪拌し分散させた。均一に分散
したものを1個1.2gとなるようにコンテナに充填し
1個1.2g中本化合物 60mgを含有する坐剤を得
た。
【0029】実施例6 本化合物 2g、メタアクリル酸・メタアクリル酸メチ
ルコポリマー 6g及び安定化剤 0.1gをエタノー
ル−ジクロロメタン(1:1)混液150mlに溶解
し、混合物を60℃で2時間減圧乾燥した。残渣を室温
で4時間乾燥すると、固体分散体が得られた。得られた
固体分散体を用いて実施例1の方法で坐剤を試製した。
【0030】参考例1 本化合物 2g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース
6g、軽質無水ケイ酸 4g及び安定化剤としてブチ
ルヒドロキシトルエン 0.1gをエタノール−ジクロ
ロメタン(1:1)混液150mlに溶解し、混合物を
60℃で2時間減圧乾燥した。残渣を室温で4時間乾燥
すると、固体分散体が得られた。得られた固体分散体
2.7225gを40℃で溶融したウイテップゾールH
15 8.1525gに加えて、攪拌し分散させた。均
一に分散したものを1個0.725gとなるようにコン
テナに充填し1個0.725g中本化合物 30mgを
含有する坐剤を得た。
【0031】参考例2 本化合物 1gと2−ヒドロキシプロピル−β−シクロ
デキストリン 4gを乳鉢中で混練法により調製した。
得られた混練末 2.25gを40℃で溶融したウイテ
ップゾールH15 8.625gに加えて、攪拌し分散
させた。均一に分散したものを1個0.725gとなる
ようにコンテナに充填し1個0.725g中本化合物
30mgを含有する坐剤を得た。
【0032】参考例3 本化合物 1gとβ−シクロデキストリン 3.2gを
乳鉢中で混練した。得られた混練末 1.89gを40
℃で溶融したウイテップゾールH15 8.986gに
加えて、攪拌し分散させた。均一に分散したものを1個
0.725gとなるようにコンテナに充填し1個0.7
25g中本化合物 30mgを含有する坐剤を得た。
【0033】比較例1 特開平2−268117号公報に記載の方法に従って、
本化合物30mg、ヒドロキシプロピルセルロース、シ
ョ糖脂肪酸エステルを混合粉砕し、その混合粉砕末に乳
糖、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、トウモロ
コシデンプン、ステアリン酸マグネシウムを添加し混合
した後打錠し、得られた基錠にヒドロキシプロピルメチ
ルセルロースを含有するフィルム膜をコーティングし、
錠剤を得た。
【0034】比較例2 本化合物 0.45gを40℃で溶融したウイテップゾ
ールH15 17.55gに加えて、攪拌し分散させ
た。均一に分散したものを1個1.2gとなるようにコ
ンテナに充填し1個1.2g中本化合物 30mgを含
有する坐剤を得た。
【0035】
【発明の効果】次に試験例により本発明の坐剤の効果を
説明する。
【0036】試験例1 実施例1〜3、参考例1〜3及び比較例2で得られた坐
剤(1坐剤中薬物 30mg含有)、比較例1(1錠剤
中薬物 30mg含有)で得られた錠剤を体重10〜1
1kgのビーグル犬3匹にそれぞれ投与し、本化合物の
活性代謝物(2−(2−メチル−5H−1−ベンゾピラ
ノ〔2,3−b〕ピリジン−7−イル)プロピオン酸)
の血中濃度を高速液体クロマトグラフィーを用いて定量
した。図1に各製剤の投与後12時間に到るまでの血中
濃度曲線下面積(AUC0-12h )を示す。表1に各製剤
の各種パラメーター、すなわち最高血中濃度(Cmax
)、最高血中濃度に達する時間(Tmax )、投与後1
2時間に到るまでの血中濃度曲線下面積(AU
0-12h )を示す。
【0037】
【表1】
【0038】上記の試験例から、本化合物と腸溶性高分
子との固体分散体を含有させることによって、直腸吸収
が改善でき、錠剤とほぼ同等の速効性および血中濃度推
移を示す坐剤を得ることができる。
【0039】試験例2
上記実施例1の方法を用いて、各安定化剤を含有させた
坐剤を冷蔵庫(密栓)に1ヶ月保存し、高速液体クロマ
トグラフィーを用いて本化合物の分解物について定量し
た。その結果を表2に示す。
【0040】
【表2】
【0041】上記のように安定化剤を含有することで安
定な坐剤が得られた。特にブチルヒドロキシトルエンの
安定化効果が最も優れていた。表中、酸化体とは本化合
物に対する5−オキソ体である。
【0042】試験例3 上記で得られた坐剤を冷蔵庫(密栓)に1年間保存し、
高速液体クロマトグラフィーを用いて本化合物の分解物
について定量した結果を示す。
【0043】
【表3】
【0044】上記のように安定化剤を含有することで安
定な坐剤が得られた。特にブチルヒドロキシトルエンの
安定化効果が最も優れていた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例3および比較例1〜2で得られた坐剤と
錠剤の血中濃度推移を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永松 有子 福岡県築上郡吉富町大字小祝955番地 吉 富製薬株式会社創薬第二研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2−(2−メチル−5H−1−ベンゾピ
    ラノ〔2,3−b〕ピリジン−7−イル)プロピオン酸
    N,N−ジメチルカルバモイルメチルエステルと腸溶性
    高分子および安定化剤を含有することを特徴とする吸収
    性および安定性が改善された坐剤。
  2. 【請求項2】 2−(2−メチル−5H−1−ベンゾピ
    ラノ〔2,3−b〕ピリジン−7−イル)プロピオン酸
    N,N−ジメチルカルバモイルメチルエステルと腸溶性
    高分子からなる固体分散体を含有することを特徴とする
    請求項1記載の坐剤。
  3. 【請求項3】 腸溶性高分子がメタクリル酸・メタクリ
    ル酸メチルコポリマーである請求項1または2記載の坐
    剤。
  4. 【請求項4】 安定化剤がブチルヒドロキシトルエンで
    ある請求項1、2または3記載の坐剤。
JP27628494A 1993-11-11 1994-11-10 坐 剤 Pending JPH07179345A (ja)

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JP5-282539 1993-11-11

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005020960A1 (ja) * 2003-08-29 2005-03-10 Sato Pharmaceutical Co., Ltd. 直腸投与用製剤

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005020960A1 (ja) * 2003-08-29 2005-03-10 Sato Pharmaceutical Co., Ltd. 直腸投与用製剤

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