JPH0717845B2 - 樹脂用改質剤 - Google Patents

樹脂用改質剤

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JPH0717845B2
JPH0717845B2 JP1019303A JP1930389A JPH0717845B2 JP H0717845 B2 JPH0717845 B2 JP H0717845B2 JP 1019303 A JP1019303 A JP 1019303A JP 1930389 A JP1930389 A JP 1930389A JP H0717845 B2 JPH0717845 B2 JP H0717845B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は樹脂用改質剤に関する。
[従来の技術] 樹脂の改質が、異なつた性質を持つポリマー同志をブレ
ンドするポリマーブレンドにより盛んに検討されてい
る。たとえば、ポリアミド樹脂とポリエステル樹脂とエ
チレン−不飽和グリシジル化合物の共重合体とのポリマ
ーブレンドが知られている(例えは特開昭60-21726号公
報)。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら従来のものは、流動性が低下するなど問題
があつた。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、上記問題点を解決するため検討した結
果、本発明に到達した。
すなわち本発明はポリアミドに親和性のある重合体
(a)のブロック(A)と芳香族ビニル系重合体(b)
および/またはポリエステルに親和性のある重合体
(c)のブロック(B)を有する重合体からなる樹脂用
改質剤である。
ポリアミドに親和性のある重合体(a)としては、三員
環以上のラクタムの開環(共)重合体、重縮合可能なア
ミノ酸の共重縮合体、ジカルボン酸とジアミンとの
(共)重縮合体等のポリアミドおよびポリアミドに親和
性のある基を分子内に含有するビニル系モノマーを構成
単位として含むビニル系重合体等が挙げられる。
三員環以上のラクタムの開環(共)重合体としては、ε
−カプロラクタム、ドデカノラクタム、カプリルラクタ
ム、エナントラクタム等の開環(共)重合体、重縮合可
能なアミノ酸の(共)重縮合体としてはアミノカプロン
酸、11−アミノウンデカン酸等のアミノ酸の(共)重縮
合体が挙げられる。ジカルボン酸とジアミンの(共)重
縮合体としてはヘキサメイレンジアミン、ノナメチレン
ジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレン
ジアミン、メタキシリレンジアミン、ポリテトラメチレ
ングリコールの末端アミノ化物等のジアミンと、テレフ
タル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳
香族ジカルボン酸類、アジピン類、セバシン酸、ドデカ
ン2塩基酸、グルタール酸等の炭素数2〜30の脂肪族ジ
カルボン酸類、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式
ジカルボン酸等のジカルボン酸との(共)重縮合体等が
挙げられる。
上記のポリアミドに親和性のある重合体(a)のうち好
ましいのはジアミンとジカルボン酸との重縮合体であ
る。
芳香族ビニル系重合体(b)としては、芳香族ビニル化
合物またはこれと共重合可能な他のビニル化合物との重
合体または共重合体が使用できる。この芳香族ビニル化
合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、
ジメチルスチレン、t−ブチルスチレン、ビニルトルエ
ン、クロルビニルトルエン、アセトキシスチレン、ヒド
ロキシスチレン等を挙げることができる。共重合可能な
他のビニル化合物としては、(メタ)アクリル酸、(メ
タ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリルな
どが挙げられる。芳香族ビニル系重合体(b)のうち好
ましいものは、スチレンの重合体およびスチレンとアク
リロニトリルの共重合体である。
これら芳香族ビニル系重合体の分子量は、数平均で通常
1000〜60000、好ましくは3000〜30000である。
ポリエステルに親和性のある重合体(c)としては、ジ
カルボン酸および/またはそのエステル等のジカルボン
酸成分とジオール成分の重縮合体が挙げられる。
ジカルボン酸成分としては前のポリアミドに親和性のあ
る重合体(a)の項で記載したジカルボン酸および/ま
たはそれらのエステルおよびこれらの二種以上が用いら
れる。これらのうち好ましいものは、テレフタル酸、イ
ソフタル酸、アジピン酸およびそのエステルである。
ジオール成分としてはエチレングリコール、1,3−プロ
パンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジ
オールなどの脂肪族ジオール類、シクラヘキサンジオー
ル等の脂環式ジオール類、ビスフェノールA、ビスフェ
ノールAのエチレンオキシドおよび/またはプロピレン
オキシド付加物、ポリテトラメチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のポ
リアルキレングリコール類およびこれらの二種以上が用
いられる。これらのうち好ましいものはエチレングリコ
ール、1,6−ヘキサンジオールおよびビスフェノールA
のエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド
付加物である。
またオリカプロラクトン、もポリエステルに親和性のあ
る重合体(d)として挙げられる。
これらの重合体の分子量に特に制限はないが、数平均で
通常1000〜50000、好ましくは3000〜20000である。
本発明の改質剤の製造方法としは以下のようなものが挙
げられる。
I.末端アミノ基を有するポリアミドに親和性のある重合
体と末端カルボン酸基を有する、芳香族ビニル系重合体
および/またはポリエステルに親和性のある重合体とを
反応させる方法、または、末端カルボン酸基を有するポ
リアミドに親和性のある重合体とカルボン酸基と反応性
を有する末端基を有する、芳香族ビニル系重合体および
/またはポリエステルに親和性のある重合体とを反応さ
せる方法。
II.末端アミノ基を有するポリアミドに親和性のある重
合体と末端ジカルボン酸基を有する、芳香族ビニル系重
合体および/またはポリエステルに親和性のある重合体
とを反応させる方法。
III.末端ジカルボン酸基を有する、芳香族ビニル系重合
体および/またはポリエステルに親和性のある重合体と
ジアミンおよびジカルボン酸とを反応させる方法。
IV.放射線処理したポリアミドに親和性のある重合体に
ビニル系モノマーを反応させる方法 これらのうちIまたはIIの方法が好ましい。
Iの末端アミノ基を有する重合体としては重合体(a)
の項で説明した各種重縮合体および重合体が挙げられ
る。重縮合体でジカルボン酸とジアミンとの(共)重縮
合体の場合は、ジカルボン酸とジアミンとの反応モル比
によつて末端アミノ基型にすることができる。すなわち
ジアミンをジカルボン酸より過剰モル用いて重縮合させ
て末端アミノ基型ポリアミドを得ることができる。三員
環以上のラクタムの開環(共)重合体および重縮合可能
なアミノ酸の共重縮合体の場合は、通常末端にアミノ基
を有している。
末端カルボン酸基を有する、芳香族ビニル系重合体およ
び/またはポリエステルに親和性のある重合体でビニル
系重合体のものはカルボン酸基を有する連鎖移動剤の存
在下でビニル系モノマーを重合させたものが使用でき
る。この連鎖移動剤としてはメルカプタン化合物が使用
できる。この場合チオグリコール酸等が使用できる。ポ
リエステルに親和性のある重合体で重縮合体の場合はジ
カルボン酸成分とジオール成分との反応モル比によつて
末端カルボン酸基型にすることができる。すなわちジル
ボン酸成分をジオール成分より過剰モル用いて重縮合さ
せて末端カルボン酸基型のポリエステルに親和性のある
重合体を得ることができる。
末端カルボン酸基を有するポリアミドに親和性のある重
合体でジカルボン酸とジアミンとの(共)重縮合体の場
合は、ジカルボン酸成分をジオール成分より過剰モル用
いて重縮合せせて得たものが使用できる。重縮合可能な
アミノ酸の重縮合体の場合は通常片末端にカルボン酸基
を有する。
末端にカルボン酸基と反応性の基を有する、芳香族ビニ
ル系重合体および/またはポリエステルに親和性のある
重合体でカルボン酸基と反応性の基としてはアミノ基、
水酸基等が挙げられる。末端にカルボン酸基と反応性の
基を有する芳香族ビニル系重合体および/またはポリエ
ステルに親和性のある重合体でビニル系重合体のものと
しては、末端基に対応する基を有する連鎖移動剤の存在
下でビニル系モノマーを重合させたものが使用できる。
この連鎖移動剤としてはメルカプタン化合物が使用でき
る。末端水酸基型の場合は2−メルカプトエタノールな
ど、末端アミノ基型の場合2−アミノエタンチオール等
が使用できる。重合方法は上記Iと同様の方法が用いら
れる。ポリエステルに親和性のある重合体でジカルボン
酸成分とジオール成分の重縮合体の場合は、ジオール成
分をジカルボン酸成分より過剰モル用いて重縮合させて
末端水酸基型のポリエステルに親和性のある重合体を得
ることができる。
上記末端アミノ基を有するポリアミドに親和性のある重
合体と末端カルボン酸基を有する、芳香族ビニル系重合
体および/またはポリエステルに親和性のある重合体を
反応させる方法、または、末端カルボン酸基を有するポ
リアミドに親和性のある重合体とカルボン酸基と反応性
を有する末端基を有する芳香族ビニル系重合体および/
またはポリエステルに親和性のある重合体を反応させる
方法としては、これらの重合体同志を通常のアミド製造
法、エステル製造法に従い脱水縮合反応を行なえばよ
い。このとき無溶剤系で反応を行なつても、ベンゼン、
トルエン、キシレン、クロルベンゼン等の溶剤を用いて
反応を行なつてもよい。また反応性を高めるため、一旦
カルボン酸基を酸クロライドにして縮合反応を行なつて
もい。さらに触媒を用いることもできる。触媒として
は、Mg,P,S,Ca,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Sr,Mo,Pd,S
u,Ba,Pb系化合物を使用すればよい。
一例を示せばアミド型縮合反応、エステル型縮合反応、
とともに通常120℃〜240℃に加熱し数時間縮合反応を行
ない、その後減圧昇温してブロツク(A)およびブロツ
ク(B)を有する重合体を得ることができる。
IIで用いる末端アミノ基を有するポリアミドに親和性の
ある重合体としてはIと同様のものが使用できる。末端
ジカルボン酸基を有する、芳香族ビニル系重合体および
/またはポリエステルに親和性のある重合体としてはビ
ニル系重合体で、ジカルボン酸基を有する連鎖移動剤の
存在下でビニル系モノマーを重合させたものが使用でき
る。この連鎖移動剤としてはメルカプタン系化合物が使
用できる。チオリンゴ酸などが挙げられる。重合方法と
してはIと同様のものが用いられる。
上記の末端アミノ基を有するポリアミドに親和性のある
重合体と末端ジカルボン酸基を有する、芳香族ビニル系
重合体および/またはポリエステルに親和性のある重合
体との反応はIと同様にして脱水縮合反応を行なえばよ
い。この時、同時にポリアミドに親和性のある重合体
(a)の項で挙げたジアミンおよびジカルボン酸を用い
てもよい。
IIIで末端ジカルボン酸基を有する、芳香族ビニル系重
合体および/またはポリエステルに親和性のある重合体
としてはIIと同様なものが使用できる。ジアミンおよび
ジカルボン酸としては、IIで挙げたものが使用できる。
反応は、溶剤の存在下、Iと同様にして脱水縮合反応を
行なえばよい。
上記IIおよびIIIの方法ではポリアミドに親和性のある
重合体の主鎖に芳香族ビニル系重合体および/またはポ
リエステルに親和性のある重合体の枝がグラフトしたグ
ラフト体が得られる。
IVの方法は種々の公知の方法が使用できる。例えば、高
分子工学講座15 放射線高分子化学(高分子学会編)p1
07〜136、特公昭35-7834号、特公昭36-3393号、同36-42
50号、同36-3697号各公報等の参考文献に記載されてい
る様な方法を用いることができる。
本発明の改質剤は公知の種々の樹脂に使用できる。例え
ば、熱硬化性樹脂(ホルムアルデヒド樹脂、フェノール
樹脂、アミノ樹脂、不飽和ポリエステル、エポキシ樹
脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、熱硬化
性ポリウレタン等)、以下の熱可塑性樹脂、例えばポリ
オレフイン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、エ
チレン−α−オレフイン共重合体、プロピレン−α−オ
レフイン共重合体、ポリ−4−メチルペンテン、ポリブ
テン等)、スチレン系樹脂(ポリスチレン、AS樹脂、AB
S樹脂、AAS樹脂、AES樹脂、ACS樹脂、MBS樹脂、スチレ
ン−ブタジエン樹脂,HIPS等)、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、アイオノマー、ポリアセタール、ポ
リアミド(ナイロン6,ナイロン66,ナイロン610,ナイロ
ン11,ナイロン12等)、ポリカーボネート、オリフェニ
レンエーテルなどの芳香族ポリエーテル類、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
アリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポ
リイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンスルフイ
ド、エラストマー類(エチレン−プロピレンゴム、エチ
レン−アクリル酸エステル共重合体、EPDM、ブタジエン
ゴム、スチレン−(水添)共役ジエン系エラストマー、
ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマ
ー、熱可塑性ポリウレタン等)などの樹脂およびこれら
の二種以上の樹脂組成物の改質剤として使用できる。こ
れらのうち、スチレン系樹脂、ポリアミド、ポリカーボ
ネート、芳香族ポリエーテル類、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート、からなる群より
選ばれる樹脂または樹脂組成物に用いるのが好ましく、
ポリアミド、芳香族ポリエーテル類、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、からなる群
より選ばれる樹脂または樹脂組成物に用いるのが特に好
ましい。
本改質剤の樹脂に対する添加量は対象樹脂または樹脂組
成物100重量部に対して、通常0.1〜30重量部、好ましく
は1〜15重量部である。
本改質剤の樹脂との混合は公知の各種混合機を用いて実
施できる。例えば、押し出し機、ブラベンダー、ニーダ
ー、バンバリーミキサーなどである。
[実施例] 以下実施例により、本発明をさらに説明するが、これに
限定されるものではない。以下記載において部および%
はそれぞれ重量部および重量%を意味する。
なお、実施例および比較例に記した成形品の特性評価は
以下の方法により実施した。
(1)衝撃強度:ASTM D256ノッチ付,3.2mm厚 (2)熱変性形温度:ASTM D648 (3)流動性:渦巻金型を用いて射出成形した時の流動
長、いわゆるスパイラルフロー長(厚さ2mm)を測定し
た。
(4)寸法変化:成形後、湿度50%,23℃の状態に7日
間放置した時の成形品の寸法と、成形直後の成形品の寸
法の差を成形直後の成形品の寸法に対する百分率で表わ
した。
製造例1 ヘキサメチレンジアミン570部、アジピン酸342部、テレ
フタル酸408部をステンレス製セパラブルコルベンに仕
込み、窒素気流下180〜230℃で8時間脱水重縮合を行な
いアミン価40のアミノ基末端ポリアミド(以下PA−1と
略記)を得た。分子量2800であつた。
製造例2 攪拌機、還流冷却器、滴下ロート2本、温度計およびガ
ス吹き込み口を備えたフラスコにスチレン20部、キシレ
ン80部、チオグリコール酸0.1部を仕込んだ。一方の滴
下ロート(滴下ロート1)にスチレン80部、チオグリコ
ール酸0.15部を仕込んだ。もう一方の滴下ロート(滴下
ロート2)にアゾビスシアノ吉草酸1.2部、テトラヒド
ロフラン20部を仕込んだ。フラスコ内液温を80℃に昇温
し、窒素気流下、液温を80℃に保つたまま、滴下ロート
1より内容物を3時間、滴下ロート2より内容物を4時
間かけて滴下した。滴下終了後さらに2時間80℃を保つ
た。このときのスチレンの重合率は98.7%であつた。溶
剤を溜去して99部の末端カルボン酸基を有するポリスチ
レン(以下PS−1と略記)を得た。分子量4000、酸価19
であつた。
製造例3 チオグリコール酸をチオリンゴ酸に変えた以外は製造例
2と同様にして、末端にジカルボン酸基を有するポリス
チレン(以下PS−2と略記)を得た。スチレンの重合率
は97.4%、分子量4800、酸価23であつた。
製造例4 テレフタル酸200部、ビスフェノールAのプロピレンオ
キシド2モル付加物350部を140〜240℃で、窒素気流
下、8時間反応させた後、さらに減圧下230℃でさらに
4時間反応させて酸価35のポリエステル(以下PES−1
と略記)を得た。
実施例1 PA−1 280部、PS−1 295部をキシレン中で脱水しながら
6時間反応したのち、キシレンを溜去し酸価1、アミン
価10の本発明の改質剤(以下SA−1と略記)を得た。
実施例2 PA−1 560部、PS−2 490部を実施例1と同様にして反応
させ、酸価1、アミン価11の本発明の改質剤(以下SA−
2と略記)を得た。
実施例3 PA−1 280部、PES−1 640部をキシレン中で脱水しなが
ら8時間反応したのち、キシレンを溜去して分子量800
0、アミン価13の本発明の改質剤(以下EA−1と略記)
を得た。酸価は検出されなかつた。
実施例4 ナイロン66(商品名、レオナ66 1300S、旭化成(株)製
以下PAと略記)60部、変性ポリフェニレンエーテル
(商品名 ノリル731J、エンジニアリングプラスチック
ス(株)製 以下変性PPEと略記)40部、SA−1 5部を二
軸押し出し機を用いてシリンダー温度280℃でブレンド
した後、シリンダー温度280℃、射出圧力2800kg/cm2
金形温度80℃で射出成形して得た試験片の特性を評価し
た。また、成形板を液体窒素中で破断し、破断面を電子
顕微鏡で観察して分散粒径を測定した。結果を表1に示
す。
実施例5 SA−1のかわりにSA−2を用いた以外は実施例4と同様
の操作を行なつた。結果を表1に示す。
比較例1 SA−1を用いなかつた以外は実施例4と同様の操作を行
なつた。結果を表1に示す。
実施例6 PA100部にEA−1 2部を実施例4と同様に二軸押し出し機
を用いてブレンドした後、射出成形し特性を評価した。
結果を表2に示す。
比較例2 EA−1を用いなかつた以外は実施例6と同様の操作を行
なつた。結果を表2に示す。
実施例7 PA70部、ポリブチレンテレフタレート(商品名 1401X06
東レ(株)製 以下PBTと略記)30部、EA−1 5部を実
施例4と同様に二軸押し出し機を用いてブレンドした
後、射出成形し特性を評価した。結果を表3に示す。
比較例3 EA−1を用いなかつた以外は実施例7と同様の操作を行
なつた。結果を表3に示す。
[発明の効果] 本発明は以下の効果を有する。
1.ポリマーブレンドによる樹脂の改質を行なう場合、何
等かの方法で樹脂同志の相溶性を上げてやる必要がある
が、相溶性を上げた場合流動性が低下してしまい成形品
にする場合問題になることが多かつた。本発明の改質剤
は流動性を低下させることなく樹脂同志の相溶性を上げ
ることができるという効果を有する。
2.(A)および(B)のブロックの組成、構造を種々選
択することによつて、ポリアミド系の様々なブロック
体,グラフト体が容易に得られる。
上記効果を有する本発明の改質剤は様々な用途に使用で
きる。例えば、流動性向上剤、滑剤、塗装性向上剤、結
晶化促進剤、耐衝撃性向上剤、フイラー分散剤等に使用
できる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−120719(JP,A) 特開 昭63−120718(JP,A) 特開 昭62−209120(JP,A) 特開 昭60−221410(JP,A) 特開 昭54−73893(JP,A) 特開 昭62−10125(JP,A) 特開 昭48−92447(JP,A) 特開 昭51−88720(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアミド重合体(a)のブロック(A)
    とフッ素基を有しない芳香族ビニル系重合体(b)およ
    び/またはポリエステル重合体(c)のブロック(B)
    を有するブロック共重合体からなる樹脂用改質剤。
  2. 【請求項2】改質剤が末端アミノ基を有するポリアミド
    重合体と末端カルボン酸基を有する、芳香族ビニル系重
    合体および/またはポリエステル重合体との反応物、ま
    たは、末端カルボン酸基を有するポリアミド重合体とカ
    ルボン酸基と反応性を有する末端基を有する、芳香族ビ
    ニル系重合体および/またはポリエステル重合体との反
    応物である請求項1記載の樹脂用改質剤。
  3. 【請求項3】ポリアミド重合体が三員環以上のラクタム
    の開環(共)重合体、重縮合可能なアミノ酸の共重縮合
    体、ジカルボン酸とジアミンとの(共)重縮合体である
    請求項1または2記載の樹脂用改質剤。
  4. 【請求項4】ポリエステル重合体が、ジカルボン酸成分
    とジオール成分の重縮合体またはポリカプロラクトンで
    ある請求項1〜3何れか記載の樹脂用改質剤。
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