JPH07176525A - 低抵抗配線の形成方法 - Google Patents

低抵抗配線の形成方法

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JPH07176525A
JPH07176525A JP34464193A JP34464193A JPH07176525A JP H07176525 A JPH07176525 A JP H07176525A JP 34464193 A JP34464193 A JP 34464193A JP 34464193 A JP34464193 A JP 34464193A JP H07176525 A JPH07176525 A JP H07176525A
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wiring
metal film
nitric acid
etching
film
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JP34464193A
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English (en)
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Kenji Kamiya
建史 神谷
Ichiro Ono
一郎 大野
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Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】加熱による異常突起の発生がない低抵抗配線
を、少ない工程数で低コストに形成することができる低
抵抗配線の形成方法を提供する。 【構成】Al またはAl 系合金からなる金属膜12をパ
ターニングする際の金属膜12のエッチングを、一般に
用いられているエッチング液よりも硝酸の濃度を高くし
たエッチング液(燐酸と硝酸と酢酸と水を、燐酸16,
硝酸2〜8,酢酸2,水1の容量比で混合させたエッチ
ング液)によって行ない、配線12aの形成と同時にそ
の側面に、加熱による異常突起の発生を抑制するのに十
分な厚さに酸化層12bを生成させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウム(以下、
Al と記す)またはアルミニウム系合金(以下、Al 系
合金と記す)からなる低抵抗の配線を形成する方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、薄膜トランジスタ(TFT)を
能動素子とするアクティブマトリックス液晶素子に用い
られる薄膜トランジスタパネル(以下、TFTパネルと
記す)は、ガラス等からなる基板上に、画素電極とその
能動素子である薄膜トランジスタとをマトリックス状に
配列形成するとともに、前記薄膜トランジスタにゲート
信号およびデータ信号を供給するゲート配線およびデー
タ配線を設けた構成となっている。
【0003】このTFTパネルにおける薄膜トランジス
タは、一般に逆スタガー構造とされており、基板上に形
成したゲート電極と、このゲート電極を覆うゲート絶縁
膜と、このゲート絶縁膜の上に前記ゲート電極と対向さ
せて形成されたi型半導体膜と、このi型半導体膜の両
側部の上にn型半導体膜を介して形成されたソース電極
およびドレイン電極とからなっている。
【0004】なお、前記ゲート絶縁膜はSi N(窒化シ
リコン)で形成されており、i型半導体膜はa−Si
(アモルファスシリコン)で形成され、n型半導体膜は
不純物をドープしたa−Si で形成されている。
【0005】また、上記薄膜トランジスタにゲート信号
を供給するゲート配線は、上記基板上に設けられてお
り、薄膜トランジスタのゲート電極は前記ゲート配線に
一体に形成されている。
【0006】なお、上記薄膜トランジスタのゲート絶縁
膜は、基板のほぼ全面にわたって設けられており、画素
電極は前記ゲート絶縁膜の上に形成され、その一端部に
おいて薄膜トランジスタのソース電極に接続されてい
る。
【0007】また、上記薄膜トランジスタにデータ信号
を供給するデータ配線は、前記薄膜トランジスタを覆っ
て形成したSi Nからなる層間絶縁膜の上に形成されて
おり、この層間絶縁膜に設けたコンタクト孔において薄
膜トランジスタのドレイン電極に接続されている。
【0008】ところで、上記TFTパネルにおいては、
ゲート配線およびデータ配線の抵抗を小さくするため
に、これら配線を、低抵抗金属であるAl 、または前記
Al にTa (タンタル),Ti (チタン),Cu
(銅),Si (シリコン),Cr (クロム)等の高融点
金属を含有させたAl 系合金で形成している。
【0009】なお、上記ゲート配線とデータ配線とのう
ち、基板上に設けられるデータ配線は、基板面との間の
段差を小さくするためにできるだけ薄く形成されてお
り、層間絶縁膜上に設けられるデータ配線は、配線抵抗
をより小さくするためにある程度厚く形成されている。
【0010】上記データ配線およびデータ配線はそれぞ
れ、その配線を形成する面の上(データ配線においては
基板上、データ配線においては層間絶縁膜の上)にAl
またはAl 系合金からなる金属膜をスパッタ装置または
蒸着装置により成膜し、この金属膜をフォトリソグラフ
ィ法により所定の配線形状にパターニングする方法で形
成されており、またデータ配線も同様な方法で形成され
ている。
【0011】前記フォトリソグラフィ法は周知のよう
に、金属膜の上に所定の配線形状にエッチングマスクを
形成して前記金属膜をエッチングする方法であり、前記
エッチングマスクは一般に、金属膜の上に感光性レジス
トを塗布し、このレジストを露光・現像処理して所定の
配線形状にパターニングした後、前記レジストを、金属
膜との密着性が十分なマスクが得られる焼成温度で焼成
する方法で形成されている。
【0012】また、上記金属膜のエッチングは通常ウエ
ットエッチングによって行なわれおり、Al またはAl
系合金からなる金属膜のエッチングには、一般に、燐酸
と硝酸と酢酸と水とを、燐酸16,硝酸1,酢酸2,水
1の容量比で混合したエッチング液が用いられている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、Al またはA
l 系合金からなる配線は、その抵抗は低いが、その反
面、数百℃に加熱すると配線の表面に、ヒロックやホイ
スカ等と呼ばれる異常突起が発生するという問題をもっ
ている。
【0014】この異常突起の発生は、特に、上述したT
FTパネルにおけるゲート配線において問題とされてい
る。
【0015】すなわち、上記TFTパネルの製造におい
て、薄膜トランジスタのゲート絶縁膜、i型半導体膜、
n型半導体膜および層間絶縁膜は、いずれもプラズマC
VD装置により成膜されており、Si N膜からなるゲー
ト絶縁膜および層間絶縁膜は、十分な絶縁耐圧を得るた
めに250〜350℃の成膜温度(基板温度)で成膜さ
れ、またa−Si からなるi型半導体膜およびn型半導
体膜は、良好な半導体特性を得るために約250℃の成
膜温度で成膜されている。
【0016】そして、上記ゲート配線はTFTパネルの
製造工程の最初に基板上に形成されるため、このゲート
配線が、上記絶縁膜および半導体膜の成膜時にその成膜
温度に加熱され、その表面に異常突起の発生が発生す
る。
【0017】図6は、ガラスからなる基板1の上に従来
の方法によってAl またはAl 系合金からなるゲート配
線2を形成し、その上にSi Nからなるゲート絶縁膜3
を250〜350℃の成膜温度で成膜したときの前記配
線2の異常突起発生状況を示しており、異常突起Pのほ
とんどは、図のように配線の側面と上面との間のエッジ
部に発生している。
【0018】なお、上記異常突起Pの発生は、加熱によ
って金属膜に生ずる内部応力の緩和現象、つまり、金属
膜に生じた内部応力が金属膜の弱い部分に集中してその
部分の表面が盛り上がる現象によると考えられており、
したがって異常突起Pは、主に配線2のエッジ部に発生
する。
【0019】そして、配線2に異常突起Pが発生する
と、その上に成膜された絶縁膜3が前記異常突起Pによ
って突き破られて、この絶縁膜3に図6に二点鎖線で示
したようなクラックやピンホール等の欠陥Kが発生し、
上述した薄膜トランジスタのゲート電極とソース,ドレ
イン電極との間や、ゲート配線とデータ配線との間に短
絡が発生する。
【0020】そこで、従来は、上記異常突起の発生を防
止するために、(1) 配線を、Ta ,Cu ,Si 等の高融
点金属の含有量を多くした異常突起が発生しにくいAl
系合金で形成する、(2) 配線を、Al またはAl 系合金
からなる低抵抗金属膜の表面にTa ,Cu ,Si 等の高
融点金属膜を積層した二層構造する。
【0021】(3) 配線表面を陽極酸化処理して異常突起
の発生を抑制する、等の対策を講じているが、上記 (1)
のように配線を高融点金属の含有量を多くしたAl 系合
金で形成したのでは、配線の抵抗が高くなってしまう
し、また (2)や(3)のように配線を二層構造としたり、
配線を陽極酸化処理するのでは、配線の形成工程数が多
くなってコスト高となってしまう。
【0022】本発明は、加熱による異常突起の発生がな
い低抵抗配線を、少ない工程数で低コストに形成するこ
とができる低抵抗配線の形成方法を提供することを目的
としたものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明の低抵抗配線の形
成方法は、配線を形成する面の上にAl またはAl 系合
金からなる金属膜を成膜する工程と、前記金属膜の上に
感光性レジストを塗布し、このレジストを露光・現像処
理して所定の配線形状にエッチングマスクを形成する工
程と、前記金属膜を、少なくとも燐酸と硝酸を含みかつ
前記燐酸と硝酸の容量比が燐酸16に対し硝酸2〜8で
あるエッチング液を用いてエッチングする工程と、から
なることを特徴とするものである。
【0024】なお、前記エッチング液としては、例え
ば、燐酸と硝酸と酢酸と水との混合液であり、その容量
比が、燐酸16,硝酸2〜8,酢酸2,水1であるもの
を使用する。
【0025】また、前記エッチングマスクの形成におい
て、前記レジストは、前記金属膜との密着性が十分なマ
スクが得られる焼成温度で焼成するか、あるいは前記焼
成温度より若干低い温度で焼成する。
【0026】
【作用】すなわち、本発明は、Al またはAl 系合金か
らなる金属膜をフォトリソグラフィ法により所定の配線
形状にパターニングする際の前記金属膜のエッチング
を、一般に用いられているエッチング液(燐酸と硝酸の
容量比が燐酸16に対して硝酸1であるエッチング液)
よりも硝酸の濃度を高くしたエッチング液によって行な
うものであり、このように、硝酸の濃度を高くしたエッ
チング液で前記金属膜をエッチングすると、この金属膜
がエッチングされながらその面を硝酸により酸化され、
形成された配線が、その側面を加熱による異常突起の発
生を抑制するのに十分な厚さに酸化された構造となる。
【0027】そして、Al またはAl 系合金からなる配
線を加熱したときに発生する異常突起は、[発明が解決
しようとする課題]の項で説明したように、そのほとん
どが配線の側面と上面との間のエッジ部に生じるが、配
線の側面が十分な厚さに酸化されていれば、この配線側
面の酸化層によって前記エッジ部への異常突起の発生が
抑制される。
【0028】したがって、本発明によれば、配線を低抵
抗金属であるAl または高融点金属の含有量が少ないA
l 系合金で形成しても、この配線に加熱による異常突起
が発生することはないし、また、配線の側面の酸化層を
金属膜のエッチング時に形成することができるため、従
来のように配線を低抵抗金属膜の表面に高融点金属膜を
積層した二層構造としたり、配線表面を陽極酸化処理し
たりするのに比べて、配線を少ない工程数で低コストに
形成することができる。
【0029】また、本発明において、上記金属膜の上に
エッチングマスクを形成する際、露光・現像処理して所
定の配線形状にパターニングしたレジストを、前記金属
膜との密着性が十分なマスクが得られる焼成温度より若
干低い温度で焼成すると、金属膜のエッチング時に上述
したエッチング液がエッチングマスクの側縁部と金属膜
との間にも浸入し、前記金属膜がその上面側からもエッ
チングされるため、形成された配線の側面が、上方に向
かって配線中央方向に傾斜するテーパー面となり、した
がって、配線の側面と上面とのなす角度が大きくなって
配線のエッジ部が緩やかになる。そして、配線のエッジ
部に発生する異常突起は、前記エッジ部が緩やかである
ほど発生しにくくなる。
【0030】したがって、エッチングマスクを形成する
際に前記レジストを上記のような温度で焼成すれば、よ
り異常突起が発生しにくい配線を形成することができ
る。
【0031】
【実施例】以下、本発明をTFTパネルの製造における
ゲート配線の形成に適用した実施例を図面を参照して説
明する。
【0032】[第1の実施例]図1は本発明の第1の実
施例による配線の形成方法を示す各工程での金属膜の断
面図であり、前記配線は次のような工程で形成する。
【0033】まず、図1の(a)に示すように、配線を
形成する面、つまりガラス等からなる基板11上に、A
l 、または前記Al にTa ,Ti ,Cu ,Si ,Cr 等
の高融点金属を微少量(数重量%程度)含有させたAl
系合金からなる金属膜を12を、スパッタ装置または蒸
着装置により所定の膜厚に成膜する。
【0034】次に、図1の(b)に示すように、上記金
属膜12の上に、所定の配線形状にエッチングマスク1
3を形成する。このエッチングマスク13は、金属膜1
2の上に感光性レジストを塗布してプレベークにより乾
燥し、このレジストを露光・現像処理して所定の配線形
状にパターニングした後、前記レジストを、金属膜12
との密着性が十分なマスクが得られる焼成温度で焼成
(ポストベーク)する方法で形成する。
【0035】次に、図1の(c)に示すように、上記金
属膜12をエッチングし、この金属膜12を上記エッチ
ングマスク13と同形状にパターニングして、前記金属
膜12からなる配線12aを形成する。この金属膜12
のエッチングは、少なくとも燐酸と硝酸を含みかつ前記
燐酸と硝酸の容量比が燐酸16に対し硝酸2〜8である
エッチング液によって行なう。
【0036】このエッチング液としては、例えば、燐酸
と硝酸と酢酸と水との混合液であり、その容量比が、燐
酸16,硝酸2〜8,酢酸2,水1であるものを使用す
る。このエッチング液は、一般に用いられているエッチ
ング液、つまり[従来の技術]の項に記載したような、
燐酸と硝酸と酢酸と水とを、燐酸16,硝酸1,酢酸
2,水1の容量比で混合したエッチング液よりも硝酸の
濃度が高いエッチング液である。
【0037】このように、硝酸の濃度を高くしたエッチ
ング液で金属膜12をエッチングすると、この金属膜1
2がエッチングされながらその面を硝酸により酸化さ
れ、形成された配線12aが、その側面を加熱による異
常突起の発生を抑制するのに十分な厚さに酸化された構
造となる。
【0038】すなわち、Al またはAl 系合金からなる
金属膜を、一般に用いられているエッチング液(燐酸と
硝酸の容量比が燐酸16に対して硝酸1であるエッチン
グ液)でエッチングした場合は、金属膜のエッチング面
が硝酸により酸化されながら燐酸により溶解されてゆく
が、このエッチング液では、硝酸によって酸化された層
が燐酸によって溶解されてしまうため、形成された配線
の側面には、通常の不動態層程度の酸化層しか残らな
い。この通常の不動態層の厚さは1〜2nm程度であ
る。
【0039】これに対して、前記Al またはAl 系合金
からなる金属膜を、硝酸濃度を高くしたエッチング液で
エッチングすると、金属膜のエッチング面が硝酸によっ
てより深く酸化されるため、形成された配線の側面に、
10nm程度の厚さの酸化層が残る。
【0040】上記のように金属膜12をパターニングし
て配線12aを形成した後は、図1の(d)に示すよう
に上記エッチングマスク13を剥離し、配線12aの形
成を終了する。
【0041】図2は上記のような工程で形成された配線
12aの拡大断面図であり、この配線12aの両側面に
はその全高さにわたって、加熱による異常突起の発生を
抑制するのに十分な厚さの酸化層12bが生成してい
る。
【0042】なお、この酸化層12bは、Al またはA
l 系合金の低級酸化物からなる層であり、上記金属膜1
2のエッチングに用いるエッチング液の硝酸濃度を高く
するほどより厚く生成するが、エッチング液の硝酸濃度
を上げすぎると、レジストからなるエッチングマスク1
3の溶解等により配線12aのパターニング精度が悪く
なる。
【0043】このため、上記実施例では、金属膜12の
エッチングを、一般に用いられているエッチング液の2
〜8倍の硝酸濃度、つまり、燐酸16に対して硝酸2〜
8の硝酸濃度のエッチング液を用いて行なっており、こ
の硝酸濃度のエッチング液により前記金属膜12をエッ
チングすれば、形成された配線12aの側面に十分な厚
さの酸化層12bを生成させ、しかも配線12aのパタ
ーニング精度も良くすることができる。
【0044】すなわち、上記配線の形成方法は、Al ま
たはAl 系合金からなる金属膜12をフォトリソグラフ
ィ法により所定の配線形状にパターニングする際の前記
金属膜12のエッチングを、一般に用いられているエッ
チング液よりも硝酸の濃度を高くしたエッチング液によ
って行なうものであり、この方法によれば、配線12a
の形成と同時に、この配線12aの側面に加熱による異
常突起の発生を抑制するのに十分な厚さの酸化層12b
を生成させることができる。
【0045】そして、Al またはAl 系合金からなる配
線を加熱したとき、つまりプラズマCVD装置による絶
縁膜の成膜時等にその成膜温度に配線が加熱されること
によって発生する異常突起は、[発明が解決しようとす
る課題]の項で説明したように、そのほとんどが配線の
側面と上面との間のエッジ部に生じるが、上記のように
配線12aの側面が十分な厚さに酸化されていれば、こ
の配線側面の酸化層12bによって前記エッジ部への異
常突起の発生が抑制される。
【0046】したがって、上記方法で配線12aを形成
すれば、配線12aを低抵抗金属であるAl または高融
点金属の含有量が少ないAl 系合金で形成しても、この
配線12aに加熱による異常突起が発生することはない
し、また、配線12aの側面の酸化層12bを金属膜1
2のエッチング時に形成することができるため、従来の
ように配線を低抵抗金属膜の表面に高融点金属膜を積層
した二層構造としたり、配線表面を陽極酸化処理したり
するのに比べて、配線12aを少ない工程数で低コスト
に形成することができる。
【0047】なお、上記実施例では、エッチングマスク
13の形成に際して、レジストを金属膜12との密着性
が十分なマスクが得られる焼成温度で焼成したが、この
レジストを金属膜12との密着性が十分なマスクが得ら
れる焼成温度より若干低い温度で焼成すれば、異常突起
が発生しにくい配線を形成することができる。
【0048】[第2の実施例]図3は本発明の第2の実
施例による配線の形成方法を示す各工程での金属膜の断
面図であり、前記配線は次のような工程で形成する。
【0049】まず、図3の(a)に示すように、ゲート
配線を形成する面、つまりガラス等からなる基板11上
に、Al 、または前記Al にTa ,Ti ,Cu ,Si ,
Cr等の高融点金属を微少量(数重量%程度)含有させ
たAl 系合金からなる金属膜を12を、スパッタ装置ま
たは蒸着装置により所定の膜厚に成膜する。
【0050】次に、図3の(b)に示すように、上記金
属膜12の上に、所定の配線形状にエッチングマスク1
3を形成する。このエッチングマスク13は、金属膜1
2の上に感光性レジストを塗布してプレベークにより乾
燥し、このレジストを露光・現像処理して所定の配線形
状にパターニングした後、前記レジストを、金属膜12
との密着性が十分なマスクが得られる焼成温度より若干
(数〜十数℃程度)低次に、図3の(c)に示すよう
に、上記金属膜12をエッチングし、この金属膜12を
上記エッチングマスク13と同形状にパターニングし
て、前記金属膜12からなる配線12aを形成する。こ
の金属膜12のエッチングは、少なくとも燐酸と硝酸を
含みかつ前記燐酸と硝酸の容量比が燐酸16に対し硝酸
2〜8であるエッチング液によって行なう。
【0051】なお、このエッチング液としては、上述し
た第1の実施例と同様に、例えば、燐酸と硝酸と酢酸と
水との混合液であり、その容量比が、燐酸16,硝酸2
〜8,酢酸2,水1であるものを使用する。
【0052】このように、硝酸の濃度を高くしたエッチ
ング液で金属膜12をエッチングすると、この金属膜1
2がエッチングされながらその面を硝酸により酸化さ
れ、形成された配線12aが、その側面を加熱による異
常突起の発生を抑制するのに十分な厚さに酸化された構
造となる。
【0053】また、この実施例では、金属膜12の上に
エッチングマスク13を形成する際に、露光・現像処理
して所定の配線形状にパターニングしたレジストを、金
属膜12との密着性が十分なマスクが得られる焼成温度
より若干低い温度で焼成するしているため、金属膜12
のエッチング時に上述したエッチング液がエッチングマ
スク13の側縁部と金属膜12との間にも浸入して、金
属膜12がその上面側からもエッチングされ、形成され
た配線12aの側面が、上方に向かって配線中央方向に
傾斜するテーパー面となる。
【0054】上記のように金属膜12をパターニングし
て配線12aを形成した後は、図3の(d)に示すよう
に上記エッチングマスク13を剥離し、配線12aの形
成を終了する。
【0055】図4は上記のような工程で形成された配線
12aの拡大断面図であり、この配線12aの両側面
は、上方に向かって配線中央方向に傾斜するテーパー面
となっている。このため、この配線12aは、その側面
と上面とのなす角度が大きい、エッジ部が緩やかな断面
形状をもっている。
【0056】そして、配線のエッジ部に発生する異常突
起は、前記エッジ部が緩やかであるほど発生しにくいた
め、上記のように配線12aのエッジ部を緩やかにして
やれば、異常突起の発生を抑制することができる。
【0057】この異常突起は、配線12aの側面のテー
パー角(基板11面に対する角度)θを小さくするほ
ど、つまり配線12aのエッジ部を緩やかにするほど発
生しにくくなり、例えば前記テーパー角θを45°以下
にすれば、仮に配線12aの側面(テーパー面)が酸化
されていなくても、加熱温度が250℃程度以下であれ
ば異常突起は生じない。
【0058】ただし、前記テーパー角θを小さくしすぎ
ると、配線12aの断面形状が山形に近くなってその両
側部の膜厚がかなり薄くなり、配線を良好なパターンに
形成できなくなるため、前記テーパー角θは、10〜5
0°の範囲、望ましくは15〜45°の範囲にするが好
ましい。
【0059】そして、この実施例の方法で形成された配
線12aは、そのエッジ部が緩やかな、異常突起が発生
しにくい断面形状をもっているだけでなく、図4に示し
たように、両側のテーパー面にそれぞれ加熱による異常
突起の発生を抑制するのに十分な厚さの酸化層12bが
生成しているため、ゲート絶縁膜および層間絶縁膜等の
成膜温度(250〜350℃)や、i型半導体膜および
n型半導体膜の成膜温度(約250℃)に加熱されたと
きの異常突起の発生をより確実に防ぐことができる。
【0060】なお、上記配線12aの側面のテーパー角
θは、エッチングマスク13を形成する際のレジストの
焼成温度と、上記エッチング液の硝酸濃度とによって決
まり、レジストの焼成温度が一定であれば、エッチング
液の硝酸濃度を上げるほどテーパー角θが小さくなる。
【0061】図5は、レジストの焼成温度を一定にした
ときのエッチング液の硝酸濃度と配線側面のテーパー角
θとの関係を示しており、エッチング液の硝酸濃度(燐
酸16に対する硝酸の容量比)が2〜8であれば、配線
側面のテーパー角θが10〜50°になり、エッチング
液の硝酸濃度が2・5〜6であれば、配線側面のテーパ
ー角θが15〜45°になる。
【0062】すなわち、この実施例は、金属膜12の上
にエッチングマスク13を形成する際に、レジストを金
属膜12との密着性が十分なマスクが得られる焼成温度
より若干低い温度で焼成することにより、金属膜12の
エッチング時にエッチング液をエッチングマスク13の
側縁部と金属膜12との間にも浸入させて、金属膜12
をその上面側からもエッチングすることにより、エッジ
部が緩やかな断面形状をもつ配線12aを形成するよう
にしたものであり、この実施例によれば、異常突起が発
生しにくい配線を形成することができる。
【0063】
【発明の効果】本発明は、Al またはAl 系合金からな
る金属膜をフォトリソグラフィ法により所定の配線形状
にパターニングする際の前記金属膜のエッチングを、一
般に用いられているエッチング液よりも硝酸の濃度を高
くしたエッチング液によって行なうことにより、側面を
加熱による異常突起の発生を抑制するのに十分な厚さに
酸化した配線を形成するものであるから、配線を低抵抗
金属であるAl または高融点金属の含有量が少ないAl
系合金で形成しても、この配線に加熱による異常突起が
発生することはないし、また、配線の側面の酸化層を金
属膜のエッチング時に形成することができるため、従来
のように配線を低抵抗金属膜の表面に高融点金属膜を積
層した二層構造としたり、配線表面を陽極酸化処理した
りするのに比べて、配線を少ない工程数で低コストに形
成することができる。
【0064】また、本発明において、上記金属膜の上に
エッチングマスクを形成する際、露光・現像処理して所
定の配線形状にパターニングしたレジストを、前記金属
膜との密着性が十分なマスクが得られる焼成温度より若
干低い温度で焼成すると、金属膜のエッチング時に上述
したエッチング液がエッチングマスクの側縁部と金属膜
との間にも浸入し、前記金属膜がその上面側からもエッ
チングされるため、形成された配線の側面が、上方に向
かって配線中央方向に傾斜するテーパー面となり、した
がって、配線の側面と上面とのなす角度が大きくなって
配線のエッジ部が緩やかになるため、より異常突起が発
生しにくい配線を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による低抵抗配線の形成
方法を示す各工程での金属膜の断面図。
【図2】第1の実施例によって形成された配線の拡大断
面図。
【図3】本発明の第2の実施例による低抵抗配線の形成
方法を示す各工程での金属膜の断面図。
【図4】第2の実施例によって形成された配線の拡大断
面図。
【図5】第2の実施例におけるエッチング液の硝酸濃度
と配線側面のテーパー角との関係を示す図。
【図6】従来の方法によって形成した低抵抗配線の上に
絶縁膜を成膜したときの異常突起発生状況を示す断面
図。
【符号の説明】
11…基板 12…金属膜(Al またはAl 系合金) 12a…配線 12b…酸化層 13…エッチングマスク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/306 21/3213 21/3205 29/786 H05K 3/06 M E // G02F 1/1343 H01L 21/88 N 9056−4M 29/78 311 A 9056−4M 311 G

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウムまたはアルミニウム系合金か
    らなる低抵抗の配線を形成する方法であって、 配線を形成する面の上にアルミニウムまたはアルミニウ
    ム系合金からなる金属膜を成膜する工程と、 前記金属膜の上に感光性レジストを塗布し、このレジス
    トを露光・現像処理して所定の配線形状にエッチングマ
    スクを形成する工程と、 前記金属膜を、少なくとも燐酸と硝酸を含みかつ前記燐
    酸と硝酸の容量比が燐酸16に対し硝酸2〜8であるエ
    ッチング液を用いてエッチングする工程と、からなるこ
    とを特徴とする低抵抗配線の形成方法。
  2. 【請求項2】エッチング液は、燐酸と硝酸と酢酸と水と
    の混合液であり、その容量比が、燐酸16,硝酸2〜
    8,酢酸2,水1であることを特徴とする請求項1に記
    載の低抵抗配線の形成方法。
  3. 【請求項3】レジストは、金属膜との密着性が十分なマ
    スクが得られる焼成温度で焼成されることを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載の低抵抗配線の形成方
    法。
  4. 【請求項4】レジストは、金属膜との密着性が十分なマ
    スクが得られる焼成温度より若干低い温度で焼成される
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の低抵
    抗配線の形成方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11258633A (ja) * 1998-03-13 1999-09-24 Toshiba Corp 表示装置用アレイ基板の製造方法
US6525447B2 (en) * 2000-01-13 2003-02-25 Murata Manufacturing Co., Ltd. Method for manufacturing a langasite single crystal substrate, a langasite single crystal substrate, and a piezoelectric device
WO2007063921A1 (ja) * 2005-11-30 2007-06-07 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho 配線膜の形成方法
US8545716B2 (en) 2007-07-19 2013-10-01 Hayashi Pure Chemical Ind., Ltd. Etching liquid composition
US8557711B2 (en) 2003-12-03 2013-10-15 Kanto Kagaku Kabushiki Kaisha Etching solution composition for metal films

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