JPH0717534B2 - (2,2)―パラシクロファンの製造方法 - Google Patents

(2,2)―パラシクロファンの製造方法

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JPH0717534B2
JPH0717534B2 JP30366290A JP30366290A JPH0717534B2 JP H0717534 B2 JPH0717534 B2 JP H0717534B2 JP 30366290 A JP30366290 A JP 30366290A JP 30366290 A JP30366290 A JP 30366290A JP H0717534 B2 JPH0717534 B2 JP H0717534B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は(2,2)−パラシクロファンの製造方法に関す
るものである。本化合物はポリ−p−キシリレン樹脂製
造の際の出発物質として既知の物質で、このポリ−p−
キシリレン樹脂は真空蒸着により材料表面に膜として形
成され、電気特性、高温特性等にすぐれた性能を有し、
半導体等電子部品、宇宙機器用部品等の被覆に広く用い
られる。
従来技術 本化合物の製造方法については以下の(1),(2),
(3),(4)のような種々の方法が知られている。す
なわち、 (1)p−メチルベンジルハライドから第四級アンモニ
ウムヒドロキシドを経てホフマン脱離反応により製造す
る方法、 (ここでXはハロゲン原子) (2)ジメチルカプトメチル−1,4−ベンゼンとα,
α′ジクロロパラキシレンから製造する方法、 (3)p−キシレンの熱分解、 (4)ウルツ反応による方法、 である。しかし、工業的には(1)のホフマン脱離反応
由による方法が一般的である。この方法は先ずp−メチ
ルベンジルハライドとトリメチルアミンの反応でp−メ
チルベンジルトリメチルアンモニウムハライド(以下、
第四級アンモニウム塩)を製造し、これにアルカリ金属
水酸化物の作用で、p−メチルベンジルトリメチルアン
モニウムヒドロキシド(以下、第四級アンモニウムヒド
ロキシド)経由、ホフマン脱離反応により製造するもの
で、初期にはトルエン等の芳香属炭化水素溶剤の存在下
にホフマン脱離反応を行ったが、収率は満足し得るもの
ではなかった。
この点の改良のため、近年、ジメチルスルホキシド(特
開昭59−95224号公報)、モノおよびポリエチレングリ
コールジアルキルエーテル(以下、エチレングリコール
ジアルキルエーテル類)(特開昭63−93740号公報)お
よびこれらの混合溶剤(特開昭63−307830号公報)等を
用いることが提案され、更には触媒的物質の使用によっ
てもその収率向上が図られている。(特開昭62−155230
号公報、同63−93735号公報、同63−307830号公報、同6
4−13042号公報) 発明が解決しようとする問題点 ホフマン脱離反応経由の方法での収率はホフマン脱離反
応にトルエン等の芳香族炭化水素を溶剤として使用して
いた当初の頃に比し、ジメチルスルホキシドやエチレン
グリコールジアルキルエーテル類を反応溶剤として使用
するようになって著しく改善された。
しかし、ホフマン反応の収率改善にはこれらの溶剤を大
量に使用する必要があるため、これらの溶剤はできるだ
け安価であること、また、その溶剤は人体に対し安全性
の高いものであることが望ましい。
この観点からすると従来提案されているエチレングリコ
ールジアルキルエーテル類は高価であり、一方、ジメチ
ルスルホキシドは比較的安価であるとしてもその毒性の
点からみて好ましい溶剤ではない。
本発明の目的はこれ等の問題の解決、即ち、収率向上に
寄与し、かつ、可及的に安価で、安全性の高い溶剤を提
供すること、にある。
問題点を解決するための手段 本発明ではかかる課題解決のためにホフマン反応時の溶
剤としてジオキサンを使用した。この溶剤はエチレング
リコールジアルキルエーテル類に比較し安価であり、か
つ、ジメチルスルホキシドに比較しはるかに毒性が低
い。しかも、本発明の溶剤を使用した場合の収率はこれ
ら公知の溶剤を使用した場合と比較し同等かそれ以上で
ある。
本発明の方法においては、先ず、第四級アンモニウム塩
水溶液を製造し、これに溶剤としてジオキサンを加え
る。攪拌しつつアルカリ金属水酸化物を加え、第四級ア
ンモニウムヒドロキシドにするとともに、加熱しホフマ
ン脱離反応を行う。ジオキサンを加える時期は第四級ア
ンモニウム塩にアルカリ金属水酸化物を加え第四級アン
モニウムヒドロキシドとした後でもよいが、それ以前に
加えておいた方が攪拌を容易にする。また、ジオキサン
は第四級アンモニウム塩をつくる時に加えておくことも
できる。この第四級アンモニウム塩は一般的にはp−メ
チルベンジルハライドのジエチルエーテル等のエーテル
溶液あるいはメチルエチルケトン等のケトン溶液にトリ
メチルアミン(沸点:2.9℃)を吹き込んで反応し製造す
る。この時大量の溶剤を使用しないと析出する第四級ア
ンモニウム塩で吹込み管が詰まったり、攪拌が不可能に
なったりして反応継続に支障が生じる。またトリメチル
アミンは有毒、悪臭の常温でガス状物質であるため、反
応終了時にトリメチルアミンを飽和した溶液から第四級
アンモニウム塩の分離、精製はそれが吸湿性であること
と相俟ってかなり困難な作業となっていた。しかし、こ
の第四級アンモニウム塩の製造はp−メチルベンジルハ
ライドとトリメチルアミン水溶液を反応し製造すること
で非常に簡単な作業となる。両者は攪拌混合するだけで
発熱を伴って容易に反応し第四級アンモニウム塩水溶液
が生成する。これはそのまま次の反応に使用できる。両
者の反応割合いは等モルでよいが反応の完壁をきすため
ややトリメチルアミンを過剰に使用するとよい。この反
応の時からジオキサンを溶剤として使用すると反応をコ
ントロールし易い。使用するジオキサン量、アルカリ金
属水酸化物量、アルカリ水溶液濃度および反応温度等の
反応条件は相互に関連する。一般的にいって水酸化アル
カリ量が多い、水溶液濃度が高い等の反応条件のときに
はジオキサン量を多くし、反応温度を低めにするとよ
い。
具体的には次の範囲内の反応条件を選択することが望ま
しい。
先ず、ジオキサン量であるが、この場合はジオキサンは
多く使用するほど副生成物である溶剤不溶ポリマーの生
成を抑制する効果があるが、経済的特失を考慮して最初
の出発物質であるp−メチルベンジルハライドの1重量
部に対し5〜30容量部を使用することが望ましい。勿
論、この段階でトルエン等の水不溶性溶剤を共存させて
もよい。
アルカリ金属水酸化物としては水酸化ナトリウム、水酸
化カリウムが使用できるが水酸化カリウムの方がより好
ましい。そして、その使用量はp−メチルベンジルハラ
イドに対し1〜8倍モル使用する。p−メチルベンジル
ハライドから出発してそれと等モルのアルカリ金属水酸
化物量で反応が進行し、かつ、好結果が得られるという
ことは予想できなかったことである。水溶液としてのア
ルカリ濃度は反応開始時15%以上が好ましい。
反応濃度は70℃〜100℃の範囲、好ましくは75〜95℃で
ある。反応時間は勿論反応条件によって異なるが通常20
〜75時間反応を続ける。反応後、反応液を水で稀釈し沈
澱を取、乾燥する。後、トルエンより再結晶し製品を
得る。
実施例 以下に本発明の実施例を示すがこれは単に本発明の具体
例を示すためのものであって本発明はこれにより限定さ
れるものでない。
実施例1 p−メチルベンジルクロライド28.0gとジオキサン320ml
の溶液に30%トリメチルアミン44.0gを加え20時間攪拌
した。生成した第四級アンモニウム塩水溶液はジオキサ
ン層と分離しジオキサン層にはガスクロマトグラフィー
分析でp−メチルベンジルクロライドが検出されなくな
る。次に、攪拌しながら85%水酸化カリウム76.0g/水68
ml溶液を加え、漸次、90℃まで加温し、その温度で50時
間反応を行った。その後、冷却、水を加えた。沈澱を
取、洗浄、乾燥し15.7gの粗結晶を得た。これを400mlの
トルエンに加熱溶解、熱時過し不溶物を除去した。不
溶物は0.9gであった。溶液を冷却、析出した沈澱を
取、乾燥し11.8g(収率:56.7%)の(2,2)−パラシク
ロファンを得た。
ガスクロマトグラフィー純度 99.8% 融点(封管中) 284〜286℃ 実施例2 p−メチルベンジルクロライド14.0gとと30%トリメチ
ルアミン水溶液21.0gを攪拌混合した。反応熱で内温が3
5℃に達したとき冷却した。約1時間の攪拌でp−メチ
ルベンジルクロライドは完全に反応し第四級アンモニウ
ム塩水溶液となった。これにジオキサン300mlを加え、
冷却攪拌しつつ85%水酸化カリウム20.0gを加えた。
後、漸次、80℃まで加温し、その温度で25時間反応を行
った。その後、冷却し、水を加えた。沈澱を取、洗
浄、乾燥し9.4gの粗結晶を得た。これを200mlのトルエ
ンに加熱溶解、熱時過し不溶物を除去した。不溶物は
2.7gであった。溶液を冷却、析出した沈澱を取、乾燥
し5.0g(収率:48.1%)の(2,2)−パラシクロファンを
得た。
純度 99.8% 融点(封管中) 284〜286℃ 実施例3 実施例2と同様にして第四級アンモニウム塩水溶液を得
た。これにジオキサン300mlを加え、攪拌しつつ水酸化
カリウム16.0gを加えた。後、漸次、80℃まで加温し、
その温度で20時間反応を行った。以後、実施例2と同様
に処理し、以下の結果を得た。
粗結晶 7.1g 不溶物 0.4g 製品 4.4g (収率 42.3%) 実施例4 実施例2と同様にして第四級アンモニウム塩水溶液を得
た。これにジオキサン300mlを加え、攪拌しつつ水酸化
カリウム6.6gを加えた。後、漸次、90℃まで加温し、そ
の温度で50時間反応を行った。以後実施例2と同様に処
理し、以下の結果を得た。
粗結晶 8.2g 不溶物 1.2g 製品 5.4g (収率 51.9%) 比較例として引用公開公報記載の溶剤を使用した実施例
を記載する。
比較例1 ジオキサンの代わりにジエチレングリコールジメチルエ
ーテルを使用する以外は実施例1と同じ様にして以下の
結果を得た。
粗結晶 16.1g 不溶物 0.8g 製品 11.7g (収率 56.3%) 比較例2 ジオキサンの代わりにジメチルスルホキシドを使用する
以外は実施例4と同じ様にして以下の結果を得た。
粗結晶 6.2g 不溶物 0.2g 製品 3.6g (収率 34.6%) 発明の効果 本発明でのホフマン反応時の溶剤はいままでに提案され
ているものより安価あるいは毒性が低く、かつ収率向上
に関しても同等もしくはそれ以上の効果を有し、工業的
に極めて有利である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(2,2)−パラシクロファンをp−メチル
    ベンジルトリメチルアンモニウムハライドよりアルカリ
    金属水酸化物の存在下のホフマン脱離反応により製造す
    る方法であって、該ホフマン脱離反応をジオキサン溶剤
    中で行うことを特徴とする製造方法。
JP30366290A 1989-11-09 1990-11-08 (2,2)―パラシクロファンの製造方法 Expired - Fee Related JPH0717534B2 (ja)

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