JPH0717418Y2

JPH0717418Y2 - 押動式動力散布機

Info

Publication number: JPH0717418Y2
Application number: JP1988018516U
Authority: JP
Inventors: 敏久伊奈; 馨志村
Original assignee: New Delta Industrial Co Ltd
Current assignee: New Delta Industrial Co Ltd
Priority date: 1988-02-15
Filing date: 1988-02-15
Publication date: 1995-04-26
Anticipated expiration: 2003-02-15
Also published as: JPH01124258U

Description

【考案の詳細な説明】（イ）産業上の利用分野本考案は動力散布機を移動台車に搭載した押動式散布機
の移動台車の構成に関するものである。

（ロ）従来技術従来から、スプレーヤを載置した走行型の傾斜散布装置
において、左右に補助車輪を設けた技術は公知とされて
いるのである。例えば、実開昭60-128769号公報に記載
の技術の如くである。

（ハ）考案が解決しようとする問題点本考案は狭い畦の上を走行させながら、散布を行うこと
が出来るように構成した押動式動力散布機に関する技術
であり、畦幅は人が歩くだけの幅しかないために、押動
式動力散布機の台車は大変不安定となっていたのであ
る。よって、コンクリート畦畔の場合にはガイドローラ
ーをコンクリート畦畔の側面に両側から当てて安定を図
っていたのであるが、コンクリート畦畔の幅は常に一定
幅とは限らず凹凸等があるため、移動台車のガイドロー
ラー幅がコンクリート畦畔の幅一杯になってスムーズに
走行できない場合があったのである。

本考案は左右から畦畔に接当させるガイドローラーにス
プリングにて付勢することにより、畦畔を抱持できるよ
うに構成し、押動式動力散布機の走行の安定を図るもの
である。

（ニ）問題を解決するための手段本考案はこのような点に鑑み、次の如く構成したもので
ある。

移動台車Ａの上に動力散布機Ｂを載置し、該移動台車Ａ
を前輪３と後輪９により支持し、畦畔上を走行可能とし
た押動式動力散布機において、該移動台車Ａを構成する
架台１の両側より下方へ左右のガイドローラーを突出
し、該ガイドローラーを畦畔の側面に両側から接当さ
せ、該ガイドローラーを畦畔の側面に付勢するスプリン
グを介装させたものである。

（ホ）考案の作用次に作用を説明する。

前輪３と後輪９により支持した移動台車Ａは、畦畔上を
走行することが出来るので、押動式動力散布機が、背負
って水田内を移動する場合に比較して、疲労度を大きく
軽減することが出来る。

また、狭い畦畔の上を走行する場合において、畦畔が状
況により、直ぐに移動台車Ａが畦畔から滑り落ちようと
するのであるが、畦畔の左右にガイドローラーを接当す
ることにより、畦畔を抱持することが出来るので、この
畦畔から移動台車Ａが外れようとするのを阻止すること
が出来る。

また、ガイドローラーがそれぞれ内方向に押圧力を生ず
べく構成したので、コンクリート畦畔の幅が多少変化し
てもその幅に追随してコンクリート畦畔を挟持すること
ができ、移動台車を安定して走行できるようになった。

（ヘ）実施例本考案の目的は以上の如くであり、添付の図面に示した
実施例の構成に基づいて、本考案の構成を説明する。

第１図は押動式動力散布機全体側面図、第２図はガイド
ローラーの支持部側面図、第３図は前ガイドローラー支
持部正面図、第４図は同じく拡大正面断面図、第５図は
後ガイドローラー支持部後面断面図、第６図は同じく拡
大後面断面図、第７図は同じく組み立て斜視図、第８図
は前輪支持部斜視図、第９図，第10図は運搬車両に押動
式動力散布機を載せるときの状態を示す図面である。

第１図において全体構成から説明すると、押動式動力散
布機は移動台車Ａの架台１上に動力散布機Ｂを載せて固
定し、該動力散布機Ｂは背負い枠10上にファンケース1
1、エンジン12、燃料タンク13、薬剤タンク14等を載置
し、ファンケース11の吐出口15にはジャバラ16を介して
散布管17が連通され、該散布管17先端に噴霧長管が連通
され、圃場に散布するのである。また、散布管17は後述
するハンドル７の中途部で任意角度に固定できるように
構成されている。18はその固定ネジである。

前記架台１前端より前方に平面視Ｕ字状の前フレーム２
を突設し、第８図に示すように該前フレーム２内に前輪
３を配置して中央部で車軸3aを回転自在に軸支し、前フ
レーム２前端に支持パイプ４を立設し、該支持パイプ４
に「Ｊ」形の補助杆５を嵌挿し、締付ネジ６にて任意高
さに固定可能としている。該補助杆５の上端はマーカー
と兼用している。

前記架台１の側面より上後方にハンドル７が突出され、
該ハンドル７下部と前輪３の車軸3aとの間の両側に張り
出して護葉杆8,8が固設され、雑草や稲等が動力散布機
Ｂに巻き込まれないようにしている。

前記架台１の後端には、第２図，第５図に示すように六
角軸で構成された後輪軸20が枢支され、該後輪軸20一側
に三角形状の回動プレート21の一頂部が固設され、該回
動プレート21の他の頂部にペダル22の中央部が固設さ
れ、もう一つの頂部に連杆23の一端が枢支され、そし
て、回動プレート21の中央部と架台１下部との間にスプ
リング24が介装されている。25はペダル22が上方又は下
方へ回動したときに当たるストッパーである。

また、架台1,1間の後輪軸20上には支持体26L,26Rが外嵌
され、固定ボルト27L,27Rにて略左右対称に固定されて
いる。そして、前記支持体26L,26R上に後輪9L,9Rが回動
自在に嵌挿され、支持体26L,26Rの下方に支持ステー26
a,26aを突設してローラー支持体30,30を装着している。

即ち、第６図，第７図に示すように、左側のガイドロー
ラー取付部について説明すると、支持ステー26aを平面
視「コ」字形に形成して下部中央にボルト孔29bを穿設
し、ローラー支持体30上部にボルト孔30aを穿設し、前
記支持ステー26aにローラー支持体30を嵌め込んでボル
ト31を前記ボルト孔29b,30aに挿入してスプリング32、
座金33を嵌挿してナット34にて締め付け、前記ローラー
支持体30が左右に回動可能な程度に固定するのである。
そして、ローラー支持体30下端にガイドローラー35を回
転自在に枢支するのである。

また、架台１の前端にも、第３図，第４図に示すように
六角軸状の支持軸40が枢支され、該支持軸に支持体41L,
41Rが嵌挿され、固定ボルト42,42にて任意位置に固定可
能とし、該支持体41L,41Rより下方に支持ステー41a,41a
を突設して、前記同様にガイドローラー45,45が左右に
回動可能にローラー支持体44,44、スプリング47をボル
ト46,46、ナット48,48にて固定している。

そして、支持軸40のペダル22側にアーム39を固定して、
該アーム39先端に前記連杆23の前端を枢支している。

このような構成において第２図に示すように、ペダル22
の上側22aを踏むと、後側の後輪軸20を中心に回動プレ
ート21と共に後輪軸20も回動し、該後輪軸20に嵌合され
た支持体26,26の回動によりガイドローラー35は後方に
回動して持ち上げられ、ストッパー25に当接するまで回
動し、その位置はスプリング24の支点越えとなってその
位置に維持されるのである。そして、回動プレート21の
回動と同時に連杆23が引っ張られるので、前方の支持軸
40が回動してガイドローラー45,45が前方へ回動され
る。

逆に、もう一方のペダル22bを踏むと、ガイドローラー3
5,45は下方に回動されて突出状態となり、スプリング24
の付勢によりその位置に維持されるのである。

そして、ガイドローラー35,35,45,45を下方へ突出させ
た状態で作業を行った時には、コンクリート畦畔Ｃの幅
に合わせて支持体26L,26R,41L,41Rを摺動させて、固定
ボルト27,27,42,42にて固定し、ローラー支持体30,30,4
4,44をスプリング32,32,47,47にて内側へ付勢して、ガ
イドローラー35,35,45,45がコンクリート畦畔Ｃ側面を
挟持するようになり、もし、コンクリート畦畔Ｃに凹凸
があって幅が広くなった時には、ガイドローラー35,35,
45,45の広がりと共にローラー支持体30,30,44,44がボル
ト31,31,46,46上をスプリング32,47に抗して摺動し、そ
の幅に合わせることができるのである。そして、狭くな
ればスプリング32,32,47,47の付勢力により元に戻るの
である。

また、押動式動力散布機を運搬車に載せるときには第８
図〜第10図に示すように、締付ネジ６を弛めて補助杆５
を下方に降ろして締付ネジ６で固定し、ハンドル７を下
げて前輪３を持ち上げて補助杆５下端を運搬車の荷台Ｄ
に引っ掛けて、そのままハンドル７を持ち上げて前進さ
せると荷台に載せることができるのである。

（ト）考案の効果以上のような構成により、本考案は次のような効果が得
られるのである。

第１に、前輪３と後輪９により支持した移動台車Ａは、
畦畔上を走行することが出来るので、押動式動力散布機
が、背負って水田内を移動する場合に比較して、疲労度
を大きく軽減することが出来るのである。

第２に、狭い畦畔の上を走行する場合において、畦畔が
状況により、直ぐに移動台車Ａから畦畔から滑り落ちよ
うとするのであるが、畦畔の左右にガイドローラーを接
当することにより、畦畔を抱持することが出来るので、
この畦畔から移動台車Ａが外れようとするのを阻止する
ことが出来るのである。

第３に、ガイドローラーがそれぞれ内方向に押圧力を生
ずべく構成したので、コンクリート畦畔の幅が多少変化
してもその幅に追随してコンクリート畦畔を挟持するこ
とができ、移動台車を安定して走行できるようになった
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は押動式動力散布機全体側面図、第２図はガイド
ローラーの支持部側面図、第３図は前ガイドローラー支
持部正面図、第４図は同じく拡大正面断面図、第５図は
後ガイドローラー支持部後面断面図、第６図は同じく拡
大後面断面図、第７図は同じく組み立て斜視図、第８図
は前輪支持部斜視図、第９図，第10図は運搬車両に押動
式動力散布機を載せるときの状態を示す図面である。Ａ……移動台車Ｂ……動力散布機１……架台２……前フレーム５……補助杆 30,44……ローラー支持体 35,45……ガイドローラー

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】移動台車Ａの上に動力散布機Ｂを載置し、
該移動台車Ａを前輪３と後輪９により支持し、畦畔上を
走行可能とした押動式動力散布機において、該移動台車
Ａを構成する架台１の両側より下方へ左右のガイドロー
ラーを突出し、該ガイドローラーを畦畔の側面に両側か
ら接当させ、該ガイドローラーを畦畔の側面に付勢する
スプリングを介装させたことを特徴とする押動式動力散
布機。