JPH07173565A - 塗装焼付硬化性に優れたプレス成形用アルミニウム合金板 - Google Patents
塗装焼付硬化性に優れたプレス成形用アルミニウム合金板Info
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- JPH07173565A JPH07173565A JP34272993A JP34272993A JPH07173565A JP H07173565 A JPH07173565 A JP H07173565A JP 34272993 A JP34272993 A JP 34272993A JP 34272993 A JP34272993 A JP 34272993A JP H07173565 A JPH07173565 A JP H07173565A
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- aluminum alloy
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Abstract
(57)【要約】
【構成】重量%で、Mgを1〜6%、Cuを0.2〜
1.0%、Siを0.05〜0.3%、Feを0.03
〜0.25%、Tiを0.005〜0.15%、Bを
0.0002〜0.05%の範囲で含有し、残部がAl
及び不可避的不純物からなり、塗装焼付に相当する低温
短時間処理によって、平均直径500オングストローム
以下のAl−Cu−Mg系の変調構造を生成する塗装焼
付硬化性に優れたプレス成形用アルミニウム合金板。 【効果】塗装焼付時において優れた硬化性を示し、成形
用としても十分な伸び及びプレス成形性を有するアルミ
ニウム合金板が提供される。
1.0%、Siを0.05〜0.3%、Feを0.03
〜0.25%、Tiを0.005〜0.15%、Bを
0.0002〜0.05%の範囲で含有し、残部がAl
及び不可避的不純物からなり、塗装焼付に相当する低温
短時間処理によって、平均直径500オングストローム
以下のAl−Cu−Mg系の変調構造を生成する塗装焼
付硬化性に優れたプレス成形用アルミニウム合金板。 【効果】塗装焼付時において優れた硬化性を示し、成形
用としても十分な伸び及びプレス成形性を有するアルミ
ニウム合金板が提供される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、アルミニウム合金薄
板に関し、特に、プレス成形性及びプレス成形後の塗装
焼付硬化性に優れ、自動車車体等に好適なアルミニウム
合金板に関する。
板に関し、特に、プレス成形性及びプレス成形後の塗装
焼付硬化性に優れ、自動車車体等に好適なアルミニウム
合金板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より自動車ボディ−パネル用板材と
して表面処理冷間圧延鋼板が多用されているが、近年、
自動車の燃費向上のための軽量化の要望が高まってお
り、その要望を満たすべくアルミニウム合金板が使用さ
れ始めてきている。
して表面処理冷間圧延鋼板が多用されているが、近年、
自動車の燃費向上のための軽量化の要望が高まってお
り、その要望を満たすべくアルミニウム合金板が使用さ
れ始めてきている。
【0003】最近では、プレス加工メーカーの要求も厳
しくなりつつあり、張出し性、深絞り性はもちろんのこ
と、形状凍結性の点からプレス成形前の降伏強度が低く
(自動車技術 Vol.45,No.6.(1991),45) 、かつ、耐デン
ト性、薄肉化の点から塗装焼付により強度が向上する材
料が要求されている。
しくなりつつあり、張出し性、深絞り性はもちろんのこ
と、形状凍結性の点からプレス成形前の降伏強度が低く
(自動車技術 Vol.45,No.6.(1991),45) 、かつ、耐デン
ト性、薄肉化の点から塗装焼付により強度が向上する材
料が要求されている。
【0004】そこで、アルミニウム合金の中でも特に成
形性に優れた非熱処理型のAl−Mg系合金に対し、C
uやZnを添加し、時効硬化によって強度を高める工夫
がなされている。例えば、Al−Mg−Cu系合金(特
公昭62−42985号、特開平1−225738号、
特開平3−287739号)、Al−Mg−Cu−Zn
系合金(特公昭56−3186号、特公平4−6922
0号)等がある。
形性に優れた非熱処理型のAl−Mg系合金に対し、C
uやZnを添加し、時効硬化によって強度を高める工夫
がなされている。例えば、Al−Mg−Cu系合金(特
公昭62−42985号、特開平1−225738号、
特開平3−287739号)、Al−Mg−Cu−Zn
系合金(特公昭56−3186号、特公平4−6922
0号)等がある。
【0005】しかし、これらは成形性が優れているもの
の、塗装焼付工程による硬化は小さく、プレス時の加工
硬化分の低下を防ぐ程度である。なお、従来、焼付硬化
に対するSiの効果は明確にされておらず、成形性低下
の懸念から微量に規制している。
の、塗装焼付工程による硬化は小さく、プレス時の加工
硬化分の低下を防ぐ程度である。なお、従来、焼付硬化
に対するSiの効果は明確にされておらず、成形性低下
の懸念から微量に規制している。
【0006】また、従来からボディーパネル用材料とし
て用いられていたAl−Mg−Cu−Zn系の5052
−0材は、プレス成形性に優れるが塗装焼付硬化性を有
しないため強度が低く、耐デント性に劣るという問題が
ある。
て用いられていたAl−Mg−Cu−Zn系の5052
−0材は、プレス成形性に優れるが塗装焼付硬化性を有
しないため強度が低く、耐デント性に劣るという問題が
ある。
【0007】このように、いずれの合金も比較的鋼板に
近い成形性を有するものの、焼付硬化性が満足されてい
ないのが現状である。
近い成形性を有するものの、焼付硬化性が満足されてい
ないのが現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明はかかる事情
に鑑みてなされたものであって、塗装焼付において優れ
た硬化性を示すプレス成形用アルミニウム合金板を提供
することを目的とする。
に鑑みてなされたものであって、塗装焼付において優れ
た硬化性を示すプレス成形用アルミニウム合金板を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】本願発明者等
は、上記目的を達成するために種々検討を重ねた結果、
化学成分及び組成を適切に調整して、焼付塗装に相当す
る処理により平均直径500オングストローム以下の極
めて微細なAl−Cu−Mg系の変調構造が生成するよ
うにすることにより、焼付塗装により著しく強度が上昇
することを見出した。
は、上記目的を達成するために種々検討を重ねた結果、
化学成分及び組成を適切に調整して、焼付塗装に相当す
る処理により平均直径500オングストローム以下の極
めて微細なAl−Cu−Mg系の変調構造が生成するよ
うにすることにより、焼付塗装により著しく強度が上昇
することを見出した。
【0010】すなわち、Al−Mg系にCuを添加した
組成を基本とする特定組成を採用することによって、焼
付塗装によりAl−Cu−Mg系変調構造を形成させる
ことができ、さらにSiの存在によりAl−Cu−Mg
系の析出相S´の析出サイトである転位ループの生成が
抑制され、著しい強度上昇を示す平均直径500オング
ストローム以下の変調構造の生成が促進されるのであ
る。
組成を基本とする特定組成を採用することによって、焼
付塗装によりAl−Cu−Mg系変調構造を形成させる
ことができ、さらにSiの存在によりAl−Cu−Mg
系の析出相S´の析出サイトである転位ループの生成が
抑制され、著しい強度上昇を示す平均直径500オング
ストローム以下の変調構造の生成が促進されるのであ
る。
【0011】この発明は、本願発明者らのこのような知
見に基づいてなされたものである。
見に基づいてなされたものである。
【0012】すなわち、本発明は、重量%で、Mgを1
〜6%、Cuを0.2〜1.0%、Siを0.05〜
0.3%、Feを0.03〜0.25%、Tiを0.0
05〜0.15%、Bを0.0002〜0.05%の範
囲で含有し、残部がAl及び不可避的不純物からなり、
塗装焼付に相当する低温短時間処理によって、平均直径
500オングストローム以下のAl−Cu−Mg系の変
調構造を生成することを特徴とする塗装焼付硬化性に優
れたプレス成形用アルミニウム合金板を提供するもので
ある。
〜6%、Cuを0.2〜1.0%、Siを0.05〜
0.3%、Feを0.03〜0.25%、Tiを0.0
05〜0.15%、Bを0.0002〜0.05%の範
囲で含有し、残部がAl及び不可避的不純物からなり、
塗装焼付に相当する低温短時間処理によって、平均直径
500オングストローム以下のAl−Cu−Mg系の変
調構造を生成することを特徴とする塗装焼付硬化性に優
れたプレス成形用アルミニウム合金板を提供するもので
ある。
【0013】また、重量%で、0.01〜0.3%のM
n、0.01〜0.15%のCr、0.01〜0.12
%のZr、及び0.01〜0.18%のVのうち1種又
は2種以上をさらに含有することにより、この発明の効
果を損なうことなく一層良好な特性のアルミニウム合金
板を得ることができる。
n、0.01〜0.15%のCr、0.01〜0.12
%のZr、及び0.01〜0.18%のVのうち1種又
は2種以上をさらに含有することにより、この発明の効
果を損なうことなく一層良好な特性のアルミニウム合金
板を得ることができる。
【0014】以下、この発明について詳細に説明する。
【0015】先ず、各成分の限定理由について説明す
る。なお、以下の%表示は全て重量%を示す。
る。なお、以下の%表示は全て重量%を示す。
【0016】Mg: Mgは強度及び成形性を向上させ
る元素であり、さらに焼付硬化性に寄与するAl−Cu
−Mg系変調構造の構成元素である。しかし、その含有
量が1%未満ではこのような効果が十分に得られない。
一方、その含有量が6%を超えると変調構造の生成が極
めて遅くなり、また熱間加工性及び耐応力腐食割れ性が
劣化する。従って、Mgの含有量は1〜6%の範囲に規
定される。
る元素であり、さらに焼付硬化性に寄与するAl−Cu
−Mg系変調構造の構成元素である。しかし、その含有
量が1%未満ではこのような効果が十分に得られない。
一方、その含有量が6%を超えると変調構造の生成が極
めて遅くなり、また熱間加工性及び耐応力腐食割れ性が
劣化する。従って、Mgの含有量は1〜6%の範囲に規
定される。
【0017】Cu: Cuは強度を向上させ、また塗装
焼付硬化に寄与するAl−Cu−Mg系変調構造の構成
元素であるが、その含有量が0.2%未満では変調構造
が生成せず、一方1.0%を超えると強度は向上するが
成形性及び耐食性が劣化する。従って、Cuの含有量は
0.2〜1.0%に規定される。
焼付硬化に寄与するAl−Cu−Mg系変調構造の構成
元素であるが、その含有量が0.2%未満では変調構造
が生成せず、一方1.0%を超えると強度は向上するが
成形性及び耐食性が劣化する。従って、Cuの含有量は
0.2〜1.0%に規定される。
【0018】Si: Siは強度寄与の小さいS´相の
析出サイトである転位ループの形成を抑制し、塗装焼付
硬化に寄与するAl−Cu−Mg系変調構造の生成を促
進させて硬化能を高め、かつ、塗装焼付時にAl−Cu
−Mg系変調構造のサイズを平均直径500オングスト
ローム以下に抑制する機能を有する。その機能を発揮す
るためにはその含有量が0.05%以上必要である。一
方、その含有量が0.3%を超えた場合には、上記変調
構造は生成されるものの、成形性を低下させる粗大なM
g2 Siも生成する。従って、Siの含有量は0.05
〜0.3%に規定される。
析出サイトである転位ループの形成を抑制し、塗装焼付
硬化に寄与するAl−Cu−Mg系変調構造の生成を促
進させて硬化能を高め、かつ、塗装焼付時にAl−Cu
−Mg系変調構造のサイズを平均直径500オングスト
ローム以下に抑制する機能を有する。その機能を発揮す
るためにはその含有量が0.05%以上必要である。一
方、その含有量が0.3%を超えた場合には、上記変調
構造は生成されるものの、成形性を低下させる粗大なM
g2 Siも生成する。従って、Siの含有量は0.05
〜0.3%に規定される。
【0019】Fe: Feの含有量が0.25%を超え
るとAlとの共存により成形性に悪影響を及ぼす粗大な
晶出物が生成されやすく、また、Siと結びついて変調
構造の生成促進に有用なSiの量を低下させる。しか
し、微量添加することにより成形性の向上に寄与し、そ
の効果は0.03%以上で発揮される。従って、Feの
含有量は0.03〜0.25%に規定される。
るとAlとの共存により成形性に悪影響を及ぼす粗大な
晶出物が生成されやすく、また、Siと結びついて変調
構造の生成促進に有用なSiの量を低下させる。しか
し、微量添加することにより成形性の向上に寄与し、そ
の効果は0.03%以上で発揮される。従って、Feの
含有量は0.03〜0.25%に規定される。
【0020】Ti,B: Ti及びBはTiB2 等とし
て存在し、鋳塊の結晶粒を微細化して熱間での加工性等
を改善する効果を有する。従って、これらを複合添加す
ることが重要である。しかしながら、これらを過剰に添
加すると粗大な晶出物を生成し、成形性を劣化させる。
従って、これらを添加する場合には、これらの含有量を
上記効果を有効に得ることができる範囲、すなわちT
i:0.005〜0.15%及びB:0.0002〜
0.05%の範囲に規定される。
て存在し、鋳塊の結晶粒を微細化して熱間での加工性等
を改善する効果を有する。従って、これらを複合添加す
ることが重要である。しかしながら、これらを過剰に添
加すると粗大な晶出物を生成し、成形性を劣化させる。
従って、これらを添加する場合には、これらの含有量を
上記効果を有効に得ることができる範囲、すなわちT
i:0.005〜0.15%及びB:0.0002〜
0.05%の範囲に規定される。
【0021】これら成分の他、上述の選択成分のうち1
種又は2種以上が含有されるが、これら選択成分の限定
理由は以下の通りである。
種又は2種以上が含有されるが、これら選択成分の限定
理由は以下の通りである。
【0022】Mn,Cr,Zr,V: これらの元素は
再結晶抑制元素であるから、異常粒成長を抑制する目的
で適量添加してもよい。しかし、これらの合金成分は、
再結晶粒の等軸化に対し負の効果があり成形性を低下さ
せ、かつ過剰に添加すると結晶粒が微細になり過ぎ、伸
びの低下及びストレッチャーストレイン(SS)マーク
の発生の原因となる。このため、これらの含有量は従来
のアルミニウム合金よりも少ない範囲に規定する必要が
ある。従って、これらを添加する場合には、Mn,C
r、Zr、及びVの含有量は夫々0.01〜0.50
%、0.01〜0.15%、0.01〜0.12%、及
び0.01〜0.18%の範囲に規定される。
再結晶抑制元素であるから、異常粒成長を抑制する目的
で適量添加してもよい。しかし、これらの合金成分は、
再結晶粒の等軸化に対し負の効果があり成形性を低下さ
せ、かつ過剰に添加すると結晶粒が微細になり過ぎ、伸
びの低下及びストレッチャーストレイン(SS)マーク
の発生の原因となる。このため、これらの含有量は従来
のアルミニウム合金よりも少ない範囲に規定する必要が
ある。従って、これらを添加する場合には、Mn,C
r、Zr、及びVの含有量は夫々0.01〜0.50
%、0.01〜0.15%、0.01〜0.12%、及
び0.01〜0.18%の範囲に規定される。
【0023】上記元素の他、通常のアルミニウム合金と
同様、不可避的に不純物が含有されるが、その量は本発
明の効果が損なわれない範囲であれば許容される。例え
ば、Na、K等は、いずれも0.001%以下程度であ
れば含有していても特性上の支障はない。
同様、不可避的に不純物が含有されるが、その量は本発
明の効果が損なわれない範囲であれば許容される。例え
ば、Na、K等は、いずれも0.001%以下程度であ
れば含有していても特性上の支障はない。
【0024】なお、さらに他の元素としてBeを0.0
1%まで添加してもよい。Beは鋳造時の酸化を防止
し、鋳造性及び熱間加工性を向上させ、合金板の成形性
を向上させる元素である。しかし、その含有量が0.0
1%を超えるとその効果が飽和するばかりでなく、毒性
の強い元素であるため鋳造作業環境を該する恐れがある
ので好ましくない。従って、Beの含有量は0.01%
までに規定する。
1%まで添加してもよい。Beは鋳造時の酸化を防止
し、鋳造性及び熱間加工性を向上させ、合金板の成形性
を向上させる元素である。しかし、その含有量が0.0
1%を超えるとその効果が飽和するばかりでなく、毒性
の強い元素であるため鋳造作業環境を該する恐れがある
ので好ましくない。従って、Beの含有量は0.01%
までに規定する。
【0025】このような組成を有するアルミニウム合金
板は、上述したように、塗装焼付に相当する低温短時間
処理によって、平均直径500オングストローム以下の
Al−Cu−Mg系の変調構造を生成するが、このよう
な変調構造を生成させるための具体的条件は、120〜
230℃で5分以上程度である。時間の上限は特にない
が、300分程度が事実上の上限となる。
板は、上述したように、塗装焼付に相当する低温短時間
処理によって、平均直径500オングストローム以下の
Al−Cu−Mg系の変調構造を生成するが、このよう
な変調構造を生成させるための具体的条件は、120〜
230℃で5分以上程度である。時間の上限は特にない
が、300分程度が事実上の上限となる。
【0026】このようなアルミニウム合金板は、プレス
成形性及び塗装焼付硬化性に優れているため自動車車体
等に好適である。
成形性及び塗装焼付硬化性に優れているため自動車車体
等に好適である。
【0027】以上のようなアルミニウム合金板の製造方
法は特に限定されるものではないが、例えば以下のよう
にして製造される。先ず、成分・組成が規定されたアル
ミニウム鋳塊に対して400〜580℃程度の範囲内の
温度で1段又は多段の均質化熱処理を施す。このような
均質化処理を施すことにより、鋳造時に晶出した共晶化
合物の拡散固溶を促進し、局部的ミクロ偏析を軽減す
る。また、この処理により、最終製品の結晶粒の異常粒
成長を抑制し、均一化を図るうえで重要な役割を果たす
Mn,Cr,Zr,Vの化合物を微細に析出させること
ができる。
法は特に限定されるものではないが、例えば以下のよう
にして製造される。先ず、成分・組成が規定されたアル
ミニウム鋳塊に対して400〜580℃程度の範囲内の
温度で1段又は多段の均質化熱処理を施す。このような
均質化処理を施すことにより、鋳造時に晶出した共晶化
合物の拡散固溶を促進し、局部的ミクロ偏析を軽減す
る。また、この処理により、最終製品の結晶粒の異常粒
成長を抑制し、均一化を図るうえで重要な役割を果たす
Mn,Cr,Zr,Vの化合物を微細に析出させること
ができる。
【0028】次いで、このような均質化処理が施された
鋳塊に対し、常法に従って所定の板厚を得るために熱間
圧延及び冷間圧延を行う。また、歪矯正又は表面粗度調
整のため、次に行われる熱処理の前後両方又はいずれか
で5%以下のレベリング、ストレッチング、あるいはス
キンパス圧延を実施してもよい。
鋳塊に対し、常法に従って所定の板厚を得るために熱間
圧延及び冷間圧延を行う。また、歪矯正又は表面粗度調
整のため、次に行われる熱処理の前後両方又はいずれか
で5%以下のレベリング、ストレッチング、あるいはス
キンパス圧延を実施してもよい。
【0029】圧延終了後、このような圧延板材に対し、
500〜580℃程度の温度から急速冷却する溶体化処
理を行う。この処理は、Al−Cu−Mg系化合物の変
調構造を構成するCu,Mgの溶体化を図り、十分な焼
付け硬化を得るために行うものである。
500〜580℃程度の温度から急速冷却する溶体化処
理を行う。この処理は、Al−Cu−Mg系化合物の変
調構造を構成するCu,Mgの溶体化を図り、十分な焼
付け硬化を得るために行うものである。
【0030】その後、必要に応じて時効処理を行ってア
ルミニウム合金板を得る。
ルミニウム合金板を得る。
【0031】
【実施例】以下、この発明の実施例について説明する。
【0032】(実施例1)表1、表2に示すような成分
・組成を有する合金を溶解−連続鋳造し、得られた鋳塊
を面削した後、440℃で4時間その後510℃で10
時間の2段均質化処理を実施し、次いで鋳片を500℃
に加熱し、板厚4mmまで熱間圧延を行った。次いで、室
温に冷却した後、最終板厚まで冷間圧延を行って厚さ1
mmの板材とした。なお、熱間圧延の仕上がり温度は31
0℃であった。この厚さ1mmの板材を530℃まで10
℃/秒の速度で加熱し、10秒間保持後、100℃まで
20℃/秒の冷却速度で強制空冷を行った。
・組成を有する合金を溶解−連続鋳造し、得られた鋳塊
を面削した後、440℃で4時間その後510℃で10
時間の2段均質化処理を実施し、次いで鋳片を500℃
に加熱し、板厚4mmまで熱間圧延を行った。次いで、室
温に冷却した後、最終板厚まで冷間圧延を行って厚さ1
mmの板材とした。なお、熱間圧延の仕上がり温度は31
0℃であった。この厚さ1mmの板材を530℃まで10
℃/秒の速度で加熱し、10秒間保持後、100℃まで
20℃/秒の冷却速度で強制空冷を行った。
【0033】この熱処理後、板材を所定形状に切出し、
引張試験(JIS5号,引張方向:圧延方向)及びコニ
カルカップ試験(JIS Z2249:試験工具17
型)を実施し、機械的特性及び成形性を評価した。コニ
カルカップ値(CCV)は、張出しと深絞りとの複合成
形性を示すものであり、この値が小さいほど成形性に優
れている。さらに、プレス成形後の塗装焼付をシミュレ
−トするために、170℃で20分間の加熱処理(焼付
に対応)を行い、その後引張試験(熱処理後の試験と同
一条件)を実施した。また、これらのサンプルについて
透過電子顕微鏡観察を行い、変調構造のサイズ(直径)
を測定した。ただし、成形性に悪影響を及ぼす元素を添
加した合金、あるいは成形性試験の結果が悪かったもの
については、変調構造のサイズ測定を行わなかった。
引張試験(JIS5号,引張方向:圧延方向)及びコニ
カルカップ試験(JIS Z2249:試験工具17
型)を実施し、機械的特性及び成形性を評価した。コニ
カルカップ値(CCV)は、張出しと深絞りとの複合成
形性を示すものであり、この値が小さいほど成形性に優
れている。さらに、プレス成形後の塗装焼付をシミュレ
−トするために、170℃で20分間の加熱処理(焼付
に対応)を行い、その後引張試験(熱処理後の試験と同
一条件)を実施した。また、これらのサンプルについて
透過電子顕微鏡観察を行い、変調構造のサイズ(直径)
を測定した。ただし、成形性に悪影響を及ぼす元素を添
加した合金、あるいは成形性試験の結果が悪かったもの
については、変調構造のサイズ測定を行わなかった。
【0034】これらの試験結果を表3、4に示す。な
お、「焼付硬化」の欄は、焼付シミュレ−ト後の降伏強
度から、最終熱処理後の降伏強度を引いた値を示してい
る。
お、「焼付硬化」の欄は、焼付シミュレ−ト後の降伏強
度から、最終熱処理後の降伏強度を引いた値を示してい
る。
【0035】なお、表1の番号1〜11は本発明の組成
を満たしている実施例であり、表2の番号12〜21は
これらのいずれかが規定する範囲から外れる比較例であ
る。
を満たしている実施例であり、表2の番号12〜21は
これらのいずれかが規定する範囲から外れる比較例であ
る。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】 表3から明らかなように、実施例である番号1〜13
は、熱処理後、伸び30%以上で、変調構造も認めら
れ、かつ焼付け処理により降伏応力が5.0kgf /mm2
以上の高い焼付硬化を有し、優れた延性−焼付硬化バラ
ンスを有していることが確認された。また、CCVも良
好であった。
は、熱処理後、伸び30%以上で、変調構造も認めら
れ、かつ焼付け処理により降伏応力が5.0kgf /mm2
以上の高い焼付硬化を有し、優れた延性−焼付硬化バラ
ンスを有していることが確認された。また、CCVも良
好であった。
【0040】一方、表2に示す比較例の番号12〜21
は、表4から明らかなように、成形性、焼付硬化性のい
ずれかが不十分であった。例えば、焼付硬化に寄与する
成分であるMg、Si、Cuのいずれかの含有量が低い
番号12,14,16の合金、あるいはMg,Feが高
い番号13,18の合金は、焼付硬化が低く0〜1.1
kgf /mm2 程度であり、変調構造も認められなかった。
また、Si,Cu,Fe,Ti−B,Mn−Cr,Zr
−Vのいずれかの量が規定されている範囲から外れてい
る番号15,17,18,19,20,21の合金は伸
びが低く、CCVも大きいため成形性が低いことが確認
された。
は、表4から明らかなように、成形性、焼付硬化性のい
ずれかが不十分であった。例えば、焼付硬化に寄与する
成分であるMg、Si、Cuのいずれかの含有量が低い
番号12,14,16の合金、あるいはMg,Feが高
い番号13,18の合金は、焼付硬化が低く0〜1.1
kgf /mm2 程度であり、変調構造も認められなかった。
また、Si,Cu,Fe,Ti−B,Mn−Cr,Zr
−Vのいずれかの量が規定されている範囲から外れてい
る番号15,17,18,19,20,21の合金は伸
びが低く、CCVも大きいため成形性が低いことが確認
された。
【0041】(実施例2)この実施例では、表1に示し
た番号2,14,16の組成について、実施例1と同様
の製造方法で合金板を製造した。この合金板を表5に示
すような塗装焼付条件、すなわち170℃×20min
(短時間)、170℃×1440min で熱処理を行った
時の焼付硬化及び変調構造の平均サイズを測定した。そ
の結果を表5に示す。
た番号2,14,16の組成について、実施例1と同様
の製造方法で合金板を製造した。この合金板を表5に示
すような塗装焼付条件、すなわち170℃×20min
(短時間)、170℃×1440min で熱処理を行った
時の焼付硬化及び変調構造の平均サイズを測定した。そ
の結果を表5に示す。
【0042】
【表5】 表5からら明らかなように、本発明の範囲内の組成を有
する番号2の合金を用いた試料A,Bは、夫々6.5kg
f /mm2 、14.1kgf /mm2 の優れた焼付硬化を示し
た。この際の試料A及びBの組織をそれぞれ図1及び図
2に示す。これらの図に示すように、試料Aは平均サイ
ズが15オングストローム程度、試料Bは平均サイズが
40オングストローム程度の均一微細な変調構造が確認
された。このように、変調構造の平均サイズが大きい
程、焼付硬化が上昇する傾向がある。なお、試料Bは極
めて高い焼付硬化が得られるものの焼付時間が長い。温
度を上昇させるとかなり時間が短縮されるが、最近では
省エネルギーの観点から焼付温度が低温側へ移行してい
る。これらの点を考慮すると変調構造の平均サイズは5
00オングストロームが好ましい。
する番号2の合金を用いた試料A,Bは、夫々6.5kg
f /mm2 、14.1kgf /mm2 の優れた焼付硬化を示し
た。この際の試料A及びBの組織をそれぞれ図1及び図
2に示す。これらの図に示すように、試料Aは平均サイ
ズが15オングストローム程度、試料Bは平均サイズが
40オングストローム程度の均一微細な変調構造が確認
された。このように、変調構造の平均サイズが大きい
程、焼付硬化が上昇する傾向がある。なお、試料Bは極
めて高い焼付硬化が得られるものの焼付時間が長い。温
度を上昇させるとかなり時間が短縮されるが、最近では
省エネルギーの観点から焼付温度が低温側へ移行してい
る。これらの点を考慮すると変調構造の平均サイズは5
00オングストロームが好ましい。
【0043】一方、本発明の条件を満足していない番号
14の合金について170℃×1440minの焼付を
行った試料Cは、長時間焼付にもかかわらず、焼付硬化
が1.8kgf /mm2 と低かった。この際の組織を図3に
示すが、強度上昇に最も大きく寄与する変調構造は認め
られず、粗大なS´相が転位ループ上に析出しているこ
とがわかる。また、試料Dは番号16の合金について1
70℃×20minの焼付を行ったものであるが、これ
についても変調構造は認められず、焼付硬化は0であっ
た。
14の合金について170℃×1440minの焼付を
行った試料Cは、長時間焼付にもかかわらず、焼付硬化
が1.8kgf /mm2 と低かった。この際の組織を図3に
示すが、強度上昇に最も大きく寄与する変調構造は認め
られず、粗大なS´相が転位ループ上に析出しているこ
とがわかる。また、試料Dは番号16の合金について1
70℃×20minの焼付を行ったものであるが、これ
についても変調構造は認められず、焼付硬化は0であっ
た。
【0044】
【発明の効果】この発明によれば、塗装焼付時において
優れた硬化性を示し、成形用としても十分な伸び及びプ
レス成形性を有するアルミニウム合金板が提供される。
本発明のアルミニウム合金板は自動車車体等に好適であ
る。
優れた硬化性を示し、成形用としても十分な伸び及びプ
レス成形性を有するアルミニウム合金板が提供される。
本発明のアルミニウム合金板は自動車車体等に好適であ
る。
【図1】本発明に係るアルミニウム合金板の塗装焼付後
の変調構造を示す金属組織写真。
の変調構造を示す金属組織写真。
【図2】本発明に係るアルミニウム合金板の塗装焼付後
の変調構造を示す金属組織写真。
の変調構造を示す金属組織写真。
【図3】比較例に係るアルミニウム合金板の塗装焼付後
の組織を示す金属組織写真。
の組織を示す金属組織写真。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 須賀 正孝 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 佐藤 馨 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 重量%で、Mgを1〜6%、Cuを0.
2〜1.0%、Siを0.05〜0.3%、Feを0.
03〜0.25%、Tiを0.005〜0.15%、B
を0.0002〜0.05%の範囲で含有し、残部がA
l及び不可避的不純物からなり、塗装焼付に相当する低
温短時間処理によって、平均直径500オングストロー
ム以下のAl−Cu−Mg系の変調構造を生成すること
を特徴とする塗装焼付硬化性に優れたプレス成形用アル
ミニウム合金板。 - 【請求項2】 重量%で、0.01〜0.3%のMn、
0.01〜0.15%のCr、0.01〜0.12%の
Zr、及び0.01〜0.18%のVのうち1種又は2
種以上をさらに含有することを特徴とする請求項1に記
載の塗装焼付硬化性に優れたプレス成形用アルミニウム
合金板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34272993A JPH07173565A (ja) | 1993-12-16 | 1993-12-16 | 塗装焼付硬化性に優れたプレス成形用アルミニウム合金板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34272993A JPH07173565A (ja) | 1993-12-16 | 1993-12-16 | 塗装焼付硬化性に優れたプレス成形用アルミニウム合金板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07173565A true JPH07173565A (ja) | 1995-07-11 |
Family
ID=18356041
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34272993A Pending JPH07173565A (ja) | 1993-12-16 | 1993-12-16 | 塗装焼付硬化性に優れたプレス成形用アルミニウム合金板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07173565A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0773303A1 (en) * | 1995-11-10 | 1997-05-14 | Nkk Corporation | Aluminium alloy sheet manufacturing method therefor |
JP2013204085A (ja) * | 2012-03-28 | 2013-10-07 | Rinascimetalli:Kk | 金属成型品の製造方法 |
JP2017538035A (ja) * | 2014-11-11 | 2017-12-21 | ノベリス・インコーポレイテッドNovelis Inc. | 多目的な熱処理可能アルミニウム合金、ならびに関連方法及び用途 |
CN109881050A (zh) * | 2019-03-25 | 2019-06-14 | 滨州戴森车轮科技有限公司 | 一种轮毂及其提高该轮毂漆膜附着力的加工工艺 |
CN111057980A (zh) * | 2019-12-17 | 2020-04-24 | 北京科技大学 | 一种汽车用高成形性铝合金异构组织的过程调控方法 |
-
1993
- 1993-12-16 JP JP34272993A patent/JPH07173565A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0773303A1 (en) * | 1995-11-10 | 1997-05-14 | Nkk Corporation | Aluminium alloy sheet manufacturing method therefor |
JP2013204085A (ja) * | 2012-03-28 | 2013-10-07 | Rinascimetalli:Kk | 金属成型品の製造方法 |
JP2017538035A (ja) * | 2014-11-11 | 2017-12-21 | ノベリス・インコーポレイテッドNovelis Inc. | 多目的な熱処理可能アルミニウム合金、ならびに関連方法及び用途 |
JP2019167624A (ja) * | 2014-11-11 | 2019-10-03 | ノベリス・インコーポレイテッドNovelis Inc. | 多目的な熱処理可能アルミニウム合金、ならびに関連方法及び用途 |
CN109881050A (zh) * | 2019-03-25 | 2019-06-14 | 滨州戴森车轮科技有限公司 | 一种轮毂及其提高该轮毂漆膜附着力的加工工艺 |
CN111057980A (zh) * | 2019-12-17 | 2020-04-24 | 北京科技大学 | 一种汽车用高成形性铝合金异构组织的过程调控方法 |
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