JP2997146B2 - 低温短時間焼付けによる硬化性に優れたプレス成形用アルミニウム合金板及びその製造方法 - Google Patents

低温短時間焼付けによる硬化性に優れたプレス成形用アルミニウム合金板及びその製造方法

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JP2997146B2
JP2997146B2 JP5066006A JP6600693A JP2997146B2 JP 2997146 B2 JP2997146 B2 JP 2997146B2 JP 5066006 A JP5066006 A JP 5066006A JP 6600693 A JP6600693 A JP 6600693A JP 2997146 B2 JP2997146 B2 JP 2997146B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、プレス成形用アルミ
ニウム合金板及びその製造方法に関し、特に、焼付け温
度120〜180℃、焼付け時間5〜40分間の低温短
時間の焼付でも焼付硬化性に優れ、自動車車体等に好適
なアルミニウム合金板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より自動車ボディーパネル用板材と
して表面処理冷間圧延鋼板が多用されているが、近年、
自動車の燃費向上のための軽量化の要望が高まってお
り、その要望を満たすべく自動車ボディーパネル用板材
にアルミニウム合金板が使用され始めてきている。
【0003】最近では、プレス加工メーカーの要求も厳
しくなりつつあり、形状凍結性の点からプレス前の降伏
強度が低く(自動車技術Vol.45,No.6(1991),45) 、なお
かつ、深絞り、張り出し等の成形性及び耐デント性の点
から塗装焼付により強度が向上する材料が要求されてい
る。
【0004】そこで、アルミニウム合金の中でも、特
に、成形性に優れる非熱処理型のAl−Mg系合金に対
し、CuやZnを添加し、時効硬化によって強度を高め
る工夫がなされている。例えば、Al−Mg−Cu系合
金(特開昭57−120648、特開平1−22573
8)、Al−Mg−Cu−Zn系合金(特公昭56−3
1860)等がある。しかし、これらはAl−Mg−S
i系合金に比べて成形性が優れているものの、従来の表
面処理冷間圧延鋼板よりも劣り、プレス成形前の強度が
高いため形状凍結性にも劣る。さらには塗装焼付工程に
よる硬化は小さく、プレス時の加工硬化分の低下を防ぐ
程度である。特に、特開昭57−120648では、塗
装焼付時に強度上昇を目的としてAl−Cu−Mg系化
合物の析出を図っているが、いまだ不十分である。な
お、従来、焼付硬化に対するSiの効果は認められてい
ないため、Siを微量に規制している。
【0005】また、従来からボディーパネル用材料とし
て用いられていた5052−0材は、プレス成形前の降
伏強度が低く形状凍結性に優れるが塗装焼付硬化性を有
しないため強度が低く耐デント性に劣るという問題があ
った。
【0006】上記のAl−Mg系にCu、あるいはCu
及びZnを添加した焼付硬化タイプの合金は共通して、
最終熱処理後の常温時効によるプレス前の強度の経時変
化(住軽技報、32,1(1991),20 、軽金属学会第31回シ
ンポジウム、31ページ)の問題があり、素材の製造、
熱処理時期、実際のプレス加工までの期間のコントロー
ルが必要である。
【0007】この問題を改善した技術の一つに、Al−
Mg−Cu−Zn系において、常温時効を大きく支配す
るZn量を低下させて時効を抑制したものがある(特公
平4−69220)。
【0008】しかし、いずれの合金も比較的鋼板に近い
成形性を有するものの、焼付硬化性又は形状凍結性が満
足されず、あるいは常温時効が生じてしまう。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明はかかる事情
に鑑みてなされたものであって、その目的は、第1に低
温かつ短時間の焼付においても焼付硬化性が良好なプレ
ス成形用アルミニウム合金板及びその製造方法を提供す
ることにあり、第2に、さらにプレス成形前の強度を低
く保ち、なおかつ常温遅時効性に優れるためプレス成形
前の経時変化がないプレス成形用アルミニウム合金板及
びその製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者等は、
上記目的を達成するために種々検討を重ねた結果、Al
−Mg−Cu系合金において、Al−Cu−Mg系化合
物の析出相であるS´相の析出前段階の変調構造GPB
の生成が促進され、電子線回折格子像においてストリー
クが表われる場合に、十分な焼付硬化性が得られること
を見出した。すなわち、焼付け温度120〜180℃、
焼付け時間5〜40分間の低温短時間の焼付処理後の電
子線回折格子像においてAl−Cu−Mg系化合物の回
折格子点位置にストリーク状の変調構造を示せば、その
範囲の低温短時間の焼付処理における焼付硬化性が優れ
たものとなる。この発明は本発明者らのこのような知見
に基づいてなされたものであり、Al−Mg−Cu系に
Siを添加した組成を有し、焼付温度120〜180
℃、焼付け時間5〜40分間の焼付処理後の電子線回折
格子像において、Al−Cu−Mg系化合物の回折格子
点位置にストリーク状の変調構造を示すことを特徴とす
る低温短時間焼付けによる硬化性に優れたプレス成形用
アルミニウム合金板を提供するものである。
【0011】上述のようなストリークは、Al−Mg−
Cu系合金のCu及びMgの量を特定の範囲にし、特定
量のSiを添加することにより現出させることができ
る。具体的には、重量%で、Mgを1.5〜3.5%、
Cuを0.3〜1.0%、Siを0.05〜0.6%の
範囲で含有し、かつMg/Cuの値が2〜7であり、残
部がAl及び不可避的不純物からなる組成の場合に、最
も効果的に上述のような構成を実現することができる。
【0012】Al−Cu−Mg系化合物の析出相である
S´相の析出前段階の変調構造の電子線回折格子像の例
を図1に示す。図1はAl(100)回折パターンを示
すものであり、矢印で示すようにAl−Cu−Mg系化
合物の回折格子点位置にストリークが認められる。ま
た、図2は電子線透過像であるが、図2には図1に示さ
れているような変調構造は認められない。すなわち、上
述の変調構造は電子線透過像では観察することができな
いほど微細であり、いわゆる析出物とは異なる。このよ
うに非常に微細であるため、極めて強化作用が大きく、
それゆえ焼付硬化を示すのである。
【0013】Al−Mg−Cu系合金の常温時効を遅延
させる観点からは、上記Al−Mg−Cu系にSiを添
加した組成に対し、重量%で、0.01〜0.50%の
Sn、0.01〜0.50%のCd、0.01〜0.5
0%のInから選択される1種又は2種以上をさらに含
有する組成とすることが好ましい。すなわち、焼付硬化
タイプのアルミニウム合金板は、常温で放置することに
より強度が上昇する常温時効の問題が生じるが、これら
の1種又は2種以上を含有することにより、常温時効の
影響が実質的に存在しなくなる程度に常温時効を遅延さ
せることができるのである。
【0014】また、Al−Mg−Cu系にSiを添加し
た組成に対し、あるいはこれに上記常温時効遅延成分を
添加した組成に対し、重量%で、0.03〜0.50%
のFe、0.005〜0.15%のTi、0.0002
〜0.05%のB、0.01〜0.50%のMn、0.
01〜0.15%のCr、0.01〜0.12%のZ
r、0.01〜0.18%のV、及び0.5%以下のZ
nのうち1種又は2種以上をさらに含んでいてもこの発
明の効果が損なわれることはない。
【0015】さらにまた、Al−Mg−Cu系合金の常
温時効を遅延させる観点から、Mgを1.5〜3.5
%、Cuを0.3〜0.7%、Siを0.05〜0.3
5%の範囲とし、かつMg/Cuの値が2〜7とするこ
とが好ましい。
【0016】次に、組成の限定理由について説明する。
なお、%表示は全て重量%を示す。
【0017】Mg: Mgは本発明におけるAl−Cu
−Mg系変調構造の構成元素である。しかし、その含有
量が1.5%未満では変調構造の生成が遅くなり、焼付
け温度120〜180℃、焼付け時間5〜40分間の焼
付け処理条件では変調構造が生成しない。また、1.5
%未満では延性が低下する。一方、その含有量が3.5
%を超えるとやはり変調構造の生成が遅くなり、焼付け
温度120〜180℃、焼付け時間5〜40分間の焼付
け処理条件では変調構造が生成しない。従って、Mgの
含有量は1.5〜3.5%の範囲であることが望まし
い。
【0018】Cu: Cuは本発明におけるAl−Cu
−Mg系変調構造の構成元素である。しかし、その含有
量が0.3%未満では変調構造が生成せず、一方1.0
%を超えると耐食性が著しく劣化する。従って、Cuの
含有量は0.3〜1.0%であることが望ましい。ま
た、Cuの含有量が0.7%を超えると常温においても
Al−Cu−Mg系変調構造が生成して強度が上昇し、
経時変化を生じる。また、耐食性も多少劣化する。従っ
て、常温遅時効性及び耐食性の観点から、0.3〜0.
7%が特に望ましい。
【0019】なお、Mgの含有量とCuの含有量との比
Mg/Cuは、2〜7の範囲であることが望ましい。こ
の範囲内においてAl−Cu−Mg系変調構造を有効に
生成させることができる。
【0020】図3はMg及びCu含有量と電子線回折に
よるストリーク発生の有無との関係を示す図である。こ
の図からMg及びCuの含有量が上述の範囲であれば、
ストリークが発生することが理解される。
【0021】Si: SiはAl−Cu−Mg系変調構
造の生成を促進させて硬化能を高めかつ常温時効を抑制
する元素であり、その機能を発揮するためにはその含有
量が0.05%以上であることが望ましい。一方、その
含有量が0.6%を超えた場合には、上記変調構造は生
成されるものの、一方でMg2 SiのGP(1)変調構
造を生成し、常温時効を促進し、焼付け前の強度が時効
と共に顕著に増大するため、焼付け硬化量がかえって減
少してしまう。従って、Siの含有量は0.6%以下で
あることが望ましい。
【0022】図4に焼付け硬化量に及ぼすSi含有量の
影響を示す。この図は合金板の製造において中間焼鈍を
行わなかった場合について示すものである。なお、焼付
け硬化量は焼付け処理後の降伏強度から処理前の降伏強
度を引いた値である。この図に示すように上記範囲にお
いて高い焼付け硬化量を示す。
【0023】また、Mg2 SiのGP(1)変調構造を
生成させずに常温時効を遅延させる観点からは、Siの
含有量は0.35%以下が特に望ましい。
【0024】図5に常温時効、焼付硬化性に及ぼすSi
量の影響を示す。この図から、Si量が0.05〜0.
35%の範囲で、約5Kgf /mm2 以上の焼付硬化性を保
持しつつ、常温時効が抑制されていることがわかる。
【0025】これら基本成分の他の成分の限定理由は以
下の通りである。
【0026】Sn,In,Cd: これらの合金成分は
溶体化処理後の焼入れによって生じる凍結原子空孔と強
く結合する元素である。そのため、Al−Cu−Mg系
化合物のGPBゾーンの形成サイトである原子空孔の数
が減少し、常温での時効を遅延させることができるので
ある。しかし、これらの含有量が各々0.01%未満で
はその効果を発揮させることができず、また0.50%
を超えると効果が飽和し、添加量に応じた効果が得られ
ずコスト高となってしまう。
【0027】図6に常温時効に及ぼすSnの影響を示
す。この図から、0.05%以上のSn添加により、常
温時効が遅延されることがわかる。
【0028】Fe: Feの含有量が0.50%を超え
るとAlとの共存により成形性に悪影響を及ぼす粗大な
晶出物が生成されやすく、また、Siと結び付いて変調
構造の生成に有用なSiの量を低下させる。従って、F
eの含有量は0.5%以下であることが望ましい。しか
し、微量添加することにより成形性の向上に寄与し、
0.03%未満になるとその効果が得られないため、
0.03%以上であることが望ましい。
【0029】Ti,B: Ti及びBはTiB2 等とし
て存在し、鋳塊の結晶粒を微細化して熱間での加工性等
を改善する効果を有する。従って、これらを複合添加す
ることが重要である。しかしながら、これらを過剰に添
加すると粗大な晶出物を生成し、成形性を劣化させる。
従って、Ti及びBの含有量を上記効果を有効に得るこ
とができる範囲、すなわち夫々0.005〜0.15%
及び0.0002〜0.05%の範囲であることが望ま
しい。
【0030】Mn,Cr,Zr,V: これらの元素は
再結晶抑制元素であるから、異常粒成長を抑制する目的
で適量添加してもよい。しかし、これらの合金成分は、
再結晶粒の等軸化に対し負の効果があり成形性を低下さ
せるため、これらの含有量は従来のアルミニウム合金よ
りも少ない範囲に規定する必要がある。従って、これら
を添加する場合には、Mn,Cr、Zr、及びVの含有
量を夫々0.01〜0.50%、0.01〜0.15
%、0.01〜0.12%、及び0.01〜0.18%
に規定される。
【0031】Zn: Znは強度の向上に寄与する元素
であるが、0.5%を超えると焼付け硬化量が低下して
しまう。すなわち、0.5%を超えるとAl−Zn系化
合物の析出前段階の変調構造を生成するが、この変調構
造は常温においても生成し、焼付け前の強度が時効に伴
って顕著に増大するため、焼付け硬化量がかえって低下
するのである。従って、Znを添加する場合でも0.5
%を超えないことが必須である。
【0032】なお、さらに他の元素としてBeを0.0
1%まで添加してもよい。Beは鋳造時の酸化を防止
し、鋳造性及び熱間加工性を向上させ、合金板の成形性
を向上させる元素である。ただし、0.01%を超える
と、その効果が飽和するばかりでなく、毒性の強い元素
であることから鋳造作業環境を害する恐れがあるので好
ましくない。従って、Beを添加する場合でも、その量
は0.01%までに規定される。
【0033】上記元素の他、通常のアルミニウム合金と
同様、不可避的不純物が含有されるが、その量は本発明
の効果が損なわれない範囲であれば許容される。例え
ば、Na,K等は、それぞれ0.001%以下程度なら
含有していても特性上の支障はない。
【0034】次に、この発明の合金板を得るための製造
条件について説明する。
【0035】上記範囲に成分・組成が規定されたアルミ
ニウム合金を常法により溶解・鋳造し、その鋳塊に対し
て400〜580℃の範囲内の温度で1段又は多段の均
質化熱処理を施す。このような均質化処理を施すことに
より、鋳造時に晶出した共晶化合物の拡散固溶を促進
し、局部的ミクロ偏析を軽減する。また、この処理によ
り、最終製品の結晶粒の異常粒成長を抑制し、均一化を
図るうえで重要な役割を果たすMn,Cr,Zr,Vの
化合物を微細に析出させることができる。しかし、この
処理の温度が400℃未満の場合には上述したような効
果が不十分であり、一方580℃を超えると共晶融解が
生じる。従って、均質化処理の温度を400〜580℃
の範囲とした。なお、この温度範囲内での保持時間が1
時間未満では上述の効果が十分に得られず、72時間を
超える長時間の加熱はその効果が飽和してしまうため、
この均質化処理の保持時間は1〜72時間が望ましい。
【0036】次いで、このような均質化処理が施された
鋳塊に対し、常法に従って所定の板厚を得るために熱間
圧延及び冷間圧延を行う。また、歪矯正又は表面粗度調
整のため、次に行われる熱処理の前後両方又はいずれか
で5%以下のレベリング、ストレッチング、あるいはス
キンパス圧延を実施してもよい。
【0037】圧延終了後、このような圧延板材に対し、
500〜580℃の範囲内の温度に3℃/秒以上の加熱
速度で加熱して、その温度に達した後即座に、又は60
秒間以下の期間保持した後、100℃まで2℃/秒以上
の冷却速度で急速冷却するといった条件の熱処理を施
す。この熱処理は、Al−Cu−Mg系化合物の変調構
造を構成するCu,Mgの溶体化を図り、十分な焼付け
硬化を得るために行うものである。この場合に、加熱温
度が500℃未満では、上述のような効果を十分に得る
ことができない。また、加熱温度が580℃を超えた
り、加熱速度が3℃/秒未満であったり、保持時間が6
0秒を超えると、結晶粒の一部が異常粒成長を起こしや
すなる。さらに、100℃までの冷却速度が2℃/秒未
満では、冷却中に粗大なAl−Cu−Mg化合物が析出
し焼付硬化性を向上させる点から好ましくない。
【0038】このような工程に加えて、中間板厚まで圧
延した後、500〜580℃の範囲内の温度まで3℃/
秒以上の加熱速度で加熱してその温度で0〜60秒間保
持し、その後100℃まで2℃/秒以上の冷却速度で冷
却する中間焼鈍を行い、その後に圧延率5〜45%の範
囲内で冷間圧延を施して所望の板厚とすることが好まし
い。このような工程を付加することにより、Al−Cu
−Mg系化合物の変調構造の生成が促進され、焼付硬化
性が増大する。
【0039】図7は中間焼鈍を行う際の中間板厚と焼付
け硬化量との関係を示す図であり、最終板厚を1.0mm
と一定にした場合について示すものである。なお、横軸
には中間板厚の他に中間焼鈍後の冷間圧延の圧延率を併
記している。また、この図においても焼付け硬化量は焼
付け処理後の降伏強度から処理前の降伏強度を引いた値
である。この図から明らかなように、最終圧延率が5〜
45%になるような中間板厚で中間焼鈍を行うことによ
り焼付け硬化量が7kg/mm2 程度と極めて高い値とな
る。最終圧延率が5%以下ではAl−Cu−Mg系化合
物の変調構造の生成が促進されず、焼付け硬化能が低
く、異常粒成長も生じて成形性を害する虞がある。な
お、この中間焼鈍の条件は、圧延後の熱処理条件と同じ
である。この際の加熱速度及び冷却速度が下限値未満の
場合には、粗大なAl−Cu−Mg化合物が析出して焼
付け硬化能が低下する。
【0040】このようにして得られたアルミニウム合金
板は、低温短時間焼付けによる硬化性に優れており、自
動車ボディ−シ−ト用として好適である。
【0041】
【実施例】以下、この発明の実施例について説明する。 (実施例1)表1、表2に示すような成分・組成を有す
る合金を溶解−連続鋳造し、得られた鋳塊を面削した
後、440℃で4時間その後510℃で10時間の2段
均質化処理を実施し、次いで鋳片を460℃に加熱し、
板厚4mmまで熱間圧延を行い、室温に冷却した後、板厚
1.4mmまで冷間圧延を行った。その後、加熱温度3℃
/秒で550℃まで加熱し、その温度で10秒間保持し
た後、100℃まで20℃/秒の冷却速度で強制空冷す
るという中間焼鈍を行った。次いで、室温に冷却した後
最終板厚まで冷間圧延を行って厚さ1mmの板材とした。
なお、熱間圧延の仕上り温度は280℃であった。この
厚さ1mmの板材を550℃まで10℃/秒の速度で加熱
し、10秒間保持後、100℃まで20℃/秒の冷却速
度で強制空冷を行った。
【0042】このようにして製造した板材を室温で一週
間放置後、所定形状に切出し、引張試験(JIS5号,
引張方向:圧延方向)及びコニカルカップ試験(JIS
Z2249:試験工具17型)を実施した。なお、コ
ニカルカップ試験はプレス成形のシミュレ−トとして行
い、張出しと深絞りとの複合成形性をCCV(mm)によ
り評価した(CCVが小さいほど成形性に優れてい
る)。また、プレス成形後の焼付塗装をシミュレ−トす
るために、170℃で20分間の熱処理(焼付に対応)
を行い、その後もう一度、上述の試験と同一条件で引張
試験を行った。さらに電子顕微鏡観察を行った。
【0043】これらの試験結果を表3、4に示す。な
お、「焼付硬化」の欄は、焼付シミュレ−ト後の降伏強
度から、最終熱処理後の降伏強度を引いた値を示してい
る。また、Al−Cu−Mg系化合物の変調構造に対応
するストリークの有無も併記した。
【0044】なお、表1の番号1〜15は本発明の請求
項1又は3の組成範囲内のものであり(但し、番号5,
7,12は欠番)、表2の番号16〜30はその範囲か
ら外れるものである。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】 表3から明らかなように、番号1〜15は、伸びが30
%以上であり、CCVも良好で優れた成形性が得られる
ことが確認された。また、焼付け処理によりAl−Cu
−Mg系化合物の変調構造に対応するストリークが生成
され、焼付硬化が降伏強度で6.5kgf /mm2 以上と高
い値を有していることが確認された。
【0049】一方、表2に示す番号16〜30は、表4
から明らかなように、成形性及び焼き付け硬化性のいず
れかが不十分であった。例えば、焼き付け硬化に寄与す
る成分であるMg,Si,Cuのいずれかの含有量が低
い番号16,18,20、あるいはこれらが高い番号1
7,19、21は、焼き付け処理後の電子線回折におい
てストリークを示さず、焼き付け構成が高々4kgf/
mm2程度であった。また、Znが高い番号25は焼き
付け硬化性が2.4kgf/mm2と低い値であった。
Fe,Ti−B,Mn,Cr,Zr,Vの量が好ましい
範囲から外れている番号22,23,24,26,2
7,28,29は成形性が低かった。さらに、Mg/C
uが2〜7の範囲から外れている番号30は焼き付け硬
化が3.6kgf/mm2であった。 (実施例2) ここでは、表1,2に示す番号1〜30と同一の組成を
用いて、中間焼鈍を行なわないこと以外は、実施例1と
同様の条件で製造した合金板について、実施例1と同様
の試験で行った。その結果を表5,6に示す。なお、表
5,6では番号1〜30と同様の組成に対応して番号1
´〜30´で示した(但し、5´、7´および12´は
欠番)。
【0050】
【表5】
【0051】
【表6】 表5に示すように、番号1´〜15´は番号1〜15と
同様30%以上の高い伸びを有していることが確認され
た。また、焼付け処理によりAl−Cu−Mg系化合物
の変調構造に対応するストリークが生成され、焼付硬化
が中間焼鈍ありの場合よりも低いものの、降伏強度で
5.2kgf /mm2 以上と高い値を有していることが確認
された。
【0052】また、番号16´〜30´についても、表
6で示すように、焼付硬化性が番号16〜30よりも若
干低下することが確認された。 (実施例3)次に、表1に示した合金のうち、番号1に
対応する組成を有する鋳塊を使用し、表7に示す製造条
件で合金板材を製造した。なお、表7に特に記載されて
いない処理については実施例1の条件を採用した(圧延
条件等)。なお、実施例1と同様の評価試験を行った結
果も表7に併記した。表7中記号A〜Eは本発明に係る
製造方法の範囲内のものであり、記号F〜Lはその範囲
から外れるものである。
【0053】このようにして製造した板材について実施
例1と同様の評価試験を行った。その結果も表7に併記
する。
【0054】
【表7】 表7から明らかなように、本発明の条件を満足しない記
号F〜Lは、伸び及び成形性、あるいは焼付硬化性が不
十分であることが確認された。
【0055】例えば、比較例のF,G,I,Jのように
均質化温度、熱処理温度が高かったり、あるいは中間焼
鈍後の冷間圧延率が低い、熱処理の加熱速度が小さい場
合には異常粒成長が生じ、伸び及び成形性が劣る。ま
た、Hのように中間焼鈍後の冷間圧延率が高かったり、
Lのように溶体化焼入れ条件における冷却速度が低い場
合には、電子線回折パターンにおいてAl−Cu−Mg
系化合物の変調構造に対応するストリークが表われず、
焼付硬化性に劣る。また、Kのように溶体化焼き入れ条
件の加熱保持温度が低い場合には、伸びが低いため成形
性に劣り、また十分な焼付硬化が得られない。 (実施例4)この実施例では、番号1に対応する組成の
鋳塊を用い、中間焼鈍を行わない他は、実施例3のA〜
Lと同様の条件にて合金板を製造し、実施例3と同様の
試験を行った。その結果を表8に示す。なお、表8では
記号A〜Lに対応してA´〜L´で示した。
【0056】
【表8】 表8に示すように、記号A´〜E´はいずれも焼付硬化
性がA〜Eよりも若干劣るものの、依然として高い値を
示していることが確認された。また、記号F´〜L´に
ついても、F〜Lよりも若干低い焼付硬化性を示した。 (実施例5)この実施例では、表1の番号1と同一の組
成で、表8の記号A´の条件で製造した合金板を用い、
焼付条件を変化させた場合の焼付後の特性について試験
を行った。その結果を表9及び図8に示す。
【0057】
【表9】 これらから明らかなように、焼付け温度120〜180
℃、焼付け時間5〜40分間の焼付け処理によりAl−
Cu−Mg系化合物の変調構造に対応するストリークが
発生し、高い焼付硬化性を示すことが確認された。 (実施例6)この実施例では、基本的にSn、In、C
dを添加したものについて試験を行った。
【0058】表10、表11に示すような成分・組成を
有する合金を実施例1と同様の条件で厚さ1mmの板材と
し、実施例1と同様の条件で熱処理を行った。
【0059】この熱処理の後、室温で1日間、及び、常
温時効の影響を調査するため60日間放置し、所定形状
に切出し、実施例1と同様に引張試験及びコニカルカッ
プ試験を実施した。また、実施例1と同様にプレス成形
後の焼付塗装をシミュレ−トし、焼付硬化性を把握し
た。さらに電子顕微鏡観察を行った。
【0060】これらの結果を表12、13に示す。
【0061】なお、表10の番号31〜46は本発明の
請求項2及び3の組成範囲内のものであり(但し、3
5,37及び41は除く)、表11の番号47〜61は
その範囲から外れるものである。
【0062】
【表10】
【0063】
【表11】
【0064】
【表12】
【0065】
【表13】 表12から明らかなように、番号31〜46は、伸びが
30%以上であり、CCVも良好で優れた成形性が得ら
れることが確認された。また、焼付け処理によりAl−
Cu−Mg系化合物の変調構造に対応するストリークが
生成され、焼付硬化が降伏強度で6.5kgf /mm2 以上
と高い値を有していることが確認された。さらに、常温
で60日間保持した後でも、降伏強度が高々0.5kgf
/mm2 程度の上昇に止まっており、常温時効が遅延され
ていることが確認された。
【0066】一方、表11に示す番号47〜61は、表
13から明らかなように、成形性、焼付硬化性、常温遅
時効性のいずれかが不十分であった。例えば焼付硬化に
寄与する成分であるMg、Si、Cuのいずれかの含有
量が低い番号47,49,51、あるいはこれらが高い
番号48,50は、焼付け処理後の電子線回折において
ストリークを示さず、焼付硬化性が高々4kgf /mm2
度であった。また、Si,Cu,Znが高い番号50,
52,55、あるいはSn,In,Cdのいずれも低い
番号60、は常温で60日間保持することにより、降伏
強度が5kgf /mm2 以上上昇し、常温時効が顕著である
ことが確認された。
【0067】なお、実施例1と同様に、Fe,Ti−
B,Mn,Cr,Zr,V,の量が好ましい範囲から外
れている番号53,54,56,57,58,59は成
形性が低く、Mg/Cuが2〜7の範囲から外れている
番号61は焼付硬化が3.6kgf /mm2 であった。 (実施例7)次に、表10に示した合金のうち、番号3
1に対応する組成を有する鋳塊を使用し、表14に示す
製造条件で合金板材を製造した。なお、表14に特に記
載されていない処理については実施例6の条件を採用し
た(圧延条件等)。なお、実施例6と同様の評価試験を
行った結果も表14に併記した。表14中記号M〜Qは
本発明に係る製造方法の範囲内のものであり、記号R〜
Xはその範囲から外れるものである。
【0068】このようにして製造した板材について実施
例6と同様の評価試験を行った。その結果も表14に併
記する。
【0069】
【表14】 表14から明らかなように、本発明の条件を満足しない
記号R〜Xは、伸び及び成形性、あるいは焼付硬化性が
不十分であることが確認された。
【0070】例えば、比較例のR,G,U,Vのように
均質化温度、熱処理温度が高かったり、あるいは中間焼
鈍後の冷間圧延率が低い、熱処理の加熱速度が小さい場
合には異常粒成長が生じ、伸び及び成形性が劣る。ま
た、Tのように中間焼鈍後の冷間圧延率が高かったり、
Xのように溶体化焼入れ条件における冷却速度が低い場
合には、電子線回折パターンにおいてAl−Cu−Mg
系化合物の変調構造に対応するストリークが表われず、
焼付硬化性に劣る。また、Wのように溶体化焼き入れ条
件の加熱保持温度が低い場合には、伸びが低いため成形
性に劣り、また十分な焼付硬化が得られない。 (実施例8)この実施例では、Mg:1.5〜3.5
%、Cu:0.3〜0.7%、Si:0.05〜0.3
5%に規定した効果を把握した。既述した合金のうち、
この範囲内に含まれる合金番号1,4,6及びこの範囲
からは外れる合金番号5,7について、実施例1と同様
の条件で厚さ1mmの板材とし、実施例1と同様の条件
で熱処理を行った。
【0071】この熱処理後、室温で1日間及び常温時効
の影響を調査するために30日及び90日間放置し、実
施例1と同様に引張試験及びコニカルカップ試験を実施
した。表15にその結果を示す。
【0072】
【表15】 表15から明らかなように、上記組成範囲に含まれる番
号1,4,6は常温において90日間保持した後でも、
降伏強度の上昇がほとんどないことがなく、また、CC
Vにも優れており、常温時効が遅延されていることが確
認された。
【0073】一方、上記組成範囲から外れる番号5,7
は常温保持日数にともない降伏強度が上昇し、成形性も
低下することが確認された。
【0074】
【発明の効果】この発明によれば、低温かつ短時間の焼
付においても焼付硬化性が良好な成形用アルミニウム合
金板及びその製造方法、及び、さらにプレス成形前の強
度を低く保ち、なおかつ常温遅時効性に優れるためプレ
ス成形前の経時変化がないプレス成形用アルミニウム合
金板及びその製造方法が提供される。このアルミニウム
合金板は自動車車体に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るアルミニウム合金板の結晶構造
を示す写真。
【図2】この発明に係るアルミニウム合金板の金属組織
を示す写真。
【図3】電子線回折格子像において、Al−Cu−Mg
系化合物の変調構造に対応するストリークの発生に及ぼ
すMg及びCuの影響を示す図。
【図4】焼付硬化量に及ぼすSiの影響を示す図。
【図5】焼付硬化量及び常温時効量に及ぼすSiの影響
を示す図。
【図6】常温時効に及ぼすSnの影響を示す図。
【図7】焼付硬化量に及ぼす中間焼鈍後の圧延率の影響
を示す図。
【図8】焼付け温度及び時間と焼付け処理後のビッカー
ス硬度との関係を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三田尾 眞司 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 須賀 正孝 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 審査官 井上 猛 (56)参考文献 特開 昭57−120648(JP,A) 特開 平2−118049(JP,A) 特開 平1−225738(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 21/00 - 21/18 C22F 1/04 - 1/057

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%で、Mgを1.5〜3.5%、Cu
    を0.3〜0.7%、Siを0.05〜0.35%,F
    eを0.03〜0.50%、Tiを0.005〜0.1
    5%、Bを0.0002〜0.05%、Znを0.5%
    以下の範囲で含有し、かつMg/Cuの値が2〜7であ
    り、残部がAl及び不可避的不純物からなることを特徴
    とする低温短時間焼付けによる硬化性に優れたプレス成
    形用アルミニウム合金板。
  2. 【請求項2】重量%で、0.01〜0.50%のSn,
    0.01〜0.50%のCd,0.01〜0.50%の
    Inから選択される1種又は2種以上をさらに含有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の低温短時間焼付けに
    よる硬化性に優れたプレス成形用アルミニウム合金板。
  3. 【請求項3】重量%で、0.01〜0.15%のCr,
    0.01〜0.12%のZr,0.01〜0.18%の
    Vの1種又は2種以上をさらに含有することを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の低温短時間焼付けによる硬化
    性に優れたプレス成形用アルミニウム合金板。
  4. 【請求項4】重量%で、Mgを1.5〜3.5%、Cu
    を0.3〜0.7%、Siを0.05〜0.35%、F
    eを0.03〜0.50%、Tiを0.005〜0.1
    5%、Bを0.0002〜0.05%、Znを0.5%
    以下の範囲で含有し、かつMg/Cuの値が2〜7であ
    り、残部がAl及び不可避的不純物からなるアルミニウ
    ム合金の鋳塊に対し、400〜580℃の範囲内の温度
    で1段又は多段の均質化処理を施した後、この鋳塊を熱
    間圧延及び冷間圧延することにより所望の板厚とし、次
    いで500〜580℃の範囲内の温度まで3℃/秒以上
    の加熱速度で加熱してその温度で0〜60秒間保持し、
    その後100℃まで2℃/秒以上の冷却速度で冷却する
    ことを特徴とする低温短時間焼付けによる硬化性に優れ
    たプレス成形用アルミニウム合金板の製造方法。
  5. 【請求項5】前記アルミニウム合金の鋳塊は、重量%
    で、0.01〜0.50%のSn,0.01〜0.50
    %のCd,0.01〜0.50%のInから選択される
    1種又は2種以上をさらに含有することを特徴とする請
    求項4に記載の低温短時間焼付けによる硬化性に優れた
    プレス成形用アルミニウム合金板の製造 方法。
  6. 【請求項6】前記アルミニウム合金の鋳塊は、重量%
    で、0.01〜0.15%のCr,0.01〜0.12
    %のZr,0.01〜0.18%のVの1種又は2種以
    上をさらに含有することを特徴とする請求項4又は5に
    記載の低温短時間焼付けによる硬化性に優れたプレス成
    形用アルミニウム合金板の製造方法。
  7. 【請求項7】前記所望の板厚に圧延される前の中間板厚
    まで圧延した後、500〜580℃の範囲内の温度まで
    3℃/秒以上の加熱速度で加熱してその温度で0〜60
    秒間保持し、その後100℃まで2℃/秒以上の冷却速
    度で冷却する中間焼鈍を行ない、その後に圧延率5〜4
    5%の範囲内で冷間圧延を施して所望の板厚とすること
    を特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の低
    温短時間焼付けによる硬化性に優れたプレス成形用アル
    ミニウム合金板の製造方法。
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