JPH06340940A - プレス成形性、焼付硬化性に優れたアルミニウム合金板及びその製造方法 - Google Patents

プレス成形性、焼付硬化性に優れたアルミニウム合金板及びその製造方法

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JPH06340940A
JPH06340940A JP5157902A JP15790293A JPH06340940A JP H06340940 A JPH06340940 A JP H06340940A JP 5157902 A JP5157902 A JP 5157902A JP 15790293 A JP15790293 A JP 15790293A JP H06340940 A JPH06340940 A JP H06340940A
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alloy plate
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JP5157902A
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Inventor
Shojiro Oya
大家正二郎
Masahiro Yanagawa
柳川政洋
Tomohiko Shintani
新谷智彦
Mitsuo Hino
日野光雄
Takeo Sakurai
櫻井健夫
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プレス成形性、低温焼付硬化性の少なくとも
一方が一層向上したアルミニウム合金板を提供する。 【構成】 Mg:0.15〜2.0%、Si:0.2〜2.0
%、Sn:0.03〜0.3%を必須成分とするAl合金の
圧延後、溶体化処理、40〜130℃×0.5〜48hr
の予備時効を施す。成形時の耐力が低く高い伸びを得る
には、Mg:0.15〜2.0%、Si:0.3〜1.5%、
Sn:0.03〜0.2%の組成で、40〜100℃×2h
r以上の予備時効を施す。優れた低温(約170℃以下)
焼付硬化性を得るには、Mg:0.3〜1.5%、Si:
0.2〜2.0%、Sn:0.06〜0.3%の組成で、溶
体化焼入の温度60〜130℃に0.5〜48hr保持の
予備時効を施す。室温時効硬化の低減効果もある。M
n、Cr、Zr、Cu、Ag等を添加できる。自動車ボディ
用に適している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、焼付塗装用アルミニウ
ム合金板に関し、更に詳しくは、主に自動車ボディ用な
ど、焼付塗装工程を含む部材用アルミニウム合金とし
て、プレス加工性又は焼付硬化特性に優れたアルミニウ
ム合金板とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】最近、
地球温暖化防止、燃費向上などの社会的ニーズを背景
に、自動車の軽量化の要求が強まってきている。このた
め、従来、自動車ボディ用として使用されてきた冷延鋼
板に替わるものとして、アルミニウム合金板の使用・検
討が広くなされるようになってきた。
【0003】このような自動車ボディ用アルミニウム合
金板としては、非熱処理型Al−Mg系合金(例えば、
特公昭56−031858号公報、特公昭56−031
860号公報など)、熱処理型Al−Mg−Si系合金
(例えば、特公昭59−39499号公報、特公昭61
−15148号公報など)のように、大別して、500
0系合金と、6000系合金の開発が進められている。
【0004】しかしながら、現状では、依然として、従
来材料の冷延鋼板に比べ、成形性を始めとする自動車車
体のボディ材に要求される特性を充分に満足するもので
はなく、これらの改善を目的とした研究開発が行われて
いる。
【0005】例えば、熱処理型Al合金の場合、成形加
工し、焼付塗装等の短時間加熱によって硬化し得る合金
としては、成形加工時は強度が低く成形加工し易く、し
かし成形加工後は焼付塗装等の短時間加熱によって強度
が著しく向上する材料が理想であり、主としてAl−Mg
−Si系アルミニウム合金が使用されている。
【0006】しかし、従来技術では、成形性を重視して
強度を低くすると焼付塗装後の強度も低くなり、逆に焼
付塗装後の強度を重視して強度を高くすると成形加工時
の強度を高くせざるを得ず、成形加工時に割れが発生す
る等、成形性が劣るという問題があった。
【0007】一方、最近の焼付塗装の焼付条件として
は、省エネルギー化及び生産性の向上のため、更には樹
脂など高温に曝したくない部品との組合せで焼付する場
合が多くなってきていることから、塗料の進歩と相俟っ
て焼付温度がより低温側に移行してきており、例えば自
動車部品用のアルミニウム合金の焼付温度は、従来は約
200℃の高温であったものが150〜170℃前後の
低温側にシフトしてきている。このため、従来技術では
このような低温側での焼付硬化性が極めて低いという問
題があった。
【0008】本発明の目的は、上記従来技術の欠点を解
消して、成形性、低温側での焼付硬化特性の優れたアル
ミニウム合金板を提供し、またその製造方法を提供する
ことを目的とするものである。
【0009】また、本発明の他の目的は、特に成形性の
優れたアルミニウム合金板並びにその製造方法を提供す
ることを目的とするものである。
【0010】また、本発明の更に他の目的は、特に低温
側での焼付硬化性の優れたアルミニウム合金板並びにそ
の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明者は、アルミニウム合金を主として自動車ボ
ディに適用する場合、特に成形時の割れなどを防止する
ための成形性の指標となる材料の伸び率の向上と、焼付
硬化能の向上、更にはこの焼付硬化(人工時効)と裏腹の
関係にある常温時効硬化の低減が必要であることに鑑み
て、特に焼付硬化を実現し易いAl−Mg−Si系合金に
ついて鋭意研究を重ねた。
【0012】焼付塗装硬化は、自動車車体強度の維持向
上のために必要であり、また、常温時効硬化の低減は、
例えば、素材製造後、プレス加工に至るまでの間の常温
時効による素材の硬化に伴う伸び率の低下を防止するた
めに必要である。
【0013】その結果、焼付塗装硬化を実現し易いAl
−Mg−Si系合金において、成分組成並びに製造条件を
規制することによって、素材の伸び率の向上を達成し、
更に伸び率の低下を防止する常温時効硬化の低減と焼付
硬化能の増大が可能であることを見い出し、ここに本発
明を完成したものである。
【0014】すなわち、本発明は、時効処理されたアル
ミニウム合金板であって、Mg:0.15〜2.0%、S
i:0.2〜2.0%及びSn:0.03〜0.3%を含有
し、残部がAl及び不可避的不純物からなる組成を有す
ることを特徴とするプレス成形性、焼付硬化性に優れた
Al−Mg−Si系アルミニウム合金板を要旨とするもの
である。
【0015】また、その製造方法は、上記化学成分を有
するアルミニウム合金を鋳造及び圧延後、溶体化処理を
施し、次いで40〜130℃の範囲の温度に0.5〜4
8時間保持する予備時効を施すことを特徴とするもので
ある。
【0016】以下に本発明を更に詳述する。
【0017】
【作用】まず、本発明による化学成分の限定理由につい
て説明する。
【0018】Si:Siは焼付塗装時に、同時添加するM
gと微細な析出化合物を形成し、焼付塗装後の製品強度
の向上に寄与する。しかし、その含有量が0.3%以
下、特に0.2%未満では特に低温側での焼付硬化が不
充分であり、また1.5%以上では不溶性のSiが残り、
成形性を悪化させ、特に2.0%を超えると成形性が劣
化する。よって、Si含有量は0.2〜2.0%の範囲と
する。
【0019】Mg:Mgは、前述したように、焼付塗装時
にSiと共存し、微細な金属間化合物を形成し、強度の
向上に効果を有するが、その含有量が0.15%未満で
はその効果が少なく、また1.5%以上では溶体化処理
時にMg、Siの不溶物が残り、素材の伸びを低下させ、
特に2.0%を超えると成形性が劣化する。よって、Mg
含有量は0.15〜2.0%の範囲とする。
【0020】Sn:Snは本発明において重要な構成元素
であり、溶体化処理後の常温時効硬化を停止させる一方
で、焼付塗装時には時効硬化を行なわせしめる効果を有
する。このようなSnの役割は、常温では、焼入れ時の
空孔を媒体とするMgの拡散移動をSnがトラップして時
効を遅らせ、一方、焼付塗装時には、逆に時効硬化を助
長させる働きをする。しかし、その含有量が0.03%
未満では、上記の効果が発現できず、また0.3%を超
えると伸びが低下し、成形性が悪化する。よって、Sn
含有量は0.03〜0.3%の範囲とするが、常温時効硬
化の低減を主とする場合は0.03〜0.2%、焼付硬化
の向上を主とする場合は0.06〜0.3%が好ましい。
【0021】なお、成分組成の範囲は、製造条件にもよ
るが、成形性向上並びに常温時効硬化の低減を重視する
場合は、Mg:0.15〜2.0%、Si:0.3〜1.5
%、Sn:0.03〜0.2%の成分組成が好ましく、ま
た焼付硬化性、特に低温側での焼付構成の向上を重視す
る場合は、Mg:0.3〜1.5%、Si:0.2〜2.0
%、Sn:0.06〜0.3%の成分組成が好ましい。
【0022】以上の元素を必須成分とするが、必要に応
じて、以下の元素群の1種又は2種若しくは2種以上を
適量にて添加することができる。
【0023】Mn、Cr、Zr:これらの元素は、共に溶
体化処理後の素材の組織を微細にし、粒界破壊をさせる
ことなく、伸びの向上効果をもたらす。しかし、その含
有量がそれぞれMn:0.8%、Cr:0.3%、Zr:0.3
%を超えると鋳造時に粗大な金属間化合物を生成し、伸
びを大きく低減させる。よって、Mn:0.8%以下、C
r:0.3%以下及びZr:0.3%以下のうちの1種又は2
種以上を添加することができる。
【0024】なお、通常使用される量でのTi及び微量
のBの添加も、組織の微細化効果を増大させ、有効であ
るので、適宜添加することが可能である。
【0025】Cu、Ag:これらは共に焼付塗装時に時効
硬化を促進させ、最終製品の強度を向上させる。しか
し、Cu含有量が0.5%を超えると耐食性が劣化し、A
g含有量が0.3%を超えると常温時効が促進し、成形性
が劣化する。よって、Cu:0.5%以下及びAg:0.3
%以下の1種又は2種を添加することができる。
【0026】次に、本発明におけるアルミニウム合金板
の製造方法について、以下に説明する。
【0027】上記成分組成のアルミニウム合金は常法に
より鋳造、圧延後、溶体化処理を施すが、本発明におい
ては、溶体化処理後、40〜130℃の範囲の温度で予
備時効を施すものである。これにより、成形性或いは焼
付硬化性の向上を図ることができる。なお、以下に説明
するとおり、成形性の向上並びに常温時効硬化の低減を
主とする場合と、低温側での焼付硬化性の向上を主とす
る場合とで、成分組成範囲と相俟って予備時効の条件が
若干相違している。
【0028】特に成形性の一層の向上及び常温時効硬化
の抑制効果は、アルミニウム合金圧延板の溶体化処理
後、40〜100℃の範囲の温度にて1時間以上保持す
る予備時効を施すことによって実現される。これは、予
備時効によって生じる超微細な核生成が、常温時効を抑
制させるためと考えられ、またこれは強度の向上には殆
ど効かず、伸びの向上をもたらし、成形性を向上させ
る。更にSnとの相乗効果により、常温時効硬化を更に
遅らせ、長期間強度の向上を抑制でき、成形性を安定さ
せる。
【0029】この場合の予備時効は、40℃未満では、
その効果が殆ど得られず、また100℃を超えると、添
加したSnによるMgの拡散移動トラップの効果がなくな
り、材料が時効硬化する。なお、予備時効の時間は、1
時間未満では上記の効果が実現でき難いので、1時間以
上が望ましい。また、この予備時効はバッチ処理、オン
ライン処理のいずれでもよく、バッチ処理の場合は水
冷、温水焼入される。また予備時効の効果は、連続ライ
ンで、溶体化処理後の冷却において巻取温度を所定の範
囲にコントロールし、その後、予備時効を施しても、同
様に発現される。
【0030】一方、焼付硬化性、特に低温側での焼付硬
化性の一層の向上を目的とする場合は、溶体化処理後、
焼入−保持のプロセスを採用し、焼入温度並びにこの温
度での保持時間をコントロールする時効処理が好まし
い。
【0031】この場合、焼入温度(すなわち、焼入終了
温度)が60℃未満では、150℃位の低い温度での焼
付硬化性が焼入後常温に放置する時間が長くなると共に
消失する。一方、焼入温度が130℃を超えると低い温
度での焼付硬化性が焼入後常温に放置する時間には影響
されないものの劣り、また、時効硬化を起こして硬くな
って成形性が劣るようになる。
【0032】この焼入温度(60〜130℃)に焼入れる
ときの冷却速度は、100℃/min未満では焼入後の強
度も低く、しかも低い温度での焼付硬化性が著しく劣る
ので、100℃/min以上が好ましい。
【0033】予備時効は、この焼入温度(60〜130
℃)に保持して施すが、保持時間については、保持温度
が60℃未満では48時間を超えて長時間保持しても低
い温度での焼付硬化性が焼入後常温に放置する時間が長
くなるにつれて消失し、また成形性も同様に放置する時
間が長くなるにつれて劣化する。一方、保持温度が13
0℃を超えると0.5時間未満の保持を行っても低い温
度での焼付硬化性が焼入後常温に法とする時間には影響
されないものの劣り、また成形性も同様に劣る。したが
つて、保持時間は0.5〜48時間が好ましい。なお、
同様の成分組成の場合は、成形性並びに焼付硬化性の点
からすると、比較的低い保持温度で比較的長い時間保持
する条件(例、70〜100℃×24〜4時間)が好まし
く、また同様の焼入条件の場合は、成形性並びに焼付硬
化性の点からすると、Mg量及びSi量の多いこと(例、
Mg:0.6〜1.2%、Si:0.8〜1.5%)が好まし
い。
【0034】なお、塗装焼付処理は、150℃〜170
℃の如く比較的低い温度から200℃の如く高い温度に
至る各種温度で実施できる。
【0035】次に本発明の実施例を示す。なお、実施例
1は室温時効硬化の低減並びに成形性の向上を主目的と
した例であり、実施例2は低温側での焼付硬化性の向上
を主目的とした例である。
【0036】
【実施例1】 実験例1:まず、表1に示す化学成分のアルミニウム合
金を溶解、鋳造して、鋳塊を製造した。次いで、これら
の鋳塊に560℃×4時間の均質化処理を行なった後、
熱間圧延にて5mmの厚さにし、400℃×1時間の中間
焼鈍を行なった。これらの熱間圧延材をソーダ洗浄した
後、冷間圧延を行ない、その最終板厚を1.0mmとし
た。
【0037】得られた冷間圧延材は、550℃×1分の
溶体化処理の後、レベラーをかけ更に40℃×7日の人
工時効を施し、これを試料とした。この試料の焼付塗装
硬化能を調べるためには、2%のストレッチを与えた
後、175℃×30分の処理を行なったものについて引
張試験を行なった。一方、室温時効の安定性を調べる方
法としては、2%のストレッチを与えた試料を室温にて
3ヶ月放置し、これの引張試験にて評価した。以上の試
験結果を表2に示す。
【0038】比較例No.1〜No.3は、伸びも高く室温
放置の安定性もあるが、Mg或いはSiの含有量が低いた
め、充分な焼付塗装硬化を示していない。また、Snを
含まない比較材No.4では、室温時効による強度の向上
が大きく、このため、伸びが試料のままの状態よりも大
きく低下している。一方、Mgを多く含有する比較例N
o.8は伸びが低い。
【0039】これらに対し、本発明例のNo.5、No.6
及びNo.9〜No.13は、試料のまま及び室温3ヶ月放
置後の伸びはいずれも良く、更に175℃×30分処理
後の強度の向上も充分に付与されている。なお、Si、
Snのいずれかを比較的多く含有するNo.7、No.14
は、伸びが低い。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】実刑例2:実験例1で用いた合金No.4、
No.9及びNo.11を用い、表3に示す条件の溶体化処
理を施した後、更に同表に記載の各種の予備時効を施
し、これらを素材として、実験例1で示した内容にて引
張試験を行った。その結果を表4に示す。
【0043】その結果、表2と表4の比較より、本発明
によるアルミニウム合金の特性、特に伸びの一層の向上
が溶体化処理後の40〜100℃の温度での予備時効に
より実現されることがわかる。更にこの効果は溶体化後
の焼入を所定の温度に保持した場合でも実現できる。
【0044】
【表3】
【0045】
【表4】
【0046】
【実施例2】表5に示す化学成分のアルミニウム合金を
常法により溶解、鋳造し、得られた50mm厚鋳塊に50
0℃×4hrの均質化処理を施した後、50〜250℃間
で板厚5mmまで熱間圧延を行い、冷間圧延した。得られ
た冷延板を500℃の溶体化温度に加熱して20秒間保
持し、次いで表6に示す焼入条件、すなわち、常温〜5
00℃間の平均冷却速度を50〜800℃/minで変化
させ、20〜150℃の温度まで焼入れ、その後その焼
入温度のままで0.5時間以上保持した後、常温まで冷
却した。得られた材料について、焼入60日後の機械的
性質を調べると共に、150℃と170℃で30分ベー
キングしたときの機械的性質(焼付硬化性)を調べた。そ
の結果を表7、表8に示す。
【0047】表7、8より、本発明例は、熱処理の焼入
条件に拘らず、150℃という低温での焼付硬化性(Δ
σ0.2)が大きい。特にA〜Eの焼入条件を採用すると更
に焼付硬化性が大きくなる。一方、比較例は150℃で
の焼付硬化性が小さい。
【0048】
【表5】
【0049】
【表6】
【0050】
【表7】
【0051】
【表8】
【0052】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
成形性と焼付硬化性を兼備し、特に、プレス成形時の耐
力が低く伸びが大きい一層優れた成形性と、成形後特に
低温側で一層優れた焼付硬化性との一方或いは双方の特
性を種々の需要に応じて具備せしめることも可能であ
る。主として、自動車ボディ用アルミニウム合金材料と
して有用である。
フロントページの続き (72)発明者 日野光雄 栃木県真岡市鬼怒ヶ丘15番地株式会社神戸 製鋼所真岡製造所内 (72)発明者 櫻井健夫 栃木県真岡市鬼怒ヶ丘15番地株式会社神戸 製鋼所真岡製造所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 時効処理されたアルミニウム合金板であ
    って、重量%で(以下、同じ)、Mg:0.15〜2.0
    %、Si:0.2〜2.0%及びSn:0.03〜0.3%を
    含有し、残部がAl及び不可避的不純物からなることを
    特徴とするプレス成形性、焼付硬化性に優れたAl−Mg
    −Si系アルミニウム合金板。
  2. 【請求項2】 時効処理されたアルミニウム合金板であ
    って、Mg:0.15〜2.0%、Si:0.3〜1.5%及
    びSn:0.03〜0.2%を含有し、残部がAl及び不可
    避的不純物からなり、プレス成形時の耐力が10kgf/m
    m2以下及び伸びが30kgf/mm2以上であることを特徴と
    する特にプレス成形性に優れたAl−Mg−Si系アルミ
    ニウム合金板。
  3. 【請求項3】 時効処理されたアルミニウム合金板であ
    って、Mg:0.3〜1.5%、Si:0.2〜2.0%及び
    Sn:0.06〜0.3%を含有し、残部がAl及び不可避
    的不純物からなり、低温側での焼付塗装上りの耐力増加
    が3kgf/mm2以上であることを特徴とする特に低温側で
    の焼付硬化性に優れたAl−Mg−Si系アルミニウム合
    金板。
  4. 【請求項4】 更にMn:0.8%以下、Cr:0.3%以
    下及びZr:0.3%以下のうちの1種又は2種以上を含
    有する請求項1、2又は3に記載のアルミニウム合金
    板。
  5. 【請求項5】 更にCu:0.5%以下及びAg:0.3%
    以下のうちの1種又は2種を含有する請求項1、2、3
    又は4に記載のアルミニウム合金板。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の必須成分を含有するア
    ルミニウム合金を鋳造及び圧延後、溶体化処理を施し、
    次いで40〜130℃の範囲の温度に0.5〜48時間
    保持する予備時効を施すことを特徴とするプレス成形
    性、焼付硬化性に優れたアルミニウム合金板の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項2に記載の必須成分を含有するア
    ルミニウム合金を鋳造及び圧延後、溶体化処理を施し、
    次いで40〜100℃の範囲の温度に1時間以上保持す
    る予備時効を施すことを特徴とする特にプレス成形性に
    優れたAl−Mg−Si系アルミニウム合金板の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項3に記載の必須成分を含有するア
    ルミニウム合金を鋳造及び圧延後、溶体化処理を施し、
    溶体化処理後60〜130℃までを100℃/min以上
    の冷却速度で冷却し、そのまま60〜130℃の範囲の
    温度に0.5〜48時間保持する予備時効を施すことを
    特徴とする特に低温側での焼付硬化性に優れたAl−Mg
    −Si系アルミニウム合金板の製造方法。
JP5157902A 1993-06-02 1993-06-02 プレス成形性、焼付硬化性に優れたアルミニウム合金板及びその製造方法 Pending JPH06340940A (ja)

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