JP7044863B2 - Al-Mg-Si系アルミニウム合金材 - Google Patents

Al-Mg-Si系アルミニウム合金材 Download PDF

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Description

本発明は、Cu及びNiを含有するAl-Mg-Si系アルミニウム合金材に関する。
近年、自動車等の車両について、更なる軽量化が求められており、車両の構造材の材料としてアルミニウム合金が採用されるようになっている。ボディパネルや足回り等の材料としては、強度や耐食性に優れ、塗装焼き付けによって硬化するべークハード性を備えた熱処理型の6000系アルミニウム合金(Al-Mg-Si系アルミニウム合金)が用いられるようになっており、強度や成形性を向上させるためにCuを添加した合金が開発されている。
車両のボディパネルや足回り等の構造材は、一般に、プレス成形、鍛造等によって成形された素材が時効処理されることによって製造されており、構造材の材料として用いられるAl-Mg-Si系アルミニウム合金には、強度に加え、成形のための高い伸びも要求される。そのため、高強度と伸びとを兼ね備えるAl-Mg-Si系アルミニウム合金を開発すべく、化学組成をはじめとする種々の検討がなされている。
例えば、特許文献1には、自動車車体パネルの製造に好適なアルミニウム合金材料であって、アルミニウム合金材料の総重量に基づき、Si:0.6~1.2wt%、Mg:0.7~1.3wt%、Zn:0.25~0.8wt%、Cu:0.02~0.20wt%、Mn:0.01~0.25wt%、Zr:0.01~0.20wt%、ならびに残り:Alおよび付帯元素、を含み、アルミニウム合金材料は、2.30wt%≦(Si+Mg+Zn+2Cu)≦3.20wt%という不等式を満たす、アルミニウム合金材料が記載されている。
特表2016-522320号公報
車両の構造材等として用いられるAl-Mg-Si系アルミニウム合金材は、車両の軽量化と衝突安全性とを両立させる観点等から、より高い強度が求められている。Al-Mg-Si系アルミニウム合金としては、Cuの添加量が比較的多く、伸びを確保しつつベークハード性を向上させた6111合金等の他に、Cuの添加量を抑えた6061合金等もある。しかし、いずれの合金についても、Cuの増量等によって強化を図ると、耐食性が悪化して、糸状腐食、応力腐食割れ等を生じ易くなるため、構造材の耐久性が損なわれる問題がある。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、高い強度と良好な耐食性を兼ね備えるAl-Mg-Si系アルミニウム合金材を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明に係るAl-Mg-Si系アルミニウム合金材は、Si:0.1質量%以上2.0質量%以下、Mg:0.3質量%以上1.5質量%以下、Cu:0.05質量%以上1.0質量%以下、Ni:0.3質量%以上2.3質量%以下を含有し、Fe、Cr及びTiからなる群より選択される1種以上の元素を、Fe:0.3質量%以下、Cr:0.15質量%以下、Ti:0.10質量%以下で任意に含有し、残部がAl及び不可避的不純物からなり、引張強さが350MPa以上であり、0.2%耐力が330MPa以上であり、引張破断伸びが10%以上である
本発明によれば、高い強度と良好な耐食性を兼ね備えるAl-Mg-Si系アルミニウム合金材を提供することができる。
Al-Mg-Si-Cu系アルミニウム合金からなる供試材の透過電子顕微鏡像である。 Niを添加したAl-Mg-Si-Cu系アルミニウム合金からなる供試材の透過電子顕微鏡像である。
以下、本発明の一実施形態に係るAl-Mg-Si系アルミニウム合金材について説明する。なお、以下の説明においては、本実施形態に係るAl-Mg-Si系アルミニウム合金材を、単に「アルミニウム合金材」ということがある。
<Al-Mg-Si系アルミニウム合金材>
本実施形態に係るAl-Mg-Si系アルミニウム合金材は、Mg及びSiが添加されたアルミニウム基合金に、Cu及びNiが更に添加された化学組成を有する。すなわち、このアルミニウム合金材は、Niを添加したAl-Mg-Si-Cu系アルミニウム合金に相当する。Niを添加することによって、母相の耐食性を低下させるCuを増量することなく、高強度化を図ることができるため、高い強度と良好な耐食性を兼ね備えるアルミニウム合金材を得ることができる。ここで、アルミニウム合金材の化学組成の詳細について説明する。
[Si:0.1~2.0質量%]
アルミニウム合金材におけるSiの量は、0.1質量%以上2.0質量%以下とする。Siは、MgSi系のβ”相ないしβ’相や、AlMgSiCu系のQ’相を形成して析出強化に寄与する。また、Siの添加によって、鋳造時の溶湯の湯流れが改善する効果が得られる。Siの量が0.1質量%未満であると、溶湯の湯流れが悪くなるし、析出強化により十分な強度が得られない虞がある。一方、Siの量が2.0質量%を超えると、伸びや成形性が悪くなる虞がある。これに対し、Siの量が前記の範囲であれば、高い強度と良好な伸びとを両立させることができる。
Siの量は、強度等を高くする観点等からは、0.2質量%以上としてもよいし、0.4質量%以上としてもよいし、0.6質量%以上としてもよい。また、Siの量は、伸びを大きくする観点等からは、1.8質量%以下としてもよいし、1.6質量%以下としてもよいし、1.4質量%以下としてもよい。なお、Siは、アルミニウム合金材に積極的に添加することが可能であるし、アルミニウム合金材の原料として用いる廃棄物等に予め含まれていてもよい。
[Mg:0.3~1.5質量%]
アルミニウム合金材におけるMgの量は、0.3質量%以上1.5質量%以下とする。Mgは、MgSi系のβ”相ないしβ’相や、AlMgSiCu系のQ’相を形成して析出強化に寄与する。Mgの量が0.3質量%未満であると、析出強化により十分な強度が得られない虞がある。一方、Mgの量が1.5質量%を超えると、熱間加工性が悪くなる虞がある。これに対し、Mgの量が前記の範囲であれば、高い強度と良好な熱間加工性とを両立させることができる。
Mgの量は、強度等を高くする観点等からは、0.4質量%以上としてもよいし、0.5質量%以上としてもよいし、0.6質量%以上としてもよいし、0.8質量%以上としてもよいし、1.0質量%以上としてもよい。また、Mgの量は、熱間加工性を向上させる観点等からは、1.3質量%以下としてもよいし、1.1質量%以下としてもよいし、0.9質量%以下としてもよい。
[Cu:0.05~3.0質量%]
アルミニウム合金材におけるCuの量は、0.05質量%以上3.0質量%以下とする。Cuは、Al相を固溶強化すると共に、主にAlMgSiCu系のQ’相を形成して析出強化に寄与する。Cuの量が0.05質量%未満であると、Cuの添加により十分な強度が得られない虞がある。一方、Cuの量が3.0質量%を超えると、耐食性が悪くなる。これに対し、Cuの量が前記の範囲であれば、アルミニウム合金材の耐食性を大きく損なわない範囲で高強度化を図ることができる。
Cuの量は、強度を高くする観点等からは、0.1質量%以上としてもよいし、0.2質量%以上としてもよいし、0.3質量%以上としてもよい。また、Cuの量は、耐食性を高くする観点等からは、2.0質量%以下としてもよいし、1.0質量%以下としてもよいし、0.5質量%以下としてもよい。
[Ni:0.05~2.3質量%]
アルミニウム合金材におけるNiの量は、0.05質量%を超え2.3質量%以下とする。Niは、主としてMgSi系のβ”相ないしβ’相や、AlMgSiCu系のQ’相を形成して析出強化に寄与する。一般的なAl-Mg-Si-Cu系アルミニウム合金において、これらの中間相は、Mg、Si、Cuによって形成されるが、0.025~1.0at%(約0.05~2.3質量%)の有効量のNiを添加すると、Niがβ”相ないしβ’相やQ’相を形成するようになり、Cu量を高くしなくとも高強度化を図ることができる。但し、Niの量が0.05質量%以下であると、Niの添加による効果を有意に得ることができない虞が高い。一方、Niの量が2.3質量%を超えると、晶出物が増え過ぎることによって伸びが小さくなり、アルミニウム合金材の引張破断伸びが、各種の用途に要求される10%を下回る虞が高い。これに対し、Niの量が前記の範囲であれば、Cu量に依存することなく析出強化を図ることが可能であり、アルミニウム合金材の耐食性を損なわず、高い強度と良好な伸びとを両立させることができる。
Niの量は、強度を高くする観点等からは、0.1質量%以上としてもよいし、0.3質量%以上としてもよいし、0.5質量%以上としてもよい。また、Niの量は、伸びを高くする観点等からは、2.0質量%以下としてもよいし、1.8質量%以下としてもよいし、1.6質量%以下としてもよい。
[Fe,Mn,Cr,Zn,Ti]
アルミニウム合金材は、Fe、Mn、Cr、Zn及びTiからなる群より選択される1種以上の元素を、1.0質量%以下の量で任意に含有してもよい。すなわち、Fe、Mn、Cr、Zn及びTiは、原料や製造工程等に起因する不可避的不純物として含まれていてもよいし、1.0質量%以下の含有量であれば積極的に添加されていてもよい。
Feは、鋳造時の焼き付きの抑制や強度の向上等に寄与するが、粗大ないし多量の晶出物を生じた場合に伸びを悪化させ得る。Feの量は、好ましくは0.7質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下、更に好ましくは0.3質量%以下である。Feは、積極的に添加せず、不可避的不純物として含まれる可能性がある0.1~0.2質量%の範囲以下であることが特に好ましい。
Mnは、結晶粒の微細化や応力腐食割れの抑制等に寄与するため、添加が許容される。Mnの量は、好ましくは0.7質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下、更に好ましくは0.3質量%以下、更に好ましくは0.15質量%以下、更に好ましくは0.05質量%以下、特に好ましくは0.03質量%以下である。
Crは、結晶粒の微細化や応力腐食割れの抑制等に寄与するため、添加が許容される。Crの量は、好ましくは0.7質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下、更に好ましくは0.35質量%以下、更に好ましくは0.25質量%以下、更に好ましくは0.15質量%以下、更に好ましくは0.05質量%以下、特に好ましくは0.03質量%以下である。
Znは、各種の目的で添加が許容されるが、積極的に添加しないことが好ましい。Znの量は、好ましくは0.7質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下、更に好ましくは0.25質量%以下、更に好ましくは0.20質量%以下、更に好ましくは0.10質量%以下、更に好ましくは0.05質量%以下、特に好ましくは0.03質量%以下である。
Tiは、結晶粒を微細化し、鋳造割れの防止等に寄与するため、添加が許容される。Tiの量は、好ましくは0.20質量%以下、より好ましくは0.10質量%以下である。
[不可避的不純物]
アルミニウム合金材は、原料や製造工程等に起因する不可避的不純物として、他の元素を含有してもよい。不可避的不純物としては、例えば、Ga、V、B、Zr、Co、Ag、Bi、Pb、Sn等が挙げられる。不可避的不純物として許容される量は、個々の元素について、0.05質量%以下、好ましくは0.01質量%以下、より好ましくは0.005質量%以下である。また、元素の合計について許容される量は、好ましくは0.15質量%以下、より好ましくは0.10質量%以下である。
<Al-Mg-Si系アルミニウム合金材の製造方法>
本実施形態に係るAl-Mg-Si系アルミニウム合金材は、用途に応じた適宜の形状に成形して得ることが可能である。用途毎に要求される機械的特性は、人工時効処理、自然時効、塗装焼き付けによる時効硬化によって得られる。具体的には、本実施形態に係るAl-Mg-Si系アルミニウム合金材の製造方法は、前記の化学組成に調整されたアルミニウム合金からなる成形体を成形する成形工程と、成形体を溶体化処理する溶体化処理工程と、溶体化処理した成形体を時効処理する時効処理工程と、を少なくとも含む。
成形工程では、前記の化学組成に調整されたアルミニウム合金を、アルミニウム合金材の用途に応じた形状に成形する。成形は、例えば、圧延加工、プレス加工、押出加工、鍛造加工等の展伸加工、及び、成形型を用いた鋳造のうち、いずれを利用して行ってもよい。成形体の形状は、アルミニウム合金材の用途にもよるが、板等のような一般的な展伸材の形状であってもよいし、ネットシェイプであってもよいし、ニアネットシェイプであってもよい。時効処理工程の前又は後には、ネットシェイプとするための加工や、用途毎に必要となるその他の加工を加えることが可能である。
例えば、自動車のボディパネル等の材料となるアルミニウム合金材は、以下に示すように、材料を板状に成形し、板材を溶体化処理工程、プレス加工工程、時効処理工程に順に供することによって製造することができる。板材は、例えば、Alの地金、Alを含む廃棄物等と、Ni等の添加元素を含む合金とを溶解させて鋳塊を鋳造し、鋳造した鋳塊に均質化熱処理を施し、均質化熱処理した鋳塊に圧延加工を施すことによって得ることができる。地金等を溶解させた溶湯は、各種の一般的な鋳造法、例えば、半連続鋳造法(ダイレクトチル鋳造法)、水平連続鋳造法、ホットトップ鋳造法、電磁場鋳造法等を用いて鋳造することが可能である。また、均質化熱処理は、一般的な保持温度、保持時間で行うことができる。均質化熱処理は、添加元素の濃度が低い場合等には実施を省略してもよい。
板材を成形するための圧延加工は、熱間圧延、冷間圧延、及び、これらの組み合わせのうち、いずれを利用して行ってもよいが、鋳塊を厚さ数mmまで熱間圧延した後、熱間圧延した圧延板を、十分な冷間圧延率、例えば、50%以上で冷間圧延することが好ましい。十分な冷間圧延率で冷間圧延すると、溶体化処理において、Ni等の合金成分が固溶し易くなるため、時効析出による効果をより確実に得ることができる。なお、熱間圧延と冷間圧延との間には、中間焼鈍を施してもよいし、中間焼鈍を施さず連続的に圧延を行ってもよい。
なお、板材を得るために施す塑性加工は、アルミニウム合金材に最終的に要求される機械的特性や、熱処理による調質の条件等に応じて適宜の加工度として行うことができる。また、以上の鋳造、均質化熱処理、及び、圧延加工に代えて、ロール式、ベルト式等の直接鋳造圧延法を利用してもよい。直接鋳造圧延法を利用すると、溶湯から直接的に板材を得ることができる。
溶体化処理工程では、成形工程で圧延加工によって成形した板材を、析出相が固溶体に溶解する温度以上、且つ、固相線の温度以下に加熱して保持する。溶体化処理を行うと、溶質原子の母相への固溶量が高くなるため、時効析出による効果を高くすることができる。溶体化処理の保持温度は、通常、450℃以上590℃以下とするが、特に制限されるものではない。また、溶体化処理の保持時間は、例えば、10分以上24時間以下とすることができるが、特に制限されるものではない。溶体化処理した板材は、粒界に析出物が析出するのを抑制する観点等から、水焼入れによって冷却することが好ましい。板材は、冷却後に、例えば、80℃以上120℃以下に保持することによって安定化処理を施してもよい。
プレス加工工程では、板材にプレス加工を施し、ネットシェイプ又はニアネットシェイプの板状の成形体を得る。プレス加工は、温間プレス、冷間プレス、及び、これらの組み合わせのうち、いずれを利用して行ってもよい。温間プレスは、例えば、230℃以上300℃以下で行うことができる。なお、プレス加工工程に供する板材は、予め、適宜の保持温度で予備時効されていてもよいし、室温において自然時効されていてもよい。すなわち、プレス加工を施す板材として、事前に用意されたT4材等を用いてもよい。
時効処理工程では、Niを添加したAl-Mg-Si-Cu系アルミニウム合金を時効硬化させるために、溶体化処理後の成形体を、析出相が生成する温度以上に保持する。時効処理としては、室温において自然時効硬化させる自然時効処理、熱処理により人工時効硬化させる人工時効処理のいずれを行ってもよい。また、最大強さを得るピーク時効処理、ピーク時効以前の強さを得る亜時効処理、ピーク時効以後の強さを得る過時効処理のいずれを行ってもよい。また、時効処理工程において二段時効を行ってもよいし、時効処理工程においてT4材等を一段時効させて二段時効を行ってもよいし、時効処理工程として自然時効を施した後、アルミニウム合金材の表面に樹脂塗料を塗装焼き付けする塗装焼き付け処理において焼き付け硬化させてもよい。
人工時効処理における保持温度は、特に制限されるものではないが、例えば、100℃以上、好ましくは140℃以上、より好ましくは160℃以上とすることができる。また、保持温度は、例えば、250℃以下、好ましくは220℃以下、より好ましくは200℃以下とすることができる。このような保持温度であれば、溶質原子が拡散し易い状態で析出相が形成されるため、より良好で均一性も高い機械的特性を得ることができる。なお、人工時効処理は、バッチ炉、連続炉等の適宜の熱処理炉を使用して、適宜の保持時間で行うことができる。
また、自動車のサスペンションアーム等の材料となるアルミニウム合金材は、例えば、ネットシェイプ又はニアネットシェイプの成形体を成形し、成形体を溶体化処理工程、時効処理工程に順に供することによって製造することができる。成形体は、例えば、Alの地金、Alを含む廃棄物等と、Ni等の添加元素を含む合金とを溶解させて鋳塊を鋳造し、鋳造した鋳塊、又は、鋳塊に押出加工を施した押出材に均質化熱処理を施し、均質化熱処理を施した後に、鍛造加工を施すことによって得ることができる。なお、鋳造や均質化熱処理は、前記の板材を得る場合と同様に行うことができる。鋳造法としては、異形連続鋳造法を用いてもよい。
成形体を成形するための鍛造加工は、熱間鍛造、温間鍛造、冷間鍛造、及び、これらの組み合わせのうち、いずれを利用して行ってもよいが、鋳塊を融点未満の温度で熱間鍛造することが好ましい。十分な加工率で塑性加工を施すと、溶体化処理において、Ni等の合金成分が固溶し易くなるため、時効析出による効果をより確実に得ることができる。鍛造は、例えば、油圧プレス、縦型プレス、横型プレス、スクリュプレス等による型打鍛造によって行ってもよいし、自由鍛造等によって行ってもよい。鍛造の回数、予備成形や再加熱の有無、閉塞鍛造やバリ出し鍛造の実施の有無は、特に制限されるものではない。
また、成形体は、湯流れ性、鋳造割れに対する耐性等を確保できる化学組成の場合、鋳造成形によって得てもよい。例えば、Alの地金、Alを含む廃棄物等と、Ni等の添加元素を含む合金とを溶解させて溶湯とし、ダイカスト鋳造法、砂型鋳造法等を利用して成形体を得ることができる。鋳造法としては、0.05MPa以下程度の低い圧力をかける低圧鋳造法、数十MPa程度の高い圧力をかける高圧鋳造法、重力鋳造法等を用いてもよい。
溶体化処理工程では、成形工程で成形した成形体を、析出相が固溶体に溶解する温度以上、且つ、固相線の温度以下に加熱して保持する。その後、時効処理工程では、溶体化処理後の成形体を、析出相が生成する温度以上に保持する。成形体の溶体化処理や時効処理は、前記の板材や板状の成形体の場合と同様の条件で行うことが可能であり、塑性加工度、再結晶の進行度合い、要求される機械的特性等に応じて、適宜の条件とすることができる。
時効処理工程に供して得られるアルミニウム合金材には、用途に応じて、その他の加工や表面処理を施すことができる。アルミニウム合金材は、例えば、構造材と他部材とを接合するための接合部を形成する加工や、他部材と接合するための拡散接合、溶接等の加工や、表面を平滑化する研磨等の加工を施されていてもよい。また、表面には、化成処理、陽極酸化処理、めっき処理等の表面処理や、塗装焼き付け処理を施されていてもよい。
以上の本実施形態に係るAl-Mg-Si系アルミニウム合金材の製造方法によると、時効処理が施されたAl-Mg-Si系アルミニウム合金材が得られる。得られるアルミニウム合金材は、Niを含む析出相が存在する時効組織を有し、高強度や良好な耐食性を備えたものとなる。また、晶出物の分散によって、切削時に生じる切粉が分断され易くなり、切粉の刃具等への巻き付きが起こり難くなるため、切削加工性が向上したアルミニウム合金材となる。
なお、Al-Mg-Si系アルミニウム合金材の製造方法は、以上に例示した製造方法に限定されるものではなく、化学組成が前記の範囲を満たす限り、その他、適宜の成形、加工、熱処理等を行って、適宜の形態のAl-Mg-Si系アルミニウム合金材を製造することが可能である。
<Al-Mg-Si系アルミニウム合金材の機械的特性>
本実施形態に係るAl-Mg-Si系アルミニウム合金材は、Niが添加されていることによって、時効硬化後、一般的なAl-Mg-Si-Cu系アルミニウム合金と比較して、Cu量に依存することなく、より高い最大強さや硬さが得られる。Niが添加されていることによって、耐食性を大きく損なうことなく、任意部位の機械的特性が向上する効果が得られる。
具体的には、アルミニウム合金材は、Ni等の成分量や結晶組織の制御により、時効処理後の任意部位について測定される引張強さを、例えば、350MPa以上とすることができるし、360MPa以上とすることができる。また、Ni等の成分量や結晶組織の制御により、時効処理後の任意部位について測定される0.2%耐力を、例えば、330MPa以上とすることができるし、350MPa以上とすることができる。また、引張強さが約360~370MPaの範囲において、10%以上~13%以上の引張破断伸びを得ることができる。
Al-Mg-Si系アルミニウム合金材における、引張強さ、0.2%耐力、及び、引張破断伸びは、時効硬化後に、JIS Z 2241:2011に規定される試験片、試験機、試験条件を用いた引張試験を行うことにより求めることができる。
<Al-Mg-Si系アルミニウム合金材の用途>
本実施形態に係るAl-Mg-Si系アルミニウム合金材は、例えば、自動車、自動二輪車等の車両用の構造材として用いることができる。車両用の構造材としては、例えば、ドアインナパネル、ドアアウタパネル、ルーフパネル、ボンネット、トランク、フェンダ、各種ビーム等をはじめとする外装の構造材や、サスペンションアームをはじめとする足回りの構造材が挙げられる。構造材の材料として、Niを添加したAl-Mg-Si-Cu系アルミニウム合金を用いると、耐食性を大きく損なうことなく高強度化を図ることができるため、応力腐食割れに対する耐性が高く、高い強度と良好な耐食性を兼ね備える耐久性が高い構造材を得ることができる。
以下、本発明の実施例を示して本発明について具体的に説明を行う。但し、本発明の技術的範囲は、これに限定されるものではない。
本実施形態に係るAl-Mg-Si系アルミニウム合金材を、ニッケルの添加量を変えて作製し、作製した各供試材について、ニッケルの添加量による影響、時効硬化性、及び、機械的特性について評価した。
供試材としては、表1に「無添加」として示すAl-Mg-Si-Cu系アルミニウム合金を基礎組成とし、ニッケルの原子濃度の狙い値を0.025~1.0at%の範囲で変えた展伸材(供試材No.1~5)を作製して用いた。供試材の基礎組成(「無添加」)と、成分の測定値とを表1に示す。
Figure 0007044863000001
はじめに、各供試材の時効硬化性をT6処理時のピーク硬さに基づいて評価した。溶体化処理は、575℃で1時間行った。また、人工時効処理は、溶体化処理した供試材を水焼入れした後、200℃で保持することにより行った。そして、異なる保持時間毎に、人工時効処理した供試材の試験力0.98Nによるマイクロビッカース硬さ(HV0.1)を測定した。ピーク硬さの測定結果を表2に示す。
Figure 0007044863000002
表2に示すように、測定の結果、ニッケルの添加量に依存してピーク硬さが向上する傾向が確認された。ニッケルを添加していない基礎組成の供試材(「無添加」)と比較すると、狙い値が0.025at%以上では、いずれも有意な時効硬化が認められ、Ni量が増大するほど硬さが向上した。但し、ニッケルの固溶限(約0.3at%)を超える狙い値とした供試材No.3~5では、硬さの上昇が小さくなり、互いの到達ピーク硬さは略同等となった。
図1は、Al-Mg-Si-Cu系アルミニウム合金からなる供試材の透過電子顕微鏡像である。図2は、Niを添加したAl-Mg-Si-Cu系アルミニウム合金からなる供試材の透過電子顕微鏡像である。
図1は、Niを添加していない基礎組成の供試材(「無添加」)の断面の時効組織を透過電子顕微鏡で観察した結果である。また、図2は、ニッケルの狙い値を0.2at%とした供試材No.2の断面の時効組織を透過電子顕微鏡で観察した結果である。
図1及び図2に示すように、アルミニウム合金の母相中に、多数の析出物が確認された。Niを添加していない基礎組成の供試材(「無添加」)の組織と、Niを添加した供試材No.2の組織とを比較すると、供試材No.2の方が、析出物が微細に多数分散した状態を生じていることが確認された。このような状態の析出物を、別途、組成分析した結果、ニッケルの分布が認められた。
次に、各供試材の時効硬化後の機械的特性を評価した。溶体化処理は、575℃で1時間行った。また、人工時効処理は、溶体化処理した供試材を水焼入れした後、200℃で100分間保持することにより行った。そして、人工時効処理後の供試材を、JIS Z 2241:2011に準じた引張試験に供し、引張強さ、0.2%耐力、及び、引張破断伸びを測定した。その結果を表3に示す。なお、「参考値」は、JIS H 4000、4040、4080、4100、4140等に規定される規格値を参考にした値であり、6061-T6材の規格値全般に基づいて設定した下限値を示す。
Figure 0007044863000003
表3に示すように、ニッケルの狙い値が0.025at%から1.0at%まで、Ni量の増加に伴い、概ね強度が上昇していく傾向が見られる。その一方で、引張破断伸びは、ニッケルの狙い値を1.0at%とした供試材No.5にて参考値を下回った。本発明に係るアルミニウム合金材におけるNi量は、0.025~1.0at%(約0.05~2.3質量%)が適切であり、ニッケルの固溶限(約0.3at%)を考慮すると、求められる機械的特性に応じて、0.025~0.3at%、又は、0.3at%以上とすることが有効であることが確認された。

Claims (1)

  1. Si:0.1質量%以上2.0質量%以下、Mg:0.3質量%以上1.5質量%以下、Cu:0.05質量%以上1.0質量%以下、Ni:0.3質量%以上2.3質量%以下を含有し、Fe、Cr及びTiからなる群より選択される1種以上の元素を、Fe:0.3質量%以下、Cr:0.15質量%以下、Ti:0.10質量%以下で任意に含有し、残部がAl及び不可避的不純物からなり、引張強さが350MPa以上であり、0.2%耐力が330MPa以上であり、引張破断伸びが10%以上であるAl-Mg-Si系アルミニウム合金材。
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